JP3675411B2 - 非可逆回路素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非可逆回路素子、例えばアイソレータ、サーキュレータに関し、部品の小型化を図れ、位置ずれを防止できるとともに、生産性を向上できるようにした構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般にアイソレータ、サーキュレータ等の非可逆回路素子は、信号の伝送方向にはほとんど減衰がなく、かつ逆方向には減衰が大きくなるような機能を有しており、例えばマイクロ波帯,UHF帯で使用される携帯電話、自動車電話等の移動体通信機器の送受信回路部に用いられている。
【0003】
図11及び12に分解斜視図で従来の非可逆回路素子を示す。これらの図で、21、31は上ヨーク、22、32は軸方向に磁化した円柱状永久磁石、23、34は中心導体組立品、26、37は下ヨークである。中心導体組立品23、34は、円板状の中心円形部から外形方向に同じ間隔を開けて突出しているストリップラインの中心導体を交差状に折り込んで、円柱状をしたガーネットなどの材質のフェライトを包み込んだようになっており、中心導体同士の間は電気的に絶縁されたものである。通常は中心導体は3本あり、その互いの間は120°間隔となっている。
【0004】
図11に示す非可逆回路素子では、24は誘電体基板で、基板の両面にAg−PdまたはAg−Ptの導体膜が形成されて、これにより3個のコンデンサーが形成されて、その一部の上に抵抗が印刷で作られている。25はアース板で、その両側にアース端子25a、25bが作られている。プリント板27の上に、下ヨーク26、アース板25、誘電体基板24、中心導体組立品23を順に積み上げて、誘電体基板24の下側の導体膜及び中心導体の中心円形部の接地部をアース板に半田付けする。中心導体の端子23a、23bを、誘電体基板24の各コンデンサーの上側電極と接続するとともにプリント板27の裏面に折り曲げて面実装端子とする。中心導体の他の端子は誘電体基板24のもう一つのコンデンサーの上側端子と半田付けして接続する。この非可逆回路素子をアイソレーターとして用いる場合は中心導体の前記他の端子は抵抗にも接続される。アース板25のアース端子25a、25bもプリント板27の裏面に折り曲げて面実装端子となる。中心導体組立品23の上に、磁石22が載せられ、その上から上ヨーク21を被せて、上ヨーク21、磁石22、中心導体組立品23のフェライト、下ヨーク26で閉磁路を形成するとともに、上ヨーク21と下ヨーク26で電磁シールドとなっている。このように、誘電体基板24に導体膜パターンを形成したコンデンサーでは誘電体基板24は形状が複雑な上、高精度の抵抗膜と導体膜を形成するので高価となり、構造上低コスト化には自ずと限界がある。また、この非可逆回路素子のように、端子23a,23b,25a,25bをプリント板27の裏面へ折り曲げて面実装端子を形成するために組立工数がかかる上、組み立ての自動化を困難にしている。端子23a,23bをプリント板27の裏面へ折り曲げるときに、端子と下ヨーク26との電気的絶縁を確保するためにプリント板27ないしは同等の絶縁板が必要であるため、薄型化を困難にしている。
【0005】
そこで、図12に示すように、大きな誘電体基板24に代えて、上下面に電極を付けてコンデンサーとなる誘電体基板片35a,35b,35c及びチップ抵抗36を用い、中心導体組立品34及びこれら誘電体基板片とチップ抵抗などの整合回路素子を下ヨーク37の内面に設置して、中心導体組立品34の中心導体の中心円形部と整合回路素子の接地側の電極を下ヨーク37の内面に半田で接続したものを樹脂ケース38内の電極に半田で接続して組み立てて、中心導体組立品34の中心導体の入出力端子34c,34eを誘電体基板片35a,35cのもう一方の電極(上側の電極)と樹脂ケース38のポート電極38a,38bとに接続する。また、中心導体組立品34のもう一方の中心導体の端子34dを誘電体基板片35bとチップ抵抗36のもう一方の電極(上側の電極)に接続する。下ヨーク37は樹脂ケース38の内面にインサートされた電極に接続されているので、中心導体の中心円形部及び整合回路素子の接地側の電極は樹脂ケースの外面のアース端子に接続されることになる。この組立品の上に樹脂モールド33が載せられ、その中央の開口に永久磁石32が入り、その上から上ヨーク31が組み立てられる。樹脂モールド33の中央の開口の下半分には中心導体組立品34を挿入できるようになっているとともに、その下面には3個の誘電体基板片35a,35b,35c及びチップ抵抗36を収容できる開口を持っており、樹脂モールド33で中心導体組立品34を動かないように保持位置決めをしている。また、上ヨーク31と下ヨーク37は組み合わせられて、これらと永久磁石32と中心導体組立品34のフェライトで閉磁路を形成するようになっている。上で述べたチップ抵抗36はこの非可逆回路素子をアイソレーターとして用いる場合に必要で、サーキュレーターとして用いる場合には、中心導体の端子34dは誘電体基板片35bの上側の電極及び入出力端子(図示せず)に接続されることになる。
【0006】
整合回路素子である誘電体基板片及びチップ抵抗、中心導体組立品は下ヨークの上に設置して、それらの下ヨーク側の各電極は下ヨークの上側面(内側面)に接続される。
【0007】
この組立時に、整合回路素子片及び中心導体組立品を下ヨークの上側(内側)に配置して、半田付けを行わなければならないが、位置決めが困難で、多くの部品を動かないように取り扱わなければならないために、組み立てが難しくまた自動組立が難しい。
【0008】
そこで、非可逆回路素子で、チップコンデンサーやチップ抵抗の位置及び中心導体組立品の位置を決めるために、中心導体組立品が中央の穴にまたがって乗るような電極基板と、その上に乗せられる位置決め部材を用いることが特開平5―315814号公報に開示されている。これでは、電極基板の穴にまたがって乗った中心導体組立品を囲うような形で電極基板の上に乗せられた位置決め部材があり、その下の面にチップコンデンサーやチップ抵抗を受け入れる凹部が設けられており、これらの凹部で各素子を被せるようにしながら、各中心導体、端子部、各素子の接続をするものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
図12に示す非可逆回路素子は、その組み立ての途中に整合回路素子や中心導体組立品が設置した場所からずれることがあった。誘電体基板片が中心導体のアース側と接触し、誘電体基板片同士が接触し、あるいは誘電体基板片が入出力端子上に乗り上げるなどの事故が生じて、非可逆回路素子が動作しないことがあった。また、素子片が移動して、浮遊容量が変動して挿入損失の増大につながることもあった。
【0010】
また、このような素子の移動は、非可逆回路素子の組み立て後に、非可逆回路素子を実装する際や、過大な電力が流れて過熱した際にも、生じる可能性もあり信頼性に欠けるものであった。
【0011】
前記公開公報記載の非可逆回路素子では、各整合回路素子と中心導体組立品の位置を正しく決めることが出来ると考えられる。しかし、電極基板と位置決め部材の間で各整合回路素子の電極と中心導体を電極基板のポート電極などの電極に半田付けする必要があるが、この接続作業が難しい。また、位置決め部材は下の面にチップコンデンサーやチップ抵抗を受け入れる凹部を持っているので、位置決め部材の下側からこれらを挿入するか、位置決め部材の下面を上にしておいて部品を凹部に挿入した後で反転させなければならない。その上、各部品がその凹部内で電極基板の電極に接触しているのかどうかを確認する必要がある。などで、作業性がそれ程良くなっているとはいえないものであった。
【0012】
特に、移動体通信機器を小型化するために、非可逆回路素子を小さく、またその部品を小さくしていくと作業性が悪くなり、また位置ずれの問題が大きくなって来た。
【0013】
本発明は、部品の小型化を図りながら、組み立て半田付け時の位置ずれ等を防止して、接続に対する信頼性を向上でき、さらには生産性を向上するとともに組み立ての自動化にも適した非可逆回路素子を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の非可逆回路素子は、上下ヨークと、永久磁石と、フェライトと、中心導体とを有し、前記フェライトに電気的絶縁状態で、かつ所定間隔ごとに交差状に配置された複数の中心導体を配置した中心導体組立品の一端部に整合回路素子を接続してなるものにおいて、
入出力端子用のポート電極と、一体の薄板で形成したベースアース板と接地用のポート電極とを樹脂により鋳包むとともに、ベースアース板上に前記樹脂による仕切りを設けて前記中心導体組立品と整合回路素子各々を受け入れる空洞を形成した樹脂ケースを持ち、
入出力端子用のポート電極から連続している樹脂ケース内の電極がベースアース板よりも高い位置に設けられており、
その樹脂ケースの各空洞に前記中心導体組立品と整合回路素子とをそれぞれ挿入位置決めし、前記各整合回路素子の一方の電極を前記樹脂ケースの底部に設けたベースアース板に接続するとともに、前記各中心導体の一方の端部を前記ベースアース板に接続し、中心導体の他方の端部は各整合回路素子の他方の電極及び入出力端子用のポート電極から連続している樹脂ケース内の前記電極に接続した一体の組立品となっていることを特徴とする。
本発明の非可逆回路素子において、入出力端子用のポート電極から連続している樹脂ケース内の電極がベースアース板よりも整合回路素子の厚み分高い位置に設けられていることが好ましい。
【0015】
ベースアース板上に設けられた前記仕切りは樹脂ケースとともに樹脂成形したものであることが望ましい。中心導体組立品と整合回路素子各々を受け入れる空洞は、前記ベースアース板の一方側に設けられていることが望ましい。
【0016】
前記各空洞は、受け入れるべき中心導体組立品、整合回路素子とほぼ同じ大きさにしてあることが好ましい。また、整合回路素子を受け入れるべき前記空洞のうちの一つは、2個の整合回路素子を収容できるだけの大きさを有していることが好ましい。
【0017】
本発明においても、中心導体組立品に縦方向の磁界を印加するために永久磁石が中心導体組立品の上あるいは下、または上下に設置するとともに、軟鉄などのような高透磁率の薄板で作った上ヨークと下ヨークで中心導体組立品と永久磁石を包み込んで、電気・磁気のシールドとするとともに、閉磁路として中心導体組立品のガーネットなどのフェライトに印加される磁界強度を上げるとともに、磁界を安定にする。下ヨークの上側に樹脂ケースを装着することも出来るし、また、樹脂ケースの内側に下ヨークを装着することも可能である。
【0018】
また、樹脂ケースの各空洞内に中心導体組立品と整合回路素子を挿入位置決め接続したものの上から、中央に永久磁石を入れる開口を持った樹脂モールドを設置して、これらを安定に保持することが好ましい。
【0019】
上記の樹脂ケースの樹脂としては、射出成形することが出来るもので、耐熱性のあるものが好ましい。ポリイミド、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエステル、PEEK,PPSなどの熱可塑性樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、また耐熱性を向上させるためにこれらの樹脂にガラスファイバーや石綿を入れたものを使うことが出来る。特に好ましいのは、液晶芳香族ポリエステルで、住友化学からスミカスーパー(商標)LCPのE5000,E4000,E6000,E7000シリーズとして販売されているものは、280℃以上の温度の半田浴に60秒以上耐える。260〜280℃以上の温度に2分以上耐える耐熱性があり、半田洗浄剤にも耐える耐溶剤性に優れたもので、しかも成形時に狭い部分にも樹脂が入り込み、成形精度にも優れているものが望ましい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。図1は、本発明の一実施例の非可逆回路素子の分解斜視図で、図2は、図1の非可逆回路素子で、樹脂ケースに整合回路素子と中心導体組立品を挿入組み立てたものの斜視図であり、図3は、図2のZ−Z'断面図である。図4は図1の非可逆回路素子に使用している樹脂ケースの(a)平面図、(b)右側面図、(c)正面図、(d)底面図、であり、図5は図4(a)のXーX'断面図である。図6及び7は、図1の非可逆回路素子に使用することの出来る樹脂ケースの変形例の平面図である。図8は本発明の他の実施例の非可逆回路素子の分解斜視図で、図9は図8の非可逆回路素子に使用している樹脂ケースの(a)平面図、(b)右側面図、(c)正面図、(d)底面図、であり、図10は図9(a)のY−Y'断面図である。
【0021】
まず、図1〜5を参照して、1は軟鉄など高透磁率材料で出来た上ヨークであり、同じく軟鉄など高透磁率材料で出来た下ヨーク8の蓋となるものである。2は軸方向に磁化したハードフェライト磁石などの円柱状永久磁石、3は中央に前記円柱状永久磁石を受け入れるための開口のある樹脂モールド、4は中心導体組立品である。中心導体組立品4は、銅などの電気良導体材料で作られた円板状の中心円形部から外径方向に同じ間隔を開けて(通常は120°間隔)突出しているストリップラインの中心導体を交差状に折り込んで、円柱状をしたガーネットなどの材質からなるフェライトを包み込んだようになっており、中心導体同士の間は電気的に絶縁されたものである。中心導体4a,4bなどの先端は、電極端子4c,4d,4eとなっている。整合回路素子として、上下面に電極の付けられた誘電体基板片5a,5b,5c及び上下面と一つの側面に電極が付いており上面の電極の一つと下面の電極の間で抵抗として機能するチップ抵抗6が用いられる。
【0022】
7は樹脂ケースで、入出力端子用のポート電極7a,7b,接地用のポート電極7c,7d、ケースの底を形成しているベースアース板7eとを、耐熱性樹脂で鋳包んで成形している。ポート電極7a,7b,7c,7d及びベースアース板7eは、いずれも銅あるいは銅合金など電気良導体の薄板から出来ており、一枚の薄板からプレス成形などにより必要な形に打ち抜き成形し、周りが繋がった状態になっているものに耐熱性樹脂で射出成形して鋳包んだ後で、再度打ち抜き加工をして薄板の不必要な部分を取り去って樹脂ケース7の形状にする。アイソレーターの場合は、ベースアース板7eと接地用のポート電極7c,7dは一体のものである。サーキュレータのようにポート電極7c,7dのいずれか一方が入出力端子の一つとなっている場合には、その入出力端子となっているポート電極はベースアース板とは接続せず、中心導体組立品4の中心導体の端子4dを接続するために、樹脂ケース7に設けた別の端子に接続されている。
【0023】
また、入出力端子であるポート電極7a,7bは、図5の断面図からわかるように、中心導体組立品4の中心導体の端子4e,4cを接続するために樹脂ケース7内に設けた端子と連続して一体となっている。また、樹脂ケース7内に設けた端子はベースアース板よりも高い位置、好ましくは整合回路素子の厚み分高い位置に設けられている。樹脂ケース7は、外壁及び内部の仕切り7f,7g,7hを持っており、これらがいずれも耐熱性樹脂で成形されているものが好ましい。外壁と仕切り7f,7g,7hによって、中心導体組立品4と整合回路素子を受け入れるための空洞を形成し、ベースアース板が各空洞の底となっている。図2の組立品の斜視図からわかるように、各空洞に、中心導体組立品4、誘電体基板片5a,5b,5c、チップ抵抗6が入る。図4(a)の平面図で、仕切り7fと7gの上側になっている空洞には誘電体基板片5bとチップ抵抗6が入っている。これらの空洞の大きさ、特に幅、は各々の空洞に入れられる中心導体組立品、整合回路素子の大きさとほぼ同じにしておき、これらの部品を空洞に挿入組み立てが容易で奥まで挿入でき、組み立てた後で動くことの無いようにすることが好ましい。
【0024】
このように樹脂ケース7に挿入組立した中心導体組立品4、整合回路素子は、それらの下側の電極をベースアース板に予め付けられていた半田で接続される。中心導体の端子4eは誘電体基板片5cの上側の電極及びポート電極7aから連続しているケース内の電極に半田で接続され、中心導体の端子4cは誘電体基板片5aの上側の電極及びポート電極7bから連続しているケース内の電極に半田で接続され、また、中心導体の端子4dは誘電体基板片5bとチップ抵抗6の上側の電極に半田で接続される。
【0025】
中心導体組立品4と整合回路素子を組み込み接続した樹脂ケース7を下ヨーク8に載せ、その上に樹脂モールド3、永久磁石2、上ヨーク1を組み立てて非可逆回路素子となる。
【0026】
以上説明したように、ベースアース板とポート電極を鋳包んだ樹脂ケース内に仕切りを設けて、仕切りの間に空洞を作り、その空洞に中心導体組立品と整合回路素子を組み込み接続しているので、その組み立ての作業性が良い。ケースの上からすべての作業が出来るので機械組立にも向いたものとなっている。また、部品の動きが仕切りで止められるので組み立てや実装時の位置ずれ等を防止でき、接続に対する信頼性を向上できた。また、電極端子とベース機能を一体に集約したので薄型化、小型化が可能となった。
【0027】
図6に平面図で示す樹脂ケースは上で述べた実施例の非可逆回路素子に用いることの出来る変形例である。ポート電極7a1,7b1,7c1,7d1はいずれも上のものと同じ位置にある。仕切りが上の例では中間で切れていたが、図6では互いに連続しているので、構成部品の位置決めと絶縁確保に一層効果的なものとなっている。
【0028】
図7に平面図で示す樹脂ケースは上で述べた実施例の非可逆回路素子に用いることの出来る変形例である。ポート電極7a2,7b2,7c2,7d2はいずれも上のものと同じ位置にある。誘電体基板片5a,5cを受け入れる空洞が、ポート電極7a2,7b2と連続したケース内の電極と中心導体組立品を受け入れる空洞の間に配置されているので、誘電体基板片5a,5cは理想的なキャパシタンスとして機能させることが出来、一層の低損失化を図れるものである。
【0029】
図8〜10に示した非可逆回路素子は本発明の他の実施例である。ここで、11は上ヨーク、12は円柱状永久磁石、13は樹脂モールド、14は中心導体組立品、15a,15b,15cは誘電体基板片、16はチップ抵抗、17は下ヨーク、18は樹脂ケースである。中心導体組立品14の中心導体14a,14b等の端子が14e,14c,14dである。樹脂ケース18は、入出力端子となるポート電極18a,18b、接地端子となるポート電極18c,18d、ポート電極18c,18dに連続したベースアース板18e、ポート電極18a,18bに連続したケース内電極が耐熱性樹脂で鋳包んで成形されており、外壁18g,仕切り18f,18h,18i,18jが形成されてその間に中心導体組立品14と整合回路素子である誘電体基板片及びチップ抵抗16を受け入れる空洞が形成されている。この実施例の非可逆回路素子は、上で説明した図1〜5に示しているものとほぼ同じなので詳細な説明は省略する。
【0030】
しかし、下ヨーク17が樹脂ケース18内に入り、その上に中心導体組立品14と整合回路素子が入れられる構造となっている。このために、樹脂ケース18が、最も下に来るので、非可逆回路素子の裏面の端子形状の設計の自由度が大きいものとなっている。
【0031】
【発明の効果】
本発明の非可逆回路素子では、中心導体組立品と整合回路素子を受け入れる空洞を持った樹脂ケースを用い、この樹脂ケースはベースアース板とポート電極を鋳包んで一体にしているので、非可逆回路素子の薄型化、小型化が可能となった。また、この樹脂ケースはベースアース板上に仕切りを設けて中心導体組立品と整合回路素子を受け入れる空洞を分けているので、作業性(生産性)を向上することができ、部品の装着組立の自動化にも適したものである。特に、部品を受け入れる空洞をベースアース板の一方側に設けられているのが好ましく、その場合下に置いた樹脂ケースの上に部品を挿入して加熱することで組立接着が出来るので、自動機に向いたものとなる。また、部品の間に仕切りを設けているので、組立中及び実装時の部品の位置ずれを防止することが出来るので接続に対する信頼性を向上することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の非可逆回路素子の分解斜視図である。
【図2】図1の非可逆回路素子で、樹脂ケースに整合回路素子と中心導体組立品を挿入組み立てたものの斜視図である。
【図3】図2のZ−Z'断面図である。
【図4】図1の非可逆回路素子に使用している樹脂ケースの(a)平面図、(b)右側面図、(c)正面図、(d)底面図である。
【図5】図4(a)のX−X'断面図である。
【図6】図1の非可逆回路素子に使用することの出来る樹脂ケースの変形例の平面図である。
【図7】図1の非可逆回路素子に使用することの出来る樹脂ケースの他の変形例の平面図である。
【図8】本発明の他の実施例の非可逆回路素子の分解斜視図である。
【図9】図8の非可逆回路素子に使用している樹脂ケースの(a)平面図、(b)右側面図、(c)正面図、(d)底面図である。
【図10】図9(a)のYーY'断面図である。
【図11】従来の非可逆回路素子の一例の分解斜視図である。
【図12】従来の他の非可逆回路素子の分解斜視図である。
【符号の説明】
2,12,22,32:永久磁石
4,14,23,34:中心導体組立品
4a,4b,14a,14b,34a,34b:中心導体
4c,4d,4e,14c,14d,14e,23a,23b,34c,34d,34e:端子
7,18:樹脂ケース
7a,7b,7c,7d,7a1,7b1,7c1,7d1,7a2,7b2,7c2,7d2,18a,18b,18c,18d:ポート電極
7e,18e:ベースアース板
7f,7g,7h,18f,18h,18i,18j:仕切り
5a,5b,5c,15a,15b,15c:誘電体基板片
6,16,36:チップ抵抗

Claims (2)

  1. 上下ヨークと、永久磁石と、フェライトと、中心導体とを有し、前記フェライトに電気的絶縁状態で、かつ所定間隔ごとに交差状に配置された複数の中心導体を配置した中心導体組立品の一端部に整合回路素子を接続してなる非可逆回路素子において、
    入出力端子用のポート電極と、一体の薄板で形成したベースアース板と接地用のポート電極とを樹脂により鋳包むとともに、ベースアース板上に前記樹脂による仕切りを設けて前記中心導体組立品と整合回路素子各々を受け入れる空洞を形成した樹脂ケースを持ち、
    入出力端子用のポート電極から連続している樹脂ケース内の電極がベースアース板よりも高い位置に設けられており、
    その樹脂ケースの各空洞に前記中心導体組立品と整合回路素子とをそれぞれ挿入位置決めし、前記各整合回路素子の一方の電極を前記樹脂ケースの底部に設けたベースアース板に接続するとともに、前記各中心導体の一方の端部を前記ベースアース板に接続し、中心導体の他方の端部は各整合回路素子の他方の電極及び入出力端子用のポート電極から連続している樹脂ケース内の前記電極に接続した一体の組立品となっていることを特徴とする非可逆回路素子。
  2. 入出力端子用のポート電極から連続している樹脂ケース内の前記電極がベースアース板よりも整合回路素子の厚み分高い位置に設けられている請求項1記載の非可逆回路素子。
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