JP3680984B2 - 電池用シート電極の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電池用シート電極の製造方法に関し、更に詳しくは、集電体シートの表裏面に正極或いは負極活物質のペースト材料を塗工乾燥させて電池用シート電極を製造するに際し、その集電体シートの表裏面に塗工されるペースト材料の塗工・未塗工領域間に位置ズレがない電池用シート電極を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の電池用シート電極は、例えば、正極であれば、正極活物質と、その正極活物質に導電性を付与する導電材(カーボングラファイトなど)と、これら活物質と導電材とを結着させる結着剤(有機バインダなど)とを混合し有機溶剤などに溶かしたペースト材料を金属箔(Al)等の集電体シート面に塗工した後乾燥させることにより製造するようにしている。また負極であれば、金属箔(Cu)等の表面に負極活物質(グラファイトなど)を溶剤に溶かしたペースト材料を同様に塗工乾燥することにより製造している。
【0003】
そして例えば、電気自動車やハイブリッド車などの電池は、このような集電体シートの表裏両面に正極活物質を塗工した正極シートと、同じく集電体シートの表裏両面に負極活物質を塗工した負極シートとをセパレータシートを挟んで巻回し、電解液が充填される電槽缶内に装着することにより構成されている。
【0004】
また、電気自動車用電池の場合、電極シートのシート幅は100〜200mmであり、その長さは電池1本当たり数mにも及ぶものであることから、その集電方法としては、例えば、図8(a)に示すように、電極シートSの幅方向端縁に沿って未塗工領域62を設け、その未塗工領域に集電用タブ64、64、…を例えば、10〜20cm間隔の等間隔で取り付け、図8(b)に示したように、正極シートについては正極集電用タブ64、64、…群を正極端子へ接続し、負極シートについては負極集電用タブ66、66、…群を負極端子へ接続することにより構成されている。
【0005】
そしてこのような電極シートを製造するに際しては、コンマロールコータ、或いはダイコータ(リップコータ)などの塗工機が一般に用いられており、このような塗工機を用いて集電体シートSの表(おもて)面および裏面に電極活物質のペースト材料をそれぞれ塗工した後、乾燥することにより製造している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにして製造される電極シートは、上述のように集電体シートの表裏両面に一度に電極活物質のペースト材料が塗工されることは通常行われておらず、初めにどちらか一方の面(例えば、表(おもて)面)に電極活物質のペースト材料を塗工乾燥し、次いで反対側の面(裏面)に同じ組成の電極活物質のペースト材料を塗工乾燥することが行われている。
【0007】
そのために前述の図8(a)に示したように、電極シートSの塗工領域Pと未塗工領域Nの境界ラインLが表裏面で一致しない状態が生じることがある。したがって、ハイブリッド車を含めた電気自動車用の電源電池などでは、電池間の電気容量にバラツキがないことが求められるにもかかわらず、電極シートの表裏面間で電極活物質の塗工領域、未塗工領域の位置ズレが生じていることにより放電容量にバラツキが生じ、所望の電池性能が得られないという問題が懸念された。
【0008】
また、集電体シート面に塗工される電極活物質のペースト材料は、そのペースト粘度等が経時的に変化しやすい性質を有していることから、塗工ライン上でペースト材料の塗工領域が幅方向に変動することも考えられ、さらにペースト材料が浸み出し、その浸み出し量等の変化によって塗工幅が幅方向に変化して広くなったり狭くなったりし、その結果塗工領域の幅寸法が不均一となることも懸念された。
【0009】
そして現在までのところ、電極シートの活物質塗工領域と未塗工領域とが幅方向に均一であって、しかも集電体シートの表裏面の塗工領域の位置ズレを改善しようとした電極活物質の塗工方法は見当たらない。
【0010】
本発明の解決しようとする課題は、集電体シートの表裏面に電極活物質のペースト材料を塗工して電池用シート電極を作製するに際して、その集電体シート面の活物質塗工領域及び未塗工領域がシートの全長に亘って幅方向にバラツキがなく、しかも表裏面の活物質塗工領域の位置ズレがシート全長に亘って少ない電池用シート電極を製造する方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、請求項1に記載のように、集電体シートの表裏面に電極活物質のペースト材料を塗工乾燥させて電池用シート電極を製造する方法において、集電体シートの基準となる面に塗工されるペースト材料の塗工幅領域若しくは未塗工幅領域を検出すると共に、集電体シートの表裏面間のペースト材料の塗工・未塗工領域の境界ラインの位置ズレ量を、集電体シートに透過X線を照射し、透過するX線強度が相対的に強い場合は両面とも未塗工部と判定し、X線強度が相対的に弱い場合は両面とも塗工部と判定し、その中間の強度であるときは位置ズレが生じている部分であると判定することにより、位置ズレの部分を検出し、これらの検出信号に基づいて集電体シートの表裏面間の塗工境界ラインの位置ズレを補正するようにしたことを要旨とするものである。
【0012】
この場合に集電体シートの基準となる面のペースト材料の塗工幅領域、或いは未塗工幅領域を検出する方法としては各種考えられるが、光学的手法により集電体シート面に照射した光(レーザ光、赤外線など)の反射光、或いは透過光の光強度が塗工幅領域と未塗工幅領域とで異なることを利用するのが、非接触での測定ができるということで最も好ましい。
【0013】
また集電体シートの表裏面間の塗工・未塗工領域境界ラインの位置ズレ量を検出する方法としては、集電体シートの反対側の面について塗工幅領域と未塗工幅領域との境界ラインを機械的或いは光学的手法により検出し、上述の基準面での検出結果と比較して塗工幅の位置ズレ量を演算するもの、或いは、上述の基準面での測定と同様の手法により塗工幅領域、或いは未塗工幅領域を検出し、両者をパターンマッチング等により比較して塗工幅の位置ズレ量を演算するものなどが好適な例として挙げられる。
【0014】
さらに集電体シートの表裏面間の塗工境界ラインの位置ズレを補正する方法としては、上述の基準面、或いは反対面のどちらの塗工幅、或いは塗工領域・未塗工領域を調整するものであってもよいが、その場合にペースト材料の塗工幅寸法は変えずにその塗工幅領域を集電体シートの幅方向に移動させる(ズラす)か、或いは、ペースト材料の塗工幅寸法は可変であって集電体シートの幅方向の塗工領域ラインをそれぞれ個別に調整できるようにするようにしてもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の好適な一実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
まず最初に、図1は本発明に係る電池用シート電極を製造するための塗工ラインを概略的に示したものである。
【0016】
この塗工ライン10では、まず初めに巻出し部(アンコイラ)12より繰り出される集電体シートSの片面に表(おもて)面塗工装置14により電極活物質のペースト材料が塗工され、これが乾燥室16で乾燥された後、次いで裏面塗工装置18により集電体シートSの反対側の面(裏面)に同じ電極活物質のペースト材料が塗工され、再び乾燥室16で乾燥された後、巻取り部(リコイラ)20に巻き取られる。
【0017】
この場合製造されるシート電極が正極であれば、集電体シートSにはアルミ(Al)箔が一般に用いられ、シート電極が負極であれば、集電体シートSには銅(Cu)箔が一般に用いられる。また、正極シートの製造であれば、上記ペースト材料には、正極活物質とそれに導電性を付与する導電材(カーボングラファイトなど)、およびこれらを結着させる結着剤(有機バインダなど)を有機溶剤などに混合溶解させたものが用いられ、また、負極シートの場合には、負極活物質(グラファイトなど)を溶剤に溶かしたものなどが用いられる。
【0018】
この塗工ライン10では、前記裏面塗工装置18により集電体シートSの裏面にペースト材料を塗工した後(したがって、集電体シートSの表裏両面にペースト材料が塗工された状態にある。)乾燥室16に入る前の搬送ライン上において、すでに集電体シートSの表(おもて)面に塗工乾燥されているペースト材料の塗工領域の両サイドの未塗工領域幅を測定する未塗工幅測定装置22と、集電体シートSの表(おもて)面と裏面とに塗工されているペースト材料の塗工領域とその両サイドの未塗工領域との境界ラインの位置ズレ量をそれぞれ検出する塗工ライン位置ズレ検出装置24とが設けられ、さらに前記裏面塗工装置18には集電体シートSの裏面に塗工されるペースト材料の左右の塗工ラインの位置ズレを補正する塗工ライン位置ズレ補正装置26が設けられている。
【0019】
これらの未塗工幅測定装置22、塗工ライン位置ズレ検出装置24、および塗工ライン位置ズレ補正装置26は中央演算処理装置(CPU)30に電気的に接続され、未塗工幅測定装置22および塗工ライン位置ズレ検出装置24からの検出信号に基づいて前記塗工ライン位置ズレ補正装置26が駆動制御されるようになっている。
【0020】
前記未塗工幅測定装置22は、図2にその概略構成を示したように、集電体シートSの表(おもて)面側に照明光源42と該照明光源42より集電体シートS面に照射された光の反射光を検知する光学式ラインセンサ44とが配設されている。
【0021】
この未塗工幅測定装置22では、基準となる面(表面)のシート電極の左右両端にレーザ光或いは赤外線を照射して、白色光回折並びにレーザー干渉により得られた光学情報をライン形状をしたCCD(電荷結合素子)センサにより得る。CCDセンサにより得られたビデオ信号は、デジタル変換され、フレームメモリに格納されデータ処理(画像処理)をする。データの処理の最も簡単な方法としては、取り込んだ画面を格子状画素(1画素50ミクロン程度まで可能)に分割して、しきい値を決めて、2値化処理(明暗を決定)を行い、幅の測定を行う。データ処理に関しては、パターンマッチング並びに線分抽出など多数の方法がある。さらに、測定対象としては、塗工部位に着目して、集電体の中心からのズレ量及び集電体端面からのズレ量を測定し、未塗工幅としてもよい。
【0022】
また、図3は塗工ライン位置ズレ検出装置24を概略的に示したものである。この塗工ライン位置ズレ検出装置24として、図3(a)、(b)、および(c)の3つの構成態様について説明する。初めに、図3(a)は針刺し確認機構により集電体シートSの表裏両面に塗工されるペースト材料の塗工領域と未塗工領域との境界ラインの位置ズレ量を検出するものである。
【0023】
この図3(a)の位置ズレ検出装置では、集電体シートSの裏面側に設けられる針刺し確認機構45として針46、46が、集電体シートSの幅方向両端寄り位置に幅方向に移動自在であって、かつ集電体シートSの裏面側から突き刺し可能なように設けられている。
【0024】
そして針46、46を集電体シートSの裏面側から突き刺してその針刺し穴(マーカー)の位置を前述の未塗工幅測定装置22により検知することにより位置ズレ量を検出する。
【0025】
例えば、図4に、集電体シートSの表裏面の塗工・未塗工領域の範囲と、その時の前記未塗工幅測定装置22の光学式ラインセンサ44により検知される反射光強度との関係を示すが、図示のように集電体シートSの表(おもて)面の塗工領域と未塗工領域との境界ラインが検知されている状態で、前述の位置ズレ検出装置24の針刺し確認機構45により針刺し穴(マーカー)をつけた時に、集電体シートSの裏面にペースト材料が塗工されている領域では反射光強度の測定データにノイズ信号が発生することから、そのノイズ信号が発生する領域と発生しない領域との境界が集電体シートSの裏面側の塗工領域と未塗工領域との境界ラインであると判断し、表(おもて)面側の塗工領域・未塗工領域の境界ラインとのズレ量が検出され、また幅方向のどちらにズレているかが判断される。
【0026】
なお、この針刺し確認機構45の上下方向の進退動はエアーを利用して高速で短時間に数回行い、針刺し穴が左右の塗工境界ライン近辺に浮き出るように操作するのがよい。また、塗工速度が速い場合(例えば、10m/min以上)には、別途ダンサーロールなどを用いて塗工ラインの位置ズレ検出装置24の部位のみを低速度(1〜2m/min)となるようにしてもよい。
【0027】
図3(b)に示した塗工ライン位置ズレ検出装置24は、透過X線によるラインセンサ48を用いて集電体シートSの表裏面の塗工境界ラインの位置ズレ量を検出するようにしたものである。この機構は、集電体シートの幅方向に広く長手方向に絞ったライン状のX線源50より集電体シートSに対してX線を照射し、集電体シートSを透過したX線をラインセンサ48により検知し、その検知信号に基づいてCPU30により裏面の未塗工幅を決定するものである。この方法は非破壊であることから、集電体シートSにキズをつけることなく、裏面の未塗工幅を決定することができるので、効率よく塗工の位置ズレを決定することができる。
【0028】
なお、未塗工部幅の算出は、両面とも未塗工部の場合はX線強度が強く、両方とも塗工部の場合はX線強度が弱く、ズレている部分はその中間の強度であることか らズレの部分を特定し、基準面の塗工幅もしくは未塗工幅から裏面の未塗工幅を算出してもよい。
【0029】
さらに図3(c)は、図3(a)の針刺し確認機構と図3(b)の透過X線によるラインセンサ機構とを組み合わせたものであり、おおまかな初期の設定は針刺し確認機構により行い、より詳細な設定(制御)は透過X線によるラインセンサとの組み合わせで行うようにすれば、より高い精度で塗工ズレ量を検出することができることとなる。
【0030】
なお、各実施形態に示した針刺し確認機構に代えて、図2に示した未塗工幅測定装置22を集電体シートSの裏面側に設け、集電体シートSの裏面側の塗工領域・未塗工領域の境界ラインも表(おもて)面側と同じように検出し、両者の検出データに基づいて境界ラインの位置ズレ量を求めるようにしてもよい。
【0031】
図5および図6は、前記塗工ライン位置ズレ補正装置26の概略構成を示したものである。この塗工ライン位置ズレ補正装置26図示しないモータにより矢示A方向の回転駆動される塗工ロール57と、該塗工ロール57との間に所定のギャップ量をもった状態で従動回転するコンマロール56との間に、集電体シートSの裏面側に電極活物質のペースト材料を供給すると同時にその塗工領域幅を規制するペーストフィーダ部材52が設けられ、該ペーストフィーダ部材52はダイレクトモータ54(小型、軽量、高トルクの超音波モータなど)により集電体シートSの幅方向に移動自在に構成されている。
【0032】
そして例えば、前記未塗工幅測定装置22と塗工ライン位置ズレ検出装置24からの検知信号により図7(a)に示したように集電体シートSの幅方向どちらかに塗工境界ラインのズレが生じている(ズレ量:L)と判断されれば、そのズレがなくなるようにCPU30から塗工ライン位置ズレ補正装置26のダイレクトモータ54に補正指令信号が出され、該ダイレクトモータ54の駆動により前記ペーストフィーダ部材52がそのズレを修正する方向へ1/2×L量移動される。これにより同図(b)に示したように集電体シートS面の表裏面間の塗工境界ラインの位置ズレが解消されるものである。この実施形態では、前記ペーストフィーダ部材52のメカ機構が簡単で軽量化でき、容易に作動可能な構造となっている。
【0033】
なお、この図5および図6に示した実施形態では、ペーストフィーダ部材52の幅方向の左右側壁板が一体構造となっているためペースト材料の塗工領域幅を調整できない構成となっているが、その左右両側壁板が別個にモータ駆動により幅方向へ移動できるようにしてペースト材料の塗工領域幅を変えることができるようにすることもできる。そうすれば、もともと集電体シートSの表裏面の塗工領域幅が異なっていて表裏面間の左右の塗工境界ラインのズレ量が一方ではL、他方ではL(L≠L)となっているような時にペーストフィーダ部材52の左右側壁板を個別に調整することができる。
【0034】
また、塗工幅を補正(可変)できる手段としては、前記したコンマロールコータなどでは、ペーストの液量の調整により塗工幅を可変する事が可能(ペーストが適正な粘度であれば、液量と塗工幅には比例する関係がある)である。ペーストの液だめに上下動可能な静電容量センサを取り付けてペーストの液面を制御し、塗工幅を(数mm)可変する事をしてもよい。
【0035】
さらに、上記した塗工ラインでは、集電体シートSの表(おもて)面へのペースト材料の塗工処理と、裏面へのペースト材料の塗工処理とが離れた部位で行われ、一つのラインでシート電極が製造されるものであるが、小型の塗工ラインなどでは、初めに表(おもて)面のみにペースト材料を塗工乾燥して巻き取り、次に裏面にペースト材料を塗工乾燥するという二つのラインのものもある。そこでこの二つのラインを備えるものでは、裏面塗工ラインの巻出し位置にEPC(エッジポジションコントロール)を取り付けて、表(おもて)面側の塗工ラインに設けられる未塗工幅測定装置22からの測定データと裏面側の塗工ラインの前記EPCからの検知信号に基づいて集電体シートSを左右に移動する事により、塗工位置ズレの補正を行っても良い。
【0036】
以上各種実施形態について説明したが、本発明では、このように3つの制御装置、すなわち未塗工幅測定装置22、塗工ライン位置ズレ検出装置24、及び塗工位置ズレ補正装置26を用いて、表面の塗工幅及び未塗工幅と裏面の塗工幅及び未塗工幅とが一致するように電極製造時にフィードバック制御するものであり、塗工の位置ズレが発生した段階で直ちにその塗工の位置ズレを補正するようにしていることから、電極シートの全長に亘って均一な塗工幅及び未塗工幅を有し、しかも表面と裏面の塗工ラインが一致する安定した電池用シート電極を作製することができる。
【0037】
また、このフィードバック制御においては絶えず塗工ライン幅方向の位置のズレを監視していることから、その測定手段や検出手段が電池シートの製品評価としての役割を果たすこともでき、シート電極を製造した段階で製品の品質を保証することができるものである。
【0038】
本発明は、上記した実施例に何等限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、上記実施例ではコンマロール方式の塗工機に適用した場合について説明したが、ダイコータ(リップコータ)方式の塗工機にも適用することができる。更に、本発明は、パート塗工により幅広の集電体シートに塗工して幅方向に未塗工部があるシート電極を製造する場合にも適用することができ、この場合には、生産性を著しく向上させることができる。
【0039】
また、未塗工幅測定手段、或いは塗工ラインの位置ズレ検出手段としては、上記実施例以外にも種々の方法を適用することができ、例えば、より安価な測定手段としては、空気を利用した流量式、背圧式、或いは差圧式のものが挙げられ、この場合には空気量を電気的に変換して制御すれば、同様のことが行える。
【0040】
【発明の効果】
本発明に係る電池用シート電極の製造方法によれば、正極或いは負極を構成する集電体シートの両面に正極或いは負極活物質のペーストを塗布し乾燥させて電池用シート電極を製造する工程において、前記集電体シート面の基準面を塗工した後に、該基準面の左右の未塗工幅或いは塗工幅を測定し、該測定データにより基準面と該基準面の反対面との左右塗工ラインの位置ズレを検出し、該検出データに基づいて基準面と反対面の左右塗工ラインの位置ズレを補正するように反対面の塗工をフィードバック制御して行うようにしたことにより、シート電極の表面と裏面に塗工の位置ズレがなく、塗工幅及び未塗工幅が幅方向に均一となるように活物質を塗工することができ、このようなシート電極を用いて電池を作製した場合には、各電池間において塗工の位置ズレに伴う活物質重量のバラツキを抑えることができ、初期容量のバラツキがない多数の安定した電池の製造が可能で、一定の製品品質を保証することができる。
【0041】
そしてこのように本発明は、その測定手段や検出手段が製品評価としての役割を果たすこともでき、一定の製品品質が保証されたシート電極を極めて高い精度で提供することができることから、製品評価に要する手間や時間を省くことができ、しかもその品質評価は非破壊であることから製造した製品を無駄にすることのない経済効率の高いものである。したがって、本発明は、電池の初期放電容量の均一性が求められる電気自動車用電池等のシート電極の作製にも適用することができるものであり産業上極めて有用性の高い発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての電池用シート電極の製造塗工ラインの概略構成を示した図である。
【図2】図1に示した塗工ラインにおける未塗工幅測定装置22の概略構成を示した図である。
【図3】図1に示した塗工ラインにおける塗工位置ズレ検出装置24の概略構成として、針刺し確認機構(a)を備えたものと、透過X線によるラインセンサ(b)を備えたものと、これらを組み合わせたもの(c)をそれぞれ示した図である。
【図4】集電体シートの表裏面の塗工領域・未塗工領域の境界ラインの位置ズレ量を検出する手法を説明するための図である。
【図5】図1に示した塗工ラインにおける裏面塗工装置18と塗工ライン位置ズレ補正装置26との構成を概略的にを示した斜視図である。
【図6】図5に示した裏面塗工装置18および塗工ライン位置ズレ補正装置26を正面からみた図である。
【図7】集電体シートの表裏面間の塗工・未塗工の境界ラインの位置ズレ量を補正する手法を説明した図である。
【図8】従来一般に知られる電極シート(a)と、これを巻回したもの(b)の構成を示した図である。
【符号の説明】
10 シート電極製造装置(塗工ライン)
14 表(おもて)面塗工装置
18 裏面塗工装置
22 未塗工幅測定装置
24 塗工ライン位置ズレ検出装置
26 塗工位置ズレ補正装置
S 集電体シート

Claims (1)

  1. 集電体シートの表裏面に電極活物質のペースト材料を塗工乾燥させて電池用シート電極を製造する方法において、
    集電体シートの基準となる面に塗工されるペースト材料の塗工幅領域若しくは未塗工幅領域を検出すると共に、
    集電体シートの表裏面間のペースト材料の塗工・未塗工領域の境界ラインの位置ズレ量を、集電体シートに透過X線を照射し、透過するX線強度が相対的に強い場合は両面とも未塗工部と判定し、X線強度が相対的に弱い場合は両面とも塗工部と判定し、その中間の強度であるときは位置ズレが生じている部分であると判定することにより、位置ズレの部分を検出し、
    これらの検出信号に基づいて集電体シートの表裏面間の塗工境界ラインの位置ズレを補正するようにしたことを特徴とする電池用シート電極の製造方法。
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