JP3679622B2 - ガラスランの取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、四輪自動車のウインドガラスのサッシュ部に装着されるガラスランの取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は、自動車のサイドドア1を示し、サイドドア1のサッシュ部にガラスラン2を装着する手順を示している。図中における矢印F方向が、車両の前部である。ガラスラン2を装着するときは、初めにドア本体3のアウタパネルとインナパネルとの隙間にドアガラス4を組み入れておき、ロアサッシュ5の下端5aとガラスラン2の端部を揃えて位置合わせし、次いで、ガラスラン2をロアサッシュ5及びコーナピース6に設けた溝に装着させる。そして、ロアサッシュ5及びコーナピース6をサッシュフレーム7に組み付ける。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の取付方法ではロアサッシュ5、コーナピース6及びガラスラン2の長さにばらつきがあると、サッシュフレーム7とコーナピース6の上部とが会合する部分に対応するガラスラン2の角部8が、該会合部に合致しないことがある。
このような取付不良は、水漏れを引き起こす原因となったり、外観上の見栄えが悪い。よって、このような不具合が発生したときには、ガラスラン2の組み付け位置を再調整しなければならず手間がかかる。
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、サッシュフレームとコーナピースの会合部に、ガラスランの角部が合致するガラスランの取付構造を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明のガラスランの取付構造は、ドア本体の上部に取付けたサッシュフレームと、該サッシュフレームとドア本体との隅角部に設けられ、ガラスランを挟持するコーナピースと、該コーナピースを上部に取付け、下部が前記ドア本体の内部に配設されるロアサッシュとを設け、上記サッシュフレームとコーナピースの上端部との会合部に上記ガラスランの角部が配設され、上記サッシュフレームからロアサッシュに亘ってガラスランを装着させるガラスランの取付構造において、上記コーナピースの上部に上記ガラスランの角部を挟み込む一対の位置決め用の凸部を設けるとともに、上記ガラスランの一方の側面に凹部を形成し上記凸部を上記凹部に嵌合させ、上記ガラスランの角部を上記会合部に一致させて固定した。
また、上記目的を達成するために本発明のガラスランの取付構造は、ドア本体の上部に取付けたサッシュフレームと、該サッシュフレームとドア本体との隅角部に設けられ、ガラスランを挟持するコーナピースと、該コーナピースを上部に取付け、下部が前記ドア本体の内部に配設されるロアサッシュとを設け、上記サッシュフレームとコーナピースの上端部との会合部に上記ガラスランの角部が配設され、上記サッシュフレームからロアサッシュに亘ってガラスランを装着させるガラスランの取付構造において、上記コーナピースの上部に上記ガラスランの角部を挟み込む一対の位置決め用の凸部を設けるとともに、上記ガラスランの一方の側面に一対の突部を上下に形成し、該突部間に上記凸部を嵌合させて、上記ガラスランの角部を上記会合部に一致させて固定した。
さらに、上記目的を達成するために本発明のガラスランの取付構造は、ドア本体の上部に取付けたサッシュフレームと、該サッシュフレームとドア本体との隅角部に設けられ、ガラスランを挟持するコーナピースと、該コーナピースを上部に取付け、下部が前記ドア本体の内部に配設されるロアサッシュとを設け、上記サッシュフレームとコーナピースの上端部との会合部に上記ガラスランの角部が配設され、上記サッシュフレームからロアサッシュに亘ってガラスランを装着させるガラスランの取付構造において、上記コーナピースの上部には、上記ガラスランの両側部を挟持する一対の位置決め用の凸部が設けられ、上記ガラスランの一方の側面に凹部を形成し、もう一方の側面に一対の突部を上下に形成し、該突部間に凹部を形成し、上記凸部を上記凹部にそれぞれ嵌合させて上記ガラスランの両側部を挟持させて、上記ガラスランの角部を上記会合部に一致させて固定した。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態によるガラスランの取付構造について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ部分には同一の符号を付して説明する。
図1は、自動車のリヤ側のサイドドア1を示し、サイドドア1は下部にドア本体3を設け、上部にドアガラス4の縁部をガラスラン2を介して保持するサッシュフレーム7を設けている。サイドドア1の後部のサッシュフレーム7の下側の隅角部には、図2〜4に示す樹脂製のコーナピース6が装着されている。図中の矢印Fは車両の前方を示し、図2中の矢印Aは、車両の外側から車内方向を指し、さらに図3はその矢視A方向からコーナピース6を見た図である。
【0006】
図に示すように、コーナピース6は、ほぼ三角形状であり金属製のロアサッシュ5の上部に取付けられ、後部にはサッシュフレーム7の間隙に嵌入する挿入部9を突出させている。コーナピース6の前部は、ガラスラン2を挿入する間隙10が、左右両側壁11,12の間に設けられ、間隙10の距離は弾性を有するガラスラン2の幅とほぼ同じか若干狭い。
三角形状である両側壁11,12の上部には、板状の凸片14,15を、各々後方に突出させている。その部分の断面形状を図5に示す。図に示すように、一方の凸片14は、側壁11の内壁面と面一であり、他方の凸片15は側壁12面よりも側壁11側に突出させている。
【0007】
図2に示すように、ゴム製のガラスラン2は角部8が形成され、該角部8はコーナピース6の上部とサッシュフレーム7とが会合する部分に配設される。角部8の室内側の側面には、突部16,17を設け、それらの間に凹部18を形成している。図6に示すように凹部18の長さ、すなわち突部16と17間は、コーナピース6の室内側にある凸片14が、該凹部18に嵌まるように同じ長さに設定されている。また、凸片14と凹部18の配置場所は、角部8の折れ線がコーナピース6の挿入部9の頂き9aに一致させて、位置決めできるように配置する。
【0008】
図3に示すように、ガラスラン2の車外側の側面には、四角形状の凹部19が設けられている。凹部19の形状及び深さは、凸片15が嵌まるように合致させている。図7に示すように、ガラスラン2は溝が略コ字形状であり、その内部に沿ってドアガラス4が上下動する。このガラスラン2は、サッシュフレーム7、コーナピース6、ロアサッシュ5に装着してドアガラス4の縁部を保持する。なお、ガラスラン2は図2〜図4では、その両端部を省略しているが、サッシュフレーム7から図示しないフロント側のロアサッシュ及びリア側のロアサッシュ5まで延在する長さを有している。
【0009】
ガラスラン2をサイドドア1に装着するときは、図8に示すように、ガラスラン2の角部8よりも少し下側の部分をコーナピース6の間隙10に嵌め込み、矢印a方向に引っぱる。これにより、ガラスラン2の室内側の凹部18にコーナピース6の凸片14が嵌まり、室外側の凹部19に凸片15が嵌まる。
この際、凸片14と凹部18の配置、及び凸片15と凹部19の配置場所を、ガラスラン2の角部8の折れ線がコーナピース6の挿入部9の頂き9aに一致させるようにしているので、それらのずれはなくなる。
次いで、コーナピース6及びロアサッシュ5をドア本体3の上部及び内部に配設する。なお、コーナピース6とロアサッシュ5は、インサート成形等により予め一体的に形成されている。
【0010】
このように、本実施の形態では、ガラスラン2の角部8がコーナピース6に対して、常に一定の位置に組付けることができる。よって、水漏れを防止するとともに外観が向上する。さらに、組付け後に位置の不具合が生じるような事はなく、仮に生じたとしても、その修正作業は従来のものに比べて大幅に減らすことができる。また、ガラスラン2の組付けも容易で、嵌合部をガラスラン2の左右両面に設けているので、組付け後も外れることがない。さらに、ガラスラン2の角部8で位置決めをしているので、従来のようにガラスラン2の一端部で位置決めしたものよりも、サッシュフレーム7の各コーナー部への装着が容易となり、その装着精度も向上する。
【0011】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、勿論、本発明はこれに限定されることなく本発明の技術的思想に基いて種々の変形が可能である。
上記実施の形態では、ガラスラン2側に凹部18,19を形成し、コーナピース6側にそれに嵌まる凸部である凸片14,15を設けたが、ガラスラン2側に凸部を設け、コーナピース6側に凹部を設けても良く、ガラスラン2の一方の面に凸部を設け、他方の面に凹部を設けても良い。
また、上記実施の形態では、リヤ側のサイドドア1について説明したがフロントドアのフロント側ロアサッシュに取付けたコーナピースにも適用することができる。
さらに、位置決め用の嵌合部は、ガラスラン2の側面とコーナピース6の左右両側壁11,12に設けたが、嵌合部を設ける場所はガラスラン2の後側面等、他の部分に設けてもよい。
【0012】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のガラスランの取付構造によれば、ドア本体の上部に取付けたサッシュフレームと、該サッシュフレームとドア本体との隅角部に設けられ、ガラスランを挟持するコーナピースと、該コーナピースを上部に取付け、前記ドア本体の内部に配設されるロアサッシュとを設け、上記サッシュフレームからロアサッシュに亘ってガラスランを装着させるガラスランの取付構造において、上記コーナピース及び上記ガラスランに互いに嵌合する位置決め用の嵌合部を設けたので、ガラスランがコーナピースに対して、常に一定の位置に組付けることができる。よって、水漏れを防止するとともに外観が向上する。また、組付け後に位置の不具合が生じるような事はない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態によるガラスランの取付構造を採用しているドアパネルの側面図である。
【図2】本発明の実施の形態によるガラスランの取付構造のガラスランとコーナピースの取付状態を示すための車室内側から見た斜視図である。
【図3】図2の矢視A方向から見たガラスランとコーナピースの取付状態を示すための車外側から見た斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態によるガラスランの取付構造のガラスランとコーナピースを取付けた状態を示す斜視図である。
【図5】図2のX−X線方向における断面図である。
【図6】図2のY−Y線方向における断面図である。
【図7】図2のZ−Z線方向における断面図である。
【図8】本発明の実施の形態によるガラスランの取付構造のガラスランをコーナピースに装着させる手順を示す斜視図である。
【図9】従来例によるガラスランの取付構造を採用しているドアパネルの側面図である。
【符号の説明】
1 サイドドア
2 ガラスラン
3 ドア本体
4 ドアガラス
5 ロアサッシュ
6 コーナピース
7 サッシュフレーム
8 角部
11,12 側壁
14,15 凸片
16,17 突部
18,19 凹部
Claims (3)
- ドア本体の上部に取付けたサッシュフレームと、該サッシュフレームとドア本体との隅角部に設けられ、ガラスランを挟持するコーナピースと、該コーナピースを上部に取付け、下部が前記ドア本体の内部に配設されるロアサッシュとを設け、
上記サッシュフレームとコーナピースの上端部との会合部に上記ガラスランの角部が配設され、上記サッシュフレームからロアサッシュに亘ってガラスランを装着させるガラスランの取付構造において、
上記コーナピースの上部に上記ガラスランの角部を挟み込む一対の位置決め用の凸部を設けるとともに、上記ガラスランの一方の側面に凹部を形成し上記凸部を上記凹部に嵌合させ、上記ガラスランの角部を上記会合部に一致させて固定したことを特徴とするガラスランの取付構造。 - ドア本体の上部に取付けたサッシュフレームと、該サッシュフレームとドア本体との隅角部に設けられ、ガラスランを挟持するコーナピースと、該コーナピースを上部に取付け、下部が前記ドア本体の内部に配設されるロアサッシュとを設け、
上記サッシュフレームとコーナピースの上端部との会合部に上記ガラスランの角部が配設され、上記サッシュフレームからロアサッシュに亘ってガラスランを装着させるガラスランの取付構造において、
上記コーナピースの上部に上記ガラスランの角部を挟み込む一対の位置決め用の凸部を設けるとともに、上記ガラスランの一方の側面に一対の突部を上下に形成し、該突部間に上記凸部を嵌合させて、上記ガラスランの角部を上記会合部に一致させて固定したことを特徴とするガラスランの取付構造。 - ドア本体の上部に取付けたサッシュフレームと、該サッシュフレームとドア本体との隅角部に設けられ、ガラスランを挟持するコーナピースと、該コーナピースを上部に取付け、下部が前記ドア本体の内部に配設されるロアサッシュとを設け、
上記サッシュフレームとコーナピースの上端部との会合部に上記ガラスランの角部が配設され、上記サッシュフレームからロアサッシュに亘ってガラスランを装着させるガラスランの取付構造において、
上記コーナピースの上部には、上記ガラスランの両側部を挟持する一対の位置決め用の凸部が設けられ、上記ガラスランの一方の側面に凹部を形成し、もう一方の側面に一対の突部を上下に形成し、該突部間に凹部を形成し、上記凸部を上記凹部にそれぞれ嵌合させて上記ガラスランの両側部を挟持させて、上記ガラスランの角部を上記会合部に一致させて固定したことを特徴とするガラスランの取付構造。
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