JP3676497B2 - 中空スラブ用ボイド管支持方法 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、コンクリ−ト構造物における、中空スラブ形成用のボイド管を、そのコンクリ−トスラブの適所に埋設する場合の支持方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種中空スラブ構築用のボイド管を型枠上において所定の高さ、位置に浮かして支持する手段としては、そのボイド管と型枠との間に適宜形状のスペ−サ−を介在させて支持することが多い。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の方法では、スペ−サ−を型枠に固定するに当って、型枠に貫通孔を明け、この孔を利用してスペ−サ−を型枠下から固定し、ボイド管を支持するため、作業が難しく、多くの労力、手間を必要とし、しかもボイド管の確実な支持ができ難い、等の課題がある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記従来の課題に鑑みなされたもので、その目的は、型枠にスペ−サ−取付用の貫通孔等を明ける労力、手間が不要で、かつ型枠を傷めることなく、確実かつ簡単、容易にボイド管をコンクリ−トスラブ内の適所に支持することができ、合理的で実用上有利に施工できることにある。
【０００５】
その手段として、コンクリートスラブ内に埋設して中空スラブを構築するボイド管の上面に設けた注水口から適量の浮力抑制水を注水し、コンクリート打設、養生後に該ボイド管の下面に設けた排水口から排水して施工することを特徴とする。
【０００６】
上記構造により、型枠に対してスペ−サ−取付用の貫通孔を明ける労力、手間が不要となり、しかもスペ−サ−取付作業の省力化が実現でき、確実、かつ簡単、容易に施工できるため、前記従来の課題を解消するものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】
図１は、本発明に係るボイド管支持方法に用いるボイド管の斜視図、図２は、そのボイド管を用いて施工する状態を示す正面図である。
図中の１は軽量ボイド管、２はこのボイド管の適所に設けた浮力抑制水の注水口、３はその浮力抑制水を排出する排水口を示す。
【０００８】
上記のように構成した軽量ボイド管を中空スラブ内において支持する方法についてその実施例を説明する。
型枠Ｐ上の適所において、その脚部に釘孔などを設けた簡単なスペ−サ−Ａを釘止めなどによって固定する。さらに、ボイド管１をそのスペ−サ−Ａ上に載置して番線等で結束する。
続いて、上記ボイド管１に設けた注水口２から適量の浮力抑制水Ｂを注水して施工するものである。
なお、この実施例の図では各ボイド管１を連結して上記浮力抑制水Ｂが連続的に流れて全てのボイド管１に注水できるようにしたものである。
もちろん、各ボイド管１単体に注水口を設けてボイド管毎に注水することも容易に実施できる。
【０００９】
配筋後、コンクリ−トを打設して中空スラブを形成したら、ボイド管１に設けた排水口３から浮力抑制水Ｂを排水して施工を終えるものである。
【００１０】
以上詳細に説明したようにこの発明の中空スラブ用ボイド管支持方法によれば、浮力抑制用の水を注水する注水口及びその排水口を設けた簡単な構造のボイド管を、型枠上の適宜高さ、位置において取付けた状態でそのボイド管の注水口から浮力抑制水を注水及び排水する簡単な作業によって、型枠に貫通孔を明けたりする労力、手間が不要で、施工の省力化が実現でき、確実、かつ合理的であるなど実用上有益な中空スラブ用ボイド管支持方法を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明に係るボイド管支持方法に使用するボイド管の実施例を示す斜視図。
【図２】 本発明に係る方法の施工状態を示す正面図。
【符号の説明】
１ 軽量ボイド管
２ 注水口
３ 排水口

Claims (1)

1. コンクリートスラブ内に埋設して中空スラブを構築するボイド管の上面に設けた注水口から適量の浮力抑制水を注水し、コンクリート打設、養生後に該ボイド管の下面に設けた排水口から排水して施工することを特徴とする中空スラブ用ボイド管支持方法。

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