JP3692621B2 - コンテナクレーンの振れ止め装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンテナクレーンの振れ止め装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図7は一般的なコンテナクレーンの一例を示す概略図であり、図中1は岸壁2に繋留されたコンテナ船を示し、該コンテナ船1上に対しコンテナクレーン3によってコンテナ4が荷役されるようになっている。
【0003】
図示するコンテナクレーン3においては、岸壁2に沿って走行可能な脚部5の上方にガーダ6が海側に張り出して設けられ、このガーダ6上にトロリー7が横行可能に設けられている。
【0004】
前記トロリー7は、機械室8内の横行ドラム9に対し、ガーダ6の長手方向に張設したロープ(図示せず)を介して連結されており、前記横行ドラム9の回転駆動により横行されるようになっている。
【0005】
また、トロリー7には、ロープ10を介してスプレッダ11が懸吊されており、このスプレッダ11は、前記機械室8内の巻上ドラム12により前記ロープ10を巻き上げたり巻き下げたりすることで昇降されるようになっている。
【0006】
一般に、コンテナクレーン3を用いて船舶上にコンテナ4を積荷する場合、トロリー7に懸吊されたスプレッダ11でコンテナ4を把持し、この状態でスプレッダ11を巻き上げてトロリー7を船上の目標位置まで横行させ、その後、スプレッダ11を巻き下げてコンテナ4を船舶上に着床させるという一連の操作が行われる。
【0007】
従来、斯かる荷役操作は、トロリー7に設けられた運転室13からの手動操作により成されており、トロリー7の横行やスプレッダ11の巻き上げ下げの操作をオペレータの判断で行うようにしていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、トロリー7の横行操作を手動で行う場合、オペレータの経験や技量によっては、コンテナ4を把持してトロリー7に懸吊されているスプレッダ11が、加減速時における慣性の作用によって振れを生じてしまい、荷役作業に支障をきたす虞れがあった。
【0009】
従来、トロリー7の横行時における振れ止め対策としては、図8に示す如く、スプレッダ11を懸吊するロープ10をトロリー7側で支持するシーブ14を、前記トロリー7に対し上端を枢着されて前記ガーダ6の長手方向に揺動し得るよう対向配置された一対のレバー15の下端に夫々配設し、両レバー15をモータシリンダ16により前記各シーブ14が互いに離間するよう開くことによって、前記スプレッダ11を懸吊するロープ10が谷形を成してスプレッダ11が振れ難くなるようにしてスプレッダ11の振れ止めを行うようにしているが、このような機械式の振れ止め装置を設けた場合には、トロリー7の重量が増加してコンテナクレーン3のガーダ6や脚部5構造、基礎等の剛性を高める必要が生じ、大幅なコスト増を招いていた。
【0010】
本発明は上述の実情に鑑みてなしたもので、トロリーの重量を増加することなくスプレッダの振れ止めを行い得るようにしたコンテナクレーンの振れ止め装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、トロリーに懸吊したスプレッダでコンテナを把持し、該スプレッダを巻き上げ下げすると共にトロリーを横行し、繋留された船舶に対してコンテナの荷役を行うコンテナクレーンの振れ止め装置であって、
前記スプレッダの振れの角度及び角速度を検出する振れ検出手段と、
前記スプレッダを懸吊しているロープの巻き出し長さを検出するロープ長検出手段と、
前記振れ検出手段からの角度信号及び角速度信号、前記ロープ長検出手段からのロープ長信号、オペレータにより操作される横行コントローラからの目標速度信号の夫々に基づき、減速開始時に生じたスプレッダの振れが減速完了時に消失するよう減速を二段階で行う速度指令を減速開始時点から時々刻々更新しながら出力する横行速度制御装置とを備え、
該横行速度制御装置が、初期減速直後の等速運転の継続時間について、初期減速により前方に振られたスプレッダがトロリーの前方を後方に向け移動している途中で、再減速により最も効果的にスプレッダの振れを減衰し得る振れ位置にスプレッダが戻ってくる時間として求め、
その次の再減速における減速度については、コンテナを把持しているスプレッダの振れのエネルギーをトロリー速度が目標速度に到達した時点で丁度相殺して消失し得るような減速度として求めるように構成されていることを特徴とするものである。
【0012】
而して、トロリーの横行中に、該トロリーの運転室でオペレータが横行コントローラのレバー操作により現在速度より低い目標速度を決めて減速を行うと、前記横行コントローラから目標速度信号を受けた横行速度制御装置においてトロリーの目標速度が認識され、次いで、振れ検出手段からの角度信号及び角速度信号、ロープ長検出手段からのロープ長信号の夫々に基づき、スプレッダの振れの角度及び角速度と、スプレッダを懸吊しているロープの巻き出し長さとが前記横行速度制御装置で認識されて速度指令を作成する演算処理が行われ、これによって、減速開始時に生じたスプレッダの振れが減速完了時に消失するよう減速を二段階で行う速度指令がオペレータの減速開始時点から時々刻々更新されつつ出力されるので、コンテナを把持したスプレッダの振れ止めを行いながらトロリーを減速することが可能となる。
より詳細には、トロリーの減速を二段階で行うに際し、初期減速直後の等速運転が、初期減速により前方に振られたスプレッダがトロリーの前方を後方に向け移動している途中で、再減速により最も効果的にスプレッダの振れを減衰し得る振れ位置にスプレッダが戻ってくるタイミングで終了し、しかも、その次の再加速が、コンテナを把持しているスプレッダの振れのエネルギーをトロリー速度が目標速度に到達した時点で丁度相殺して消失し得るような減速度で実行される結果、減速開始時に生じたスプレッダの振れが減速完了時に消失することになる。
【0013】
更に、オペレータにより横行コントローラで決められた目標速度が「零」である際に、現在速度が所定の低速域まで下がり且つスプレッダの振れの角度が許容値を超えている条件で、前記スプレッダの振れの角度及び角速度が「零」となるよう加減速を混在して行うレギュレータ制御に切替える残留振れ解消手段を横行速度制御装置に備えるようにしても良い。
【0014】
このようにすれば、制御開始以前にスプレッダに非常に大きな振れが既に生じてしまっており、二段階の減速を行ってもスプレッダの振れのエネルギーを完全に消去しきれないような場合に、トロリーの横行が停止する間際の低速域においてレギュレータ制御に切替わり、スプレッダの振れの角度及び角速度が「零」となるまで加減速を混在してフィードバック方式の制御が成されるので、トロリーの停止時において確実にスプレッダの振れを消失させることが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0016】
図1〜図4は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図7と同一の符号を付した部分は同一物を表わしている。
【0017】
図1は図2のコンテナクレーン3に適用される振れ止め装置の一例を示すもので、図中17はトロリー7の振れの角度及び角速度を検出する振れ検出手段であり、該振れ検出手段17は、スプレッダ11に取り付けたマーカー18をトロリー7側からカメラ19で撮影し且つ該カメラ19からの映像信号19aを画像処理装置20で処理することによりスプレッダ11の振れの角度及び角速度を検出し得るよう構成されている。
【0018】
21はスプレッダ11を懸吊しているロープ10の巻き出し長さを検出するロープ長検出手段であり、該ロープ長検出手段21は、機械室8内の巻上ドラム12に備えられて該巻上ドラム12の回転角を検出するドラム回転角センサとして構成されており、スプレッダ11を懸吊しているロープ10の巻き出し長さを間接的に検出し得るようになっている。
【0019】
22は運転室13内に設けられた横行コントローラであり、オペレータによるレバー操作でトロリー7の目標速度が決められるようになっている。
【0020】
また、23は主として機械室8(一部のユニットは運転室13に設けても良い)に設けられてトロリー7の横行速度を制御する横行速度制御装置を示し、該横行速度制御装置23では、前記振れ検出手段17からの角度信号17a及び角速度信号17b、前記ロープ長検出手段21からのロープ長信号21a、トロリー7の運転室13でオペレータにより横行コントローラ22のレバー操作で出力された目標速度信号22aの夫々に基づいて、減速開始時に生じたスプレッダ11の振れが減速完了時に消失するよう減速を二段階で行う速度指令23aを減速開始時点から時々刻々更新しながら前記トロリー7のモータ駆動装置24に向け出力するようになっており、該モータ駆動装置24は、前記横行速度制御装置23からの速度指令23aに基づいてトロリー7の横行モータ25(横行ドラム9を駆動するモータ)を駆動するようになっている。
【0021】
図3は横行速度制御装置23において速度指令を作成する為のフローチャートを示し、判断ブロック26でオペレータによる手動操作が開始されているか否かが判断された後に、実質的な速度指令23aの作成が開始されるようになっており、先ず機能ブロック27において、オペレータにより横行コントローラ22で決められた目標速度が認識され、次の判断ブロック28において、現在速度と目標速度との比較から加速操作であるか否かが判断される。
【0022】
前記判断ブロック28で加速操作と判断された場合には、機能ブロック29において、目標速度までトロリー7を最大加速度で加速する速度指令23aが作成される。
【0023】
この時の加速時間については、トロリー7を最大加速度で加速した際に、現在速度から目標速度まで到達するのにかかる時間を算出して求めれば良い。
【0024】
次いで、機能ブロック30において、目標速度に到達した時点から等速運転に切り替え且つ横行コントローラ22による新たな目標速度の認識があるまで等速運転を継続する速度指令23aが作成される。
【0025】
一方、前記判断ブロック28で減速操作と判断された場合には、機能ブロック31において、現在速度と目標速度の中間速度までトロリーを最大減速度で減速する速度指令23aが作成される。
【0026】
この時の初期減速に要する減速時間については、トロリー7を最大減速度で減速した際に、現在速度から中間速度まで到達するのにかかる時間を算出して求めれば良い。
【0027】
次いで、機能ブロック32において、前記中間速度に到達した時点から等速運転に切り替え且つ再減速するべきタイミングまで等速運転を継続する速度指令23aが作成され、次の機能ブロック33においては、目標速度に到達した時にスプレッダ11の振れが止まるような減速度で再減速する速度指令23aが作成される。
【0028】
ここで、初期減速直後の等速運転の継続時間については、初期減速により前方に振られたスプレッダ11がトロリー7の前方を後方に向け移動している途中の適宜な振れ位置、即ち再減速により最も効果的にスプレッダ11の振れを減衰し得る振れ位置にスプレッダ11が戻ってくる時間を、ある瞬間におけるスプレッダ11の振れの角度及び角速度と、スプレッダ11を懸吊しているロープ10の巻き出し長さとに基づく周期計算から算出して求め、また、その次の再減速における減速度については、ある瞬間におけるスプレッダ11の振れの角度及び角速度と、スプレッダ11を懸吊しているロープ10の巻き出し長さと、想定されるコンテナ4の荷重とに基づき、コンテナ4を把持しているスプレッダ11の振れのエネルギーを算出し、減速度がスプレッダ11及びコンテナ4に与えるエネルギーの関係式から、前記振れのエネルギーをトロリー速度が目標速度に到達した時点で丁度相殺して消失し得るような減速度を算出して求めれば良い。
【0029】
従って、実質的には、初期減速が成されてスプレッダ11が前方に振られた後に、スプレッダ11の振れの角度及び角速度と、スプレッダ11を懸吊しているロープ10の巻き出し長さとが計測されると、これらに基づいて初期減速後の等速運転から再減速までの横行速度パターンが一度に決定されることになる。
【0030】
ただし、初期減速後の等速運転の継続時間と再減速の減速度は、約100msec程度の極めて短い制御周期毎に算出し直され、その都度、初期減速後の等速運転から再減速までの横行速度パターンが更新されて速度指令23aとして出力されることは勿論である。
【0031】
更に、減速操作の場合には、次の判断ブロック34において、目標速度が「零」であるか否かが判断され、目標速度が「零」である場合には、機能ブロック35において、速度指令23aの出力が停止されてトロリー7が停止され、また、目標速度が「零」でない場合には、機能ブロック36において、目標速度に到達した時点から等速運転に切り替え且つ横行コントローラ22により新たな目標速度が決められるまで等速運転を継続する速度指令23aが作成される。
【0032】
而して、トロリー7の運転室13でオペレータが開始ボタン等を押して手動操作の開始を横行速度制御装置23に認識させた後にトロリー7の横行を開始し、該トロリー7の横行中において、オペレータが横行コントローラ22のレバー操作により現在速度より低い目標速度を決めて減速を行うと、前記横行コントローラ22から目標速度信号22aを受けた横行速度制御装置23においてトロリー7の目標速度が認識され、次いで、振れ検出手段17からの角度信号17a及び角速度信号17b、ロープ長検出手段21からのロープ長信号21aの夫々に基づき、スプレッダ11の振れの角度及び角速度と、スプレッダ11を懸吊しているロープ10の巻き出し長さとが前記横行速度制御装置23で認識されて速度指令23aを作成する演算処理が行われ、これによって、減速開始時に生じたスプレッダ11の振れが減速完了時に消失するよう減速を二段階で行う速度指令23aが減速開始時点から時々刻々更新されつつモータ駆動装置24に向け出力され、該モータ駆動装置24によりトロリー7の横行モータ25が駆動される。
【0033】
オペレータの手動操作によるトロリー7の横行は、発進から停止までの間で自由に行うことができるが、例えば、最も単純なトロリー7の横行操作を例にとって具体的に説明すると、停止しているトロリー7について横行コントローラ22のレバー操作により目標速度を決めて発進し、適宜位置で横行コントローラ22のレバー操作により目標速度「零」として横行を停止する場合、図4の(イ)に示すように、トロリー7は、停止状態から目標速度となるまで最大加速度で加速し、該目標速度に到達した時点から等速運転となり、次いで、横行コントローラ22のレバー操作により目標速度「零」とされるまで等速運転を継続した後に、目標速度から停止までの中間速度となるまで最大減速度で減速し、該中間速度に到達した時点から等速運転に切り替わり、再減速するべきタイミングまで等速運転を継続した後に適宜な減速度で再減速して停止する。
【0034】
この際、スプレッダ11を巻き上げ下げする操作は、オペレータの判断により手動で任意に行われるが、二段階の減速を行っている最中に連続して巻き下げの操作が行われたとしても、初期減速後の等速運転から再減速までの横行速度パターンは、極めて短い制御周期毎に更新されて速度指令として時々刻々出力されるので、図4の(ロ)に示すように、減速開始時に生じたスプレッダ11の振れは減速完了時に良好に消失する。
【0035】
従って上記形態例によれば、トロリー7の横行速度パターンを電気的に制御することにより、コンテナ4を把持したスプレッダ11の振れ止めを行いながらトロリー7を減速することができ、トロリー7を横行して停止した際にスプレッダ11に振れが残らなくなって荷役作業を支障なく行うことができるので、従来の如き機械式の振れ止め装置の設置を不要としてトロリー7の重量を著しく低減することができ、コンテナクレーン3のガーダ6や脚部5の構造、基礎等の剛性負担を軽減してコストの大幅な削減を図ることができる。
【0036】
また、図5は本発明を実施する形態の他の例をフローチャートにより示したもので、オペレータにより横行コントローラ22で決められた目標速度が「零」である際に、現在速度が所定の低速域まで下がり且つスプレッダ11の振れの角度が許容値を超えている条件で、前記スプレッダ11の振れの角度及び角速度が「零」となるよう加減速を混在して行うレギュレータ制御に切替える残留振れ解消手段40を横行速度制御装置23に備えたものである。
【0037】
即ち、目標速度が「零」であるか否かを判断する判断ブロック34で目標速度が「零」であると判断された場合に現在速度が低速域まで下がっているか否かを判断する判断ブロック37と、該判断ブロック37で現在速度が低速域まで下がっていると判断された場合にスプレッダ11の振れの角度及び角速度が許容値を超えているか否かを判断する判断ブロック38と、該判断ブロック38でスプレッダ11の振れの角度及び角速度が許容値を超えていると判断された場合にスプレッダ11の振れの角度及び角速度が「零」となるよう加減速を混在して行うレギュレータ制御に切替える機能ブロック39とを、残留振れ解消手段40として新たに設けてある。
【0038】
このようにすれば、制御開始以前にスプレッダ11に非常に大きな振れが既に生じてしまっており、二段階の減速を行ってもスプレッダ11の振れのエネルギーを完全に消去しきれないような場合に、図6の(イ)に示すように、トロリー7の横行が停止する間際の低速域においてレギュレータ制御に切替わり、スプレッダ11の振れの角度及び角速度が「零」となるまで加減速を混在してフィードバック方式の制御が成されるので、図6の(ロ)に示すように、トロリー7の停止時において確実にスプレッダ11の振れを消失させることができる。
【0039】
また、レギュレータ制御では、加減速が混在して行われることになるが、低速域において行われるので、オペレータの乗り心地に与える悪影響を極めて軽微に抑えることが可能である。
【0040】
尚、本発明のコンテナクレーンの振れ止め装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0041】
【発明の効果】
上記した本発明のコンテナクレーンの振れ止め装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
【0042】
(I)トロリーの横行速度パターンを電気的に制御することにより、コンテナを把持したスプレッダの振れ止めを行いながらトロリーを減速することができ、トロリーを横行して停止した際にスプレッダに振れが残らなくなって荷役作業を支障なく行うことができるので、従来の如き機械式の振れ止め装置の設置を不要としてトロリーの重量を著しく低減することができ、コンテナクレーンのガーダや脚部の構造、基礎等の剛性負担を軽減してコストの大幅な削減を図ることができる。
【0043】
(II)特に本発明の請求項2に記載の発明によれば、制御開始以前にスプレッダに非常に大きな振れが既に生じてしまっており、二段階の減速を行ってもスプレッダの振れのエネルギーを完全に消去しきれないような場合に、トロリーの横行が停止する間際の低速域においてレギュレータ制御に切替え、スプレッダの振れの角度及び角速度が「零」となるまで加減速を混在してフィードバック方式の制御を行うことができるので、トロリーの停止時において確実にスプレッダの振れを消失させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明が適用されるコンテナクレーンの一例を示す概略図である。
【図3】横行速度制御装置による速度指令の作成手順を示すフローチャートである。
【図4】トロリーの横行速度パターンとスプレッダの振れの角度との関係を示す図である。
【図5】本発明を実施する形態の他の例を示すフローチャートである。
【図6】トロリーの横行速度パターンとスプレッダの振れの角度との関係を示す図である。
【図7】一般的なコンテナクレーンの一例を示す概略図である。
【図8】従来の機械式の振れ止め装置の一例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 コンテナ船(船舶)
3 コンテナクレーン
4 コンテナ
7 トロリー
10 ロープ
11 スプレッダ
17 振れ検出手段
17a 角度信号
17b 角速度信号
21 ロープ長検出手段
21a ロープ長信号
22 横行コントローラ
22a 目標速度信号
23 横行速度制御装置
23a 速度指令
40 残留振れ解消手段
Claims (2)
- トロリーに懸吊したスプレッダでコンテナを把持し、該スプレッダを巻き上げ下げすると共にトロリーを横行し、繋留された船舶に対してコンテナの荷役を行うコンテナクレーンの振れ止め装置であって、
前記スプレッダの振れの角度及び角速度を検出する振れ検出手段と、
前記スプレッダを懸吊しているロープの巻き出し長さを検出するロープ長検出手段と、
前記振れ検出手段からの角度信号及び角速度信号、前記ロープ長検出手段からのロープ長信号、オペレータにより操作される横行コントローラからの目標速度信号の夫々に基づき、減速開始時に生じたスプレッダの振れが減速完了時に消失するよう減速を二段階で行う速度指令を減速開始時点から時々刻々更新しながら出力する横行速度制御装置とを備え、
該横行速度制御装置が、初期減速直後の等速運転の継続時間について、初期減速により前方に振られたスプレッダがトロリーの前方を後方に向け移動している途中で、再減速により最も効果的にスプレッダの振れを減衰し得る振れ位置にスプレッダが戻ってくる時間として求め、
その次の再減速における減速度については、コンテナを把持しているスプレッダの振れのエネルギーをトロリー速度が目標速度に到達した時点で丁度相殺して消失し得るような減速度として求めるように構成されていることを特徴とするコンテナクレーンの振れ止め装置。 - オペレータにより横行コントローラで決められた目標速度が「零」である際に、現在速度が所定の低速域まで下がり且つスプレッダの振れの角度が許容値を超えている条件で、前記スプレッダの振れの角度及び角速度が「零」となるよう加減速を混在して行うレギュレータ制御に切替える残留振れ解消手段を横行速度制御装置に備えたことを特徴とする請求項1に記載のコンテナクレーンの振れ止め装置。
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