JP3692836B2 - マッサージ機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、椅子型のマッサージ機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、座部8の後部にリクライニング可能な背もたれ部9が配設され、前部に足載せ部10が配設された椅子型のマッサージ機1において、図6に示すように、マッサージ効果の増幅を狙って座部8や背もたれ部9等に温熱用ヒーター(図示せず)を内蔵したものが知られている。図中の2はマッサージ機構、2aは背もたれ部用マッサージ機構、2bは足載せ部用マッサージ機構、6は操作器、7は操作器収納部、5は温熱用ヒーターの入切スイッチ、11はリクライニング機構部、15は入切スイッチ5が設置される肘掛である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来では、温熱用ヒーターの入切スイッチ5が、マッサージ機構2の操作を行う操作器6を収納するための操作器収納部7から離れた場所(例えば肘掛15)に設置されているため、マッサージ機構2と温熱用ヒーターとを同時に使用することが多いにもかかわらず、操作器6を操作器収納部7から取り出し、さらに温熱用ヒーターの入切スイッチ5を入れる、という2つの動作を離れた場所で行う必要があり、使用者にとって非常に不便なものであった。特に、温熱用ヒーターを使用する際に、背もたれ部9のリクライニング角度によっては、入切スイッチ5まで手が届かずに、入切スイッチ5を押すために使用者がわざわざ起き上がってスイッチ操作を行わなければならないという煩わしさがあった。
【0004】
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、操作器を操作器収納部から取り出す動作と温熱部の入切スイッチを入れる動作が容易となり、使用性及び操作性の向上を図ることができるマッサージ機を提供するにあり、別の目的とするところは、温熱部の入切スイッチが偶発的或いは故意(例えば子供の悪戯など)にオンになるという不具合を未然に防止できるマッサージ機を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、座部8の後部にリクライニング可能な背もたれ部9が配設され、前部に足載せ部10が配設された椅子型のマッサージ機において、座部8と背もたれ部9と足載せ部10の少なくとも1以上を加温する温熱部4を備えると共に、背もたれ部9の角度を可変にするためのリクライニング機構部11の回動支点Aの近傍にマッサージ機構2を手元で操作する操作器6を収納するための操作器収納部7を設置し、上記温熱部4の入切スイッチ5を上記操作器収納部7の近傍位置にマッサージ機構2の回動支点Aとほぼ同心円の方向に往復移動自在に設置して、入切スイッチ5の設置角度を背もたれ部9のリクライニング角度に対応して変化できるように構成したことを特徴としており、このように構成することで、操作器6を操作器収納部7から取り出す動作と温熱部4の入切スイッチ5を入れる動作とを互いに接近した位置で容易に行うことができ、マッサージ機構2と温熱部4とを同時に使用する場合の操作性が向上する。しかも、操作器収納部7はリクライニング機構部11の回動支点Aの近傍に設置されるので、使用者の腕から操作器収納部7までの距離を一定にすることができ、操作器6の取り出し動作を容易にできるようになる。さらに温熱部4の入切スイッチ5を、操作器収納部7の近傍位置にマッサージ機構2の回動支点Aとほぼ同心円の方向に往復移動自在に設置して、入切スイッチ5の設置角度を背もたれ部9のリクライニング角度の変化に連動して変化させるようにしたので、例えば、背もたれ部9を起こしたときには入切スイッチ5が上向きの位置となり、背もたれ部9を後方に倒したときには入切スイッチ5は後ろ向きの位置となるようにすることで、使用者の腕から入切スイッチ5までの距離が常に一定となる。従って、背もたれ部9を起こした状態と倒した状態のいずれでも、背もたれ部9にもたれている使用者の腕から入切スイッチ5までの距離が変わらなくなるので、使用者はいちいち起き上がって入切スイッチ5を押したりする必要がなくなり、操作性がきわめて良くなる。つまり、背もたれ部9を起こした状態と倒した状態のいずれでも、操作器収納部7から操作器6を取り出す動作と、温熱部4の入切スイッチ5を入れる動作の2つの動作をほぼ同時に行うことができ、操作性及び使用性が一層良くなる。
【0006】
また上記温熱部4の入切スイッチ5がマッサージ機構2の電源スイッチ3とは独立して配置され、入切スイッチ5を押しながら電源スイッチ3をオンにしたときはその後に入切スイッチ5を押しても温熱部4はオンとならないように構成されているのが好ましく、この場合、夏場のように使用者が温熱部4の電源をいれずに使用している場合などにおいて、入切スイッチ5が偶発的或いは故意(例えば子供の悪戯など)にオンになってしまう不具合を未然に防止できる。
【0007】
また上記背もたれ部9の角度を可変にするためのリクライニング機構部11の回動支点Aの近傍にマッサージ機構2の操作器収納部7を設置し、且つこの操作器収納部7の近傍に温熱部4の入切スイッチ5を設置してなるのが好ましく、この場合、温熱部4の入切スイッチ5の動作と操作器6の取り出し動作とをほぼ同時に行うことができると共に、背もたれ部9を起こした状態と倒した状態のいずれでも腕から入切スイッチ5までの距離、操作器収納部7までの距離がそれぞれ変わらず、従来のように使用者がいちいち起き上がって入切スイッチ5を押したり、操作器6を取り出す動作を強いられることがないものである。
【0009】
また上記温熱部4の入切スイッチ5のオン・オフ確認用の表示灯12を備えると共に、入切スイッチ5の角度変化に対応して上記表示灯12の設置角度を変化できるように構成するのが好ましく、この場合、使用者は背もたれ部9にもたれたままの状態で表示灯12を見るだけで入切スイッチ5のオン・オフの確認動作を容易に行うことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0011】
本実施形態の椅子型のマッサージ機1は、図1、図2(a)に示すように、座部8の後部にリクライニングレバー操作によりリクライニング可能な背もたれ部9が配設され、座部8の前部に足載せ部10が配設されている。
【0012】
上記座部8、背もたれ部9、足載せ部10の少なくとも1箇所には、例えば振動指圧、もみ、たたき、ローラー等のマッサージ機構2が内蔵されている。ここでは、背もたれ部9に、上下動可能で自動施療又はマニュアル施療が可能な背部マッサージ機構2aが内蔵されており、足載せ部10には振動等を行う脚部マッサージ機構2bが内蔵されている。図1中の15は肘掛、21は足載せ部10を回動支持するリンク機構、22はガススプリングである。
【0013】
マッサージ機構2の電源スイッチ3は、図4に示すように、マッサージ機構2の選択スイッチ30を備えた操作器6に設けられている。操作器6は図1に示すように、マッサージ機1の側方位置に設置された操作器収納部7に出し入れ自在に収納されている。操作器収納部7は、背もたれ部9の角度を可変にするためのリクライニング機構部11の回動支点Aの近傍に設置してあり、使用者の腕から操作器収納部7までの距離を一定にすることで、操作器6の取り出し動作を容易にできるようになっており、また操作器6を手元で操作することによって使用者の使いたいマッサージ動作を容易に選択できるようになっている。操作器収納部7は、図3に示すように、縦長で且つ扁平状をした側部ケース18の前面に上方に開口して設けられており、操作器6を使用しないときに収納することで、操作器6の紛失等を防止できるものである。なお図3中の16は操作器コード、17は電源コード、19は電源回路である。
【0014】
上記座部8と背もたれ部9と足載せ部10の少なくとも1箇所には、図2(b)に示すように、温熱効果を得るための温熱部4が設けられている。この温熱部4は、座部8等の表層材を構成するマットレスやクッションで覆われており、座部フレーム8aの上面、及び足載せ部フレーム10aの上面にそれぞれ蛇行状に配設された温熱用ヒーター4aで構成されている。なお、温熱用ヒーター4aは、座部8と背もたれ部9と足載せ部10のすべてに設置されてもよいが、いずれか1つ或いは2つに設置されてもよい。温熱用ヒーター4aの電源の入切スイッチ5は、上記操作器収納部7の近傍位置、例えば図3に示す側部ケース18の上面18aに組み込まれている。
【0015】
しかして、共通の側部ケース18の上面に入切スイッチ5、前面に操作器収納部7を設置したことによって、操作器6を操作器収納部7から取り出す動作と、温熱用ヒーター4aの入切スイッチ5を入れる動作とを近い位置で容易に行うことができて使い易くなり、マッサージ機構2と温熱用ヒーター4aとを同時に使用する場合の操作性も良くなる。しかも、側部ケース18を、背もたれ部9の角度を可変にするためのリクライニング機構部11の回動支点Aの近傍に設置したことによって、回動支点Aの近傍に操作器収納部7と温熱用ヒーター4aの入切スイッチ5とが位置することとなり、背もたれ部9を起こした状態と倒した状態のいずれでも、背もたれ部9にもたれている使用者の腕から入切スイッチ5までの距離、操作器収納部7までの距離がそれぞれ変わらなくなる。従って、従来のように使用者がいちいち起き上がって入切スイッチ5を押したり、操作器6を取り出す動作を強いられることがなく、操作性がきわめて良くなる。また背もたれ部9のリクライニング角度を変えた場合でも、使用者の腕から入切スイッチ5及び操作器収納部7までの距離が変わらないので、操作器収納部7から操作器6を取り出す動作と温熱用ヒーター4aの入切スイッチ5を入れる動作の2つの動作をほぼ同時に行うことができて、操作性及び使用性がさらに良くなる。
【0016】
ところで、夏場のように使用者が温熱用ヒーター4aの電源をいれずに使用している場合などにおいては、温熱用ヒーター4aの入切スイッチ5が偶発的或いは故意(例えば子供の悪戯など)にオンになってしまうという不具合が生じることがある。なお入切スイッチ5を子供が容易に触れられない位置に設置すると、使用者による入切スイッチ5の操作が困難になるという問題がある。
【0017】
そこで、本発明では、温熱用ヒーター4aの入切スイッチ5はマッサージ機構2の電源スイッチ3とは独立して配置され、温熱用ヒーター4aの入切スイッチ5を押しながら電源スイッチ3をオンにしたときはその後に入切スイッチ5を押しても温熱用ヒーター4aはオンとならないように構成してある。つまり、温熱用ヒーター4aを使わないときは、温熱用ヒーター4aの入切スイッチ5を押しながらマッサージ機構2の電源スイッチ3をオンにすると、温熱用ヒーター4aはオフ状態でロックされ、マッサージ機構2の電源のみが入り、安心してマッサージを行うことができる。また上記のような入切スイッチ5のオフ状態はマッサージ機構2の電源を切るまで継続され、入切スイッチ5を何回押しても温熱用ヒーター4aの電源を入れることができないようにすることで、子供の悪戯等による温熱用ヒーター4aの誤作動を未然に防止できるようになる。なお、マッサージ機構2の電源を切ることで入切スイッチ5のオフ状態が解除される構成とすればよい。
【0018】
図5は他の実施形態を示している。この例では、温熱用ヒーター4aの入切スイッチ5の設置角度を背もたれ部9のリクライニング角度に対応して変化できるように構成してある。他の構成は図1と同様であり、異なる点だけを述べる。本例では、側部ケース18の上面18aがマッサージ機構2の回動支点Aとほぼ同心円状に形成されおり、側部ケース18の上面18aに温熱用ヒーター4aの入切スイッチ5と、入切スイッチ5のオン・オフ確認用の表示灯12とが設置されており、これら入切スイッチ5及び表示灯12の位置を背もたれ部9のリクライニング角度に対応して変化できるようにしてある。つまり、背もたれ部9のリクライニング角度を変化させる場合において、これに連動して入切スイッチ5及び表示灯12の位置が変わるように、入切スイッチ5及び表示灯12が側部ケース18の上面18aに沿って図5の矢印イで示す方向に往復移動自在となっている。従って、背もたれ部9を起こしたときには入切スイッチ5及び表示灯12が上向きの位置となり、また背もたれ部9を後方に倒したときには入切スイッチ5及び表示灯12は後ろ向きの位置となり、これにより、使用者の腕から入切スイッチ5までの距離が常に一定となるので、使用者はいちいち起き上がって入切スイッチ5を押す必要がなくなり、操作性が向上する。さらに、入切スイッチ5のオン・オフ確認用の表示灯12も入切スイッチ5の角度変化に合わせて同時に角度変化するので、入切スイッチ5のオン・オフの確認動作もしやすくなる。
【0019】
なお、図5において、背もたれ部9のリクライニングに連動して入切スイッチ5及び表示灯12の位置が変わるようにしたが、もちろん、入切スイッチ5及び表示灯12の移動を背もたれ部9に連動させずに、手動で側部ケース18の上面18aに沿って移動させるようにしてもよいものである。
【0020】
【発明の効果】
上述のように請求項1記載の発明にあっては、座部の後部にリクライニング可能な背もたれ部が配設され、前部に足載せ部が配設された椅子型のマッサージ機において、座部と背もたれ部と足載せ部の少なくとも1以上を加温する温熱部を備えると共に、背もたれ部の角度を可変にするためのリクライニング機構部の回動支点の近傍にマッサージ機構を手元で操作する操作器を収納するための操作器収納部を設置し、上記温熱部の入切スイッチを上記操作器収納部の近傍位置にマッサージ機構の回動支点とほぼ同心円の方向に往復移動自在に設置して、入切スイッチの設置角度を背もたれ部のリクライニング角度に対応して変化できるように構成したので、操作器を操作器収納部から取り出す動作と温熱部の入切スイッチを入れる動作とを互いに接近した位置で容易に行うことができて使い易くなり、マッサージ機構と温熱部とを同時に使用する場合の操作性を良くすることができる。また、上記操作器収納部はリクライニング機構部の回動支点の近傍位置に設置されるので、使用者の腕から操作器収納部までの距離を一定にすることができ、操作器の取り出し動作を容易にできるようになり、さらに背もたれ部を起こした状態と倒した状態のいずれでも、背もたれ部にもたれている使用者の腕から入切スイッチまでの距離が変わらないようにできるので、使用者はいちいち起き上がって入切スイッチを押したりする必要がなくなり、操作性がきわめて良くなる。つまり、背もたれ部を起こした状態と倒した状態のいずれでも、操作器収納部から操作器を取り出す動作と、温熱部の入切スイッチを入れる動作の2つの動作をほぼ同時に行うことができ、操作性及び使用性が一層良くなる。
【0021】
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、温熱部の入切スイッチがマッサージ機構の電源スイッチとは独立して配置され、温熱部の入切スイッチを押しながら電源スイッチをオンにしたときはその後に温熱部の入切スイッチを押しても温熱部はオンとならないように構成されているので、夏場のように使用者が温熱部の電源をいれずに使用している場合などにおいて、温熱部の入切スイッチが偶発的或いは故意(例えば子供の悪戯など)にオンになってしまうという不具合を未然に防止できる。
【0024】
また請求項3記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、温熱部の入切スイッチのオン・オフ確認用の表示灯を備えると共に、入切スイッチの角度変化に対応して上記表示灯の設置角度を変化できるように構成したので、背もたれ部のリクライニング角度の変化に連動して入切スイッチ及び表示灯の両方の位置が変化することで、使用者は背もたれ部にもたれたままの状態で表示灯を見るだけで入切スイッチのオン・オフの確認動作を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の一例を示す側面図である。
【図2】(a)は同上のマッサージ機の斜視図、(b)は温熱用ヒーターを説明する斜視図である。
【図3】(a)は同上の側部ケースの平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【図4】同上のブロック図である。
【図5】他の実施形態の側面図である。
【図6】従来例の側面図である。
【符号の説明】
1 マッサージ機
2 マッサージ機構
3 電源スイッチ
4 温熱部
5 入切スイッチ
6 操作器
7 操作器収納部
8 座部
9 背もたれ部
10 足載せ部
11 リクライニング機構部
12 表示灯

Claims (3)

  1. 座部の後部にリクライニング可能な背もたれ部が配設され、前部に足載せ部が配設された椅子型のマッサージ機において、座部と背もたれ部と足載せ部の少なくとも1以上を加温する温熱部を備えると共に、背もたれ部の角度を可変にするためのリクライニング機構部の回動支点の近傍にマッサージ機構を手元で操作する操作器を収納するための操作器収納部を設置し、上記温熱部の入切スイッチを上記操作器収納部の近傍位置にマッサージ機構の回動支点とほぼ同心円の方向に往復移動自在に設置して、入切スイッチの設置角度が背もたれ部のリクライニング角度に対応して変化できるように構成したことを特徴とするマッサージ機。
  2. 温熱部の入切スイッチがマッサージ機構の電源スイッチとは独立して配置され、温熱部の入切スイッチを押しながら電源スイッチをオンにしたときはその後に温熱部の入切スイッチを押しても温熱部はオンとならないように構成されていることを特徴とする請求項1記載のマッサージ機。
  3. 温熱部の入切スイッチのオン・オフ確認用の表示灯を備えると共に、温熱部の入切スイッチの角度変化に対応して上記表示灯の設置角度を変化できるように構成したことを特徴とする請求項1記載のマッサージ機。
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