JP3676162B2 - 部材取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、取付部材に設けた引掛爪を、被取付部材に設けた引掛孔に引掛けることにより、この取付部材を被取付部材に取り付けるように構成した部材取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば被取付部材たる家具の支柱等に、取付部材たるブラケット等を取り付ける場合、ブラケットには引掛爪を、支柱には引掛孔を設けておき、この引掛爪を、前記引掛孔に挿入して掛け止めるようにしたものが知られている。
【0003】
また、このように単に掛け止めるだけでは、不測の外力によりブラケットが外れる場合もあるので、支柱に取り付けたブラケットの一部を、さらにねじ等の抜止要素を用いて、支柱に固定し、ブラケットの抜け防止を図ったものも知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の家具において、前記引掛孔は、強度上あるいは外観上の都合から、支柱を内方に屈曲させて形成した溝の底面に設けられている場合が多い。
【0005】
ところが、上述したように、ブラケットの抜け防止を、ねじにより行うものであると、支柱側にめねじ孔等を設けるなどの加工を別途施さなければならず、製作への負担が大きくなる。また、ブラケットを貫通させたねじを、溝内を通過させてその底面にねじ止めする構造となり、ねじ止めしにくいだけでなく、ねじ止め部分において、強度的に不安定なものとなりがちである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであって、取付部材に直接固定できる抜止要素を設けることにより、被取付部材側に何ら加工を施さずに、簡単な構成で取付部材の抜止ができるように図ったものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
すなわち、本発明に係る部材取付構造は、取付部材に設けた引掛爪を、被取付部材に設けた引掛孔に引掛けることにより、この取付部材を被取付部材に取り付けられるようにしているとともに、左右に対向配置した被取付部材たる一対の支柱間に、パネルを取り付けるように構成した家具に適用されるものであって、抜止爪を有する抜止要素を前記取付部材とは別体で設け、この抜止爪を前記引掛孔に挿入するとともに、前記抜止要素を被取付部材たる支柱に引掛けた取付部材に固定することによって、取付部材を被取付部材たる支柱に対して抜脱不能に取り付けられるようにし、引掛孔を、前記支柱の後端内側隅部に後方及び内方に開放するように設けたパネル取付用凹部の底面たる後向面に開口させるとともに、取付部材をパネルの側縁部にそれぞれ一体的に設け、この取付部材に前方に突出する引掛爪を設けていることを特徴とする。
【0008】
このようなものであれば、抜止要素は、取付部材にねじ止め等により固定されるため、被取付部材側に、何ら新たな加工を施すことなく、取付部材の抜止を簡単な構成で実現することができる。さらに、抜止要素は、被取付部材に直接固定されるものではないため、引掛孔の設けられている部位に拘わらず、その固定を無理なく確実に行うことができる。
【0009】
さらに、パネルを取り付けた状態で他の支柱を背向させて配置した場合に、各支柱のパネル取付用凹部にパネルの側縁部が収容されることとなるため、各支柱の後端同士を付き当てることが可能になる。また、パネルの取付を簡単化することができる。
【0010】
本発明の効果がより顕著に奏される具体的実施態様としては、引掛孔を、被取付部材に設けた凹部の底面に開口させているものを挙げることができる。
【0011】
抜止爪を引掛孔に無理なく挿入することができ、なおかつ取付部材の取付位置を複数に変えることができるようにするには、被取付部材に複数の引掛孔を一列に設け、引掛爪を引掛けた引掛孔とは別の引掛孔に抜止爪を挿入するように構成しているものが好ましい。
【0012】
取付部材の抜止を確実に行うためには、引掛爪と抜止爪とが互いに相反する方向を向くように構成しているものが望ましい。。
【0013】
このような構成の場合、取り付けたパネルの側縁と支柱との間に間隙ができないようにするとともに、このパネルが、支柱に付随して設けられる種々の部材と干渉することを容易に防止できるようにするには、引掛爪をパネルの側縁より外側方に位置させておき、支柱間に取り付けたパネルの側縁が、凹部を構成する内向面と所定距離離間し、なおかつ支柱の後端と正面視重合するか、または、若干凹部内に嵌まり込むように構成しているものが好適である。
【0014】
また、並列配置した被取付部材同士を連結する場合には、取付部材に、左右に互いに離間して配置した一対の引掛爪を設けるとともに、抜止要素を左右に離間して配置した一対の抜止爪を具備するものとし、これら取付部材及び抜止要素を、左右に並べて配置した一対の被取付部材間に跨って取り付け得るように構成したものが望ましい。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を、図面を参照して説明する。
【0016】
本実施例に係る家具たるサーバラック100は、図1〜図3に示すように、支柱1とベース109とからなる左右一対の側部支持体101を、枠体102や梁103により連結して自立性を持たせたうえで、前記支柱1間に天板104や上棚105を設けてなるものであり、支柱1の後端を他のラック100の支柱1の後端に付き当て、一対を背合わせにして配置することが可能なものである。また、必要に応じて中間棚106や配線ダクト107等も取り付けられるよう構成してある。
【0017】
具体的に説明すると、支柱1は、図3、図4等に示すように、その外側面を形成し内方に開口する薄肉の化粧材11と、その内側面を形成し外方に開口する厚肉の強度材12とを溶接してなるもので、その上端面には樹脂製のキャップ13が被覆してある。そしてその内側面後端寄りには、前記強度材12を一部屈曲させることにより、上端部から下端部に亘って連続して上下に延びる第1の溝M1が形成してある。この第1の溝M1を形成する前壁には、横長のスリット孔14が所定ピッチで上下に複数設けられており、枠体102や梁103は、その両端部に設けた図示しないフック爪をこれらスリット孔14に係り合わせた後、補助金具108を利用してねじ止めすることなく支柱1に強固に取り付けられている。
【0018】
一方、この第1の溝M1を挟んで前方に位置する支柱1の前内側面1bには、前後2列をなして上下方向に所定ピッチで縦長のフック孔15が複数開口させてある。しかして、これら前後のフック孔15には、図示しない上向爪を係合させてブラケット151を仮保持し、これら左右のブラケット151の上向面に上棚105を載置して下方からねじ止めすることにより、上棚105を左右の前内側面1b間に固定するようにしている。また、中間棚106も、上棚105同様、中間棚用ブラケット161を介して左右の前内側面1b間に固定するようにしている。
【0019】
さらに、この支柱1の前端面1cには、上端部から下端部に亘って連続して上下に延びる第2の溝M2が開口させてあり、この第2の溝M2の底面に、上下方向に所定ピッチで縦長のフック孔(図示しない)が複数開口させてある。天板104は、このフック孔を利用して前記支柱1の前端面から前方に延びるように取り付けられたステー141と、前記前内側面1bに設けたフック孔15を利用して支柱1に取り付けられた補助ブラケット142とに支持されるようにしている。
【0020】
また、支柱1における枠体102や梁103の側方にあたる部位には、切り欠きが設けてあり、この切り欠きに樹脂製の開閉可能な蓋110が設けてある。
【0021】
しかして、本実施例では、図4〜図6に示すように、パネル7の各側縁部71に固定した取付部材2を、以下に述べる部材取付構造Aを利用して、支柱1に取り付けることにより、パネル7を支柱1間に横架させ得るように構成している。
【0022】
すなわち、この部材取付構造Aは、取付部材2に設けた引掛爪31を、被取付部材たる支柱1に設けた引掛孔32に引掛けてパネル7を支柱1に仮止めしておき、前記取付部材2とは別体をなす抜止要素5に設けた抜止爪4を、前記引掛孔32に挿入するとともに、前記取付部材2にこの抜止要素5をねじ止めすることにより、支柱1にパネル7を抜脱不能に取り付け得るように構成したものである。
【0023】
各部を詳述すれば、パネル7は、その面板方向を前後方向に一致させて支柱1間に取り付けられる板金製のもので、その両側縁部71は平断面視ロの字型に屈曲させてある。
【0024】
取付部材2は、厚肉金属板製のもので、パネル側縁部71の前面に固定され、このパネル7の面板方向に沿って外側に突出する基板21と、この基板21の突出端から直角に屈曲し前方に延びる当たり板22とから構成してある。しかして、この当たり板22の先端縁上端部及び下端部に引掛爪31がそれぞれ一体に設けてある。また、基板21には、その中間部にめねじ孔B1がナットNを溶接することにより設けてある。
【0025】
この引掛爪31は、当たり板22の先端縁から前方に支持部311を突出させるとともに、この支持部311の先端に、側面視前端縁を膨らませた縦割半円形状の爪本体312を一体に設け、この爪本体312の下端を、前記支持部311の下端よりも下方に延ばしてなる下向きのものである。そして、この爪本体312の上下幅及び厚みは、それぞれ後述する引掛孔32の上下幅及び左右幅と略同一または若干小さくなるように設定してある。
【0026】
引掛孔32は、縦長スリット状のもので、支柱1の後端内側隅部に設けたパネル取付用凹部6の底面たる後向面6aに、上下に所定ピッチで複数が開口させてある。このパネル取付用凹部6は、前記強度材12を屈曲させて形成した内向面6bと後向面6aとにより形成され、後方及び内方を開放させた溝状をなすものであり、支柱1の上端から下端に亘って連続的に延びるように構成してある。なお、支柱1の後端1aと前記後向面6aとの前後の離間距離、すなわちパネル取付用凹部6の前後幅Tを、少なくともパネル7の取付部分71における厚みHの半分以上に設定している。
【0027】
抜止要素5は、取付部材2と同様の厚肉金属板製のもので、基板51とこの基板51の側縁上端部を直角に屈曲させてなる当たり板52と、この当たり板52の先端縁上端部に一体に設けた抜止爪4とからなる。この抜止爪4は、当たり板52から前方に支持部41を突出させるとともに、この支持部41の先端に、側面視前端縁を膨らませた縦割半円形状の爪本体42を一体に設け、この爪本体42の下端を支持部41の下縁と一致させるとともに、その上端を前記支持部41の上端よりも上方に延ばしてなる上向きのものである。この支持部41は、その上下幅及び左右幅をそれぞれ引掛孔32の上下幅及び左右幅と略同一または若干小さくなるように設定してなるものであり、爪本体42は、その半径を引掛孔32の上下幅と略同一または若干小さくなるように設定してなるものである。また、基板51の下端部には、ねじ貫通孔B2が設けてあり、ねじBをこのねじ貫通孔B2に通して、前記取付部材2に設けためねじ孔B1に締付けることにより、この抜止要素5を取付部材2に固定できるようにしている。
【0028】
しかして、このような部材取付構造Aを利用して、取付部材2及びパネル7を支柱1に取り付けるための、より具体的な手順を以下に説明する。
【0029】
まず、パネル7を支柱1間に後方から近づけ、取付部材2に設けた引掛爪31を引掛孔32に水平に挿入した後、落とし込んで引掛爪31を引掛孔32に掛け止め、この取付部材2を介してパネル7を支柱1に仮止めする。この状態では、引掛爪31を構成する爪本体312の下端部後縁312aと、当たり板22の前端縁22aとにより、支柱1の壁を挟み込むので、引掛爪31は、前後方向には移動できないこととなる。なお、上下一対の引掛爪31は、隣接する引掛孔32にそれぞれ掛け止められるように設定してある。
【0030】
次に、抜止爪4を、上の引掛爪31が掛け止められている引掛孔32の二つ上の引掛孔32に挿入し、抜止要素5を上動させる。この際に、抜止要素5を図5に示すように略水平姿勢として支柱1に近づけ、抜止爪4を引掛孔32に挿入した後、起立させる。しかしてこの状態では、抜止爪4を構成する爪本体42の上端後縁42aが支柱1の内面に接触し、当たり板52の前端縁52aは支柱1の外面に接触する。また、支持部41が引掛孔32に略隙間なく嵌合し、位置決めも同時になされる。
【0031】
その後、ねじBを、抜止要素5に設けたねじ貫通孔B2に通して、前記取付部材2に設けためねじ孔B1に締付けることにより、この抜止要素5を取付部材2に固定する。
【0032】
この結果、抜止爪4を構成する支持部41の上端縁が、引掛孔32の下端に密接又は近接し、取付部材2は上下動できないように支柱1に略がたなく固定されるので、取付部材2の抜け防止が図られる。
【0033】
なお、本実施例では、特に図6に示すように、支柱1間に取り付けたパネル7の側縁7aが、凹部6を構成する内向面6bと所定距離離間し、なおかつ支柱1の後端1aと正面視重合するか、または、若干外側方に位置して凹部6内に嵌まり込んだ状態となるように、取付部材2を構成する基板21の左右突出寸法を設定している。
【0034】
このように、本実施例によれば、抜止要素5が、取付部材2に対してねじ止めされるため、支柱1側に、何ら新たな加工を施すことがなく、取付部材2の抜止を簡単な構成で実現することができる。さらに、抜止要素5が、支柱1に直接固定されないことから、引掛孔32が凹部6に設けられているにも拘わらず、取付部材2の固定を無理なく確実に行うことができる。
【0035】
特に本実施例では、引掛孔32が所定ピッチで複数設けられていることを利用して、引掛爪31を挿入する引掛孔32と、抜止爪4を挿入する引掛孔32とを異ならせているので、引掛爪31や抜止爪4の厚みを薄くしたり、あるいは引掛孔32の左右幅を大きくしたりすることなく、構成上、無理のないものとすることができる。
【0036】
本実施例特有の効果としては、パネル7を取り付けた状態で他のラック100を背向させて配置した場合に、各ラック100のパネル取付用凹部63にパネル7の側縁部が収容されることとなるため、各ラック100の支柱1の後端1a同士を付き当てることが可能になる点が挙げられる。したがって、これらラック100を背向させて対にした状態での、奥行き方向の全体の寸法が、パネル7を取り付けたものと取り付けていないものとで同一となり、これらを混在させた場合でも全体としての配置バランスを良好に保つことができる。また、パネル7の側縁部71が支柱1により隠されるので外観上も好ましいものとすることができるうえ、パネル7の側縁7aと支柱1の内側面との隙間から光が漏れるといった事態も防止できる。さらに、パネル7を支柱1の後方から取り付けることができるので、その取付作業が極めて簡単になるという効果も奏する。また、パネル7が、凹部6に完全には、嵌まり込まないので、支柱1に設けた蓋110やその他の構成要素との干渉を効果的に防止できる。
【0037】
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施例のみに限定されるものではない。例えば、図7〜図9に示すように、取付部材2に、左右に互いに離間して配置した一対の引掛爪31を設けるとともに、抜止要素5を引掛爪31と等距離左右に離間して配置した一対の抜止爪4を具備するものとし、左右に並べて配置した一対の被取付部材2たる支柱間に跨るように取付部材2を取り付け得るように構成したものも考えられる。なお、この変形例において、前記実施例に対応する部材には同一の符号を付している。
【0038】
詳述すれば、取付部材2は、厚肉金属板製のもので、基板21と、この基板21の両側縁から直角に屈曲させてなる一対の当たり板22とから構成してある。しかして、これら各当たり板22の先端縁上端部及び下端部に引掛爪31がそれぞれ一体に設けてある。また、基板21は、当たり板22よりも上方に延びており、この上延長部分21aにおける引掛爪31の直上にそれぞれめねじ孔B1が穿ち設けてある。この引掛爪31については、上記実施例と同様のものであるため、その説明を省略する。
【0039】
引掛孔32は、縦長スリット状のもので、本変形例では、支柱1の端面中央に設けた上下に延びる溝600の底面60aに、所定ピッチで複数が開口させてある。
【0040】
抜止要素5は、取付部材2と同様の厚肉金属板製のもので、基板51とこの基板51の両側縁上端部を直角に屈曲させてなる一対の当たり板52と、これら当たり板52の先端縁上端部に一体に設けた一対の抜止爪4とからなる。また、基板51は、当たり板52よりも下方に延びており、この下延長部分51aにおける引掛爪31の直上にねじ貫通孔B2がそれぞれ貫通させてある。この抜止爪4については、上記実施例と同様のものであるため、その説明を省略する。
【0041】
そして、基本的には上記実施例と同様の手順に従い、各支柱1に設けた引掛孔32に、左右の引掛爪31を掛け止めて取付部材2を各支柱1に仮止めした後、左右の抜止爪4をそれぞれ各支柱1の引掛孔32に挿入しつつ、前記取付部材2にねじ止めすることにより、この取付部材2を各支柱1に抜脱不能に取り付ける。
【0042】
したがって、このようなものであれば、取付部材2を介して、支柱1同士を左右に結合することができる。
【0043】
その他、例えば、被取付部材は支柱に限られないし、取付部材をオプション部材に設けるなどの変更はもちろん可能である。
【0044】
このように本発明は上述した図示例に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上に詳述したように本発明によれば、抜止要素が、取付部材にねじ止め等により固定されるため、被取付部材側に何ら新たな加工を施すことなく、取付部材の抜止を簡単な構成で実現することができる。さらに、抜止要素は、被取付部材に直接固定されるものではないため、引掛孔の設けられている部位に拘わらず、その固定を無理なく確実に行うことができる。
【0046】
さらに、左右に対向配置した被取付部材たる一対の支柱間に、パネルを取り付けるように構成した家具に適用されるものであって、左右に対向配置した被取付部材たる一対の支柱間に、パネルを取り付けるように構成した家具に適用されるものであって、引掛孔を、前記支柱の後端内側隅部に後方及び内方に開放するように設けたパネル取付用凹部の底面たる後向面に開口させるとともに、取付部材をパネルの側縁部にそれぞれ一体的に設け、この取付部材に前方に突出する引掛爪を設けているので、パネルの取付を簡単化することができる。
【0047】
引掛孔を、被取付部材に設けた凹部の底面に開口させているものであれば、従来の取付構造では、取付部材の抜止を行うには、無理が生じやすかったことから、本発明の効果が、より顕著に奏されることとなる。
【0048】
被取付部材に複数の引掛孔を設け、引掛爪を引掛けた引掛孔とは別の引掛孔に抜止爪を挿入するように構成しているものであれば、引掛爪や抜止爪の厚みを薄くしたり、あるいは引掛孔の左右幅を大きくしたりすることなく、無理のない構造での本発明の実現が可能となるうえ、取付部材の取付位置を複数に変えることができる。
【0049】
引掛爪と抜止爪とが互いに相反する方向を向くように構成しているものであれば、取付部材の抜止を確実に行うことができる。
【0050】
さらに、このような構成の場合、引掛爪をパネルの側縁より外側方に位置させておき、支柱間に取り付けたパネルの側縁が、凹部を構成する内向面と所定距離離間し、なおかつ支柱の後端と正面視重合するか、または、若干凹部内に嵌まり込むように構成しておけば、取り付けたパネルの側縁と支柱との間に間隙ができないようにするとともに、このパネルが、支柱に付随して設けられる種々の部材に干渉することを容易に防止することができる。
【0051】
取付部材に、左右に互いに離間して配置した一対の引掛爪を設けるとともに、抜止要素を左右に離間して配置した一対の抜止爪を具備するものとし、取付部材及び抜止要素を、左右に並べて配置した一対の被取付部材間に跨って取り付け得るように構成したものであれば、並列させた被取付部材同士を結合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における背向させた一対のサーバラックを示す全体斜視図。
【図2】同実施例における背向させた一対のサーバラックを示す側面図。
【図3】同実施例におけるパネルを取り付けていない状態でのサーバラックを示す後方からみた部分斜視図。
【図4】同実施例における部材取付構造を示す部分分解斜視図。
【図5】同実施例における部材取付構造を示す側断面図。
【図6】同実施例における部材取付構造を示す平断面図。
【図7】本発明の変形例における部材取付構造を示す部分分解斜視図。
【図8】同変形例における部材取付構造を示す側断面図。
【図9】同変形例における部材取付構造を示す平断面図。
【符号の説明】
100…家具(サーバラック)
A…部材取付構造
1…被取付部材(支柱)
1a…後端
2…取付部材
31…引掛爪
32…引掛孔
4…抜止爪
5…抜止要素
6…凹部(パネル取付用凹部)
6a…底面(後向面)
6b…内向面
600…凹部(溝)
60a…底面
7…パネル
7a…側縁
Claims (6)
- 取付部材に設けた引掛爪を、被取付部材に設けた引掛孔に引掛けることにより、この取付部材を被取付部材に取り付けられるようにしているとともに、
左右に対向配置した被取付部材たる一対の支柱間に、パネルを取り付けるように構成した家具に適用されるものであって、
抜止爪を有する抜止要素を前記取付部材とは別体で設け、この抜止爪を前記引掛孔に挿入するとともに、前記抜止要素を被取付部材たる支柱に引掛けた取付部材に固定することによって、取付部材を被取付部材たる支柱に対して抜脱不能に取り付けられるようにし、
引掛孔を、前記支柱の後端内側隅部に後方及び内方に開放するように設けたパネル取付用凹部の底面たる後向面に開口させるとともに、取付部材をパネルの側縁部にそれぞれ一体的に設け、この取付部材に前方に突出する引掛爪を設けていることを特徴とする部材取付構造。 - 引掛孔を、被取付部材に設けた凹部の底面に開口させている請求項1記載の部材取付構造。
- 被取付部材に複数の引掛孔を設け、引掛爪を引掛けた引掛孔とは別の引掛孔に抜止爪を挿入するように構成している請求項1又は2記載の部材取付構造。
- 引掛爪と抜止爪とが互いに相反する方向を向くように構成している請求項1、2又は3記載の部材取付構造。
- 引掛爪をパネルの側縁より外側方に位置させておき、支柱間に取り付けたパネルの側縁が、凹部を構成する内向面と所定距離離間し、なおかつ支柱の後端と正面視重合するか、または、若干凹部内に嵌まり込むように構成している請求項1、2、3又は4記載の部材取付構造。
- 取付部材に設けた引掛爪を、被取付部材に設けた引掛孔に引掛けることにより、この取付部材を被取付部材に取り付けられるようにしたものであって、
抜止爪を有する抜止要素を前記取付部材とは別体で設け、この抜止爪を前記引掛孔に挿入するとともに、前記抜止要素を被取付部材に引掛けた取付部材に固定することによって、取付部材を被取付部材に対して抜脱不能に取り付けられるようにしたものであり、
さらに、取付部材に、一対の引掛爪を左右に互いに離間して配置するとともに、抜止要素を左右に離間して配置した一対の抜止爪を具備するものとし、これら取付部材及び抜止要素を、左右に並べて配置した一対の被取付部材間に跨って取り付け得るように構成した部材取付構造。
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