JP3681015B2 - 電解水生成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、生鮮食品の洗浄及び殺菌、鮮魚介類の解凍などの食品処置や、包丁やまな板等の台所用品、またおしぼりや手等の洗浄・殺菌処理を行うのに使用される酸性水及びアルカリ性水を電気分解によって生成させる電解水生成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の電解水生成装置の一つとして、電解槽本体と、この電解槽本体の内部を陽極室と陰極室とその間の中間室に区画する隔膜と、前記陽極室内部に設けた陽電極と、前記陰極室内部に設けた陰電極と、前記陽電極及び陰電極に電解用電力を供給する電源と、前記中間室に接続した供給管及び排出管と、前記陽極室に接続した供給管及び排出管と、前記陰極室に接続した供給管及び排出管とを備えたものがあり、例えば特開昭64−90088号公報に示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで上記公報に示されている従来の電解水生成装置においては、電解が行われているときには常に陽極室及び陰極室に原水が供給されるとともに中間室に電解質水溶液が供給されるようになっているために、中間室内の電解質水溶液の濃度がまだ十分に電解される濃度にあっても、これが排出されて電解質を無駄に消費するという問題があった。
【0004】
また、この従来装置においては、中間室内の電解質水溶液の濃度が制御されていないため、この濃度が低い場合には両電極間の電気抵抗が上昇し、電解用電力を供給する電源として定電流電源を採用した場合には、両電極間の電圧が上昇して電極の消耗を早めるとともに、消費電力が増大するという問題もあった。
【0005】
そこで本発明は上記各問題を解決するために、中間室内の電解質水溶液の濃度に応じて電解質水溶液供給手段による電解質水溶液の中間室への供給・停止を制御して、中間室内の電解質水溶液の濃度が略設定範囲に維持されるようにした電解水生成装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明においては、電解槽本体と、この電解槽本体の内部を陽極室と陰極室とその間の中間室に区画する隔膜と、前記陽極室内部に設けた陽電極と、前記陰極室内部に設けた陰電極と、前記陽電極及び陰電極に電解用電力を供給する電源と、前記中間室に接続した供給管及び排出管と、前記陽極室に接続した供給管及び排出管と、前記陰極室に接続した供給管及び排出管とを備えるとともに、前記中間室に所定濃度の電解質水溶液を供給する電解質水溶液供給手段と、前記陽極室及び陰極室に原水を連続的に供給する原水供給手段を備えた電解水生成装置において、前記中間室内の電解質水溶液の濃度を検出する濃度検出手段と、この濃度検出手段により検出された濃度値が設定範囲の下限値を下回ったときに前記電解質水溶液供給手段を作動させて前記中間室に電解質水溶液を供給させ、かつ前記濃度値が設定範囲の上限値を上回ったときに前記電解質水溶液供給手段の作動を停止させて電解質水溶液の供給を停止させる制御装置を設けた。
【0007】
【発明の作用・効果】
本発明の電解水生成装置においては、中間室に電解質水溶液が存在し、陽極室及び陰極室に原水供給手段により原水が連続的に供給された状態で両電極に電源より電解用電力が供給されれば、両電極間で電気分解が行われて、中間室内の電解質が陽極室及び陰極室に流れ、陽極室において酸性水が生成されて排出管を通して排出され、また陰極室においてアルカリ性水が生成されて排出管を通して排出されて、中間室内の電解質が順次消費される。したがって、両電極間で電気分解が続行されると、濃度検出手段によって検出される中間室内の電解質水溶液の濃度は低下し、この濃度が設定範囲の下限値を下回ると、制御装置が電解質水溶液供給手段を作動させるため、中間室に所定濃度の電解質水溶液が供給管を通して供給されるとともに、中間室から低濃度の電解質水溶液が排出管を通して排出される。かくして、中間室内の電解質水溶液の濃度が設定範囲の上限値を上回ると、制御装置は電解質水溶液供給手段の作動を停止させるため、電解質水溶液の中間室への供給は停止する。
【0008】
ところで、本発明においては、上述したように中間室内への電解質水溶液の供給及びその停止が中間室内の電解質水溶液の濃度に応じて行われるものであるため、中間室から電解質水溶液が無用に排出されることがなくて電解質の無駄な消費がなく、かつ電解質水溶液供給手段を無用に作動させることがなくて電解質水溶液供給手段の作動に要する消費電力も少なくてすむ。
【0009】
また、本発明においては、中間室内の電解質水溶液の濃度が異常に低下しないため、電解用電力を供給する電源として定電流電源を採用した場合には、両電極間の電圧が異常に上昇することがなく、電極の消耗を抑えることができるとともに、電解用の消費電力の増大を抑えることができる。一方、電解用電力を供給する電源として定電圧電源を採用した場合には、両電極間を流れる電流が異常に低下することがなく、所期の電解が得られて所期の酸性水及びアルカリ性水が得られる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に図に示す実施形態により、本発明の説明をする。図1は本発明の第1実施形態を示すもので、ここに示した電解水生成装置は、電解槽10と、電解用電力を供給する電源20と、原水供給装置30を備えるとともに、濃度センサ40と、食塩水供給装置50と、制御装置60とを備えている。
【0011】
電解槽10は、電解槽本体11と、この電解槽本体11の内部を陽極室A1と陰極室C1とその中間に位置する中間室B1に区画する2枚の隔膜12,13と、陽極室A1の中に組み入れられて電源20のプラス電極に接続された陽極14と、陰極室C1の中に組み入れられて電源20のマイナス電極に接続された陰極15を備えるとともに、中間室B1に食塩水を供給するための供給管16aと中間室B1から食塩水を排出させるためのオーバーフロー排出管16bと、陽極室A1及び陰極室C1に原水を供給するための供給管17a,18aと、陽極室A1から酸性水を取り出して排出する排出管17bと、陰極室C1からアルカリ性水を取り出して排出する排出管18bとを備えている。
【0012】
電源20は定電流電源であり、図示省略のON・OFFスイッチに応じてそのON・OFFを制御装置60によって制御されるようになっている。原水供給装置30は、水道管(図示省略)に接続されて供給管17a,18aに原水(水道水)を分流して導入する導入管31と、この導入管31に介装された常閉型の電磁開閉バルブ32とを備えてなり、この電磁開閉バルブ32は図示省略のON・OFFスイッチに応じてその開閉を制御装置60によって制御されるようになっている。濃度センサ40は、中間室B1内の食塩水の電気伝導度を電気的に検出するものであり、中間室B1内に設けられており、同室内の食塩水濃度を検出し、その検出信号を制御装置60に出力する。
【0013】
食塩水供給装置50は、中間室B1に食塩水を供給するためのもので、オーバーフロー排出管16bよりも上方に配置されて所定濃度の食塩水を所要量貯溜する食塩水タンク51と、この食塩水タンク51と中間室B1の供給管16aにそれぞれ接続された導入管52と、この導入管52に介装された常閉型の電磁開閉バルブ53とを備えている。電磁開閉バルブ53は、濃度センサ40にて検出される食塩水濃度に応じてそのON・OFFを制御装置60によって制御されるようになっていて、中間室B1内の食塩水濃度値が設定範囲の下限値を下回ったときに開き、また、食塩水濃度値が設定範囲の上限値を上回ったときに閉じるようになっている。
【0014】
上記のように構成した電解水生成装置においては、中間室B1が所定濃度の食塩水で満たされ、陽極室A1及び陰極室C1が水道水で満たされた状態にてON・OFFスイッチ(図示省略)をON操作すれば、制御装置60が電磁開閉バルブ32を開くとともに電源20を作動させるため、陽極室A1及び陰極室C1に水道水が連続的に供給されるとともに陽極14及び陰極15に電力が供給されて電解槽10内にて電解がなされ、中間室B1内の食塩が消費されるとともに陽極室A1内においては酸性水が生成され、陰極室C1内においてはアルカリ性水が生成されて、各排出管17b,18bを通して排出される。
【0015】
上記電解による食塩の消費により中間室B1内の食塩水の濃度が低下し設定範囲の下限値を下回ると、濃度センサ40からの信号に基づいて制御装置60が電磁開閉バルブ53を開く。このため、水位差により食塩水タンク51から中間室B1に所定濃度の食塩水が供給されるとともに、オーバーフロー排出管16bから低濃度の食塩水が排出される。その結果、中間室B1内の食塩水の濃度が上昇し、その濃度が設定範囲の上限値を上回ると、濃度センサ40からの信号に基づいて制御装置60は電磁開閉バルブ53を閉じ、食塩水の中間室B1への供給を止める。
【0016】
ところで、上述した中間室B1内への食塩水の供給及びその停止は中間室B1内の食塩水の濃度に応じて行われるものであるため、中間室B1から食塩水が無用に排出されることがなくて食塩の無駄な消費がなく、かつ電磁開閉バルブ53を無用に作動させることがなくて電磁開閉バルブ53の作動に要する消費電力も少なくてすむ。
【0017】
また、本実施形態においては、中間室B1内の食塩水の濃度が異常に低下しないため、両電極14,15間の電圧が異常に上昇することがなく、電極14,15の消耗を抑えることができるとともに、電解用の消費電力の増大を抑えることができる。
【0018】
図2は本発明の第2実施形態を示すもので、ここに示した電解水生成装置は、電解槽110と、電解用電力を供給する電源120と、原水供給装置130を備えるとともに、濃度センサ140と、食塩水供給装置150と、制御装置160とを備えている。
【0019】
電解槽110は、電解槽本体111と、この電解槽本体111の内部を陽極室A2と陰極室C2とその中間に位置する中間室B2に区画する2枚の隔膜112,113と、陽極室A2の中に組み入れられて電源120のプラス電極に接続された陽極114と、陰極室C2の中に組み入れられて電源120のマイナス電極に接続された陰極115を備えるとともに、中間室B2に食塩水を供給するための供給管116aと中間室B2から食塩水を導出させるためのオーバーフロー排出管116bと、陽極室A2及び陰極室C2に原水を供給するための供給管117a,118aと、陽極室A2から酸性水を取り出して排出する排出管117bと、陰極室C2からアルカリ性水を取り出して排出する排出管118bとを備えている。
【0020】
電源120は定電流電源であり、ON・OFFスイッチ(図示省略)に応じてそのON・OFFを制御装置160によって制御されるようになっている。原水供給装置130は、水道管(図示省略)に接続されて供給管117a,118aに原水(水道水)を分流して導入する導入管131と、この導入管131に介装された常閉型の電磁開閉バルブ132とを備えてなり、この電磁開閉バルブ132はON・OFFスイッチ(図示省略)に応じてその開閉を制御装置160によって制御されるようになっている。濃度センサ140は、中間室B2内の食塩水の電気伝導度を電気的に検出するものであり、中間室B2の上方膨出部内に設けられており、同部内の食塩水濃度を検出し、その検出信号を制御装置160に出力する。
【0021】
食塩水供給装置150は、中間室B2に飽和食塩水を供給するためのもので、貯溜室Dと主室Eに分けられた食塩水タンク151と、主室E内の飽和食塩水を循環させる循環ポンプ155と、貯溜室Dと供給管116aにそれぞれ接続された導入管152と、主室Eに水道水を供給する供給管154と同供給管154に介装された電磁開閉バルブ153とを備えている。貯溜室Dは飽和食塩水を中間室B2と同レベルに貯溜する室であり、主室Eは底部に所定量の食塩Mを収容し、その上部に飽和食塩水を貯溜する室である。電磁開閉バルブ153は、濃度センサ140にて検出される食塩水濃度に応じてそのON・OFFを制御装置160によって制御されるようになっていて、中間室B2内の食塩水濃度値が設定範囲の下限値を下回ったときに開き、また、食塩水濃度値が設定範囲の上限値を上回ったときに閉じるようになっている。なお、導入管152に設けられたバルブ159は点検時に使用するためのドレンバルブである。
【0022】
上記のように構成した電解水生成装置においては、中間室B2が所定濃度の食塩水(始動初期には飽和食塩水)で満たされ、陽極室A2及び陰極室C2が水道水で満たされた状態にてON・OFFスイッチ(図示省略)をON操作すれば、制御装置160が電磁開閉バルブ132を開くとともに電源120を作動させるため、陽極室A2及び陰極室C2に水道水が連続的に供給されるとともに陽極114及び陰極115に電力が供給されて電解槽110内にて電解がなされ、中間室B2内の食塩が消費されるとともに陽極室A2内においては酸性水が生成され、陰極室C2内においてはアルカリ性水が生成されて、各排出管117b,118bを通して排出される。
【0023】
上記電解による食塩の消費により中間室B2内の食塩水の濃度が低下し設定範囲の下限値を下回ると、濃度センサ140からの信号に基づいて制御装置160が電磁開閉バルブ153を開くため、主室E内に水道水が供給される。このため、主室E内の飽和食塩水がオーバーフローにより貯溜室Dへ供給され、導入管152及び供給管116aを通して中間室B2へ供給されるとともにオーバーフロー排出管116bから低濃度の食塩水がオーバーフロー排出される。その結果、中間室B2内の食塩水の濃度が上昇し、その濃度が設定範囲の上限値(飽和食塩水濃度より低い値)を上回ると、濃度センサ140からの信号に基づいて制御装置160は電磁開閉バルブ153を閉じ水道水の主室Eへの供給を止めるため、食塩水の中間室B2への供給が止まる。
【0024】
したがって、本実施形態においても上記第1実施形態と同様に、上述した中間室B2内への食塩水の供給及びその停止は中間室B2内の食塩水の濃度に応じて行われるものであるため、中間室B2から食塩水が無用に排出されることがなくて食塩の無駄な消費がなく、かつ電磁開閉バルブ153を無用に作動させることがなくて電磁開閉バルブ153の作動に要する消費電力も少なくてすむ。
【0025】
また、中間室B2内の食塩水の濃度が異常に低下しないため、両電極114,115間の電圧が異常に上昇することがなく、電極114,115の消耗を抑えることができるとともに、電解用の消費電力の増大を抑えることができる。
【0026】
上記第2実施形態においては、濃度検出手段として中間室B2内の食塩水の濃度を検出する濃度センサ140を採用したが、これに代えて中間室B2内の食塩水中のイオン濃度値を検出するイオンセンサ(例えば、水素イオンセンサ、水酸化物イオンセンサ、ナトリウムイオンセンサ、塩素イオンセンサ等)を採用して実施してもよい。例えば、水素イオンセンサ(pHメータ)を用いて実施した場合、2枚の隔膜112,113が非イオン交換膜で同質のものであれば、食塩水中のNa+とCl-の輸率の違いから、電解が進むにつれて中間室B2内に存在するCl-はNa+に比して減少し、これに伴い中間室B2内に存在するH+ が減少して中間室B2内がアルカリ性側に傾き、また、食塩水供給装置150から中間室B2に食塩水が供給され、中間室B2内に存在するNa+及びCl-が増加すると、中間室B2内に存在するH+も増加して中和化される。このため、H+の濃度値(pH値)が下限値まで減少したときに、水素イオンセンサからの検出信号に基づいて制御装置160が電磁開閉バルブ153を開作動させ、また、H+ の濃度値が上限値まで増加したときに水素イオンセンサからの検出信号に基づいて制御装置160が電磁開閉バルブ153を閉作動させるようにすれば、中間室B2への食塩水の供給及び停止を上記第2実施形態と同様に行うことができ、第2実施形態と同様の作用・効果が期待できる。また、この実施形態においては、中間室B2内の食塩水の極端な酸性化及びアルカリ性化を抑制できるため、電解槽や隔膜等の材質への影響及びスケールの付着等を抑制することができる。なお、上記実施形態では2枚の隔膜として非イオン交換膜で同質のものを採用した例について説明したが、2枚の隔膜112,113として非イオン交換膜で異質のものを採用した場合には、隔膜の透水量の違いから、また2枚の隔膜112,113としてイオン交換膜を採用した場合には、イオン選択性から、電解が進むにつれて中間室B2内に存在するNa+及びCl-のバランスがくずれ、中間室B2内に存在するH+ が増加して中間室B2内が酸性側に傾くことがあるため、これを考慮して上限値及び下限値を設定すればよい。
【0027】
図3は本発明の第3実施形態を部分的に示すもので、この第3実施形態においては図1に示した濃度センサ40に代えて、中間室B1内の食塩水濃度を検出する濃度検出手段として、定電流電源20に対して並列に接続されていて両電極間に付与される電圧を検出する電圧計41が採用されており、その他の構成は図1の第1実施形態と同様に構成されている。この実施形態においては中間室B1内の食塩水の濃度低下に伴って陽極14と陰極15間の電圧が上昇するという現象を電圧計41によって検出することにより中間室B1内の食塩水の濃度低下が間接的に検出されており、第1実施形態と同様に中間室B1内の食塩水濃度に応じて当該装置の作動が制御され、上記第1実施形態と同様の作用・効果が期待できる。また、この実施形態においては電源20に電圧計41を組み付けるようにしたため、中間室B内に濃度センサ40を組み込んでリード線を槽外に液密的に導出させる場合に比して容易に実施することができる。
【0028】
図4は本発明の第4実施形態を部分的に示すもので、この第4実施形態においては図3に示した定電流電源20に代えて定電圧電源21が採用され、また電圧計41に代えて、定電圧電源21に直列に接続されていて両電極間を流れる電流を検出する電流計42が採用されており、その他の構成は図3の第3実施形態(すなわち図1の第1実施形態)と同様に構成されている。この実施形態においては中間室B1内の食塩水の濃度低下に伴って陽極14と陰極15間を流れる電流が減少するという現象を電流計42によって検出することにより中間室B1内の食塩水の濃度低下が間接的に検出されており、第3実施形態(すなわち第1実施形態)と同様に中間室B1内の食塩水濃度に応じて当該装置の作動が制御され、上記第3実施形態と同様の作用・効果が期待できる。
【0029】
図5は本発明の第5実施形態を示すもので、この第5実施形態においては図2に示した濃度検出手段としての濃度センサ140に代えて貯溜室D内に設けたフロートスイッチ157が採用されており、その他の構成は図2の第2実施形態と同様に構成されている。フロートスイッチ157は、貯溜室D内において実線で示した食塩水の上限水位(一点鎖線で示したオーバーフロー水位より僅かに低い水位)と二点鎖線で示した食塩水の下限水位とを検出するスイッチであり、中間室B2と貯溜室D間に生じる水位差(すなわち、電解による食塩の消費により中間室B2内の食塩水の濃度が低下すると同食塩水は貯溜室D内の食塩水に比べて比重が軽くなり、中間室B2内の低濃度・低比重の食塩水がオーバーフロー排出管116bに排出されて貯溜室Dの水位が下がることによって生じる水位差)によって中間室B2内の食塩水の濃度を間接的に検出するものである。この実施形態においては、中間室B2内の食塩水濃度が設定範囲の下限値に下がったことを貯溜室D内の水位が下限水位に下がったことによりフロートスイッチ157が検出し、また中間室B2内の食塩水濃度が設定範囲の上限値に戻ったことを貯溜室D内の食塩水の水位が上限水位に戻ったことによりフロートスイッチ157が検出して、各検出信号を制御装置160に出力しこれら各検出信号に基づいて制御装置160が電磁開閉バルブ153の開閉作動を第2実施形態と同様に制御するため、第2実施形態と同様に中間室B2内の食塩水濃度に応じて当該装置の作動が制御され、上記第2実施形態と同様の作用・効果が期待できる。
【0030】
図6は本発明の第6実施形態を示すもので、この第6実施形態においては図2に示した濃度検出手段としての濃度センサ140に代えて中間室B2の上方膨出部内に設けられていて中間室B2内の食塩水の比重に応じて浮沈するフロート式の比重計141と、同比重計141と同レベルに配置されていて比重計141の上下移動を検知する光電センサ142からなる濃度検出手段が採用されていて、その他の構成は図2の第2実施形態と同様に構成されている。比重計141はその上部に2本の検知線を有していて、中間室B2内の食塩水の比重が軽くなると沈み、比重が重くなると浮くようになっている。光電センサ142は比重計141に設けられた各検知線を検知するものであり、上方の検知線を検知することにより中間室B2内の食塩水濃度の下限値を検出し、下方の検知線を検知することにより中間室B2内の食塩水濃度の上限値を検出するようになっていて、各検出信号は制御装置160に出力されるようになっている。この実施形態においては、中間室B2内の食塩水濃度が設定範囲の下限値に下がったことを比重計141が沈むことにより光電センサ142が上方の検知線を検出し、また中間室B2内の食塩水濃度が設定範囲の上限値に戻ったことを比重計141が浮くことにより光電センサ142が下方の検知線を検出して、各検出信号を制御装置160に出力しこれら各検出信号に基づいて制御装置160が電磁開閉バルブ153の開閉作動を第2実施形態と同様に制御するため、第2実施形態と同様に中間室B2内の食塩水濃度に応じて当該装置の作動が制御され、上記第2実施形態と同様の作用・効果が期待できる。
【0031】
ところで、上記各実施形態においては電解により中間室(B1,B2)内の食塩水の濃度が低下し設定範囲の下限値を下回ると、水位差により食塩水タンク(51,151)から中間室(B1,B2)に高濃度の食塩水が供給されるとともにオーバーフロー排出管(16b,116b)から低濃度の食塩水が排出され、中間室(B1,B2)内の食塩水の濃度が上昇し設定範囲の上限値を上回ると、高濃度の食塩水の供給が停止されるようにしたが、オーバーフロー排出管(16b,116b)の排出口を食塩水タンク(51,151)の上部に連通するとともに、食塩水タンク(51,151)と中間室(B1,B2)を接続する配管に供給ポンプを採用し、かつ食塩水タンク(51,151)内の食塩水濃度を設定範囲に維持する濃度調整装置(例えば、特開平4−75576号公報に開示されている装置)を設けて、食塩水濃度が下限値を下回ったときに供給ポンプを作動させ、設定範囲の上限値を上回ったときに供給ポンプの作動を停止させるようにして中間室(B1,B2)内の食塩水濃度が設定範囲に維持されるようにして実施してもよい。この場合には、オーバーフロー排出管(16b,116b)から排出される食塩水を再利用できるため、食塩及び水の消費が上記各実施形態に比べて少なくすることができるという効果も得られる。
【0032】
また、本発明の実施に際しては、上記オーバーフロー排出管(16b,116b)に代えて中間室(B1,B2)の底部に排出管を設け(この場合には、中間室の上部に供給管を接続するのが望ましい)、この排出管に開閉バルブまたは排出ポンプを設けて、食塩水濃度が下限値を下回ったときに開閉バルブを開くまたは排出ポンプを作動させ、設定範囲の上限値を上回ったときに開閉バルブを閉じるまたは排出ポンプの作動を停止させるようにして、中間室(B1,B2)内の食塩水濃度が設定範囲に維持されるようにして実施してもよい。
【0033】
また、上記各実施形態は電解質水溶液として食塩水を使用した場合につき説明したが、本発明はその他の塩の溶液を電解質水溶液として使用する場合にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による電解水生成装置の第1実施形態を概略的に示す全体構成図である。
【図2】 本発明による電解水生成装置の第2実施形態を概略的に示す全体構成図である。
【図3】 本発明による電解水生成装置の第3実施形態を概略的に示す部分構成図である。
【図4】 本発明による電解水生成装置の第4実施形態を概略的に示す部分構成図である。
【図5】 本発明による電解水生成装置の第5実施形態を概略的に示す全体構成図である。
【図6】 本発明による電解水生成装置の第6実施形態を概略的に示す全体構成図である。
【符号の説明】
10…電解槽、11…電解槽本体、12,13…隔膜、14…陽電極、15…陰電極、A1…陽極室、B1…中間室、C1…陰極室、16a…供給管、16b…オーバーフロー排出管、17a,18a…供給管、17b,18b…排出管、20…定電流電源、21…定電圧電源、30…原水供給装置、31…導入管、32…電磁開閉バルブ、40…濃度センサ、41…電圧計、42…電流計、50…食塩水供給装置、51…食塩水タンク、52…導入管、53…電磁開閉バルブ、60…制御装置、110…電解槽、111…電解槽本体、112,113…隔膜、114…陽電極、115…陰電極、A2…陽極室、B2…中間室、C2…陰極室、116a…供給管、116b…オーバーフロー排出管、117a,118a…供給管、117b,118b…排出管、120…電源、130…原水供給装置、131…導入管、132…電磁開閉バルブ、140…濃度センサ、141…比重計、142…光電センサ、150…食塩水供給装置、151…食塩水タンク、D…貯溜室、E…主室、M…食塩、152…導入管、153…電磁開閉バルブ、154…供給管、155…循環ポンプ、157…フロートスイッチ、159…ドレンバルブ、160…制御装置。
Claims (7)
- 電解槽本体と、この電解槽本体の内部を陽極室と陰極室とその間の中間室に区画する隔膜と、前記陽極室内部に設けた陽電極と、前記陰極室内部に設けた陰電極と、前記陽電極及び陰電極に電解用電力を供給する電源と、前記中間室に接続した供給管及び排出管と、前記陽極室に接続した供給管及び排出管と、前記陰極室に接続した供給管及び排出管とを備えるとともに、前記中間室に所定濃度の電解質水溶液を供給する電解質水溶液供給手段と、前記陽極室及び陰極室に原水を連続的に供給する原水供給手段を備えた電解水生成装置において、前記中間室内の電解質水溶液の濃度を検出する濃度検出手段と、この濃度検出手段により検出された濃度値が設定範囲の下限値を下回ったときに前記電解質水溶液供給手段を作動させて前記中間室に電解質水溶液を供給させ、かつ前記濃度値が設定範囲の上限値を上回ったときに前記電解質水溶液供給手段の作動を停止させて電解質水溶液の供給を停止させる制御装置を設けたことを特徴とする電解水生成装置。
- 前記濃度検出手段が前記中間室内の前記電解質水溶液の電気伝導度を電気的に検出する濃度センサであることを特徴とする請求項1に記載の電解水生成装置。
- 前記電源が定電流電源であり前記濃度検出手段が前記両電極間に付与される電圧を検出する電圧計であることを特徴とする請求項1に記載の電解水生成装置。
- 前記電源が定電圧電源であり前記濃度検出手段が前記両電極間を流れる電流を検出する電流計であることを特徴とする請求項1に記載の電解水生成装置。
- 前記中間室の排出管をオーバーフロー排出管とするとともに、前記電解質水溶液供給手段として、前記中間室と同レベルに配設される貯溜室を備え、同貯溜室に所定濃度の電解質水溶液が所定量貯えられるようにした電解質水溶液供給手段を採用し、また前記濃度検出手段として前記貯溜室の水位を検出し、前記中間室の水位がオーバーフロー水位であるとき同水位と同一水位を検知して前記上限値を検出し、前記オーバーフロー水位より所定量下方の水位を検知して前記下限値を検出する水位検出手段を採用したことを特徴とする請求項1に記載の電解水生成装置。
- 前記中間室の排出管をオーバーフロー排出管とするとともに、前記濃度検出手段として、前記中間室の上方膨出部に設けたフロート式の比重計及び同比重計の上下移動を検知して同比重計が所定高位置にあるとき前記上限値を検出し、所定低位置にあるとき前記下限値を検出する位置検出手段からなる濃度検出手段を採用したことを特徴とする請求項1に記載の電解水生成装置。
- 前記濃度検出手段が前記中間室内の前記電解質水溶液のイオン濃度を検出するイオンセンサであり、前記濃度値が前記電解質水溶液中のイオン濃度値であることを特徴とする請求項1に記載の電解水生成装置。
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