JP4161130B2 - 故障診断処理方法及び故障診断処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、循環回路上に複数の作動要素が介装されてなる流体循環装置を対象にして、循環回路の循環ポンプが作動状態であるにも拘わらず循環流量が非検知のときに上記複数の作動要素のいずれに故障が生じたかを探知するための故障診断処理方法及び故障診断処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、循環回路を備え、この循環回路上の途中に循環ポンプや各種電磁開閉弁等の複数の負荷を介装した装置として貯湯式給湯装置が知られている(例えば特許文献1参照)。このものでは循環ポンプの作動により貯湯タンク内の湯水をガスエンジンの排熱を加熱用の熱源とする熱交換器に循環供給して熱交換加熱する一方、電磁開閉弁の開閉切換制御により貯湯タンク以外の回路内の湯水を上記熱交換器に循環供給して熱交換加熱するようになっている。上記貯湯タンク以外の回路内の湯水とは、温水暖房回路又は追焚回路内の湯水を熱交換加熱するために設置された熱交換器に対し熱源として供給される湯水である。
【0003】
また、故障診断を行うものとしては、給湯器を対象とした故障診断システムが提案されている(例えば特許文献2参照)。このものでは、給湯器と別に故障診断装置を備え、この故障診断装置を給湯器のコントローラに接続し、故障診断装置からの制御指令に基づき給湯器に所定の動作を実行させ、給湯器に設置されている各種センサから故障診断装置に送信されてきた検出結果に基づき故障診断を行うようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−296055号公報
【特許文献2】
特開平11−125463号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、循環回路上に循環ポンプや電磁開閉弁等の作動要素が複数個介装されてこれらをコントローラにより制御するように構成された装置の場合、コントローラにおいて循環ポンプを作動させて循環作動制御したにも拘わらず例えば循環流量センサからの流量検出値がゼロであるような異常が発生すると、通常は、上記コントローラによりエラー表示を行い故障発生をユーザ等に報知することになる。
【0006】
しかし、ユーザ等から通報を受けた点検者が対策・修理を施すにあたり、上記の如く作動要素が複数あるとその数だけ異常発生原因が想定され、いずれの作動要素に故障が発生してエラーとなったかが不明であるため、正常な作動状態に復旧させるために多大な手間を要することになる。すなわち、作動要素を個別に新品と交換しては循環作動させ、異常が発生するか否かを判断するという作業を作動要素の数だけ繰り返す必要が生じる。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、作動要素が複数個介装されている循環回路に故障が生じた場合の故障診断を容易にかつ確実に行うことができ、故障状態の復旧を迅速に行い得る故障診断処理方法及び故障診断処理装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明では、温水暖房回路が通過する暖房熱交換器と、追焚回路が通過する追焚熱交換器とを備えた循環回路を有し、この循環回路には循環ポンプと、循環回路上に並列に配設されてその循環回路内の循環経路を切換える一対の作動要素としての暖房熱交電磁弁及び追焚熱交電磁弁とが制御対象として介装され、かつ、共通の循環経路には加熱手段と、循環流量検出手段と、副加熱手段とが介装されてなる流体循環装置を対象として、上記循環ポンプが作動状態であるにも拘わらず上記循環流量検出手段による循環流量が非検知のときに、上記複数の作動要素のいずれに故障が生じたかを探知するための故障診断処理方法を対象として次の特定事項を備えることとした。
【0009】
すなわち、上記循環ポンプを作動状態に制御しているにも拘わらず、上記循環流量検出手段による循環流量の検知がない場合には、循環回路故障が発生したと判断してその旨のエラー信号を記憶するようにし、まず、前回記憶分のエラー信号の送出を受けて循環回路故障が発生していることを確認した上で、上記循環回路を閉回路状態にして全作動処理を行い、次に、個別の故障探知のための処理として選択変換処理を開始するようにする。上記全作動処理として、上記閉回路状態の循環回路上にある循環ポンプと一対の作動要素である暖房熱交電磁弁及び追焚熱交電磁弁との全てを非作動状態から作動状態に変換させ、上記故障探知のための処理として、まず、上記一対の作動要素の内から選択した一方の作動要素を非作動状態に変換する選択変換処理を実行し、実行後の状態で上記循環流量検出手段により循環流量が検知されるか否かの循環判定を行う。そして、循環流量が非検知の場合にはその前段階で実行した選択変換処理対象の作動要素以外の作動要素が故障であると故障判定する一方、循環流量が検知される場合には上記全作動処理の実行状態に戻した上で上記一対の作動要素の内の他方の作動要素を対象にして上記選択変換処理と上記循環判定とを繰り返しその循環判定結果に基づき上記故障判定を行うようにする。これらの処理の際、最初の全作動処理を実行した後であって選択変換処理を実行する前の段階で上記循環流量検出手段による循環流量の検知の有無を確認することにより上記循環流量検出手段について故障か否かの事前確認処理を行い、上記循環流量検出手段により循環流量が検知されることを条件に以後の選択変換処理を開始するようにする。そして、上記事前確認処理として、上記循環流量検出手段による循環流量の検知があるか否かを判定し、非検知であれば、さらに上記副加熱手段内の上記循環回路の一部を構成する流路に介装された第2流量検出手段による循環流量の検知があるか否かを判定し、この第2流量検出手段が循環流量を検知していれば非検知である上記循環流量検出手段が故障していると判定する一方、上記循環流量検出手段による循環流量の検知があれば、上記循環流量検出手段は正常であると判定するようにする。
【0010】
この請求項1に係る故障診断処理方法の場合、循環ポンプを含む全ての作動要素を全作動処理により非作動状態から作動状態に変換し、この状態から一方の作動要素だけを選択変換処理により作動状態から非作動状態に変換して循環判定が行われる。この循環判定では、仮に他方の作動要素が正常であればこの正常な作動要素を通過する循環経路に循環流が流れるため循環流量が検知されることになる一方、上記他方の作動要素が故障で上記全作動処理により作動状態に変換したにも拘わらず実際には非作動状態のままであると循環流は停止されるため循環流量も非検知となる。循環判定結果が非検知であれば、当初の循環流量の非検知は上記他方の作動要素の故障が原因であると故障判定されることになる。
【0011】
一方、上記の循環判定で循環流量が検知されれば、全作動状態に再度戻された後、今度は他方の作動要素だけを選択変換処理により作動状態から非作動状態に変換して循環判定が行われる。この循環判定では、上記一方の作動要素が正常であればこの正常な作動要素を通過する循環経路に循環流が流れるため循環判定で循環流量が検知される一方、上記一方の作動要素が故障で上記全作動処理により作動状態に戻したにも拘わらず実際には非作動状態のままであると循環流は停止されるため循環流量も非検知となる。この場合の循環判定結果が非検知であれば、当初の循環流量の非検知は上記一方の作動要素の故障が原因であると故障判定されることになる。なお、この場合にも、循環流量が検知されれば、一対の作動要素は共に正常であり、他に故障原因があることになる。以上より一対の作動要素の内のいずれが故障であるか、あるいは、他に故障原因があるかを探知して、作動要素に故障があればその故障の作動要素を確実に特定することが可能になる。
【0012】
加えて、このような故障診断を、前回記憶分のエラー信号に基づき循環回路故障が発生していることを確認した上で行うことができる。又、事前確認処理を最初の全作動処理後であって選択変換処理の前に行うようにしているため、当初の循環流量の非検知であった原因が循環流量検出手段自体の故障なのか、あるいは、作動要素の追焚熱交電磁弁、暖房熱交電磁弁のいずれかが故障なのかを事前に見極めた上で、追焚熱交電磁弁、暖房熱交電磁弁のいずれの作動要素が故障であるかを探知するための処理を開始させていずれに故障が発生したのかを特定することが可能になる。そして、この故障箇所の特定により、以後の部品交換等の復旧対策を容易にかつ迅速に行うことができるようになる。なお、上記循環回路上に上記一対の作動要素以外にこの一対の作動要素と同様構成の他の一対の作動要素が介装されている場合には、さらに上記他の一対の作動要素を対象にして上記全作動処理、選択変換処理、循環判定及び故障判定を実行するようにすることもできる。このようにすると、複数組の一対の作動要素が循環回路上に介装されていても、一対の作動要素毎に個別に故障個所を探知して故障の作動要素を特定していくことが可能になる。
【0013】
また、上記循環回路上に一対の循環ポンプが並列にかつ切換作動可能に介装されている場合には、上記全作動処理を上記一対の循環ポンプの双方を作動状態に変換させることにより行い、上記一対の作動要素の代わりに上記一対の循環ポンプを作動要素として上記選択変換処理、循環判定及び故障判定処理を実行するようにすることもできる。このようにすると、一対の循環ポンプが並列に循環回路上に介装されていても、その循環ポンプに故障が生じていれば、その故障を探知して故障の循環ポンプを特定することが可能になる。すなわち、双方の循環ポンプを全作動処理により作動させた状態から、一方の循環ポンプを非作動状態にしても循環流量が検知されれば他方の循環ポンプが正常に作動していると判定できる一方、循環流量が非検知であれば上記他方の循環ポンプが故障であると判定し得る。
【0015】
請求項1の故障診断処理方法において、故障であると判定したとき、その判定結果を報知手段により報知するようにしてもよい(請求項2)。このようにすることにより、点検者等に以後の対策を施すべき対象を確実に認知させて対策を確実に施すことが可能になる。
【0016】
請求項3に係る発明では、温水暖房回路が通過する暖房熱交換器と、追焚回路が通過する追焚熱交換器とを備えた循循環回路を有し、この循環回路には循環ポンプを含み循環回路上に並列に配設されてその循環回路内の循環経路を切換える複数の作動要素としての暖房熱交電磁弁及び追焚熱交電磁弁が制御対象として介装され、かつ、共通の循環経路には加熱手段と、循環流量検出手段と、副加熱手段とが介装され、上記追焚熱交電磁弁を非作動状態にし暖房熱交電磁弁を作動状態にすると上記加熱手段により熱交換加熱された温水が暖房熱交換器及び暖房熱交電磁弁を通過して戻される一方、上記暖房熱交電磁弁を非作動状態にし追焚熱交電磁弁を作動状態にすると上記加熱手段により熱交換加熱された温水が追焚熱交換器及び追焚熱交電磁弁を通過して戻されることになる流体循環装置を対象として、上記循環ポンプが作動状態であるにも拘わらず上記循環流量検出手段による循環流量が非検知のときに、上記複数の作動要素のいずれに故障が生じたかを探知するための故障診断処理装置を対象にして次の特定事項を備えることとした。
【0017】
すなわち、閉回路状態の上記循環回路上にある循環ポンプと一対の作動要素である暖房熱交電磁弁及び追焚熱交電磁弁との全てを非作動状態から作動状態に変換させる全作動処理を実行する全作動処理手段と、上記全作動処理が実行された状態で上記一対の作動要素の内から選択した一方の作動要素を非作動状態に変換する選択変換処理を実行する選択変換処理手段と、上記選択変換処理が実行された状態で上記循環流量検出手段により循環流量が検知されるか否かを判定する循環判定処理手段とを備える。これに加え、上記循環判定処理手段による循環判定結果が非検知の場合にはその前段階で実行された選択変換処理対象の作動要素以外の作動要素を故障であると故障判定する一方、上記循環判定結果が検知有りの場合には上記全作動処理手段による全作動処理状態に戻した上で上記一対の作動要素の内の他方の作動要素を対象にして上記選択変換処理手段による選択変換処理及び上記循環判定処理手段による循環判定を繰り返しその循環判定結果に基づき上記故障判定を行う故障判定処理手段を備える。上記循環ポンプが作動状態に制御されているにも拘わらず、上記循環流量検出手段による循環流量の検知がない場合には、循環回路故障が発生した旨のエラー信号が記憶されて、前回記憶分の上記エラー信号の送出を受けて循環回路故障が発生していることを確認した上で、上記全作動処理手段による全作動処理が実行される構成とし、かつ、上記全作動処理手段により最初の全作動処理が実行された後であって上記選択変換処理手段による選択変換処理が実行される前の段階で上記循環流量検出手段による循環流量の検知の有無を確認することにより上記循環流量検出手段について故障か否かの事前確認処理を行い、上記循環流量検出手段により循環流量が検知されることを条件に以後の選択変換処理を開始する構成とする。そして、上記事前確認処理として、上記循環流量検出手段による循環流量の検知があるか否かを判定し、非検知であれば、さらに上記副加熱手段内の上記循環回路の一部を構成する流路に介装された第2流量検出手段による循環流量の検知があるか否かを判定し、この第2流量検出手段が循環流量を検知していれば非検知である上記循環流量検出手段が故障していると判定する一方、上記循環流量検出手段による循環流量の検知があれば、上記循環流量検出手段は正常であると判定する構成とした。
【0018】
この請求項3に係る故障診断処理装置の場合、上記請求項1の故障診断処理方法を具体的に実施することが可能になり、その作用を確実に得ることが可能になる。
【0019】
上記請求項3の故障診断処理装置は、流体循環装置に内蔵されているコントローラに対し予め格納しておいてもよいし、あるいは、上記請求項3の故障診断処理装置を上記流体循環装置とは別体に構成するようにしてもよい。別体に構成する場合には、上記流体循環装置に内蔵されたコントローラに対し接続されることにより検出信号及び作動制御信号を受け渡し可能に通信する通信処理手段をさらに備えるようにすればよい(請求項4)。すなわち、故障診断処理装置を構成する各処理手段の機能を実現するプログラムを予めノート型パソコン等の可搬式の処理装置に格納して故障診断処理装置を構成することが可能になる。そして、これを点検者が故障診断対象の流体循環装置に持参し、この流体循環装置のコントローラに接続するようにすればよい。これにより、上記通信処理手段を介して故障診断処理装置から流体循環装置のコントローラに対し制御信号が送出され各種作動が実行される一方、流体循環装置から故障診断処理装置に対し循環流量の検出信号が送出されて循環判定や故障判定が行われることになる。
【0020】
【発明の効果】
以上、説明したように、請求項1又は請求項2の故障診断処理方法によれば、一対の作動要素の内のいずれが故障であるか、あるいは、他に故障原因があるかを探知することができ、作動要素に故障があればその故障の作動要素を確実に特定することができる。
【0021】
加えて、このような故障診断を、前回記憶分のエラー信号に基づき循環回路故障が発生していることを確認した上で行うことができる。
【0023】
また、当初の循環流量の非検知であった原因が循環流量検出手段自体の故障なのか、あるいは、作動要素のいずれかが故障なのかを事前に見極めた上で、いずれの作動要素が故障であるかを探知するための処理を開始することができる。すなわち、事前確認処理を最初の全作動処理後であって選択変換処理の前に行うようにしているため、当初の循環流量の非検知であった原因が循環流量検出手段自体の故障なのか、あるいは、作動要素の追焚熱交電磁弁、暖房熱交電磁弁のいずれかが故障なのかを事前に見極めた上で、追焚熱交電磁弁、暖房熱交電磁弁のいずれの作動要素が故障であるかを探知するための処理を開始させていずれに故障が発生したのかを特定することが可能になる。そして、この故障箇所の特定により、以後の部品交換等の復旧対策を容易にかつ迅速に行うことができるようになる。
【0024】
さらに請求項2によれば、点検者等に以後の対策を施すべき対象を確実に認知させて点検者等により対策を確実に施すことができる。
【0025】
一方、請求項3又は請求項4の故障診断処理装置によれば、上記請求項1の故障診断処理方法を具体的に実施することができ、その効果を確実に得ることができるようになる。特に請求項4によれば、本故障診断処理装置を流体循環装置に内蔵させる必要がなく、故障診断処理装置を簡易に構成することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施形態の故障診断処理対象である流体循環装置としてコジェネレーションシステムを示す。このコジェネレーションシステムは、図示省略の発電機を駆動するための内燃機関としてのガスエンジン1の排熱を加熱手段2の熱源として利用し、貯湯タンク3内の湯水を循環加熱回路4を通して上記加熱手段2により加熱して貯湯タンク3内に貯湯するものである。つまり、上記ガスエンジン1の排熱を貯湯として蓄熱するものである。そして、上記貯湯タンク2に貯湯した湯水を給湯カラン5への給湯や、図示省略の注湯回路を通して浴槽6への湯張り用の注湯として利用したり、あるいは、上記加熱手段2等により加熱された湯水を温水暖房回路7及び追焚回路8の加熱用熱源として利用するものである。まず、故障診断処理対象であるコジェネレーションシステムについて以下に説明する。
【0028】
上記加熱手段2はガスエンジン1の冷却水を排熱媒体として利用し、この排熱媒体である冷却水をヒータ21、排熱熱交換器22及び冷却水循環ポンプ23を介装した排熱循環回路24を通してガスエンジン1と上記排熱熱交換器22との間を循環させるようになっている。上記ヒータ21はガスエンジン1の運転により発電される電力が余剰となる場合にその余剰電力を利用して排熱熱交換器22に供給される冷却水をさらに昇温させるものであり、上記排熱熱交換器22は液−液熱交換器により構成されたものである。この加熱手段2においては、ガスエンジン1を運転させると、同時に冷却水循環ポンプ23も作動され、ガスエンジン1から吸熱して昇温した冷却水が排熱熱交換器22に供給され、この排熱熱交換器22において上記循環加熱回路4の湯水を熱交換加熱することにより冷却された冷却水が再びガスエンジン1に戻されてガスエンジン1の冷却を行うようになっている。
【0029】
上記貯湯タンク3はその下部に接続された給水路9を通して水道水が水道圧等に基づき供給されて満水状態に維持されるようになっている。つまり、給湯カラン5が開かれて給湯路10を通して給湯されたり、上記の注湯回路を通して浴槽8に湯張りされたりなどして貯湯タンク2内の湯水が減ったときに、その減った分だけ給水路9から給水されるようになっている。
【0030】
上記循環加熱回路4は上流端41が貯湯タンク3の下部に接続され、下流端42が貯湯タンク3の上部に接続されたものである。上記循環加熱回路4は、途中において並列に介装されたメイン・サブの一対の循環ポンプ43a,43bのいずれかの作動により、貯湯タンク3の下部から取り出した湯水を上記排熱熱交換器22、循環流量検出手段としての循環流量センサ44、循環水比例弁45、補助熱源装置11及びタンク水比例弁46を通して貯湯タンク3の上部に戻すようになっている。上記のメイン循環ポンプ43aは通常の加熱運転時に作動される一方、上記のサブ循環ポンプ43bは通常よりも低循環流量でよい場合に作動されるようになっている。なお、図1中の符号47a、47bはそれぞれ循環ポンプ43a,43bの吐出側に介装された逆止弁である。
【0031】
上記循環加熱回路4の運転(メイン循環ポンプ43a又はサブ循環ポンプ43bの作動)が開始されると、加熱手段2が運転されていれば上記排熱熱交換器22における熱交換加熱により、補助熱源装置11が運転されていればその燃焼バーナ111の燃焼熱を受けた熱交換器112における熱交換加熱により、貯湯タンク3の下部の湯水が加熱され、所定の目標設定温度まで加熱された湯水が貯湯タンク3の上部に順に戻されて貯湯タンク3内に上下方向に温度成層を形成しつつ貯湯されることになる。
【0032】
なお、上記補助熱源装置11は例えば通常のガス給湯器と同様構成のものが用いられ、加熱手段2による加熱が不能もしくは不足時に後述のコントローラ14により作動されて循環加熱回路4内の湯水に対する加熱を補助するものであり、副加熱手段を構成するものである。この補助熱源装置11内の熱交換器112に続く流路であって、上記循環加熱回路4の一部を構成することになる流路には上記熱交換器112に入水される流量を検出する第2流量検出手段としての入水流量センサ113が介装されている。
【0033】
上記循環加熱回路4のタンク水比例弁46と下流端42との間から上記給湯路10が分岐し、給湯カラン5を開けば貯湯タンク3の上部から高温の湯水が給湯されるようになっている。また、上記循環加熱回路4の補助熱源装置11とタンク水比例弁46との間から二次循環回路12の上流端121が分岐し、この二次循環回路12は加熱手段2又は補助熱源装置11により加熱された湯水を二次加熱手段13に加熱用熱源として供給した後、その下流端122が上記循環加熱回路4の上流端41と循環ポンプ43a,43bの吸い込み側との間に合流するように接続されている。
【0034】
上記二次加熱手段13は温水暖房回路7が通過する暖房熱交換器131と、追焚回路8が通過する追焚熱交換器132とを備えており、上記二次循環回路12に上流端121から流入した湯水は途中で分岐して一方が上記暖房熱交換器131に、他方が上記追焚熱交換器132に加熱用熱源として供給された後、暖房熱交電磁弁123又は追焚熱交電磁弁124を介して合流されて下流端122に至るようになっている。上記暖房熱交電磁弁123及び追焚熱交電磁弁124が並列に配設されて切換作動制御により循環経路を切換える一対の作動要素を構成する。そして、上記暖房熱交電磁弁123及び追焚熱交電磁弁124は非作動状態では閉状態に維持される一方、作動状態では開状態に変換されるようになっている。
【0035】
一方、上記温水暖房回路7は暖房循環ポンプ71の作動により閉回路内の温水を上記暖房熱交換器131と暖房端末(例えば床暖房器等)72との間に循環させ、上記追焚回路8は追焚循環ポンプ81の作動により浴槽6内の湯水を追焚熱交換器132との間に循環させるようになっている。
【0036】
以上の構成のコジェネレーションシステムにおいては、後述の加熱運転、暖房運転及び追焚運転のいずれが実行された場合であっても、共通の循環経路となる位置の循環加熱回路4に循環流量センサ44及び入水流量センサ113が設けられている。そして、上流端121及び下流端122でそれぞれ連通して循環加熱回路4内の湯水が二次循環回路12に供給されて再び循環加熱回路4に戻されて閉回路状態で循環することになる循環加熱回路4及び二次循環回路12が、本発明の循環回路を構成する。
【0037】
そして、上記のコジェネレーションシステムは、リモコン141のスイッチ操作により入力されるユーザーからの要求指令や、予め搭載された所定のプログラム及び回路基板等による自動制御指令を受けて、コントローラ14により加熱運転、給湯運転、暖房運転及び追焚運転等の種々の運転制御が行われるようになっている。
【0038】
加熱運転制御は、上記暖房熱交電磁弁123及び追焚熱交電磁弁124を共に閉じた状態で、ガスエンジン1を起動させ、冷却水循環ポンプ23及び循環ポンプ43aを作動させることにより行われる。すると、ガスエンジン1の運転に伴い高温に昇温された冷却水がヒータ21によりさらに昇温された状態で排熱熱交換器22に供給され、一方、この排熱熱交換器22には貯湯タンク3の下部から取り出された湯水が供給され、この湯水が液−液熱交換により加熱されて貯湯タンク3の上部に戻される。この際、タンク水比例弁46の開度調整による流量調整によって、貯湯タンク3の上部に戻される湯水温度が目標温度(例えば70℃)まで加熱されるようにしている。
【0039】
給湯運転制御は、ユーザーがリモコン141に給湯温度を入力設定すれば、この給湯温度の湯水が給湯カラン5から出湯されるように図示省略の混水手段による混水制御を行い、これにより、貯湯タンク3の上部から水道圧に基づき取り出される湯水に対し所定の混合比で混水して温度調整した上で給湯カラン5に給湯するようになっている。
【0040】
暖房運転制御は、ユーザーによるリモコン141の操作によって暖房要求指令が出力されると、タンク水比例弁46及び追焚熱交電磁弁124を閉じ暖房熱交電磁弁123を開けた状態で温水暖房回路7の暖房循環ポンプ71を作動させ、上記の加熱運転制御と同様にガスエンジン1を起動させ、冷却水循環ポンプ23及び循環ポンプ43aを作動させることにより行われる。すると、循環加熱回路4で加熱された湯水が二次循環回路12にその上流端121から流入し、その湯水が暖房熱交換器131及び暖房熱交電磁弁123を通過した後、その下流端122から再び循環加熱回路4に戻されて加熱手段2により再び加熱される一方、温水暖房回路7内の温水が暖房熱交換器131において加熱されつつ暖房端末72に循環供給されることになる。
【0041】
追焚運転制御は、ユーザーによるリモコン141の操作によって追焚要求指令が出力されると、タンク水比例弁46及び暖房熱交電磁弁123を閉じ、追焚熱交電磁弁124を開けた状態で追焚回路8の追焚循環ポンプ81を作動させ、上記の加熱運転制御と同様にガスエンジン1を起動させ、冷却水循環ポンプ23及び循環ポンプ43を作動させることにより行われる。すると、循環加熱回路4で加熱された湯水が二次循環回路12にその上流端121から流入し、その湯水が追焚熱交換器132及び追焚熱交電磁弁124を通過した後、その下流端122から再び循環加熱回路4に戻されて加熱手段2により再び加熱される一方、追焚回路8内の浴槽6内の湯水が追焚熱交換器132により加熱されつつ浴槽6に戻されて追い焚きされることになる。
【0042】
そして、上記コントローラ14は上記の各種運転制御においてメイン循環ポンプ43a又はサブ循環ポンプ43bを作動状態に制御しているにも拘わらず、循環流量センサ44からの循環流量の検知がない場合には、循環回路故障が発生したと判断してその旨のエラー信号を記憶すると共に、リモコン141の表示部に対しエラー表示等してユーザーに報知するようになっている。
【0043】
次に、以上のコジェネレーションシステムを対象にして故障診断処理を行う故障診断処理装置について、故障診断処理に係る制御ブロック構成図を示す図2を参照しつつ説明すると、本実施形態の故障診断処理装置16は、CPU、メモリや表示部(TFT)等を備えた可搬式のノート型パソコンに対し所定の故障診断処理プログラムが実行可能に予め格納されて構成されている。
【0044】
上記故障診断処理装置16は、上記故障診断処理プログラムにより機能する全作動処理手段としての全作動処理部161と、選択変換処理手段としての選択変換処理部162と、循環判定処理手段としての循環判定処理部163と、故障判定処理手段としての故障判定処理部164と、通信処理手段としての通信処理部165とを備えている。
【0045】
上記全作動処理部161は、上記循環加熱回路4及び二次循環回路12を閉回路状態にした上で全作動処理、すなわち、上記閉回路上の全ての循環ポンプ43a,43bと、全ての作動要素である暖房熱交電磁弁123及び追焚熱交電磁弁124とを作動状態に変換処理する全作動処理を行うようになっている。上記選択変換処理部162は、上記全作動処理の実行状態で循環流量センサ44による循環流量の検知があることを条件に上記暖房熱交電磁弁123及び追焚熱交電磁弁124のいずれか一方のみを、あるいは、上記一対の循環ポンプ43a,43bのいずれか一方のみを個別に作動状態から非作動状態に変換する選択変換処理を行うようになっている。
【0046】
また、上記循環判定処理部163は、ある作動状態で循環流量センサ44又は入水流量センサ113からの検出信号に基づき所定の循環流量が検知されたか否か、あるいは、所定の循環流量に基づく循環流が発生したか否かの検知を行い、故障判定処理部164に循環判定結果を送出するようになっている。上記故障判定処理部164は上記循環判定結果に基づき故障か否かの判定及び故障対象が特定されるまで上記の全作動処理、選択変換処理及び循環判定を繰り返す一方、故障対象が特定されればその故障判定結果を上記故障診断処理装置16の図示省略の表示部あるいはリモコン141の表示部に表示させるようになっている。なお、これら両表示部が表示による報知を行う報知手段を構成している。そして、上記通信処理部165は、コントローラ14の通信処理部142との間の双方向通信によりコントローラ14側から循環流量の検出信号を受けて循環判定処理部163に出力したり、上記全作動処理部161や選択変換処理部162からの制御信号をコントローラ14側に送出しコントローラ14を介してメイン循環ポンプ43a等の作動制御を行うようになっている。
【0047】
以下、上記の故障診断処理装置16による故障診断処理について図3のフローチャートを参照しつつ説明する。
【0048】
まず、故障診断処理装置16をコジェネレーションシステムのコントローラ14に接続する。これはコントローラ14側に故障診断処理用あるいは点検処理用のポート143が予め設置されており、このポート143に対し通信線166を接続することにより行う。そして、まずコントローラ14側から前回記憶分のエラー信号の送出を受けて循環回路故障が発生していることを確認した上で、次の全作動処理を行う(ステップS1でYES)。
【0049】
この全作動処理は、循環水比例弁45を全開にしタンク水比例弁46を全閉にすることにより循環加熱回路4と二次循環回路12とからなる閉回路状態にした上で、追焚熱交電磁弁124及び暖房熱交電磁弁123を共に開作動し、かつ、メイン循環ポンプ43a及びサブ循環ポンプ43bを共に作動する。つまり、追焚熱交電磁弁124、暖房熱交電磁弁123、メイン循環ポンプ43a及びサブ循環ポンプ43bの全てを非作動状態から作動状態に変換する(ステップS2)。これにより、追焚熱交電磁弁124、暖房熱交電磁弁123、メイン循環ポンプ43a及びサブ循環ポンプ43bのいずれかが故障していたとしても、上記循環加熱回路4と二次循環回路12とからなる閉回路Cに循環流が生じるようにする。
【0050】
次に、以後の故障探知のための処理を開始する前に、循環流量センサ44についての事前確認処理を行う。つまり、上記の循環回路故障発生との判定が追焚熱交電磁弁124等の作動要素の故障に基づくものなのか、循環流量センサ44自体の故障もしくはその他の故障に基づくものなのかの事前確認を行うようにしている。
【0051】
事前確認処理としては、循環流量センサ44による循環流量の検知があるか否かを判定し(ステップS3)、非検知であれば、さらに補助熱源装置11内の入水流量センサ113による循環流量の検知があるか否かを判定する(ステップS4)。この入水流量センサ113が循環流量を検知しているのであれば、非検知である上記循環流量センサ44が故障していると判定し、循環流量センサ44が故障している旨の記憶及び表示部(故障診断処理装置16の表示部及び/又はリモコン141の表示部)への表示による報知を行い(ステップS4でYES、ステップS5)、故障診断処理を終了させる。一方、上記入水流量センサ113も循環流量を非検知であれば、本来はあり得ないものの上記閉回路C内に循環水自体が不足又は無いか、両センサ44,113共が故障(二重故障)しているものと判定し、その旨の記憶及び表示を行い(ステップS4でNO、ステップS6)、故障診断処理を終了させる。
【0052】
上記ステップS3で循環流量の検知があれば、循環流量センサ44は正常であると判断して以下の個別の故障探知のための処理を開始する。まず、暖房熱交電磁弁123を非作動状態に変換して閉状態に戻した上で(ステップS7)、上記循環流量センサ44による循環流量の検知の有無を判定する(ステップS8)。もしも、循環流量が非検知に変われば(ステップS8でNO)、追焚熱交電磁弁124が元々故障しており、上記の全作動処理(ステップS2)をしたにも拘わらず実際には閉状態のままで、今回の暖房熱交電磁弁123の閉復帰により閉回路Cが遮断されてしまった結果、循環流量が非検知に変わったものと判断して追焚熱交電磁弁124が故障である旨の記憶及び表示を行い故障診断処理を終了する(ステップS9)。
【0053】
上記ステップS8で循環流量の検知があれば、追焚熱交電磁弁124は正常であると判断して、暖房熱交電磁弁123について確認する。すなわち、暖房熱交電磁弁123を作動状態に戻して開状態とし全作動処理状態に戻す一方、追焚熱交電磁弁124を非作動状態に変換して閉状態にし(ステップS10)、この状態で循環流量センサ44による循環流量の検知の有無を判定する(ステップS11)。もしも、循環流量が非検知に変われば(ステップS11でNO)、上記とは逆に暖房熱交電磁弁123が元々故障しており、上記の全作動処理(ステップS2)をしたにも拘わらず実際には閉状態のままで、今回の追焚熱交電磁弁124の閉復帰により閉回路Cが遮断されてしまった結果、循環流量が非検知に変わったものと判断して暖房熱交電磁弁123が故障である旨の記憶及び表示を行い故障診断処理を終了する(ステップS12)。
【0054】
上記ステップS11で循環流量の検知があれば、暖房熱交電磁弁123及び追焚熱交電磁弁124は共に正常であると判断して、一対の循環ポンプ43a,43bについて個別に確認する。すなわち、追焚熱交電磁弁124を作動状態に戻して開状態とし全作動処理状態に戻す一方、メイン循環ポンプ43aを非作動状態に変換して停止させ(ステップS13)、この状態で循環流量センサ44による循環流量の検知の有無を判定する(ステップS14)。もしも、循環流量が非検知に変われば(ステップS14でNO)、サブ循環ポンプ43bが元々故障しており、上記の全作動処理(ステップS2)をしたにも拘わらず実際には非作動状態(停止状態)のままで、今回のメイン循環ポンプ43aの停止により閉回路Cが循環停止状態にされてしまった結果、循環流量が非検知に変わったものと判断してサブ循環ポンプ43bが故障である旨の記憶及び表示を行い故障診断処理を終了する(ステップS15)。
【0055】
上記ステップS14で循環流量の検知があれば、サブ循環ポンプ43bは正常であると判断して、メイン循環ポンプ43aについて確認する。すなわち、上記とは逆にメイン循環ポンプ43aを作動状態に戻して全作動処理状態に戻す一方、サブ循環ポンプ43bを非作動状態に変換して停止させ(ステップS16)、この状態で循環流量センサ44による循環流量の検知の有無を判定する(ステップS17)。もしも、循環流量が非検知に変われば(ステップS17でNO)、メイン循環ポンプ43aが元々故障しており、上記の作動状態への変換をしたにも拘わらず実際には非作動状態(停止状態)のままで、今回のサブ循環ポンプ43bの停止により閉回路Cが循環停止状態にされてしまった結果、循環流量が非検知に変わったものと判断してメイン循環ポンプ43aが故障である旨の記憶及び表示を行い故障診断処理を終了する(ステップS18)。
【0056】
以上の故障診断処理により、コジェネレーションシステムに循環回路故障が発生したときに、循環流量センサ44等に故障が発生したのか、そうでなければ追焚熱交電磁弁124、暖房熱交電磁弁123、メイン循環ポンプ43a及びサブ循環ポンプ43bのいずれに故障が発生したのかを特定することができる。そして、この故障箇所の特定により、以後の部品交換等の復旧対策を容易にかつ迅速に行うことができるようになる。
【0057】
<他の実施形態>
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の実施形態を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、コジェネレーションシステムを対象として故障診断処理を行う場合について説明したが、これに限らず、例えば、循環ポンプの作動により循環作動され途中に1又は複数組の一対の電磁開閉弁が並列に介装されて循環経路の切換えが行われるように構成された循環回路や、あるいは、一対の循環ポンプが並列に介装されていずれの作動によっても循環作動されるように構成された循環回路等を備えた流体循環装置であれば、これを対象にして本発明を適用することができる。つまり、流体循環装置の通常制御において循環ポンプを作動させているにも拘わらず循環流量センサによる循環流量検知がないことをもって循環回路故障と判定されたとしても、その循環回路故障が上記循環流量センサ自体の故障ではなくて、循環流量センサ自体は正常であっても、循環回路上の他の作動要素の故障により循環流が遮断された結果、循環流量が非検知となり、しかも、作動要素が複数あってどの作動要素に故障が発生したか特定し得ないような流体循環装置であれば、本発明を適用することができる。
【0058】
上記実施形態では、循環流量の検知の有無を循環流量センサ44又は入水流量センサ113を用いて判定しているが、これに限らず、循環流量センサの他に所定流量の通過によりON信号を出力するように構成された水流スイッチ等を用いて循環流量が検知されるか否かを判定するようにしてもよい。
【0059】
また、上記実施形態では故障診断処理装置16をコジェネレーションシステムとは別体に構成した例を示したが、これに限らず、例えばコジェネレーションシステムのコントローラ14に予め内蔵させておいてもよい。この場合には、故障診断処理装置16の各処理部161〜164の機能を実現する故障診断処理手段16a(図2参照)をコントローラ14に予め格納しておけばよい。この格納は上記各処理部161〜164の機能を実現する故障診断処理プログラムをコントローラ14にインストールすることにより行えばよい。このようにした場合には、通信処理部142,165を省略することができる。
【0060】
さらに、上記実施形態では循環回路上に補助熱源装置11が介装され、これに内蔵された入水流量センサ113が利用し得るものを示したが、循環流量センサ44以外に他の流量センサが存在しない場合には、上記のステップS4〜ステップS6(図3参照)の各処理を行わずに、代わりにステップS3で循環流量が非検知であれば循環流量センサ44の故障と判定して、その記憶及び表示を行うようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の故障診断処理を適用する対象を示す模式図である。
【図2】故障診断処理に係る制御ブロック構成図である。
【図3】故障診断処理の内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
4 循環加熱回路(循環回路)
12 二次循環回路(循環回路)
16 故障診断処理装置
16a 故障診断処理手段(故障診断処理装置)
43a メイン循環ポンプ(循環ポンプ、作動要素)
43b サブ循環ポンプ(循環ポンプ、作動要素)
44 循環流量センサ(循環流量検出手段)
123 暖房熱交電磁弁(作動要素)
161 全作動処理部(全作動処理手段)
162 選択変換処理部(選択変換処理手段)
163 循環判定処理部(循環判定処理手段)
164 故障判定処理部(故障判定処理手段)
165 通信処理部(通信処理手段)
Claims (4)
- 温水暖房回路が通過する暖房熱交換器と、追焚回路が通過する追焚熱交換器とを備えた循環回路を有し、この循環回路には循環ポンプと、循環回路上に並列に配設されてその循環回路内の循環経路を切換える一対の作動要素としての暖房熱交電磁弁及び追焚熱交電磁弁とが制御対象として介装され、かつ、共通の循環経路には加熱手段と、循環流量検出手段と、副加熱手段とが介装され、上記追焚熱交電磁弁を非作動状態にし暖房熱交電磁弁を作動状態にすると上記加熱手段により熱交換加熱された温水が暖房熱交換器及び暖房熱交電磁弁を通過して戻される一方、上記暖房熱交電磁弁を非作動状態にし追焚熱交電磁弁を作動状態にすると上記加熱手段により熱交換加熱された温水が追焚熱交換器及び追焚熱交電磁弁を通過して戻されることになる流体循環装置を対象として、上記循環ポンプが作動状態であるにも拘わらず上記循環流量検出手段による循環流量が非検知のときに、上記複数の作動要素のいずれに故障が生じたかを探知するための故障診断処理方法であって、
上記循環ポンプを作動状態に制御しているにも拘わらず、上記循環流量検出手段による循環流量の検知がない場合には、循環回路故障が発生したと判断してその旨のエラー信号を記憶するようにし、
まず、前回記憶分のエラー信号の送出を受けて循環回路故障が発生していることを確認した上で、上記循環回路を閉回路状態にして全作動処理を行い、次に、個別の故障探知のための処理として選択変換処理を開始するようにし、
上記全作動処理として、上記閉回路状態の循環回路上にある循環ポンプと一対の作動要素である暖房熱交電磁弁及び追焚熱交電磁弁との全てを非作動状態から作動状態に変換させ、
上記故障探知のための処理として、まず、上記一対の作動要素の内から選択した一方の作動要素を非作動状態に変換する選択変換処理を実行し、実行後の状態で上記循環流量検出手段により循環流量が検知されるか否かの循環判定を行い、循環流量が非検知の場合にはその前段階で実行した選択変換処理対象の作動要素以外の作動要素が故障であると故障判定する一方、循環流量が検知される場合には上記全作動処理の実行状態に戻した上で上記一対の作動要素の内の他方の作動要素を対象にして上記選択変換処理と上記循環判定とを繰り返しその循環判定結果に基づき上記故障判定を行うようにし、
これらの処理の際、最初の全作動処理を実行した後であって選択変換処理を実行する前の段階で上記循環流量検出手段による循環流量の検知の有無を確認することにより上記循環流量検出手段について故障か否かの事前確認処理を行い、上記循環流量検出手段により循環流量が検知されることを条件に以後の選択変換処理を開始するようにし、
上記事前確認処理として、上記循環流量検出手段による循環流量の検知があるか否かを判定し、非検知であれば、さらに上記副加熱手段内の上記循環回路の一部を構成する流路に介装された第2流量検出手段による循環流量の検知があるか否かを判定し、この第2流量検出手段が循環流量を検知していれば非検知である上記循環流量検出手段が故障していると判定する一方、上記循環流量検出手段による循環流量の検知があれば、上記循環流量検出手段は正常であると判定するようにする、
ことを特徴とする故障診断処理方法。 - 請求項1に記載の故障診断処理方法であって、
故障であると判定したとき、その判定結果を報知手段により報知するようにする、故障診断処理方法。 - 温水暖房回路が通過する暖房熱交換器と、追焚回路が通過する追焚熱交換器とを備えた循環回路を有し、この循環回路には循環ポンプを含み循環回路上に並列に配設されてその循環回路内の循環経路を切換える複数の作動要素としての暖房熱交電磁弁及び追焚熱交電磁弁が制御対象として介装され、かつ、共通の循環経路には加熱手段と、循環流量検出手段と、副加熱手段とが介装され、上記追焚熱交電磁弁を非作動状態にし暖房熱交電磁弁を作動状態にすると上記加熱手段により熱交換加熱された温水が暖房熱交換器及び暖房熱交電磁弁を通過して戻される一方、上記暖房熱交電磁弁を非作動状態にし 追焚熱交電磁弁を作動状態にすると上記加熱手段により熱交換加熱された温水が追焚熱交換器及び追焚熱交電磁弁を通過して戻されることになる流体循環装置を対象として、上記循環ポンプが作動状態であるにも拘わらず上記循環流量検出手段による循環流量が非検知のときに、上記複数の作動要素のいずれに故障が生じたかを探知するための故障診断処理装置であって、
閉回路状態の上記循環回路上にある循環ポンプと一対の作動要素である暖房熱交電磁弁及び追焚熱交電磁弁との全てを非作動状態から作動状態に変換させる全作動処理を実行する全作動処理手段と、
上記全作動処理が実行された状態で、上記一対の作動要素の内から選択した一方の作動要素を非作動状態に変換する選択変換処理を実行する選択変換処理手段と、
上記選択変換処理が実行された状態で、上記循環流量検出手段により循環流量が検知されるか否かを判定する循環判定処理手段と、
この循環判定処理手段による循環判定結果が非検知の場合にはその前段階で実行された選択変換処理対象の作動要素以外の作動要素を故障であると故障判定する一方、上記循環判定結果が検知有りの場合には上記全作動処理手段による全作動処理状態に戻した上で上記一対の作動要素の内の他方の作動要素を対象にして上記選択変換処理手段による選択変換処理及び上記循環判定処理手段による循環判定を繰り返しその循環判定結果に基づき上記故障判定を行う故障判定処理手段と
を備え、
上記循環ポンプが作動状態に制御されているにも拘わらず、上記循環流量検出手段による循環流量の検知がない場合には、循環回路故障が発生した旨のエラー信号が記憶されて、 前回記憶分の上記エラー信号の送出を受けて循環回路故障が発生していることを確認した上で、上記全作動処理手段による全作動処理が実行されるように構成され、
かつ、上記全作動処理手段により最初の全作動処理が実行された後であって上記選択変換処理手段による選択変換処理が実行される前の段階で上記循環流量検出手段による循環流量の検知の有無を確認することにより上記循環流量検出手段について故障か否かの事前確認処理を行い、上記循環流量検出手段により循環流量が検知されることを条件に以後の選択変換処理を開始するように構成され、
上記事前確認処理として、上記循環流量検出手段による循環流量の検知があるか否かを判定し、非検知であれば、さらに上記副加熱手段内の上記循環回路の一部を構成する流路に介装された第2流量検出手段による循環流量の検知があるか否かを判定し、この第2流量検出手段が循環流量を検知していれば非検知である上記循環流量検出手段が故障していると判定する一方、上記循環流量検出手段による循環流量の検知があれば、上記循環流量検出手段は正常であると判定するように構成されている
ことを特徴とする故障診断処理装置。 - 請求項3に記載の故障診断処理装置であって、
上記流体循環装置とは別体に構成され、
上記流体循環装置に内蔵されたコントローラに対し接続されることにより検出信号及び作動制御信号を受け渡し可能に通信する通信処理手段を備えている、故障診断処理装置。
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