JP3672287B2 - ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ハロゲン化銀写真感光材料(以下、簡略化のために単に感光材料または感材ともいう)に露光を施し、処理液により処理するハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機に関し、更に詳しくは様々なサイズのハロゲン化銀写真感光材料に対し、安定した現像処理性が得られ、迅速処理可能なハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機(以下、簡略化のために自動現像機、自現機または現像機と呼ぶこともある)に関する。
【0002】
【従来の技術】
写真の現像処理を行ういわゆるフォトフィニッシャーの市場は年々分散化の傾向にあり、ラボと呼ばれる現像所から、写真専門店の店頭で処理するミニラボに急激に移り変わっており、その傾向はますます拍車がかかっている。写真専門店以外のスーパーマーケットやドラッグストアー等でも店頭処理を行う所が増加している。いずれも、現像に出したその日に受け取れる、あるいは買い物をしている間に現像処理が完了し、写真プリントを受け取って帰れるというニーズを満たしたもので、このような迅速処理に対する要望はますます高まっている。
【0003】
また、このような写真専門店以外の店や、オフィス等で現像処理を行うようになると専門のオペレーターではないパートタイマーや素人が処理するようになり、液を感じさせないドライな機器、メンテナンスの簡易化、安定な処理性、また、設置スペース等の問題から、機器の小型化が重要となる。
【0004】
通常ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機では、たとえばカラーネガフィルムやカラーリバーサルフィルムのように、カメラにおいて、感光材料に予め露光を与えたものを現像処理する装置と、カラーペーパーのように露光プリントする工程と現像処理する工程とを有する装置があるが、いずれも現像処理においては処理液を満たした処理タンクがあり、その中に自動的に感光材料を浸漬させる方式が一般的である。
【0005】
このようなタンク処理においては、感光材料の処理面積情報に応じて、補充液を処理タンクに補充し、オーバーフローさせ、定常状態(ランニング状態)を形成させるいわゆる補充方式をとっている。従って、処理する感光材料の種類や、1日の処理量によってランニング状態が異なるため、処理液の管理を行わなければならず、毎日コントロールストリップスと呼ばれる標準露光されたチェックピースを現像し、その濃度を基準値を比較して管理しており、管理状況によっては全ての液を排出して新しい液に交換することが必要であった。
【0006】
このような煩雑で専門的な管理を行わないために、使用に必要なだけ感光材料に現像処理液を供給し、タンク液を使用しない様々な方法が提案されている。例えば、特開平2−79841号では処理液をスポンジに含浸させ、現像処理する方式が提案されている。また、例えば、特開平2−79844号ではスリット状の供給口から処理液を供給する方式が提案されている。また、例えば、特開平9−43814号では気相を介して現像処理液を供給する方式が提案されている。更に、例えば、特開平2−99945号ではローラーを用いて処理液を塗りつける方式のものが提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このような必要な処理液を必要なだけ供給する方式においては、迅速化する点で問題である。迅速化するためには、処理液を複数に分け、それぞれを濃厚化し、別々に供給される方法も提案されている(特願平9−243034号)。
【0008】
しかしながら、このような供給方法では、複数の液を別々に感光材料に供給する必要があり、供給手段が複数必要になり、装置の点でも大がかりになり、しかも制御が難しい。また、複数の部分液の感光材料表面や感光材料の乳剤膜中での混ざり具合により、先頭部分の液はじきが発生しやすいという欠点がある。また、予め混合したものを供給することも考えられるが、一定時間以上放置すると濃厚液の場合、析出が発生することが判明した。
【0009】
この発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、この発明の第1の目的は、処理液溜り部を設けた簡単な構造で、かつ取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能なハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機の提供にある。
【0010】
また、この発明の第2の目的は、廃液量が少なく環境に配慮したハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機の提供にある。
【0011】
さらに、この発明の第3の目的は、感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定で析出の少ないメンテナンスの簡便なハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機の提供にある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するため、この発明は、以下のように構成した。
【0013】
請求項1記載の発明は、『少なくともハロゲン化銀写真感光材料用処理液を塗布する工程を有するハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機において、
複数の部分液の少なくとも2種を接触させて処理液を得る受皿状の容器で形成される処理液溜り部と、
前記処理液溜り部の中または上方を搬送されるハロゲン化銀写真感光材料に前記処理液溜り部に溜る処理液を供給する供給手段とを備えることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。』である。
【0014】
この請求項1記載の発明によれば、受皿状の容器で形成される処理液溜り部で複数の部分液の少なくとも2種を接触させて処理液を得て、処理液溜り部に溜る処理液を処理液溜り部の中または上方を搬送されるハロゲン化銀写真感光材料に供給することで、処理液溜り部を用いた簡単な構成で、かつ取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、しかも廃液量が少なく環境に配慮したものであり、しかも感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定で析出の少ないためメンテナンスが簡便である。
【0015】
請求項2記載の発明は、『前記供給手段は、前記処理液溜り部にローラを配置し、前記ハロゲン化銀写真感光材料を前記処理液溜り部の底部と前記ローラとの間に通過させて処理液を供給するように構成したことを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。』である。
【0016】
この請求項2記載の発明によれば、ハロゲン化銀写真感光材料を処理液溜り部の底部とローラとの間に通過させて処理液を供給する簡単な構成で、かつ取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、しかも廃液量が少なく環境に配慮したものであり、しかも感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定で析出の少ないためメンテナンスが簡便である。
【0017】
請求項3記載の発明は、『前記供給手段は、前記処理液溜り部にローラを配置し、このローラの回転により処理液を前記ハロゲン化銀写真感光材料に供給するように構成したことを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。』である。
【0018】
この請求項3記載の発明によれば、処理液溜り部の処理液をローラの回転によりハロゲン化銀写真感光材料に供給する簡単な構成で、かつ取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、しかも廃液量が少なく環境に配慮したものであり、しかも感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定で析出の少ないためメンテナンスが簡便である。
【0019】
請求項4記載の発明は、『前記ハロゲン化銀写真感光材料をシート状に切断する切断手段を備え、前記処理液溜り部に溜る処理液量は、前記切断されたハロゲン化銀写真感光材料に供給される量の1〜5倍であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。』である。
【0020】
この請求項4記載の発明によれば、処理液溜り部に溜る処理液量が、切断されたハロゲン化銀写真感光材料に供給される量の1〜5倍であり、廃液量が少なく環境に配慮したものであり、しかも感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定で析出の少ないためメンテナンスが簡便である。
【0021】
請求項5記載の発明は、『前記処理されるハロゲン化銀写真感光材料の処理面積に応じて、必要な部分液量を前記ハロゲン化銀写真感光材料の全処理面に供給するよう制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。』である。
【0022】
この請求項5記載の発明によれば、処理されるハロゲン化銀写真感光材料の処理面積に応じて、必要な部分液量をハロゲン化銀写真感光材料の全処理面に供給するから、取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、しかも廃液量が少なく環境に配慮したものである。
【0023】
請求項6記載の発明は、『前記処理されるハロゲン化銀写真感光材料の幅、長さを予め検知し、この検出情報に基づき必要な部分液量を計算し前記ハロゲン化銀写真感光材料の全処理面に供給するよう制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。』である。
【0024】
この請求項6記載の発明によれば、処理されるハロゲン化銀写真感光材料の幅、長さを予め検知し、この検出情報に基づき必要な部分液量を計算しハロゲン化銀写真感光材料の全処理面に供給するから、取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、しかも廃液量が少なく環境に配慮したものである。
【0025】
請求項7記載の発明は、『前記供給手段により供給する前に、前記ハロゲン化銀写真感光材料を45℃以上に加熱する加熱手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。』である。
【0026】
この請求項7記載の発明によれば、ハロゲン化銀写真感光材料を45℃以上に加熱することで、より安定した写真性能を与え、かつ迅速処理が可能である。
【0027】
請求項8記載の発明は、『前記処理液溜り部を洗浄する洗浄手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。』である。
【0028】
この請求項8記載の発明によれば、処理液溜り部を洗浄するから、感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定でしかも析出の少ないメンテナンスの簡便なものである。
【0029】
以下、この発明の構成について詳述する。
【0030】
[ハロゲン化銀写真感光材料]
この発明のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機で処理されるハロゲン化銀写真感光材料の例として、塩化銀乳剤を含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料や、ハロゲン化銀モノクロ写真感光材料や、沃臭化銀または臭化銀乳剤を含有するハロゲン化銀カラー写真感光材料や、ハロゲン化銀モノクロ写真感光材料などが挙げられる。
【0031】
そして、この発明のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機により処理されるハロゲン化銀写真感光材料としては、ハロゲン化銀組成の90モル%以上が塩化銀からなるハロゲン化銀乳剤を含有する乳剤層を少なくとも1層有することが好ましい。さらに、好ましくは95〜100モル%、更に好ましくは98〜100モル%が塩化銀からなるハロゲン化銀乳剤であることがこの発明効果の観点から好ましい。
【0032】
[部分液]
この発明の部分液とは、感光材料に塗布される処理液を構成する液組成のことを指す。すなわち複数の部分液を混合することで感光材料に塗布する処理液ができあがるものである。
【0033】
[処理液溜り部]
この発明の処理液溜り部は、複数の部分液の少なくとも2種を接触させて処理液を得るものであり、受皿状の容器で形成される。処理液溜り部には、複数の部分液が供給パイプにより供給される。処理液溜り部に溜る処理液量は、切断されたハロゲン化銀写真感光材料に供給される量の1〜5倍であり、廃液量が少なく環境に配慮したものであり、しかも感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定で析出の少ないためメンテナンスが簡便である。
【0034】
この発明において、液溜り部に溜る処理液量は、すぐ後に処理されるべき切断された感光材料の1シート分に供給される量の1〜5倍であることが好ましいが、より好ましくは1.2〜3倍である。
【0035】
[供給手段]
この発明において供給手段は、処理液溜り部に溜る処理液をハロゲン化銀写真感光材料に供給する。供給手段は、処理液溜り部にローラを配置し、ハロゲン化銀写真感光材料を処理液溜り部の底部とローラとの間に通過させて処理液を供給する簡単な構成である。また、供給手段は、処理液溜り部にローラを配置し、このローラの回転により処理液を持ち上げて搬送されるハロゲン化銀写真感光材料に供給する簡単な構成である。このように供給手段が簡単な構成であり、取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、しかも廃液量が少なく環境に配慮したものであり、しかも感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定で析出の少ないためメンテナンスが簡便である。
【0036】
また、処理液溜り部に配置されるローラは、処理液を塗布するローラとして塗布ローラが用いられ、この塗布ローラの処理液との接触角は5度〜60度であり、好ましくは10度〜60度であり、更に好ましくは20度〜40度であり、供給された適量の処理液が塗布ローラ上で均一になる点で好ましい。塗布ローラは、SUS等の金属ローラが好ましく、具体的にはステンレススチール(SUS316L,SUS316,SUS304,SUS303)、チタン(Ti)、黄銅(Bs)等が好ましい。またプラスチックローラや弾性テフロンの場合には、接触角を下げるように活性剤がコーティングされる。また、親水性素材を有する塗布ローラが好ましい。すなわち、6ナイロン、N−メトキシメチルポリアミド、ポリウレタン、ポリアセタール等をラミネートすることも好ましい。コーティングされる活性剤は疎水性のローラに配向して、親水性の基を表面に向けるものが好ましい。従って、両性の界面活性剤あるいはアルキルアミンエチレンオキサイド化合物等がコーティングされるのが好ましい。
【0037】
塗布ローラの処理液との接触角は、ローラ表面と同じ材質と形成方法で得られた平板試片を用いて「新実験化学講座18 界面とコロイド」97頁(昭和52年10月20日丸善発行)の接触角の測定法で液滴法に基づいて測定する。即ち、鏡面仕上の平滑度をもつ平板試片を図5(a)のような測定する液体の飽和蒸気で満たされた容器中に水平に置き、その上へ注射器を用いて微量の液滴をつくる。液滴の大きさは接触径が約3mm以下になるようにする(滴体積が0.1cm以下であればよいという報告もある)。接触角は一般には測角器のついた読み取り顕微鏡(倍率20倍程度)ではかれる。図5(b)はその原理を示したものであり、液は前方からから乳白ガラスを通した光あるいは熱線吸収ガラスを通した平行光で照明する。測定精度は±1度であり、なれれば±0.5度にすることができる。液滴の左右の角度を測り、それが大きく異なる場合はその液滴による測定値は捨てる。液滴をさらに滴量を追加して、あるいは作滴後しばらく放置して測角を行い、角度に変化があるか否かを調べる。また、同一固体表面の異なる数か所で測定を行い、少なくとも10個以上の値をとり、平均値を求める。測定に使用する水は蒸留水を用いるものとする。
【0038】
この供給手段によりハロゲン化銀写真感光材料に供給される処理液の液供給量は、感光材料1m当たり10ml〜160mlに設定しており、液供給量が設定より小さいと供給不足であり、設定より大きいと無駄になるが、総液供給量を1m当たり10ml〜160mlに設定することで、適量の処理液を塗布供給することができ、かつ自動現像機のコンパクト化が可能であり、より好ましくは1m当たり20ml〜130mlに設定し、更に好ましくは1m当たり30ml〜100mlであり、より適量の処理液を塗布ローラ上に供給することがで好ましい。
【0039】
[制御手段]
この発明の制御手段は、処理されるハロゲン化銀写真感光材料の処理面積に応じて、必要な部分液量をハロゲン化銀写真感光材料の全処理面に供給するよう制御する。具体的には、予めハロゲン化銀写真感光材料のサイズ毎に処理面積を求めて、この処理面積に必要な部分液量を設定しておきハロゲン化銀写真感光材料の全処理面に供給することで、取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、しかも廃液量が少なく環境に配慮したものである。
【0040】
また、切断手段を備え、処理液を供給する前にハロゲン化銀写真感光材料を切断し、処理されるハロゲン化銀写真感光材料の幅、長さを予め検知する検出センサを備え、この検出情報に基づき処理面積を求めて、この処理面積に必要な部分液量を計算し、ハロゲン化銀写真感光材料の全処理面に供給するよう制御する。処理されるハロゲン化銀写真感光材料の幅、長さを予め検知し、この検出情報に基づき必要な部分液量を計算しハロゲン化銀写真感光材料の全処理面に供給するから、取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、しかも廃液量が少なく環境に配慮したものである。
【0041】
また、切断されたハロゲン化銀写真感光材料に対して、複数の部分液の少なくとも2種を接触させた後連続的に供給することができ、液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、廃液量が少なく環境に配慮した構造である。
【0042】
[加熱手段]
加熱手段により加熱された感光材料の温度は、45℃以上が好ましく、さらに50℃以上、特に60℃以上が好ましい。また、感光材料の耐熟性や処理の制御容易性から、95℃以下が好ましく、さらに処理液の沸湯を防止するために、90℃以下、特に80℃以下が好ましい。
【0043】
感光材料を加熱する加熱手段としては、熱ドラムや熱べルトなどの感光材料と接触して伝導により加熱する伝導加熱手段や、ドライヤーなどの対流により加熱する対流加熱手段や、赤外線や高周波の電磁波などの放射により加熱する放射加熱手段などが挙げられる。
【0044】
そして、伝導加熱手段の揚合、処理される感光材料の乳剤面への悪影響を防止するために、加熱される熱源は処理される感光材料の乳剤を塗布していないベース面側から接触することが好ましい。
【0045】
また、この発明において、処理液が感光材料の乳剤面に供給される前に感光材料を加熱する場合、感光材料の露光時の温度による感光性の相違の影響を小さくするために、この感光材料の露光が完了した後に感光材料を加熱することが好ましい。
【0046】
また、加熱手段はハロゲン化銀写真感光材料の存在情報によって、加熱手段が加熱するように制御する加熱制御手段を有することが、不要な加熱を防止でき好ましい。これは、ハロゲン化銀写真感光材料を所定の搬送速度で搬送する搬送手段と、加熱手段の加熱部よりも搬送手段の搬送方向上流側の所定位置のハロゲン化銀写真感光材料の存在を検出する感光材料検出手段を有し、感光材料検出手段の検出に基づき、加熱制御手段を制御することにより達成できる。この場合の制御は、感光材料検出手段が前記所定位置のハロゲン化銀写真感光材料の非存在から存在を検出してから直ちに、または、所定時間経過後から感光材料検出手段が所定位置のハロゲン化銀写真感光材料の存在から非存在を検出してから直ちに、または所定時間経過後まで、加熱手段が所定の加熱をするように制御することが好ましい。
【0047】
[洗浄手段]
この発明の洗浄手段は、処理液溜り部を洗浄する。具体的には、処理液溜り部に洗浄水を供給して洗浄し、処理液溜り部に備えられるドレインパイプを開放してドレン水を排出して洗浄する。このように処理液溜り部を洗浄するから、感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定でしかも析出の少ないメンテナンスの簡便なものである。
【0048】
[発色現像処理]
発色現像処理工程の時間は、感光材料が、発色現像液又は発色現像液の部分液を最初に供給されてから次の工程の処理液(例えば漂白定着)を供給または次の工程の処理液に浸漬されるまでの時間である。この発色現像処理工程の時間は、3秒以上、特に5秒以上が、発色現像処理を充分に安定的に行う上で好ましく、また、20秒以下が好ましく、更に16秒以下が好ましく、特に12秒以下が、感光材料に供給された発色現像液が劣化したり、乾燥したりして析出物の発生が起こる等、感光材料に悪影響を及ぼしたりすることを防止でき好ましい。
【0049】
この発明においては、迅速処理の観点から、濃厚溶液で処理することが好ましい。即ち、濃度勾配を上げることで、感材の膜中への拡散を向上することができるためである。通常発色現像主薬を高濃度に溶解することは困難であった。しかし、期間であれば溶解することが可能であることを見出しこの発明に至っている。
【0050】
さらに従来、処理液が保存されたり放置されたりすることで、液が空気酸化し、タール化したり、汚染したりする問題があったが、2つの分けた部分液を用いることで、これらも低減できる。
【0051】
この発明の発色現像液を含有する部分液は、発色現像主薬を含有し、また、保恒剤を含有するのが好ましく、亜硫酸塩、ヒドロキシルアミン類、システイン、スルフィン酸等が好ましい。発色現像主薬濃度は10g/lから150g/lであり、好ましくは15g/lから100g/l、より好ましくは20g/lから80g/lである。
【0052】
この発明のアルカリ剤を含有する部分液は、炭酸カリウム、水酸化カリウム等のアルカリ剤で構成され、前記主薬の可溶化剤、界面活性剤を含有するのが好ましい。pHは10〜14が好ましく、より好ましくは12〜13.5である。これらアルカリ剤の濃度は高すぎると、ハロゲン化銀写真感光材料の乳剤膜の膨潤定着剤の添加量は、30g/l〜200g/lが好ましく、より好ましくは50g/l〜120g/lである。
【0053】
供給される発色現像液の液容量の比率としては、一方の部分液が他方の部分液に対して0.0倍以上、100倍以下であることが好ましいが、0.倍以上10倍以下がより好ましく、0.5倍以上2倍以下が最も好ましい。
【0054】
ハロゲン化銀写真感光材料の乳剤面に供給される発色現象処理の液の合計量は感光材料lm当たり5〜100mlが望ましいが、10〜95mlであることがより好ましく、さらに20〜90mlであることが最も好ましい。
【0055】
ハロゲン化銀写真感光材料への発色現像処理液の供給は感光材料への露光量に比例させることが好ましい。
[漂白定着処理]
この発明において、漂白定着処理工程を備え、この漂白定着処理工程の処理液が漂白剤を含有する部分液及び定着剤を含有する部分液の少なくとも2溶液からなり、それぞれの部分液をハロゲン銀写真感光材料に供給される直前に混合することで、液保存安定性が改良され、具体的には液の析出がなく、液の酸化劣化がなく、また2液の混合割合のバラツキ等による処理ムラが防止される。
【0056】
漂白剤を含有する部分液には、各種の蛍光増白剤、あるいは界面活性剤を含有せしめることもできる。漂白定着処理工程の時間は、感光材料が、漂白剤を含有する部分液を最初に供給されてから次の工程の処理液を供給又は次の工程の処理液に浸漬されるまでの時間である。この発色現像処理工程の時間は、3秒以上、特に5秒以上が、漂白定着処理を充分に安定的に行う上で好ましく、また、20秒以下が好ましく、更に16秒以下が好ましく、特に12秒以下が、感光材料に供給された漂白定着が劣化したり、乾燥したりして析出物の発生が起こる等、感光材料に悪影響を及ぼしたりすることを防止でき好ましい。
【0057】
定着剤の添加量は、30g/l〜200g/lが好ましく、より好ましくは50g/l〜120g/lである。
【0058】
供給される漂白定着液の液容量の比率としては、一方の部分液が他方の部分液に対して0.01倍以上、100倍以下であることが好ましいが、0.1倍以上10倍以下がより好ましく、0.5倍以上2倍以下が最も好ましい。
【0059】
ハロゲン化銀写真感光材料の乳剤面に供給される漂白定着処理の液の合計量は感光材料1m2当たり10〜160mlが望ましいが、10〜120mlであることがより好ましく、さらに20〜100mlであることが最も好ましい。
【0060】
漂白定着処理が感光材料面上に全て供給される時間は、漂白定着工程の最初の2/3以内であることが好ましいが、1/3以内であることがより好ましく、特に1/10以内であることが最も好ましい。
【0061】
ハロゲン化銀写真感光材料への漂白定着処理液の供給は感光材料への露光量に比例させることが好ましい。
【0062】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。この実施の形態では、ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機の現像工程について説明するが、定着、洗浄等の処理工程についても同様に適用される。
【0063】
[実施例1]
図1は自動現像機の処理工程の概略構成図、図2は塗布供給部の拡大概略構成図である。この自動現像機には、供給工程A、露光工程B、現像処理工程CD、漂白定着処理工程BF、安定処理工程ST及び乾燥工程DRが備えられている。供給工程Aには、ロール状のハロゲン化銀写真感光材料を収納したマガジン600がセットされており、この感光材料を送出しローラ601により送出す。このハロゲン化銀写真感光材料の面積が面積検出センサ602により、ハロゲン化銀写真感光材料の幅と長さを検出して演算により求められる。所定面積になると、切断手段603によりロール状の感光材料を切断してシート状のハロゲン化銀写真感光材料にする。
【0064】
露光工程Bには、光源610、レンズ光学系611が備えられ、ネガフィルムNの画像をシート状のハロゲン化銀写真感光材料Pに露光する。
【0065】
現像処理工程CDには、複数の搬送ローラ2によりハロゲン化銀写真感光材料Pを搬送する搬送路3が形成され、この搬送路3は水平方向に備えられている。ハロゲン化銀写真感光材料Pは、現像処理工程CDに搬入される前にカットされたシート状であり、画像形成面P1を上側にして搬送される。感光材料Pを搬送する搬送路3にはプレヒート部10、塗布供給部20及びスクイズ部30が感光材料搬送方向順に配置されている。
【0066】
プレヒート部10には、搬送路3の上側に搬送ローラ2が配置され、この搬送ローラ2に対向して搬送路3の下側にヒートローラ11が配置されている。ヒートローラ11には、ヒーター12が内蔵され、このヒートローラ11は、ハロゲン化銀写真感光材料Pに処理を行うための熱を与える加熱手段を構成している。ハロゲン化銀写真感光材料Pは、ヒートローラ11により50℃〜95℃に加熱され、好ましくは55℃〜85℃に、特に好ましくは60℃〜80℃に加熱することでよりこの発明の効果が良好となった。
【0067】
塗布供給部20には、処理液溜り部70が配置され、この処理液溜り部70は複数の部分液の少なくとも2種を接触させて処理液を得るものであり、例えば受皿状の容器で形成される。処理液溜り部70には、部分液a,bが処理液タンク25a,25bからの供給パイプ22a,22bにより供給される。供給パイプ22a,22bには、開閉弁22c,22dが備えられ、この開閉弁22c,22dの開閉制御により所定量の部分液a,bが供給される。処理液溜り部70に溜る処理液量は、切断されたハロゲン化銀写真感光材料Pに供給される量の1〜5倍であり、廃液量が少なく環境に配慮したものであり、しかも感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定で析出の少ないためメンテナンスが簡便である。
【0068】
処理液溜り部70に溜る処理液を供給手段によりハロゲン化銀写真感光材料Pに供給する。この供給手段は、処理液溜り部70にローラ71を配置し、ハロゲン化銀写真感光材料Pを処理液溜り部70の底部70aとローラ71との間に通過させて処理液を供給する簡単な構成である。このように供給手段が簡単な構成であり、取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、しかも廃液量が少なく環境に配慮したものであり、しかも感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定で析出の少ないためメンテナンスが簡便である。
【0069】
開閉弁22c,22dは、電磁弁で構成され、ハロゲン化銀写真感光材料Pの先端部が、処理液溜り部70を通過する直前から部分液が供給されて処理液を得ており、後端部が処理液溜り部70を通過した直後に供給が停止するように開閉制御され、廃液量が少なく環境に配慮したハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機である。
【0070】
塗布供給部20には、処理液溜り部70を洗浄する洗浄手段が備えられている。この洗浄手段は、洗浄水供給パイプ72から処理液溜り部70に洗浄水を供給して洗浄する。処理液溜り部70の底部には、排出弁74を有するドレインパイプ73が接続され、排出弁74を開放することで処理液溜り部70内部を洗浄して得られるドレン水を排出する。このように処理液溜り部70を洗浄するから、感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定でしかも析出の少ないメンテナンスの簡便なものである。
【0071】
スクイズ部30には、搬送路3の上下にスクイズローラ31が対向して配置されているが、少なくともハロゲン化銀写真感光材料Pの画像形成面P1に接する上側をスクイズローラとすればよく、この場合には下側を搬送ローラで構成する。スクイズローラ31は、塗布液供給パイプ22より感光材料搬送方向後段側に配置され、ハロゲン化銀写真感光材料P上に供給された現像液をスクイズして均一にする。また、搬送路3の下側には、ヒータ13,14が配置されている。
【0072】
スクイズローラ31は通常吸水性のスポンジローラが用いられるが、この発明では、吸水性が少ないローラが好ましく、SUS等の金属ローラ、プラスチックローラ、ゴムローラ、織布ローラ、不織布ローラ、焼結体ローラが好ましい。具体的には金属ローラとしてはステンレススチール(SUS316L,SUS316,SUS304,SUS303)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、黄銅(Bs)等が好ましい。また、プラスチックローラとしては、 スクイズローラの材質としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、四フッ化エチレン・バーフルオロアルコキシエチレン共重合樹脂(PFA)、ポリアセタール(POM)、ポリプロピレン(PP)、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、フェノール樹脂(PF)、変性ポリフェニレンエーテル(PPE)、変性ポリフェニレンオキサイド(PPO)、ポリウレタン(PU)、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合樹脂(FEP)、四フッ化エチレン・エチレン共重合樹脂(ETFE)等が好ましい。ゴムローラとしては、エチレンプロピレンゴム(EPDM,EPM)、シリコンゴム(Si)、ニトリルゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等が好ましい。織布、不織布の材質はポリオレフィン系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、脂肪族ポリアミド系繊維、芳香族ポリアミド系繊維、ポリフェニレンサルファイド繊維等が好ましい。また、テフロンコートをしたローラはより好ましい。
【0073】
図3は部分液を混合して供給するフローチャートである。ステップaにおいて、ロール状の感光材料を送出し、ステップbでハロゲン化銀写真感光材料の面積がハロゲン化銀写真感光材料の幅と長さを検出して演算により求められる。所定面積になると、切断手段603によりロール状の感光材料を切断してシート状のハロゲン化銀写真感光材料にする(ステップc)。
【0074】
ステップdでは、処理されるハロゲン化銀写真感光材料の幅、長さを予め検知し、この検出情報に基づき必要な部分液量を計算し、ステップdで開閉弁22c,22dをハロゲン化銀写真感光材料が通過するタイミングで開閉し、ハロゲン化銀写真感光材料のみに処理液を供給して塗布し、処理が終了するまで開閉弁22c,22dの開閉制御を行なう(ステップe)。
【0075】
図4はハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機の塗布部の他の実施の概略図である。この実施の形態では、処理液溜り部70がやや深めの受皿状の容器で形成され、この処理液溜り部70に複数の部分の少なくとも2種を接触させて処理液を得る。この処理液溜り部70には、ローラ80が配置され、このローラ80と押えローラ81との間にハロゲン化銀写真感光材料Pが搬送される。ローラ80の回転により処理液を持ち上げて搬送されるハロゲン化銀写真感光材料Pに供給する簡単な構成である。このように供給手段が簡単な構成であり、取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、しかも廃液量が少なく環境に配慮したものであり、感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定で析出の少ないためメンテナンスが簡便である。
【0076】
[実施例2]
A4サイズのカラーペーパーの処理を行った。面積検出センサ602により送られてきた感光材料の面積情報にもとづき、下表に示す液量を各々の電磁弁で構成される開閉弁22c,22dを開閉し、処理液溜り部70に供給した。
【0077】
A4サイズ分に相当する液量は発色主薬含有部分液1.2ml、アルカリ含有部分液1.2mlの合計2.4mlであった。
【0078】
(処理液処方 1リットルあたり)
<発色現像主薬含有部分液>
水 700ml
亜硫酸ナトリウム 0.4g
ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム 3.0g
p−トルエンスルホン酸 30.0g
4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−(β−(メタンスルホンアミ
ド)エチル)アニリン硫酸塩(CD−3) 40.0g
水を加えて1lとする。
【0079】
水酸化カリウムまたは50%硫酸を用いてpH2.0に調整する。
<アルカリ含有部分液>
水 600ml
ジエチレントリアミン5酢酸5ナトリウム 3.0g
炭酸カリウム 80.0g
p−トルエンスルホン酸 20.0g
水を加えて1lとする。
【0080】
水酸化カリウムまたは50%硫酸を用いてpH13.0に調整する。
【0081】
漂白定着処理、及び安定化処理工程は、コニカ(株)製のCPK−2−J1プロセスプロセス用処理剤を用いて処理を行った。
【0082】
処理工程は以下の通りである。
【0083】
Figure 0003672287
ハロゲン化銀カラー写真感光材料は、コニカ製カラーペーパーQA−A6を用い、ペーパー幅300mmのものを用いた。処理は1日30枚ずつ行い1か月間処理後のブルー最高濃度部の濃度と先頭部の液はじきについて評価した。その結果を表1に示す。濃度はX−Liteを用いて測定し先頭部の液はじきについては30枚のうちの発生率について下記評価尺度で目視にて評価した。前記カラーペーパーはヒートローラにより加熱され、スクイズローラはテフロンコートしたフェノール樹脂ローラを用いた。
表1
【0084】
Figure 0003672287
【0085】
× 液はじき大 発生率50%以上
△ 液はじき小 発生率1〜50%滴面
○ 液はじきなし 発生率1%未満
表1にて明らかなように液溜り部の液量を、(A)+(B)/2.4すなわち、処理液、液溜り部に溜る液量を切断された感材材料に供給される量の1.0〜5.0倍に制御することにより写真濃度の劣化もなく、先頭部の液はじきもないことが確認された。
【0086】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明では、受皿状の容器で形成される処理液溜り部で複数の部分液の少なくとも2種を接触させて処理液を得て、処理液溜り部に溜る処理液を処理液溜り部の中または上方を搬送されるハロゲン化銀写真感光材料に供給することで、処理液溜り部を用いた簡単な構成で、かつ取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、しかも廃液量が少なく環境に配慮したものであり、しかも感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定で析出の少ないためメンテナンスが簡便である。
【0087】
請求項2記載の発明では、ハロゲン化銀写真感光材料を処理液溜り部の底部とローラとの間に通過させて処理液を供給する簡単な構成で、かつ取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、しかも廃液量が少なく環境に配慮したものであり、しかも感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定で析出の少ないためメンテナンスが簡便である。
【0088】
請求項3記載の発明では、処理液溜り部の処理液をローラの回転によりハロゲン化銀写真感光材料に供給する簡単な構成で、かつ取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、しかも廃液量が少なく環境に配慮したものであり、しかも感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定で析出の少ないためメンテナンスが簡便である。
【0089】
請求項4記載の発明では、処理液溜り部に溜る処理液量が、切断されたハロゲン化銀写真感光材料に供給される量の1〜5倍であり、廃液量が少なく環境に配慮したものであり、しかも感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定で析出の少ないためメンテナンスが簡便である。
【0090】
請求項5記載の発明では、処理されるハロゲン化銀写真感光材料の処理面積に応じて、必要な部分液量をハロゲン化銀写真感光材料の全処理面に供給するから、取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、しかも廃液量が少なく環境に配慮したものである。
【0091】
請求項6記載の発明では、処理されるハロゲン化銀写真感光材料の幅、長さを予め検知し、この検出情報に基づき必要な部分液量を計算しハロゲン化銀写真感光材料の全処理面に供給するから、取扱が簡便で液体を感じさせずしかも迅速処理が可能で、しかも廃液量が少なく環境に配慮したものである。
【0092】
請求項7記載の発明では、ハロゲン化銀写真感光材料を45℃以上に加熱することで、より迅速処理が可能である。
【0093】
請求項8記載の発明では、処理液溜り部を洗浄するから、感光材料の先頭部分の液はじきがなく安定でしかも析出の少ないメンテナンスの簡便なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機の処理工程の概略構成図である。
【図2】液供給部の拡大概略構成図である。
【図3】部分液を混合して供給するフローチャートである。
【図4】液供給部の拡大概略構成図である。
【図5】接触角の測定法を説明する図である。
【符号の説明】
CD 現像処理工程
BF 漂白定着処理工程
ST 安定処理工程
DR 乾燥工程
3 ハロゲン化銀写真感光材料Pを搬送する搬送路
P ハロゲン化銀写真感光材料
P1 ハロゲン化銀写真感光材料Pの画像形成面

Claims (8)

  1. 少なくともハロゲン化銀写真感光材料用処理液を塗布する工程を有するハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機において、
    複数の部分液の少なくとも2種を接触させて処理液を得る受皿状の容器で形成される処理液溜り部と、
    前記処理液溜り部の中または上方を搬送されるハロゲン化銀写真感光材料に前記処理液溜り部に溜る処理液を供給する供給手段とを備えることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
  2. 前記供給手段は、前記処理液溜り部にローラを配置し、前記ハロゲン化銀写真感光材料を前記処理液溜り部の底部と前記ローラとの間に通過させて処理液を供給するように構成したことを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
  3. 前記供給手段は、前記処理液溜り部にローラを配置し、このローラの回転により処理液を前記ハロゲン化銀写真感光材料に供給するように構成したことを特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
  4. 前記ハロゲン化銀写真感光材料をシート状に切断する切断手段を備え、前記処理液溜り部に溜る処理液量は、前記切断されたハロゲン化銀写真感光材料に供給される量の1〜5倍であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
  5. 前記処理されるハロゲン化銀写真感光材料の処理面積に応じて、必要な部分液量を前記ハロゲン化銀写真感光材料の全処理面に供給するよう制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
  6. 前記処理されるハロゲン化銀写真感光材料の幅、長さを予め検知し、この検出情報に基づき必要な部分液量を計算し前記ハロゲン化銀写真感光材料の全処理面に供給するよう制御する制御手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
  7. 前記供給手段により供給する前に、前記ハロゲン化銀写真感光材料を45℃以上に加熱する加熱手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
  8. 前記処理液溜り部を洗浄する洗浄手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載のハロゲン化銀写真感光材料用自動現像機。
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