JP3673449B2 - 表示玩具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
表示玩具に関するものであり、更に詳細には、データキャリアシステムを用いた表示玩具に関する。
【0002】
【従来の技術】
動かしたり移動させたりして遊ぶ人や動物、乗り物等を模ったの玩具や模型には、台に載せたり、触れたり、話し掛けたりすることで、光ったり、踊ったり、話し出すものが幾つかある。具体的には、センサによって外部の振動や音を検知すると、記憶部に記憶された複数の音データからランダムに選択して音を発生するものや、手、脚、腰といった部分を動作させて踊り出すものなどが主流である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一つ一つの玩具に固有の動作を実行させるためには、音データや駆動に係るプログラムを記憶するための記憶媒体や、モータ、電源等を搭載する必要があるため、ある程度の大きさを超える玩具にしか適用できないという問題があった。この対策として、例えば、小さな模型に固有の音や光を発生させるために、模型に付属の音発生用の台やスピーカ、ライト等を設け、該模型を載せたり接続したりすることで音や光を発生させるといったことが考えられる。しかし、同じタイプの模型であっても、例えば、パトカーと救急車といった幾つかの種類がある場合、それらの種類を識別するための手段がないために、個々の模型と台(あるいは、スピーカ)とが一対一の対応となる場合が多く、1つの台では異なる複数の模型には対応できないといった問題が生じ、あまり効率的とは言えなかった。
【0004】
また、センサによって検知した外部振動や音をきっかけとして動作する人や動物を模した玩具にあっては、1つあるいは複数のきっかけに対して一定の動作しかしない、または、きっかけに対する何ら意味を持たない動作を無作為に行う場合が多かった。したがって、すぐに飽きてしまったり、遊びながら想像をかき立てるに足るものではなかった。
【0005】
あるいは、玩具同士でデータ通信を実行し、その送受信したデータに応じて動作を実行するといった、複数の玩具間で相互作用を行うものも少なく、赤外線等によって通信を実行するものがあるものの、データ通信をする双方が電源を持つ必要があるため、同等の大きさの玩具間、または、ある程度の大きさを超える玩具間でなければ実現できなかった。また、赤外線センサやリモコン等を採用した場合、赤外線の発光部等が玩具の表面に備えられることとなるため、玩具の外観を損なうといった問題がある。
【0006】
本発明の課題は、上記問題に鑑みてなされたものであり、個々の玩具あるいは玩具の部分を識別し、識別した結果に基づく動作を実行する玩具を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、非接触のデータキャリアシステムを構成する質問器または応答器のいずれか一方が設けられた第1の形象物と、前記質問器または前記応答器の他方が設けられた第2の形象物とを備え、前記第1の形象物と前記第2の形象物とが接近した際に前記質問器と前記応答器との間で当該第1または第2の形象物を識別するためのIDコードデータの伝送が行われ、当該IDコードデータに応じて当該IDコードデータを受信した側の形象物が当該IDコードデータを送信した側の形象物に関連する情報を音声または画像で表示するように構成されていることを特徴とする。
【0008】
ここに、第1または第2の形象物を識別するためのIDコードデータは、「制御情報」ではなく、単なる「Identification:すなわち身元確認のためのデータ」であり、データ構成が極めて簡素なものである(具体的には例えば、本願図面、図3、図9〜図12参照)。このような伝送データの構成の違いは、記憶手段やICチップの小型化を達成することができるという作用効果を発揮する。また、表示は、第1または第2の形象物を識別するためのIDコードデータに応じてIDデータを発信した側の形象物に関連する情報を表示を行うものである。この「IDデータを発信した側の形象物に関連する情報」とは、具体的には、例えば、「模型30のカタログ情報」であり、また救急車やパトカー等の模型30の内部、すなわち、運転席や後部座席、トランク等の画像情報であり、別の態様では、消防車の模型の場合、火事場の背景画像である。したがって、形象物とは、車両模型、地上構造物模型や、地図台座、回転台、人形、ロボット玩具等の姿態を有するものを意味しているが、第1の形象物及び第2の形象物は遊びの上で互いに関連性を有するものである。つまり、一方の使用が他方の使用を想起せしめるようなものである。例えば、両者を車両模型として構成したり、一方を車両模型として、他方を地図台座又は地上構造物として構成したりするなどである。
【0009】
この請求項1記載の発明によれば、データを受信して表示を行う形象物は、データを送信する側の形象物が複数存在する場合であっても、それぞれの形象物が固有のI意Dデータを伝送することとすれば、各々の形象物固有の表示を実行することができる。また、データキャリアシステムにおける応答器は、質問器から出力される電磁場によって電力を供給することができるため、小さな形象物に対しても搭載可能である。したがって、例えば、ミニカーや船の模型といった小さな形象物を、他方の形象物に識別させて当該他方の形象物に各々固有の表示を実行させることが可能となる。更に、非接触のデータキャリアシステムを採用することとしたため、各形象物の内部に質問器または応答器を設置できることから、形象物の外観を損ねることなくデータの伝送を実行させることができる。また、ダイキャスト製のミニカーや、人形、ロボット型玩具といった形象物にも適用することができる。
上述のように、「IDデータを発信した側の形象物に関連する情報」を表示することによって、IDデータを発信する形象物と同データを受信する形象物同士が持つ情報の一体化が生まれ、遊戯者等のシステム利用者に質の高い情報を提供することができるという固有の作用効果が発揮される。
【0015】
請求項2記載の発明は、データキャリアシステムを構成する質問器または応答器のいずれか一方が設けられた形象物と、前記質問器または前記応答器の他方が設けられ前記形象物に着脱可能なパーツとを備え、前記パーツの装着による前記質問器と前記応答器との接近によって当該質問器と当該応答器との間で当該形象物を識別するためのIDコードデータの伝送が行われ、当該IDコードデータに応じた音声表示または画像表示を前記形象物が行うように構成されていることを特徴とする。
【0016】
請求項2記載の発明によれば、伝送されたIDコードデータに応じて形象物に着脱可能なパーツに関連する情報の表示を行うことは、具体的には第4の実施形態に開示するように、着脱可能なパーツである建物ブロック(例えば、ガソリンスタンド)固有の関連情報であるガソリン値に関連した警告表示を行うといった高度な動作を提供することができるものである。また、請求項2記載の発明によれば、第2の形象物を手に持って第1の形象物上で遊ぶことによって質問器と応答器との通信が実行されるため、一方に対して他方を載せたり動かしたりして遊ぶ既存の玩具に簡便に本発明を適用することができる。
【0024】
請求項3記載の発明は、請求項1に記載の表示玩具において、第1の形象物は敷物状の地図台座および当該地図台座上に形成された構造物を含み、前記地図台座または構造物に質問器または応答器のいずれか一方が設けられていることを特徴とする。
【0025】
請求項3記載の発明によれば、第1の形象物が地図を描いた敷物状の台座またはその台座上に設けられた構造物を含むため、第2の形象物をその地図上で行動させて遊ぶといった楽しみ方ができる。例えば、第1の形象物を架空の都市の地図を描いたものとし、第2の形象物をその描かれた都市に生息する生物とするといった、第1の形象物と第2の形象物との対応付けをすることによって、第2の形象物を第1の形象物上で動かす楽しみを加味させることが可能となる。
【0026】
請求項4記載の発明は、請求項3に記載の表示玩具において、地図台座または構造物に設けられる質問器または応答器のいずれか一方は複数であり、第2の形象物の第1の形象物上における位置に応じた音を発生するように構成されていることを特徴とする。
【0027】
請求項4記載の発明によれば、質問器または応答器のいずれか一方は複数であり、多様なIDデータを発信した側の形象物の関連情報の表示という作用効果を期待することができ、さらに位置に応じた音を発生するように構成によって、複合的な作用効果を発揮するものである。また、例えば、第2の形象物がバスの模型である場合には、第1の形象物に描かれた地図上の所定の位置に差し掛かる度に停留所の音声を発生させ、第2の形象物がパトカーの模型である場合には、「只今パトカー、○○近傍を巡回中」等の音声を発生させる、といった、第2の形象物と、第1の形象物の位置とに応じた音を発生させることが可能となる。したがって、遊戯者は、第1の形象物に描かれた町の中で、実際に第2の形象物を操作する気分、あるいは、実際に第2の形象物になった気分で遊ぶことができる。
【0028】
請求項5記載の発明は、請求項3に記載の表示玩具において、質問器または応答器のいずれか一方は複数設けられ、第1の形象物上における第2の形状物の移動先位置を指示する音を発生するように構成されていることを特徴とする。
【0029】
請求項5記載の発明によれば、移動先位置に応じた音を発生するように構成によって、複合的な作用効果を発揮する。すなわち、第2の形象物が第1の形象物に描かれた地図における所定の位置に差し掛かる度に次の移動先煮を示す音を発生するため、遊戯者が「右」や「左」、「交差点」といった言葉を覚えたり、地図の利用の仕方を学んだりすることができる。また、移動先位置に応じた音のスピードや、音色、音声などに変化を付ければ、遊戯者のスキルに応じた遊びを提供することができる。例えば、「ピー」という音なら右へ、「ピピー」なら左へ、「ピピピー」なら真直ぐといった具合に、音を暗号化することで遊戯者にとって高度な誘導を表示することも可能となる。
【0032】
請求項6記載の発明は、請求項1に記載の表示玩具において、IDコードデータを送信した側の形象物に関連する情報は、前記IDコードデータを送信した側の形象物の特徴または動きを表示する情報であることを特徴とする。
【0033】
この請求項6記載の発明によれば、データを送信した側の形象物に関連する特徴または動きを表示することができる。例えば、データを送信した形象物が車の模型である場合には、当該車の斜視図や、内部、華麗に走行する映像といったカタログ情報や、形象物がアニメなどのキャラクタを模ったものである場合には、その架空の体重や、身長、趣味や好みなど当該キャラクタの特徴を説明するものや、当該キャラクタが動いている様子などを表示することが可能となる。このようにIDコードデータを送信した側の形象物の特徴または動きに関連する情報を表示することで形象物相互の一体性若しくは関連性を表示するが可能となるものである。
【0034】
請求項7記載の発明は、請求項1に記載の表示玩具において、IDコードデータを送信した側の形象物に関連する情報は、前記IDコードデータを送信した側の形象物の背景を表示する情報であることを特徴とする。
【0035】
請求項7記載の発明によれば、背景情報は形象物相互の関連性若しくは一体性を表示するものとして密接不可分な関係にあるものであり、表現上の多様性を拡大する要素として機能する。すなわち、例えば、第2の形象物を載せて遊ぶための第1の形象物を舞台型に設計し、背後のスクリーン部分に背景を表示するための表示手段を設けることとすれば、第2の形象物が、舞台上に置かれることによって、あたかも背景の中に存在するかのように演出できる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態について図面を参照して説明する。まず、各実施形態に共通する本発明の原理について説明した後、当該機能を適用した種々の実施形態について説明する。このため、図面の説明にあたって同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0037】
まず、本発明の原理について説明する。
本発明は、非接触のデータキャリアシステムにおける応答器10と質問器22を採用するものである。具体的には、応答器10あるいは質問器22を組み込んだ模型(第2の形象物)と、模型とは反対に、質問器22あるいは応答器10を組み込んだ台座(模型を載置するものであり、台状のものであってもよいし、敷物状のものであってもよい。;第1の形象物)とを用いて遊ぶものである。追って詳細に説明するが、この模型と台座とを使った遊びとしては、例えば、台座上に模型を載置し、台座と模型間でデータ通信を実行することにより、台座が当該模型に応じた動作(表示)を行う、といった遊びを行うものである。
【0038】
なお、以下、説明を簡単にするため、模型には応答器10を、台座には質問器22を組み込むこととして説明する。また、音や画像の出力、モータの駆動に伴う各部位の動作、ライトの点灯/消灯といった表示のことを包括して「アクション」という。また、質問器22及び応答器10間では、画像データや音データといったアクションを直接に実行するためのデータを伝送することとしてもよいが、ここでは、主に、模型を識別するためのIDコードを送受信し、台座は受信したIDコードに対応するアクションを実行することとして説明する。なお、非接触のデータキャリアシステムとして、応答器10は、国際標準規格ISO/IEC14443に準拠したICカード(近接型)を用いることとする。
【0039】
図1は、模型に組み込まれる応答器10の機能ブロックを示す図である。同図に示すように、応答器10は、主に、コイル11、電源回路12、応答用IC13、処理部14、記憶部15とから構成されている。コイル11は、台座に組み込まれる質問器22との通信を実行するための無線アンテナであり、電源回路12は、質問器22からの搬送波によってコイル11に発生した誘導起電力を整流、平滑、安定化して応答器10内で消費する電力を生成するための回路である。応答用IC13は、コイル11によって受信した信号を復調するための復調回路と、送信する信号を変調してコイル11に出力するための変調回路を備え、所定のタイミングを計って質問器22とのデータ通信を実行する。
【0040】
処理部14は、電源回路12によって応答器10内に電力が投入されると、応答器10の属性情報を含むATR(Answer To Reset)を質問器22に対して出力するための指示信号を応答用IC13に出力する。また、処理部14は、質問器22から送信されるコマンド(命令信号)に応じた処理を実行する。例えば、質問器22からIDコードを送信するためのコマンドを受信した場合には、記憶部15内のROM15bから応答器10固有のIDコードを読み出し、応答用IC13に出力する。
【0041】
記憶部15は、データを格納するためのメモリとしてRAM15a、ROM15b、EEPROM15c等から構成される。RAM15aは、処理部14が各種処理を実行するためのワークエリアであり、ROM15bには、応答器10を特定するためのIDコード、処理部14が各種処理を実行するためのプログラム等が記憶される。また、EEPROM15cは、質問器22から受信したコマンドに従って書き換え可能なデータを記憶するためのメモリである。また、EEPROM15cは、後述する識別コード、応答コード、ポイントデータ、ガソリンデータを記憶する。
【0042】
なお、上記機能部により構成される模型は、質問器22を備える台座20との間で、IDコードに基づく固有のデータ通信を実行する。したがって、各模型は、台座20からデータを記憶するためのコマンドを受信した場合には、各々固有のデータを記憶することとなる。この模型に記憶されるデータは、EEPROM15内に記憶されるが、台座20の記憶部23内に記憶されることとしてもよい。すなわち、台座20の記憶部23内に、各IDコードに対応付けて各模型のデータを記憶させる形態にしてもよい。
【0043】
図2は、応答器10から送信されるIDコードやデータに基づいてアクションを実行する台座20の内部構成を説明する機能ブロック図である。台座20は、主に、台座20全体を制御するためのCPU21と、前記応答器10とのデータ通信を実行する質問器22と、記憶部23と、応答器10から送信されたIDコードやデータに基づいてアクションするアクション部24とから構成され、各部はバス25によって接続されている。アクション部24は、モータ制御部24−1や、表示部24−2、音出力部24−3、ライト部24−4等により構成され、台20が実行するアクションの内容に応じて備える組み合わせ等の変更が可能なものである。なお、台座20の内部には、各部に電力を共有するための図示しない電源回路が接続されている。
【0044】
CPU21は、記憶部23に記憶されたプログラムに従って、各種コマンドやデータを応答器10に出力するための処理を実行する。例えば、ATRを受信した通知信号が質問器22から入力されると、IDコードを要求するためのコマンド(以下、単にIDコード要求コマンドという。)を質問器22に出力して応答器10に対して送信させるといった、応答器10からのレスポンスに対応する処理を実行する。
【0045】
また、CPU21は、応答器10のIDコードを識別すると、IDコードに対応するアクションをアクション部24に実行させる。具体的には、CPU21は、記憶部23内に記憶した、モータの駆動パターンや、ライトの制御パターン、音や画像のデータファイルの中からIDコードに対応するものを選択して、アクション部24内の各部に起動するための命令信号を出力する。IDコードに対応するアクションを決定する処理は、図3(a)に示す、関連テーブル233に基づいて実行する。関連テーブル233には、各IDコードに対応付けてアクションプログラムが記憶される。また、アクションプログラムとは、モータの駆動パターンや、ライトの制御パターン、音や画像のデータファイルといった記憶部23内に記憶された複数のデータの中から実行するアクションを特定し、その実行するタイミングや順番を指定したものである。
【0046】
したがって、CPU21は、応答器10のIDコードを識別すると、関連テーブルを読み出して、IDコードに対応するアクションプログラムを検索し、記憶部23に記憶された各種アクションのパターンや各種ファイルの中から当該プログラムによって指定されたものを読み出してアクション部24内の各部に実行させる。
【0047】
なお、図3(b)に示す関連テーブル233´のように、1つのIDコードに対して実行し得る複数のアクションプログラムを用意し、種々の条件に従って1つのアクションプログラムを特定する形態にしてもよい。例えば、質問器22が応答器10のIDコードを受信した回数をカウントし、そのカウント数に応じてアクションプログラムを特定したり、応答器10との通信を実行するためのコイル222を台座が複数備える場合には、IDコードを受信したコイル222に応じてアクションプログラムを特定するといった具合に、IDコード以外の条件を付してアクションを特定する構成にしてもよい。したがって、同じ模型でも台座20に載せるタイミングや載せる場所に応じて異なるアクションが可能となり、より複雑で面白い玩具を提供することが可能となる。
【0048】
記憶部23は、RAMやROMなどにより実現可能であり、図3(a)あるいは(b)に示すような関連テーブルや、質問器22から応答器10に対して送信するコマンドを決定するためのプログラムが記憶される。また、記憶部23は、モータの駆動パターンを記憶したモータテーブルや、ライトの制御パターンを記憶したライトテーブル、出力する音のデータを記憶したデータファイル、表示する画像のデータを記憶したデータファイル等を記憶する。
【0049】
図4(a)は、モータテーブル230の一例を示す図である。同図に示すように、モータテーブル230は、モータの駆動を指示する信号が順に記憶されたものであり、例えば、モータが回転板を駆動させるものである場合には、M1(右90°回転)、M2(左45°回転)、…といった具合に指示信号が記憶されている。また、図4(b)は、ライトテーブル231の一例を示す図であり、ライトテーブル231には、ライトの点灯/消灯を制御するための指示信号が記憶される。
【0050】
質問器22は、質問器制御部220と、ROM221と、応答器10とデータを送受信するための無線アンテナとなるコイル222とから構成される。質問器制御部220は、CPU21から入力されるコマンドやデータを変調して高周波の搬送波としてコイル222を介して応答器10に出力するための変調回路と、コイル222を介して応答器10から受信したIDコードやデータを復調してCPU21に出力するための復調回路を備え、所定のタイミングで応答器10との通信を実行する。ROM221には、質問器制御部220が応答器10との通信を実行するためのプログラム等が記憶される。
【0051】
なお、応答器10からのレスポンスに応じて応答器に対して出力するコマンドを決定する処理をCPU21が実行することとしたが、質問器制御部220がROM221内に記憶されたプログラムに従って応答器に出力する各種コマンドを決定する構成にしてもよい。また、台座内部に複数の質問器22を備えることとしてもよく、その場合には、ROM221内に各質問器22を特定するための識別コードを記憶し、質問器制御部220は、応答器10から受信したデータと共に識別コードをCPU21に出力することとしてもよい。あるいは、より安価に台座を実現させるために、図2に示すように、複数の質問器を備える代わりに複数のコイル222−1、222−2、…を備え、1つの質問器制御部によって複数のコイルを制御することとしてもよい。
【0052】
モータ制御部24−1は、台座の各部位を作動させるためのモータを制御するためのものであり、CPU21から入力される命令信号に基づいてモータを駆動する。
【0053】
表示部24−2は、TVやLCD、CRT等の表示装置により構成され、以下説明する各実施の形態に応じた表示装置が用いられる。例えば、大きなディスプレイが必要な実施形態においてはTVやCRTが、数値や少数の文字のみを表示すればよい実施形態においては小型白黒用のLCDが好適である。なお、表示部は、台座20内に構成するものでなく、外部の表示部に表示出力する構成にしてもよい。
【0054】
音出力部24−3は、スピーカ等によって構成され、CPU21から入力される音データを出力するものである。
【0055】
ライト部24−4は、発光ダイオードや豆電球等によって構成され、CPU21から入力される指示信号に応じて台座20の各部位に設置されたライトの点灯/消灯を制御する。
【0056】
以下に、質問器22と応答器10とのデータ通信時における動作の一例を説明する。
電力が供給されている台座内部の質問器22に対して、模型に組み込まれた応答器10を近づけると、応答器10は、質問器22のコイル222から発生する搬送波を受信して応答器10内に電源を供給し、質問器22に対してATRを出力する。質問器22は、ATRを受信すると、CPU21にATRを受信した通知信号を出力する。CPU21は、記憶部23に記憶されたプログラムに従って応答器10に対して出力するコマンドを決定し、質問器22に送信指示を出力する。例えば、質問器22は、CPU21からIDコード要求コマンドを出力する指示を受けた場合には、該コマンドを応答器10に対して出力する。応答器10は、該コマンドを受信すると、記憶部15からIDコードを読み出して質問器22に送信する。一方、質問器22は、受信したIDコードを復調してCPU21に出力する。CPU21は、記憶部23に記憶されたプログラムに基づいて受信したIDコードに応じた処理を実行する。
【0057】
次に、上述した原理を適用した種々の実施形態について詳細に説明する。
〔第1の実施の形態〕
本第1の実施の形態における構成の概略は、台座が図2に示す機能ブロックを備え、模型が図1に示す応答器10を備えるものである。また、模型は、小さな車の模型であり、台座に載せることで、各模型毎に異なるアクションを台座に実行させて遊ぶものである。なお、本実施の形態における台座は、質問器制御部220に接続されるコイル222を1つ備えることとする。
【0058】
図5は、模型30と、模型30を載せて遊ぶための台座40の外観斜視図である。台座40は、回転・振動する駆動板41と、スピーカ42、ライト43を備え、外部には表示装置44が接続される。また、台座40の内部は、図2に示す機能ブロックにより構成される。したがって、CPU21からの指示信号に応じて、モータ制御部24は駆動板41を制御し、ライト部27はライト43の点灯/消灯を制御し、音出力部26はスピーカ42によって音を出力し、表示部25は画像データを出力して表示装置44に表示させる。なお、質問器22のコイル222は、駆動板41の背部に、図中上方向に向けて設置され、模型30が駆動板41上に置かれると、応答器10のコイル11との間でデータ通信を実行する。
【0059】
以下に、アクション部のアクション例を説明する。
まず、CPU21は、質問器22によって受信されたIDコードに対応するアクションプログラムを判定する。そして、アクションプログラムに従って、ライト部27にライト43を点灯させるための指示信号を、モータ制御部24に駆動板41を回転させるための指示信号をそれぞれ出力する。また、CPU21は、アクションプログラムに従って、記憶部23に記憶された画像データのファイル及び音データのファイルを選択し、表示装置44(表示部24−2)に選択した画像を表示させるとともに、スピーカ42(音出力部24−3)に選択した音を発生させる。
【0060】
図6は、模型30を台座40の駆動板41に載せた一例を示す図である。例えば、模型30が駆動板41上に載せられることで、台座40は、模型30のIDコードを認識して、台座40の縁に設置された複数のライト43を点灯させるとともに、駆動板41をゆっくりと回転させる。また、スピーカ42からは、「駆動方式は、4輪駆動、前輪駆動の切り替え可能。」といった当該模型30のカタログ情報を出力させ、表示装置44によって当該模型30が華麗に走行する映像(静止画、動画のいずれであってもかまわない。)を映し出す。
【0061】
したがって、遊戯者は、模型30を台座40に載せることで、お気に入りの車が展示会に出展されたような感覚を味わうことができる。また、かつて、車の模型の内部は細かすぎて詳細に見ることができなかったが、表示装置44に車の内部(運転席や後部座席、トランク等。)を映し出すように設定すれば、救急車やパトカー、お気に入りの車種などの運転席を見て、自分が実際に運転している様子を想像して楽しむことができる。
【0062】
また、次のようなアクションを行うこととしてもよい。すなわち、台座40にタイマを設け、応答器10からATRを受信した瞬間からの時間を計り、その時間に応じて出力する音や画像、ライト43の点灯、駆動板41の運動を変更するようにしてもよい。例えば、時間0〜5秒間はイグニッション音を出力し、駆動板41を強く上下に振動させる。時間5〜10秒間はアイドリング音を出力し、駆動板41を弱く上下に振動させる。…といった具合に、時間に応じて出力する音、駆動板41の動きを変化させ、実際の車が起動する時の音や動きを演出する。あるいは、台座40にカウンタを設け、応答器10のIDコードを受信した回数をカウントし、そのカウント数及びIDコードに応じた動作を実行するようにしてもよい。
【0063】
あるいは、台座45を図7に示すような、スクリーン部46とスピーカ47を備える舞台型にし、スクリーン部46に背景画像を表示する構成にしてもよい。例えば、消防車の模型を台座に載せると、背景画像として火事場が表示され、スピーカ47からはサイレン音を出力したり、クレーン車の模型を台座に載せると、工事現場の映像と音が出力される、といった臨場感を表現することができる。
【0064】
また、外部の音を検出するセンサを設け、当該センサによって外部音を検出した場合にアクションを実行することとしてもよい。例えば、模型30を台座40の駆動板41上に載せただけではアクションを実行せず、当該センサが音を検知すると、IDコードに応じたアクションを実行するといった変更が可能である。また、当該センサが音を検知した回数に応じて実行するアクションを変更することとしてもよい。
【0065】
以上のような様々なアクションは、記憶部23に駆動板41の駆動パターンや音や画像のデータを複数用意し、アクションプログラムに実行するアクション内容や、実行するタイミングや順番などを指定し、関連テーブルにIDコードと対応付けて記憶することで実現することが可能である。
【0066】
〔第2の実施の形態〕
本第2の実施の形態は、小さな車の模型を敷物状の台座の上に載せたり移動させたりして遊ぶものである。
また、本第2の実施の形態における構成の概略は、模型が図1における応答器10を備え、台座が図2における機能ブロックを備えるものであり、台座の質問器22は、複数のコイル222を備えることとする。したがって、敷物状の台座は、模型のIDコードと、該IDコードを受信したコイル222に応じたアクションを実行できる。なお、本実施の形態におけるアクションは、音の出力のみである。
【0067】
図8(a)は、ガソリンスタンドや交番、消防所などが存在する街の地図を模写した敷物状の台座(以下、地図台座70という。)の一例を示す図であり、交差点や建物の前等の道路部分にはコイル222−1、222−2、…(以下、単にコイル222という。)が設置されている。なお、各コイル222は、ケーブル72によってスピーカボックス71内の質問器制御部220に接続されており、固有の識別コードが付番されている。また、スピーカボックス71内部には、質問器制御部220の他、図2に示すCPU21や、記憶部23、音出力部26等が内蔵されている。図8(b)は、複数のコイル222とスピーカボックス71との接続配線の一例を示す図である。なお、スピーカボックス71は、その一面に音を出力するためのスピーカ73を備えており、スピーカ73は、音出力部24−3から入力される音を発生させる。
【0068】
本実施形態では、模型のIDコードと、そのIDコードを受信したコイル222の位置に応じて異なる音を出力させる。すなわち、応答器10を内蔵した模型を、地図台座70上のコイル222が設置された部分に置くと、当該コイル222を介して応答器10と質問器制御部220間でデータ通信が実行される。そして、CPU21は、各模型のIDコードを受信すると、IDコードを受信したコイル222の位置(すなわち、コイル222の識別コード)を判定し、IDコードと識別コードに応じたアクションプログラムを実行させる。
【0069】
図9は、本実施形態における関連テーブル300の一例を示す図である。同図に示すように、関連テーブル300には、IDコードに対応させて、複数の識別コードが条件として設定される。そして、IDコードと識別コードの組み合わせに対応させて、アクションプログラムが記憶される。したがって、CPU21は、質問器22からIDコードと識別コードが入力されると、関連テーブル300の中から当該IDコードに対応する領域を検出し、更に、当該識別コードと一致する条件を検索する。一致する条件があれば、対応するアクションプログラムを解析し、当該プログラムで指定された音データを記憶部23から読み出して、スピーカボックス71のスピーカ73(音出力部24―3)に出力させる。
【0070】
このように、複数のコイル222を地図台座70内に配置することで、地図台座70で遊ぶ模型の種類と、模型を載せる位置に応じて異なる音を発生させることが可能となる。また、例えば、地図における位置と模型の種類とに応じてそれぞれ意味のある音声を出力することとすれば、自分なりにストーリーを組み立てて、地図上に模型を動かして遊ぶことができる。例えば、模型がバスである場合、交差点に差し掛かる毎に、「ピンポーン。○○交差点です。」といった音声を出力することとすれば、遊戯者が車掌になった気分で模型を転がして遊ぶことができる。
【0071】
あるいは、地図台座70内に、模型毎にスタート位置と目的位置を設定し、各交差点にコイル222を設置してスタート位置から目的位置までナビゲートすることとしてもよい。例えば、模型がパトカーである場合、スタート地点を交番前とする。そして、パトカーの模型を交番前に置くとスピーカから「○○銀行で強盗発生。直ちに急行せよ!」といった音声が出力される。交番近くの交差点では、曲がる、まっすぐ進む等の指示が音声として出力され、最終的に目的地に到着することとなる。
【0072】
この場合、応答器10は、模型がたどった軌跡を記憶し、目的地に到着するとその軌跡データを目的地に設置されたコイル222に対して出力する構成にしてもよい。具体的には、質問器制御部220は、応答器10のIDコードを受信すると共に、受信したコイル222の識別コードを応答器10に対して出力し、応答器10内部のEEPROM23cに当該識別コードを記憶させる。したがって、応答器10は、スタート地点から順に通過したコイル222の識別コードを記憶することとなる。
【0073】
そして、応答器10が目的地に設置されたコイル222を介して質問器制御部220にIDコードを出力すると、質問器制御部220は、応答器10内のEEPROM15cに記憶した全ての識別コードを通知させるための要求コマンドと、応答器10のEEPROM15c内の記憶をリセットするための指示コマンドを出力する。また、CPU21は、応答器10から全識別コード、すなわち、応答器10の軌跡データを受信すると、当該軌跡データが指示した道順に沿ったものであるか否かを判定する。軌跡データが指示通りである場合には、例えば、パトカーが○○銀行に到着して無事に強盗を捕まえるまでのナレーションを出力し、道順が異なる場合には、強盗に逃げられた故をナレーションする。
【0074】
このように、模型が通過した軌跡を記憶し、模型の軌跡が指示したものと異なるか否かを判定して、判定した結果毎に異なる音を出力することとすれば、遊戯者が指定された道をたどったか否かを認識することができる。また、わざと指示とは異なる道をたどって、どのような音が出力されるかを楽しむことができる。
【0075】
なお、上記説明では、CPU21、記憶部23、音出力部24−3、質問器22(質問器制御部220、ROM221)をスピーカボックス71にまとめ、地図台座70に配置された複数のコイル222と接続する構成にしたが、コイル222が設置されている部分にそれぞれ質問器制御部220、ROM221、コイル222を備えた質問器22を配置することとしてもよい。更に、CPU21、記憶部23、音出力部24−3、質問器22を各部に配置する構成にしてもよい。
【0076】
〔第3の実施の形態〕
本第3の実施の形態は、街の地図を模した敷物状の台座(以下、地図台座70という。)の上を小さな車の模型を載せたり移動させて遊ぶものであって、地図上に模されたおうちのお母さんにお使いを頼まれ、同地図に描かれた街の中で、頼まれたお使いを実行して遊ぶものである。
【0077】
本第3の実施形態における、模型及び地図台座70の内部構成は、第2の実施形態で説明したものと同等であるため、説明を省略する。また、本第3の実施形態においても、第2の実施形態と同様に、地図台座70は、CPU21、質問器制御部220、記憶部23、表示部24−2、音出力部24−3を格納したスピーカボックス71と、複数のコイル222とから構成され、コイル222とスピーカボックス71とは、ケーブル72によって接続されることとする。なお、スピーカボックス71の外部には、表示装置が接続され、地図台座70は、応答器のIDコードに応じたアクションとして音を発生する他に、表示装置によって画像を表示することでお使いを依頼し、実行させる。
【0078】
遊びの流れは、まず、おうちのお母さんにお使いを頼まれ、次に地図台座70の中でお買物を実行し、再びおうちに帰ってお母さんに報告するといった形態とする。すなわち、おうち前に模型を置くと、表示装置にお母さんの画像が出力されて、例えば「八百屋でにんじんを買って来てね!」と頼まれる。お使いを依頼された後に、地図台座70に模写された複数の店の1つに模型を置くと、表示装置に該店の画像が出力されて、買物を実行する。このとき、音声認識センサや文字入力用キーボード、マウス等のポインティングデバイス等によって買う物を指定する。そして、再びおうち前に模型を置くと、無事に買物を実行したか否かを判定する。無事に買物が成された場合には、表示装置にお母さんの画像を出力させて「ちゃんとお使いができるね!偉いね!」と褒める。一方、指定された買物が成されなかった場合には、「間違っちゃったね。残念だったね。」といった具合に慰める。また、毎回同じお使いが頼まれることがないように、1つの模型に対して2種類のお使いパターンを表示するように設定する。
【0079】
上記事柄を実現するために、図10に示すような、応答コードを定義する。応答コードとは、模型がおうち前に偶数回アクセスしたか、奇数回アクセスしたかを示すための偶奇コードと、買物を依頼されたか否かを示すための買物コードと、お使いを実行した店のコード、すなわち、店の前に設置されたコイル222の識別コードと、買った物を示す品物のコード(以下、品物コードという。)とから構成される。図10に示すように、偶奇コードは、1及び0で識別され、1が奇数回目を、0が偶数回目をそれぞれ示している。買物コードは、1である場合には依頼済みを意味し、0の場合にはまだ依頼を受けていないことを意味する。
【0080】
また、応答コードは、主に模型のEEPROM15cによって記憶されるものであって、地図台座70の質問器22から応答コードを要求するためのコマンド(以下、単に要求コマンドという)が送信された場合に、質問器22に対して出力されるコードである。地図台座70のCPU21は、応答器10から応答コードを受信すると、記憶部23に記憶されたプログラムに従って応答コード内の各コードを書き換え、再び応答器10に対して送信する。したがって、応答器10は、応答コードを地図台座70の指示に従って記憶するのみであり、記憶した応答コードを地図台座70に組み込まれた各コイル222に対して運搬する役を成す。
【0081】
図11は、本第3の実施形態における関連テーブル400の一例を示す図である。同図に示すように、IDコードと組み合わせる条件として、IDコードを受信したコイル222の識別コードと、応答器10から送信される応答コードが定義される。
【0082】
また、アクションプログラムには、IDコード及び上記条件の組み合わせに対応する音と画像のデータファイル名が記憶される。具体的には、アクションプログラムは、図12に示すようなお使いテーブル500に基づいて組み立てられる。お使いテーブル500には、IDコードと、模型がおうちにアクセスした偶奇に対応付けて依頼する店の識別コードと品物コードの組み合わせが記憶される。例えば、図12によれば、IDコード「111」が奇数回目におうちにアクセスした場合には、「八百屋」で「にんじん」を買うことが指定される。また、偶数回目である場合には、「魚屋」で「アジ」を買うことが指定される。
【0083】
したがって、図11に示す関連テーブル400によれば、IDコード「111」に対して、識別コードが「おうち」であり、偶奇コードが1(奇数)、買物コードが0(未依頼)の条件を満たす場合には、買物を依頼するための画像と音を出力するためのプログラムAが対応する。一方、IDコード「111」に対して、識別コードが「おうち」、偶奇コードが1、買物コードが1(依頼済み)の条件を満たす場合には、応答コードに記憶された識別コードと品物コードの組み合わせがお使いテーブル500に記憶された組み合わせと一致するか否かによって異なる画像及び音を出力するためのプログラムBが対応する。
【0084】
また、IDコードを受信したコイル222の識別コードが「八百屋」や「魚屋」といった、店を示すものである場合には、応答コードに関わらず、買物を実行するための音や画像を出力するプログラムが対応する。
【0085】
以下に、図13に示すプロトコルフローを用いて、お使いを実行する際の動作を説明する。なお、説明を簡明にするために、応答器10は、まだ買物を依頼されていない状態、すなわち、買物コードが0である場合から始めることとする。
【0086】
図13おいて、地図台座70の「おうち」に模型を置くと、該模型の応答器10がおうち前に設置されたコイル222に対してIDコードを出力する(ステップS1)。おうちのコイル222は、応答器10に対して要求コマンドを出力する(ステップS2)。応答器10は、要求コマンドを受信すると、EEPROM15c内に記憶された応答コードをおうちのコイル222に出力する(ステップS3)。
【0087】
地図台座70のCPU21は、応答コードを受信すると、関連テーブル400を読み出して、IDコードと条件(IDコードを受信したコイル222の識別コード、偶奇コード、買物コード)の組み合わせに対応するアクションプログラムを検索する。現在、買物コードは0(未依頼)であるため、お使いを頼むためのプログラムが検索され、該プログラムに従って、音及び画像のデータファイルを記憶部23から読み出して表示部24−2、音出力部24−3に出力する(ステップS4)。例えば、画面上にお母さんを表示し、「八百屋でにんじんを買って来てね!」と依頼させる。そして、CPU21は、応答コードの買物コードを1に変更して応答器10に対して出力し(ステップS5)、応答器10のEEPROM15cの記憶した内容を更新させる(ステップS6)。
【0088】
次いで、模型を地図台座70に描かれた何れかの店の前に置くと、該模型の応答器10が該店の位置に設置されたコイル222に対してIDコードを出力する(ステップS7)。店のコイル222は、応答器10に対して要求コマンドを出力する(ステップS8)。応答器10は、要求コマンドを受信すると、EEPROM15c内に記憶された応答コードを店のコイル222に対して出力する(ステップS9)。そして、CPU21は、応答コードを受信すると、関連テーブル400を読み出して、IDコードと条件(コイル222の識別コード)に対応するアクションプログラムを検索する。そして、検索したプログラムに従って記憶部23から音及び画像のデータファイルを読み出して、店で買物を実行するための画像及び音声を出力させる。例えば、八百屋の画像を出力し「いらっしゃい!何にしましょっ!?」等の質問をさせる。
【0089】
このとき、音声認識センサや文字入力用キーボード、マウス等のポインティングデバイス等によって買う物すなわち品物コードを指定させて、買い物を実行させる(ステップS10)。そして、CPU21は、応答コードの識別コードを現在模型が置かれているコイル222の識別コードに書き換え、また、品物コードをステップS10で指定された品物コードに書き換える。そして、その変更された応答コードを応答器10に対して出力し(ステップS11)、EEPROM15c内に更新させる(ステップS12)。
【0090】
再びおうち前に該模型を置くと、応答器10はおうちの質問器22に対してIDコードを出力する(ステップS13)。おうちのコイル222は、要求コマンドを応答器10に対して出力する(ステップS14)。応答器10は、受信した要求コマンドに対して、EEPROM15cに記憶された応答コードを出力する(ステップS15)。CPU21は、応答コードを受信すると、関連テーブル400を読み出して、IDコードと条件(おうちのコイル222の識別コードと、偶奇コード、買物コード)に対応するアクションプログラムを検索する。なお、この場合、買物コードは、1(依頼済み)に設定されているため、ステップS4で選択されたプログラムとは異なるプログラムが選択されることとなる。
【0091】
そして、検索したプログラムに従って、応答コードに記憶された識別コードと品物コードがお買物テーブルの内容と一致するか否かを判定し、それぞれに応じた画像及び音声を出力させる(ステップS16)。そして、CPU21は、応答コードの偶奇コード及び買物コードの値を反転させ、応答器10に対して送信し(ステップS17)、EEPROM15cに更新させて(ステップS18)、お買物の一連の動作を終了する。
【0092】
したがって、遊戯者は、お使いを覚えることができると共に、指定されたことに対して正しく行動することができるか否かを学ぶことができる。また、表示装置を採用することによって、お母さんやお店の人の表情を細かに表現することができるため、遊戯者が褒められている、慰められている、怒られている等の相手の感情をつかみやすくなる。
【0093】
以上のように、地図台座70上に模型を動かした軌跡や外部入力によって、出力する音や画像、動き等を変化させるように設定すれば、いろいろな出力パターンを生成することが可能となり、飽きが来ない。また、模型の動きと出力される音や画像の内容が関連しているので模型や玩具に対するより一層の親しみを持つことができる。
【0094】
〔第4の実施の形態〕
第4の実施の形態は、複数のブロックを組み立ててタウンを生成し、車の模型を組み立てたタウン内に載せたり移動させることで遊ぶためのものである。
【0095】
また、本第4の実施の形態における構成の概略は、模型が図1に示す応答器10を備え、組み立て式タウンの一部となる建物ブロックが図2に示す機能ブロックを備えるものである。なお、組み立て式タウンは、単に道となる道路ブロックと、各種アクションを実行する建物ブロックとから構成される。図14は、組み立て式タウンの各ブロックの一例を示す図であり、(a)は道路ブロック110を、(b)は建物ブロックの1つであるガソリンスタンド120を、(c)は建物ブロックの1つである料金所130をそれぞれ示している。なお、各建物ブロックには、質問器制御部220と接続されたコイル222がそれぞれ1つ設置され、建物ブロックの所定の位置に模型を置くことで、応答器10と質問器22との間で通信が実行される。
【0096】
また、模型の応答器10は、手によって転がされた走行距離を測定し、その走行距離に応じてポイントを加算してポイントデータとしてEEPROM15c内に記憶する。また、走行距離、すなわち、ポイントの増加に応じて減少するガソリン値をガソリンデータとしてEEPROM15cに記憶する。例えば、ポイントは、車輪が10回転する毎に1つ加算され、ガソリン値は、20回転する毎に1つ減算される。そして、ガソリン値がゼロになると、いくら走行してもポイントが加算されないように設定する。
【0097】
なお、回転数に対するポイントの増加量とガソリン値の減少量は、車の種類に応じて異なることとしてもよい。例えば、トラックは、回転数に対するポイントの増加量が大きいが、ガソリンの減少量も大きく、高級車は、回転数に対するポイントの増加量が小さいが、ガソリンの減少量は大きいといった具合に、各車で差を付けることとしてもよい。
【0098】
本第4の実施形態において、IDコードと組み合わせてアクションプログラムを特定するための条件(図3(b)の関連テーブル233´参照)は、模型の走行距離に応じて加算されるポイントである。また、アクションプログラムは、単にIDコードや条件(ポイント)に応じてアクション部24を起動させるためのプログラムだけでなく、模型が記憶するポイントデータやガソリンデータの値を加減させるためのコマンドを含むものである。具体的には、模型は、手によって転がされることでポイントを貯め、そのポイントを組み立て式タウン内で使用する。つまり、模型のポイントを組み立て式タウン内におけるお金や資格、権利として使用する。
【0099】
以下に、組み立て式タウンが、料金所、ガソリンスタンド、信号機、警察署といった建物ブロックによって構成される場合の、ポイントの使用例を具体的に説明する。
【0100】
図14(c)において、料金所は、組み立て式タウンの通用門として利用されるものであり、小型のLCDから構成される表示装置131とスピーカ132を備えることとする。料金所のCPU21は、模型が所定の位置に置かれると、IDコードを受信し、次いで、ポイントデータ及びガソリンデータを通知させるための要求コマンドを応答器10に対して出力させる。また、CPU21は、応答器10からポイントデータとガソリンデータを受信すると、関連テーブルを読み出して、該当するIDコードの領域を検索する。
【0101】
料金所のCPU21は、受信したポイントデータからポイントがゼロ以下か否かを判定し、ゼロ以下である場合には、スピーカ132によって警告音を発生させ、表示装置131には、「ポイントがないからタウン内を走れないよ!」と表示させる。一方、ポイントが正の値である場合には、表示装置131に受信したポイント数、ガソリン値を表示させ、スピーカ132によってIDコードに応じた音を出力させる。例えば、模型がパトカーである場合には、「ピーポー、ピーポー。パトカー、タウン内を巡回中。」といった音を出力する。
【0102】
図14(b)において、ガソリンスタンドは、模型のガソリン値の供給、ポイントの減算を実行するものであり、スピーカ121を備えることとする。例えば、ガソリンスタンドのCPU21は、模型が所定の位置に置かれると、応答器のIDコードを受信し、次いで、質問器22によって、ポイントデータを通知させるための要求コマンドを応答器10に対して送信する。また、CPU21は、応答器10からポイントデータを受信すると、関連テーブルを読み出して、該当するIDコードの領域を検索する。
【0103】
CPU21は、受信したポイントが所定の値Aよりも大きい場合には、ポイントをA減算するための指示コマンドと、ガソリン値をB加算するための指示コマンドを応答器10に対して出力すると共に、「毎度!満タンです。」といった音声をスピーカに出力させる。また、受信したポイントがAよりも小さい場合には、「お客さーん。困りますよぉ。ポイントが足りませんよ。」といった音声を出力する。なお、値A及びBは、IDコードに応じて異なることとする。
【0104】
信号機は、タイマを備え、所定の時間毎に信号灯の点灯を変化させる。また、停止線部分に質問器22を設置し、赤の信号灯が点灯している時に応答器10を検知した場合には、すなわち、応答器10のIDコードを受信した場合には、IDコードに応じてポイントを10減算するための指示信号を出力する。例えば、パトカーや救急車のIDコードを検知した場合には、ポイントを減算しないといった車種に応じて差別させる。
【0105】
警察署は、スピーカを備え、ポイントの回復処理をする。例えば、所定の位置に模型が置かれて、IDコードを受信すると、応答器10に対してポイントデータを通知させるための指示コマンドを出力する。受信したポイントがゼロ以下である場合には、所定の値まで回復させるための指示コマンドを出力すると共に、「ポイントが足りません。ポイント○○まで回復します。」といった音声を出力する。ゼロ以上である場合には、IDコードに応じた音を出力させる。なお、この回復させる値は、IDコードに応じて異なることとする。
【0106】
以上のように、模型の走行距離をポイントとし、組み立て式タウン内で使用することとすれば、遊戯者は、模型を単に転がして遊ぶだけでなく、ポイントを上手に使って組み立て式タウン内で遊ぶことができる。また、組み立て式タウンにいろいろな種類のデータ通信部を加えれば、より複雑な、自分だけのオリジナルタウンを生成することができる。また、ただタウンを形成するだけでなく、そのタウン内であたかも自分が生活するような気分を味わうことができる。
【0107】
また、模型のEEPROM15c内に、増減するポイントの他に、模型の走行距離によって加算される総ポイント数を記憶し、料金所に置かれると、表示装置に総ポイント数が表示されることとしてもよい。このため、いかに上手にポイントを使用して総ポイント数を稼いだかを他人と争うことが可能となる。あるいは、警察署によってポイントを回復された回数を記録することとし、料金所の表示装置に表示させる形態にしてもよい。したがって、単に総ポイント数を比較するだけでなく、誰が一番効率良くポイントを使用したかを争うことも可能となる。
【0108】
なお、組み立て式タウンは、建物と道路とから構成されるもののみならず、レールと駅、踏み切りなどによって構成され、模型は、列車の模型であってもよい。
【0109】
〔第5の実施の形態〕
本第5の実施の形態は、犬を模った玩具(以下、犬型玩具という)の手や足といった一部分を動かして、頭部や腹部にあてがうことでアクションを実行させて遊ぶものである。
【0110】
本第5の実施形態における構成の概略は、犬型玩具の手が図1に示す応答器10を備え、犬型玩具の胴体内部に図2に示す機能ブロックを備えるものである。なお、質問器22は、複数のコイル222を備え、犬型玩具の内側に設置されることとする。
【0111】
図15は、質問器22と応答器10とを備える犬型玩具の一例を示す図であり、(a)は、犬型玩具140の外観を、(b)は、(a)に示す犬型玩具140のa−a´の線矢視断面をそれぞれ示している。同図(b)に示すように、犬型玩具140には、CPU21、記憶部23、音出力部24−3を含むスピーカボックス141と、複数のコイル222がケーブル142によって接続されて内蔵されている。各コイル222は、犬型玩具140の頭部や腹部の内側に設置される。なお、スピーカボックス141は、その一面に、音出力部24−3から出力される音データを発生させるためのスピーカ145を備える。
【0112】
また、手の平143には、応答器10が設置され、手の平143をコイル222が設置されている部分にかざすと、コイル222が応答器10のIDコードを認識し、スピーカボックス141内のCPU21に出力する。そして、CPU21は、記憶部23に記憶された関連テーブルを読み出して、受信したIDコードに対応するプログラムを検索し、指定された音データを音出力部24−3に出力する。例えば、手の平143を腹部にかざすと「お腹がすいたよぉ」といった音声が、頭部にかざすと「頭が痛いよぉ」といった音声がそれぞれ出力される。勿論、IDコードを識別した回数をカウントして、そのカウントした回数に応じて出力する音声を変更する形態にしてもよい。
【0113】
このように、1つの玩具で完結してアクションを実行する形態にしてもよいが、図15に示す犬型玩具140に対して、応答器10を内蔵する付属の玩具を装着させる構成にしてもよい。例えば、帽子型玩具144に応答器10を内蔵させ、犬型玩具140の頭に載せると、頭部に設置された質問器22が帽子型玩具144の応答器10のIDコードを認識し、該IDコードに対応する音データを記憶部23から読み出して出力させるといった構成にすることも可能である。したがって、犬型玩具140だけで遊ぶことも可能であるし、犬型玩具140の付属品を集めて、付属品に応じた音を出力させて遊ぶこともできる。
【0114】
あるいは、玩具同士で認識しあって、それぞれ異なるアクションを実行させることも可能である。例えば、図13に示すような犬型玩具と同じ構成をした猫型玩具を対面させ、応答器10が内蔵された猫型玩具の手の平を、犬型玩具の頭部にかざすことで犬型玩具の頭部に設置されたコイル222が猫型玩具の応答器10のIDコードを受信して、対応する音データを出力する。したがって、各々の応答器10をあてがう場所によって異なる音が発生するため、友達同士で異なる玩具を購入し、それぞれの玩具を対面させて、如何なる音が出力されるかを楽しむことができる。
【0115】
勿論、1つの玩具内に応答器10と質問器22を備えるタイプの玩具や、応答器10を備える複数の付属玩具とデータ通信を実行することによってアクションを行うタイプの玩具として、動物型の玩具に限らず、人形であっても良いし、飛行機、船、電車、車といった乗り物や、植物や架空の生き物等、いずれのものであってもかまわない。あるいは、音だけでなく、目や鼻を光らせるといった構成にしてもよい。また、外部に表示装置を接続してIDコードに応じた画像を表示することとしてもよいし、背部や腹部、顔面等に表示装置を設けて、受信したIDコードに対応した画像を出力する構成にしてもよい。
【0116】
以上、第1〜第4の実施の形態で説明したように、データキャリアシステムにおける応答器10を小さな模型に内蔵させることで、回転・振動したり、音や画像を出力する台座40(図5参照)や、模型を載せる位置に応じて異なるアクションを実行する地図台座70(図8参照)、模型の走行距離に応じて異なる反応を示す組み立て式タウン等の複数の玩具に対して、個々の模型に固有のアクションを実行させることが可能となる。また、図2に示す機能ブロックを備える台座や地図台座、組み立て式タウンから出力される要求コマンドや指示コマンドの使用を統一化すれば、1つの模型を様々な台座で利用して遊ぶことが可能となり、より一層効率的にできる。
【0117】
また、第5の実施の形態で説明したように、1つの玩具内に図1に示す応答器10と、図2に示す機能ブロックを備える構成にすれば、1つの玩具だけで遊ぶことが可能であるため、他の部位を無くしたためにデータキャリアシステムを採用した遊びができなくなるといった問題が生じることがない。また、付属の玩具によってアクションのバラエティーを増やすことも可能であるし、同じ構成をした複数の玩具を対面させることでストーリー性のある遊びを展開させることも可能である。
【0118】
なお、上記説明では、模型には、応答器10のみが内蔵されることとしたが、模型にスピーカや、ライト、駆動部等のアクション部を設け、質問器22からのコマンドに応じて作動させる構成にしてもよい。このときの電力は、電源回路12から供給されることとしても良いし、模型に電源(電池等)を内蔵させ、応答器10のCPU21に該電源のスイッチング機能を付加し、質問器22からのコマンドに応じて電源をオンにしてスピーカ、ライト、振動部等に電力を供給する構成にしてもよい。あるいは、模型の内部を図2に示すような質問器22を備える構成とし、外部の玩具、すなわち、台座や地図台座70等に応答器10を備える構成としてもよい。
【0119】
また、模型は、車の模型に限らず、人形や動物の模型であってもよいし、船や、電車の模型であってもよい。更に、台座は、箱型や円筒状のものに限らず、模型と同様に、人や動物を模ったものや、車や船といった乗り物や、怪獣などの架空の生き物であってもよい。また、表示される画像も、模型と直接的に関係のない画像であってもかまわない。例えば、物語の一場面となる静止画を複数のIDコードに対応付けて、受信するIDコードの変化に応じて紙芝居のように場面展開させる形態にしてもよい。
【0120】
また、本第2及び3の実施の形態では、敷物状の台座として地図台座を用いて説明したが、台座は、地図を模したものに限らず、人形のハウスや建物の内部を平面的に描いたものであってもよいし、立体的な構造であってもかまわない。また、図8(a)に示すように、地図台座に描かれる街を固定的なものとして説明したが、図2に示す構成を備える複数の構造物を敷物状の台座に装着自在な構成とし、遊戯者の好みに応じて構造物を取り替えて遊べる形態にしてもよい。
【0121】
なお、上記実施例では、アクション実行側は、各種アクション内容を記憶し、受信したIDコードに応じて実行するアクションを決定することとしたが、データ送信側から伝送された音や画像データを出力する形態にしてもよい。すなわち、データの送信側は各々固有の音や画像のデータを記憶し、アクション実行側は受信したデータを何ら処理することなく直接スピーカや表示装置に出力するといった形態にしてもよい。したがって、アクション実行側は、複数のデータを記憶する必要がなく、また、各種アクションを実行する処理の負担が軽くなるため、迅速にアクションを実行できる。また、IDコードを送受信する場合と異なり、通信相手を限定することなく、送信されたデータをそのままアクションとして実行することが可能となる。
【0122】
また、上記実施例では、非接触のデータキャリアシステムとして、国際標準規格ISO/IEC14443に準拠したシステムを採用することとして説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、質問器あるいは応答器を備える表示玩具の大きさや、適用する形態に応じて密着型、近傍型、マイクロ波型など、非接触のデータキャリアシステムのいかなる種類を採用してもかまわない。
【0123】
【発明の効果】
本発明によれば、非接触のデータキャリアシステムにおける応答器10と質問器22とを模型や玩具の内部に内蔵させて、通信を実行させることとしたため、玩具固有のアクションを実行することが可能となった。また、小さな模型にも応答器10を内蔵させることで、固有のアクションを実行させることができるため、ただ見たり、触れたり、組み立てるだけでなく、様々な遊び方を提供することが可能となる。また、IDコードを採用することで、各玩具や模型を識別するだけでなく、IDコードと組み合わせる様々な条件を付加することでより複雑なアクションを実行させることが可能になる。更に、応答器10と質問器22の双方を1つの玩具に備えることで、1つの玩具だけで遊ぶことも可能であるし、同じ機能を備えた他の玩具と組み合わせることでよりアクションのバリエーションを増やすことも可能である。
【0124】
また、非接触のデータキャリアシステムを採用したことにより、玩具の表面に通信部分を設置する必要がないため玩具の外観を損なうことがなく、また、耐震性、耐久性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】応答器の機能ブロック図。
【図2】台座の機能ブロック図。
【図3】(a)は、関連テーブルの一例を、(b)は、条件付の関連テーブルの一例を示す図。
【図4】(a)は、モータテーブルの一例を、(b)は、ライトテーブルの一例を示す図。
【図5】車の模型と台座の外観斜視図。
【図6】模型を台座に載せた一例を示す図。
【図7】舞台型の台座の一例を示す図。
【図8】(a)は、地図台座の外観図。(b)は、地図台座の接続配線の一例を示す図。
【図9】第2の実施の形態における関連テーブルの一例を示す図。
【図10】応答コードの一例を示す図。
【図11】第3の実施の形態における関連テーブルの一例を示す図。
【図12】お使いテーブルの一例を示す図。
【図13】地図台座でお使いをする場合のプロトコルフローを示す図。
【図14】組み立て式タウンの各部材の例を示す図。
【図15】犬型玩具の一例を示す図。
【符号の説明】
10 応答器
11 コイル
12 電源回路
13 応答用IC
14 処理部
15 記憶部
15a RAM
15b ROM
15c EEPROM
20 台座
21 CPU
22 質問器
220 質問器制御部
221 ROM
222 コイル
23 記憶部
230 モータテーブル
231 ライトテーブル
232 音・画像データファイル
233 関連テーブル
24 アクション部
24−1 モータ制御部
24−2 表示部
24−3 音出力部
24−4 ライト部

Claims (7)

  1. 非接触のデータキャリアシステムを構成する質問器または応答器のいずれか一方が設けられた第1の形象物と、前記質問器または前記応答器の他方が設けられた第2の形象物とを備え、前記第1の形象物と前記第2の形象物とが接近した際に前記質問器と前記応答器との間で当該第1または第2の形象物を識別するためのIDコードデータの伝送が行われ、当該IDコードデータに応じて当該IDコードデータを受信した側の形象物が当該IDコードデータを送信した側の形象物に関連する情報を音声または画像で表示するように構成されていることを特徴とする表示玩具。
  2. データキャリアシステムを構成する質問器または応答器のいずれか一方が設けられた形象物と、前記質問器または前記応答器の他方が設けられ前記形象物に着脱可能なパーツとを備え、前記パーツの装着による前記質問器と前記応答器との接近によって当該質問器と当該応答器との間で当該形象物を識別するためのIDコードデータの伝送が行われ、当該IDコードデータに応じた音声表示または画像表示を前記形象物が行うように構成されていることを特徴とする表示玩具。
  3. 請求項1に記載の表示玩具において、第1の形象物は敷物状の地図台座および当該地図台座上に形成された構造物を含み、前記地図台座または構造物に質問器または応答器のいずれか一方が設けられていることを特徴とする表示玩具。
  4. 請求項3に記載の表示玩具において、地図台座または構造物に設けられる質問器または応答器のいずれか一方は複数であり、第2の形象物の第1の形象物上における位置に応じた音を発生するように構成されていることを特徴とする表示玩具。
  5. 請求項3に記載の表示玩具において、質問器または応答器のいずれか一方は複数設けられ、第1の形象物上における第2の形状物の移動先位置を指示する音を発生するように構成されていることを特徴とする表示玩具。
  6. 請求項1に記載の表示玩具において、IDコードデータを送信した側の形象物に関連する情報は、前記IDコードデータを送信した側の形象物の特徴または動きを表示する情報であることを特徴とする表示玩具。
  7. 請求項1に記載の表示玩具において、IDコードデータを送信した側の形象物に関連する情報は、前記IDコードデータを送信した側の形象物の背景を表示する情報であることを特徴とする表示玩具。
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