JP3688362B2 - 開封装置および該装置を備えた紙葉類処理装置 - Google Patents

開封装置および該装置を備えた紙葉類処理装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の物品を包装した封を開封する開封装置に係り、特に、所定枚数の紙葉類の束を複数個整列させて伸縮性を有するフィルムで包装した封を自動的に開封する開封装置および該装置を備えた紙葉類処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、開封装置として、所定枚数の紙葉類の束を複数個整列させて伸縮性を有するフィルムで包装した封を自動的に開封する装置が知られている。この装置は、所定位置に置かれた封の4つの側面を水平面に沿って略中央位置で切断するカッターと、切断されて2つに分割されたフィルムをそれぞれ吸着して上下方向に引き剥がす吸着・引き剥がし機構と、を有している。
【0003】
この種の開封装置にて封を開封する場合には、包装フィルムに対してカッターを直接的に作用させてフィルムを切断し、切断したフィルムを上下2方向に引き剥がすとともに、これらフィルムをそれぞれ別々に搬送して処理する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の開封装置においては、包装フィルムに対してカッターを直接的に作用させるため、フィルムの切断と同時に内容物としての紙葉類を傷付けてしまう虞がある。
【0005】
また、開封装置に投入される封の包装フィルムはその緊締度合が一定していないことが知られており、カッターにてフィルムを切断する際にこの緊締度合に起因して切断性能にばらつきを生じ、フィルムの安定した切断がなされない問題がある。
【0006】
更に、従来の装置は、切断したフィルムをそれぞれ吸着して上下2方向に引き剥がす構成を有することから、封の上下位置にそれぞれ吸着・引き剥がし機構を設ける必要があり、且つ引き剥がされたフィルムをそれぞれ搬送する機構を設ける必要があり、装置が大型化する問題がある。
【0007】
この発明は、以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、内容物を傷付けることなく安定した開封動作が可能な開封装置および該装置を備えた紙葉類処理装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の開封装置は、複数個の物品を2列に整列した物品群を収縮性を有する包装材にて包装した封を自動的に開封する開封装置において、上記封を上記物品群の各列毎に保持し、上記包装材を引き伸しつつ上記各列の少なくとも一方を他方から離れる方向に移動し、各列の間に空隙を形成する空隙形成手段と、上記空隙形成手段にて形成された空隙に切断部材を挿入し、上記包装材を切断する切断手段と、上記各列が互いに対向した面であって上記包装材により被覆されていない面が下を向くとともに上記各列が隣接するように、上記切断手段にて包装材が切断された封の姿勢を変更する姿勢変更手段と、上記姿勢変更手段にて姿勢変更された封を被覆した上記包装材の一部が上記物品群から離れるように上記物品群の各列を変形する変形手段と、上記変形手段による上記各列の変形により上記物品群から離れた上記包装材の一部を保持するとともに該包装材を物品群から分離する分離手段と、を備えている。
【0016】
また、この発明の紙葉類処理装置は、所定枚数の紙葉類を施封した束を2列に整列した紙葉群を収縮性を有する包装材にて包装した封を投入する投入手段と、上記投入手段にて投入された封を上記紙葉群の各列毎に保持し、上記包装材を引き伸しつつ上記各列の少なくとも一方を他方から離れる方向に移動し、各列の間に空隙を形成する空隙形成手段と、上記空隙形成手段にて形成された空隙に切断部材を挿入し、上記包装材を切断する切断手段と、上記各列が互いに対向した面であって上記包装材により被覆されていない面が下を向くとともに上記各列が隣接するように、上記切断手段にて包装材が切断された封の姿勢を変更する姿勢変更手段と、上記姿勢変更手段にて姿勢変更された封を被覆した上記包装材の一部が上記紙葉群から離れるように上記紙葉群の各列を変形する変形手段と、上記変形手段による上記各列の変形により上記紙葉群から離れた上記包装材の一部を保持するとともに該包装材を紙葉群から分離する分離手段と、上記分離手段にて上記包装材が分離されて取出された束を解体する束解体手段と、上記束解体手段にて解体されて取出された紙葉類を検査する検査手段と、上記検査手段にて検査された紙葉類を取出す取出手段と、を備えている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながらこの発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0020】
図1は、この発明の紙葉類処理装置1を概略的に示している。紙葉類処理装置1は、未検査の紙葉類の封Fを受入れるとともに検査済みの紙葉類の束を取出す取出手段として作用する束処理機10を備えている。この束処理機10には、紙葉類の束を正逆両方向に搬送可能なコンベア50を介して、紙葉類を検査する検査手段としての検査機100が接続されている。
【0021】
図2に示すように、束処理機10は、所定枚数の未検査の紙葉類をフィルムfで包装した封F(後述する)を投入する投入手段としての投入部12と、投入部12を介して投入された封Fを自動的に開封するこの発明の開封装置20と、開封装置20にて開封されて取出された束Tをその向きを揃えて送り出す送り出し手段としての送り出し装置30と、送り出し装置30にて送り出された束の把数を計数する計数器41と、計数器41にて所定把数が計数されなかった束を排除する排除装置42と、を有している。
【0022】
また、束処理機10は、検査機100にて検査されてコンベア50を介して搬送された検査済みの紙葉類の束の把数を計数する計数器61と、この計数器61にて所定把数が計数されなかった束を排除する排除装置62と、計数器61にて所定把数が計数された束に検印をするとともに集積する押印集積装置65と、検印が押されて集積された束を束処理機10から取出す取出部70と、を有している。
【0023】
更に、束処理機10の前面所定位置には、オペレータによる入力操作がなされるとともにオペレーターに対して操作ガイダンス等を表示する操作表示パネル11(図1参照)が設けられている。
【0024】
ここで、図3を用いて、束処理機10の投入部12を介して投入される封Fについて説明する。封Fは、紙葉類Pを例えば100枚重ねたものを小帯kで施封して把Hとし、この把Hを方向を揃えて10個集積したものを大帯Kで十文字結束して束T(物品)とし、この束Tをさらに方向を揃えて2列で10個集合させて紙葉群(物品群)とし、収縮性を有する包装材としてのフィルムfで包装してなる。
【0025】
束Tは、封Fの投入方向(図中矢印a方向)前列(y列)および後列(x列)それぞれ5個づつ整列されている。封Fの投入方向と略平行な互いに対向する側面F1 、F2 には、封F内に包装された紙葉類Pの種類、未検査封であることの種別、および封を特定するための管理番号から成るIDがバーコードで印字されたラベルLがそれぞれ貼付けられている。ラベルLは、封Fの投入方向aに対して前方のy列側で、且つバーコードが封Fの中心線からずれる位置に非対照に貼付されている。
【0026】
図4に示すように、束処理機10の投入部12は、投入された封Fを載置するとともにこの封Fを開封装置20へ搬送すべく回転される複数のローラ12a…を有している。各ローラ12a…は、封Fの投入方向(矢印a方向)と略直交する方向に延びて所定間隔を開けて並んで設けられている。各ローラ12a…の一端側下方には、搬送方向に沿って無端走行される搬送ベルト12bが設けられ、この搬送ベルト12bの内側には、搬送ベルト12bを各ローラ12aとの間で挟持する複数のガイドローラ12c…が設けられている。また、この搬送ベルト12bは、可逆回転型の駆動モータ13により回転される駆動ローラ12dに巻回されている。
【0027】
よって、駆動モータ13を付勢することにより駆動ローラ12dが回転され、搬送ベルト12bが走行されるとともに各ローラ12a…が回転され、投入された封Fが正逆両方向へ搬送可能となる。
【0028】
また、投入部12は、投入された封Fを所定のラベル読取位置に一旦整位する図示しない整位機構と、整位機構によりラベル読取位置に整位された封FからラベルLに記録された情報を読取る読取装置15(図2参照)と、を有している。
【0029】
更に、投入部12の終端に隣接した開封装置20内の所定位置、つまり投入された封Fを一端停止させて封Fのフィルムfを切断するフィルム切断位置には、この位置に配置された封Fの先端を検知するセンサ201(図6参照)が設けられている。よって、センサ201の検知に応じて駆動モータ13を停止することにより、封Fがフィルム切断位置に配置される。
【0030】
更にまた、投入部12は、封Fの投入方向に対して封Fが正しい向きに投入されない場合に異常を知らせるとともに投入された封Fを強制的に排除するように封Fの投入動作を制御し、且つ投入された封Fをフィルム切断位置に停止させるべく投入部12を制御する制御部16を有している。
【0031】
図5に示すように、制御部16には、駆動モータ13に接続されたモータコントローラ14および読取装置15が接続されているとともに、封Fが正常に投入されない場合に警報を発する警報装置17が接続されている。また、制御部16には、封Fがフィルム切断位置に配置されたことを検知するセンサ201が接続されている。尚、警報装置17は、上述した操作表示パネル11に接続されている。
【0032】
つまり、封Fには、ラベルLが上述したように偏心して貼付けらていることから、封Fが正しい方向に投入されないと整位位置で読取装置15によりラベルLを正常に読取ることができない。従って、読取装置15にてラベルLを正常に読取ることができない場合に封Fの投入方向が間違っていることが判断できる。この場合、封Fを投入部12から吐き出すように駆動モータ13を駆動して搬送ベルト12bを逆送するとともに、警報装置17を介して操作表示パネル11にて警報を発するようになっている。
【0033】
図6に示すように、投入部12の終端に隣接した位置には、投入部12を介して投入された封Fを自動的に開封する開封装置20が設けられている。以下、開封装置20について詳細に説明する。
【0034】
開封装置20は、投入部12を介して投入されてフィルム切断位置に停止された封Fの両端を保持するとともに各列の間に空隙を形成し、この空隙に対応する位置でフィルムfの一部を切断する保持・切断機構220と、フィルムfの一部が切断された封Fをフィルム切断位置からフィルム分離位置、つまり封Fからフィルムfを分離する位置へ移動する移動部材210と、フィルム分離位置に配置された封Fの姿勢をフィルムfを分離しやすい姿勢にする姿勢変更機構240と、姿勢変更された封Fからフィルムfを分離するフィルム分離機構260と、フィルムfが分離された束をフィルム分離位置から搬送ベルト250上へ移動する移動部材230と、を有している。また、搬送ベルト250の終端には、搬送された束を一旦集積する集積部251が設けられている。尚、各移動部材210、230は、移動機構により所定の方向に移動されるようになっている。
【0035】
次に、図7乃至図15を用いて、開封装置20の各部の構成についてより詳細に説明する。
図7に示すように、この発明の空隙形成手段および切断手段として作用する保持・切断機構220は、フィルム切断位置に配置された封Fの前列(y列)および後列(x列)をそれぞれ別々に保持する保持部材としてのy列保持部222およびx列保持部232を有している。
【0036】
y列保持部222は、封Fのy列側の下方に設けられた下部ステージ221、および下部ステージ221との間で封Fのy列の全ての束を同時に挟持すべくy列の上方に設けられた上部ステージ223を有している。下部ステージ221は、ボールネジ機構225を介して可逆回転型のモータ224に接続され、モータ224の回転により封Fの投入方向に沿って移動可能となっている。下部ステージ221の上面には、上部ステージ223を上下方向に移動可能に支持する支持部材226が立設されている。上部ステージ223は、ベルト229を介して可逆回転型のモータ227に接続されたボールネジ機構228を介して支持部材226に対して上下移動可能に設けられ、上部ステージ223は、モータ227の回転により上下移動して下部ステージ221との間で封Fのy列を挟持できるようになっている。尚、ボールネジ機構225およびモータ224は、一方の下部ステージ221を移動する移動機構として作用する。
【0037】
x列保持部232は、封Fのx列側の下方で封Fの投入方向と略直交する方向に延びて固設された下部ローラ231、および下部ローラ231との間で封Fのx列の全ての束を同時に挟持すべくx列の上方に設けられた上部ステージ233を有している。上部ステージ233は、ギア235を介して可逆回転型のモータ234に接続されたボールネジ機構236を介して上下方向に移動可能に設けられ、モータ234の回転により上下移動して下部ローラ231との間で封Fのx列を挟持できるようになっている。尚、封Fのx列は、x列保持部232にて保持されてこの位置で固定される。
【0038】
従って、各保持部222、232により封Fのx列およびy列を保持し、モータ224を回転して下部ステージ221(y列保持部222)を図中右側方向に移動することにより、封Fのフィルムfが引き伸ばされるとともに封Fのy列がx列から引き離され、x列およびy列の間に下部ステージ221の移動量に起因した幅の空隙238が形成される。尚、この空隙238の幅は、モータ224の駆動量を調整することにより調整できる。
【0039】
また、保持・切断機構220は、上述のように封Fの各列の間に形成された空隙238内に加熱したニクロム線を挿入することにより封Fのフィルムfの一部を切断する切断部280を有している。
【0040】
図8に示すように、切断部280は、封Fの下方で上記空隙238に沿って封Fの各列の幅を超える長さのニクロム線281(切断部材)を架設した支持部材282と、支持部材282を上下方向に移動することによりニクロム線281のみを空隙238内に挿入する挿入機構と、ニクロム線281を加熱すべくニクロム線281の両端に所定の電圧を与えて電流を流す電源部と、を有している。
【0041】
挿入機構は、先端が支持部材282の下面側に固定されたボルト283aをボールネジ機構を介して螺合するナット283bを回転可能に挿通する孔、およびこの孔の両側でスライドロッド284を挿通するスライド孔が形成され、図示しないハウジング等に固設された板材285を有している。各スライドロッド284の先端は支持部材282の下面側に固定されている。また、ナット283bには、ナットと同心のギア286が設けられ、ギア286にはギア287が歯合され、ギア287には可逆回転型のモータ288が接続されている。
【0042】
従って、モータ288を回転して支持部材282を上方へ移動し、加熱したニクロム線281を封Fの空隙238内に挿入すると、束が存在しない空隙238の部分でフィルムfの下面および側面が徐々に切断される。尚、この場合、フィルムfの上面が切断されないように、支持部材282の移動量が調整される。
【0043】
図9に示すように、この発明の姿勢変更手段として作用する姿勢変更機構240は、移動部材210によりフィルム切断位置からフィルム分離位置へ移動された封F(フィルムfの一部が切断された封F)の下面を支持する8本の支持ロッド241…を有している。各支持ロッド241…は、封Fの各列に沿って互いに所定間隔離間して配置され、最も外側の2本の支持ロッドが封Fの姿勢を変更するための姿勢変更ローラ242a、242bとして作用し、内側の6本が姿勢変更された後の封Fを支持するよう作用する。また、姿勢変更機構240は、フィルム分離位置に配置された封Fの上面に接触して空隙238に沿って配置され、姿勢変更ローラ242aおよび242bと共働して封Fの姿勢を変更する姿勢変更ローラ243を有している。
【0044】
封Fの下面側の両端に設けられた姿勢変更ローラ242a(y列側)および姿勢変更ローラ242b(x列側)は、それぞれ封Fの各列の一端を上方へ回動するように上方へ移動され、封Fの空隙238の上方に設けられた姿勢変更ローラ243は、封Fの空隙238の上方のフィルムfを下方に押し下げるように下方へ移動される。従って、各姿勢変更ローラ242a、242b、および243が図9(a)に示す位置から図9(b)に示す位置にそれぞれ移動されると、封Fのy列およびx列がそれぞれ異なる方向に90°回転され、封Fの各列が対向した端面、つまりフィルムfが被覆されていない端面が支持ロッド241にて支持接触されるように封Fの姿勢が変更される。
【0045】
図10に示すように、上述した各姿勢変更ローラ242a、242b、243には、各姿勢変更ローラを上下方向に移動させるための移動機構が設けられている。姿勢変更ローラ243の一端には、姿勢変更ローラ243を片持ちばり状態で支持する支持部材243aが設けられ、支持部材243aはボールネジ機構245を介して可逆回転型のモータ247に接続されている。よって、モータ247を付勢することにより姿勢変更ローラ243が上下方向に移動される。
【0046】
また、姿勢変更ローラ242aおよび242bの一端には、各ローラ242a、242bを互いに所定距離離間させて片持ちばり状態で支持する支持部材244が設けられている。支持部材244には、ギア列246aを介して各姿勢変更ローラ242a、242bの回転軸に接続されたモータ246bが固設されている。ギア列246aは、モータ246bの回転力を各姿勢変更ローラ242a、242bの回転軸に伝達して、各姿勢変更ローラ242a、242bを図9(b)に矢印で示す方向に回転するように作用する。また、支持部材244には、ボールネジ機構248を介して可逆回転型のモータ249が接続されている。よって、モータ249を付勢することにより支持部材244および各姿勢変更ローラ242a、242bが上下方向に移動され、モータ246bを付勢することにより各姿勢変更ローラ242a、242bが所定方向に回転される。
【0047】
図11乃至図14に示すように、フィルム分離機構260は、姿勢変更された封Fの各列(x列およびy列)をそれぞれ変形させるべく支持ロッド241…の下方に設けられた変形手段として作用する変形機構260a、変形された紙葉群の一部、即ち各列の束のみを保持する保持機構260b、および変形されて保持された束からフィルムfを分離して除去する分離機構としての分離・除去機構260cを有している。尚、保持機構260bおよび分離・除去機構260cは、この発明の分離手段として作用する。
【0048】
変形機構260aは、図11および図12に示すように、姿勢変更された封Fを載置した各支持ロッド241…の間から挿入されるとともに各列の中央の3束を上方に持ち上げるように作用する複数のリフト部材255…を有している。各リフト部材255は、3束の幅より僅かに狭い幅を有し、図示しない共通の支持部材により支持されている。各リフト部材255を支持した支持部材は、ボールネジ機構256を介して可逆回転型のモータ257に接続されている。よって、モータ257を回転することにより、リフト部材255…が一斉に上下方向に移動されるようになっている。
【0049】
変形機構260aによりリフト部材255が上方へ移動され、封Fの各列の中央の3束が上方に持ち上げられて封Fが山形に変形されると、フィルムfも山形に変形される。フィルムfが山形に変形されると、フィルムfの下端が僅かに上方に持ち上げられて、各列の末端部に位置した束(リフト部材255により上昇されない束)の下端部が露出されるとともに、山形に変形されたフィルムfの傾斜部分近くに束の存在しない空間261…が形成される。
【0050】
変形機構260aにより変形された封Fの両側には、フィルムfが上方に持ち上げられたことにより露出された露出部分で封Fを挟持することにより束のみを保持する保持機構260b(図11参照)が設けられている。保持機構260bは、封Fの両側の露出部分にそれぞれ押し当てられる一対の押圧部材262と、各押圧部材262を封Fの露出部分に向ってそれぞれ駆動する駆動機構と、を有している。
【0051】
一方の押圧部材262を駆動する駆動機構(図中手前側)は、先端が押圧部材262の略中央に固定されたボルト263aと、ボルト263aとともにボールネジ機構を構成するナット263bと、ナット263bを回転可能に保持する孔およびこの孔の両側でスライドロッド264を挿通するスライド孔が形成され、図示しないハウジング等に固設された板材265と、を有している。各スライドロッド264の先端は押圧部材262に固定されている。また、ナット263bには、ナットと同心のギア266が設けられ、ギア266にはギア267を介して可逆回転型のモータ268が接続されている。
【0052】
他方の押圧部材262を駆動する駆動機構(図中奥側)は、モータ268を共有する以外は上記一方の駆動機構と同様の構成を有し、モータ268の駆動力は図示しないリンク機構を介して他方の駆動機構に伝達されるようになっている。
【0053】
よって、モータ268を付勢することにより、各押圧部材262が束の露出部分に向って駆動され、束のみを挟持するようになっている。尚、一方の押圧部材262および駆動機構は、封Fをフィルム切断位置からフィルム分離位置へ移動する際には、図示しない移動機構により、封Fの移動を妨げない退避位置に退避可能となっている。
【0054】
分離・除去機構260cは、図13および図14に示すように、上記変形機構260aの作用によりフィルムfの傾斜部近くに形成された4つの空間261…にそれぞれ突き刺される4本のピン270を有している。封Fのy列側の2つの空間261に突き刺されるべく設けられた一対のピン270は支持部材271により支持され、封Fのx列側の2つの空間261に突き刺されるべく設けられた一対のピン270は支持部材272により支持されている。
【0055】
各支持部材271、272は、リンク機構273を介して可逆回転型のモータ274に接続され、モータ274は、サブベース275の一端に固設されている。また、サブベース275の他端は、ボールネジ機構276およびギア列277を介して可逆回転型のモータ278に接続され、モータ278は、図示しないハウジング等に固設された支持部材279に固定されている。
【0056】
よって、モータ278が回転されると、ギア列277およびボールネジ機構276を介してサブベース275が上下方向に移動され、モータ274が回転されると、モータ274の回転力がリンク機構273を介して、各支持部材271、272を互いに離接する方向に移動する駆動力として伝達され、支持部材271および272がスライドレール271a、272aに沿って互いに離接する方向に移動される。
【0057】
尚、支持部材279には、分離・除去機構260cが待機位置に配置された場合にピンに接触するように位置決めされたヒーター部材279aが片持ちばり状態で設けられている。ヒーター部材279aには、電源部が接続され、待機位置に配置された各ピン270を加熱するようになっている。よって、待機位置で加熱されたピン270は、予熱を有する状態でフィルムfに突き刺されることになる。
【0058】
フィルムfを束から分離する場合、モータ278を付勢して各ピン270がフィルムfの各空間261と一致する高さに配置されるように支持部材271、272を下降し、モータ274を付勢してヒーター部材279aにより加熱された各ピン270を各空間261内に突き刺す。そして、ピンを突き刺したままの状態で、モータ278を付勢して支持部材271、272を上昇し、束からフィルムfを分離する。この時、束の下端は、保持機構260bにより保持されており、フィルムfとともに束が移動されることが防止される。尚、分離されたフィルムfは、図示しない移動機構によりフィルム廃却箱2(図2参照)に搬送され収容されるようになっている。
【0059】
フィルムfが分離されると、リフト部材255および押圧部材262が元の位置(待機位置)に戻されてフィルムfが分離された10束がフィルム分離位置に残される。また、フィルムfをフィルム廃却箱2に除去した後、分離・除去機構260cが元の位置、つまり待機位置(図13に示す位置)に戻される。そして、フィルム分離位置に残された10束が移動部材230により搬送ベルト250上に移動される。
【0060】
図15に示すように、フィルム分離機構260の下流側には、フィルムfが分離された10束を後段の処理装置へ搬送するための搬送ベルト250が設けられている。搬送ベルト250は、駆動ローラ250aおよび従動ローラ250bに巻回され、駆動ローラ250aは、ベルト252を介してモータ254に接続されている。
【0061】
よって、モータを付勢することにより、10束を排出するように、搬送ベルト250が無端走行されるようになっている。尚、搬送ベルト250により搬送された10束は、集積部251にて一旦集積される。
【0062】
次に、上記のように構成された開封装置20の開封動作を制御する制御系について説明する。
図16に示すように、開封装置20の制御系は、制御部300を備えている。制御部300には、保持・切断機構220のコントローラ302、姿勢変更機構240のコントローラ304、およびフィルム分離機構260のコントローラ306が接続されている。
【0063】
コントローラ302には、封Fのy列を保持すべく上部ステージ223を下降するモータ227、封Fのx列を保持すべく上部ステージ233を下降するモータ234、各列の間に空隙238を形成すべく下部ステージ221を移動するモータ224、ニクロム線281に所定の電流を流して加熱する電源部308、およびフィルムfを切断すべく支持部材282を上昇するモータ288が接続されている。
【0064】
コントローラ304には、空隙238内に姿勢変更ローラ243を駆動すべく姿勢変更ローラ243を下降するモータ247、封Fの各列を回動させるべく姿勢変更ローラ242a、242bを上昇するモータ249、および各姿勢変更ローラ242a、242bを所定の方向に回転するモータ246bが接続されている。
【0065】
コントローラ306には、封Fを変形すべくリフト部材255を上昇するモータ257、束の下端部を保持すべく押圧部材262を移動するモータ268、ピン270を上下移動すべくサブベース275を移動するモータ278、空間261内にピン270を突き刺すために支持部材271、272を互いに向い合う方向に移動するモータ274、およびピン270を加熱するヒータ部材279aに所定の電流を供給する電源部310が接続されている。
【0066】
また、制御部300には、フィルムfが分離された10束を搬送する搬送ベルト250を走行させるためのモータ254が接続されている。更に、制御部300には、フィルム切断位置からフィルム分離位置へ封Fを押し込むための移動部材210を付勢する移動機構312、およびフィルム分離位置から搬送ベルト250上へ封Fを押し込むための移動部材230を付勢する移動機構314が接続されている。
【0067】
次に、上述した開封装置20による封Fの開封動作について図17および図18を用いて詳細に説明する。
投入部12を介して封Fが投入されると、センサ201が封Fの先端を検知すると同時に投入部12が停止され、図18(a)に示すように、封Fがフィルム切断位置に停止される。
【0068】
封Fがフィルム切断位置に停止されると、x列保持部232およびy列保持部222により封Fの各列(x列およびy列)がそれぞれ保持され(ステップ1)、y列保持部222がx列保持部232から離れる方向に移動され、図18(b)に示すように、各列の間に空隙が形成される(ステップ2)。
【0069】
続いて、この空隙内に加熱したニクロム線が挿入され、フィルムfの下面および両側面が切断される(ステップ3)。フィルムfの一部が切断された封Fは、移動部材210によりフィルム切断位置からフィルム分離位置へ移動される(ステップ4)。
【0070】
フィルム分離位置に移動された封Fは、姿勢変更ローラ242a、242b、243の作用により、図18(c)に示すようにフィルムfが被覆されていない部分を下にして姿勢変更される(ステップ5)。
【0071】
姿勢変更された封Fは、リフト部材255の作用により図18(d)に示すように山形に変形され(ステップ6)、この変形によりフィルムfの傾斜部に形成された4つの空間内にそれぞれ加熱したピン270が突き刺される(ステップ7)。
【0072】
ここで、封Fの変形に伴い封Fの下端部に形成された束の露出部分が押圧部材262により挟持され(ステップ8)、図18(e)に示すように、フィルムfに突き刺されたピン270が上昇されるとともにフィルムfが封Fから分離される(ステップ9)。
【0073】
フィルムfが分離されると、図18(f)に示すように、残った10束が元の状態に戻されて、移動部材230および搬送ベルト250により次の工程へ排出される(ステップ10)。
【0074】
次に、開封装置20にて開封され集積部251へ移載された10束Tを方向を揃えて送り出す送り出し装置30について図19を用いて説明する。
集積部251上に移載された10束Tが送り出される下流側の位置には、束Tを搬送する投入束搬送コンベア33aが設けられている。また、集積部251の上流側後方には、集積部251上の束T…を1個ずつ投入束搬送コンベア33a上に移載するための束移載機構34が設けられている。更に、集積部251の図中右側近傍には、集積部251上の束T…を束移載機構34の移載動作に同期して移載可能な位置に送り込む束送込み機構35が設けられている。尚、束移載機構34は、図示しない移動機構により10束の搬送を妨げない退避位置へ移動可能となっている。
【0075】
そして、束移載機構34の押圧板48と、束送込み機構35の押圧板35aと、がそれぞれ矢印g,h方向に作動することにより、束Tは、y1,x1,y2,x2,…の順で1個ずつ切出されて束搬送コンベア33a上に移載され、矢印j方向に搬送され次工程に送られる。
【0076】
ベルトコンベア33aの上方であって、上述した束移載機構34および束送込み機構35により束Tが束搬送コンベア33a上に送り出される位置には、束Tを検知するセンサ91が設けられている。また、ベルトコンベア33aの上方であって、センサ91の下流側の所定位置には、ベルトコンベア33aにて立位状態で搬送される束Tを回転して転倒させるための棒体92が搬送路を横切る方向に延びて設けられている。
【0077】
ここで、束Tが束移載機構34により束搬送コンベア33a上に移載される直前の状態では、封Fを構成するx列の束とy列の束とは受板31上で各束の上面が対向する状態で配置されているため、x列から切出された束x1,x2,x3,…とy列から切出された束y1,y2,y3,…とでは投入束搬送コンベア33a上の転倒状態においてその搬送方向に沿った向きが逆になっている。つまり、y列の束y1,y2,y3,…は把の小帯kが搬送方向後方に位置する向きで搬送され、x列の束x1,x2,x3,…は把の小帯kが搬送方向前方に位置する向きで搬送される。
【0078】
このため、投入束搬送コンベア33aの終端位置には、束Tの方向を揃えるために各束Tをそれぞれ所定角度で回転する束回転装置93が設けられている。これにより束回転装置93を介して送り出された束Tの向きは、投入束搬送コンベア33b上で一定(小帯kが搬送方向前方に位置した方向)となる。
【0079】
図20に示すように、上述した送り出し装置30の動作を制御する制御系は、制御部130を有している。制御部130には、投入束搬送コンベア33aに押し出された束Tを計数する計数センサ91、束移載機構34、束送込み機構35、および束回転装置93の回転台93aを正逆両方向に所定角度で回転可能なモータ93b、が接続されている。
【0080】
次に、上記のように構成された送り出し装置30の作用について図21を用いて説明する。
【0081】
搬送ベルト250により集積部251へ移載された10束T…は、束移載機構34および束送込み機構35の作用によりy1、x1、y2、x2、y3、x3、…の順に投入束搬送コンベア33a上に送込まれる。投入束搬送コンベア33a上に送込まれた束T…は、計数センサ91にて計数され、束回転装置93へ送られる。
【0082】
ここで、計数値が偶数であるか奇数であるかが判断され、奇数である場合に計数した束Tがy列の束であることが判断され回転台93aが半時計回りに270°回転され、偶数である場合に計数した束Tがx列の束であることが判断され回転台93aが半時計回りに90°回転される。これにより、束回転装置93から送り出される束T…の搬送方向が一定、即ち小帯が前方に位置するように揃えられる。
【0083】
投入束搬送コンベア33bの束搬送途中上方には、投入束搬送コンベア33b上に送り出された束T…の把数を計数する計数器41が設けられている。計数器41は、搬送中の束Tの小帯kの位置にスキャナから光を照射し、搬送方向と直角方向にスキャンすることにより、その反射光量を利用して小帯kの境目を検出し、この境目を数えることにより、把数を検出する。
【0084】
計数器41の下流側には排除装置42が設けられている。排除装置42は、上述した計数器41により、異常、つまり10把が確認できなかった束Tに対し本装置到達以前に発せられた異常信号により、束停止排除アーム94を投入束搬送コンベア33b上に押し出し、束停止排除アーム94の側面により搬送途中の束Tを停止すると同時に束停止排除アーム94の前面で投入束搬送コンベア33bから投入排除束コンベア95に押し出し、もって束処理機10の前面に設けた投入排除束集積部96に排出する。
【0085】
計数器41により10把が確認された束Tに対しては束停止排除アーム94が動作しないため、束Tは排除装置42をそのまま通り抜け、バッファコンベア97を経由して、後述する投入束コンベア98へ受け渡される。
【0086】
次に、検査機100(後述する)にて検査された検査済の束T´を束処理機10にて処理する場合について説明する。
【0087】
図22に示すように、検査機100から同じ向きに排出された束T′は、受入束コンベア140上を矢印m方向に搬送され、受入束コンベア140の終端に介在された受入束取込アーム142の側面142aに当接されて係止される。そして、受入束取込アーム142の手前側に設けられた束到着センサ141により発せられた束検出信号にタイミングを合わせて、受入束取込アーム142が束T′を受入束搬送コンベア143上に押し出し、束T´を後段の処理装置へ搬送する。
【0088】
受入束搬送コンベア143の搬送途中上方には、上述した計数器41と同様に作用する計数器61が設けられ、受入束搬送コンベア143の終端には、搬送された束T´を立位状態に起立させる束起立装置144が設けられている。
【0089】
束起立装置144は、束T´を受入束搬送コンベア143から移載する受板144aを有し、受板144aは軸145を中心に回動されるようになっている。受板144aの軸145側の端部には、起立された束T´の下端側の一方の角を保持する突出縁144bが形成されている。
【0090】
束起立装置144にて起立された束T´の下端側の他方の角を受ける側には、束リフター146が設けられている。そして、束起立装置144にて起立された束T´は、束リフター146を上昇させることにより束リフター146上に受け渡される。
【0091】
束リフター146の上昇途中の所定位置には、上昇途中の束T´の大帯Kの交差部に検印をする押印器147が設けられ、計数器61により10把が確認された束に対して検印がなされるようになっている。
【0092】
束リフター146により束T´が図中破線で示す上端位置に到達されると、束リフターの開口部146aに挿通可能な束押出アーム148が作動され、束T´が受板149上に送り出される。
【0093】
同様の工程により10把確認された束T´が受板149上に5束集積されると押出板150が作動して5束を前方に押出して、束集積コンベア151上に移載する。本実施の形態においては、この束集積コンベア151には5束×4列の束を集積可能であり、満杯に集積されると図示しない制御装置により操作員にその旨通知がなされるが、満杯に満たない場合でも操作員の指示により単独作動して束処理機前面側の操作員の手の届く範囲に束を押出すことも可能である。また、束集積容量を拡張することも必要により可能である。
【0094】
一方、計数器61により10把が確認できない束T′に対しては、確認された束T′と同様の経路で束リフター146の上端まで移送されるが、その途中での押印器147による押印が行われず、上端到達後、受板149に移載される前に排除アーム152の動作により受入排除束コンベア153に押出され、最終的に束処理機10の前面の受入束排除部154に排出される。
【0095】
次に、束処理機10および検査機100を連絡したコンベア50について図23乃至図25に基づいて説明する。
【0096】
束処理機10の投入束搬送コンベア33bで搬送されてきた束Tをバッファコンベア97上で受け取り束停止壁51により束Tが停止する。バッファコンベア97上には束Tを2個貯めることができ、2束目の束Tは1束目の束Tの後端に当接し停止する。本実施の形態では、貯める束数は2束であるが、必要に応じて増やすことが出来る。
【0097】
検査機100からの信号により、投入押込板52が動作し、1束ずつ束Tを投入束コンベア98上に押し出す。2束目の束Tは上記1束目の押込動作中は投入束押込板52の側壁に規制され、押込板52が初期位置へ戻ることにより、2束目の束が束停止壁51方向へ動き束停止壁51により束Tが停止され、次の検査機100からの信号に備える。束検出器53あるいは54の検出信号により、束処理機10の束押出アーム52を動作させて束Tを投入する。投入束コンベア98の後端側には検査機100側から束取込アーム55が投入束コンベア98上に進入して束Tを検査機100内へ受け入れる。投入束コンベア98の終端手前に検出器56を設け、検出器56の信号により、束取込アーム55が束取込動作を行なう。検査機100の束取込アーム55で投入コンベア98上の束Tを取り損ねた場合は当該束Tは投入コンベア98の末端に設けられた排除箱57に集積される。
【0098】
一方、後で詳述する検査機100から排出された検査済束T′は受入束コンベア140上に受け渡され搬送される。受入束コンベア140の搬送端には受入束押込板142が設けられ、搬送されてきた束T′を受け取り検出器141の信号により、束処理機10の束搬送コンベア143上に受け渡される。
【0099】
上記投入束コンベア98および受入束コンベア140は図25に示すように、筐体70内に設けられ、この筐体70の一側面には束T,T′を出入させる開閉カバー71,72が設けられている。また、上記筐体70内には束処理機10と検査機100の排熱を集める排気ダクト73が設けられているとともに、束処理機10と検査機100とを接続する信号ケーブル74および電源ケーブル76、さらに気送管75…が配設されている。
【0100】
次に、上記検査機100について図26を用いて説明する。
【0101】
この検査機100は検査機本体101と、検査機100に送られる紙葉類の束Tをバラして検査機本体101に紙葉類Pを送込む前処理装置102(束解体手段)と、この前処理装置102とは別に施封されていない任意枚数の紙葉類Pを作業員が手作業で投入するためのバラ券投入装置103と、これらの各動作部の制御装置(図示しない)及びその制御指令等を行なう操作表示部104などからなる。
【0102】
検査機本体101は主として紙幣Pを一枚ずつ取出す取出装置105Bと、送られてくる券を検知する機能を有する検知装置105Cからなる取出検知モジュール105と、この取出検知モジュール105から搬出される券のうち排除券の処理を行なう排除券集積モジュール106と、適合券,非適合券の処理を行なう集積モジュール107とから構成され、その各モジュール105,106,107は筐体109a,109b,109cによって覆われている。
【0103】
上記取出検知モジュール105には、前処理装置102から送り出される開封把や人手によって投入されるバラ券を受取って運ぶ券供給装置105A、この券供給装置105Aから供給される券を一枚ずつ取出す取出装置105Bと、この取出装置105Bから一枚ずつ取出されてくる券を搬送する搬送路110Aを通って一枚ずつ送られてくる券を検知し、かつ、その各検知毎の枚数及びトータル枚数をカウントする各種検知装置105Cとが設けられている。
【0104】
そして、次の排除券集積モジュール106には上記取出検出モジュール105から搬送路110Aを通って一枚ずつ送られてくる券の特徴(重ね取り、スキュー、ショートピッチなどの検査不能状態)を検知する検知装置106Aと、この検知装置106Aと上記各種検知装置とによる検知結果に基いて排除券と、それ以外の券とに区分する第1区分装置106Bと、この第1区分装置106Bにより区分された排除券を搬送路110Bを介して受け入れ、かつ集積する排除券集積装置106Cと、この排除券集積装置106Cに集積された排除券を自動的に収納する排除券カセット106Dと、第1区分装置106Bから搬送路110Cを介して送られてくる排除券以外の券を上述の検知結果に基いて、再利用可能な適合券と再利用不可能な非適合券とに区分する第2区分装置106Eとが設けられている。
【0105】
また、次の集積モジュール107には、上記第2区分装置106Eから搬送路110Cを介して送られてくる再利用可能な適合券を集積する適合券集積装置107Aと、この適合券集積装置107Aに集積された適合券を100枚ずつ施封帯kにより施封する適合券施封装置107Bと、この適合券把施封装置107Bで施封された適合券の特徴(集積状態、施封状態)を検査する把検査部107Cと適合券をさらに10把ずつまとめて大施封帯Kにより施封する適合券大束施封装置107Dとが設けられている。一方、前記第2区分装置106Eで区分案内されて搬送路110Eを介して送られてくる再利用不可能な非適合券は非適合券集積部107Eに集積されるので、その集積された非適合券は非適合券把施封装置107Eより100枚ずつ施封帯で施封して非適合券把と非適合券排出把集積部107Gに集積するか、非適合券シュレッダ107Hにより、失効させるかのいずれかの処理が選択的になされるようになっている。上記非適合券シュレッダ107Hにより、裁断された裁断片は上記気送管75によって外部に排出される。また、上記適合券大帯施封装置107Dで施封された束T′は検査機本体101の下部に設けられた機内コンベアにより上記受入束コンベア140に送られるようになっている。
【0106】
さらに、上記排除券、適合券、および非適合券各集積装置106C,107A,107Eは、それぞれ羽根車等の回転輪121と、その回転輪121に一枚ずつ受け取られて来る券に振動を与えるなどして、整然と集積収納する集積箱122とから構成されている。
【0107】
以上のように、本実施の形態に係る紙葉類処理装置1によると、フィルム切断位置に配置された封Fのx列およびy列をそれぞれ保持し、y列をx列から離れる方向に移動する。これにより、フィルムfが引き伸ばされるとともに各列の間に空隙が形成される。そして、この空隙内に加熱したニクロム線を挿入し、封Fのフィルムfの下面および両側面を切断する。
【0108】
従って、封Fの緊締度合に関係なく、フィルムfを安定して切断でき、ニクロム線が封Fの内容物としての紙葉類の束に接触することがなく、束を傷付けることなくフィルムfのみを確実に切断できる。
【0109】
また、フィルム分離位置にて姿勢調整された封Fの10束の中央の3列をリフト部材によって上昇させ、封Fを山形に変形するとともにフィルムfを山形に変形し、封Fの下端部に束が露出された露出部分を形成するとともにフィルムfの傾斜部に束の存在しない空間を形成する。そして、露出部分を押圧部材により保持するとともに傾斜部の空間に加熱したピンを挿入し、挿入した状態のピンを上昇させてフィルムfを分離する。
【0110】
従って、束を保持した状態でフィルムfを分離でき、束がフィルムfとともに上昇することを防止できる。また、傾斜部に形成された空間にピンを挿入するため、内容物としての紙葉類の束を傷付けることなくフィルムfのみを分離できる。
【0111】
更に、ピンを加熱することにより、フィルムfに対するピンの挿通が容易となり、且つ、フィルムfを除去する際にフィルムfの受け渡しが容易となる。
【0112】
尚、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変形可能である。例えば、開封装置に投入される封Fは、上述したように複数枚の紙葉類を集積したものに限らず、2列に並んで配列された複数の物品を可撓性を有するフィルムで包装したものであればいかなる物であっても良い。
【0113】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の開封装置および該装置を備えた紙葉類処理装置は、上記のような構成および作用を有しているので、内容物を傷付けることなく安定した開封動作が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、この発明の実施の形態に係る紙葉類処理装置を示す概略図。
【図2】図2は、図1の紙葉類処理装置に組込まれた束処理機を示す概略図。
【図3】図3は、図1の紙葉類処理装置に投入される封Fを示す概略図。
【図4】図4は、図2の束処理機の投入部を示す概略図。
【図5】図5は、図4の投入部における投入動作を制御する制御系を示すブロック図。
【図6】図6は、図2の束処理機に組込まれた開封装置を示す概略図。
【図7】図7は、図6の開封装置に組込まれた保持・切断機構のx列保持部232およびy列保持部222を概略的に示す正面図。
【図8】図8は、図6の開封装置に組込まれた保持・切断機構の切断部を示す斜視図。
【図9】図9は、図6の開封装置に組込まれた姿勢調整機構による封Fの姿勢調整動作を説明するための図。
【図10】図10は、図6の開封装置に組込まれた姿勢調整機構の移動機構を示す概略図。
【図11】図11は、図6の開封装置に組込まれたフィルム分離機構を概略的に示す斜視図。
【図12】図12は、図11のフィルム分離機構を示す正面図。
【図13】図13は、図11のフィルム分離機構の分離・除去機構を示す概略図。
【図14】図14(a)は、図13の分離・除去機構を示す平面図、
図14(b)は、図13の分離・除去機構を示す側面図。
【図15】図15は、図6の開封装置に組込まれた搬送ベルトを示す斜視図。
【図16】図16は、図6の開封装置の開封動作を制御する制御系を示すブロック図。
【図17】図17は、図6の開封装置の開封動作を説明するためのフローチャート。
【図18】図18は、図17とともに図6の開封装置の開封動作を説明するための図。
【図19】図19は、図2の束処理機に組込まれた送り出し装置を示す概略図。
【図20】図20は、図19の送り出し装置における動作を制御する制御系を示すブロック図。
【図21】図21は、図19の送り出し装置における動作を説明するためのフローチャート。
【図22】図22は、図2の束処理機に組込まれた押印集積装置およびその周辺機器を示す概略図。
【図23】図23は、図2の束処理機内の投入束コンベア、受入束コンベア、およびその周辺機器を示す概略図。
【図24】図24は、図23の投入束コンベアの終端および検査機の束投入部を示す概略図。
【図25】図25は、図1の紙葉類処理装置に組込まれたコンベアを示す断面図。
【図26】図26は、図1の紙葉類処理装置に組込まれた検査機を示す概略図。
【符号の説明】
1…紙葉類処理装置、
10…束処理機、
12…投入部、
20…開封装置、
220…保持・切断機構、
238…空隙、
281…ニクロム線、
240…姿勢調整機構、
255…リフト部材、
262…押圧部材、
270…ピン、
250…搬送ベルト

Claims (2)

  1. 複数個の物品を2列に整列した物品群を収縮性を有する包装材にて包装した封を自動的に開封する開封装置において、
    上記封を上記物品群の各列毎に保持し、上記包装材を引き伸しつつ上記各列の少なくとも一方を他方から離れる方向に移動し、各列の間に空隙を形成する空隙形成手段と、
    上記空隙形成手段にて形成された空隙に切断部材を挿入し、上記包装材を切断する切断手段と、
    上記各列が互いに対向した面であって上記包装材により被覆されていない面が下を向くとともに上記各列が隣接するように、上記切断手段にて包装材が切断された封の姿勢を変更する姿勢変更手段と、
    上記姿勢変更手段にて姿勢変更された封を被覆した上記包装材の一部が上記物品群から離れるように上記物品群の各列を変形する変形手段と、
    上記変形手段による上記各列の変形により上記物品群から離れた上記包装材の一部を保持するとともに該包装材を物品群から分離する分離手段と、
    を備えていることを特徴とする開封装置。
  2. 所定枚数の紙葉類を施封した束を2列に整列した紙葉群を収縮性を有する包装材にて包装した封を投入する投入手段と、
    上記投入手段にて投入された封を上記紙葉群の各列毎に保持し、上記包装材を引き伸しつつ上記各列の少なくとも一方を他方から離れる方向に移動し、各列の間に空隙を形成する空隙形成手段と、
    上記空隙形成手段にて形成された空隙に切断部材を挿入し、上記包装材を切断する切断手段と、
    上記各列が互いに対向した面であって上記包装材により被覆されていない面が下を向くとともに上記各列が隣接するように、上記切断手段にて包装材が切断された封の姿勢を変更する姿勢変更手段と、
    上記姿勢変更手段にて姿勢変更された封を被覆した上記包装材の一部が上記紙葉群から離れるように上記紙葉群の各列を変形する変形手段と、
    上記変形手段による上記各列の変形により上記紙葉群から離れた上記包装材の一部を保持するとともに該包装材を紙葉群から分離する分離手段と、
    上記分離手段にて上記包装材が分離されて取出された束を解体する束解体手段と、
    上記束解体手段にて解体されて取出された紙葉類を検査する検査手段と、
    上記検査手段にて検査された紙葉類を取出す取出手段と、
    を備えていることを特徴とする紙葉類処理装置。
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