JP3685561B2 - 遠心脱水装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば洗浄処理後におけるパレット、コンテナ、容器その他の各種ワークを遠心脱水するような遠心脱水装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上述例の遠心脱水装置としては、例えば実公平6−16591号公報に記載の装置がある。
すなわち密閉された脱水室内にモータ駆動により回転するターンテーブルを設け、このターンテーブル上に上下方向に積層されたワークの四隅部を合計4個のクランプにて位置ずれしないように固定し、ターンテーブルの回転時にワークに付着した水分を遠心力により振り飛ばして脱水すべく構成した遠心脱水装置である。
【0003】
しかし、この従来装置においては最も水の切れやすいワークの四隅部がクランプにより固定されている関係上、高効率の脱水能力を確保することができない問題点があった。
また脱水室は1重構造の外壁フレームにより密閉されているため、ワークから一旦遠心分離された水が外壁フレームに当たって跳ね返り、ワークに再付着する所謂2次飛散水による水分付着が発生する問題点があった。
【0004】
さらに脱水室がその天板部分も含めて密閉構造に形成されているため、遠心脱水時の円滑な気流(風の流れ)の確保ができず、脱水性能が劣るばかりでなく、振動および振動音が大となる問題点があった。
加えて、ワークの四隅をクランプするクランプ部材をクランプ動作、アンクランプ動作させるためにシリンダ、ボールジョイント、ロッド、遠心パイプ当接レバーなどの複雑な機構が必要で、その構造が複雑化する問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の請求項1記載の発明は、回転部材に上載されたワークの四隅部を除く前後左右の側部を支持して遠心脱水することで、最も水が切れやすいワークの四隅部を開放して水分を遠心脱水することができ、高効率の脱水能力を確保することができる遠心脱水装置の提供を目的とする。
【0006】
この発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の目的と併せて、支持部材本体と、この支持部材本体に対して着脱可能な支持枠とにより構成することで、脱水時においては支持部材本体に支持枠を装着してワークを位置決め保持することができ、ワークの挿入時、排出時には支持部材本体から離脱可能な支持枠をワーク挿入用、ワーク排出用の治具として兼用することができ、ワークのクランプに要する構造の簡略化を図ることができる遠心脱水装置の提供を目的とする。
【0007】
この発明の請求項3記載の発明は、請求項1もしくは2記載の発明の目的と併せて、脱水室を構成するケーシングを内外2重構造と成し、内側ケーシングには遠心分離された水を外側ケーシングに導出する開口部を形成(例えば内側ケーシングをパンチングメタルにて形成)することで、水と空気の分離効率向上を図り、ワークから脱水した水を効果的に回収して、2次飛散水によるワークへの水分再付着をなくすことができる遠心脱水装置の提供を目的とする。
【0008】
この発明の請求項4記載の発明は、請求項1,2もしくは3記載の発明の目的と併せて、脱水室を上部解放構造に形成することで、遠心脱水時において開放された上部からの円滑な気流(風の流れ)の確保ができ、脱水性能の向上を図ると共に、装置の振動および振動音の低減を図ることができる遠心脱水装置の提供を目的とする。
【0009】
この発明の請求項5記載の発明は、請求項1,2,3もしくは4記載の発明の目的と併せて、ワークを運搬するワーク搬送装置を脱水室の側方に設けると共に、ワーク搬送装置のワークを脱水室に対して自動搬入、搬出するワーク出入れ装置を備えることで、例えば洗浄、脱水を必要としないワークを搬送する時、あるいは次工程に供給すべきワークが不足するような場合、ワーク搬送装置にて搬送されるワークを脱水室に供給することなく、脱水室の側方を通過処理させることができる一方、脱水の必要時にはワーク出入れ装置にてワークを脱水室に対して自動搬入、搬出することができる遠心脱水装置の提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1記載の発明は、脱水室に設けられワークを上載して回転する回転部材と、回転部材に上載されたワークの四隅部を除く前後左右の側部を支持する支持部材とを備えた遠心脱水装置であることを特徴とする。
【0011】
この発明の請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明の構成と併せて、支持部材は回転部材に固定された支持部材本体と、支持部材本体に対して着脱可能な支持枠とを備えた遠心脱水装置であることを特徴とする。
【0012】
この発明の請求項3記載の発明は、請求項1もしくは2記載の発明の構成と併せて、脱水室を構成するケーシングを内外2重構造と成し、内側ケーシングには遠心分離された水を外側ケーシングに導出する開口部が形成された遠心脱水装置であることを特徴とする。
【0013】
この発明の請求項4記載の発明は、請求項1,2もしくは3記載の発明の構成と併せて、脱水室を上部開放構造に形成した遠心脱水装置であることを特徴とする。
【0014】
この発明の請求項5記載の発明は、請求項1,2,3もしくは4記載の発明の構成と併せて、ワークを搬送するワーク搬送装置の側方に脱水室を設け、かつワーク搬送装置のワークを脱水室に対して自動搬入、搬出するワーク出入れ装置を備えた遠心脱水装置であることを特徴とする。
【0015】
【発明の作用及び効果】
この発明の請求項1記載の発明によれば、脱水室内において回転部材に上載されたワークは、支持部材によりワークの四隅部を除く前後左右の側部が支持される。
この状態で回転部材を回転させると、ワークに付着した水滴、水分は遠心力により効率よく脱水される。
しかも、回転部材上のワークは支持部材により遠心力に抗して所定姿勢に支持されることは勿論、最も水が切れやすいワークの四隅部を開放して水分を遠心脱水することができるので、高効率の脱水能力を確保することができる効果がある。
【0016】
この発明の請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果と併せて、支持部材を支持部材本体と、この支持部材本体に対して着脱可能な支持枠とで構成したので、脱水時においては支持部材本体に支持枠を装着してワークを位置決め保持することができ、またワークの挿入時、排出時には支持部材本体から離脱可能な支持枠をワーク挿入用、ワーク排出用の治具として兼用することができる効果があり、ワークの脱水時におけるクランプに必要となる構造の簡略化を図ることができる効果がある。
【0017】
この発明の請求項3記載の発明によれば、請求項1もしくは2記載の発明の効果と併せて、脱水室を構成するケーシングを内外2重構造と成し、遠心分離された水滴、水分を内側ケーシングの開口部から外側ケーシング方向へ導出すべく構成したので、水と空気の分離効率の向上を図って、ワークから脱水した水を効果的に回収し、2次飛散水によるワークへの水分再付着をなくすことができる効果がある。
【0018】
この発明の請求項4記載の発明によれば、請求項1,2もしくは3記載の発明の効果と併せて、脱水室を上部開放構造に形成したので、遠心脱水時において開放された脱水室上部からの円滑な気流(風の流れ)を確保することができ、脱水性能の向上を図ることができると共に、装置の振動および振動音の低減を達成することができる効果がある。
【0019】
この発明の請求項5記載の発明によれば、請求項1,2,3もしくは4記載の発明の効果と併せて、ワークを搬送するワーク搬送装置を脱水室の側方にを設けたので、例えば洗浄、脱水を必要としないワークを搬送する時、あるいは次工程に供給すべきワークが不足するような場合には、ワーク搬送装置にて搬送されるワークを脱水室に搬入することなく、脱水室の側方を通過処理させることができる一方、脱水の必要があるワークについてはワーク出入れ装置にて、このワークを脱水室に対して自動搬入、搬出することができる効果がある。
【0020】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は遠心脱水装置を示し、図1、図2、図3において、この遠心脱水装置は複数のフレームを適宜組合わせて直方体形状かつ枠状の装置本体1を構成している。
【0021】
この装置本体1内の図1、図3に示す左側中間部には、上下方向に延びるパネル製のアウタケーシング2と、同様に上下方向に延びるパンチングメタル製または網目構造のインナケーシング3とで内外2重構造の脱水室4を形成している。しかも、この脱水室4はその上部を開放した上部開放構造に形成され、脱水室4の上部には軸受に必要な骨組み(チャンネル部材22参照)のみを有する構造に形成されている。
【0022】
この脱水室4の一側(図3の右側)にはワークAの出し入れを許容する単一のワーク出入口5を形成すると共に、このワーク出入口5を開閉可能に閉塞する開閉部材としての一対の扉6,6を設けている。ここで、上述のワーク出入口5は後述する支持枠67の出し入れを許容する寸法に設定されている。
【0023】
一対の扉6は平行リンク機構7およびレバー8を介して扉開閉用の流体シリンダ9にそれぞれ連結され、図3に示すように流体シリンダ9のピストンロッド突出時にはワーク出入口5を開放し、図5に示すように流体シリンダ9のピストンロッド没入時にはワーク出入口5を閉塞するように構成している。なお、図3、図4、図5では平行リンク機構7をその上部に位置するもののみ図示しているが、扉6の下部にも図示しない同様のリンク機構が設けられている。但し、流体シリンダ9は扉6の上方側にのみ設けている。
【0024】
脱水室4内には図1に示すように回転軸10の上端に連結された回転部材としての方形状の回転板11を設け、この回転板11の上面には4本のブロック状のスペーサ12(図9参照)を適宜間隔を隔てて取付けている。
また回転板11の上部にはスペーサ12上に上載されたワークAを遠心力に抗して所定姿勢に支持する支持部材13を取付けている。すなわち、回転軸10の上方対向位置に上部回転軸14を設け、この上部回転軸14の下端に方形状の回転板15を取付けると共に、上下の回転板15,11の両サイド部相互間に図1、図3、図9に示す如く合計4本の支持ロッド16を張架している。
【0025】
上下の回転板15,11間の幅方向に位置する各2本の支持ロッド16間には上下方向に適宜間隔を隔てて2本のスポーク17を張架し、これらの各スポーク17の延長線上に位置するように上述の支持ロッド16の外面には、上向きに開口したU字溝(凹部)を有するフック18を取付けて、これら支持ロッド16、スポーク17、フック18により支持部材本体13Aを構成している。
さらに図1において左側に位置する合計4個のフック18には、2本の横部材19と2本の縦部材20とを井形状に組合わせた支持枠21を取外し可能に係止している。つまり、この支持枠21は支持部材本体13Aに対して着脱可能に構成したものである。
【0026】
而して、図3に示す如く平面から見てコ字状の各要素16〜21および後述する支持枠67により支持部材13を構成して、このコ字状の支持部材13内にワークAを挿入し、かつワークAをコ字状の支持部材13で支持すべく構成している。
ところで、上部回転軸14および回転軸10は上下の各チャンネル部材22,23に取付けられた軸受24,25に軸支される一方、回転軸10には位置決め停止用のスリット円板26と従動タイミングプーリ27とを嵌合し、この回転軸10の下端を別の軸受28で軸支している。
【0027】
スリット円板26には位置決め停止用のセンサ29を離間配置する一方、従動タイミングプーリ27と、駆動源としてのモータ30(図3参照)の回転軸に嵌合した原動タイミングプーリ31との間には、タイミングベルト32を張架し、さらにタイミングベルト32の一部にはテンションプーリ33を介設している。
【0028】
ワーク出入口5との対向位置にはワークAを例えば洗浄および積層工程から次工程へ向けて水平搬送するワーク搬送装置34を設けるが、この実施例においては図3に示す如く遠心脱水装置の装置本体1の全幅にわたるワーク搬送装置34を設け、このワーク搬送装置34の側方に脱水室4が位置するように構成している。
このワーク搬送装置34は図2に示す如く複数のローラ35間にエンドレスベルト36を張架したベルトコンベアで構成するが後述するフォーク72と対応する部位のベルト36をローラ37でU字状に案内して、フォーク72のベルト搬送面より下方への挿入を許容している。
【0029】
上述のエンドレスベルト36は駆動源としてのモータ38の回転軸に嵌合してなる原動ローラ39にベルト40および従動ローラ41を介して所定方向に駆動制御される。なお、ワーク搬送装置34はベルトコンベアに代えてローラコンベアで構成してもよいことは勿論である。
次に、図1、図2を参照してワーク搬送装置34上のワークAをその側方の脱水室4に自動搬入すると共に、脱水後のワークAを脱水室4から自動的に取出してワーク搬送装置34上に移載するワーク出入れ装置42の構成について説明する。
【0030】
このワーク出入れ装置42は、ワーク搬送装置34の上方から脱水室4の上方にかけて装置本体1の全長にわたって張架された2本の水平レール43に沿って往復動するランナ44と、このランナ44の下部に一体的に取付けられたリフタ45とを備えている。
【0031】
ランナ44は、図2に示すようにランナハウジング46に設けられてレール43の上下両面を挟持して転動する複数のローラ47と、チェーン48を係止する係止部材49とを備え、レール43,43間の中間上部においてレール43の前後両サイドに設けられたスプロケット50,51間に張架されてなるチェーン48の駆動により、レール43に沿って往復動するように構成されている。
【0032】
またチェーン48は、装置本体1のトップデッキに固定したモータ52から原動スプロケット53、チェーン54、従動スプロケット55およびスプロケット50を介して駆動される。このランナ44のチェーン駆動構成に代えて、ランナ44をロッドレスシリンダその他の手段にて往復動するように構成してもよいことは勿論である。
【0033】
ランナ44の下部に一体的に取付けられたリフタ45は、上下方向に延びる一対のリフトフレーム56,57と、これら各リフトフレーム56,57間の上部に横架された上側の横フレーム58と、各リフトフレーム56,57間の下部に横架された下側の横フレーム59とを備え、上側の横フレーム58の下部中間から下方に向けて吊下した流体シリンダ60で、リフトフレーム56,57側のガイド棒61,62に沿ってスライダ63を昇降操作すべく構成している。
【0034】
このスライダ63において脱水室4内のフック18と幅方向にオフセットする位置には、上向きに開口したU字溝を有する合計4個のフック64を取付けて、これらの各フック64には2本の横部材65と2本の縦部材66とを井形状に組合わせた支持枠67を取外し可能に係止している。この支持枠67と先に述べた支持枠21とは同一形状に構成されると共に、これら支持枠21,67は丸棒もしくはパイプ部材により構成される。
【0035】
ここで、支持枠67は図1、図8に示すように脱水室4内の支持部材本体13Aに対して着脱可能に構成したもので、この支持枠67を支持部材本体13Aに装着した時には、図5に示すようにワークAの四隅部を除く前後左右の側部を支持するように構成している。
【0036】
また下側の横フレーム59の下部中間から下方に向けて吊下した流体シリンダ68で、リフトフレーム56,57側のガイドブロック69およびフォークベース70側のガイド棒72に沿って、フォークベース70を介して4本爪構造のフォーク72(図9参照)を昇降操作すべく構成している。
【0037】
この4本爪構造のフォーク72は図1、図2に示すノーマル時にあっては、ワークAのワーク搬送装置34による搬送を阻害しないようにエンドレスベルト36の搬送面より下側に位置し、ワークAを持上げる時には図6に示すように流体シリンダ68の操作により上動して、ワークAの下面4箇所を支持してワークAをエンドレスベルト36の搬送面上方に持上げる。
【0038】
ワークAは図9に示すように複数のパレットaを上下多段に積層したもので、この遠心脱水装置の前工程において各パレットaが洗浄され、洗浄後の各パレットaが積層された後に図3の矢印b方向から積層済みのパレットaがワーク搬送装置34上に搬送されてくるが、以下単にワークAと略記する。
【0039】
図3に示すようにワーク搬送装置34を隔てたワーク出入口5の両端部と反対の側にはワークAをエンドレスベルト36上において位置決め停止させるための一対のストッパ装置73,74を配設している。
これら一対のストッパ装置73,74は対称に構成され、ワークAの送入側面、送出側面に当接してワークA姿勢を整える2本1組のストッパロッド75と、このストッパロッド75を支持する支持アーム76と、支軸77を支点として支持アーム76を回動操作させるレバー78および流体シリンダ79とを備えている。
【0040】
なお、図1における80は脱水室4の底部に設けられたドレン用の底板で、ワークAから遠心分離された水滴、水分等の排水を受けて、脱水室4の外部に流下させるが、この底板80にドレン管およびドレン用の排水ポンプを連続して、排水を脱水室4外へ強制排出すべく構成してもよい。
また井形状に組合わされた各支持枠21,67におけるそれぞれの横部材19,65の両端部にはフック18の外面に位置するストッパ19a,65aが一体的に形成され、遠心力が付勢された時の支持枠21,67の位置ずれをストッパ19a,65aで防止し、ワークAを定位置に位置規制するように構成している。
【0041】
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下作用を説明する。
図3に示す一対のストッパ装置73,74のうち送入側のストッパ装置73の支持アーム76はワーク搬送装置34から後退した後退位置にあり、送出側のストッパ装置74の支持アーム76はその2本1組のストッパロッド75でワークAを定位置に静止させる位置決め用ポジションに位置している。
【0042】
この図3に示す状態下において前工程としての洗浄および積層ステーション(図示せず)から同図に矢印bで示す如くワークAが送入されると、このワークAはワーク搬送装置34の駆動によりストッパ装置74のストッパロッド75に当接する位置まで搬送される。
【0043】
ワークAが脱水室4の単一のワーク出入口5と対向する定位置(図4に示す位置)まで搬送されると、ワーク搬送装置34の駆動を停止する一方、送入側のストッパ装置73を駆動してその支持アーム76および2本1組のストッパロッド75を後退位置から位置決め用ポジションに約90度回動して、図4の状態と成す。この時、ワークAは前後各2本のストッパロッド75によりその姿勢が整えられる。
【0044】
このようにして図4に示す定位置においてワークAの姿勢が整えられると、次に図6に示す如くフォーク昇降用の流体シリンダ68(図2参照)を操作して、4本爪構造のフォーク72を所定ストローク上昇させ、このフォーク72でワークAを受けると共に、ワークAをワーク搬送装置34のエンドレスベルト36搬送面より上方に離間させる。
【0045】
次にワーク出入れ装置42を駆動して、図6に示すワーク搬送装置34上のワークAを開放されたワーク出入口5から脱水室4内へ自動搬入して、図7の状態と成す。
すなわちモータ52を駆動して、各チェーン54,48を図6の矢印c方向へ駆動すると、チェーン48に連結されたランナ44はレール43に沿って図6の右方から同図の左方へ移動するので、このランナ44の下部に設けられたリフタ45がそのフォーク72でワークAを受止めた状態を維持して、ワークAを脱水室4内に搬入する。
【0046】
ワーク出入れ装置42によるワークAの脱水室4内への搬入動作は、図7に示すようにワークAの挿入側が井形状の支持枠21における縦部材20に当接した時点で停止する。
この図7に示す状態下にあってはワークAはフォーク72上に上載された状態であり、一方、リフタ45側における井形状の支持枠67の横部材65はフック18のU字溝と上下方向に一致している。
【0047】
次にスライダ63昇降用の流体シリンダ60のピストンロッドを図7の状態から図8に示す如く下動(突出)させ、スライダ63を介してフック64と、このフック64に対して取外し可能に係止させた支持枠67とを下降させると、支持枠67の横部材65がフック18のU字溝に取外し可能に係止されると共に、リフタ45側のフック64はこの横部材65と干渉しない下位置まで下降する。 上述の流体シリンダ60の下動操作と同時に、フォーク昇降用の流体シリンダ68(図2参照)のピストンロッドを下方へ突出して、フォーク72上のワークAを回転板11上の各スペーサ12上面に図8、図9に示す如く移載する。
【0048】
この図8、図9に示す状態下においてはワークAの下面は複数のスペーサ12で支持され、ワークAの挿入側の3方は支持枠21を含む支持部材13で支持され、ワークAの反挿入側の面(図8の右側の面)は支持枠67支持され、ワークAの上面は非支持のフリー状態下にある。すなわち、ワークAに遠心力が付勢されても、ワークAは支持部材13で確実に所定姿勢に支持規制された状態下にある。すなわちワークAは合計4本の支持ロッド16と合計4本の縦部材20,66により四隅部を除く前後左右の側面が支持されている。
【0049】
次に図8に示す状態からワーク出入れ装置42の全体を水平に後退動させて、例えば図5に示すノーマル位置まで復動させる。
次に扉開閉用の流体シリンダ9を操作して、レバー8および平行リンク機構7を介して一対の扉6,6を閉方向へ移動させ、図5に示すようにこれら一対の扉6,6にてワーク出入口5を閉塞する。
【0050】
次に遠心脱水用のモータ30を駆動して、原動タイミングプーリ31、タイミングベルト32および従動タイミングプーリ27を介して回転軸10を高速回転させると、ワークAは上部開放構造の脱水室4内において上下の各回転軸14,10により両持ち支持され、かつ支持部材13により位置決め保持された状態下において高速回転するので、ワークAに遠心力が付勢され、前工程としての洗浄工程にてワークAに付着残存する水滴、水分は遠心分離され、ワークAを脱水処理することができる。
【0051】
脱水処理後においてワークAの回転を停止める場合には、位置決め停止用のセンサ29でスリット円板26を検知し、2つの支持枠21,67のうち何れか一方がワーク出入口5と対向した状態でモータ30の回転を停止する。なお、上述のセンサ29は発光要素と受光要素とを備えた光電センサで構成することができる。
【0052】
脱水処理後において位置決め停止された脱水室4内のワークAを搬出して、再びワーク搬送装置34上に移載するには、一対の扉6を駆動して、ワーク出入口5を開放した後に、ワーク出入れ装置42をワークA搬入時の動作と逆になるように動作させると、脱水後のワークAを脱水室4内から自動的に取出して、ワーク搬送装置34上に移載することができる。
【0053】
なお、脱水処理後においてワーク搬送装置34上に移載されたワークAは、このワーク搬送装置34の送出方向(図5の矢印d方向)への駆動により次工程に向けて搬出される。なお、この場合、ストッパ装置74を図5に示すように後退動させることは当然である。
【0054】
また上記実施例で示したようにワークAをワーク出入口5を介して横方向から出入れすべく構成すると、装置全高を短縮して、遠心脱水装置の小型コンパクト化を図ることができる効果がある。
加えて、複数のパレットaを積層したワークAを一括的に脱水処理すると、処理能力の向上、処理時間の短縮を図ることができる効果がある。
【0055】
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の回転部材は、実施例の回転板11に対応し、
以下同様に、
支持部材は、支持枠21および支持枠67を含む支持部材13とに対応し、
内側ケーシングは、インナケーシング3に対応し、
外側ケーシングは、アウタケーシング2に対応し、
内側ケーシングの開口部は、パンチングメタル(多孔板)製または網目構造のインナケーシング3のパンチング部(多孔部)または網目に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
【0056】
例えばワーク出入れ装置42は実施例で示したチェーン駆動タイプに代えて、ロッドレスシリンダその他のアクチュエータにより駆動してもよく、扉6も同様に平行リンク駆動構造に代えて、ロッドレスシリンダその他のアクチュエータにより駆動してもよい。
またワーク搬送装置34を隔てた両側の側方に多少オフセットさせて2台もしくは複数台の脱水装置を配置することも可能であり、図9に示すように4本爪構造のフォーク72を2本爪づつに分けて用いて、回転板11の回転中心の左側と右側とに複数の容器群(ワーク)を均等に積載して遠心脱水することも可能である。
【0057】
以上要するに上記構成の遠心脱水装置によれば、脱水室4内において回転部材(回転板11参照)に上載されたワークAは、支持部材によりワークAの四隅部を除く前後左右の側部が支持される。
この状態で回転部材(回転板11参照)を回転させると、ワークAに付着した水滴、水分は遠心力により効率よく脱水される。
しかも、回転部材(回転板11参照)上のワークAは支持部材(支持部材13参照)により遠心力に抗して所定姿勢に支持されることは勿論、最も水が切れやすいワークの四隅部を開放して水分を遠心脱水することができるので、高効率の脱水能力を確保することができる効果がある。
【0058】
また、支持部材13を支持部材本体13Aと、この支持部材本体13Aに対して着脱可能な支持枠21,67とで構成したので、脱水時においては支持部材本体13Aに支持枠21,67を装着してワークAを位置決め保持することができ、またワークAの脱水室4への搬入時、搬出時には支持部材本体13Aから離脱可能な支持枠21,67の少なくとも一方をワーク搬入用、ワーク搬出用の治具として兼用することができる効果があり、ワークの脱水時におけるクランプに必要となる構造の簡略化を図ることができる効果がある。
【0059】
さらに、脱水室4を構成するケーシング2,3を内外2重構造と成し、遠心分離された水滴、水分を内側ケーシング(インナケーシング3参照)の開口部(パンチングメタル製ケーシング3の開口部)から外側ケーシング(アウタケーシング2参照)方向へ導出すべく構成したので、水と空気の分離効率の向上を図って、ワークAから脱水した水を効果的に回収し、2次飛散水によるワークAへの水分再付着をなくすことができる効果がある。
【0060】
加えて、脱水室4を上部開放構造に形成したので、遠心脱水時において開放された脱水室上部からの円滑な気流(風の流れ)を確保することができ、脱水性能の向上を図ることができると共に、装置の振動および振動音の低減を達成することができる効果がある。
【0061】
また、ワークAを搬送するワーク搬送装置34を脱水室4の側方に設けたので、例えば洗浄、脱水を必要としないワークAを搬送する時、あるいは次工程に供給すべきワークAが不足するような場合には、ワーク搬送装置34にて搬送されるワークAを脱水室4に供給することなく、脱水室Aの側方を通過処理させることができる一方、脱水の必要があるワークAについてはワーク出入れ装置42にて、このワークAを脱水室4に対して自動供給、自動取出しすることができる効果がある。
【0062】
さらにワーク搬送装置34によるワークAの搬入、搬出方向は、ワークAを搬入した方向と同じ側へ搬出すべく構成してもよく、このワーク搬送装置はベルトコンベアに代えてローラコンベアで構成してもよい。
加えて、脱水処理されるワークはパレットaに代えてコンテナや容器その他のワークであってもよい。また上述の各流体シリンダ9,60,68,79としてはエアシリンダ、油圧シリンダを用いることができるが、ストロークが短くてよい場合には電磁ソレノイドを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の遠心脱水装置を示す正面図。
【図2】 図1の右側面図。
【図3】 図1の平面視図。
【図4】 ワークの搬送ライン上における位置決め操作を示す平面図。
【図5】 扉によるワーク出入口の閉塞操作を示す平面図。
【図6】 フォークによるワークのリフトアップ操作を示す正面図。
【図7】 ワーク出入れ装置によるワークの脱水室への搬入操作を示す正面図。
【図8】 ワークの回転板上への移載完了操作を示す正面図。
【図9】 図8の要部の右側面図。
【符号の説明】
2…アウタケーシング
3…インナケーシング
4…脱水室
5…ワーク出入口
11…回転板(回転部材)
13…支持部材
13A…支持部材本体
21,67…支持枠
34…ワーク搬送装置
42…ワーク出入れ装置
A…ワーク

Claims (5)

  1. 脱水室(4)に設けられワーク(A)を上載して回転する回転部材(11)と、
    回転部材(11)に上載されたワーク(A)の四隅部を除く前後左右の側部を支持する支持部材(13)とを備えた
    遠心脱水装置。
  2. 支持部材(13)は回転部材(11)に固定された支持部材本体(13A)と、
    支持部材本体(13A)に対して着脱可能な支持枠(21)(67)とを備えた請求項1記載の遠心脱水装置。
  3. 脱水室(4)を構成するケーシングを内外2重構造と成し、
    内側ケーシング(3)には遠心分離された水を外側ケーシング(2)に導出する開口部が形成された
    請求項1もしくは2記載の遠心脱水装置。
  4. 脱水室(4)を上部開放構造に形成した
    請求項1,2もしくは3記載の遠心脱水装置。
  5. ワーク(A)を搬送するワーク搬送装置(34)を脱水室(4)の側方に設け、
    かつワーク搬送装置(34)のワーク(A)を脱水室(4)に対して自動搬入、搬出するワーク出入れ装置(42)を備えた
    請求項1,2,3もしくは40載の遠心脱水装置。
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