JP3684056B2 - 半導体製造装置の基板搬送制御方法 - Google Patents

半導体製造装置の基板搬送制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造装置における基板の搬送制御に関し、特に、基板の搬送を行う際に生ずる搬送機の待機時間を削減する基板搬送制御に関する。
また、本発明は、半導体製造装置における運転制御に関し、特に、複数の基板の処理において搬送処理やプロセス処理等の干渉を解消して、無駄な空き時間を低減させたスケジュールによって半導体製造装置を運転させる制御に関する。
なお、本発明における半導体製造装置には、半導体基板(ウェーハ)に対して成膜等の処理を施す装置のみならず、ガラス基板に対してLCD製造用の処理を施す装置も包含される。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造装置には種々な構成のものがあるが、例えば、ウェーハ(以下、キャリアとも称する)の搬送を行うロボットアーム(搬送機)を収容したトランスファモジュールに対して、成膜チャンバ等のプロセス処理室を構成するプロセスモジュールを複数個接続して構成し、1枚或いは2〜3枚程度の基板をロボットアームにより各プロセスモジュールに搬送して所定のプロセス処理を行うクラスタツール型半導体製造装置がある。
【0003】
図1には、このようなクラスタツール型半導体製造装置の一例を示してある。このクラスタツール型半導体製造装置は、搬送機としてのロボットアーム1を収容したトランスファモジュール2に対して3つのプロセスモジュール3a、3b、3cを接続し、これらプロセスモジュール3a、3b、3cによりウェーハに成膜処理を行う成膜チャンバ(処理室)をそれぞれ構成したものである。
また、この半導体製造装置には、複数枚のウェーハがカセットに収容された状態で搬入・搬出され、カセットステージ4から搬入されたカセットはカセット棚4に載置される。
【0004】
そして、カセット棚5は搬送機としてのロボットアーム6を収容したトランスファモジュール7を介して2つのロードロックモジュール8a、8bに接続されており、それぞれのロードロックモジュール8a、8bで構成されるロードロック室(L/L室1、L/L室2)には、多数枚のウェーハを一時的に保持するための多段の支持体が設けられている。
なお、トランスファモジュール2とプロセスモジュール3a、3b、3cとの間、トランスファモジュール2とロードロックモジュール8a、8bとの間、トランスファモジュール7とロードロックモジュール8a、8bとの間には、それぞれ開閉動するゲートバルブGVが設けられており、ゲートバルブGVを閉止することにより各モジュール間が遮断される。
【0005】
したがって、上記の半導体製造装置では、カセットステージ4から搬入されたカセットをロボットアーム6によりカセット棚5に収納し、当該カセット内からロボットアーム6により所定枚数のウェーハを取り出していずれかのロードロックモジュール8内に一旦収納する。そして、いずれかのプロセスモジュールで成膜処理が終了した時点で、ロボットアーム1により処理済みのウェーハをプロセスモジュールからいずれかのロードロックモジュールへ搬送し、更に、ロボットアーム1によりロードロックモジュールから空いているプロセスモジュールへ処理を施すウェーハを搬送する。
なお、ロードロックモジュール内の処理済みのウェーハはロボットアーム6によりカセット棚5のカセットに搬送され、また、処理済みのウェーハで一杯となったカセットはカセット棚5からカセットステージ4へ搬送されて、装置の外部へ搬出される。
【0006】
ここで、図2に詳示するように、上記のロボットアーム1は先端にウェーハWを載置保持するためのツィーザ10を有しており、ツィーザ10を上下動、前後動、左右動、水平回転動させることが可能となっている。
すなわち、垂直に設置された送りネジ軸11にアーム基体12が垂直動可能に設けられ、アーム基体12上に第1アーム部13が水平回転可能に設けられ、第1アーム部13の先端部上にツィーザ10を支持した第2アーム部14が水平回転可能に設けられている。したがって、図外のモータにより駆動して、アーム基体12を垂直動させることによりツィーザ10を上下動させ、第1アーム部13及び第2アーム部14を複合的に水平回転動させることによりツィーザ10を前後動、左右動、水平回転動させることができる。
なお、ロボットアーム6についてもほぼ同様な構成であり、上記と同様な動作を行う。
【0007】
また、上記の半導体製造装置にはロボットアーム1等の各モジュールを制御するサブコントローラ及び各サブコントローラを統括制御するメインコントローラが付設されており、上記した処理手順はこれらコントローラによる制御の下に実行される。
このような処理手順の制御はメインコントローラに入力されたレシピの内容に従って行われ、レシピには、ロボットアーム1、6を何時どのように動作させる、プロセスモジュール3a、3b、3cに何時から何時までどのような条件でプロセス処理を行わせる、どのゲートバルブGVを何時開けさせて何時閉めさせる、等と言った制御パラメータがプログラム形式で記述されている。
【0008】
例えば、図3に示すように、ロードロックモジュール8a(L/L1)から各プロセスモジュール3a、3b、3c(チャンバ1、チャンバ2、チャンバ3)にロボットアーム1で基板を順次搬入し、各チャンバでのプロセス処理(プロセス1、プロセス2、プロセス3)が終了したところで、処理済みの基板を各チャンバからロボットアーム1によりL/L1へ搬送すると言った一連の搬送処理手順が、レシピの記述内容に従って行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、例えばロボットアーム1による搬送処理は、レシピに従ってメインコントローラからロボットアーム1を制御するサブコントローラに命令が発行され、このサブコントローラがロボットアーム1に各軸動作させることにより行われるが、従来においては、1つの搬送動作が終了した後に次の搬送動作を行わせる命令を発行し、ロボットアーム1を次の搬送動作のために駆動させていた。
このため、プロセスモジュール3a、3b、3cがロボットアーム1の回転角度や移動量が大きい位置に設置されている場合には、ロボットアーム1の移動距離が大きくなって、次の搬送処理でプロセスモジュールに対して基板の搬送が行われるまでには比較的長時間を要し、半導体製造装置のスループットが低下してしまっていた。
【0010】
また、半導体製造装置の運転は、処理対象のウェーハ毎に規定された処理シーケンスに従って行われ、各基板は処理シーケンスに規定された搬送処理やプロセス処理が時系列に施される。
しかしながら、各処理シーケンスを互いに重複の内容に時系列に実行する場合には、搬送処理を行うロボットアームやプロセス処理を行うプロセスモジュールが何ら動作を行わずに待機状態となってしまう空き時間が多く発生し、半導体製造装置のスループットが低下してしまう一方、各処理シーケンスを単に時間的に重複させて実行する場合には、異なる基板について同時に搬送処理を行わなければならない干渉や同時にプロセス処理を行わなければならない干渉が生じ、場合によっては半導体製造装置の運転が停止してしまうという問題があった。
【0011】
本発明は、上記従来の事情に鑑みなされたもので、基板の搬送を空き時間を低減するように制御することにより、半導体製造装置のスループットを向上させることを目的とする。
また、本発明は、複数の基板についての処理シーケンスを処理間の干渉を生ずることなく、且つ、処理の空き時間を低減させるようにスケジューリングして、半導体製造装置のスループットを向上させることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係る基板搬送制御方法では、搬送機により基板を搬送して処理を施す半導体製造装置において、半導体製造装置の処理手順を規定するレシピに基づいて、基板についての先の搬送が終了し、次の搬送を開始するまでに空き時間がある状態を検出し、当該状態においては、先の搬送が終了した後に当該空き時間の範囲内で、搬送機を次の搬送動作を開始する態勢に先行して駆動する。
すなわち、レシピに従った処理手順において搬送処理の間に空き時間が生ずる場合には、ロボットアーム等の搬送機を支障の無い範囲で先行して動作させて、次の搬送処理における動作時間を短縮し、総じて装置のスループットを向上させる。
【0013】
また、本発明に係る基板搬送制御方法は、プロセスモジュールを1つ備えて当該プロセスモジュールに対して搬送機により基板を搬送する半導体製造装置にも適用できるが、基板にプロセス処理を施すプロセスモジュールを複数備えた半導体製造装置に適用する場合には、全てのプロセスモジュールについてのレシピに基づいて、前記空き時間間隔がある状態を検出し、当該状態においては先の搬送が終了した後に当該空き時間の範囲内で、搬送機を他のプロセスモジュールに対する搬送動作を開始する態勢に先行して駆動する。
【0014】
また、本発明に係る基板搬送制御方法には、搬送機の先行動作を上記の空き時間の範囲内で終了できない場合には、当該先行動作を行わない態様であってもよいが、前記空き時間の範囲内で終了する動作部分だけを搬送機に先行して動作させ、当該先行動作に係る部分はレシピから削除して、当該レシピに基づいて以後の処理を半導体製造装置に行わせるようにしてもよい。このようにすることにより、少しの空き時間であっても搬送機の先行動作に利用することができ、装置のスループットを効率よく向上させることができる。
なお、本発明は、プロセスモジュールに対する基板搬送のみならず、例えば図1に示したカセットや基板を搬送するためのロボットアーム6のように、半導体製造装置に備えられた種々な搬送機の動作制御に広く適用することができる。
【0015】
上記した制御方法を実施するため、本発明に係る基板搬送制御装置は、半導体製造装置の処理手順を規定するレシピに基づいて、基板の搬送が行われる時間帯同士を比較することにより、搬送機が待機状態となる空き時間を検出する手段と、当該空き時間を検出したことにより、当該空き時間の範囲内で搬送機を次の搬送動作を開始する態勢に先行して駆動する制御手段とを有している。
【0016】
また、特に、プロセスモジュールを複数備えた半導体製造装置に適用する場合には、本発明に係る基板搬送制御装置における前記空き時間を検出する手段は、レシピに基づいて全てのプロセスモジュールについての基板の搬送が行われる時間帯同士を比較することにより、搬送機が待機状態となる空き時間を検出し、前記制御手段は、当該空き時間を検出したことにより当該空き時間の範囲内で搬送機を他のプロセスモジュールに対する搬送動作を開始する態勢に先行して駆動する。
【0017】
また、本発明に係る基板搬送制御装置は、搬送機の動作部分の内容や組合せに関するレベル情報を保持する手段を有し、当該レベル情報に基づいて、制御手段は前記空き時間の範囲内で終了する動作部分だけを搬送機に先行して動作させ、少しの空き時間であっても搬送機の先行動作に利用して、装置のスループットを効率よく向上させる。
【0018】
また、本発明に係る半導体製造装置の運転制御方法では、処理対象となる複数枚の基板のそれぞれについて例えばレシピ形式で予め設定されている処理シーケンスを比較して、当該処理シーケンス中から時間的に重複する搬送処理及び時間的に重複するプロセス処理を検出し、搬送処理又はプロセス処理の重複が検出された処理シーケンスの内の少なくともいずれか一方を時間的にずらすことにより当該処理間の重複を解消する。そして、当該重複の検出及び重複の解消を前記処理対象となる全ての基板の処理シーケンスについて行って当該処理シーケンスの時間的な並びをスケジューリングし、当該スケジューリングされた処理シーケンスを例えばレシピに記述する等して、当該スケジューリングされた処理シーケンスをに従って半導体製造装置を運転させる。
すなわち、各処理シーケンスを処理間の干渉を生ずることなく、且つ、処理の空き時間を低減させるようにスケジューリングして、半導体製造装置のスループットを向上させる。
【0019】
また、本発明に係る半導体製造装置の運転制御方法は、プロセスモジュールを1つだけ備えた半導体製造装置にも適用できるが、複数のプロセスモジュールを備えた半導体製造装置に適用する場合には、互いに異なるプロセスモジュール間で処理が時間的に重複しても運転が停止するような干渉とはならないので、プロセス処理については同一のプロセスモジュールで行う時間的に重複するプロセス処理を検出する。
なお、本発明に係る半導体製造装置の運転制御方法では、処理間の重複解消は、重複が検出された処理シーケンスの内の少なくともいずれか一方を時間的にずらすことにより行うことができるが、特に、処理開始が先行するウェーハの処理シーケンスに対して処理開始が時間的に後のウェーハの処理シーケンスを遅延させるようにすると、元来の基板処理順序を大幅に変更する必要がなく、処理が簡素化されて好ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。なお、本実施形態は図1及び図2に示した半導体製造装置に適用したものであり、以下においてはウェーハ(キャリア)Wをプロセスチャンバ3a、3b、3cに対して搬送するロボットアーム1の動作を制御する場合を例にとって、図1及び図2も適宜参照して説明とする。
【0021】
半導体製造装置には、図4に示すように、ロボットアーム1を制御するロボット制御コントローラRCを初めとしたサブコントローラ及び各サブコントローラを統括制御するメインコントローラMCが付設されており、原則的には、ロボットアーム1はメインコントローラMCに入力されたレシピ(制御パラメータ)に従ってロボット制御コントローラRCにより直接的に制御される。
すなわち、メインコントローラMCの制御下にあるロボット制御コントローラRCにより、ロボットアーム1はツィーザ10を何時どれだけ上下移動、前後移動、左右移動、水平回転移動させるかが制御される。
【0022】
図5には、レシピの構成及びロボットアーム1の動作を制御する制御パラメータを示してある。
メインコントローラMCに入力されるレシピは、搬送処理を制御するための搬送レシピ1や2、プロセス処理を制御するためのプロセスレシピ1等をまとめた運転(統括)レシピに構成されている。
例えば、ロボットアーム1を制御する搬送レシピ1は、更に、L/L室1からの搬送動作を制御する部分、プロセスモジュール3aへの搬送動作を制御する部分、L/L室2への搬送動作を制御する部分等から構成されている。
【0023】
また、例えば、L/L室1からの搬送動作を制御する部分は、更に、ロボットアーム1の回転動作を制御する部分、ロボットアーム1の上下移動動作を制御する部分、ゲートバルブGVの動作を制御する部分等から構成されており、ロボットアーム1の動作を上下動や1軸毎の回転動の単位で規定している。
更にまた、例えば、ロボットアーム1の回転動作を制御する部分は、回転移動先を指定する制御パラメータ、回転方向を指定する制御パラメータ、移動先のポジションを指定する制御パラメータ、移動の加速度及び速度を指定する制御パラメータ等を含んでいる。
【0024】
図4に示した制御システムでは、上記のロボットアームを上下動や1軸毎の回転動の単位で規定するレシピ部分の組合せをレベル1〜レベルnとして、メインコントローラMCが内部テーブルに予め用意しており、後述するように搬送処理の空き時間の有無や長さに応じて、レベルを選択してロボット制御コントローラRCへ搬送命令を発行し、ロボットアーム1に所定の動作を行わせる。
【0025】
すなわち、ロボットアーム1が移動する相対的なポジションは初期化(エンコーダリセットの0点決め)終了後の絶対的なポジションに基づいて決められ、各軸毎の制御パラメータとして用いられている。そして、後述するような空き時間における先行搬送動作は、メインコントローラMCからロボット制御コントローラRCに対して、各軸の制御パラメータを幾つか指定したレベル毎の命令を発行することにより行われる。
発行される命令により、上記したように、レベル1のような1単位の搬送動作全体を行わせる複合的なレシピ部分の組合せから、レベルn(最下位レベル)のようなロボットアームに例えば上下移動といったように1動作のみ(軸動作)を行わせる単体のレシピ部分が、空き時間の有無や長さに応じて指定される。
【0026】
なお、レベル1からレベルnまでの間の中間レベルでは、複数のレシピ部分の組合せを定義しており、この組合せに応じてロボットアームに複数の軸動作を組み合わせてあらゆる先行搬送動作を行わせることができる。
また、これらレシピ部分に含まれる制御パラメータの種々設定しておくことが可能であり、制御パラメータの設定に応じてあらゆるパターン(移動位置指定、移動速度/加速度指定、移動モード指定等)の先行搬送動作を実現することができる。
【0027】
ここで、本実施形態においては、メインコントローラMCに検出手段20が設けられており、この検出手段20によってレシピに従ったロボットアーム1の搬送処理において空き時間が生ずるかを検出する。また、メインコントローラMCは、検出手段20により空き時間が検出された場合にはレシピに従った原則的な手順を変更して、ロボットアーム1を次の搬送動作を開始する態勢に先行して駆動させる命令をロボット制御コントローラRCへ出力する機能を有している。
なお、メインコントローラMCにおける検出手段及び他の種々な機能、並びに、サブコントローラにおける種々な機能は、それぞれ個別の回路で構成することも可能であるが、本実施形態においては、ROM、RAM、CPU等のハードウエア資源で所定のプログラムを実行することにより構成される。
【0028】
次に、上記各機能手段の更に詳細な説明とともに、本実施形態のキャリア搬送制御処理を説明する。
図6には、図3に示したものと同様な場合について、本発明を適用した場合の搬送処理手順の概要をチャート形式で示してある。
各プロセスモジュール3a〜3c(プロセス1〜3)にロボットアーム1でウェーハ(キャリア)を順次搬入し、各プロセス処理が終了したところで、処理済みのウェーハをロボットアーム1により順次搬出すると言った一連の搬送処理手順がレシピの記述内容に従って行われるが、本発明では、これら搬送処理を行う時間帯同士を比較することにより、これらの搬送処理の間に空き時間が生ずることを検出手段20が検出してロボットアーム1により先行搬送動作を行わせている。
【0029】
すなわち、図3に示したように、プロセス3に対する搬送処理が終了した後にプロセス1に対する搬送処理を開始するまでの間、プロセス1に対する搬送処理が終了した後にプロセス2に対する搬送処理を開始するまでの間、プロセス2に対する搬送処理が終了した後にプロセス3に対する搬送処理を開始するまでの間に、ロボットアーム1が待機状態となってしまう空き時間が生ずることを検出し、図6に示すように、この空き時間中にロボットアーム1を他の処理に障害を生じさせない可能な範囲で先行して動作させ、一連のプロセス処理及び搬送処理から成る処理手順の実行に要する時間を短縮している。
【0030】
図7には、上記したようにメインコントローラMC及び検出手段20が、空き時間を検出した場合に元々のレシピに従った原則的な搬送処理を変更して、ロボットアーム1を次の搬送動作を開始する態勢に先行して駆動させる処理の手順を示してある。なお、この処理の開始時点では、或るプロセスの処理が進行中である。
まず、メインコントローラMCが、運転レシピの内容を内部のメモリ上に図6に示すようなチャート形式で展開し(ステップS1)、当該チャート中から、次に搬送処理を開始する時間を取得し(ステップS2)、当該次の搬送処理を行うべきシーケンスがあるかを確認する(ステップS3)。この結果、次の搬送処理のシーケンスがない場合には、対応する搬送レシピによる処理は終了しているので、運転レシピに規定された全ての処理シーケンスが終了して、運転終了モードとなったことを確認して処理を終了する(ステップS4)。
【0031】
一方、次の搬送処理のシーケンスがある場合には、検出手段20が上記のチャートに基づいて、現在進行中のプロセスが終了するまでに次の搬送処理が終了可能かを判断し(ステップS5)、終了可能である場合には、メインコントローラMCからロボット制御コントローラRCへ搬送命令を発行してロボットアーム1に次の搬送処理動作を行わせ(ステップS6)、後述するステップS13以降の処理を行う。
一方、終了可能でない場合には、メインコントローラMCが、運転レシピ中の搬送レシピの内容をロボットアームに上下移動や1回転といったように1動作のみ(軸動作)を行わせる単体のレシピ部分に分割し(ステップS7)、検出手段20が、これら単体のレシピ部分の内で現在進行中のプロセスが終了するまでの時間内でその軸動作が終了するものがあるかを判断する(ステップS8)。
【0032】
この結果、上記のプロセスが終了するまでの時間内に処理が終了する軸動作がない場合には、現在判断処理を行っている搬送処理(すなわち、次の搬送処理)については空き時間が無く、その一部の軸動作を行うこともできないので、上記のチャート中の更に次の搬送処理について、ステップS2以降の処理を繰り返し行う。
一方、上記の時間内に処理が終了する軸動作がある場合には、当該処理が終了する軸動作のレシピ部分を命令として、メインコントローラMCがロボット制御コントローラRCへ出力し、ロボットアーム1に当該命令に応じた軸動作を行わせる(ステップS9)。すなわち、命令されたレシピ部分の内容に応じて、ロボットアーム1が、例えば上下移動のみ、回転移動のみ、上下移動と水平回転移動のみといったような部分的な搬送動作を、あるいは、1単位の搬送動作全てを、現在進行中のプロセスが終了するまでの時間内で先行して行う。
【0033】
そして、例えばロボットアーム1に設けたセンサで検出して、このような先行搬送動作が終了したことを検知すると(ステップS10)、メインコントローラMCが、当該搬送処理に係る元々の搬送レシピ中から先行搬送動作を行わせたレシピ部分を削除する(ステップS11)。そして、例えばプロセスモジュールに設けたセンサで検出して、現在進行中であったプロセスが終了したことを検知すると(ステップS12)、メインコントローラMCが、当該削除によって変更された搬送レシピをロボット制御コントローラRCへ命令出力して、ロボットアーム1に当該命令に応じた軸動作を行わせ(ステップS13)、当該動作が終了したところで(ステップS14)、上記のチャート中の更に次の搬送処理について、ステップS2以降の処理を繰り返し行う。
【0034】
すなわち、上記の処理によれば、現在進行中のプロセスが終了するまでの空き時間を利用して、ロボットアーム1が搬送動作の一部を先行して終了させて次の搬送動作を即座に開始できる態勢となり、当該プロセスが終了したとことで、残りの搬送動作を行うこととなる。したがって、ロボットアーム1が現在進行中のプロセスが終了するまで何ら搬送動作を行わないような無駄な待機時間が解消され、搬送動作も迅速に行われる。
【0035】
本実施形態では上記の先行搬送動作はロボットアーム1を先行して上下動させることにより行っており、図8にはこの先行搬送動作を行った場合を、従来の原則的な制御を行った場合と比較して示してある。
先行搬送動作を行わない場合のロボットアーム1の動作制御は、図8(a)に示すように、プロセスモジュールのゲートバルブGVを開動作させると同時に、ロボットアーム1を上下軸移動及び回転軸移動をさせ、この上下移動によって所定の高さ位置にツィーザ10が達したところで、ロボットアーム1を前進軸移動させてツィーザ10をプロセスチャンバ内に挿入させ、キャリア(ウェーハ)を掬い上げさせた後に、ロボットアーム1を後進軸移動させると言ったものである。
【0036】
これに対して、本実施形態に係る先行搬送動作を行った場合のロボットアーム1の動作制御は、図8(b)に示すように、キャリア搬出を行うプロセスモジュールのゲートバルブGVを開動作させるに先立って、ロボットアーム1を上下移動させ、ツィーザ10を所定の高さ位置に移動させておき、この後、上記と同様な手順でロボットアーム1に搬送動作を行わせる。
したがって、先行搬送動作を行わない場合には、回転軸移動に比べて時間がかかる上下軸移動が終了するのを待って前進軸移動させていたが、先行搬送動作を行う場合には、この待ち時間が省略されて一連の処理に要する時間が短縮される。
【0037】
上記の実施形態から明らかなように、ロボットアームを先行搬送移動させることにより一連の処理手順を実行するに必要な時間が短縮され、総じて半導体製造装置のスループットが向上する。また、プロセスモジュールをゲートバルブで開閉制御する形式の半導体製造装置においては、ゲートバルブの開動作開始前にロボットアームの搬送動作が或る程度先行して行われることから、ゲートバルブを開けた状態としておく時間が短縮され、プロセスモジュール(プロセスチャンバ)内の圧力変動や逃熱を従来に比して抑えることができ、半導体製造装置のプロセス処理の品質を向上させることができる。
【0038】
なお、上記の実施形態では、複数のプロセスモジュールを備えた半導体製造装置を例にとって説明したが、本発明はプロセスモジュールを1つだけ備えた半導体製造装置にも勿論適用することができ、要は、或る搬送元の位置から或る搬送先の位置へレシピに従ってロボットアームが基板を搬送する半導体製造装置において、ロボットアームが搬送処理中に待機状態となってしまう空き時間を検出し、この空き時間を利用して支障を生じない範囲でロボットアームに次の動作を先行させるようにすればよい。
【0039】
また、上記の実施形態では、上下軸移動と回転軸移動とを同時に開始する場合を例にとったことから、比較的長時間を要する上下軸移動を先行動作させるようにしたが、例えば各軸の移動を順次直列に行わせる場合には、最初に行う軸移動を先行動作させるようにすればよい。
【0040】
次に、本発明に係る他の半導体製造装置の運転制御方法の一実施形態を、図9〜図19を参照して説明する。この実施形態は、複数枚のウェーハをそれぞれ処理内容を規定する処理シーケンスに従って搬送処理及びプロセス処理するに先立って、各ウェーハの処理シーケンスを処理間の干渉を生じさせずに極力空き時間を生じないように詰めて決定し、この決定した内容に従って半導体製造装置を運転させるものである。
なお、以下の説明では複数のプロセスモジュールを備えた半導体製造装置を例示するが、本発明は、1つのプロセスのジュール複数枚のウェーハを順次搬送してプロセス処理を行わせる半導体製造装置にも勿論適用することができ、この場合にも搬送処理やプロセス処理の干渉を生じさせることなく、各ウェーハの処理を時間的に詰めて実施することができる。
【0041】
図9には本実施形態の制御方法を適用した半導体製造装置の構成を示してあり、同図中のCMはウェーハを収納したカセットを外部との間で受け渡しするカセットモジュール、PMはウェーハに対して所定のプロセス処理を施すプロセスモジュール、TMはカセットモジュールCMとプロセスモジュールPMとの間でウェーハの搬送を行うトランスファモジュール、CはこれらモジュールPM、CM、TMの動作を制御するコントローラである。すなわち、この半導体製造装置は、4つのプロセスモジュールPMを備えており、トランスファモジュールTMによってウェーハが投入(搬入)されることによってプロセス処理を開始し、プロセス処理を終了したウェーハはトランスファモジュールTMによって搬出(或いは他のモジュールへ搬送)される。
【0042】
本発明は、図10の上部に示すように例えば5枚のウェーハに対してそれぞれ処理シーケンスが設定されている場合に、これら処理シーケンスを同一処理の衝突を回避し且つ出来得るだけ時間的に詰めてスケジューリングするものであり、これによって、トランスファモジュール等の無駄な待機時間を低減させて半導体製造装置のスループットを向上させるものである。なお、図10及び図11に示す処理シーケンス中で、PM1〜PM4はそれぞれのプロセスモジュールにおいてプロセス処理が行われる時間、Tはトランスファモジュールによって搬送処理(投入或いは搬出)が行われる時間を示している。
【0043】
すなわち、図10の下部に示すように、上記の各ウェーハ毎の処理シーケンスを単に同一処理の衝突を回避できるように一定の時間間隔(同図の例では、27の時間間隔)でスケジューリングし、これに従って半導体製造装置を動作させると、トランスファモジュールTMやプロセスモジュールPMが何も処理動作をしない待機状態となる空き時間が多く生じてしまう。
本発明は、図11に示すように、コントローラCが、各ウェーハの処理シーケンスを同一処理の衝突を回避し且つ出来得るだけ時間的に詰めてスケジューリングし、これに従って半導体製造装置を動作させることにより、上記の空き時間を低減させて半導体製造装置のスループットを向上させる。具体的には、図10に示すように、1枚目から5枚目のウェーハが投入されてプロセス処理されていたものが、本発明の搬送制御によって、図11に示すように、各ウェーハの投入処理を開始する時間が詰めて実行され、これらウェーハについての一連の処理が終了する時間が短縮され、半導体製造装置のスループットが向上する。
【0044】
コントローラCがプログラムを実行することにより、本発明に係る搬送制御方法は図12に示す手順で実施され、図11に示したように空き時間を低減されたスケジューリングが行われる。
【0045】
なお、以下の説明に用いる値は次のような意味を有している。
Wns:n枚目ウエーハ投入開始時間(Wos=0とする)、
Wne:n枚目ウエーハ回収完了時間、
Tnms:n枚目ウエーハm回目搬送開始時間、
Tnme:n枚目ウエーハm回目搬送完了時間、
tn :n枚目ウエーハ搬送総数、
Pnms:n枚目ウエーハm回目プロセス開始時間、
Pnme:n枚目ウエーハm回目プロセス完了時間、
pn :n枚目ウエーハプロセス総数、
Mnm:n枚目ウエーハm回目プロセス使用モジュール、
R :運転レシピ処理ウエーハ枚数、
【0046】
まず、何枚目のウェーハかを示す変数mとnとに対して、変数nを2枚目を示す「2」に設定し(ステップS21)、次いで、変数mを1枚目を示す「1」に設定する(ステップS22)。なお、以下の説明では、変数mは以下の判断チェックの対象となるウェーハが何枚目のものであるかを示し、変数nは当該判断チェックの相手となるウェーハが何枚目のものであるかを示している。
そして、n枚目のウェーハの投入開始時間を示す変数Wnsを1枚前のウェーハの投入開始時間に設定し(ステップS23)、この投入開始時間Wnsとm枚目のウェーハの回収完了時間Wmeとを比較する(ステップS24)。すなわち、この時点では、Wnsを1枚目のウェーハの投入開始時間とし、1枚目のウェーハの回収完了時間Wmeとの時間的な前後を判断する。
【0047】
この結果、m枚目のウェーハの回収完了時間Wmeが上記の投入開始時間Wns以前である場合には、判断チェックの対象としているm枚目のウェーハはn枚目のウェーハと処理シーケンスの重複部分がないので、変数mの値を1つ増加させて判断チェックの対象となるウェーハを次枚目のウェーハに変更し(ステップS25)、ステップS24の比較判断を繰り返し行う。すなわち、m=1枚目のウェーハから、m=1+1枚目、m=2+1枚目、・・・と判断チェックの対象となるウェーハを変更して、n枚目(この時点では、2枚目)のウェーハと処理シーケンスの重複部分があるウェーハを捜し出す。
【0048】
上記ステップS24によって、上記の投入開始時間Wnsの後に回収完了時間Wmeとなるm枚目のウェーハについては、n枚目のウェーハの処理シーケンスとの時間的な関係が図13に示すように、重複する部分が存在するようになっている。なお、m=1、n=2としている当初の時点では、上記ステップS24の判断結果は「No」となり、1枚目のウェーハと2枚目のウェーハとについて以下の処理が続行される。
【0049】
そして、n枚目のウェーハの搬送処理回数を示す変数n’を1回目を示す「1」に設定し(ステップS26)、次いで、m枚目のウェーハの搬送処理回数を示す変数m’を1回目を示す「1」に設定して(ステップS27)、n枚目のウェーハのn’回目の搬送処理が開始される時間Tnn'sと、m枚目のウェーハのm’回目の搬送処理が完了する時間Tmm'eとを比較する(ステップS28)。そして、変数m’を1つずつ増加させて当該判断処理を繰り返し行い(ステップS29)、m枚目のウェーハについての処理シーケンス中から、この搬送処理完了時間Tmm'eが搬送処理開始時間Tnn'sより後となる搬送処理を特定する。
すなわち、図14に示すように、n枚目のウェーハの処理シーケンスと時間的に重複している搬送処理(T)を、m枚目のウェーハの処理シーケンス中から特定する。
【0050】
次いで、m枚目のウェーハの処理シーケンス中から特定した回数m’の搬送処理について、その搬送開始時間Tmm'sがn枚目のウェーハのn’回目の搬送処理完了時間Tnn'eの以前かを判断する(ステップS30)。この結果、この搬送開始時間Tmm'sが搬送処理完了時間Tnn'eより後である場合には、図15に示すように、上記特定されたm’回目の搬送処理(T)は、n枚目のウェーハのn’回目の搬送処理(T)とは時間的に重複してはおらず、判断チェックの対象としているm枚目のウェーハの処理シーケンス中から、チェックの相手方となるn枚目のウェーハの処理シーケンスとは重複するがその中の搬送処理とは重複しない、搬送処理(すなわち、搬送処理の回数m’)が特定される。
そして、上記したステップS27以降の処理をn枚目のウェーハの搬送処理回数n’を1つずつ増加させて(ステップS33)、n枚目のウェーハの処理シーケンス中に設定されている全ての搬送処理について繰り返し行い(ステップS32)、上記特定されたm’回目の搬送処理について、n枚目のウェーハの全ての搬送処理との重複がないことを確認する。
【0051】
一方、上記の判断処理(ステップS30)において、搬送開始時間Tmm'sが搬送処理完了時間Tnn'eの以前となってしまっている場合には、図16に示すように上記特定されたm’回目の搬送処理(T)がn枚目のウェーハの搬送処理(T)と重複してしまっているので、搬送開始時間Tnn'sと搬送処理完了時間Tmm'eとの差分をn枚目ウェーハの投入開始時間Wnsに加算して、当該n枚目ウェーハの処理シーケンスを当該差分時間だけ遅延させ(ステップS31)、これによって、上記のm’回目の搬送処理(T)とn枚目ウェーハの搬送処理(T)との重複を解消させる。
上記した一連の処理(ステップS24〜S33)によれば、m枚目ウェーハの或る搬送処理(m’回目)が、他のn枚目ウェーハのいずれかの搬送処理(n’回目)と重複してしまう場合には、当該n枚目ウェーハの処理シーケンスを遅延させることにより、これら搬送処理間の干渉が解消されている。
【0052】
次いで、プロセス処理間での干渉を判断チェックし、干渉がある場合にはこれを解消させるために、n枚目ウェーハのプロセス処理の回数を示す変数n’を1回目を示す「1」に設定し(ステップS34)、次いで、m枚目ウェーハのプロセス処理の回数を示す変数m’を1回目を示す「1」に設定する(ステップS35)。そして、n枚目のウェーハのn’回目のプロセス処理が開始される時間Pnn'sと、m枚目のウェーハのm’回目のプロセス処理が完了する時間Pmm'eとを比較し(ステップS36)、そして、変数m’を1つずつ増加させて当該判断処理を繰り返し行い(ステップS37)、m枚目のウェーハについての処理シーケンス中から、このプロセス処理完了時間Pmm'eがプロセス処理開始時間Pnn'sより後となるプロセス処理を特定する。
すなわち、図17に示すように、n枚目のウェーハの処理シーケンスと時間的に重複しているプロセス処理(P)を、m枚目のウェーハの処理シーケンス中から特定する。
【0053】
次いで、m枚目のウェーハの処理シーケンス中から特定した回数m’のプロセス処理について、その開始時間Pmm'sがn枚目のウェーハのn’回目のプロセス処理完了時間Pnn'eの以前かを判断する(ステップS38)。この結果、このプロセス処理開始時間Pmm'sがプロセス処理完了時間Pnn'eより後である場合には、図18に示すように、上記特定されたm’回目のプロセス処理(P)は、n枚目のウェーハのn’回目のプロセス処理(P)とは時間的に重複してはおらず、判断チェックの対象としているm枚目のウェーハの処理シーケンス中から、チェックの相手方となるn枚目のウェーハの処理シーケンスとは重複するがその中のプロセス処理とは重複しない、プロセス処理(すなわち、プロセス処理の回数m’)が特定される。
そして、上記ステップS35以降の処理をn枚目のウェーハのプロセス処理回数n’を1つずつ増加させて(ステップS42)、n枚目のウェーハの処理シーケンス中に設定されている全てのプロセス処理について繰り返し行い(ステップS41)、上記特定されたm’回目のプロセス処理について、n枚目のウェーハの全てのプロセス処理との重複がないことを確認する。
【0054】
一方、上記の判断処理(ステップS38)において、プロセス処理開始時間Pmm'sがプロセス処理完了時間Pnn'eの以前となってしまっている場合には、図19に示すように、上記特定されたm’回目のプロセス処理(P)がn枚目のウェーハのプロセス処理(P)と重複してしまっている。このため、これら重なり合っているプロセス処理が同一のプロセスモジュールによって行われるか否かを判断し(ステップS39)、異なるモジュールによって行われる場合には、これらプロセス処理間の干渉は生じないので、上記のステップS41以降の処理を行う。
【0055】
これに対して、上記のように重複しているm枚目ウェーハのプロセス処理とn枚目ウェーハのプロセス処理とが同一のプロセスモジュールによって行われる場合には、図19に示すように、プロセス処理開始時間Pnn'sとプロセス処理完了時間Pmm'eとの差分をn枚目ウェーハの投入開始時間Wnsに加算して、当該n枚目ウェーハの処理シーケンスを当該差分時間だけ遅延させ(ステップS40)、これによって、上記のm’回目のプロセス処理(P)とn枚目ウェーハのプロセス処理(P)との同一モジュールでの重複を解消させ、更に上記のステップS24以降の処理を繰り返し行うことによって、m枚目ウェーハの搬送処理と他のn枚目ウェーハの搬送処理との干渉も解消される。
すなわち、各ウェーハについての処理シーケンスを互いに重複するように時間的に詰めておき、上記の処理を行うことによって、搬送処理やプロセス処理間での干渉を生じてしまうことなく、各ウェーハについての処理シーケンスを時間的に重複させて全体としての処理時間を短縮させることができる。
【0056】
上記のステップS26以降の処理は変数mを1つずつ増加させて(ステップS43)、変数mがnに等しくなるまで繰り返し行われ(ステップS44)、更には、上記のステップS22以降の処理は変数nを1つずつ増加させて(ステップS46)が当該スケジューリングの対象となっている全てのウェーハについて終了するまで繰り返し行われる(ステップS45)。
この結果、当該全てのウェーハの処理シーケンスについて、搬送処理やプロセス処理の干渉がない状態にスケジューリングすることができる。
【0057】
すなわち、図11に示した例について言えば、1枚目〜5枚目のウェーハのついての各処理シーケンスを、例えば、ひとまず或る基準時間(0時)を共通にして設定し、図12に示した判断チェック及び必要な遅延処理を行うことにより、各処理シーケンス間の搬送処理やプロセス処理の干渉を解消させ、この結果の処理シーケンスの並びを図11の下部に示すように、これらウェーハを処理するためのタイムスケージュールとして半導体製造装置を運転する。これにより、搬送処理やプロセス処理での障害を発生させてしまうことなく、トランスファモジュール(更には、プロセスモジュール)に生じてしまう空き時間を低減させて、半導体製造装置のスループットを大幅に向上させることができる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、基板の搬送処理において生ずる待機時間を極力減少させるようにしたため、基板の搬送効率が向上して、ひいては半導体製造措置のスループットを向上させることができる。また、基板の搬送処理を短時間の内に終了することができることから、プロセスチャンバを搬送処理のために開放させておく時間を短縮することができ、プロセス処理の条件の乱れを抑えて、半導体製造装置の製造品質を向上させることができる。また、本発明によれば、複数の基板についての処理シーケンスを処理間の干渉が無く、且つ、処理の空き時間を低減させるようにスケジューリングすることができ、当該スケジュールに従って半導体製造装置を運転させることにより、装置ののスループットを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】半導体製造装置の一例を示す構成図である。
【図2】ロボットアームの一例を示す構成図である。
【図3】レシピ内容の一例を説明する図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る基板搬送制御装置の構成を示す図である。
【図5】レシピの構成の一例を示す図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る基板搬送処理を説明する図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る基板搬送処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の一実施形態に係る基板搬送処理の詳細を従来との比較において説明する図である。
【図9】本発明の他の一実施形態に係る半導体製造装置の構成を示す図である。
【図10】従来の基板投入処理を示すタイムチャートである。
【図11】本発明の他の一実施形態に係る基板投入処理を示すタイムチャートである。
【図12】本発明の他の一実施形態に係る運転制御方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図13】処理シーケンス間の関係を説明する概念図である。
【図14】処理シーケンス間の関係を説明する概念図である。
【図15】処理シーケンス間の関係を説明する概念図である。
【図16】処理シーケンス間の関係を説明する概念図である。
【図17】処理シーケンス間の関係を説明する概念図である。
【図18】処理シーケンス間の関係を説明する概念図である。
【図19】処理シーケンス間の関係を説明する概念図である。
【符号の説明】
1、6・・・ロボットアーム、 3a、3b、3c・・・プロセスモジュール、
20・・・検出手段、 MC・・・メインコントローラ、
RC・・・ロボット制御コントローラ、 W・・・ウェーハ、
PM・・・プロセスモジュール、 TM・・・トランスファモジュール、
C・・・コントローラ、

Claims (6)

  1. 搬送機により基板を搬送して処理を施す半導体製造装置における基板搬送制御方法であって、
    基板に施す処理の種類毎の搬送機による搬送動作手順を規定する複数のレシピを搬送機の動作時間帯がレシピ間で重複することなく用い、これら複数のレシピに基づいて搬送機により基板を搬送して半導体製造装置の動作を制御し、
    当該動作制御を進行中に、基板についての先の搬送が終了し、次の搬送を開始するまでに、当該先の搬送動作を規定するレシピと当該次の搬送動作を規定するレシピとの間で空き時間がある状態を検出し、
    空き時間がある状態においては、前記先の搬送が終了した後に当該空き時間の範囲内で、搬送機を前記次の搬送を開始する態勢にレシピに規定された動作の範囲内で先行して駆動することを特徴とする半導体製造装置の基板搬送制御方法。
  2. 請求項1に記載の基板搬送制御方法において、
    半導体製造装置は、基板にプロセス処理を施すプロセスモジュールを複数備えており、
    全てのプロセスモジュールについてのレシピに基づいて動作制御を進行中に、前記空き時間がある状態を検出し、
    空き時間がある状態においては、先の搬送が終了した後に当該空き時間の範囲内で、前記搬送機を他のプロセスモジュールに対する搬送を開始する態勢に先行して駆動することを特徴とする半導体製造装置の基板搬送制御方法。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の基板搬送制御方法において、
    前記空き時間の範囲内で終了する動作部分だけを前記搬送機に先行して動作させ、当該先行動作に係る部分は前記レシピから削除して、当該レシピに基づいて以後の処理を半導体製造装置に行わせることを特徴とする半導体製造装置の基板搬送制御方法。
  4. 搬送機により基板を搬送して処理を施す半導体製造装置において、
    基板に施す処理の種類毎の搬送機による搬送動作手順を規定する複数のレシピを搬送機の動作時間帯がレシピ間で重複することなく用い、これら複数のレシピに基づいて搬送機により基板を搬送して半導体製造装置の動作を制御する制御手段と、
    これら複数のレシピに基づいて動作制御を進行中に、レシピ間の基板の搬送が行われる時間帯同士を比較することにより、搬送機が待機状態となる空き時間を検出する手段と、を備え、
    前記制御手段は、当該動作制御を進行中に、空き時間を検出したことにより、当該空き時間の範囲内で搬送機を次の搬送を開始する態勢にレシピに規定された動作の範囲内で先行して駆動することを特徴とする半導体製造装置。
  5. 請求項4に記載の半導体製造装置において、
    半導体製造装置は、基板にプロセス処理を施すプロセスモジュールを複数備えており、
    前記空き時間を検出する手段は、前記レシピに基づいて動作制御を進行中に全てのプロセスモジュールについての基板の搬送が行われる時間帯同士を比較することにより、搬送機が待機状態となる空き時間を検出し、
    前記制御手段は、当該動作制御を進行中に、空き時間を検出したことにより搬送機を他のプロセスモジュールに対する搬送を開始する態勢に先行して駆動することを特徴とする半導体製造装置。
  6. 請求項4又は請求項5に記載の半導体製造装置において、
    搬送機の動作部分の内容や組合せに関するレベル情報を保持する手段を有し、
    前記制御手段は、前記空き時間の範囲内で終了する搬送機の部分動作を当該レベル情報保持手段を参照して決定し、当該動作部分を搬送機に先行して動作させることを特徴とする半導体製造装置。
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