JP3684999B2 - プリンタ内蔵マウス装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータ装置のポインティングデバイスとして用いられるマウス装置にプリンタを内蔵させたプリンタ内蔵マウス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリンタ機能を有するマウス装置として、特開平5−204542号公報に記載のものが知られている。このマウス装置は、そのマウス機能によってハウジングの位置情報信号をカーソル制御信号としてコンピュータ装置に出力する一方、ハンディプリンタ機能を備えており、ハウジングの走査によってコンピュータ装置から受けた印字信号を外部記録紙に印字するように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のプリンタ内蔵マウス装置はマウス装置とハンディプリンタ装置とを組み合わせたものであるため、マウス装置がその上を走査可能な外部記録紙にある程度の量のデータを印字するのには適しても、例えば、コンピュータ装置のディスプレイ画面上に表示されるごく一部のデータのみをメモ感覚で印字し、それをメモとして保存するのには適当ではない。そこで、マウス装置に記録紙を装填し、この記録紙に付箋紙程度の小サイズ単位でメモ書き程度の簡単な内容を印字できるプリンタ機構を搭載したプリンタ内蔵マウス装置が考えられる。
【0004】
しかし、ハンディプリンタ機構を備えた従来のマウス装置では、外部記録紙に印字を行うため特に問題にはならないが、上記のような装置内に装填される記録紙に印字を行うプリンタ機構を備えるマウス装置では、印字された記録紙がハウジング外に排出されてマウス装置が載置される机上などの平面上に垂れ下がってマウス装置の移動操作の邪魔になり、そのままの状態でマウス装置を操作すると、マウス装置により排出された記録紙を引っかけてしまう不具合がある。
【0005】
そこで、本発明は、マウス装置に装填される記録紙にコンピュータ装置から出力される印字信号に基づいて印字を行うプリンタ内蔵マウス装置にあって、印字されて外部に排出される記録紙がマウス装置の移動操作の邪魔にならず、また、マウス装置の操作時に印字済みの記録紙を引っかけて傷めたりすることがないプリンタ内蔵マウス装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のプリンタ内蔵マウス装置は、コンピュータ装置の入力装置として使用され、平面上を移動操作されるマウス装置において、ハウジングに装填される記録紙を該ハウジングに設けられる排出口に向けて搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送される前記記録紙に前記コンピュータ装置から出力される印字信号を受けて印字を行う印字手段と、前記印字手段によって印字が行われ前記搬送手段によって前記排出口から排出される前記記録紙を前記平面とは反対方向に向かわせて前記平面上に垂れ下がることを抑止する排紙方向規制手段とを備えたものである。
【0007】
このような構成のプリンタ内蔵マウス装置では、ハウジング内に装填された記録紙が印字後に排出口から排出されるときに、排紙方向規制手段により、マウス装置が移動操作される平面とは反対方向に排出されて、前記平面上への垂れ下がりを抑止することができる。これによって、ハウジング外に排出される記録紙がマウス装置の操作の邪魔にならず、また、印字された記録紙をマウス装置によって傷めることもない。
【0008】
また、前記プリンタ内蔵マウス装置において、前記搬送手段を前記記録紙の記録面を略水平に搬送する紙搬送路と、この紙搬送路に沿って前記記録紙を搬送する搬送機構とで構成し、前記排紙方向規制手段を前記排出口の近傍に設けられて前記ハウジング外に排出される前記記録紙を前記平面とは反対方向に向かって案内する排紙案内路で構成することができる。
【0009】
このような構成によれば、ハウジング内を外部に向けて略水平に搬送された記録紙が印字後に排紙案内路によってマウス装置が移動操作される平面とは反対方向に案内されるので、前記平面上に垂れ下がることを防ぐことができ、前述の垂れ下がることによる不都合の発生を防止できる。
【0010】
また、前記プリンタ内蔵マウス装置において、前記搬送手段を前記記録紙の記録面を略水平に搬送する紙搬送路と、この紙搬送路に沿って前記記録紙を搬送する搬送機構とで構成し、前記排紙方向規制手段を前記排出口の近傍に設けられて前記記録紙に当接し前記ハウジング外に排出される前記記録紙に前記平面とは反対方向への湾曲習性を施す癖付けロールで構成することもできる。
【0011】
このような構成によれば、ハウジング内に装填された記録紙が印字後に排出口から排出されるときに、排出口の近傍に設けられた癖付けロールによってマウス装置が移動操作される平面とは反対方向への湾曲習性を施すことで、前記平面上への垂れ下がりを抑止することができる。
【0012】
また、前記プリンタ内蔵マウス装置において、前記搬送手段を前記記録紙の記録面を略水平に搬送すべく設けられた紙搬送路と、この紙搬送路に沿って前記記録紙を搬送する搬送機構とで構成し、前記排紙方向規制手段を記録紙の外側の面がマウス装置が移動操作される平面を向いて搬送されるように前記紙搬送路に繰り出すべくロール状に巻回された記録紙を収容する記録紙収容部で構成することができる。
【0013】
このような構成によれば、ロール状に巻回された記録紙が排出口から排出されるときには、その巻き癖により、マウス装置が移動操作される平面とは反対方向に向かうため、前記平面上への垂れ下がりを抑止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
【0015】
図1は本発明の一実施形態に係るプリンタ内蔵マウス装置の外観構成を示す斜視図、図2はそのプリンタ内蔵マウス装置の蓋を開けた状態を示す斜視図である。
【0016】
図1及び図2に示すように、マウス装置10のハウジング11の上面部11aには、左ボタン12及び右ボタン13が設けられるとともに、蓋14が軸15を支点として開閉自在に設けられる。この蓋14の下方のハウジング11内には、図2に示すように記録紙収納部16及び電池収納部17があり、記録紙収納部16にロール状の記録紙18(図3参照)を収納し、電池収納部17にはプリンタ装置の駆動電源となる電池19を収納できるような構造になっている。また、蓋14には記録紙収納部16に収納されたロール状の記録紙18の残量を確認可能な窓14aが形成されている。
【0017】
記録紙収納部16に収納されたロール状の記録紙18はハウジング11内に設けられた印字機構により印字され、ハウジング11の一方の側面部11bに設けられた排出口20からハウジング11外に排出される。
【0018】
また、ハウジング11の内部には、ここでは図示されていないが、マウス装置10を手で動かしたときの左右方向及び前後方向の移動量を検出するX軸エンコーダ及びY軸エンコーダが内蔵されている。そして、ハウジング11の底面部11cには、これらのエンコーダにマウス装置10の移動量を伝達するボールが回転自在に設けられている。これらX軸エンコーダ、Y軸エンコーダ、ボールによって移動量検出手段が構成される。
【0019】
マウス装置では、前記移動量検出手段によって検出されたマウス装置10の移動量に基づいてコンピュータ画面上でマウスポインタを左右・上下方向に移動させる信号が発生され、左ボタン12及び右ボタン13の操作信号とともにマウスケーブル21を介して不図示のコンピュータ装置に送られる。
【0020】
図3に前記記録紙収納部16に収納されるロール状の記録紙18の構成を示す。図3(a)は記録紙18の斜視図、同図(b)は記録紙18の断面図である。
【0021】
図3(a)に示すように、前記記録紙収納部16に収納される記録紙18は長尺紙からなり、軸芯18aにロール状に巻回されてロール紙として用いられるものである。この記録紙18は、図3(b)に示すように、感熱紙31と剥離紙32とが接着剤層33を介して剥離可能に積層され、印字後に剥離紙32を引き剥がすことでシールとして使用可能な構造を有する。前記感熱紙31は、長尺状の基材31aと、その表面に感熱発色剤を塗布して印字面となる感熱発色層31bと、その感熱発色層31bを覆う保護層31cとで構成され、記録紙18はこの感熱紙31側の記録面を外側にして軸芯18aに多層巻回される。
【0022】
なお、この記録紙18が印字機構によって印字される際には、記録面に所定の大きさの印字領域が設定され、印字後は付箋紙程度の大きさの短冊状に切断されて使用される。
【0023】
図4はハウジング11内に設けられた各構成部品をハウジング11の上面から見た場合の概略構成図、図5はそのハウジング11内の各構成部品を正面から見た場合の概略構成図である。なお、図4において、40はマウス回路部品が実装される回路基板であり、41及び42はハウジング11の上面部11aに設けられた左ボタン12及び右ボタン13に連動したスイッチである。また、43は前記ハウジング11の底面部11cに回転自在に設けられたボールであり、44及び45はそのボール43のX軸方向とY軸方向の回転を検知するためのエンコーダである。
【0024】
ここで、本実施形態におけるマウス装置10では、そのハウジング11内に、記録紙収納部16から繰り出される記録紙18またはハウジング11の側面部11dに設けられた手差し口50から挿入される記録紙51の記録面を略水平に搬送するための紙搬送路52が設けられる。前記記録紙51は、図3のようなロール状の記録紙18とは別に用いられるものであり、短冊状にカットされたカット紙である。この短冊状の記録紙51も前記ロール状の記録紙18と同様に感熱紙と剥離紙が接着剤を介して積層された構造を有し、その感熱紙側の記録面を下向きにして手差し口50からハウジング11内に挿入される。
【0025】
また、紙搬送路52にはプラテンローラ53が配設されている。このプラテンローラ53は図4に示すステップモータ54の駆動により図示せぬ伝達機構を介して矢印A方向に回転し、記録紙18または記録紙51を紙搬送路52に沿って排出口20に向けて搬送する。そして、このプラテンローラ53に対向してサーマルヘッド55が設けられる。サーマルヘッド55は、図示せぬヘッド移動機構により図5の両方向矢印Bに示すように移動自在な構成とされる。なお、前記ヘッド移動機構としては、操作者がハウジング11の上面部11aに設けられた蓋14を開いたときにサーマルヘッド55をプラテンローラ53から離間させ、操作者が蓋14を閉じたときにサーマルヘッド55をプラテンローラ53に当接させるべく、蓋14の開閉に連動してサーマルヘッド55を移動させる構造を有するものとする。
【0026】
ハウジング11内の排出口20の近傍には、サーマルヘッド55により印字され、プラテンローラ53により排出口20から排紙される記録紙18、51を、マウス装置10が載置されて移動操作される平面とは反対方向に向け、すなわち、マウス装置10に対して下方に位置する平面とは反対の上方に向けて案内するように、その先端部56aが上方に向けて湾曲形成された排紙案内路56が設けられる。
【0027】
また、排出口20の近傍には、この排紙案内路56に当接して癖付けロール57が設けられる。この癖付けロール57は、ステップモータ54によりプラテンローラ53と同様に矢印A方向に回転駆動されるものであり、排出口20からハウジング11外に排出される記録紙18、51を排紙案内路56の湾曲形成された先端部56aとの間で圧接して前記平面とは反対方向への湾曲習性を施すものである。この癖付けロール57は、例えば適度の硬度を有するスポンジロール等で形成される。なお、この癖付けロール58は、ステップモータ54の回転軸に連結された図示せぬ伝達機構を介してプラテンローラ53よりも高速に回転するように調整されている。
【0028】
このような構成のマウス装置10において、例えば図3に示すロール状に巻回された記録紙18を用いて印字を行う場合には、図2に示すように蓋14を開けて、ハウジング11内に設けられた記録紙収納部16に記録紙18を収納し、その記録紙18の始端部をプラテンローラ53とサーマルヘッド55の間まで引き延ばしておく。なお、蓋14の開閉にリンクする不図示のヘッド移動機構により、蓋14を開けたときにサーマルヘッド55はプラテンローラ53から離間し、蓋14を閉じたときにプラテンローラ53に当接するものとする。
【0029】
本マウス装置では、後述するように、プリンタを内蔵することで、コンピュータ装置から出力される信号を受けて印字を行うことができる。コンピュータ装置からマウスケーブル21を介して印字信号が送られて来ると、本装置のプリンタ機能が起動され、ハウジング11内に設けられたステップモータ54が回転駆動されてプラテンローラ53及び癖付けロール57が矢印A方向に回転する。プラテンローラ53の矢印A方向に回転に伴い、記録紙収納部16に収納されたロール状の記録紙18が記録紙収納部16から繰り出されて紙搬送路52に沿って排出口20に向けて搬送されながら、印字信号に従ってサーマルヘッド55により印字される。
【0030】
サーマルヘッド55によって印字が施された記録紙18は排出口20からハウジング11外に排出される。その際に、排出口20の近傍に設けられた排紙案内路56によりマウス装置10が移動操作される平面とは反対の上方向に向かって案内されるとともに、癖付けロール57により排紙案内路57に押し付けられて前記平面とは反対方向への湾曲習性が施されながら排出口20から排出される。これにより、図6に示すように、記録紙18は排出口20から上向きに排出されて平面への垂れ下がりが抑止される。
【0031】
一方、図5の点線で示すような短冊状の記録紙51を用いて印字を行う場合には、ハウジング11の側面部11dに設けられた手差し口50から記録紙51を挿入する。この場合、記録紙51の先端部がプラテンローラ53とサーマルヘッド55の間に当接するまで、記録紙51を紙搬送路52に沿って挿入しておくものとする。
【0032】
そして、コンピュータ装置からの印字信号の到来により、本装置のプリンタ機能が起動されると、ハウジング11内に設けられたステップモータ54が回転駆動されてプラテンローラ53及び癖付けロール57が矢印A方向に回転する。プラテンローラ53の矢印A方向に回転に伴い、手差し口50から挿入された短冊状の記録紙51は紙搬送路52に沿って排出口20に向けて搬送されながら、印字信号に従ってサーマルヘッド55により印字され、排出口20からハウジング11外に排出される。その際に、排出口20の近傍に設けられた排紙案内路56によりマウス装置10が移動操作される平面とは反対方向に向かって案内されるとともに、癖付けロール57により排紙案内路57に押し付けられて前記平面とは反対方向への湾曲習性が施されながら排出口20から排出されるので、前記ロール状の記録紙18と同様に平面への垂れ下がりが抑止される。
【0033】
このように、排出口20の近傍に設けられた排紙案内路56及び癖付けロール57により、排出口20から排出される印字後の記録紙18または記録紙51を平面とは反対方向に向かわせて平面上に垂れ下がることを抑止することができる。したがって、印字中や印字後にマウス装置10を他の目的で移動操作する場合に、排出口20からハウジング11外に排出された記録紙18、51をマウス装置10によって引っかけずに済み、それらの記録紙を折り曲げてしまったり、破ってしまうことはない。
【0034】
なお、前記実施形態では、排出口20の近傍に排紙案内路56と癖付けロール57の両方を設けたが、排紙案内路56または癖付けロール57のどちらか一方を設けることでも同様の効果を得ることができる。
【0035】
また、ロール状に巻回された記録紙18を用い、かつ、その記録紙18の外側の面がマウス装置が移動操作される平面側を向いて紙搬送路52を搬送されるように紙搬送路52に記録紙18を繰り出すべく、前記ロール状に巻回された記録紙18を収容する記録紙収納部16を備えることでも、記録紙18の巻き癖によりハウジング11から上方向に向けて排出されることになり、記録紙18の平面上への垂れ下がりを抑止することができる。
【0036】
また、前記実施形態では、図4及び図5に示すようにハウジング11の横方向に紙搬送路52を配設し、印字後の記録紙18(または記録紙51)をハウジング11の側面部11bに設けられた排出口20から排出する構成としたが、本発明はこれに限るものではなく、例えば紙搬送路52をハウジング11の縦方向に配設し、図7に示すように印字後の記録紙18(または記録紙51)をハウジング11の先方から平面とは反対方向に向かって排出することでも良い。このように、ハウジング11の先方から記録紙の排出を行う構成とすれば、操作者がハウジング11の側面部を掴んでマウス装置10を動かす場合に記録紙が邪魔にならずに済むため、より好ましい構成となる。
【0037】
次に、コンピュータシステム中で、本発明のプリンタ内蔵のマウス装置10を使って印字を行う操作の例を説明する。
【0038】
図8は前記構成のマウス装置10をコンピュータ装置60に接続した場合の外観構成を示す図、図9はコンピュータ装置60の画面構成を示す図である。
【0039】
図8に示すように、本実施形態におけるマウス装置10はUSBタイプのマウスであり、マウスケーブル21を介してコンピュータ装置60に装備されたUSBコネクタに接続される。操作者がこのマウス装置10を机の上などで動かすと、その動きに連動してコンピュータ画面60aに表示されるマウスポインタ60bが移動する。
【0040】
ここで、図9に示すように、コンピュータ画面60aに表示された文字列の中で印字対象となる文字列の範囲61をマウスポインタ60bにより選択した後、右ボタン13をクリックすると、所定のメニュー画面62がウインドウ表示される。そして、このメニュー画面62に設けられた各選択項目の中で「マウスに内蔵のプリンタで印字」といった項目63をマウスポインタ60bにより選択すると、前記選択された範囲61内の文字列に対応した印字信号がマウスケーブル21を介してマウス装置10に転送され、図1乃至図5にて説明したようにマウス装置10のハウジング11に装填された記録紙に対して印字がなされる。
【0041】
図10は前記マウス装置10に備えられた電子回路の機能構成を示すブロック図である。
【0042】
マウス装置10はマウスケーブル21を介してコンピュータ装置(PC)60に接続される。コンピュータ装置60はパソコン等の汎用のコンピュータであり、マウス装置10のインタフェース回路(I/F)71を介して送信されるマウスポインタを移動制御するための信号やボタンの操作信号を受けて、画面上のマウスポインタの移動処理やマウスポインタで指示される対象の選択処理や実行処理を行うとともに、マウス装置10からの印字要求を受けて印字信号を出力する。
【0043】
図10に示すように、マウス装置10にはコントローラ72が設けられている。このコントローラ72は、例えばROM72aやRAM72bを備えた1チップのマイクロプロセッサによって構成され、ポインティングデバイスに関する制御の他に、ここではプリンタ部73の印字制御を行う。
【0044】
前記コントローラ72には、ポインティングデバイスとしての構成部品であるボール43のX軸方向及びY軸方向の回転を検知するための1組のX軸・Y軸エンコーダ44,45と、ハウジング11の上面部11aに設けられた操作用のボタン42,43に連動したスイッチ41,42が接続される。さらに、プリンタ部73を構成するサーマルヘッド55のドライバ74や、ステップモータ54のドライバ75が接続されるとともに、電源回路76が接続される。
【0045】
電源回路76は、図2に示す電池19を駆動源としてコントローラ72やプリンタ部73にそれぞれに必要な電圧を生成して供給する。なお、電源は電池19に限らず、コンピュータ装置60からマウスケーブル21を介して供給することでも良い。
【0046】
図11はコンピュータ装置60と前記構成のマウス装置10にて実現される印字処理の動作を示すフローチャートである。なお、この一連の印字処理に関連するプログラムはコンピュータ装置60に記憶されている。
【0047】
図9で説明したように、操作者がマウス装置10を移動操作して、コンピュータ画面60aに表示された文字列の中で印字対象となる文字列の範囲61をマウスポインタ60bにより選択した後、右ボタン13をクリックすると、所定のメニュー画面62がウインドウ表示される(ステップS1〜S3)。
【0048】
ここで、メニュー画面62内の「マウスに内蔵のプリンタで印字」といった項目63をマウスポインタ60bにより選択すると(ステップS4のYes)、前記選択された範囲61内の文字列に対応した印字信号がマウスケーブル21を介してマウス装置10に転送される。そして、プリンタ部73に設けられたサーマルヘッド55のドライバ74とステップモータ54のドライバ75が駆動され、マウス装置10のハウジング11内に装填された記録紙(ロール状の記録紙18または短冊状の記録紙18)に対して前記印字信号に基づく印字が行なわれる(ステップS5)。ここでの印字処理は、マウス装置10がコンピュータ装置60からの印字信号を受け、マウス装置10側のコントローラ72の制御により、プリンタ部73を駆動することにより行われる。
【0049】
このように、マウス装置10のハウジング11内に装填されたメモとして適当なサイズの記録紙に対して印字が行われるため、コンピュータ画面60a上の任意の部分の文字列を記録紙に印字してメモとして残すことができる。
【0050】
また、排出口20からハウジング11外に排出される記録紙がマウス装置10が移動操作される平面に垂れ下がることがないので、装置外に排出される記録紙がマウス装置10の移動操作の邪魔になることがなく、また、その排出される記録紙をマウス装置10の移動操作の際に引っかけて折り曲げたり、破ってしまうことはなく、後にメモとして綺麗に残すことができる。
【0051】
【発明の効果】
以上詳記したように本発明によれば、ハウジング内に装填された記録紙を印字後に排出口から排出するときに、マウス装置が移動操作される平面とは反対方向に排出して前記平面上への垂れ下がりを抑止する構成としたため、印字後にハウジング外に排出された記録紙がマウス装置の操作の邪魔にならず、また、マウス装置の移動操作の際にハウジング外に排出された記録紙をマウス装置によって引っかけて傷めるなどのことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るプリンタ内蔵マウス装置の外観構成を示す斜視図。
【図2】前記プリンタ内蔵マウス装置の蓋を開けた状態を示す斜視図。
【図3】前記プリンタ内蔵マウス装置の記録紙収納部に収納されるロール状の記録紙の構成を示す図であり、図3(a)はその記録紙の斜視図、同図(b)はその記録紙の断面図。
【図4】前記プリンタ内蔵マウス装置のハウジング内に設けられた各構成部品をハウジングの上面から見た場合の概略構成図。
【図5】前記ハウジング内の各構成部品を正面から見た場合の概略構成図。
【図6】前記プリンタ内蔵マウス装置のハウジングから記録紙が排出された状態を示す斜視図。
【図7】前記プリンタ内蔵マウス装置の記録紙の排出方向を変えた場合の変形例を示す斜視図。
【図8】前記プリンタ内蔵マウス装置をコンピュータ装置に接続した場合の外観構成を示す図。
【図9】前記コンピュータ装置の画面構成を示す図。
【図10】前記プリンタ内蔵マウス装置に備えられた電子回路の機能構成を示すブロック図。
【図11】前記コンピュータ装置と前記プリンタ内蔵マウス装置にて実現される印字処理の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
10…マウス装置
11…ハウジング
12…左ボタン
13…右ボタン
14…蓋
15…軸
16…記録紙収納部
17…電池収納部
18…ロール状の記録紙
19…電池
20…排出口
21…マウスケーブル
31…感熱紙
32…剥離紙
33…接着剤
40…回路基板
41,42…スイッチ
43…ボール
44,45…エンコーダ
50…手差し口
51…短冊状の記録紙
52…紙搬送路
53…プラテンローラ
54…ステップモータ
55…サーマルヘッド
56…排紙案内路
57…癖付けロール
Claims (4)
- コンピュータ装置の入力装置として使用され、平面上を移動操作されるマウス装置において、
ハウジングに装填される記録紙を該ハウジングに設けられる排出口に向けて搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送される前記記録紙に前記コンピュータ装置から出力される印字信号を受けて印字を行う印字手段と、
前記印字手段によって印字が行われ前記搬送手段によって前記排出口から排出される前記記録紙を前記平面とは反対方向に向かわせて前記平面上に垂れ下がることを抑止する排紙方向規制手段と
を備えることを特徴とするプリンタ内蔵マウス装置。 - 前記搬送手段は、前記記録紙の記録面を略水平に搬送すべく設けられた紙搬送路と、この紙搬送路に沿って前記記録紙を搬送する搬送機構とを備え、
前記排紙方向規制手段は、前記排出口の近傍に設けられて前記ハウジング外に排出される前記記録紙を前記平面とは反対方向に向かって案内する排紙案内路を備えることを特徴とする請求項1記載のプリンタ内蔵マウス装置。 - 前記搬送手段は、前記記録紙の記録面を略水平に搬送すべく設けられた紙搬送路と、この紙搬送路に沿って前記記録紙を搬送する搬送機構とを備え、
前記排紙方向規制手段は、前記排出口の近傍に設けられて前記記録紙に当接し前記ハウジング外に排出される前記記録紙に前記平面とは反対方向への湾曲習性を施す癖付けロールを備えることを特徴とする請求項1記載のプリンタ内蔵マウス装置。 - 前記搬送手段は、前記記録紙の記録面を略水平に搬送すべく設けられた紙搬送路と、この紙搬送路に沿って前記記録紙を搬送する搬送機構とを備え、
前記記録紙は、ロール状に巻回された長尺紙であり、
前記排紙方向規制手段は、前記ロール状の記録紙の外側の面が前記平面を向いて搬送されるように前記紙搬送路に繰り出すべく、前記ロール状に巻回された記録紙を収容する記録紙収容部を備えることを特徴とする請求項1記載のプリンタ内蔵マウス装置。
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