JP2017170431A - 電解槽および電解水生成装置 - Google Patents

電解槽および電解水生成装置 Download PDF

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Masahiro Yokota
昌広 横田
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裕之 長谷部
齋藤 誠
Makoto Saito
誠 齋藤
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Abstract

【課題】信頼性および制御性が向上し、装置構成の簡略化、信頼性および制御性の向上を図ることが可能な電解槽および電解水生成装置を提供することである。【解決手段】本実施形態に係る電解槽は、電解液および被電解液を含む液体を収容する電解室と、前記電解室内に設けられた1対の電解電極と、前記電解室に一体化して設置され、当該電解室の変化を検知する検知電極と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、電解槽および電解水生成装置に関する。
近年、水を電解して様々な機能を付与する電解水が知られている。例えば、アルカリイオン水では飲料や洗浄防錆の機能を有する電解水として、次亜塩素酸水では殺菌除臭の機能を有する電解水として、これらを生成する電解水生成装置が提供されている。
このような電解水生成装置は、電解槽(電解セル)を用いて、水中の電解質を電解して得た電解生成物により様々な機能を付与した電解水を生成している。電解槽としては、1対の電極が設けられた1つの電解室を有する1室型の電解槽、1対の電極の間に1つの隔膜を設けて電解室が陽極室と陰極室に区切られた2室型の電解槽、さらには1対の電極の間に2つの隔膜を設けて陽極室と陰極室の間に2つの隔膜で区切られた電解液室を備えた3室型の電解槽が提案されている。
電解質としては、水そのもの以外にも原水中のイオン成分や故意に添加した塩化物、酸化物、アルカリ塩、炭酸塩、有機酸などがある。1室型の電解槽では、電解質を含んだ電解液を供給し、これを電解して電解生成物を生成して排出する。
2室型の電解槽では、電解液を2室の両方あるいは一方に供給し、電解生成物として陽極生成物と陰極生成物を分離して2室から排出する。3室型の電解室では、電解液を中央の電解液室だけに供給し、陽極生成物および陰極生成物を電解質も分離した形態で陽極室および陰極室から排出する。
電解水生成装置では、通常、1対の電極が、水、あるいは電解液に浸されている。電解液を電解して電解生成物を生成する場合、電解槽内で電解水の水位が低下して、電極の大部分が電解液に浸されていない状態になると、電極のわずかに浸された部分に電解電流が集中し、この部分で発熱する。この電解電流の集中および発熱により、電解槽が歪んだり、電極が局所的に消耗したりする可能性がある。
電解液をポンプで循環する形式の電解水生成装置において、循環配管系統で電解液中の物質が析出して、循環配管が目詰まりした場合、ポンプの圧力が弱いと、送水が滞る虞がある。このため、電解槽内部の気体溜まりを検知することが困難となる。
さらに、陽極室に水が供給されないことで、陽極に生じた塩素ガスが、水と反応できずに、塩素ガスが電解水生成装置の外部に排出される可能性もある。
このため、電解水生成装置では、適正に電解を実行するために、電解槽の周辺に流量計、水位センサ、水質センサなどが設けられている。電解水生成装置は、これらのセンサにより、電解槽に所定の水が配分されていることを検知した上で、電解水が電解されている。
しかし、電解槽の周辺に設置されたこれらのセンサは、電解槽自体を検知しているわけではない。このため、センサが設置された領域が、正常であったとしても、電解槽で異常が発生する可能性を完全に無くすのは困難である。例えば、循環配管系統に流量計など検知手段を設けたとしても、陰極室側の水素ガスが逆流するなど電解液室内部には気体が充満していながら流水している状況も有り得る。これらのセンサや、これらのセンサに関連する配管群を設置することで装置が複雑、且つ高価になり得る。
さらに、水質判定や異常判定を行うにしても原水や電解液自体の変動があり、これらの外部変動要因と電解槽自体と異常を切り分けることは困難である。
特許第3798486号公報 特許第3716042号公報 特許第3500173号公報
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、信頼性および制御性が向上し、装置構成の簡略化、信頼性および制御性の向上を図ることが可能な電解槽および電解水生成装置を提供することである。
本実施形態に係る電解槽は、電解液および被電解液を含む液体を収容する電解室と、前記電解室内に設けられた1対の電解電極と、前記電解室に一体化して設置され、当該電解室の変化を検知する検知電極と、を備える。
図1は、第1の実施形態に係る電解水生成装置の一例を概略的に示す図である。 図2Aは、導電率センサ単体による導電率が既知の水の交流インピーダンスの測定結果を示す図である。 図2Bは、導電率センサ単体による導電率が既知の水の交流インピーダンスの測定結果を示す図である。 図3は、第1の実施形態に係る電解水生成装置の電解室と陽極室との間の隔膜が破膜した場合の陽極室の導電率の変化の測定結果の一例を示す図である。 図4は、第1の実施形態に係る3室型の電解水生成装置で純水及び市水より生成した陽極水の有効塩素濃度と導電率との関係の一例を示す図である。 図5は、一般的な水道水中の成分の測定結果の一例を示す図である。 図6は、有効塩素濃度の異なる陽極水の導電率の測定結果の一例を示す図である。 図7は、変形例に係る電解水生成装置の一例を概略的に示す図である。 図8は、第2の実施形態に係る電解水生成装置の一例を概略的に示す図である。 図9は、第3の実施形態に係る電解水生成装置の一例を概略的に示す図である。
以下に、図面を参照しながら、種々の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る電解水生成装置の一例を概略的に示す図である。
本実施形態に係る電解水生成装置は、電解槽(電解セル)を備え、電解液から電解生成物(陽極生成物および陰極生成物)を生成する装置である。電解水生成装置は、例えば、電解液としての塩水より、陽極生成物(陽極水)として次亜塩素酸水、および陰極生成物(陰極水)として水酸化ナトリウム水を生成する。電解水生成装置は、3室型の電解槽11と、電解槽11の電解液室15aに電解液、例えば、飽和食塩水を供給する電解液供給部19と、電解槽11の陽極室15bおよび陰極室15cに電解原水、例えば、水を供給する原水供給部21と、陽極14および陰極20に正電圧および負電圧をそれぞれ印加する電流供給部(電源)23と、これらの各部の動作を制御する制御部49とを備えている。以下で、陽極水、及び陰極水をまとめて電解生成物(又は、被電解液)と称する場合もある。
電解槽11は、例えば、合成樹脂あるいは金属により形成された偏平な矩形箱状に形成され、その内部に電解室を備えている。電解槽11は、電解室内に設けられた2枚の隔膜16、18を有している。電解室は、これらの隔膜16、18により、隔膜16、18の間に規定された電解液室(中間室)15aと、中間室15aの両側に位置する陽極室15b、及び陰極室15cとの3室に仕切られている。つまり、電解槽11は、所謂、3室型の電解槽を構成している。本実施形態において、電解室という用語は、電解槽11の内部に形成される全ての空間、又は部屋を示す意味で用いる。例えば、本実施形態に係る3室型の電解槽11の場合、電解室は、中間室15a、陽極室15b、及び陰極室15cを含んでいる。また、2室型の電解槽の場合、電解室は、陽極室15b、及び陰極室15cを含む。1室型の電解槽の場合、電解室は、電解槽11の全体を含む。なお、電解液を収容する領域を、電解槽11内に区切られた空間、又は部屋に限らず、電解槽11と別体に設けられた領域、又は部屋等を含めて電解液収容領域と称してもよい。また、被電解液を収容する部屋を被電解液室と称する場合もある。
2枚の隔膜16,18は、イオンを透過するイオン交換膜、あるいは透水性を有する多孔質膜で構成されている。本実施形態では、隔膜16、18は、選択的にイオンを透過する陰イオン交換膜(第1隔膜)16、および陽イオン交換膜(第2隔膜)18で構成されている。
電解槽11は、電解電極として、陽極14および陰極20を備えている。陽極14および陰極20は、ほぼ等しい大きさの矩形板状に形成され、中間室15aを挟んで、互いに対向している。陽極14は、陽極室15b内に設けられ、陰イオン交換膜16に対向している。陽極14は、陰イオン交換膜16に密着して設けられていてもよいし、あるいは、陰イオン交換膜16との間に不織布等を挟んで設けられていてもよい。一方、陰極20は、陰極室15c内に設けられ、陽イオン交換膜18に対向している。陽極14と同様に、陰極20は、陽イオン交換膜18に密着して設けられていてもよいし、陽イオン交換膜18との間に不織布等を挟んで設けられていてもよい。
電解液供給部19は、飽和食塩水を生成する電解液(塩水)タンク25と、塩水タンク25から中間室15aの下部に飽和食塩水を導く供給配管19aと、供給配管19a中に設けられた送液ポンプ29と、中間室15a内を流れた電解液を中間室15aの上部から塩水タンク25に送る排出配管19bと、を備えている。
原水供給部21は、水を供給する図示しない給水源と、給水源から陽極室15bの下部および陰極室15cの下部に水を導く給水配管21aと、陽極室15bを流れた水を陽極室15bの上部から排出する第1排水配管21bと、陰極室15cを流れた水を陰極室15cの上部から排出する第2排水配管21cと、給水配管21a中に設けられた電磁弁201と、を備えている。電磁弁201は、制御部49等で開閉により電解槽11への水供給を制御するものであり、その他、減圧弁や流量調整弁などを併設して供給水を適時制御してもよい。
電流供給部23は、プラス側に陽極14が接続され、マイナス側に陰極20が接続されている。電流供給部23は、陽極14及び陰極20に電流を供給し、供給電流値(又は、供給電力)を調整することもできる。
制御部49は、メインコントローラとしての機能を備え、電解水生成装置の各部、例えば、電解槽11、電解液供給部19、原水供給部21、及び電流供給部23に接続され、ユーザインターフェースとしてユーザ側の指令を受け取るとともに、これら各部の動作を制御し、異常検知した場合は適切な処理を行うものである。
電解槽11は、電解室に設置された少なくとも1つの検知電極を備えている。本実施形態では、電解槽11は、中間室15a内で上部にある排出口32の近傍に設けられた1対の電解液検知電極(第1検知電極)41aと、陽極室15b内で下部にある流入口34の近傍に設けられた1対の陽極水水質検知電極(第2検知電極)43aと、陽極室15b内で上部にある排水口36の近傍に設けられた1対の陽極水水質検知電極(第3検知電極)45aと、を備えている。
1対の第1検知電極41aは、例えば、チタン製の棒状の電極を用いている。1対の第1検知電極41aは、それぞれ中間室15aの上部の樹脂壁を貫通して形成された貫通孔に差し込こまれ、差し込まれた貫通孔の間隙部分を樹脂封止することにより電解槽11に埋め込まれている。1対の第1検知電極41aは、隙間を置いて、互いに対向している。また、1対の第1検知電極41aに測定器、例えば、抵抗器41bが接続されている。この抵抗器41bは、第1検知電極41a間の電気抵抗を測定する。
第1検知電極41aの目的は中間室15aの上部に電解液が存在しているかを検知することである。このため、検知器は中間室15aの最上部あるいは最上部に隣接した上側に配管などを介さず直接的に設置することが重要である。また、電解液はイオンが多量に含まれているため、図示したような小さい棒状電極に直流電圧を印加し、電解液を直接電解することで電解液有無を検知している。このとき、わずかに電解生成物ができるが、検知に必要な電解量はわずかであり、電解水生成機能には影響しない。勿論、電極面積増大や検出構造複雑化を許容し、第2、及び3検知電極43a、45aのような交流2電極方式などで検知してもよい。
従来であれば、電解液供給部19に流量計や導電率計を設置して電解液有無を判断していたが、この場合は配管を介して検知器を接続するため、検知器部分に気泡が溜まって誤動作したり、逆に中間室15aに気泡が溜まっていても検知器周辺だけ電解液に満たされたりしていて検知できないなどの問題があった。図示したように、中間室15aの上部に一体化して第1検知電極41aを設置することで、直接的に電解液を検知することができる。
1対の第2検知電極43aは、例えば、チタン製で貴金属コーティングが施された平行平板状の電極を用いている。1対の第2検知電極43aは、例えば、インサート成形により電解槽11の壁面に埋め込まれている。1対の第2検知電極43aは、流入口34を挟んで、互いに対向して設置されている。これら第2検知電極43aは、測定器、例えば、第1検知器43bに接続されている。第1検知器43bは、1対の第2検知電極43aに交流電圧を印加し、第2検知電極43aからの応答波形により静電容量、導電率等を測定あるいは検知する。
同様に、1対の第3検知電極45aは、例えば、チタン製で貴金属コーティングが施された平行平板状の電極を用いている。1対の第3検知電極45aは、例えば、インサート成形により電解槽11の壁面に埋め込まれている。1対の第3検知電極45aは、排水口36を挟んで、互いに対向して設置されている。これら第3検知電極45aは、測定器、例えば、第2検知器45bに接続されている。第2検知器45bは、1対の第3検知電極45aに交流電圧を印加し、第3検知電極45aからの応答波形により陽極水の静電容量、導電率等を測定あるいは検知する。
図2A及び図2Bは、導電率センサ単体による導電率が既知の水の交流インピーダンスの測定結果を示す図である。図2A及び図2Bにおいて、縦軸が交流インピーダンス(kΩ)を示し、横軸が、1/導電率(kΩm)を示している。図2Aは、純水レベルも含めた広域の導電率領域を示し、図2Bは、水道水レベルの導電率領域を測定した結果を拡大して示している。図2Aに示す参照符号2Bの領域は、図2Bに対応している。
図2A及び図2Bでは、1対の電極で構成される導電率センサにより、塩を適量混入して作成した導電率が既知の水の交流インピーダンスを測定している。交流インピーダンスは、導電率センサを構成する1対の電極間に1〜5V程度で1kHz程度の交流電圧を印加したときに、導電率センサに流れる交流電流から導出している。直流電圧を1対の電極間に印加した場合には、水中のイオン成分が電極の周囲に電気二重層を生成するため、水の導電率を正確に測定することが困難である。一方、交流電圧を1対の電極間に印加した場合には、水中のイオン成分に依存した水の抵抗成分を測定することができる。
図2A及び図2Bに示すように、広い範囲で水の導電率と導電率センサの交流インピーダンスの値とが線形関係にある。そのため、導電率センサで水の抵抗成分を測定することで、水の導電率が容易に測定できる。
本実施形態に係る3室型や電解液を陽極側に導入しない2室型の電解水生成装置で陽極側に生成される電解水(陽極水)は電解液である塩水を含まないが、水道中には後述する各種イオンが含まれるために図2Bに示すような導電性のある水となる。また、3室型の電解液や2室型の電解液を含む水では導電性があることは言うまでもない。この陽極水の導電率と第2検知電極43aや第3検知電極45aの交流インピーダンスの値とが線形関係になり得る。そのため、第2検知電極43aや第3検知電極45aで陽極水の抵抗成分を測定することにより、陽極水の導電率が容易に測定できる。また、水が無い場合は導電性が皆無となるため、水有無を検知することも当然可能である。
第2、および第3検知電極43a、45aは、水検知だけでなく、電解槽11で生成する水質を把握する目的がある。このため、第1検知電極41aより高精度かつ一般水道水レベルの低イオン抵抗を図る必要がある。このため、交流2電極方式を採用し、上述した電極面積や配置をとることで水道水レベルの導電率検知を可能としている。なお、電極形態としては並行平板に限るものではなく、電解槽11の制約に合わせて局面化したり非対向した配置形態としたりすることもでき、検知器方式自体も交流4電極方式や電磁誘導方式としてもよい。
上述した抵抗器41b、第1及び第2検知器43b、45bは、それぞれ制御部49に電気的に接続されている。制御部49は、後述するように、抵抗器41b、第1及び第2検知器43b、45bからの検出信号に応じて、電解槽11の種々の動作状況を検知し、検知した動作状況に応じて電解水生成装置の動作を制御する。
上記のように構成された電解水生成装置により、実際に塩水を電解して陽極水(次亜塩素酸および塩酸)と陰極水(水酸化ナトリウム)とを生成する動作について説明する。
図1に示すように、電解水生成装置は、送液ポンプ29が作動し、電解槽11の中間室15aに電解液(飽和食塩水)を供給するとともに、陽極室15bおよび陰極室15cに水を給水する。同時に、電解水生成装置は、電流供給部23から正電圧および負電圧を陽極14および陰極20にそれぞれ印加する。
中間室15a内の塩水中において電離している塩素イオンは、陽極14に引き寄せられ、陰イオン交換膜16を通過して、陽極室15bへ流入する。陽極室15bに流入する際に、塩素イオンが陽極14で還元され、塩素ガスが発生する。その後、塩素ガスは、陽極室15b内で水と反応して次亜塩素酸水と塩酸とを生じる。このようにして生成された次亜塩素酸水および塩酸は、陽極室15bから第1排水配管21bを通って排出される。
中間室15aへ流入した塩水中において電離しているナトリウムイオンは、陰極20に引き寄せられ、陽イオン交換膜18を通過して、陰極室15cへ流入する。陰極室15cに流入する際に、水が陰極20で電気分解されて、水素ガスと水酸化ナトリウム水溶液とが生成される。このようにして生成された水酸化ナトリウム水溶液および水素ガスは、陰極室15cから第2排水配管21cを通って排出される。
塩水タンク25から供給されて中間室15a内を流れた電解液は、排出配管19bから排出され、再度、塩水タンク25に戻る。このように、電解液が循環することで電解液の無駄な廃液消費を抑制している。
制御部49は、電解水生成動作の間、第1ないし第3検知電極41a、43a、45aにより、電解槽11の状況を検知し、検知した状況に応じて、電解水生成装置の動作を制御する。すなわち、中間室15aにおいて、制御部49は、第1検知電極41aおよび抵抗器41bにより、中間室15a内の電解液(塩水)の電気抵抗を直接検知する。制御部49は、検知された電気抵抗に基づいて、中間室15aの電解液の充填状況、電解液の消費状況や、隔膜破れによる電解液の塩分濃度の異常等を検知することができる。
例えば、中間室15aが電解液で充填されていない場合、あるいは、電解液が消費して中間室15aの上部が空になっている場合、制御部49は、第1検知電極41aおよび抵抗器41bにより、電解液の電解による電気抵抗を直接検知し、この電気抵抗に基づいて、電解液不足を検知する。中間室15aの上部が空になっている場合、重力の影響により中間室15aの上部に溜まった気体が第1検知電極41aを包囲するため、換言すると、第1検知電極41a間に電解液が存在しないため、第1検知電極41a間で電解が起こらなくなり電気抵抗が大幅に上昇する。このため、制御部49は、この電気抵抗の変化から容易に、中間室15aの気体溜まり、あるいは電解液不足を検知することができる。この電解液不足を検知した場合、制御部49は、電解槽11の電解動作を停止し、あるいは、送液ポンプ29による塩水の供給量を増加する等の制御を行う。
一方、中間室15aが電解液で充填されている場合、制御部49は、第1検知電極41aおよび抵抗器41bにより、電解液の電気抵抗を直接検知し、この電気抵抗に基づいて、電解液の塩分濃度を検知する。さらに、制御部49は、検知された塩分濃度に基づいて、塩水の消費具合、電解液循環系そのものの異常、隔膜の破膜等の異常を検知することができる。制御部49は、塩水の消費を検知した場合、例えば、送液ポンプ29を作動して中間室15aに塩水を補充するように制御する。制御部49は、電解液循環系の異常、隔膜の破膜等の異常を検知した場合、電解水生成装置の運転を停止し、ユーザに異常を報知する等の制御を行う。このような塩分濃度検知においても、中間室15aに一体化して検知器があることが重要である。すなわち、配管などを介して塩分濃度勾配を介して検知したり、塩分が配管内で拡散したりする影響を排除し、適切に中間室15aの塩分濃度を把握して制御することが可能となる。
3室型や2室型の電解水生成装置において、電解液室側を陽圧とすることで、制御部49は、第1検知電極41a、第2検知電極43a、及び第3検知電極45aを利用して隔膜の破膜を検知できる。
図3は、第1の実施形態に係る電解水生成装置の電解室と陽極室との間の隔膜が破膜した場合の陽極室の導電率の変化の測定結果の一例を示す図である。図3において、縦軸が導電率(μS/cm)であり、横軸が時間(h:hour)である。図3の測定結果を得た実験では、第1の実施形態に係る3室型の電解水生成装置において、電解液室の水圧を10〜15kPaとし、陽極室および陰極室の水圧を0〜5kPaとし、故意に数時間で破膜する耐性の弱い膜を陽極室と電解液室と間の隔膜として使用している。この実験では、使用した膜の特性により、陽極室に塩分が僅かに混入するため、導電率の正常値が500μS/cm(50mS/m)程度と高めになっている。隔膜が破膜した場合、隔膜が破膜する前よりも電解液室から陽極室に塩分が大量に混入するために、陽極室の導電率が正常値よりも大きく成り得る。したがって、この実験において、導電率検知センサが陽極室の導電率が正常値である約500μS/cmを大きく超えたこと、すなわち、導電率の異常を検知した場合に、電解水生成装置が、隔膜が破膜したと判定し、動作を停止するように設定した。例えば、図3では、1000μS/cmを5分以上継続して検知した場合を破膜と判断して装置停止させる制御仕様とし、耐性の弱い隔膜を用いて装置駆動させたもので、7時間を超えた辺りで導電率が500ms/mを大きく超えて装置停止している。このことから、導電率の異常を検知することで隔膜の破膜を検知し、電解水生成装置を停止できることが確認された。
3室型の電解水生成装置では、陽極に近接する隔膜が、次亜塩素酸や塩素により劣化し、最終的に破膜し得る。また、陽極隔膜に限らず隔膜は物理的な傷などで透水することも多い。電解水を量産する設備では、隔膜が破膜した場合、隔膜が破膜したことを検知し、電解水生成装置を停止し、アラーム等で異常が生じたことを周囲に知らせるシステムがあることが重要である。しかし、現存の電解水生成装置のシステムでは、隔膜が破膜したことを検知することは困難である。そのため、隔膜が破膜してしまった場合、現存の電解水生成装置では、電解液供給系から水があふれ出たり、多量の塩分が陽極水に混入してしまったりする。
本実施形態に係る電解水生成装置(又は、電解槽11)は、電解液室を電解水生成水室より高い水圧とし、電解水生成水室の導電率を検知することで容易に破膜を検知することができる。また、本実施形態に係る電解水生成装置(又は、電解槽11)は、1対の導電率検知センサ、例えば、第2検知電極43a、及び第3検知電極により差分検知することで原水の導電率の変動の影響をキャンセルし、より詳細なレベルで破膜を検知することもできる。
陽極室15bにおいて、制御部49は、陽極室15bに設けられた1対の第2及び第3検知電極43a、45a、並びに、第1及び第2検知器43b、45bにより、陽極室15b内に収容されている水(陽極水)の静電容量あるいは導電率を検知する。制御部49は、1対の第1及び第2検知器43b、45b、又は図示しない電源から1対の第2及び第3検知電極43a、45aに交流電圧をそれぞれ印加し、第1及び第2検知器43b、45bで応答波形をそれぞれ検知する。制御部49は、検出された夫々の応答波形に基づいて、1対の第2検知電極43a間、および1対の第3検知電極45a間での水の静電容量、あるいは導電率等を検知する。制御部49は、第2検知電極43aで検知された静電容量、あるいは導電率と、第3検知電極45aで検知された静電容量、あるいは導電率との差分値を取得し、すなわち、異なる2箇所で検知した特性値(又は、測定値)の差分値を取得する。制御部49は、この差分値を使用することで、陽極水の特性をより正確に検知できる。水質は上述した交流2電極方式により導電率から検知可能である。水検知は、導電率から判断してもよいが、単純に水の誘電率有無による静電容量差から判断することができる。水検知に関しては、重力を考慮して電解槽11上部での検知を行うことが重要であることは前述の通りである。
一般的に、陽極室15bで生成される塩酸と次亜塩素酸とは比例関係にあるため、陽極水の導電率は、ほぼ全てが電離している塩酸量に応じて、次亜塩素酸濃度に比例、あるいはpHに対数比例して変動する。このため、この比例関係を示す検量線と導電率とから陽極水の水質、例えば、塩酸量、及び次亜塩素酸濃度が導出できる。実際には、導電率は、電解生成物による導電率の変動以外に、原水中のイオン成分の地域差、季節変動、及び天候変動によっても大きく変化する。
図4は、第1の実施形態に係る3室型の電解水生成装置で純水及び市水(水道水)より生成した陽極水の有効塩素濃度と導電率との関係の一例を示す図である。
3室型の電解水生成装置では、電極に流れる電解電流は、塩素イオンおよびナトリウムイオンが担う。このため、投入した電荷量に応じて陽極室には塩素イオンが供給される。塩素イオンは、陽極で塩素ガスとなり、水と反応して次亜塩素酸と塩酸(塩素イオン)を生じる。実際には、電荷量の一部は、次亜塩素酸や塩酸とは無縁の酸素生成にも消費される。そのため、電解水生成装置のシステムによって変動するが、電荷量と塩酸(塩素イオン)による導電率とは比例する。すなわち、有効塩素濃度と導電率とは、比例する。図4の領域SP4では、陽極に供給する水を純水により生成した陽極水(実線)と、一般的な水道水により生成した陽極水(破線)とで導電率に食い違いが生じているが、これは水道水中に含まれる水以外の成分に依存している。
図5は、一般的な水道水中の成分の測定結果の一例を示す図である。次亜塩素酸水の導電率に関連する成分として、主に、硬度、塩分(図ではナトリウム成分(Na))、及び炭酸成分(CO 2−)等があげられる。
硬度と炭酸成分とは、密接な関係がある。水は、硬度が高いほどプラスイオンであるミネラル分が多く、ミネラル分の量に応じてマイナスイオンの主成分である炭酸イオン成分が溶け込む。この炭酸成分は、水素イオン濃度指数(pH)に応じて、HCO⇔HCO ⇔CO 2−と変化する。そのため、陽極水では、塩酸による酸性環境を中性化するようにpHを変化させる。その結果、図4の領域SP4の水道水ように、陽極水は、イオン量が一定となり、導電率が一定になる。この炭酸成分によるイオン量の変動は、炭酸成分が全て変化する高い有効塩素濃度領域(炭酸成分より多くの塩酸成分が存在する領域)でも、炭酸成分量に応じて陽極水のイオン成分が中性化されるため、図4の領域SP4以外の図4の領域でも導電率が炭酸成分量に応じて低下する。純水を用いた場合は、炭酸成分が皆無であるため領域SP4でも導電率は有効塩素濃度と比例関係にある。
また、塩分による導電率への影響は、炭酸成分より更に大きい。水道水規範では塩分濃度(ナトリウムイオンおよび塩素イオン)を200ppm以下としているが、この範囲の塩分でも導電率に影響を与える。
図6は、有効塩素濃度の異なる陽極水の導電率の測定結果の一例を示す図である。図6に示す測定結果を得る実験では、純水および市水(水導水)に塩分をそれぞれ適量混合し、3室型の電解水生成装置で有効塩素濃度を変えて生成した陽極水の導電率を測定した。図6に示す測定結果から、純水及び水道水に塩分が混合されることで、図4に示した純水及び水道水の導電率のグラフがそのまま導電率の高い方向にシフトしていることがわかる。特に、海岸近くで地下水を用いる場合などでは、塩分濃度が大きくなるケースがあり、導電率に影響する。
以上のように、一般的に水道水や地下水などの原水を用いて電解水を生成する場合、用いる原水の水質により導電率は影響を受ける。
このように、原水の水質の影響による導電率の変動ため、検量線と導電率とから陽極水の水質を正確に検知することは、困難である。そこで、本実施形態では、このような原水の水質による導電率への影響を加味して純水に次亜塩素酸の濃度を評価制御できる導電率の検知システムを考案した。
上述したように、本実施形態では、電解水生成装置は、次亜塩素酸を生成する陽極室の流入部と流出部に、それぞれ第1導電率検知センサ(第2検知電極43a、第1検知器43b)と、第2導電率検知センサ(第3検知電極45a、第2検知器45b)とを備えている。制御部49は、流入口34から陽極室15bに流入してくる水の水質と、排水口36から排出される水の水質との両方を、第2検知電極43aおよび第3検知電極45aにより検知して特性値を取得し、これらの特性値の差分値を取得する。この差分値は、水質の地域差、季節変動や、天候変動によらず、次亜塩素酸濃度や、pHと正確な相関関係がある。制御部49は、これらの導電率センサで検知された導電率の差分値により次亜塩素酸水の有効塩素濃度を推定して制御する。導電率の差分が原水の水質による影響を打ち消して、次亜塩素酸水の有効塩素濃度に相関することは、図4及び図6の検量線からわかる。つまり、図4の領域SP4で導電率が一定となる原水に含まれる炭酸成分と同程度の有効塩素濃度の領域を除けば、原水中の炭酸成分による干渉効果や塩分による導電率への影響は、1対の導電率検知センサの差分を見ることで打ち消せることがわかる。これにより、どのような地域のどのような水質の原水であっても、陽極室の異なる2点で導電率を測定し、その差分により有効塩素濃度を把握することができる。すなわち、制御部49は、この差分値と検量線とから陽極水の水質を正確に検知することができる。
制御部49は、1対の第1、第2及び第3検知電極41a、43a、45a、抵抗器41b、並びに、第1及び第2検知器43b、45bによる検知結果(又は、測定結果)に応じて、電解液や水の流量、各部の供給電流値や電源、および液体(水、電解液や、陽極水等)の水質等を制御する。制御部49は、電解槽11内、例えば、陽極室15bの電解生成物が不十分、又は過剰であることを検知した場合、陽極14及び陰極20のへの供給電流値、若しくは液体(水、電解液、及び陽極水等)の流量の増減と、停止とを制御する。なお、制御部49は、電流供給部23に一体に組み込まれていてもよい。また、制御部49は、抵抗器41b、並びに、第1及び第2検知器43b、45bを含んでいてもよい。
本実施形態によれば、電解水生成装置は、少なくとも1つの検知電極を備えている。したがって、電解水生成装置は、簡単な構造で、水、例えば、陽極水および電解水の水質、水および電解水の水量や、隔膜破損などの様々な異常を正確に検知できる。その結果、電解水生成装置は、電解槽11の状況に応じて、水および電解水の水量や、水質を制御することができる。
電解水生成装置は、1対の第1、第2、及び第3検知電極41a、43a、45a、抵抗器41b、並びに、第1及び第2検知器43b、45bを制御部49とそれぞれ組み合せられることで、各種の電気特性、例えば、電流、電圧、抵抗、インピーダンス、静電容量、及び導電率等の検知する機能を実現する。
また、電解水生成装置は、1対の第1検知電極41aが、中間室15aの上部の樹脂壁を貫通して形成された貫通孔に差し込こまれ、差し込まれた貫通孔の間隙部分を樹脂封止した簡単な構造である。したがって、このような簡単な構造にすることで、電解水生成装置は、電解槽11の製造過程で、1対の第1検知電極41aを容易に設置できるとともに、配管構成が複雑にならない。さらに、電解水生成装置は、1対の第2及び第3検知電極43a、45aは、それぞれ、陽極室15bの樹脂壁にインサート成形されている。したがって、このように一体に形成することで、電解水生成装置は、電解槽11の製造過程で、第2及び第3検知電極43a、45aを容易に設置できるとともに、配管構成や、流量計の設置等の負担を回避することができる。
なお、1対の第1検知電極41aは、排出口32の近傍に設けられているとしたが、排出口32の近傍でなくとも、中間室15aに設けられていればよい。また、第1検知電極41aは、1対でなくとも1つの電極で構成されていてもよい。1つの電極で構成さている場合、第1検知電極41aは、中間室15aに、少なくとも1つ以上設けられていればよい。同様に、1対の第2および第3検知電極43a、45aは、それぞれ、流入口34及び排水口36の近傍に設けられているとしたが、流入口34及び排水口36の近傍でなくとも、陽極室15bに設けられていればよい。また、第2および第3検知電極43a、45aは、1対でなくとも1つの電極で構成されていてもよい。1つの電極で構成されている場合、第2および第3検知電極43a、45aは、陽極室15bに、少なくとも1つ以上それぞれ設けられていればよい。
また、第1、2、および3検知電極41a、43a、45aは、個別のユニットとして形成し、中間室15aなどにシール材を介して一体的に設置することもできる。このようにユニット化することで検知器の仕様を適時取り換えることもでき、量産性を確保しつつ電解槽11のバリエーションを増やすことができる。
さらに、1対の第1液検知電極41aは、なくともよいし、陽極14および陰極20で代替されてもよい。図7は、変形例の電解水生成装置の一例を概略的に示す図である。図7に示すように陽極14および陰極20で代替する場合には、1対の第1検知電極41aは、例えば、1対の第1検知電極41aの内の一方が陽極14及び電流供給部23の配線に接続され、他方が陰極20及び電流供給部23の配線に接続されている。したがって、変形例の電解水生成装置は、第1の実施形態の電解水生成装置よりも簡単な構造にすることができる。図では電気抵抗を検知する仕様としたが、交流印加により電極間の静電容量などを検知する仕様としてもよい。
次に他の実施形態に係る電解水生成装置について説明する。他の実施形態において、前述の実施形態と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
(第2の実施形態)
本実施形態の電解水生成装置は、1対の電解電極が電解液検知電極を兼ねる構成であり、1対の電解電極の内の一方の電解電極が、1対の陽極水水質検知電極の内の一方の電極を兼ねる構成である。
図8は、第2の実施形態に係る電解水生成装置の一例を概略的に示す図である。
本実施形態の電解水生成装置は、2室型の電解槽11を備える。電解槽11は、その内部を陰イオン交換膜16により、陽極室15bと、電解液、例えば、飽和食塩水が供給される陰極室15cとに仕切られている。本実施形態では、陰極室15cは、電解液室(中間室)を含む。
電解槽11は、電解電極として、陽極14と、陰極20とを備えている。陽極14および陰極20は、等しい電解面積を有した矩形板状に形成され、互いに対向している。陽極14は、陽極室15b内に設けられ、陰イオン交換隔膜16に対向している。一方、陰極20は、陰極室15c内に設けられている。陰極20は、複数に分割され、分割された各陰極20と電流供給部23との間には、電流を検知するための測定器、例えば、電流計がそれぞれ設けられている。例えば、図8に示すように、陰極20は、電解槽11の下部から上部に向かって、下部陰極20a、中部陰極20b、および上部陰極20cの順に3つに分割されている。下部陰極20aと電流供給部23との間には、第1電流計51aが、設けられている。同様に、中部陰極20b、及び上部陰極20cとの間には、第2及び第3電流計51b、51cが、それぞれ、設けられている。第1ないし第3電流計51a、51b、51cは、電流供給部23を介して制御部49に接続されている。なお、ここでは、陰極20は、3つに分割される例を示したが、2以上に分割されていればよい。また、第1ないし第3電流計51a、51b、51cは、電流供給部23、又は制御部49に組み込まれていてもよい。
電解液供給部19は、飽和食塩水を生成する塩水タンク25と、塩水タンク25から陰極室15cの下部に飽和食塩水を導く供給配管19aと、陰極室15c内を流れた電解液を陰極室15cの上部からは排水する排出配管19cと、排出配管19c中に設けられた弁101と、を備えている。弁101は、制御部49等で開閉を制御される電磁弁でもよいし、流量調整弁やその他の機能を備える弁でもよい。
原水供給部21は、水を供給する図示しない給水源と、給水源から陽極室15bの下部に水を導く給水配管21aと、給水配管21a中に設けられた電磁弁201と、陽極室15bを流れた水(陽極水)を陽極室15bの上部から排出する第1排水配管21bと、を備えている。
塩水タンク25は、電解槽11よりも上部に設置され、水頭圧により供給配管19aに電解水、例えば、塩水を供給する。
本実施形態では、電解槽11は、陽極14と陰極20とを備える1対の第1検知電極41aと、第1電極43cと陽極14とを備える1対の第2検知電極43aと、第2電極45c陽極14とを備える1対の第3検知電極45aと、を備えている。
1対の第1検知電極41aは、陽極14と陰極20とを兼ねるように構成されている。1対の第1検知電極41aは、下部陰極20a、中部陰極20b、および上部陰極20cが、それぞれ、第1電流計51a、第2電流計51b、および第3電流計51cに接続されている。
1対の第2検知電極43aは、例えば、一方の第1電極43cがチタン製の棒状に形成され、もう一方の検知電極を陽極14が兼ねている。1対の第2検知電極43aは、第1電極43cが、陽極室15bの下部の樹脂壁を貫通して形成された貫通孔に差し込まれ、差し込まれた貫通孔の間隙部分を樹脂封止することにより電解槽11に埋め込まれている。1対の第2検知電極43aは、陽極室15bを挟んで、互いに対向して設置されている。これら第2検知電極43aは、第1検知器43bに接続されている。
同様に、1対の第3検知電極45aは、例えば、一方の第2電極45cがチタン製の棒状に形成され、もう一方の検知電極を陽極14が兼ねている。1対の第2検知電極43aは、第2電極45cが、陽極室15bの上部の樹脂壁を貫通して形成された貫通孔に差し込まれ、差し込まれた貫通孔の間隙部分を樹脂封止することにより電解槽11に埋め込まれている。1対の第3検知電極45aは、陽極室15bを挟んで、互いに対向して設置されている。これら第3検知電極45aは、第2検知器45bに接続されている。
上述した第1ないし第3電流計51a、51b、51c、並びに、第1及び第2検知器43b、45bは、それぞれ制御部49に電気的に接続されている。
上記のように構成された電解水生成装置により、実際に塩水を電解して陽極水(次亜塩素酸および塩酸)及び陰極水(水酸化ナトリウム)を生成する動作について説明する。
図8に示すように、電解水生成装置は、弁101を開放されることで、水頭圧により塩水タンク25から電解槽11の陰極室15cに電解液(飽和食塩水)を供給するとともに、陽極室15bに水を給水する。同時に、電解水生成装置は、電流供給部23から正電圧および負電圧を陽極14および陰極20にそれぞれ印加する。
陰極室15c内の塩水中において電離している塩素イオンは、陽極14に引き寄せられ、陰イオン交換膜16を通過して、陽極室15bへ流入する。陽極室15bに流入する際に、塩素イオンが陽極14で還元され、塩素ガスが発生する。その後、塩素ガスは、陽極室15b内で水と反応して次亜塩素酸水と塩酸とを生じる。このようにして生成された次亜塩素酸水および塩酸は、陽極室15bから第1排水配管21bを通って排出される。
陰極室15cへ流入した塩水中において電離しているナトリウムイオンは、陰極20に引き寄せられ、水が陰極20で電気分解されて、水素ガスと水酸化ナトリウム水溶液とが生成される。このようにして生成された水酸化ナトリウム水溶液および水素ガスは、排出配管19cから装置の外部に排出される。
陰極室15cにおいて、制御部49は、第1検知電極41aおよび第1ないし第3電流計51a、51b、および51cで下部陰極20a、中部陰極20b、および上部陰極20cに流れる電流を検知する。制御部49は、検知された電流に基づいて、陰極室15cの電解液の充填状況、電解液の消費状況や、隔膜破れによる電解液の塩分濃度の異常等を検知することができる。
例えば、中間室15aが電解液で充填されていない場合、あるいは、電解液が消費して中間室15aの上部が空になっている場合、制御部49は、第1検知電極41aおよび第1ないし第3電流計51a、51b、51cにより、下部陰極20a、中部陰極20b、および上部陰極20cに流れる電流を検知し、これら電流に基づいて、電解液不足を検知する。中間室15aの上部が空になっている場合、重力の影響により中間室15aの上部に溜まった気体が第1検知電極41aを包囲するため、換言すると、第1検知電極41a間に電解液が存在しないため、上部陰極20cに流れる電流のみが低下する。このため、制御部49は、分割された陰極20の電流の変化と電流が変化した分割された陰極20の位置とから容易に、中間室15aの気体溜まり、あるいは電解液不足を検知することができる。この電解液不足を検知した場合、制御部49は、電解槽11の電解動作を停止し、あるいは、送液ポンプ29による塩水の供給量を増加する等の制御を行う。
一方、中間室15aが電解液で充填されている場合、制御部49は、第1検知電極41aおよび第1ないし第3電流計51a、51b、51cにより、下部陰極20a、中部陰極20b、および上部陰極20cに流れる電流を検知し、この電流に基づいて、これら電流の変化に基づいて、電解液の塩分濃度を検知する。さらに、制御部49は、検知された塩分濃度に基づいて、塩水の消費具合、電解液循環系そのものの異常、隔膜の破膜等の異常を検知することができる。制御部49は、塩水の消費を検知した場合、例えば、弁101を開放して陰極室15cに塩水を補充するように制御する。制御部49は、電解液循環系の異常、隔膜の破膜等の異常を検知した場合、電解水生成装置の運転を停止し、ユーザに異常を報知する等の制御を行う。
陽極14も、陰極20と同様に、複数に分割されていてもよい。この場合、電解水生成装置は、対向する分割された陽極14毎に、電流供給部23にそれぞれ接続して、複数の陽極14と電流供給部23との間の電流、電圧、及び/又は抵抗等の電気的特性の検出するように構成されていてもよい。この場合、制御部49は、これらの検出した電気的特性を使用して、異常等を判定できる。なお、分割された電解電極、や電気的特性等の組合せは、自由に変えることができる。
陰極室15cにおいて、制御部49は、陽極室15bに設けられた1対の第2及び第3検知電極43a、45a、並びに、第1及び第2検知器43b、45bにより、陽極室15b内に収容されている水(陽極水)の静電容量あるいは導電率を検知する。制御部49は、電流供給部23から陽極14に常に電解のための電圧(直流電流)が印加し、1対の第2及び第3検知電極43a、45aに電解に影響を及ぼさない程度の交流電圧(交流電流)をそれぞれ印加し、第1及び第2検知器43b、45bで応答波形をそれぞれ検知する。すなわち、制御部49は、1対の第2及び第3検知電極43a、45a、並びに、第1及び第2検知器43b、45bにより、交流インピーダンス検出を実行する。制御部49は、検出された夫々の応答波形に基づいて、1対の第2検知電極43a間、および1対の第3検知電極45a間での水の静電容量、あるいは導電率等を検知する。制御部49は、第2検知電極43aで検知された静電容量、あるいは導電率と、第3検知電極45aで検知された静電容量、あるいは導電率との差分値を取得し、すなわち、異なる2箇所で検知した特性値(又は、測定値)の差分値を取得する。制御部49は、この差分値を使用することで、陽極水の特性をより正確に検知できる。
本実施形態によれば、電解水生成装置は、陽極14及び陰極20が電解液検知電極を兼ねる構成であり、1対の電解電極の内の一方の電極が、1対の陽極水水質検知電極の内の一方の電極を兼ねる構成である。このような構成とすることで、電解水生成装置は、前述の実施形態と比較してさらに検知電極を簡単に追加できる。
さらに、電解水生成装置は、制御部49は、1対の第2及び第3検知電極43a、45a、並びに、第1及び第2検知器43b、45bにより、交流インピーダンス検出を実行する。そのために、電解水生成装置は、1対の第2及び第3検知電極43a、45a、並びに、第1及び第2検知器43b、45bにより、直流電流による電解を1対の電解電極で実行しながら、この電解に影響を及ぼすことなく、陽極室15bの陽極水の水質を正確に検知することができる。
なお、本実施形態において、制御部49と電流供給部23とを別体として示したが、制御部49は、電流供給部23を含んでいてもよい。さらに、制御部49は、第1及び第2検知器43b、45b、第1ないし第3電流計51a、51b、51c、並びに、電流供給部23を含んでいてもよい。
さらに、第1及び第2の実施形態では、電解槽11の流入口34、及び/又は排水口36に検知電極を設ける構成を示したが、電解槽11であれば、どこに検知電極が設置されていてもよい。電解槽11の構造に応じて、気体が溜まり易い場所や滞留するような場所が特異に存在することもあり、これらを加味して、検知電極が設置されてもよい。この場合、電解槽11の構造的特徴に応じて、制御部49、電解槽11内の異常や電解水及び水(陽極水、および陰極水等)の水質を正確に検知することができる。
(第3の実施形態)
本実施形態の電解水生成装置は、適量(たとえば1L)の水を給水しては電解して生成された電解水を排水する動作を自動で繰り返すバッチ式の電解水生成装置である。
図9は、第3の実施形態に係る電解水生成装置の一例を概略的に示す図である。
電解水生成装置は、ほぼ矩形箱状の装置本体13を備えている。装置本体13の近傍に、電解液、例えば、塩水を収容した塩水タンク17を設置してもよい。装置本体13には、後述する電解槽(電極ユニット又は電解セル)60が脱着自在に装着されている。
図9に示すように、装置本体13は、角筒形状の側壁62aと、側壁の高さ方向の中央部に設けられたほぼ水平な隔壁(底壁)62bと、側壁の上端を閉塞し隔壁と平行に対向する天井壁62cと、を有している。側壁62aの上半部、隔壁62b、および天井壁62cにより、所定量の水(例えば、1L)を貯溜する貯水容器64を構成している。この貯水容器64は、後述するように、陽極室としても機能する。側壁62aの下半部および隔壁62bにより、複数の配管を収容する配管室66を構成している。この配管室66はマニフォールドなどを用いて配管を集約したり、貯水容器と一体化したりした構成としてもよい。
電解槽60は、円筒状あるいは角筒状の筐体76と、1対の検知電極46aとを有している。筐体76は、例えば、塩化ビニールやポリプレンやポリエチレンなどの耐酸性、耐アルカリ性に優れた合成樹脂により形成されている。筐体76内に隔膜77が設けられ、この隔膜77により、筐体76内は撹拌室(陽極室)78aと陰極室(電解液室)78bとに仕切られている。つまり、電解槽60は、所謂、2室型の電解槽を構成している。隔膜77は、イオン交換膜あるいは多孔質隔膜を用いることができる。1対の検知電極46aは、陰極室(電解液室)78bの上部に設けられている。1対の検知電極46aは、例えば、チタン製で貴金属コーティングが施された平行平板状の電極を用いている。1対の検知電極46aの間には、直流又は交流の電圧が印加される。なお、電解槽60は、2室型の電解槽を構成しているとしたが、3室型の電解槽を構成していてもよい。3室型である場合、電解槽60は、隔膜77に対向しているもう1枚の隔膜を備えている。
撹拌室78a内に板状の陽極80aが配置され、隔膜77に対向している。陰極室78b内に板状の陰極80bが配置され、隔膜77および陽極80aに対向している。筐体76において、撹拌室78aを規定する側壁には多数の透孔が形成されている。これにより、撹拌室78aは、多数の透孔を介して、貯水容器64内に連通している。貯水容器64内の空間および撹拌室78aは、陽極室として機能することができる。また、筐体76の上部にベント孔84が設けられている。陰極室78bは、ベント孔84を介して、貯水容器64内に連通している。陰極80bにより生じた水素ガスを、ベント孔84を通して陽極室に逃がす構成としている。
筐体76の底部に、給排水口86が設けられている。給排水口86は、陰極室78bに連通している。このように構成された電解槽60は、例えば、装置本体13の天井壁62cに形成された開口88を通して貯水容器64内に配置される。電解槽60の給排水口86は、隔壁62bに設けられた給水口90に係合する。また、電解槽60は、開口88を通して、装置本体13から引き抜くことが可能である。
なお、電解槽60は、脱着式に限定されるものではなく、装置本体13内に固定的に配置されてもよい。
図9に示すように、貯水容器64内に、給水管92、オーバーフロー管94が設けられている。給水管92は、隔壁62bから天井壁62cの近傍まで、隔壁62bに対してほぼ垂直に延出している。給水管92の下端は、隔壁62bを貫通して配管室66内に延出している。給水管92の上端は、天井壁62cの近傍に位置し、給水口を構成している。オーバーフロー管94は、隔壁62bから天井壁62cの近傍まで、隔壁62bに対してほぼ垂直に延出している。オーバーフロー管94の下端は、隔壁62bを貫通して配管室66内に延出している。オーバーフロー管94の上端は、天井壁62cの近傍で、かつ、給水管92の上端よりも僅かに低い位置に位置している。貯水容器64内に所定量を越える水が給水された場合、越えた分の水は、オーバーフロー管94の上端開口からオーバーフロー管94に排水される。隔壁62bの中央部に、生成された電解水を排水するための排水孔96が設けられている。
配管室66には、給水配管110、排水配管112、移送配管114、電解液配管116、一対の検知電極42a、検知器(測定器)42b、一対の検知電極44a、検知器(測定器)44bと、検知器(測定器)46bと、複数の弁、送液ポンプ69、弁、及びポンプ等を制御する制御部89が設けられている。
給水配管110の一端は隔壁62bに設けられた流入部95を介して給水管92に接続され、他端は、配管を介して給水設備に接続されている。給水配管110の中途部に、給水、停止を切換えるための給水弁120aと、1対の検知電極42aとが設けられている。配管室66において、1対の検知電極42aは、流入部95の近傍で給水配管110を挟むように配置されている。1対の検知電極42aは、例えば、チタン製で貴金属コーティングが施された平行平板状の電極を用いている。1対の検知電極42aの間には、直流又は交流の電圧が印加される。排水配管112の一端はオーバーフロー管94に接続され、他端は、配管を介して、図示しない排出設備に接続されている。排水配管112の他端近傍には、あるいは、他端に接続された配管の中途部には、安全弁120bあるいはU字管が設けられている。安全弁120bあるいはU字管は、後述するように、貯水容器64内の気体あるいはガスがオーバーフロー管94に流入することを規制する機能を有している。
移送配管114の一端は排水孔96に接続され、他端は、配管を介して適当な容器、例えば、生成水タンクに接続されている。移送配管114の中途部に、排水を調整する移送弁120cと、1対の検知電極44aとが設けられている。配管室66において、1対の検知電極44aは、排水孔96の近傍で移送配管114を挟むように配置されている。1対の検知電極44aは、例えば、チタン製で貴金属コーティングが施された平行平板状の電極を用いている。1対の検知電極42aの間には、直流又は交流の電圧が印加される。電解液配管116の一端は隔壁62bの給水口90に接続され、他端は、配管を介して電解液タンク、ここでは、塩水タンク17に接続されている。電解液配管116の中途部に送液ポンプ69が設けられている。電解液配管116の下端部に、電解液の給水、停止を切換えるための給水弁120dが設けられている。電解液配管116は、送液ポンプ69と給水弁120dとの間の位置で分岐し、この分岐した分岐配管は排水配管112の中途部に接続されている。また、分岐配管に、排水、停止を切換える排水弁120eが設けられている。
検知器42b、44b、及び46bは、それぞれ、検知電極42a、44a、及び46aに電気的に接続されている。検知器42b、44b、及び46bは、それぞれ、1対の検知電極42a、44a、及び46bに直流又は交流電圧を印加し、水充填状況や電解生成物状況等を把握する。例えば、検知器42b、44b、及び46bは、それぞれ、検知電極42a、44a、及び46aに直流電圧を印加し、電解液を直接電解することで電解液の有無を検知する。また、検知器42b、44b、及び46bは、それぞれ、検知電極42a、44a、及び46aに交流電圧を印加し、検知電極42a、44a、及び46aからの応答波形により静電容量、導電率等の測定、あるいは検知をする。
制御部89は、メインコントローラとしての機能を備え、電解水生成装置の各部に接続され、ユーザインターフェースとしてユーザ側の指令を受け取るとともに、これら各部の動作を制御し、異常検知した場合は適切な処理を行うものである。例えば、移送弁120c、給水弁120d、及び排水弁120eが電磁弁で構成されている場合、制御部89は、給水弁120a、移送弁120c、給水弁120d、及び排水弁120eの開閉をそれぞれ制御する。また、制御部89は、送液ポンプ69の運転、停止、及び送液方向切換えを制御する。制御部89は、電解槽60の陽極80aおよび陰極80bに所定の電解電圧を印加する電源を含んでいる。
制御部89は、検知電極42a、44a、及び46aおよび検知器42b、44b、及び46bに電気的に接続されている。制御部89は、検知電極42a、44a、及び46aおよび検知器42b、44b、及び46bにより、電解液の電気抵抗を直接検知し、この電気抵抗に基づいて、電解液の塩分濃度を検知する。さらに、制御部89は、検知された塩分濃度に基づいて、塩水の消費具合、電解液循環系そのものの異常、隔膜の破膜等の異常を検知することができる。制御部89は、塩水の消費を検知した場合、例えば、送液ポンプ69を作動して貯水容器64に塩水を補充するように制御する。制御部89は、電解液循環系の異常、隔膜の破膜等の異常を検知した場合、電解水生成装置の運転を停止し、ユーザに異常を報知する等の制御を行う。
例えば、制御部89は、検知電極42a及び検知器42bと検知電極44a及び検知器44bとで検知した導電率の差分値を取得し、次亜塩素酸水の有効塩素濃度や隔膜の破膜による異常等を検知する。一例として、次亜塩素酸水の有効塩素濃度を検知する場合、制御部89は、導電率の差分値に応じた有効塩素濃度表示を実施し、有効塩素濃度の適正範囲を設定し、不足であれば電流を増大し、過剰であれば電流を軽減するフィードバック制御を実行する。また、隔膜の破膜による異常を検知する場合、制御部89は、導電率の差分値の上限値を1000μS/cm(100mS/m)と設定する。制御部89は、この上限値を超えた場合に、電解水生成装置を停止し、セル交換アラームを表示又は発する。
例えば、制御部89は、検知電極46a及び46bで導電率を検知することで、塩水の有無や、電解による塩分濃度の低下等を検知し、塩水の入換えを実行する。一例として、電解による塩分濃度の低下を検知する場合、制御部89は、塩分濃度が10%となる導電率まで低下したことを検知した際に塩水の入換えを実行する。つまり、塩分濃度が10%となる導電率まで低下したことを検知するまで塩水の入換え無しで電解を繰り返す。
本実施形態によれば、電解水生成装置は、自動ポット型で構成されている。このような構成であっても、電解水生成装置は、簡単な構造で、水、例えば、陽極水および電解水の水質、水および電解水の水量や、隔膜破損などの様々な異常を正確に検知できる。その結果、電解水生成装置は、電解槽11の状況に応じて、水および電解水の水量や、水質を制御することができる。
また、前述実施形態では3室型および2室型の電解槽11の構造で示したが、1室型であっても、電解槽11に局所的に検知電極を設置することで得られる前述実施形態の効果は同じである。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11…電解槽、14…陽極、15a…中間室、15b…陽極室、15c…陰極室、16…陰イオン交換膜、18…陽イオン交換膜、19…電解液供給部、19a…供給配管、19b…排出配管、20…陰極、21…原水供給部、21a…給水配管、21b…第1排水配管、21c…第2排水配管、23…電流供給部、29…送液ポンプ、25…電解液(塩水)タンク、32…排出口、34…流入口、36…排水口、41a…第1検知電極、41b…抵抗器、43a…第2検知電極、43b…第1検知器、45a…第3検知電極、45b…第2検知器、49…制御部、51a…第1電流計、51b…第2電流計、51c…第3電流計、101…弁、201…電磁弁。

Claims (21)

  1. 電解液および被電解液を含む液体を収容する電解室と、
    前記電解室内に設けられた1対の電解電極と、
    前記電解室に一体化して設置され、当該電解室の変化を検知する検知電極と、を備えることを特徴とする電解槽。
  2. 前記検知電極は、少なくとも1対の第1検知電極を含み、前記1対の第1検知電極がそれぞれ前記電解槽の異なる位置に設けられている、ことを特徴とする請求項1に記載の電解槽。
  3. 前記検知電極は、前記1対の第1検知電極の内の少なくとも一方の第1検知電極が前記電解槽の排出部、又は流入部に設けられている、ことを特徴とする請求項2に記載の電解槽。
  4. 前記検知電極は、少なくとも1対の第1検知電極を含み、前記1対の第1検知電極の内の一方の第1検知電極が前記1対の電解電極の内の一方の電解電極を兼ねている、ことを特徴とする請求項1に記載の電解槽。
  5. 前記検知電極は、複数の第1検知電極を含み、前記電解槽の異なる位置に設けられた少なくとも2つの第1検知電極により、前記電解槽の電気特性を検知し、検知した電気特性の差分により前記電解槽の水充填状況や電解生成物状況を把握することを特徴とする請求項1に記載の電解槽。
  6. 前記検知電極は、前記電気特性として、導電率、又は静電容量を検知することを特徴とする請求項5に記載の電解槽。
  7. 前記電解室は、1つの隔膜で、一方の前記電解電極が設けられた第1電極室と、他方の前記電解電極が設けられた第2電極室と、に仕切られ、
    前記第1電極室及び前記第2電極室の内の少なくとも一方に一体化して検知電極が設置されていることを特徴とする請求項1に記載の電解槽。
  8. 前記電解室は、2つの隔膜で、電解液を収容する電解液室と、一方の前記電解電極が設けられた第1電極室と、他方の前記電解電極が設けられた第2電極室と、に仕切られ、
    前記第1電極室及び前記第2電極室の内の少なくとも一方に一体化して検知電極が設置されていることを特徴とする請求項1に記載の電解槽。
  9. 前記電解室は、2つの隔膜で、電解液を収容する電解液室と、一方の前記電解電極が設けられた第1電極室と、他方の前記電解電極が設けられた第2電極室と、に仕切られ、
    少なくとも前記電解液室に一体化して検知電極が設置されていることを特徴とする請求項1に記載の電解槽。
  10. 電解液および被電解液を含む液体を収容する電解室と、前記電解室内に設けられ、前記電解液を電解して電解生成物を生成する1対の電解電極と、前記電解室に一体化して設置された検知電極と、を備える電解槽と、
    前記検知電極と接続され、前記検知電極で検知された変化に基づいて、前記電解槽の状況を検知する、制御部と、を備えることを特徴とする電解水生成装置。
  11. 前記検知電極は、前記電解室の流入部に第1検知電極が設置され、前記電解室の排出部に第2検知電極が設置され、
    前記制御部は、前記第1検知電極で検出された第1電気特性と、前記第2検知電極で検知された第2電気特性との差分値を取得し、前記差分値に基づいて、前記電解槽内の前記電解生成物の状況を検知し、所定の装置動作をする、ことを特徴とする請求項10に記載の電解水生成装置。
  12. 前記検知電極は、前記第1電気特性及び前記第2電気特性として、導電率又は静電容量を検知する、ことを特徴とする請求項11に記載の電解水生成装置。
  13. 前記検知電極は、前記電解槽の前記1対の電解電極の内の陽極が配置された領域に設置されている、ことを特徴とする請求項10に記載の電解水生成装置。
  14. 前記電解槽は、前記電解液を収容する電解液収容領域を備え、
    前記検知電極は、前記電解液収容領域に設置されている、ことを特徴とする請求項10に記載の電解水生成装置。
  15. 前記電解槽は、少なくとも1枚の隔膜で仕切られた2室型、または2枚の隔膜で仕切られた3室型である、ことを特徴とする請求項10に記載の電解水生成装置。
  16. 前記制御部は、前記電解槽の状況に基づいて、前記電解槽での前記電解電極の電解、及び液体の流量を制御する、ことを特徴とする請求項10乃至15のいずれか1項に記載の電解水生成装置。
  17. 前記制御部は、前記検知電極で検知された変化に基づいて、前記電解槽に液体が充分に充填されていないと判定した場合、前記電解電極の電解を停止する、ことを特徴とする請求項16に記載の電解水生成装置。
  18. 前記制御部は、前記検知電極で検知された変化に基づいて、前記電解槽で前記電解生成物が充分でない、又は過剰であることを検知した場合、前記電解電極の電解、若しくは液体の流量の増加減と、停止との装置制御にフィードバックする、ことを特徴とする請求項16に記載の電解水生成装置。
  19. 前記電解槽は、前記電解室を電解液室と被電解液室とに仕切る隔膜を備え、
    前記電解液室は、水圧が前記被電解液室の水圧より高く設定され、
    前記被電解液室は、前記検知電極が設けられ、
    前記制御部は、前記検知電極により前記隔膜に透水性異常があることを検出し、検出結果に応じて動作を制御する、ことを特徴とする請求項10に記載の電解水生成装置。
  20. 前記電解槽は、前記電解室に、前記電解液を収容する電解液室と、前記被電解液を収容する被電解液室とを備え
    前記電解液室は、前記被電解液室とは独立して前記電解液を給排水し、前記検知電極が設けられ、
    前記制御部は、前記検知電極により前記電解液の有無を判定し、前記検知電極により前記電解液の液質を検出し、前記電解液室での前記電解液の給排水を制御する、ことを特徴とする請求項10に記載の電解水生成装置。
  21. 前記電解液室は、1つの給排水口を有し、前記1つの給排水口から前記電解液を給排水する、ことを特徴とする請求項19又は20に記載の電解水生成装置。
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