JP3679948B2 - 砥石車 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、砥石車に関する。例えば、凹曲面形状の研磨面を端面に有し、円錐ころ軸受用円錐ころの端面研磨に用いる砥石車に関する。
【0002】
【従来の技術】
上述の砥石車は、円筒形状に形成され、その端面に研磨面を有する。この研磨面は所定の凹曲面形状に形成され、円錐ころの大端面の形状、例えば、凸曲面形状に対応した形状とされている。
研磨面には、円錐ころの円錐台形状に形成されたワークの大端面が押しつけられて、研磨される。このとき、砥石車は回転し、これとともに、ワークは研磨面に沿いつつ、図4に示すような送り軌道90を通って送られる。この送り軌道90は、図4の紙面垂直方向に湾曲した円弧状をなし、この送り軌道90には、砥石車91の研磨面にワークを導入し、また研磨面からワークを導出するための一対のワークガイド92が設けられている。送り軌道90は、一方のワークガイド92から研磨面の外周部へ入り、この外周部から内周部を経て外周部へと研磨面を横断し、他方のワークガイド92へと至っている。送り軌道90内でワークは研磨面および各ワークガイド92に押しつけられている。各ワークガイドと研磨面との間でワークをスムーズに乗り移らせるためには、各ワークガイドを回転する砥石車91の周面にできるだけ接近した位置に、高精度に位置決めして固定するのが好ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ワークガイドをそのように高精度に位置決めして固定するのは困難であり、仮に、位置決め精度が悪い場合には、ワークがワークガイドと研磨面の外周との境界部分でがたつき、研磨面に欠けを生じることがある。このため、砥石車の寿命が短くなっていた。
【0004】
また、研磨面の内周縁部が残りの部分よりも摩耗し易いことから、研磨面の形状精度を維持するためには、最も摩耗の進行が早い内周縁部に合わせて残りの部分をドレスにより削ることになる結果、砥石車の寿命が短くなっていた。
研磨面の内周縁部が摩耗し易いのは、ワークに対する切込み量が、上述の欠けを防止するために研磨面の外周縁部で少なくされるのに対して、研磨面の内周縁部(図4のワークW7のある位置)で相対的に大きくされる傾向にあるからである。
【0005】
また、研磨面の内周縁部では、研磨面からワークにかかる力(以下「研磨力」という。)が、ワークの倒れを助長する方向(送り軌道の接線方向)に沿って強く働く。これにより、ワークが正規の状態から傾斜すると、研磨面の内周縁部を強く押圧し、多大な摩耗を生じさせる。
そこで、本発明の目的は、上述の技術的課題を解決し、寿命を長くできる砥石車を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1に記載の砥石車は、円筒状の砥石車本体と、この砥石車本体の内周面に固定され、且つ研磨材を含まない円筒状の内ガイドとを備え、砥石車本体の一端面に凹曲面をなす研磨面が形成され、内ガイドの端面は、研磨面の凹曲面に連続する凹曲面をなし、ワークの被研磨面の少なくとも一部を案内することを特徴とする。
【0007】
この構成によれば、砥石車の内周部を研磨材を含まない内ガイドで構成したので、砥石車の端面の内周部で研磨力が働かない結果、ワークの倒れを防止でき、倒れに起因する摩耗の増大を防止することができる。
また、内ガイドは研磨面に連続する凹曲面でワークの被研磨面を受け止めるので、研磨面と内ガイドの端面との境界部分をワークがスムーズに移行でき、この点からもワークの倒れを防止できる。
【0008】
請求項2に記載の砥石車は、請求項1に記載の砥石車において、上記内ガイドは、樹脂系材料を主成分とし、砥石車本体と近似する硬度を有することを特徴とする。
この構成によれば、内ガイドおよび砥石車本体の端面が確実に均一に摩耗するので、砥石車の端面をドレスする際に、単一のドレス刃にて砥石車の端面全体を均一にドレスすればよく、作業し易い。
【0009】
ここで、樹脂系材料を主成分とするとは、内ガイドが樹脂系材料のみで構成される場合をも含む趣旨である。樹脂系材料としては、樹脂を含む材料であればよく、例えば、樹脂材料単体でもよいし、あるいは樹脂材料と研磨力のない無機質または有機質のフィラーとが配合されたものでもよい。また、内ガイドの材質としては、エポキシ系樹脂単体、またはエポキシ系樹脂とクリオライトとの配合物を例示できるが、その限りではない。
【0010】
また、内ガイドの硬度は、ロックウェル硬度計Lスケールにおいて、砥石車本体の硬度に対し、±20以内の硬度を要求される。なお、砥石車本体の硬度は、ワークの種類および要求される研磨後の品質に応じてロックウェル硬度計Lスケール50〜120の範囲内で変更されるものであり、その際には、変更された砥石車本体の硬度に対して±20以内の範囲内に内ガイドの硬度を調整する必要がある。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の砥石車を、添付図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の一実施形態の砥石車の断面図である。
砥石車2は、円筒状をなし、その一端面2aは、中心軸線2bの回りに回転対称な形状の凹曲面に形成されている。また、砥石車2の他端面は平面状に形成され、ここに、砥石車2を中心軸線2bの回りに回転駆動するための円板形状の取付部材3が固定されている。
【0016】
砥石車2は、研磨材を含む円筒状の砥石車本体21と、この砥石車本体21の内周面21bに固定され、且つ研磨材を含まない円筒状の内ガイド22と、砥石車本体21の外周面21cに固定され、且つ研磨材を含まない円筒状の外ガイド23とを備えている。
砥石車2の端面2aは、内ガイド22の端面22aと、砥石車本体21の研磨面21aと、外ガイド23の端面23aとを、径方向の内方から外方に向けて並べて構成されている。各面21a,22a,23aは、凹曲面に形成され、各凹曲面は互いに隣接する凹曲面に連続し、全体として一つの大きな凹曲面を構成している。
【0017】
凹曲面は、例えば、球面からなり、この球面の中心は、砥石車2の中心軸線2b上に配置されている。凹曲面は、ワークである円錐ころの大端面の凸曲面形状に対応した形状とされている。
砥石車本体21は、研磨材としての砥粒と、この砥粒を保持する結合剤とを含んでいる。研磨材は、例えば、アルミナ質系砥粒であり、結合剤は、熱硬化性樹脂やガラス質系の材質等を利用することができる。
【0018】
内ガイド22および外ガイド23は、それぞれ同じ樹脂材料からなる。この樹脂材料は、エポキシ樹脂を主成分とするものであり、砥石車本体21と近似するロックウェル硬度を有し、同じ程度の耐摩耗性をもつものとされる。例えば、単一のドレス刃を砥石車2の端面全体に均一に沿わせてドレスする際に、砥石車本体21と内ガイド22と外ガイド23とが均一に摩耗してドレスされた面に段差が生じないようにされており、また、研磨加工するに際して、砥石車2の端面2aに沿ってワークが送られるときに、砥石車本体21と内ガイド22と外ガイド23とが均一に摩耗して各面21a,22a,23aの境界に段差が生じないようにされている。
【0019】
次に、本砥石車2を利用する研磨装置1を、図2の概略構成を示す模式図を参照して説明する。
研磨装置1は、円錐ころ軸受用の円錐ころの大端面を球面からなる凸曲面に研磨加工するためのものであり、略円錐台形状のワークを加工する。
研磨装置1は、中心軸線2bの回りに第1駆動手段11により回転駆動される上述の砥石車2と、中心軸線2bに交差する回転軸線12aの回りに第2駆動手段12により回転駆動されて複数のワークWを保持する保持体13とを有している。
【0020】
保持体13は、回転軸線12aを中心として回転する一対の円板14,15を含んでいる。これら円板14,15は、円板形状の主体部14d,15dと、これら主体部14d,15dの中心部から回転軸線12aに沿って延びて第2駆動手段12と駆動連結される軸部14a,15aと、主体部14d,15dの外周縁にあって互いに接近するように逆向きに張り出す環状張出部14b,15bとをそれぞれ有している。環状張出部14b,15bの相対向する端面は、保持面14c,15cを構成しており、保持面14c,15c同士の間に円錐ころからなるワークWを複数挟んで保持するようにしている。保持面14c,15cは、互いに逆向きに傾斜する円錐テーパ面からなり、ワークWの円錐面からなる周面と接する。
【0021】
保持面14c,15c間に保持された複数のワークWの中心軸線WCは、回転軸線12aに直交する平面A内において、この平面Aと回転軸線12aとの交点Pを中心とする放射状に並べられている。また、複数のワークWは、例えば、その中心孔を貫通する軸からなる保持器16によって、上述の交点Pを中心とする平面A内の円弧上において、周方向の間隔を規制され、例えば、円周等配に保持されている。また、ワークWの大端面は円板14,15の径方向外方に向けられ、予め定められた径方向位置に配置されている。この径方向位置を通り交点Pを中心として平面Aに含まれる円が、砥石車2の端面2aにほぼ沿って、特に、端面22aの内周縁部を通るようにされ、また、砥石車2の中心軸線2bは交点Pと交わるようになっている。
【0022】
第2の駆動手段12は一対で設けられ、一対の円板14,15をそれぞれ駆動する。一対の円板14,15は、複数のワークWをこのワークWの中心軸線WCの回りに自転自在に保持し、相対回転することにより生じる保持面14c,15c間の周速差により、複数のワークWを自転させるようにしている。また、上述の周速差は、回転軸線12aの回りにワークWを公転させるように設定されている。
【0023】
各ワークWは、ワークの公転軌道からなる円形の送り軌道18を送られる。ワークは、図3に示すように、送り軌道18(図3では紙面垂直方向に湾曲している。)の一部の領域で、ワークの大端面を研磨するために砥石車2の端面2aに沿って送られ、送り軌道18の残りの領域では、ワークガイド17により案内される。ワークガイド17は、環状の一部を切り欠かれた形状であり、その内周面を保持体13の外周部に接近して配置され、内周面にワークWの大端面を沿わせている。
【0024】
また、一対の円板14,15は、互いに接近するように付勢手段19により付勢され、保持面14c,15cのテーパ面により、ワークの大端面を砥石車2の端面2aおよびワークガイド17に押し付けている。
この研磨装置1では、砥石車2を回転させると、砥石車本体21と内ガイド22と外ガイド23とは一体に回転する。ワークは、自転しつつ送り軌道18を送られる。その間に、砥石車2の端面2aにワークを押しつけ、研磨面21aによりワークに凸曲面形状を形成することができる。
【0025】
詳細に説明する。ワークは、ワークガイド17の一部分17aから外ガイド23の端面23aの外周部に入り、外ガイド23の端面23aは、ワークの被研磨面を、ワークガイド17から内周部となる研磨面21aへ案内する。この間、ワークは内ガイド23の端面23aで支持されるが、研磨されない。ワークは、砥石車本体21の研磨面21aにより研磨される。
【0026】
そして、内ガイド22の端面22aが、ワークの被研磨面を、研磨面21aの一位置(ワークW2のある位置)から砥石車2の端面2aの内周縁部を経て上述の一位置と周方向に離れた研磨面21aの他位置(ワークW4のある位置)へ案内する。この間、ワークは内ガイド22の端面22aで支持されるが、研磨されない。内ガイド22の端面22aの内周縁部では、ワークW3の径方向の外側部分だけが、内ガイド22の端面22aで支持されている。なお、内ガイド22は、内周縁部でワークの全体を支持してもよく、ワークの少なくとも一部を支持すればよい。
【0027】
その後、ワークは研磨面21aによりさらに研磨される。次に、外ガイド23の端面23aが、ワークの被研磨面を研磨面21aの外周縁部からワークガイド17の他部分17bへと案内する。ワークは、砥石車2の端面2aの外周部を経てワークガイド17に出ていく。
このように本実施の形態によれば、砥石車2の内周部を研磨材を含まない内ガイド22で構成したので、砥石車2の端面2aの内周部で研磨力が働かない結果、内周部での研磨力によるワークの倒れを防止でき、倒れに起因する摩耗の増大を防止することができる。
【0028】
また、内ガイド22の端面22aは、研磨面21aと連続する凹曲面でワークの被研磨面を受け止めるので、研磨面21aと内ガイド22の端面22aとの境界部分をワークがスムーズに移行でき、この点からもワークの倒れを防止できる。
また、ワークの切込み量が内周寄り程に大きくされる場合に、砥石車2の端面2aの摩耗が内周寄りで相対的に大きくなるとしても、内ガイド22の端面22aは研磨作用を有しないので、ワークの加工精度を低下させる虞がない。
【0029】
また、外ガイド23を設けたことにより、ワークW1(図3参照)は、砥石車2の外周に接近した位置にあるワークガイド17から研磨面21aに移行するときに、外ガイド23の端面23aを経由して研磨面21aに移行するので、スムーズに移行することができる。これは、端面23aが、研磨面21aと連続する凹曲面をなし、且つ研磨力を働かせないからである。また、ワークが逆向きに研磨面21aからワークガイド17に移行して出て行くときも同様である。このように、移行時のワークががたつかないので、砥石車2の外周部に欠けが生じることがない。
【0030】
また、外ガイド23の端面23aでは、研磨力が働かないので、ワークガイド17と砥石車2の端面2aとの位置決め精度が十分に高くない場合であったとしても、ワークのがたつきを防止することができる。従って、砥石車2の端面2aへ載せるときのワークの位置決め、例えば、ワークガイド17の砥石車2に対する組み付け位置精度を、高精度にせずに済む。
【0031】
このように本砥石車2では、砥石車2の端面2aの内周寄り部分での摩耗や、外周寄り部分での欠けを抑制できる結果、砥石車2の端面2aの形状精度を維持するために、ドレス作業を定期的に行う場合のドレス間隔を長くすることができ、また、ドレス時に、研磨面21aを必要以上に削らずに済むので、砥石車2を長寿命化することができる。
【0032】
特に、砥石車2が内ガイド22および外ガイド23を共に備える場合には、より確実に長寿命化できて好ましい。なお、内ガイド22だけであっても、それに応じた効果を得ることができる。
また、内ガイド22および外ガイド23は、砥石車本体21と近似する硬度に調整されていることにより、同じ程度の耐摩耗性を有している。これにより、研磨加工時に、内ガイド22、外ガイド23および砥石車本体21の各端面は確実に均一に摩耗するので、砥石車2の端面2aの摩耗を径方向に均一にすることができる。これに加えて、同じ程度の耐摩耗性を有しているので、砥石車2の端面2aをドレスする際に、単一のドレス刃にて砥石車2の端面2a全体を均一にドレスすればよく、内ガイド22および外ガイド23を備えない従来の砥石車と同様に作業できるので、作業し易い。
【0033】
ここで、この作用を得られる内ガイド22および外ガイド23の材質としては、樹脂系材料を主成分とするものであればよい。ここで、樹脂系材料を主成分とするものには、樹脂系材料のみからなるものを含む趣旨である。樹脂系材料としては、樹脂を含む材料であればよく、例えば、樹脂材料単体でもよいし、あるいは樹脂材料と研磨力のない無機質または有機質のフィラーとが配合されたものでもよい。本実施の形態の内ガイド22および外ガイド23の材質は、エポキシ樹脂50重量部とクリオライト50重量部とが均一に配合されたものである。また、内ガイド22および外ガイド23において、砥石車本体21と近似する硬度を得るために、樹脂材料やフィラーの種類や配合割合が変更されてもよい。
【0034】
また、内ガイド22の硬度において、砥石車本体21と近似する硬度としては、ロックウェル硬度計Lスケールにおいて、砥石車本体21の硬度に対して±20以内の硬度を要求される。なお、砥石車本体21の硬度は、ワークの種類および要求される研磨後の品質に応じてロックウェル硬度計Lスケールで50〜120の範囲内で変更されるものであり、その際には、変更された砥石車本体の硬度に対して±20以内の範囲内に内ガイド22の硬度を調整する必要がある。また外ガイド23の硬度についても、上述の硬度にすることが要求される。
【0035】
また、内ガイド22および外ガイド23の径方向の寸法は、研磨面21aを大きくするうえで、できるだけ薄くするのが好ましい。
特に、内ガイド22の径方向の厚み(幅)は、少なくともワークを支持できる寸法(例えば、1mm)があればよく、さらに、1個のワークの直径寸法の50%以下の寸法が好ましい。その理由としては、ワークの送り軌道18が端面2aの内周縁部を通ることから、内ガイド22の厚みが上述の直径寸法の50%を超える場合には、厚みが直径寸法の50%の場合に比べて、ワークの倒れの防止効果は同じであるのに対して、研磨面21aが小さくなるからである。具体的には、内ガイド22の幅は、ワークWである円錐ころの大端面の直径寸法の略40%の寸法(2mm)とされており、この寸法であれば、砥石車2の内周縁部でワークを十分に支持できる。
【0036】
外ガイド23の径方向の厚み(幅)は、1個のワークの直径寸法の2分の1以上で、且つ1個のワークの直径寸法以下の範囲の寸法が好ましい。例えば、幅は、ワークの被研磨面となる円錐ころの大端面の直径寸法にほぼ等しい寸法(5mm)とされている。外ガイド23の厚みが、上述の直径寸法の2分の1以上の場合には、ワークを砥石車2の端面2aに載せるときに、ワークの中心がワークガイド17から端面23aに乗り移った後にワークが研磨面21に入るようにできるので、ワークを安定させる上で好ましく、また、外ガイド23の厚みが、上述の直径寸法の2分の1以上で、上述の直径寸法となるまでは、大きくなるほどにワークをより一層安定させることができる。外ガイド23の厚みが、上述の直径寸法となる場合に、外ガイド23の端面23aはワーク全体を確実に載せて、安定に保持でき、ワークをワークガイド17と研磨面21aとの間で確実にスムーズに案内することができるが、外ガイド23の厚みが、上述の直径寸法以上であっても、安定性は同じであるのに対して、研磨面が相対的に狭くなるので、好ましくない。
【0037】
また、内ガイド22の径方向の寸法は、外ガイド23の径方向の寸法以下に小さくするのが好ましい。というのは、上述の送り軌道18では、ワークは内ガイド22を、外ガイド23よりも長い時間をかけて通過することから、内ガイド22を相対的に小さくするのが、研磨面21aを効果的に大きくできて、効率良く研磨することができる。
【0038】
なお、砥石車2は、円錐ころ軸受の円錐ころの大端面の研磨用以外の用途に利用することもできる。また、凹曲面としては、球面以外の凹湾曲面であってもよい。
また、上述の実施の形態では、送り軌道18の接線方向と、砥石車2の接線方向とが一致する位置では、ワークは内ガイド22の端面22aにだけ載って支持されていたが、ワークの一部が、多少研磨面21aにまたがっていても構わない。
【0039】
その他、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【0040】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、研磨面から滑らかに連続し、且つ研磨力を生じない内ガイドの端面によって、ワークを案内することにより、砥石車の端面内周部でのワークの倒れに起因する摩耗を防止でき、砥石車を長寿命化することができる。
【0041】
請求項2に記載の発明によれば、内ガイドが樹脂系材料を主成分とし、砥石車本体と近似する硬度を有すれば、ドレス作業がし易い
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す砥石車の断面図である。
【図2】図1に示す砥石車を利用する研磨装置の概略構成の模式図である。
【図3】図1に示す砥石車を端面側から見た図である。
【図4】従来の砥石車でのワークの送り軌道を示す端面側から見た図である。
【符号の説明】
2 砥石車
2a 端面
21 砥石車本体
21a 研磨面
21b 内周面
21c 外周面
22 内ガイド
22a 端面
23 外ガイド
23a 端面

Claims (2)

  1. 円筒状の砥石車本体と、
    この砥石車本体の内周面に固定され、且つ研磨材を含まない円筒状の内ガイドとを備え、
    砥石車本体の一端面に凹曲面をなす研磨面が形成され、
    内ガイドの端面は、研磨面の凹曲面に連続する凹曲面をなし、ワークの被研磨面の少なくとも一部を案内することを特徴とする砥石車。
  2. 請求項1に記載の砥石車において、
    上記内ガイドは、樹脂系材料を主成分とし、砥石車本体と近似する硬度を有することを特徴とする砥石車。
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