JP3677313B2 - 押し花乾燥マット - Google Patents
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Description
本発明は押し花を作る場合に使用する押し花乾燥マットに関する。
【0002】
従来、押し花を作る場合、ボードあるいは重ねた複数枚の用紙に乾燥剤を塗布あるいは含浸された乾燥マットを用いることが考えられている。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】
従来の乾燥マットを用いて押し花を作ると、押し花用の草花から乾燥マットの乾燥剤で水分を除去することができるが、乾燥マットに接触した部分と、接触しない部位との水分の除去にムラが生じ、押し花を作る草花の種類によっては変色してしまうという欠点があった。
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、乾燥剤をほぼ均一に配置された乾燥シートにほぼ均一に水分を吸収させて押し花を作る草花から効率よく、短時間に水分を除去して、変色したりするのを確実に防止することができる押し花乾燥マットを提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照し合せて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は乾燥剤をほぼ均一に配置された乾燥シートと、この乾燥シートの表面および裏面をくるんで覆うように取付けられたクッションシートと、このクッションシートの上面および下面の両方に配置された押し花にする草花の水分を分散吸収する画用紙状の吸水分散紙とで押し花乾燥マットを構成している。
【0007】
【作用】
上記のように構成された押し花乾燥マットは、乾燥シートの上部に吸水分散紙を位置させ、その上に押し花にする草花を置き、その上に吸水分散紙および乾燥シートを重ね押し圧することにより、草花の水分は吸水分散紙に吸水され周囲に分散され、分散された水分は乾燥シートの乾燥剤によって乾燥される。
【0008】
【本発明の実施例】
以下、図面に示す実施例により、本発明を詳細に説明する。
【0009】
図1ないし図10の本発明の第1の実施例において、1は乾燥剤をほぼ均一に配置された乾燥シートで、この乾燥シート1は乾燥剤としての塩化カルシウム二水塩あるいは塩化リチウム一水塩の20〜30重量パーセントの水溶液に塗布あるいはワラ半紙等のシート材2を数枚〜数十枚綴じたものを浸し、引き上げて一旦乾燥させた後、85°C〜110°Cで乾燥させたもので、このようにして製造された乾燥シート1は自在に折曲げられる程度の柔軟性を有する。
【0010】
3は前記乾燥シート1の表面と裏面とをくるんで覆うように取付けられたクッションシートで、このクッションシート3はポリウレタンフォーム、テトロン綿、ちりめん紙、フェルト、不織布等のクッション性を有する材質で、前記乾燥シート1をくるむようにして覆い、端部を接着剤等で固定して筒状に形成されている。
【0011】
4、4は前記クッショクシート3の表面と裏面に配置される水分を吸水して、周囲に分散させることができる画用紙あるいはFSA紙(カネボー株式会社の商品名)等の吸水分散紙で、この吸水分散紙4、4は前記クッションシート3と分離された状態でもよく、あるいは接着剤でところどころ接着して一体化してもよい。
【0012】
5、5は一対のプレス板で、このプレス板5、5は前記クッションシート3の縦・横寸法とほぼ同じ寸法の板状の水分を含浸することがない合成樹脂板あるいは発泡樹脂板で形成されたものが使用されている。
【0013】
6は前記乾燥シート1の外周部をクッションシート3で覆ったものを複数枚、前記吸水分散紙4を複数枚、前記一対のプレス板5、5および該一対のプレス板5、5を押し圧固定する2個の輪ゴム7、7を密封状態で収納することができる開口部8をチャック9で密封することができる防湿袋で、この防湿袋6はポリプロピレン、KOP等の防湿シート材で形成されている。
【0014】
上記構成の押し花乾燥マット10は押し花を作る場合、防湿袋6より内部に収納されたものを取出し、プレス板5の上に乾燥シート1を覆ったクッションシート3および吸水分散紙4をのせ、該吸水分散紙4上に押し花にする草花11を形を整えて並べる。
【0015】
この上に吸水分散紙4、クッションシート3で覆われた乾燥シート1および吸水分散紙4を順次積み重ね、最上部にプレス板5を重ねて、図9に示すように輪ゴム7、7を取付け、プレス板5、5間に重ねられたものを押し圧固定する。
【0016】
この状態で、防湿袋6内に収納し、密封して放置することにより草花11の水分は吸水分散紙4、4に接触した部分より、該吸水分散紙4、4の周辺に分散され、この状態で吸水分散紙4、4に吸水された水は乾燥シート1、1の乾燥剤によって、乾燥シート1、1の全面の乾燥剤で乾燥させることができる。
【0017】
【本発明の異なる実施例】
次に図11ないし図16に示す本発明の異なる実施例につき説明する。なお、これらの本発明の異なる実施例の説明に当って、前記本発明の第1の実施例と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0018】
図11ないし図13の本発明の第2の実施例において、前記本発明の第1の実施例と主に異なる点は、ボード12に乾燥剤を塗布あるいは含浸させた乾燥シート1Aを用いた点で、このように形成した乾燥シート1Aを用いて構成した押し花乾燥マット10Aにしても、前記本発明の第1の実施例と同様な作用効果が得られる。
【0019】
図14ないし図16の本発明の第3の実施例において、前記本発明の第1の実施例と主に異なる点は、乾燥シート1の表面および裏面に吸水分散紙4、4を配置した点で、このように構成した押し花乾燥マット10Bにしても、前記本発明の第1の実施例と同様な作用効果が得られる。
【0020】
なお、前記本発明の各実施例では乾燥剤を塗布あるいは含浸された乾燥シート1、1Aを用いたものについて説明したが、本発明はこれに限らず乾燥剤を付着させたり介装させたりしたものを用いてもよい。
【0021】
【本発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0022】
(1)乾燥剤をほぼ均一に配置された乾燥シートと、この乾燥シートの表面および裏面をくるんで覆うように取付けられたクッションシートと、このクッションシートの上面および下面の両方に配置された押し花にする草花の水分を分散吸収する画用紙状の吸水分散紙とで構成されているので、押し花にする草花の水分は吸水分散紙に吸収され分散された後、乾燥シートの乾燥剤によって乾燥させることができる。
したがって、従来のように乾燥シートの一点に水分が吸収され、該部が飽和状態となり乾燥しなくなるのを効率よく防止し、乾燥シートのほぼ全面の乾燥剤で効率よく乾燥させることができる。
このため、押し花にする草花を変色が生じないように、ほぼ均一に乾燥させることができる。
【0023】
(2)前記(1)によって、乾燥シートに柔軟性があっても画用紙状の吸水分散紙によって、押し花にする草花の押し圧時にしわができるのを効率よく防止することができる。
【0024】
(3)前記(1)によって、構造が簡単であるので、容易に製造することができるとともに、楽に使用することができる。
【0025】
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す一部破断斜視図。
【図2】本発明の第1の実施例を示す縦断面図。
【図3】本発明の第1の実施例のクッションシートで覆った乾燥シートの一部破断斜視図。
【図4】本発明の第1の実施例の吸水分散紙の斜視図。
【図5】本発明の第1の実施例のプレス板の斜視図。
【図6】本発明の第1の実施例の吸水分散紙上に草花を配置した状態の説明図。
【図7】本発明の第1の実施例の草花を挟む状態の説明図。
【図8】本発明の第1の実施例の草花を挟んで、セットした状態の説明図。
【図9】本発明の第1の実施例の草花を挟み、押し圧した状態の説明図。
【図10】本発明の第1の実施例の防湿袋に収納する状態の説明図。
【図11】本発明の第2の実施例を示す一部破断斜視図。
【図12】本発明の第2の実施例のクッションシートで覆った乾燥シートの一部破断斜視図。
【図13】本発明の第2の実施例の草花を挟む状態の説明図。
【図14】本発明の第3の実施例を示す一部破断斜視図。
【図15】本発明の第3の実施例の乾燥シートの斜視図。
【図16】本発明の第3の実施例の草花を挟む状態の説明図。
【符号の説明】
1、1A:乾燥シート、 2:シート材、
3:クッションシート、 4:吸水分散紙、
5:プレス板、
6:防湿袋、
7:輪ゴム、
8:開口部、
9:チャック、
10、10A、10B:押し花乾燥シート、
11:草花、
12:ボード。
Claims (2)
- 乾燥剤をほぼ均一に配置された乾燥シートと、この乾燥シートの表面および裏面をくるんで覆うように取付けられたクッションシートと、このクッションシートの上面および下面の両方に配置された押し花にする草花の水分を分散吸収する画用紙状の吸水分散紙とからなることを特徴とする押し花乾燥マット。
- 紙等のシート材に乾燥剤をほぼ均一に配置された複数枚重ねた形成した乾燥シートと、この乾燥シートの表面および裏面をくるんで覆うように取付けられたクッションシートと、このクッションシートの上面および下面の両方に配置された押し花にする草花の水分を分散吸収する画用紙状の吸水分散紙とからなることを特徴とする押し花乾燥マット。
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JP08642395A JP3677313B2 (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | 押し花乾燥マット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP08642395A JP3677313B2 (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | 押し花乾燥マット |
Publications (2)
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JPH08259401A JPH08259401A (ja) | 1996-10-08 |
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Family
ID=13886489
Family Applications (1)
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JP08642395A Expired - Lifetime JP3677313B2 (ja) | 1995-03-17 | 1995-03-17 | 押し花乾燥マット |
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Families Citing this family (2)
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1995
- 1995-03-17 JP JP08642395A patent/JP3677313B2/ja not_active Expired - Lifetime
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