JP2020172390A - 記録装置、記録システム及び搬送制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成で重送を解消すること。【解決手段】記録装置は、記録媒体を挟持可能なローラ対が設けられた回動部材と、回動部材に対して記録媒体を供給する供給手段と、記録媒体に記録を行う記録手段と、を備える。記録装置は、供給手段により供給された記録媒体をローラ対で挟持した状態で、供給手段による記録媒体の供給を停止して記録媒体に撓みを与えるように回動部材を所定の方向に回動し、その後、所定の方向と逆方向に回動部材を回動し、その後、ローラ対により記録媒体を記録手段に搬送する制御手段を備える。【選択図】図5
Description
本発明は、カードなどの記録媒体に記録を行う記録装置、記録システム及び制御方法に関する。
従来、カードなどの記録媒体に記録を行う記録装置が知られている。このような記録装置において記録媒体が搬送される際に、1枚ずつ記録媒体を搬送されるべきところを複数の記録媒体が互いに重なった状態で搬送されてしまういわゆる重送が発生する場合がある。特許文献1では、カード毎の厚みに対応して2枚差し防止ゲート及び逆回転ローラの高さを自動で調整することにより、重送されたカードのうち1枚を給送方向と反対方向に戻す技術が提案されている。
しかし、上記従来技術では重送を解消するための特別な構成が別途必要となるため、装置が大型化やコストの増大を招く場合がある。
上記の点に鑑み、本発明は、簡易な構成で重送を解消することができる記録装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る記録装置は以下のような構成を備える。即ち、記録媒体を挟持可能なローラ対が設けられた回動部材と、前記回動部材に対して記録媒体を供給する供給手段と、前記記録媒体に記録を行う記録手段と、前記供給手段により供給された前記記録媒体を前記ローラ対で挟持した状態で、前記供給手段による前記記録媒体の供給を停止して前記記録媒体に撓みを与えるように前記回動部材を所定の方向に回動し、その後、前記所定の方向と逆方向に前記回動部材を回動し、その後、前記ローラ対により前記記録媒体を前記記録手段に搬送する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、簡易な構成で重送を解消することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
また、この明細書において、「記録」とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。さらに人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かも問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
<構成>
<システム構成>
図1は本実施形態に係る画像形成装置1を含む画像形成システムの外観図であり、図6は本実施形態に係る画像形成装置1の制御部の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の記録装置1は記録システム100の一部を構成している。すなわち、記録システム100は、大別して、情報処理装置としての上位装置101(例えば、パーソナルコンピュータ等のホストコンピュータ)と、記録装置1とを含む。
<システム構成>
図1は本実施形態に係る画像形成装置1を含む画像形成システムの外観図であり、図6は本実施形態に係る画像形成装置1の制御部の概略構成を示すブロック図である。本実施形態の記録装置1は記録システム100の一部を構成している。すなわち、記録システム100は、大別して、情報処理装置としての上位装置101(例えば、パーソナルコンピュータ等のホストコンピュータ)と、記録装置1とを含む。
記録装置1は、図示を省略したインターフェースを介して、上位装置101に接続されており、上位装置101から記録装置1に記録データや磁気的ないし電気的記録データ等を送信(出力)して、記録動作等を指示することが可能である。なお、記録装置1は、オペパネ部(操作表示部)5を有しており(図3、図6参照)、上位装置101からの記録動作指示の他、オペパネ部5からの記録動作指示も可能である。
上位装置101には、デジタルカメラやスキャナ等の画像入力装置104及び上位装置101に命令やデータを入力するためのキーボードやマウス等の入力装置103が接続されている。また、上位装置101には、上位装置101によって生成されたデータ等の表示を行なう液晶ディスプレイ等のモニタ102が接続されている。
<機構部>
図2は、本実施形態に係る記録装置1の概略構成図である。図2に示すように、記録装置1はハウジング2を有しており、ハウジング2内に情報記録部Aと、記録部Bと、回動ユニットF(回動部材)と、デカール機構Gとを備えている。また、記録装置1は、ハウジング2に装着可能な媒体供給部Cと、媒体収容部Dと、媒体収容部Dとは反対側のハウジング2の側面に装着されたリジェクトスタッカ54とを備えている。なお、以下の説明において、図2の図の手前側を正面側、奥側を背面側と呼ぶことがある。以下、機構部の各構成についてそれぞれ説明する。
図2は、本実施形態に係る記録装置1の概略構成図である。図2に示すように、記録装置1はハウジング2を有しており、ハウジング2内に情報記録部Aと、記録部Bと、回動ユニットF(回動部材)と、デカール機構Gとを備えている。また、記録装置1は、ハウジング2に装着可能な媒体供給部Cと、媒体収容部Dと、媒体収容部Dとは反対側のハウジング2の側面に装着されたリジェクトスタッカ54とを備えている。なお、以下の説明において、図2の図の手前側を正面側、奥側を背面側と呼ぶことがある。以下、機構部の各構成についてそれぞれ説明する。
(1)情報記録部A
情報記録部Aは、記録媒体に対して種々の情報を記録することができる。情報記録部Aは、磁気記録部24と、非接触式IC記録部23と、接触式IC記録部27とで構成されている。これら3つの記録部はオプション構成とされており、ユーザの希望に応じて1つ以上の記録部が取り付けられる。
情報記録部Aは、記録媒体に対して種々の情報を記録することができる。情報記録部Aは、磁気記録部24と、非接触式IC記録部23と、接触式IC記録部27とで構成されている。これら3つの記録部はオプション構成とされており、ユーザの希望に応じて1つ以上の記録部が取り付けられる。
(2)媒体供給部C
媒体供給部Cは、記録媒体を収容しており、収容している記録媒体がハウジング2内に供給される。本実施形態の場合、媒体供給部Cは、複数枚のカードCaを立位姿勢(本例では10°傾斜した姿勢)で整列収容するカードカセットで構成されている。本実施形態では、カードCaに横85.6mm、縦53.9mmの標準(規格)サイズのカードが用いられる。また、カードCaは、例えばプラスチックカードや厚紙である。なお、カードCaを収容する構成はこれに限られず、例えば立位姿勢においてその傾斜角度が本実施形態と異なる構成や、カードCaを上下方向に積載する構成も採用可能である。また、収容するカードCaのサイズが異なる構成も採用可能である。
媒体供給部Cは、記録媒体を収容しており、収容している記録媒体がハウジング2内に供給される。本実施形態の場合、媒体供給部Cは、複数枚のカードCaを立位姿勢(本例では10°傾斜した姿勢)で整列収容するカードカセットで構成されている。本実施形態では、カードCaに横85.6mm、縦53.9mmの標準(規格)サイズのカードが用いられる。また、カードCaは、例えばプラスチックカードや厚紙である。なお、カードCaを収容する構成はこれに限られず、例えば立位姿勢においてその傾斜角度が本実施形態と異なる構成や、カードCaを上下方向に積載する構成も採用可能である。また、収容するカードCaのサイズが異なる構成も採用可能である。
図4は、媒体供給部C、回動ユニットF及びこれらの周辺に配置されたセンサの配置図である。図4に示すように、カードカセットのカード供給先端(最前列)側の上部位置にはカードCaの移動により従動回転するアイドルコロ16が配置されており、底部位置には分離パッド17が配置されている。分離パッド17には、例えば摩擦係数の高いゴム等の板状弾性部材が用いられている。
図3も併せて参照する。図3は、媒体供給部Cを取り外した状態における記録装置1の上部外観斜視図である。記録装置1の本体側には、カードカセットに収容された最前列のカードCaを繰り出すピックアップローラ19が設けられ、また、ピックアップローラ19の下方で分離パッド17に対向する位置にはアイドルコロ18が配置されている。これらの構成により、アイドルコロ18と分離パッド17との間にはカードCaを一枚ずつ分離するための分離開口7が形成されている。
本実施形態では、ピックアップローラ19は不図示のピックアップモータ(ステッピングモータ)の駆動力で回転する。また、本実施形態では分離開口7の開口幅がカードの厚さに応じて調整可能であり、オペレータがカードカセットの底部に配された回転部材を回転させることで分離パッド17はアイドルコロ18側に向けて進退可能に構成されている。
図3に示すように、媒体供給部Cはハウジング2のカセット装着エリア68に着脱可能に構成されている。媒体供給部Cを構成するカードカセットの最前列側には矩形状の開口(不図示)が形成されている。この開口を介して記録装置1の本体側のセンサレバー69が媒体供給部Cに挿入されカードCaに当接しセンサレバー69が押し込まれることでカードCaの有無(媒体供給部Cの装着の有無)を把握することができる。
媒体供給部C(カードカセット)をカセット装着エリア68から取り外すと、媒体供給部Cの下方、すなわちハウジング2の上側に位置する開閉部材66が現れる。開閉部材66の上面カバー67は蓋体であり、カセット装着エリア68の隔壁(底面壁)を構成している。開閉部材66は開閉自在にハウジング2に取り付けられており、長手方向の端部が回動自在にハウジング2に支持されている。また、記録装置1の正面側には開閉自在な正面扉12が設けられている。
なお、媒体供給部Cの詳細構成は例えば特開2012−25511号公報に開示されており、記録装置1側の開閉部材66等の詳細構成は例えば特開2012−123074号公報に開示されている。
図4に示すように、分離開口7のカード搬送方向下流側には発光素子と受光素子とを有する透過一体型のセンサSN24が配置されている。また、センサSN24のカード搬送方向下流側には媒体供給部Cから繰り出されたカードCaを清浄するとともにさらに下流側に搬送するクリーニングローラ22が配置されている。クリーニングローラ22は例えばカードCaに付着したゴミや埃等を除去するために粘着性を有している。また、クリーニングローラ22には、さらに強い粘着性を有しクリーニングローラ22に付着したゴミや埃等を除去する粘着ローラ26が圧接している。なお、センサSN24及び(3−3)で説明する他のセンサの構成は透過一体型のセンサに限られない。例えば、回帰反射型又は拡散反射型の光電センサや、搬送されるカードに接触してメカニカルに作動するスイッチを使用してもよい。あるいは、超音波センサや感圧センサ等により記録媒体の有無を検出してもよい。
(3)回動ユニットF
回動ユニットFは、媒体の搬送方向を変更するためのユニットである。例えば、記録媒体としてプラスチック製のカードが用いられる場合、カードが所定量撓むとカードの割れや塑性変形が生じる場合がある。したがって、カードを搬送する場合には紙等のシートを用いる場合のように搬送経路上で搬送方向を変更することができない場合がある。そのような場合には、カードの搬送方向を変更する構成が必要となる。本実施形態では、カードCaを搬送するとともにカードCaの端部を挟持してカードCaを回動させることによりカードCaの搬送方向を変更している。
回動ユニットFは、媒体の搬送方向を変更するためのユニットである。例えば、記録媒体としてプラスチック製のカードが用いられる場合、カードが所定量撓むとカードの割れや塑性変形が生じる場合がある。したがって、カードを搬送する場合には紙等のシートを用いる場合のように搬送経路上で搬送方向を変更することができない場合がある。そのような場合には、カードの搬送方向を変更する構成が必要となる。本実施形態では、カードCaを搬送するとともにカードCaの端部を挟持してカードCaを回動させることによりカードCaの搬送方向を変更している。
回動ユニットFは、具体的には次のとおりに構成されている。すなわち、回動ユニットFは一対の円盤状回動フレーム50を有している(図2では、正面側の回動フレーム50のみが示されている。以下、必要に応じて、図2に示された正面側回動フレーム50と、図2に示されていない背面側回動フレーム50とを区別する。)。一対の回動フレーム50は、両者間の間隔を画定する画定部材(不図示)に固定されることで一体化されている。
(3−1)カード搬送
図4に示すように、回動ユニットFは、駆動ローラと従動ローラとで構成され、記録記録媒体を挟持可能なローラ対20、21を有している。なお、対となるローラのいずれもが駆動ローラである構成も採用可能である。上述した画定部材は、例えばローラ対20、21の間に設けられ、搬送中のカードCaの両面(表裏面)側をガイドするガイド部材としても機能してもよい。ローラ対20、21を構成する駆動および従動ローラのローラ軸(合計4本)は一対の回動フレーム50に回転可能に軸支されている。例えば、ローラ対20、21の駆動ローラのローラ軸には、背面側回動フレーム50側の端部にそれぞれ第1のギヤ(不図示)が嵌着している。また例えば、これら第1のギヤには、第1のギヤより大径の第2のギヤ(不図示)がそれぞれ噛合している。第2のギヤのギヤ軸は例えば背面側回動フレーム50にそれぞれ回転可能に軸支されている。
図4に示すように、回動ユニットFは、駆動ローラと従動ローラとで構成され、記録記録媒体を挟持可能なローラ対20、21を有している。なお、対となるローラのいずれもが駆動ローラである構成も採用可能である。上述した画定部材は、例えばローラ対20、21の間に設けられ、搬送中のカードCaの両面(表裏面)側をガイドするガイド部材としても機能してもよい。ローラ対20、21を構成する駆動および従動ローラのローラ軸(合計4本)は一対の回動フレーム50に回転可能に軸支されている。例えば、ローラ対20、21の駆動ローラのローラ軸には、背面側回動フレーム50側の端部にそれぞれ第1のギヤ(不図示)が嵌着している。また例えば、これら第1のギヤには、第1のギヤより大径の第2のギヤ(不図示)がそれぞれ噛合している。第2のギヤのギヤ軸は例えば背面側回動フレーム50にそれぞれ回転可能に軸支されている。
それぞれの第2のギヤは、例えば、第2のギヤより小径の単一の第3のギヤ(不図示)に噛合している。第1〜第3のギヤは背面側回動フレーム50の内側(正面側)に背面側回動フレーム50とほぼ平行に配置されている。第3のギヤのギヤ軸の軸芯は回動ユニットFの回動中心O(図4参照)に位置付けられている。第3のギヤのギヤ軸は背面側回動フレーム50を貫通することで背面側回動フレーム50に回転可能に軸支されている。そして、その先端部は、ハウジング2に略垂直方向に固定され背面側回動フレーム50と平行に背面側回動フレーム50のさらに外側(背面側)に位置付けられた板状の背面側フレーム部材(不図示)に回転可能に軸支されている。
第3のギヤのギヤ軸には例えば第3のギヤより大径の第4のギヤ(不図示)が嵌着している。第4のギヤは背面側回動フレーム50と背面側フレーム部材との間の背面側フレーム部材側に位置付けられている。この第4のギヤに第1カード搬送モータ(正逆転可能なステッピングモータ、不図示)のモータ軸に嵌着し第4のギヤより小径の第5のギヤ(不図示)が噛合している。第5のギヤも背面側回動フレーム50と背面側フレーム部材との間の背面側フレーム部材側に位置付けられている。すなわち、第1カード搬送モータは背面側フレーム部材の背面側に取り付けられており、第1カード搬送モータのモータ軸は背面側フレーム部材を貫通しその先端部に第5のギヤが嵌着している。
なお、上述した各ギヤ及び第1カード搬送モータの構成は一例であり、ローラ対20及び21を駆動する構成として他の構成も採用可能である。例えば、用いられるギヤの数は上述の構成と異なっていてもよい。また例えば、ローラ対20及び21のそれぞれが別々の駆動モータにより駆動してもよい。
背面側フレーム部材の正面側(背面側回動フレーム50側)上部には、ジャム解除ダイヤル(不図示)が、背面側フレーム部材に回転可能に軸支されている。ジャム解除ダイヤルは、ローラ対20、21に挟持されたカードCaが回動ユニットF内でジャム状態に陥った場合に、オペレータが手動でローラ対20、21を回動させてカードCaを排出してジャムを解除するための機構である。ジャム状態は、例えば回動ユニットFが回動不能な状態である。ジャム解除ダイヤルの軸にはギヤが嵌着している。オペレータがジャム解除ダイヤルを手動で回すことにより、このギヤに噛合し背面側フレーム部材に軸支された複数のギヤを介して上述した第4のギヤを回転させローラ対20、21が回転する。これにより、カードCaが回動ユニットFの外に排出される。
また、第1カード搬送モータはクリーニングローラ22の駆動源としても機能してもよい。例えば、上述した第4のギヤは複数のギヤを介してクリーニングローラ22のローラ軸に嵌着したギヤに第1カード搬送モータの回転駆動力を供給する。この場合、第1カード搬送モータは、クリーニングローラ22およびローラ対20、21を駆動し媒体供給部Cから繰り出されたカードCaを回動ユニットFに搬送する(回動ユニットFが受け入れる)。それとともに(図4も参照)、第1カード搬送モータは、回動ユニットFからカードCaを情報記録部A、媒体搬送経路P1、リジェクトスタッカ54のいずれかに向けて送り出す駆動源となる。
(3−2)回動
正面側回動フレーム50は、板状の正面側フレーム部材(不図示)に回動可能に軸支されている。ここで、板状の商面フレーム部材は、ハウジング2に略垂直方向に固定され正面側回動フレーム50と平行に正面側回動フレーム50のさらに正面側(図2の図面手前側)に位置付けられた板状の部材である。なお、図2では、正面側回動フレーム50が隠れることから、この正面側フレーム部材を省略している。すなわち、正面側フレーム部材の背面側には正面側回動フレーム50に向けて支持軸が突設されており、正面側回動フレーム50の正面側中央部には正面側フレーム部材から突出した支持軸を受ける円筒状の軸受が形成されている。
正面側回動フレーム50は、板状の正面側フレーム部材(不図示)に回動可能に軸支されている。ここで、板状の商面フレーム部材は、ハウジング2に略垂直方向に固定され正面側回動フレーム50と平行に正面側回動フレーム50のさらに正面側(図2の図面手前側)に位置付けられた板状の部材である。なお、図2では、正面側回動フレーム50が隠れることから、この正面側フレーム部材を省略している。すなわち、正面側フレーム部材の背面側には正面側回動フレーム50に向けて支持軸が突設されており、正面側回動フレーム50の正面側中央部には正面側フレーム部材から突出した支持軸を受ける円筒状の軸受が形成されている。
この支持軸の軸芯は、回動ユニットFの回動中心O(図4参照)に位置付けられており、上述した第3のギヤのギヤ軸の軸芯と同軸となるように配されている。このため、回動ユニットFは、一体化された一対の回動フレーム50が、この支持軸により正面側フレーム部材に軸支され、背面側では第3のギヤのギヤ軸が背面側フレーム部材に軸支されることで、回動可能に構成されている。
正面側回動フレーム50および背面側回動フレーム50の外周中央部にはそれぞれギヤが形成されている。これらのギヤには、例えばこれらのギヤより小径の第6のギヤがそれぞれ噛合している。これら第6のギヤは正面側回動フレーム50および背面側回動フレーム50より下方に配された単一のギヤ軸に嵌着しており、第6のギヤのギヤ軸は正面側フレーム部材および背面側フレーム部材に回転可能に軸支されている。
背面側回動フレーム50の外周に形成されたギヤに噛合する一方の第6のギヤには、回動モータ(正逆転可能なステッピングモータ、不図示)のモータ軸に嵌着し第6のギヤより小径の第7のギヤ(不図示)が噛合している。回動モータは、背面側フレーム部材の背面側の、上述した第1カード搬送モータの取り付け位置の下方に取り付けられており、回動モータのモータ軸は背面側フレーム部材を貫通しその先端部に第7のギヤが嵌着している。このため、回動モータを駆動することで、回動ユニットF内のローラ対20、21に両端部を挟持されたカードCaは回動中心Oを中心として回動する(図5も参照)。
なお、回動モータの駆動力で回動ユニットFを回動させると、ローラ対20及び21のローラ軸も一対の回動フレーム50の回動に応じて連れ回り(共廻りともいう。)する現象が生じる。これは、ローラ対20、21を構成する駆動および従動ローラのローラ軸が一対の回動フレーム50に回転可能に軸支されているためである。このため、本実施形態では、回動ユニットF内のローラ対20、21に両端部を挟持されたカードCaを回動させる際には以下のように連れ回りを防止する。すなわち、回動ユニットFを回動させた(角度)分、駆動ローラのローラ軸が回動ユニットFの回動方向とは逆方向に回動するように第1カード搬送モータを同時に駆動させることで、連れ回りを防止する。
正面側回動フレーム50には、正面側に突出するように第1および第2の円筒状部材が形成されている。第1の円筒状部材は正面側回動フレーム50の外周位置から正面側に突出しており、第2の円筒状部材は(回動中心Oに対して)第1の円筒状部材と同心円状で第1の円筒状部材より小径となる位置から正面側に突出している。第1および第2の円筒状部材にはそれぞれ切り欠きが形成されており、それらの切り欠きを検出することで回動ユニットF(回動フレーム50)の位相を検出する第1および第2の位相センサ(不図示)がそれぞれ配設されている。
第1の円筒状部材の切り欠きは第2の円筒状部材の切り欠きの位置(方向)および回動ユニットFの周囲に配された各センサの方向に対応して形成されており、第2の円筒状部材の切り欠きはローラ対20、21(のローラ軸)の位置に対応して形成されている。第1の位相センサは回動モータで回動ユニットFを回動させる際のエンコーダとして機能し、第2の位相センサは回動ユニットF(ローラ対20、21)を初期位置方向に位置付ける際のエンコーダとして機能する。
(3−3)センサとの関係
回動ユニットFの周囲には複数のセンサが配置されている。図4に示すように、クリーニングローラ22とローラ対20との間には、媒体供給部Cから繰り出され搬送中のカードCaの後端を検出するセンサSN2が配置されている。また、ローラ対21のカード搬送方向下流側には、搬送中のカードCaの先端を検出するセンサSN26が配置されている。
回動ユニットFの周囲には複数のセンサが配置されている。図4に示すように、クリーニングローラ22とローラ対20との間には、媒体供給部Cから繰り出され搬送中のカードCaの後端を検出するセンサSN2が配置されている。また、ローラ対21のカード搬送方向下流側には、搬送中のカードCaの先端を検出するセンサSN26が配置されている。
また、上述したように、回動ユニットFの外周には、情報記録部Aを構成する磁気記録部24、非接触式IC記録部23、接触式IC記録部27が配置されている(図2参照)。図4に示すように、それらの方向には、カードCaの端部を検出するセンサSN4、センサSN5、上述したセンサSN26がそれぞれ配置されている。さらに、リジェクトスタッカ54の方向(エラー排出方向)にはセンサSN23が配置されており、記録部B(転写部B2)の方向(後述する媒体搬送経路P1上)にはセンサSN3が配置されている。上記センサには、例えばセンサSN24と同様に、発光素子と受光素子とを有する透過一体型のセンサが用いられている。
なお、本実施形態では、図4に実線で示す垂直線を基準(0°)としたときに、回動中心Oと各センサのセンシング位置を結ぶ線と、基準の垂直線とがなす角度はそれぞれ以下に設定されている。すなわち、センサSN2およびセンサSN24は10°、センサSN23は125°、センサSN4は173°、センサSN26は190°、センサSN3270°、SN5は305°にそれぞれ設定されている。なお、それぞれの角度は例示であり、適宜変更可能である。
従って、回動ユニットF(ローラ対20、21)は、これらのいずれかの方向に向けてカードCaを搬送するための媒体搬送路65(図2参照)を形成し、媒体搬送路65の搬送方向を切り替える機能、すなわち、方向切替機能を有している。図4は、回動ユニットFがカード受入位置方向に位置付けられた状態を示したものである。ローラ対20、21は、この状態でセンサSN24、クリーニングローラ22、センサSN2及びセンサSN26のセンシング位置とともに、図4に実線で示す垂直線に対し10°傾斜した略直線状の媒体搬送経路P0上に位置付けられる。媒体搬送路65は媒体搬送経路P0の一部を構成する。
(4)記録部B
記録部Bは、カードCaの表裏面に顔写真、文字データなど画像を記録する。図2に示すように、媒体搬送路65の延長上にはカードCaを搬送するための略水平な媒体搬送経路P1が設けられている。また、媒体搬送経路P1にはカードCaを搬送する搬送ローラ対29、30が配置されており、搬送ローラ対29、30は不図示のギヤ等を介して図示しない第2カード搬送モータ(正逆転可能なステッピングモータ)に連結されている。
記録部Bは、カードCaの表裏面に顔写真、文字データなど画像を記録する。図2に示すように、媒体搬送路65の延長上にはカードCaを搬送するための略水平な媒体搬送経路P1が設けられている。また、媒体搬送経路P1にはカードCaを搬送する搬送ローラ対29、30が配置されており、搬送ローラ対29、30は不図示のギヤ等を介して図示しない第2カード搬送モータ(正逆転可能なステッピングモータ)に連結されている。
記録部Bはフィルム搬送機構10を有している。また、記録部Bは、フィルム搬送機構10により搬送される転写フィルム46の画像形成領域に対して、サーマルヘッド40でインクリボン41の各色画像を重ねて形成する画像形成部B1を有している。さらに、記録部Bは、ヒートローラ33により媒体搬送経路P1上のカードCaの表面に転写フィルム46に形成された画像を転写する転写部B2とを備えている。
次に、図2を参照して、記録部Bの詳細について説明する。転写フィルム46は、カードCaの幅方向より若干大きな幅を有する帯状を呈している。また、転写フィルム46は、インクリボン41のインクを受容するインク受容層、インク受容層の表面を保護する透明の保護層、加熱によりインク受容層および保護層を一体に剥離を促進するための剥離層、基材(ベースフィルム)の順で積層形成されている。
本実施形態で使用される転写フィルム46には、記録方向(サーマルヘッド40の副走査方向)と交差する幅方向(サーマルヘッド40の主走査方向)を横断するように形成され画像形成開始位置を設定するためのマークが一定間隔で形成されている。そして、これらのマーク間が画像形成領域とされている。
転写フィルム46は、モータMr2、Mr4の駆動により転写フィルムカセット内の供給ロール47と巻取ロール48にそれぞれ巻き取りないし繰り出される。すなわち、転写フィルムカセット内には、供給ロール47の中心に供給スプール47A、巻取ロール48の中心に巻取スプール48Aが配されている。そして、供給スプール47Aには図示しないギヤを介してモータMr2の回転駆動力が伝達され、巻取スプール48Aには図示しないギヤを介してモータMr4の回転駆動力が伝達される。モータMr2およびモータMr4には正逆転可能なDCモータが用いられている。
なお、本実施形態では、転写処理前の転写フィルム46が供給スプール47Aに巻回されており、使用済み(転写部B2で転写処理された部分)の転写フィルム46が巻取スプール48Aに巻回されている。このため、転写フィルム46に対して画像形成処理および転写処理を行う際は、供給スプール47Aから転写フィルム46を巻き取スプール48A側に一旦繰出し、供給スプール47Aで転写フィルム46を巻き取りながら画像形成処理および転写処理を行う。
フィルム搬送ローラ49は、転写フィルム46を搬送する主要な駆動ローラであり、このフィルム搬送ローラ49の駆動を制御することで転写フィルム46の搬送量および搬送停止位置が定まる。フィルム搬送ローラ49は正逆転可能なフィルム搬送モータMr5(ステッピングモータ)に連結されている。フィルム搬送ローラ49の駆動時にモータMr2、Mr4も駆動する。これらは、供給ロール47、巻取ロール48のいずれか一方から繰り出された転写フィルム46をいずれか他方で巻き取り、搬送される転写フィルム46にテンションを付与するためのものでフィルム搬送の補助的機能を果たす。
フィルム搬送ローラ49の周面には、ピンチローラ32aとピンチローラ32bとが配置されている。ピンチローラ32a、32bは、フィルム搬送ローラ49に対して進退可能に構成されており、図2では、ピンチローラ32a、32bがフィルム搬送ローラ49側に進出して、転写フィルム46がフィルム搬送ローラ49に巻き付けられた状態が示されている。これにより、転写フィルム46はフィルム搬送ローラ49の回転数に応じた距離の正確な搬送が行われる。
従って、フィルム搬送機構10は、画像形成部B1と転写部B2との間に配された主要駆動ローラのフィルム搬送ローラ49を駆動させることにより、転写フィルム46を供給ロール47、画像形成部B1、転写部B2および巻取ロール48間で正逆搬送する。それとともに、フィルム搬送機構10は、画像形成部B1および転写部B2において転写フィルム46の画像形成領域および画像形成領域に形成された画像を適正位置に位置付ける(頭出し)機能を有している。また、巻取ロール48と画像形成部B1(サーマルヘッド40、プラテンローラ45)との間には、発光素子と受光素子とを有し上述した転写フィルム46に形成されたマークを検出するセンサSe1が配置されている。
一方、インクリボン41はインクリボンカセット42に収納されており、このカセット42にインクリボン41を供給する供給ロール43とインクリボン41を巻き取る巻取ロール44との間で張架された状態で収容されている。巻取ロール44の中心には巻取スプール44A、供給ロール43の中心には供給スプール43Aが配されており、巻取スプール44AはモータMr1の駆動力で回転し、供給スプール43AはモータMr3の駆動力で回転する。モータMr1およびモータMr3には正逆転可能なDCモータが用いられている。
インクリボン41は、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)のカラーリボンパネルとBk(ブラック)リボンパネルとを長手方向に面順次に繰り返すことで構成されている。また、供給ロール43と画像形成部B1(サーマルヘッド40、プラテンローラ45)との間には、センサSe2が配置されている。センサSe2は、発光素子側からの光がBkリボンパネルにより受光素子側で遮光されることでインクリボン41の位置検出を行う。この位置検出に基づいて画像形成部B1へのインクリボン41の頭出しが行われる。
プラテンローラ45とサーマルヘッド40とは画像形成部B1を構成しており、プラテンローラ45に対向する位置にサーマルヘッド40が配置されている。画像形成時には、転写フィルム46およびインクリボン41を介してプラテンローラ45をサーマルヘッド40に圧接する。サーマルヘッド40は主走査方向に列設された複数の加熱素子を有しており、これらの加熱素子はヘッドコントロール用IC(不図示)により記録データに基づいて選択的に加熱制御され、インクリボン41を介して転写フィルム46に画像を形成する。なお、冷却ファン39はサーマルヘッド40を冷却するためのものである。
転写フィルム46への画像形成が終了したインクリボン41は、剥離コロ25と剥離部材28とで転写フィルム46から引き剥がされる。剥離部材28はインクリボンカセット42に固設されており、剥離コロ25は画像形成時に剥離部材28に当接して両者で転写フィルム46とインクリボン41とを挟持することで剥離が行われる。そして、剥離されたインクリボン41はモータMr1の駆動力で巻取ロール44に巻き取られ、転写フィルム46はフィルム搬送機構10により、プラテンローラ31とヒートローラ33とを有する転写部B2まで搬送される。
フィルム搬送ローラ49の下流側には、転写フィルム46に形成されたマークを検出ためのセンサSe3が配置されている。このマーク検出を契機に、媒体搬送経路P1上の搬送ローラ対29、30に挟持され搬送停止(待機)中のカードCaを転写部B2に向けて搬送を開始することで、転写フィルム46の画像形成領域とカードCaとは同時に転写部B2に到達する。なお、センサSe3には透過一体型のセンサが用いられている。
転写部B2では、転写フィルム46はカードCaとともにヒートローラ33およびプラテンローラ31とで挟持されて、転写フィルム46の画像形成領域に形成された画像がカードCa表面に転写される。すなわち、転写時には、カードCaおよび転写フィルム46(の画像形成領域)を介してヒートローラ33をプラテンローラ31に圧接し、カードCaと転写フィルム46とを同速で同方向に搬送する。なお、ヒートローラ33は、転写フィルム46を介してプラテンローラ31に圧接・離間するように昇降機構(不図示)に取り付けられている。
画像転写後の転写フィルム46は、ヒートローラ33と搬送ローラ対37を構成する従動ローラ(図2の下側のローラ)との間に配置された剥離ピン79でカードCaから分離(剥離)され供給ロール47側に搬送される。一方、画像が転写されたカードCaは媒体搬送経路P2上を搬送され媒体収容部Dに収容される。
<制御部および電源部>
次に、記録装置1の制御部および電源部について説明する。図6に示すように、記録装置1は、記録装置1全体の動作制御を行う制御部70と、商用交流電力から各機構部および制御部等を駆動/作動可能な直流電力に変換する電源部80とを有している。
次に、記録装置1の制御部および電源部について説明する。図6に示すように、記録装置1は、記録装置1全体の動作制御を行う制御部70と、商用交流電力から各機構部および制御部等を駆動/作動可能な直流電力に変換する電源部80とを有している。
図6に示すように、制御部70は、記録装置1の全体の制御処理を行うマイクロコンピュータユニット72(以下、MCU72と略称する。)を有している。MCU72は、中央演算処理装置として高速クロックで作動するCPU72a、記録装置1のプログラムやプログラムデータが記憶されたROM72b、CPU72aのワークエリアとして働くRAM72c、およびこれらを接続する内部バスで構成されている。本実施形態では、CPU72aは、例えば回動ユニットFの回動制御や各種搬送用ローラの駆動等による記録媒体の搬送制御を行う。
MCU72には外部バスが接続されている。外部バスには、通信ICを有し上位装置101との通信を行う通信部71、カードCaに画像を形成すべき記録データやカードCaの磁気ストライプや収容ICに磁気的ないし電気的に記憶すべき記憶データ等を一時的に格納するメモリ77が接続されている。
また、外部バスには、上述した各種センサからの信号を処理する信号処理部73、各モータに駆動パルスや駆動電力を供給するモータドライバ等を含むアクチュエータ制御部74が接続されている。また、外部バスには、サーマルヘッド40を構成する加熱素子への熱エネルギを制御するためのサーマルヘッド制御部75、オペパネ部5を制御するための操作表示制御部76が接続されている。さらに、外部バスには、カードCaの重送時等にブザー6を作動させるためのブザー作動回路78および上述した情報記録部Aが接続されている。
電源部80は、制御部70、サーマルヘッド40、ヒートローラ33、オペパネ部5および情報記録部A等に作動/駆動電力を供給する。
次に、本実施形態の記録装置1の回動ユニットFによるカードの分離処理について説明する。本実施形態のように媒体収容部Cに収納された複数枚のカードから順次繰り出して供給を行う場合、本来は先頭の1枚の媒体が搬送されるべきところである。しかし、カード間の静電気や吸着により、先頭の1枚と2枚目以降が重なって搬送されてしまう、いわゆる重送が発生する場合がある。その場合、センサSN24は1枚目のカードCaの先端を検出後1枚目のカードCaの後端がセンサSN24の検出位置を通過した後も2枚目のカードCaを検出し続ける。このため、重送が発生していない状態よりもセンサSN24のオン状態の時間が長くなる。よって、CPU72aは、センサSN24のオン状態が所定時間以上継続している場合はカードCaが所定長さ以上搬送されていると判断し、操作表示制御部76にオペパネ部5へエラー表示を行わせてオペレータに報知するときがある。すなわち、本実施形態ではCPU72aがオペレータへの報知制御を行う場合がある。
エラーになった場合、オペレータは、カセット装着エリア68から媒体供給部Cを取り外し、ジャム解除ダイヤルを手動で回すことにより重送カードによるジャムを解除する必要がある。このため、重送によりエラーが発生すると、オペレータの作業負担や記録時間の増大につながる。また、本実施形態では、媒体供給部Cに分離開口7が形成されているが、静電気や吸着の影響が大きい場合、重送が発生した状態で分離開口7を通過してしまう場合がある。
そこで、本実施形態では、カード供給時に回動部Fを回動することにより1枚目のカードと後続のカードとの分離を行うことで重送を解消させる。以下、カードが重送した場合の回動ユニットFによるカードの分離処理の具体的な動作について、図7のフローチャートを用いて説明する。本フローチャートは、例えば、上位装置101から記録動作の指示があると開始する。
まず、S202において、CPU72aは、アクチュエータ制御部74を介して回動モータを駆動させ、回動ユニットFを構成するローラ対20、21がカード受入位置方向に位置付けられるように制御する。本実施形態では、このカード受入位置方向は、図4に示すように、図4の垂直線(実線)を基準に回動中心Oから10°時計回りに回動した方向に設定されている。
次のS203では、CPU72aは、アクチュエータ制御部74を介してピックアップモータおよび第1カード搬送モータを駆動させる。これにより、媒体供給部Cの最前列のカードCa1はピックアップローラ19が回転することで媒体供給部Cから繰り出され、クリーニングローラ22を介して回動ユニットFに向けて搬送される。ピックアップモータおよび第1カード搬送モータはセンサSN2がカードの先端を検出後、ローラ対20の位置までカード先端を搬送し停止する。つまり、カードCa1はその先端部分がローラ対20にニップされた状態となる。
このとき、カード搬送動作の最中に、最前列のカードCa1と次のカードCa2との間にはカード間の摩擦により帯電が発生し、カードCa1及びCa2は互いに正負の異なる電気を帯びる。カードの搬送が進むとさらに摩擦され帯電量が大きくなり、搬送中にカードCa2とカードCa1との間に働く引力によりカードCa1及びCa2が重なって搬送される重送が発生する場合がある。また、カードCa1とカードCa2同士が互いに吸着している場合にも重送が発生する場合がる。
次のステップS204では、CPU72aは、カード先端をローラ対20で挟持した状態で回動モータを駆動させ、図5の垂直線(実線)を基準に構成するローラ対20が時計廻り方向(CW)に25°の位置になるまで回動ユニットFを回動させる(図5A)。カードCa1は、クリーニングローラ22と分離パッド17に接したカードCa2に押し当てられ湾曲することで、2枚目のカードCa2との間に隙間ができる。
次にステップS205では、CPU72aは、回動モータを駆動させ、ローラ対20が図5の垂直線を基準として反時計廻り方向(CCW)に5°の位置になるまで回動ユニットFを回動させる(図5B)。カードCa1は、クリーニングローラ22とアイドルコロ18に押し当てられ湾曲することで、2枚目のカードCa2との間に隙間ができる。つまり、分離パッド17やアイドルコロ18がカードCa1の所定方向への移動を規制する規制部として働くことにより、よりカードCa1が湾曲し、カードCa1とCa2との間に隙間が生じる。
なお、回動角度は例示であり、カードCaの大きさ、厚さ、材質等カードCaの種類に応じた所定の回動角度に調整可能である。例えば、カードCaに塑性変形が生じない範囲に回動角度が設定されてもよい。また、本実施形態では、ローラ対20が基準位置よりも時計回り方向及び基準位置よりも反時計回り方向の両方に移動した後、基準位置に戻っている。しかしながら、ローラ対20が時計回り方向及び反時計回り方向のいずれか一方に移動した後に基準位置に戻る構成も採用可能である。
ステップS204、ステップS205の動作により、カードCa1とカードCa2の間に隙間ができるので、互いに重なっていたカードが分離される。すなわち、S204およびS205の動作により重送が解消される。その後、ステップS206で、CPU72aは、ローラ対20がカード受入位置に位置するまで回動モータにより回動ユニットFを回動させる。
続いてステップS207では、CPU72aは、カード搬送モータを駆動し、回動ユニットFにカードを搬送し、ローラ対21の位置までカード先端を搬送し停止する。この動作により、カードCa1全体が回動ユニットF内に搬送される。次に、ステップS208では、CPU72aは、傾斜媒体搬送経路P0上に配置されたセンサSN2がオン状態(カード検出状態)にあるか否かを判断する。SN2がオン状態の場合、回動ユニットFのすぐ上流に2枚目のカードが存在しており、カードが分離できていない、すなわち重送が解消されていないと考えられる。そのため、CPU72aは、SN2がオン状態の場合はS209の処理に進み、操作表示制御部76を介してオペパネ部5にエラー表示を行い、オペレータにジャム解除処理を促す。その後、処理を終了する。
一方、センサSN2がオン状態ではない場合、CPU72aは、ステップS210においてセンサSN24がオン状態にあるか否かを判断する。CPU72aは、センサSN24がオン状態(カード検出状態)の場合はステップS211に進んで連続する記録データの有無を判断する。本実施形態では、連続する記録データは後続(2枚目)のカードに対する記録データである。
CPU72aは、S211において連続する記録データが有ると判断した場合、S212に進み、後続(2枚目)のカードを回動ユニットFへ搬送可能か否かを判断する。CPU72aは、後続のカードを回動ユニットFへ搬送可能でないと判断した場合はS212の判断を繰り返す。一方、CPU72aは、後続のカードを回動ユニットFへ搬送可能であると判断した場合はS202の処理に戻り、後続のカードについて本フローチャートに従って処理を行う。
一方、CPU72aは、S211において連続する記録データが無いと判断した場合、ピックアップモータを駆動し、後続(2枚目)のカードを上流側の媒体収容部Cに戻すよう搬送する。その後、処理を終了する。
一方、S210において、CPU72aは、センサSN24がオフ状態(カード非検出状態)の場合はS214に進み、転写部もしくは情報記録部Aへのカード搬送処理を行いS215に進む。
S215において、CPU72aは、後続のカードに対する記録データがあるか否かを判断する。後続のカードに対する記録データがない場合、CPU72aはフローを終了する。後続のカードに対する記録データがある場合、S216に進む。
S216において、CPU72aは、後続(2枚目)のカードを回動ユニットFへ搬送可能か否かを判断する。CPU72aは、後続のカードを回動ユニットFへ搬送可能でないと判断した場合はS216の判断を繰り返す。一方、CPU72aは、後続のカードを回動ユニットFへ搬送可能であると判断した場合はS202の処理に戻り、後続のカードについて本フローチャートに従って処理を行う。
なお、フローチャートXの処理は重送の有無に関わらず毎回行われるが、転写フィルム46への画像形成処理と平行して行われるため、生産性への影響はない。
以上、説明したように、本実施形態では、ローラ対20がカードCaを挟持した状態で回動ユニットFが回動することにより、カードに撓みが生じ後続のカードCaとの重送を解消することができる。また、本実施形態では、記録装置1に備えられた回動ユニットFにより重送を解消している。つまり、回動ユニットFが、記録媒体の搬送方向を切り替えるための回動に加え、重送を解消するための回動を行っている。したがって、重送を解消するための特別な構成を設けることなく簡易な構成で重送を解消することができる。なお、本実施形態では、回動ユニットFの回動角度は、重送を解消するための回動の際の回動角度の方が記録媒体の搬送方向を切り替えるための回動の際の回動角度よりも小さくなるよう構成されている。
また、本実施形態では、回動ユニットFに設けられたローラ対20でカードを挟持し、ローラ対20を時計廻り(CW)及び反時計廻り(CCW)に回動している。これにより、より効果的に先頭のカードと次のカードとの間に隙間を作り、カードの分離を行うことができる。
また、本実施形態では、記録するすべてのカードに対して回動ユニットFによるカードの分離動作を行っているが、記録するカードの種類によって分離動作の実施判断を行っても良い。また、例えば、プラスチックカードのように帯電しやすく重送が発生しやすいカードを判別して分離動作を行ってもよい。また、例えば、オペレータがオペパネ部5を介して分離動作の実施有無を入力可能に構成してもよい。
20 ローラ対、21 ローラ対、C 媒体供給部、F 回動ユニット、
Claims (10)
- 記録媒体を挟持可能なローラ対が設けられた回動部材と、
前記回動部材に対して記録媒体を供給する供給手段と、
前記記録媒体に記録を行う記録手段と、
前記供給手段により供給された前記記録媒体を前記ローラ対で挟持した状態で、前記供給手段による前記記録媒体の供給を停止して前記記録媒体に撓みを与えるように前記回動部材を所定の方向に回動し、その後、前記所定の方向と逆方向に前記回動部材を回動し、その後、前記ローラ対により前記記録媒体を前記記録手段に搬送する制御手段と、
を備えることを特徴とする記録装置。 - 前記回動部材の外部に設けられ、記録媒体の前記所定方向への移動を規制する規制部をさらに備え、
前記制御手段は、前記規制部が前記記録媒体の前記所定方向への移動を規制した状態で前記回動部材を回動させることにより、前記記録媒体に撓みを生じさせる、
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。 - 前記制御手段は、前記記録媒体の先端が前記ローラ対に挟持された後に、前記回動部材を時計廻り及び反時計廻りの両方に回動させることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
- 前記供給手段と前記回動部材との間の搬送経路上に設けられ、前記搬送経路上の記録媒体の有無を検出する検出手段をさらに備えることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の記録装置。
- 重送が発生したときにユーザに対して報知を行う報知制御手段をさらに備え、
前記報知制御手段は、前記制御手段による前記回動部材の回動の後、前記記録媒体が前記制御手段による回動が可能な位置に搬送された場合において、前記検出手段が前記搬送経路上に記録媒体があることを検出したときは、ユーザに報知を行う、
ことを特徴とする請求項4に記載の記録装置。 - 前記所定の方向への前記回動部材の回動角度は、前記逆方向への前記回動部材の回動角度よりも小さいことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の記録装置。
- 前記制御手段は、記録媒体の種類に応じた所定の回動角度で前記回動部材を回動させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の記録装置。
- 前記記録媒体はプラスチックカードであることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の記録装置。
- 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の記録装置と、当該記録装置に記録データを出力する情報処理装置とを備える記録システム。
- 記録媒体を挟持可能なローラ対が設けられた回動部材に対して記録媒体を供給する供給工程と、
前記供給工程により供給された前記記録媒体が前記ローラ対に挟持された後、前記記録媒体に撓みを与えるように前記回動部材を回動させる第1回動工程と、
前記第1回動工程と逆の方向に、前記回動部材を回動させることにより、前記ローラ対に挟持された前記記録媒体の搬送方向を切り替える第2回動制御工程と、
前記第2回動制御工程により前記搬送方向が切り替えられた前記記録媒体を、前記ローラ対により前記記録媒体に対して記録を行う記録工程に搬送させる搬送制御工程と、
を含むことを特徴とする記録媒体の搬送制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019076529A JP2020172390A (ja) | 2019-04-12 | 2019-04-12 | 記録装置、記録システム及び搬送制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020172390A true JP2020172390A (ja) | 2020-10-22 |
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ID=72829966
Family Applications (1)
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JP2019076529A Pending JP2020172390A (ja) | 2019-04-12 | 2019-04-12 | 記録装置、記録システム及び搬送制御方法 |
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-
2019
- 2019-04-12 JP JP2019076529A patent/JP2020172390A/ja active Pending
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