JP3687512B2 - 給湯器システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は複数の給湯器を連結して運用する給湯器システムに関し、より詳細には、給湯器の運転台数制御を行なうシステムコントローラとして、数台の給湯器に対して運転台数制御を行うサブシステムコントローラと、複数のサブシステムコントローラの動作制御を行うメインシステムコントローラとを備えた給湯器システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、大量の給湯が必要となる施設に設置される給湯器システムとして、たとえば図3に示すような並列型の給湯器システムが提案されている。この給湯器システムは、複数の給湯器a(図示例ではa1 ,a2 ,a3 の3台)と、システムコントローラbとを主要部として構成される。そして、給湯量の増加に伴って、上記システムコントローラbが給湯器aの運転台数を1台,2台,3台と順次増加させる制御(運転台数制御)を行い、これにより給湯器aが能力不足に陥るのを防止して、大量の給湯を実現している。
【0003】
より具体的には、上記給湯器システムは、管端が市水等に接続された入水管cと管端がカランi等に接続された出湯管dとの間に三本の分岐配管e1 ,e2 ,e3 を並列に接続し、各分岐配管e1 ,e2 ,e3 の配管経路上に給湯器a1 ,a2 ,a3 を配設することにより構成される。
【0004】
各給湯器a1 ,a2 ,a3 には、少なくともそれぞれ上記分岐配管e1 ,e2 ,e3 を経て供給される水を加熱するためのバーナ(図示せず)を備えた熱交換器f1 ,f2 ,f3 と、上記出湯管dへの出湯流量を調節する流路開閉弁g1 ,g2 ,g3 とが設けられ、これらが各給湯器a1 ,a2 ,a3 のコントローラh1 ,h2 ,h3 によって制御可能とされている。つまり、各給湯器a1 ,a2 ,a3 の出湯温度や出湯流量は、これらコントローラh1 ,h2 ,h3 によって給湯器毎に制御可能とされている。
【0005】
そして、図示の給湯器システムでは、これら給湯器a1 ,a2 ,a3 のコントローラh1 ,h2 ,h3 はいずれも上記システムコントローラbと電気的に接続され、該システムコントローラbによって制御可能とされている。つまり、各給湯器a1 ,a2 ,a3 のコントローラh1 ,h2 ,h3 がシステムコントローラbによって制御されることにより、上述した給湯器a1 ,a2 ,a3 の運転台数制御が実現されている。
【0006】
なお、システムコントローラbには、通常、リモートコントローラjが設けられ、給湯器システムの運転入/切や給湯設定温度の修正等の各種操作は、このリモートコントローラjによって行なわれるように構成されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の給湯器システムでは、給湯器の運転台数制御を行うシステムコントローラが一台しか存在しないため、現状では、システム全体として運用可能な給湯器の台数は数台程度(3台〜5台程度)に限られている。したがって、たとえばホテルや旅館などのように極めて大量の給湯が要求される施設の場合、このような従来の給湯器システムでは給湯要求に十分に対応できないという問題が生じていた。
【0008】
そのため、本願出願人は、このような問題を解消するため、図1に示すような給湯器システムを考案するに至った。この図1に示す給湯器システムの詳細は後述するが、図示の給湯器システム1は、給湯器の運転台数制御を行うシステムコントローラとして、給湯器数台(図示例では4台)毎に給湯器の運転台数制御を行うシステムコントローラ(サブシステムコントローラ)SC1〜SC4を設けるとともに、これらサブシステムコントローラSC1〜SC4の上位に、これらサブシステムコントローラの制御を統括するシステムコントローラ(メインシステムコントローラ)SC5を設け、メインシステムコントローラSC5を通じて各サブシステムコントローラSC1〜SC4による運転台数制御の実行/停止を制御(動作制御)することにより、従来の給湯器システムより多くの給湯器(図示例では16台)の連結運用を実現可能としている。
【0009】
しかしながら、このように多くの給湯器を連結して運用する給湯器システムでは、以下のような問題が存在することが判明し、その改善が望まれた。
【0010】
すなわち、上述した従来の給湯器システムも含め、この種の給湯器システムでは、システムの安全対策上、システムの一部に異常が発生した場合に、システムコントローラが当該異常を検出して出湯を停止させる制御構成が採用されている。そのため、本願出願人の提案に係る給湯器システムのようにシステム内に多くの機器(システムコントローラや給湯器など)を設ける構成では、一部の機器(たとえばリモートコントローラやサブシステムコントローラのうちの一台など)が故障したり、一部の通信線が断線した場合などに、他に正常に動作し得る機器が存在してもシステム全体が機能を停止してしまうという問題があった。
【0011】
さらに、従来のシステムコントローラをサブシステムコントローラとして用いた場合、サブシステムコントローラのうちの一台に異常が発生した場合に、当該サブシステムコントローラが制御している給湯器の流路開閉弁が開いてしまうため、バーナが燃焼していないにもかかわらず給湯器から出湯管に水が流出し、その結果、流出した水によってメインシステムコントローラで設定している給湯設定温度通りの給湯が行なえなくなるという問題もあった。
【0012】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、システム内の一部の機器等に異常が発生した場合に、他の正常に動作する機器を使って給湯運転を正常に行い得る制御構成を備えた給湯器システムを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の給湯器システムは、複数の給湯器を連結して運用する給湯器システムであって、給湯器の運転台数制御を行なうシステムコントローラとして、所定台数の給湯器に対して運転台数制御を行うサブシステムコントローラと、複数のサブシステムコントローラを統括してこれらの動作制御を行うメインシステムコントローラとを有する給湯器システムにおいて、以下のような制御構成を備えたことを特徴としている。
【0014】
まず第一の制御構成は、上記メインシステムコントローラに遠隔操作用のリモートコントローラが接続されるとともに、このメインシステムコントローラに、リモートコントローラの故障およびリモートコントローラとの通信異常の少なくとも一つを検出する手段が設けられ、当該手段においてリモートコントローラの故障または通信異常が検出された場合に、上記メインシステムコントローラがサブシステムコントローラに対して所定の給湯設定温度による燃焼運転を許可する制御信号を送信する制御構成を有することを特徴とする。
【0015】
この制御構成では、メインシステムコントローラに搭載されるマイクロコンピュータにより、リモートコントローラの故障や、メインシステムコントローラとリモートコントローラとの間の通信線の断線などによる通信異常が検出される。これらの検出は、リモートコントローラから送信されるエラーコードやリモートコントローラとの通信の監視によって行われる。メインシステムコントローラは、このようなリモートコントローラの故障や通信異常を検出すると、サブシステムコントローラに対して、予め設定された所定の給湯設定温度による燃焼運転を許可する制御信号(緊急運転開始指令信号)を送信する。これにより、サブシステムコントローラは、給湯器の運転台数制御を実行可能な状態となり、リモートコントローラによる制御が不能に陥った場合でも、出湯を停止させることなく給湯器システムの運転が可能となる。なお、上記所定の給湯設定温度は、高温の出湯とならない範囲で適宜設定され得る。
【0016】
次に第二の制御構成は、上記メインシステムコントローラに、サブシステムコントローラの故障およびサブシステムコントローラとの通信異常の少なくとも一つを検出する手段が設けられ、当該手段においていずれかのサブシステムコントローラの故障または通信異常が検出された場合に、上記メインシステムコントローラは故障または通信異常が検出されたサブシステムコントローラを除外して、サブシステムコントローラに対する上記動作制御を実行する制御構成を有する
ことを特徴とする。
【0017】
この第二の制御構成では、メインシステムコントローラに搭載されるマイクロコンピュータにより、サブシステムコントローラの故障や、メインシステムコントローラとサブシステムコントローラとの間の通信線の断線などによる通信異常が検出される。これらの検出は、サブシステムコントローラから送信されるエラーコードやサブシステムコントローラとの通信を監視することにより行われる。そして、このようなサブシステムコントローラの故障や通信異常をメインシステムコントローラが検出すると、メインシステムコントローラは、故障または通信異常に陥ったサブシステムコントローラを除外して、他のサブシステムコントローラのみを対象として動作制御を実行する。つまり、この場合、通信異常により制御不能に陥ったサブシステムコントローラを除いた他のサブシステムコントローラによって給湯器システムが運転される。したがって、この場合も出湯を停止させることなく給湯を実現できる。また、上記他のサブシステムコントローラのみの運転であっても、能力不足に陥らない限り給湯設定温度での給湯が実現される。
【0018】
次に第三の制御構成は、上記サブシステムコントローラに、メインシステムコントローラの故障およびメインシステムコントローラとの通信異常の少なくとも一つを検出する手段が設けられ、当該手段においてメインシステムコントローラの故障またはメインシステムコントローラとの通信異常が検出された場合に、上記サブシステムコントローラが給湯器に対して燃焼禁止および出水停止を指示する制御信号を送信する制御構成を有することを特徴とする。
【0019】
この第三の制御構成では、サブシステムコントローラに搭載されるマイクロコンピュータにより、メインシステムコントローラの故障や、メインシステムコントローラとの間の通信異常が検出される。これらの検出は、メインシステムコントローラから送信されるエラーコードやメインシステムコントローラとの通信を監視することにより行われる。そして、このようなメインシステムコントローラの故障や通信異常をサブシステムコントローラが検出すると、当該故障や通信異常を検出したサブシステムコントローラは、接続されている給湯器に対して燃焼の禁止と出水の停止を指示する制御信号(運転停止指令信号)を送信する。これにより、当該サブシステムコントローラに接続されている給湯器の運転が停止される。その際、上記運転停止指令信号には出水の停止の指示も含まれているので、当該運転停止指令信号を受信した給湯器は燃焼運転の停止だけでなく出湯管への出水をも停止させる。つまり、この第三の制御構成によれば、上記故障や通信異常により運転を停止した給湯器から出湯管に水が流出することが防止される。
【0020】
なお、この第三の制御構成は、上記第二の制御構成と組み合わせて実施されることにより、当該故障や通信異常によって制御不能に陥ったサブシステムコントローラに接続された給湯器から水が流出しない状態で、正常なサブシステムコントローラにより給湯器の運転台数制御が行われるので、より安定して給湯設定温度による給湯を行うことができる。
【0021】
次に第四の制御構成は、上記サブシステムコントローラに、メインシステムコントローラの故障およびメインシステムコントローラとの通信異常の少なくとも一つを検出する手段が設けられ、当該手段においてメインシステムコントローラの故障またはメインシステムコントローラとの通信異常が検出された場合に、上記サブシステムコントローラが給湯器に対して所定の給湯設定温度による燃焼運転を許可する制御信号を送信する制御構成を有することを特徴とする。
【0022】
この第四の制御構成では、サブシステムコントローラに搭載されるマイクロコンピュータにより、メインシステムコントローラの故障やメインシステムコントローラとの通信異常が検出される。これらの検出は、メインシステムコントローラから送信されるエラーコードやメインシステムコントローラとの通信を監視することにより行われる。そして、サブシステムコントローラは、このようなメインシステムコントローラの故障や通信異常を検出すると、接続された各給湯器に対して、予め設定された所定の給湯設定温度による燃焼運転を許可する制御信号(緊急運転開始指令信号)を送信する。これにより、各給湯器は出湯可能な状態となり、出湯を停止させることなく給湯器システムの運転が可能となる。なお、この制御構成は、特にメインシステムコントローラの故障等により上記第二の制御構成が機能し得ない場合に、サブシステムコントローラのみによって暫定的な給湯運転を行わせることができる。
【0023】
次に第五の制御構成は、上記給湯器に、サブシステムコントローラの故障およびサブシステムコントローラとの通信異常の少なくとも一つを検出する手段が設けられ、当該手段においてサブシステムコントローラの故障またはサブシステムコントローラとの通信異常が検出された場合に、上記給湯器は燃焼および出水を停止する制御構成を有することを特徴とする。
【0024】
この第五の制御構成では、給湯器に搭載されるマイクロコンピュータにより、サブシステムコントローラの故障や、サブシステムコントローラとの通信異常が検出される。これらの検出は、サブシステムコントローラから送信されるエラーコードやサブシステムコントローラとの通信監視によって行われる。そして、このようなサブシステムコントローラの故障や通信異常が検出されると、当該異常を検出した給湯器は、燃焼と出水の双方を停止させる処理を実行する。これにより、燃焼を停止した給湯器から出湯管に水が流出することがないので、給湯器システムを安定して運用することができる。なお、この場合、メインシステムコントローラは正常に動作しているので、上記第二の制御構成によって正常なサブシステムコントローラによって給湯運転を行わせることが可能である。
【0025】
次に第六の制御構成は、上記メインシステムコントローラが、給湯器の運転台数制御用として保有するデータを消失した場合に、各サブシステムコントローラに対してサブシステムコントローラが保有する給湯器の運転台数制御用のデータの送信を要求し、この送信要求に応じてサブシステムコントローラから返信されたデータに基づいて給湯器の運転台数制御を再開することを特徴とする。
【0026】
この第六の制御構成では、メインシステムコントローラが、たとえば電源の瞬時停電などによって給湯器の運転台数制御用として保有するデータを消失した場合に、サブシステムコントローラとの通信により当該データを補充して給湯器の運転台数制御、つまり、サブシステムコントローラの動作制御を再開することから、給湯器の運転順序や運転中の給湯器を変更することなくシステムの運用を継続できるので、システム全体の動作を安定させることができる。
【0027】
そして、本発明の給湯器システムでは、上述した制御構成を実現するために、上記サブシステムコントローラは、当該サブシステムコントローラに接続される給湯器のうちのいずれかより駆動電源の供給を受けるように構成されるとともに、上記メインシステムコントローラは、上記サブシステムコントローラに接続される給湯器以外の電源から駆動電源の供給を受けるように構成されていることを特徴とする。つまり、メインシステムコントローラとサブシステムコントローラの電源系統を分けることにより、一のシステムコントローラが動作不能に陥っても他のシステムコントローラにより応急運転が可能とされる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る給湯器システムの一実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0029】
図1は本発明に係る給湯器システムの概略構成を示すブロック図である。この給湯器システム1は、給湯器Qを連結して運用するシステムであって、複数(図示例では16台)の給湯器Q1〜Q16と、これら給湯器Q1〜Q16の運転台数の制御を行う複数(図示例では5台)のシステムコントローラSC1〜SC5とを主要部として構成される。
【0030】
具体的には、上記給湯器Q1〜Q16は、上述した従来の給湯器システムと同様に、各給湯器Q1〜Q16が入水管10と出湯管11に分岐配管13を介して並列に接続されることによって連結されている。また、各給湯器Q1〜Q16は、それぞれ入水管10から供給される水を加熱する熱交換器(図示せず)と、上記出湯管への出湯流量を調節する流路開閉弁14とを有し、これらが各給湯器Q1〜Q16毎に設けられるコントローラ(図示せず)によって制御可能とされている。
【0031】
一方、システムコントローラSCは、複数の給湯器Qが接続されるサブシステムコントローラSC1〜SC4と、これら複数のサブシステムコントローラSC1〜SC4を統括する上位のメインシステムコントローラSC5とで構成される。つまり、本実施形態では、下位のサブシステムコントローラSC1〜SC4による給湯器Qの運転台数制御が、上位のメインシステムコントローラSC5によって制御される構成、つまり、システムコントローラを階層的に配置することによりシステムが構成されている。
【0032】
具体的には、サブシステムコントローラSC1〜SC4とメインシステムコントローラSC5とは通信線(たとえば2芯通信線)L1 を介して接続され、相互に制御用のデータの送受信が可能とされている。また、サブシステムコントローラSC1〜SC4と給湯器Q1〜Q16のコントローラとの間も、同様に通信線L2 を介してそれぞれ接続され、これらの間でも相互に制御用のデータの送受信が可能とされている。
【0033】
ここで、図示の給湯器システムでは、システムコントローラSCが下層に位置するサブシステムコントローラSC1〜SC4と上層に位置するメインシステムコントローラSC5の2層で構成されているが、最上位に位置するシステムコントローラが1台となるような構成であれば、給湯器Qの接続台数に応じて適宜2層以上の階層構造をもってシステムコントローラSCを配置することも可能である。また、ここで述べる上位、下位(または上層、下層)の関係は、システムコントローラSC相互間の接続関係を示すものであって、実際に用いられるシステムコントローラSCとしては同種あるいは異種のシステムコントローラを用いることも可能である。
【0034】
また、図示例では、サブシステムコントローラSC1〜SC4には、それぞれ給湯器Qが4台ずつ接続されているが、これはサブシステムコントローラSC1〜SC4に設けられる給湯器接続用の接続部(具体的には、図2に示す通信インターフェース211〜214)が4台分設けられている場合を示したからであり、たとえば給湯器接続用の接続部が5台分設けられている場合にはサブシステムコントローラSC1〜SC4にはそれぞれ5台の給湯器が接続される。また同様に上記接続部が3台分しか設けられていない場合には、サブシステムコントローラSC1〜SC4には、給湯器がそれぞれ3台ずつ接続されることとなる。また、図示例では、サブシステムコントローラSC1〜SC4に設けられる接続部の数は全て4台分に統一されているが、接続部の本数が異なるサブシステムコントローラSCを組み合わせてシステムを構成することも可能であり、さらに、サブシステムコントローラSC1〜SC4に接続する給湯器の台数は、上記接続部の数以下の台数であれば何台であってもよい。
【0035】
また、図示例では、メインシステムコントローラSC5には4台のサブシステムコントローラSC1〜SC4が接続されているが、これはメインシステムコントローラSC5に設けられるサブシステムコントローラ接続用の接続部(具体的には、図2に示す通信インターフェース111〜114)が4台分設けられている場合を示したからであり、もちろんこの場合も接続部の数に応じてメインシステムコントローラSC5に接続されるサブシステムコントローラの数は増減変更可能である。また、メインシステムコントローラSC5に接続するサブシステムコントローラSC1〜SC4の台数は、上記接続部の数以下の台数ならば何台であってもよい。
【0036】
また、このメインシステムコントローラSC5には、通信線L3 を介してリモートコントローラRCが接続されている。このリモートコントローラRCは、上記メインシステムコントローラSC5との通信により、給湯器システム1の運転入/切や給湯設定温度の修正等の各種操作を行う操作装置であって、遠隔操作用の各種操作スイッチ(図示せず)と、システムコントローラSC5を介して提供される各種情報を表示する表示部(図示せず)とを備えて構成される。
【0037】
図2は、上記給湯器システム1の通信系および電源系統を示す説明図である。図示されるように、給湯器システム1の通信系および電源系統は以下のように構成されている。
【0038】
すなわち、メインシステムコントローラSC5は、当該メインシステムコントローラSC5の制御中枢を構成するマイクロコンピュータ100を備えるとともに、サブシステムコントローラSC1〜SC4との通信用の通信インターフェース111〜114と、リモートコントローラRCとの通信用の通信インターフェース115とを主要部として備えている。
【0039】
上記マイクロコンピュータ100は、メインシステムコントローラSC5に内蔵されたマイコン用電源(直流5V)101から電源供給を受けるように構成されており、このマイコン用電源101はさらに外部電源装置400から電源供給を受けるように構成されている。外部電源装置400は、商用電源から直流15Vを生成するスイッチング電源回路で構成され、メインシステムコントローラSC5の各部(図示せず)および上記マイコン用電源101に電源を供給するとともに、リモートコントローラRCに対してもメインシステムコントローラSC5を経由して、通信線L3 を介してリモコン用の駆動電源(直流15V)の電源供給を行っている。
【0040】
また、マイクロコンピュータ100と上記通信インターフェース111〜114との間には、それぞれフォトカプラ121〜124が介装され、これによってマイクロコンピュータ100と通信インターフェース111〜114とが縁切りされるとともに、通信インターフェース111〜114相互間も縁切りされている。
【0041】
一方、サブシステムコントローラSC1〜SC4も上記メインシステムコントローラSC5とほぼ同様の回路構成を備えている。すなわち、ここでサブシステムコントローラSC1を例にとってサブシステムコントローラSC1〜SC4の回路構成を説明すると、サブシステムコントローラSC1は、その制御中枢を構成するマイクロコンピュータ200を備えるとともに、給湯器Q1〜Q4との通信用の通信インターフェース211〜214と、メインシステムコントローラSC5との通信用の通信インターフェース215とを主要部として備えている。
【0042】
そして、サブシステムコントローラSC1に設けられたマイクロコンピュータ200は、サブンシステムコントローラSC1に内蔵されたマイコン用電源(直流5V)201から電源供給を受けるように構成されている。ここで、このサブシステムコントローラSC1のマイコン用電源201は、図示のように、サブシステムコントローラSC1に接続された給湯器Q1〜Q4のうちのいずれか一台(図示例では給湯器Q1)から供給されている。
【0043】
具体的には、給湯器Q1に内蔵された電源回路310から出力される直流15Vが、電源供給線(たとえば2芯線)L4 を介してメインシステムコントローラSC5の通信インターフェース111に入力され、この直流15Vが通信インターフェース111から通信線L1 を介して制御信号とともにマイコン用電源201に重畳伝送されている。また、サブシステムコントローラSC1各部の駆動電源もこれと同様に上記通信インターフェース111を経由して給湯器Q1から供給される(図示省略)。
【0044】
つまり、本実施形態に示す給湯器システム1では、サブシステムコントローラSC1〜SC4が、それぞれ当該サブシステムコントローラSC1〜SC4に接続される各給湯器Q1〜Q16のうちのいずれかより個別に駆動電源の供給を受ける一方で、メインシステムコントローラSC5もこれらサブシステムコントローラSC1〜SC4とは別系統の外部電源装置400から駆動電源の供給を受けるように構成されている。つまり、本実施形態に示す給湯器システムは、メインシステムコントローラSC5とサブシステムコントローラSC1〜SC4とがそれぞれ別系統の電源から駆動電源の供給を受けるように構成されているので、電源系統の一部に異常が発生しても他の電源系統から電源供給を受ける他のシステムコントローラSCは正常に動作し得るものとされている。
【0045】
また、サブシステムコントローラSC1のマイクロコンピュータ200と上記通信インターフェース211〜214との間にも、メインシステムコントローラSC5と同様にそれぞれフォトカプラ221〜224が介装され、これによってマイクロコンピュータ200と上記通信インターフェース211〜214とが縁切りされるとともに、通信インターフェース211〜214相互間も縁切りされている。
【0046】
また、給湯器Q1〜Q16について給湯器Q1を例にとって説明すると、給湯器Q1は、その制御中枢を構成するマイクロコンピュータ300と、上記サブシステムコントローラSC1との通信用の通信インターフェース311とを主要部として備えており、上記マイクロコンピュータ300は給湯器Q1に内蔵されたマイコン用電源(直流5V)301から電源供給を受けるように構成されている。このマイコン用電源301は、商用電源から直流15Vを生成するスイッチング電源回路で構成された内部電源回路310から電源供給を受けるように構成されている。なお、この内部電源回路310と、上記外部電源装置400とは異なる電源系統から電源供給を受けることが望ましい。
【0047】
そして、このように構成された給湯器システム1では、上記システムコントローラSC1〜SC5および給湯器Q1〜Q16が、それぞれに搭載されたマイクロコンピュータ100,200,300に格納された制御プログラムに従い、以下のような各種処理や機能を実現する。
【0048】
A.給湯器の運転台数制御:
そこで、まず本実施形態の給湯器システム1の基本動作、つまり、給湯器の運転台数制御について説明する。
【0049】
この運転台数制御は、上記リモートコントローラRCによる運転開始操作によって開始される。すなわち、給湯器システム1の運転が開始されると、メインシステムコントローラSC5は、当該システムコントローラSC5に搭載されたマイクロコンピュータ100の制御プログラムに従って、メインシステムコントローラSC5に接続されているサブシステムコントローラSC1〜SC4のうちの一台(たとえばSC1)に対して、給湯器Qの運転を行わせても良い旨の信号(動作可能指令信号)を送信する。
【0050】
メインシステムコントローラSC5からの動作可能指令信号を受信したサブシステムコントローラSC1は、当該システムコントローラSC1に搭載されているマイクロコンピュータ200の制御プログラムに従って、接続されている給湯器Q1〜Q4のうちの一台(たとえばQ1)に対して動作可能指令信号を送信する。
【0051】
これにより、まず給湯器Q1が運転待機状態に移行し、この状態でカラン等が開かれて給湯要求がなされると、まず給湯器Q1によりかかる給湯要求に対する給湯が開始される。
【0052】
そして、この状態で上記給湯要求が増加するなどして、給湯器Q1の出湯能力だけでは上記給湯要求に応じきれない場合には、サブシステムコントローラSC1は、上記制御プログラムに従って、当該給湯要求の増加に応じて給湯器Q2,Q3,Q4の順に動作可能指令信号を送信し、運転可能な給湯器の台数を順次増加させる処理を実行する(運転台数制御)。
【0053】
一方、サブシステムコントローラSC1の運転台数制御、つまり、給湯器Q1〜Q4を全て運転させても給湯要求に対応できない場合には、上記メインシステムコントローラSC5は、2台目のサブシステムコントローラ(たとえばSC2)に対して、1台目のサブシステムコントローラSC1の時と同様に動作可能指令信号を送信する。これにより、サブシステムコントローラSC2は、サブシステムコントローラSC1の場合と同様の運転台数制御を行い、給湯要求の増加に伴って給湯器Q5〜Q8を順次運転させる処理を実行する。以下、同様に給湯要求の増加に伴い、メインシステムコントローラSC5からサブシステムコントローラSC3,SC4に対して動作可能指令信号が送信される。
【0054】
このように、メインシステムコントローラSC5は、給湯要求の増加に伴って順次サブシステムコントローラSC1〜SC4に対して動作可能指令信号を送信する制御(動作制御)を実行することにより、給湯要求に応じて給湯器Q1から給湯器Q16を適宜運転させ、これによって給湯器システム1が出湯能力不足に陥るのを防止し、給湯要求に応じた安定した給湯を実現している。
【0055】
なお、上述した実施形態では、給湯器システム1の運転開始当初にサブシステムコントローラSC1に対してのみ動作可能指令信号が送信される制御構成を示したが、運転開始当初から複数のサブシステムコントローラ(たとえばSC1とSC2の2台)に対して動作可能指令信号を送信するように、メインシステムコントローラSC5の制御プログラムを設定することも可能であり、また、そうすることにより給湯器開始当初から大量の給湯を実現することができる。
【0056】
B.緊急運転機能:
次に、本発明の給湯器システム1における緊急運転機能について説明する。本発明の給湯器システム1は、メインシステムコントローラSC5とサブシステムコントローラSC1〜SC4に搭載されるマイクロコンピュータ100,200等の制御プログラムの設定により、システムの一部に異常が発生した場合に所定の安全動作を行った後、他の正常に動作する部分で緊急運転を行い得るように構成されている。
【0057】
そこで、かかる緊急運転の態様について、故障発生部位毎に事例を分けて説明する。
【0058】
(1) リモートコントローラRCの故障または通信線L3 の断線等:
メインシステムコントローラSC5に接続されているリモートコントローラRCが故障したり、あるいはメインシステムコントローラSC5とリモートコントローラRCとを接続する通信線L3 が断線するなどしてこれらの間に通信異常が発生した場合、本実施形態の給湯器システム1は、以下のような安全動作を行った後、緊急運転が開始される。
【0059】
〔安全動作〕
このような異常の発生は、まずメインシステムコントローラSC5のマイクロコンピュータ100によって検出される。この異常の検出は、故障発生時にリモートコントローラRCから送信されるエラーコードや、メインシステムコントローラSC5とリモートコントローラRCとの通信を監視することにより行われる。
【0060】
メインシステムコントローラSC5においてこのようなリモートコントローラRCの故障や通信異常が検出されると、次に、メインシステムコントローラSC5のマイクロコンピュータ100は、サブシステムコントローラSC1〜SC4のマイクロコンピュータ200に対して給湯器Qによる燃焼の禁止と出水の停止を指示する制御信号(運転停止指令信号)を送信する。
【0061】
サブシステムコントローラSC1〜SC4は、メインシステムコントローラSC5からの運転停止指令信号を受信すると、接続された各給湯器Q1〜Q16に対して、同様に上記運転停止指令信号を送信する。これにより、運転停止指令信号を受信した各給湯器Q1〜Q16は燃焼運転を停止するとともに、流路開閉弁14を閉じて出水を停止し、安全動作が完了する。
【0062】
〔緊急運転〕
一方、給湯器システム1のユーザは、各給湯器Q1〜Q16の運転が停止したこと、およびリモートコントローラRCを操作しても給湯器Qの燃焼運転が再開されないことなどから、この時点で給湯器システム1のいずれかに異常が発生したことを知覚する。
【0063】
本実施形態では、この段階で、メインシステムコントローラSC5の電源がリセットされることを条件に以下のようにして緊急運転が実行される。なお、この状態では未だリモートコントローラRCは操作不能であることから、この電源リセットはメインシステムコントローラSC5の本体側の操作によって行われる。
【0064】
そこで、メインシステムコントローラSC5の電源がリセット(再投入)されると、メインシステムコントローラSC5のマイクロコンピュータ100は再びリモートコントローラRCの異常の有無の検出を行う。この時、リモートコントローラRCの故障や通信線L3 が断線等が復旧しているとメインシステムコントローラSC5は通常の動作制御に復帰するが、リモートコントローラRCの故障等が復旧していない場合には、当該マイクロコンピュータ100はリモートコントローラRCは接続されていないと判断し、サブシステムコントローラSC1〜SC4に対して、所定の給湯設定温度による燃焼運転を許可する制御信号(緊急運転開始指令信号)を送信する。
【0065】
各サブシステムコントローラSC1〜SC4は、メインシステムコントローラSC5からの緊急運転開始指令信号を受信すると、給湯器Q1〜Q16に対して動作可能指令信号を送信する。これにより、各給湯器Q1〜Q16は運転可能な状態となり、この状態でカラン等が開かれて給湯要求がなされると、当該給湯要求に応じて出湯が開始される。なお、この際における給湯器Q1〜Q16による運転は、リモートコントローラRCの異常解消後に給湯設定温度の修正操作がなされるまでは、上述した所定の給湯設定温度に固定されている。
【0066】
(2) サブシステムコントローラSC1〜4の故障または通信線L1 の断線等:
サブシステムコントローラSC1〜SC4のいずれかが故障したり、あるいはメインシステムコントローラSC5とサブシステムコントローラSC1〜SC4とを接続する通信線L1 のいずれかが断線するなどの通信異常を生じ、メインシステムコントローラSC5によるサブシステムコントローラSC1〜SC4(たとえばSC1とする)の制御が不能に陥った場合、まず、メインシステムコントローラSC5のマイクロコンピュータ100が当該異常を検出する。この検出は、サブシステムコントローラSC1から送信されるエラーコード、または通信線L1 の通信監視によって行われる。
【0067】
そして、メインシステムコントローラSC5においてこのような異常が検出されると、上記メインシステムコントローラSC5のマイクロコンピュータ100は、当該異常が検出されたサブシステムコントローラSC1を除外してシステムの緊急運転を開始する。つまり、この場合、メインシステムコントローラSC5は、サブシステムコントローラSC1を除いたサブシステムコントローラSC2〜SC4のみを用いて通常と同様の動作制御を行い、給湯器Q5〜Q16による給湯運転を開始する。なお、この給湯運転実行中は、リモートコントローラRCの表示部(図示せず)にその旨を表示する等の所定の故障報知が行われる。
【0068】
その一方、上記給湯運転の対象から除外されたサブシステムコントローラSC1に関しては、発生した異常の内容、つまり、サブシステムコントローラSC1自体が故障した場合と、通信線L1 が断線等した場合とで以下のような処理が実行される。
【0069】
まず、サブシステムコントローラSC1が故障している場合には、サブシステムコントローラSC1から送信されるエラーコードによって給湯器Q1〜Q4がサブシステムコントローラSC1の故障を検出する。なお、この検出は各給湯器Q1〜Q4に搭載されるマイクロコンピュータ300において個別に行われる。そして、給湯器Q1〜Q4においてサブシステムコントローラSC1が故障していると判断されると、各給湯器Q1〜Q4のマイクロコンピュータ300は、各給湯器に対して運転停止指令信号を送信し、給湯器Q1〜Q4の燃焼を停止させるとともに流路開閉弁14を閉じて出水を停止する処理を実行する。これにより、サブシステムコントローラSC1に接続された各給湯器Q1〜Q4からの出水が停止される。その結果、サブシステムコントローラSC2〜SC4によって行われる給湯運転はリモートコントローラRCによって設定された給湯設定温度に安定する。なお、この給湯器Qにおける燃焼停止と出水停止の処理は、サブシステムコントローラSC1〜SC4と給湯器Q1〜Q16との間の通信線L2 の断線や、サブシステムコントローラSC1〜SC4の故障に伴う給湯器Q1〜Q16との通信途絶(通信異常)の際にも給湯器側の処理として実行される。
【0070】
また、通信線L1 の断線等による通信異常が発生している場合、サブシステムコントローラSC1は正常に動作し得るので、この場合は、サブシステムコントローラSC1によって上記通信異常が検出される。この検出はサブシステムコントローラSC1に搭載されたマイクロコンピュータ200による通信監視によって行われる。そして、マイクロコンピュータ200が上記通信異常を検出した場合には、サブシステムコントローラSC1は、接続されている給湯器Q1〜Q4に対して運転停止指令信号を送信する。これにより、当該サブシステムコントローラSC1に接続されている給湯器Q1〜Q4の運転が停止され、かつ流路開閉弁14が閉じられて出水が停止する。したがって、この場合もサブシステムコントローラSC2〜SC4によって行われる給湯運転はリモートコントローラRCによって設定された給湯設定温度に安定する。
【0071】
このように、サブシステムコントローラSC1が故障するか、あるいは通信線L1 が断線する等して通信異常が発生した場合、メインシステムコントローラSC5がサブシステムコントローラSC1を除外してシステムを運用する一方で、サブシステムコントローラSC1または給湯器Q1〜Q4の判断によって、給湯器Q1〜Q4の運転が停止して、かつ出水も停止されるので、サブシステムコントローラSC1〜SC4のいずれかが異常に陥っても、メインシステムコントローラSC5は給湯器Q5〜Q16で給湯可能な範囲で給湯運転を継続させることができる。
【0072】
(3) メインシステムコントローラSC5の故障または通信線L1 の断線等:
メインシステムコントローラSC5が故障したり、メインシステムコントローラSC5とサブシステムコントローラSC1〜SC4とを接続する通信線L1 が断線した場合、これらの故障や通信異常は、サブシステムコントローラSC1〜SC4のマイクロコンピュータ200によって検出される。これらの検出は、メインシステムコントローラSC5から送信されるエラーコードや通信監視によって行われる。
【0073】
そして、各サブシステムコントローラSC1〜SC4において、メインシステムコントローラSC5の故障や通信異常が検出されると、まず、各サブシステムコントローラSC1〜SC4は、各給湯器Q1〜Q16に対して上記運転停止指令信号を送信し、各給湯器Q1〜Q16の運転を停止させる(安全動作)。
【0074】
一方、給湯器システム1のユーザは、各給湯器Q1〜Q16の運転が停止したこと、およびリモートコントローラRCを操作しても給湯器Qの燃焼運転が再開されないことなどから、この時点で給湯器システム1のいずれかに異常が発生したことを知覚する。
【0075】
本実施形態では、この段階で、サブシステムコントローラSC1〜SC4の電源がリセットされることを条件に以下のようにして緊急運転が実行される。なお、この状態では、上記電源のリセットは各サブシステムコントローラSC1〜SC4の操作によって行われる。
【0076】
そして、サブシステムコントローラSC1〜SC4の電源がリセット(再投入)されると、各サブシステムコントローラSC1〜SC4のマイクロコンピュータ200は再びメインシステムコントローラSC5の故障や通信異常の検出を行い、依然としてメインシステムコントローラSC5が故障または通信異常の状態にあると判断した場合には、各サブシステムコントローラSC1〜SC4は、各給湯器Q1〜Q16に対して、所定の給湯設定温度による燃焼運転を許可する制御信号(緊急運転開始指令信号)を送信する。
【0077】
これにより、各サブシステムコントローラSC1〜SC4は、メインシステムコントローラSC5による制御を受けることなく、それぞれ運転台数制御を行い給湯運転を再開する。したがって、この状態でカラン等が開かれて給湯要求がなされると、当該給湯要求に応じて出湯が開始される。なお、この出湯は、メインシステムコントローラSC5の故障解消後にリモートコントローラRCによって給湯設定温度の修正操作がなされるまでは、上述した所定の給湯設定温度に固定されている。
【0078】
C.メインシステムコントローラSC5のデータ消失時の復帰処理機能:
次に、本発明の給湯器システム1におけるデータ消失時の復帰処理機能について説明する。本発明の給湯器システム1では、上述したように、メインシステムコントローラSC5とサブシステムコントローラSC1〜SC4の駆動電源がそれぞれ別系統の電源から供給されることから、たとえばメインシステムコントローラSC5に供給される電源が瞬時停電するなどしてメインシステムコントローラSC5に保有される制御用のデータが消失した場合には、以下のようなデータの復帰処理が実行される。
【0079】
すなわち、メインシステムコントローラSC5に供給される電源が瞬時停電するなどしてマイクロコンピュータ100がリセットされると、メインシステムコントローラSC5はサブシステムコントローラSC1〜SC4に対して、マイクロコンピュータ100のリセット前にマイクロコンピュータ100がサブシステムコントローラSC1〜SC4に対して行った指令(制御信号)の内容の問い合わせを行う。
【0080】
メインシステムコントローラSC5からの上記問い合わせを受け付けた各サブシステムコントローラSC1〜SC4のマイクロコンピュータ200は、マイクロコンピュータ100のリセット前にメインシステムコントローラSC5から受け付けた制御信号を返信する。
【0081】
メインシステムコントローラSC5は、サブシステムコントローラSC1〜SC4からの上記返信に基づき、マイクロコンピュータ100のリセット前に、動作可能指令信号の出力有無や、動作可能指令信号をどのサブシステムコントローラSC1〜SC4に出力したか、さらにはどういう順序でサブシステムコントローラSC1〜SC4に動作可能指令信号を出力したかなど、給湯器の運転台数制御用として保有すべきデータをマイクロコンピュータ100に入力する。
【0082】
そして、メインシステムコントローラSC5のマイクロコンピュータ100は、このようにして入力されたデータに基づいて、リセット前に動作可能指令信号を出力したサブシステムコントローラSC1〜SC4と、その出力順を特定して、この順に従ってサブシステムコントローラSC1〜SC4に動作可能指令信号を送信する。つまり、マイクロコンピュータ100のリセット前に運転していたのと同じ状態になるようにサブシステムコントローラSC1〜SC4に動作可能指令信号を送信する。
【0083】
これにより、メインシステムコントローラSC5が保有するデータが消失しても、消失前の状態で給湯器システム1を運用できるので、流路開閉弁14の開閉を可能な限り少なくできるので、当該流路開閉弁14の開閉に伴う出湯量の変化を最低限に抑えることができる。
【0084】
なお、上述した実施形態はあくまでも本発明の好適な実施態様を示すものであって、本発明はこれに限定されることなくその発明の範囲内で種々の設計変更が可能である。
【0085】
たとえば、上述した実施形態では、メインシステムコントローラSC5やサブシステムコントローラSC1〜SC4のマイクロコンピュータ100,200等を用いてシステムの異常を検出する構成を示したが、給湯器システム1の異常検出は他の方法によって行わせてもよい。また、リモートコントローラRCやメインシステムコントローラSC5の故障時に、一旦安全動作を行わせる場合を示したが、システムの異常発生を報知し、安全動作を行わせずに直ちに緊急運転に移行するように構成することも可能である。
【0086】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る給湯器システムによれば、複数の給湯器を連結して運用する給湯器システムであって、給湯器の運転台数制御を行なうシステムコントローラとして、所定台数の給湯器に対して運転台数制御を行うサブシステムコントローラと、複数のサブシステムコントローラを統括してこれらの動作制御を行うメインシステムコントローラとを有し、かつ上記メインシステムコントローラに遠隔操作用のリモートコントローラが設けられている給湯器システムにおいて、システムの一部に故障等が発生した場合に、他の正常に動作する部位をもって暫定的な緊急運転が行われるので、システム全体を止めることなく給湯を継続することができる。
【0087】
また、本発明の給湯器システムは、上記メインシステムコントローラと各サブシステムコントローラとが、それぞれ異なる電源から駆動電源の供給を受けるように設定されていることから、一のシステムコントローラが動作不能に陥っても他のシステムコントローラにより応急運転が可能とされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給湯器システムの一例の概略構成を示すブロック図である。
【図2】同給湯器システムの通信系および電源系統を説明する説明図である。
【図3】従来の給湯器システムの概略構成を示す説明図である。
【符号の説明】
Q1〜Q16 給湯器
SC1〜SC4 サブシステムコントローラ(シスムコントローラ)
SC5 メインシステムコントローラ(システムコントローラ)
RC リモートコントローラ
1 〜L3 通信線
4 電源供給線
100 メインシステムコントローラのマイクロコンピュータ
101 マイコン用電源
111〜115 通信インターフェース
200 マイクロコンピュータ
201 マイコン用電源
211〜215 通信インターフェース
300 マイクロコンピュータ
301 マイコン用電源
311 通信インターフェース
400 外部電源装置

Claims (7)

  1. 複数の給湯器を連結して運用する給湯器システムであって、給湯器の運転台数制御を行なうシステムコントローラとして、所定台数の給湯器に対して運転台数制御を行うサブシステムコントローラと、複数のサブシステムコントローラを統括してこれらの動作制御を行うメインシステムコントローラとを有する給湯器システムにおいて、
    前記サブシステムコントローラは、当該サブシステムコントローラに接続される給湯器のうちのいずれかより駆動電源の供給を受けるように構成されるとともに、前記メインシステムコントローラは、前記サブシステムコントローラに接続される給湯器以外の電源から駆動電源の供給を受けるように構成されていることを特徴とする給湯器システム。
  2. 請求項1に記載の給湯器システムであって、前記メインシステムコントローラに遠隔操作用のリモートコントローラが接続されたものにおいて、
    前記メインシステムコントローラに、リモートコントローラの故障およびリモートコントローラとの通信異常の少なくとも一つを検出する手段が設けられ、当該手段においてリモートコントローラの故障または通信異常が検出された場合に、前記メインシステムコントローラがサブシステムコントローラに対して所定の給湯設定温度による燃焼運転を許可する制御信号を送信する制御構成を有することを特徴とする給湯器システム。
  3. 請求項1に記載の給湯器システムにおいて、
    前記メインシステムコントローラに、サブシステムコントローラの故障およびサブシステムコントローラとの通信異常の少なくとも一つを検出する手段が設けられ、当該手段においていずれかのサブシステムコントローラの故障または通信異常が検出された場合に、前記メインシステムコントローラは故障または通信異常が検出されたサブシステムコントローラを除外して、サブシステムコントローラに対する前記動作制御を実行する制御構成を有することを特徴とする給湯器システム。
  4. 請求項1に記載の給湯器システムにおいて、
    前記サブシステムコントローラに、メインシステムコントローラの故障およびメインシステムコントローラとの通信異常の少なくとも一つを検出する手段が設けられ、当該手段においてメインシステムコントローラの故障またはメインシステムコントローラとの通信異常が検出された場合に、前記サブシステムコントローラが給湯器に対して燃焼禁止および出水停止を指示する制御信号を送信する制御構成を有することを特徴とする給湯器システム。
  5. 請求項1に記載の給湯器システムにおいて、
    前記サブシステムコントローラに、メインシステムコントローラの故障およびメインシステムコントローラとの通信異常の少なくとも一つを検出する手段が設けられ、当該手段においてメインシステムコントローラの故障またはメインシステムコントローラとの通信異常が検出された場合に、前記サブシステムコントローラが給湯器に対して所定の給湯設定温度による燃焼運転を許可する制御信号を送信する制御構成を有することを特徴とする給湯器システム。
  6. 請求項1に記載の給湯器システムにおいて、
    前記給湯器に、サブシステムコントローラの故障およびサブシステムコントローラとの通信異常の少なくとも一つを検出する手段が設けられ、当該手段においてサブシステムコントローラの故障またはサブシステムコントローラとの通信異常が検出された場合に、前記給湯器は燃焼および出水を停止する制御構成を有することを特徴とする給湯器システム。
  7. 請求項1に記載の給湯器システムにおいて、
    前記メインシステムコントローラは、給湯器の運転台数制御用として保有するデータを消失した場合に、各サブシステムコントローラに対してサブシステムコントローラが保有する給湯器の運転台数制御用のデータの送信を要求し、この送信要求に応じてサブシステムコントローラから返信されたデータに基づいて給湯器の運転台数制御を再開する制御構成を備えた
    ことを特徴とする給湯器システム。
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