JP3680439B2 - 除草剤の組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、N−ベンジル−2−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ブタン酸アミドと除草活性を有するスルホニルウレア系化合物(2)とを有効成分として含有する除草剤の組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
N−ベンジル−2−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ブタン酸アミドを有効成分とする除草剤としては、有効成分として、この化合物とウレア系化合物とを含有するもの(特開昭63−10749号公報)、及びトリアジン系化合物、フェノキシ系化合物を含有するもの(特開平2−40307号公報)が知られているが、本発明のスルホニルウレア系化合物との混合効果についてはまったくしか知られていなかった。。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、N−ベンジル−2−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ブタン酸アミドの除草効果を相乗的に高める化合物によって、N−ベンジル−2−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ブタン酸アミドの使用量,作物に対する薬害,散布回数,散布労力,経費などの低減効果を期待できる除草剤の組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記の課題を解決するために研究した結果、除草活性を有するN−ベンジル−2−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ブタン酸アミドと除草活性を有するスルホニルウレア系化合物(2)とを、防除したい雑草に同時に接触させることによって、難防除雑草を含む幅広い殺草スペクトルを有し(特に、ヤエムグラ,スミレ,オオイヌノフグリ,ハコベ,マトリカリアなどに有効である)、各々単独で使用する場合よりも少ない使用量で済むので、作物に対する薬害(特に、麦に対して薬害がなく),散布回数,散布労力,経費などの低減効果を期待できる除草剤の組成物を見出した。
即ち、本発明は、次式(1):
【0005】
【化4】
Figure 0003680439
【0006】
で示されるN−ベンジル−2−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ブタン酸アミドと
次式(2):
【0007】
【化5】
Figure 0003680439
【0008】
(式中、Rは水素原子,メチル基を表わし、Yはメチル基,メトキシ基を表わし、ZはCH,Nを表わし、Aは次に示す置換基
【0009】
【化6】
Figure 0003680439
【0010】
を表わす。)
で示される除草活性を有するスルホニルウレア系化合物(2)とを有効成分として含有することを特徴とする除草剤の組成物に関するものである。
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本除草剤の組成物は、除草活性を有するN−ベンジル−2−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ブタン酸アミド(以下、化合物1と称す。)と除草活性を有するスルホニルウレア系化合物(2)とを、有効成分として含有することを特徴とするものである。
【0011】
除草活性を有する好ましいスルホニルウレア系化合物(2)としては、3−(6−メトキシ−4−メチル−1,3,5−トリアジン2−イル)−1−[2(2−クロロエトキシ)フェニルスルホニル]ウレア(以下、化合物2と称す。),メチル3−[3−(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン2−イル)ウレイドスルホニル]チオフェン−2−カルボキシレイト(以下、化合物3と称す。),メチル2−[3-(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5,−トリアジン−2−イル)ウレイドスルホニル]ベンゾエイト(以下、化合物4と称す。)などを挙げることができる。
これらの化合物2〜4は、市販品として入手することができる。
【0012】
化合物1は、特開昭63−10749号公報に記載の方法によって製造するとができる。
本除草剤の組成物は、化合物1と1種以上の除草活性を有するスルホニルウレア系化合物(2)とを常法によって配合し、例えば、粉剤,乳剤,微粒剤,粒剤,SE剤(Suspoemulsion剤),液剤,水和剤,フロアブル製剤(ゲル剤),油剤又はエアゾルなどの製剤に調製して使用することができる。
そして、その配合の際には、本除草剤の組成物の雑草への付着,吸収の向上,薬剤の分散,乳化,展着などの性能を向上させるために、担体,界面活性剤,分散剤,補助剤などを使用することができる。
担体としては、固体担体,液体担体,その混合物などを挙げることができる。
【0013】
固体担体としては、鉱物質粉末,固形肥料,植物質粉末,高分子化合物,ワックス類などを挙げることができる。
鉱物質粉末としては、タルク,ベントナイト,クレー,カオリン.ケイソウ土ホワイトカーボン,バーミキュライト,モンモリナイト,消石灰,ケイ砂などを挙げることができる。
固形肥料としては、硫安,尿素などを挙げることができる。
植物質粉末としては、大豆粉,デンプンなどを挙げることができる。
高分子化合物としては、石油樹脂,ポリ塩化ビニルなどを挙げることができる。
液体担体としては、炭化水素(ケロシン,鉱油など)、芳香族炭化水素(ベンゼン,トルエン,キシレンなど)、塩素化炭化水素(クロロホルム,四塩化炭素など)エーテル類(ジオキサン,テトラヒドロフランなど)、ケトン類(アセトン,シクロヘキサノン,イソホロンなど)、エステル類(酢酸エチル,エチレングリコールアセテート,マレイン酸ジブチルなど)、アルコール類(メタノール,n−ヘキサノール,エチレングリコールなど)、極性溶媒(ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシドなど)、水などを挙げることができる。
【0014】
界面活性剤や分散剤としては、非イオン系(ポリオキシエチレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンアルキルエステル,ポリオキシエチレンソルビタンアルキルエステルなど),陰イオン系(アルキルベンゼンスルホネート,アルキルスルホサクシネート,アルキルサルフェート,アリールスルホネートなど),陽イオン系(ラウリルアミンなどのようなアルキルアミン類,ポリオキシエチレンアルキルアミン類など),両性型(力ルボン酸,硫酸エステルなど)などを挙げることができる。
そして、その製剤の性状を改善するためには、例えば、キサンタンガム,カルボキシメチルセルロース,ポリエチレングリコール,アラビアゴムなどを補助剤として用いることができる。
また、さらに、必要に応じて、本剤に殺虫剤,殺菌剤,他種の除草剤,植物生長調節剤,忌避剤,肥料,土壌改良剤などを添加して、適用雑草,適用病害虫,使用方法,使用時期などの拡大をはかることもできる。
【0015】
化合物1と除草活性を有するスルホニルウレア系化合物(2)とを合計した有効成分濃度は、水和剤,乳剤,液剤,フルアブル剤及び油剤では1〜90%、粉剤及び微粒剤では1〜70重量%、粒剤では1〜75重量%である。
本除草剤の組成物における有効成分の混合割合は、化合物1の1重量部に対して、除草活性を有するスルホニルウレア系化合物(2)が水和剤の場合には0.01〜2重量部,乳剤の場合には0.01〜1重量部、フロアブル製剤の場合には0.01〜1重量部である。
そして、これら両種の化合物を併用して除草効果を有効に発揮させるためには、各々単独で使用する場合の使用量の1/10〜1/2の重量でよい。
本除草剤の組成物である化合物1と除草活性を有するスルホニルウレア系化合物(2)とを合計した使用薬量は、剤型,使用時期,対象雑草及び作物,気象条件,土壌条件などによって異なるが、好ましくは100〜1,000g/haである。
【0016】
本除草剤の組成物は、化合物1と除草活性を有するスルホニルウレア系化合物(2)とを各々単独で使用する場合よりも少ない使用量で、難肪除雑草を含む幅広い殺草スペクトルを有し、各々単独で使用する場合よりも相乗的な効果によってより少ない使用量で済むので、作物に対する薬害,散布回数,散布労力,経費などの低減効果を期待できるものである。
難防除雑草を含む幅広い雑草としては、例えば、ノビエ,メヒシバ,スズメノテッポウ,スズメノカタビラ,エノコログサ,シロザ,イヌビユ,アオビユ,イチビ,マルバアサガオ,オオイヌタデ,イヌホウズキ,ポピー,ワイルドマスタド,マトリカリア,ヤエムグラ,オオイヌノフグリ,フラサバソウ,ホトケノザ,ヒメオドリコソウ,スミレ,ナズナ,オランダミミナグサ,ハコベなどを挙げることができる。
【0017】
本除草剤の組成物は、これらの雑草に対して顕著な効果を有するが、特に、マトリカリア,ハコベ,ヤエムグラ,オオイヌノフグリ,フラサバソウ,ホトケノザ,ヒメオドリコソウ,スミレ,ナズナなどの穀類畑の広葉雑卓に対して顕著な効果を有することから、除草剤としての利用価値が非常に高いものである。
さらに、本除草剤組成物は、作物に対して薬害が低減又は認められないものであり、特に、ムギ類(コムギ,オオムギ,ライムギ,エンバクなど)の作物で高い安全性を持って使用できるものでもある。
【0018】
【実施例】
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、これらは、本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1〔製剤の調製〕
(1) 水和剤の調製
化合物1(20重量部),化合物2(1重量部),ラウリル硫酸ナトリウム(2重量部),リグニンスルホン酸ナトリウム(5重量部),ホワイトカーボン(20重量部)及びカオリン(52重量部)を均一に混合し、次いで粉砕して水和剤を得た。
【0019】
(2) 水和剤の調製
化合物1(10重量部),化合物3(2重量部),ラウリル硫酸ナトリウム(2重量部),リグニンスルホン酸ナトリウム(5重量部),ホワイトカーボン(20重量部)及びカオリン(51重量部)を均一に混合し、次いで粉砕して水和剤を得た。
【0020】
(3) 乳剤の調製
化合物1(10重量部),化合物4(1.5重量部)及びソルポール3658(商品名;東邦化学工業製の乳化剤)(10重量部)を、シクロヘキサノン(30重量部)及ぴフェニルキシニリルエタン(49.5重量部)の混合物に均一に溶解して乳剤を得た。
【0021】
(4) SE剤(Suspoemulsion剤)の調製
化合物1(10重量部)をナフタレンホルムアルデヒドスルホネ−トナトリウム塩(0.5重量部)と共にシリコーンエマルジョン(0.1重量部)を添加した水(25重量部)に加え、ビーズ(直径0.5mm)を使用して混連して懸濁ベースを得た。
化合物3(2重量部)にスパン80(商品名:花王株式会社製)(6重量部)とツィーン40(商品名:花王株式会社製)(4重量部)とを加熱下で混合して得られた混合物を、プロキセルAB(商品名:ゼネカ社製)(0.01重量部),キサンタンガム(0.01重量部),ポリピニルアルコール(1重量部)及び水(51.38重量部)からなる溶液中に添加し、高撹勢断絆機で十分に撹件・乳化させて乳濁ベースを得た。
この乳濁ベースに、前記の懸濁ベースを撹拌しながら加えてSE剤を得た。
【0022】
(5) フロアブル剤の調製
予め微粉砕した化合物1(10重量部)及び化合物2(1重量部)を、キサンタンガム(0.15重量部),シリコーンエマルジョン(0.5重量部),プロキセルAB(商品名:ゼネカ社製)(0.01重量部),無水マレイン酸ジイソプチレンコポリマーのナトリウム塩(2重量部)及びナフタレンホルムアルデヒドスルホネートナトリウム塩(2重量部)を含んだ水溶液(84.34重量部)に加え、ダイノミル(シンマルエンターブライズ社製)でビーズ(直径0.5mm)を使用して十分に湿式粉砕してフロアブル剤を得た。
【0023】
実施例2〔効力試験〕
(1) 雑草生育期の茎葉処理試験
1/5,000アールのワグネルポットに畑土壌(砂壌土)を充填し、植物の種子(コムギ,ノスズメノテッポウ,ハコベ.マトリカリア,スミレ,ホトケノザ、オオイヌノフグリ又はヤエムグラ)を播種した。
コムギの2〜3葉期、雑草の3〜5葉期に、実施例1の(2) に準じて調製した水和剤を、後述の表1に記載したような所定の薬量になるように植物の茎葉に加圧噴霧器を用いて均一に散布処理した。
そして、無加温ガラス室内(0〜18℃)で生育させ、5週間後に除草効果を調査した。
除草効果は、調査時に残存している供試植物の地上部生体重量を秤り、次の数式1によって算出した。
【0024】
【数1】
Figure 0003680439
【0025】
その結果を表1に示す。
【0026】
【表1】
Figure 0003680439
【0027】
なお、表1中の括弧内の値は、相加効果の期待値を示す。そして、その値は、次に示すColbyの式(Colby.S.R;Weed15巻、20〜22頁,1967年)によって求めた。
【0028】
【数2】
Figure 0003680439
(但し、Xは、除草剤Aをag/haの薬量で処理した時の抑制率(%)を表し;Yは、除草剤Bをbg/haの薬量で処理した時の抑制率(%)を表わす。)
【0029】
【発明の効果】
本除草剤の組成物は、N−ベンジル−2−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ブタン酸アミドとスルホニルウレア系化合物とを有効成分として含有することによって、両種の除草効果が相乗的に高まったものであり、N−ベンジル−2−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ブタン酸アミドの使用量,作物に対する薬害,散布回数,散布労力,経費などの低減効果を期待することができるものである。

Claims (4)

  1. 次式(1):
    Figure 0003680439
    で示されるN−ベンジル−2−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ブタン酸アミドと
    次式(2):
    Figure 0003680439
    (式中、Rは水素原子,メチル基を表わし、Yはメチル基,メトキシ基を表わし、ZはCH,Nを表わし、Aは次に示す置換基
    Figure 0003680439
    を表わす。)
    で示される除草活性を有するスルホニルウレア系化合物(2)とを有効成分として含有することを特徴とする除草剤の組成物。
  2. N−ベンジル−2−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ブタン酸アミドと、3−(6−メトキシ−4−メチル−1,3,5−トリアジン2−イル)−1−[2(2−クロロエトキシ)フェニルスルホニル]ウレア,メチル3−[3−(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン2−イル)ウレイドスルホニル]チオフェン−2−カルボキシレイト及びメチル2−[3−(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン−2−イル)ウレイドスルホニル]ベンゾエイトから選ばれた1種又は2種以上のスルホニルウレア系化合物(2)とを有効成分として含有することを特徴とする除草剤の組成物。
  3. N−ベンジル−2−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ブタン酸アミドとメチル3−[3−(4−メトキシ−6−メチル−1,3,5−トリアジン2−イル)ウレイドスルホニル]チオフェン−2−カルボキシレイトとを有効成分として含有することを特徴とする除草剤の組成物。
  4. N−ベンジル−2−(4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェノキシ)ブタン酸アミドと3−(6−メトキシ−4−メチル−1,3,5−トリアジン2−イル)−1−[2(2−クロロエトキシ)フェニルスルホニル]ウレアとを有効成分として含有することを特徴とする除草剤の組成物。
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