JP3644583B2 - 押し花乾燥マットの製造方法および押し花乾燥マット - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は押し花を作る場合に使用する押し花乾燥マットの製造方法および押し花乾燥マットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の押し花乾燥マットはボードに乾燥剤を塗布あるいは含浸させたものを使用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の押し花乾燥マットはボードに乾燥剤を塗布あるいは含浸させたものであるので、乾燥剤が少なく、十分な乾燥ができないとともに、そのまま使用すると押し花にする草花と乾燥剤が直接接触し、変色の原因になったりするという欠点があった。
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、十分な乾燥剤を使用することができるとともに、そのまま使用しても押し花にする草花に直接接触することなく、手頃なクッション性を有する押し花乾燥マットの製造方法および押し花乾燥マットを提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は押し花乾燥マットとして使用できる大きさの段ボールで形成された押し花乾燥マット本体の一方の開口部を閉塞する一方の開口部閉塞工程と、この一方の開口部閉塞工程後に他方の開口部より押し花乾燥マット本体内に粒状あるいは粉状の乾燥剤を充填する乾燥剤充填工程と、この乾燥剤充填工程後に他方の開口部を閉塞する他方の開口部閉塞工程と、前記押し花乾燥マット本体の上下面のいずれか一方あるいは両方に該押し花乾燥マット本体の外周部と同じ寸法あるいは外周部よりもわずかに大きい寸法のクッションシートを接着固定するクッションシート接着工程とで押し花乾燥マットの製造方法を構成している。
【0007】
また、本発明は押し花乾燥マットとして使用できる大きさの段ボールで形成された押し花乾燥マット本体と、この押し花乾燥マット本体内に充填された粒状あるいは粉状の乾燥剤と、前記押し花乾燥マット本体の一方の開口部と他方の開口部を閉塞する閉塞体と、前記押し花乾燥マット本体の上下面のいずれか一方あるいは両方に接着固定した該押し花乾燥マット本体の外周部と同じ寸法あるいは外周部よりもわずかに大きい寸法のクッションシートとで押し花乾燥マットを構成している。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明者が考えた押し花乾燥マットの製造方法および、本発明を詳細に説明する。
【0009】
図1ないし図5に示す本発明者が考えた押し花乾燥マットの製造方法において、1は図2に示すように押し花乾燥マットとして使用できる大きさの段ボールで形成された押し花乾燥マット本体2の一方の開口部3を閉塞する一方の開口部閉塞工程で、この一方の開口部閉塞工程1で使用される押し花乾燥マット本体2は、あらかじめ所定の寸法に裁断された段ボールや使用済の段ボールを所定の寸法に切断されたものが使用される。
また、一方の開口部3の閉塞は本例では接着テープあるいは粘着テープ4を用いて行なう。
【0010】
5は前記一方の開口部閉塞工程1後に、図3に示すように他方の開口部6より押し花乾燥マット本体2内に粒状あるいは粉状の無水硫酸マグネシウムや生石灰等の乾燥剤7を充填する乾燥剤充填工程で、この乾燥剤充填工程5では複数枚の押し花乾燥マット本体2を並列させて、他方の開口部6を上部に位置させ、上部より乾燥剤7を流し込むようにして充填する。
【0011】
8は前記乾燥剤充填工程5後に図4に示すように、他方の開口部6を閉塞する他方の開口部閉塞工程で、この他方の開口部閉塞工程8は本発明の実施の形態では接着テープあるいは粘着テープ4を用いて行なう。
【0012】
上記のような方法により製造された押し花乾燥マット9は図5に示すように、押し花にする草花10を押し花乾燥マット9、9で順次挟み、輪ゴム11、11で押し圧するとともに、防湿袋12に収納し、重し13を載せることにより短時間に押し花を形成することができる。
【0013】
次に、図6ないし図17に示す本発明および本発明の異なる実施の形態につき説明する。なお、これらの本発明および本発明の異なる実施の形態の説明に当って、前記本発明者が考えた押し花乾燥マットの製造方法と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0014】
図6ないし図8に示す本発明の第1の実施の形態において、前記本発明者が考えた押し花乾燥マットの製造方法と主に異なる点は、押し花乾燥マット本体2の上下面、本発明の実施の形態では、他方の開口部閉塞工程8後に押し花乾燥マット本体2の上下面のいずれか一方あるいは両方、本発明の実施の形態では両方にクッションシート14、14を接着固定するクッションシート接着工程15を行なった点で、このようにクッションシート接着工程15を用いて製造された押し花乾燥マット9Aはクッションシート14によって押し花を作る場合に、押し花にする草花の損傷を効率よく防止することができる。
なお、前記クッションシート接着工程15で使用されるクッショシート14は押し花乾燥マット本体2の外周部と同じ寸法、あるいはわずかに大きい寸法のポリウレタンフォーム、テトロン綿、ちりめん紙、フェルト、不織布等が使用される。
【0015】
図9ないし図12に示す本発明の第2の実施の形態において、前記本発明者が考えた押し花乾燥マットの製造方法と主に異なる点は、クッションシート14Aで押し花乾燥マット2の一方の開口部3を閉塞する一方の開口部閉塞工程1Aを行なうとともに、乾燥剤充填工程15後にクッションシート14Aで他方の開口部6を閉塞する他方の開口部閉塞工程8Aを行なうとともに、クッションシート接着工程15Aとを行なった点で、このようにして押し花乾燥マット9Bを製造してもよい。
【0016】
図13ないし図17に示す本発明の第3の実施の形態において、前記本発明者が考えた押し花乾燥マットの製造方法と主に異なる点は、図14に示すように中央部に打ち抜き孔16を形成した段ボールで形成した乾燥マット本体2Aの中央側の一方の開口部3を通気性のカバー17で閉塞する一方の開口部閉塞工程1Bを行なうとともに、乾燥剤充填工程5を行なった後、図15に示すように外周側の他方の開口部6を通気性あるいは非通気性の接着テープ等を用いたカバー17Aで閉塞する他方の開口部閉塞工程8Bを行なって押し花乾燥マット9Cを製造した点で、このように形成された押し花乾燥マット9Cは押し花18を密封容器19に収納する場合に、密封容器19内に収納することにより、密封容器19内の押し花18の乾燥を保つことができる。
なお、前記密封容器19はガラス板20と、このガラス板20の背面外周部に接着剤で固定されるアルミシート等のカバーシート21と、押し花18が取付けられる透明板22とで構成されている。
【0017】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0018】
(1)押し花乾燥マットとして使用できる大きさの段ボールで形成された押し花乾燥マット本体の一方の開口部を閉塞する一方の開口部閉塞工程と、この一方の開口部閉塞工程後に他方の開口部より押し花乾燥マット本体内に粒状あるいは粉状の乾燥剤を充填する乾燥剤充填工程と、この乾燥剤充填工程後に他方の開口部を閉塞する他方の開口部閉塞工程と、前記押し花乾燥マット本体の上下面のいずれか一方あるいは両方に該押し花乾燥マット本体の外周部と同じ寸法あるいは外周部よりもわずかに大きい寸法のクッションシートを接着固定するクッションシート接着工程とからなるので、段ボールを用いた押し花乾燥マット本体の内部に乾燥剤を充填することができる。
したがって、押し花を乾燥させるための乾燥剤が十分に収納されるため、効率よく乾燥させることができる押し花乾燥マットを製造することができる。
【0019】
(2)前記(1)によって、乾燥剤が段ボールを用いた押し花乾燥マット本体内に収納されているので、押し花を行なう場合、押し花にする草花に直接乾燥剤が接触することがなく、変色したりするのを効率よく防止することができる。
【0020】
(3)前記(1)によって、段ボールを用いた押し花乾燥マット本体を使用しているので、適度なクッション性が得られ、押し花を行なう場合、押し花にする草花の損傷を効率よく防止することができる。
【0021】
(4)前記(1)によって、段ボール、乾燥剤、開口部を閉塞するものを使用して押し花乾燥マットを製造できるので、製造が容易で、安価に製造することができる。
したがって、段ボールは使用済のものを用いて押し花乾燥マット本体にすることにより、段ボールのリサイクルを図ることができる。
【0022】
(5)前記(1)によって、クッションシートによって押し花にする草花の損傷を効率よく防止して、きれいな押し花を作ることができる。
【0023】
(6)請求項2も前記(1)〜(5)と同様な効果が得られる。
【0024】
(7)請求項3も前記(1)〜(5)と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明者が考えた押し花乾燥マットの製造方法の工程図。
【図2】一方の開口部閉塞工程の説明図。
【図3】乾燥剤充填工程の説明図。
【図4】他方の開口部閉塞工程の説明図。
【図5】押し花を作る場合の説明図。
【図6】本発明の第1の実施の形態の工程図。
【図7】本発明の第1の実施の形態のクッションシート接着工程の説明図。
【図8】本発明の第1の実施の形態の押し花乾燥マットの説明図。
【図9】本発明の第2の実施の形態の工程図。
【図10】本発明の第2の実施の形態の一方の開口部閉塞工程の説明図。
【図11】本発明の第2の実施の形態の他方の開口部閉塞工程の説明図。
【図12】本発明の第2の実施の形態の押し花乾燥マットの説明図。
【図13】本発明の第3の実施の形態
【図14】本発明の第3の実施の形態の一方の開口部閉塞工程の説明図。
【図15】本発明の第3の実施の形態の他方の開口部閉塞工程の説明図。
【図16】本発明の第3の実施の形態の使用状態の説明図。
【図17】図16の17−17線に沿う断面図。
【符号の説明】
1、1A、1B:一方の開口部閉塞工程、
2、2A:押し花乾燥マット本体、
3:一方の開口部、
4:接着テープあるいは粘着テープ、
5:乾燥剤充填工程、 6:他方の開口部、
7:乾燥剤、
8、8A、8B:他方の開口部閉塞工程、
9、9A、9B、9C:押し花乾燥マット、
10:草花、 11:輪ゴム、
12:防湿袋、 13:重り、
14、14A:クッションシート、
15、15A:クッションシート接着工程、
16:打ち抜き孔、 17、17A:カバー、
18:押し花、 19:密封容器、
20:ガラス板、 21:カバーシート、
22:透明板。
Claims (4)
- 押し花乾燥マットとして使用できる大きさの段ボールで形成された押し花乾燥マット本体の一方の開口部を閉塞する一方の開口部閉塞工程と、この一方の開口部閉塞工程後に他方の開口部より押し花乾燥マット本体内に粒状あるいは粉状の乾燥剤を充填する乾燥剤充填工程と、この乾燥剤充填工程後に他方の開口部を閉塞する他方の開口部閉塞工程と、前記押し花乾燥マット本体の上下面のいずれか一方あるいは両方に該押し花乾燥マット本体の外周部と同じ寸法あるいは外周部よりもわずかに大きい寸法のクッションシートを接着固定するクッションシート接着工程とを含むことを特徴とする押し花乾燥マットの製造方法。
- 押し花乾燥マットとして使用できる大きさの段ボールで形成された押し花乾燥マット本体の一方の開口部を接着あるいは粘着テープを用いて閉塞する一方の開口部閉塞工程と、この一方の開口部閉塞工程後に他方の開口部より押し花乾燥マット本体内に粒状あるいは粉状の乾燥剤を充填する乾燥剤充填工程と、この乾燥剤充填工程後に他方の開口部を接着あるいは粘着テープを用いて閉塞する他方の開口部閉塞工程と、前記押し花乾燥マット本体の上下面のいずれか一方あるいは両方に該押し花乾燥マット本体の外周部と同じ寸法あるいは外周部よりもわずかに大きい寸法のクッションシートを接着固定するクッションシート接着工程とを含むことを特徴とする押し花乾燥マットの製造方法。
- 押し花乾燥マットとして使用できる大きさの段ボールで形成された押し花乾燥マット本体と、この押し花乾燥マット本体内に充填された粒状あるいは粉状の乾燥剤と、前記押し花乾燥マット本体の一方の開口部と他方の開口部を閉塞する閉塞体と、前記押し花乾燥マット本体の上下面のいずれか一方あるいは両方に接着固定した該押し花乾燥マット本体の外周部と同じ寸法あるいは外周部よりもわずかに大きい寸法のクッションシートとからなることを特徴とする押し花乾燥マット。
- 段ボールで形成された中央部に打ち抜き孔が形成された押し花乾燥マット本体と、この押し花乾燥マット本体内に充填された粒状あるいは粉状の乾燥剤と、前記押し花乾燥マット本体の開口部を覆う通気性のカバーとからなることを特徴とする押し花乾燥マット。
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JP15019299A Expired - Lifetime JP3644583B2 (ja) | 1999-05-28 | 1999-05-28 | 押し花乾燥マットの製造方法および押し花乾燥マット |
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AU2003284431A1 (en) * | 2002-11-22 | 2004-06-18 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | Novel method of easily and rapidly drying hydrous sample |
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1999
- 1999-05-28 JP JP15019299A patent/JP3644583B2/ja not_active Expired - Lifetime
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