JP3672007B2 - 高所作業車のブーム自動格納装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブームの先端部に作業台を有し、任意の高所に移動して作業を行う高所作業車に関し、特に作業終了時にブームを車体上に格納作動させるときの自動格納装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車体上に旋回動・起伏動・伸縮動・屈伸動等が自在に配設されたブームとその先端部に作業者の搭乗する作業台とを備え、作業台に搭乗した作業者が作業台上に設けられた上部操作装置を操作してブームを旋回動・起伏動等作動させ、作業台を所望の高所に移動させて工事を行う高所作業車は、配電作業や建設作業、航空機や船舶の保守作業等に用いられている。
【0003】
そして、このような高所作業車には、例えば配電作業等の高所作業を終了後にブームを車体上のブーム受けに格納するに際し、架線や電柱等の障害物を回避して周囲の安全を確認した後に、ブームの格納作動を作業者のブーム操作によらず車両のコントローラに自動で行わせるブーム自動格納装置を備えたものが実現されている。
【0004】
これは、作業者の作業負担を軽減し、安全確実にブームを格納する目的で採用されたものであり、上部操作装置若しくは下部操作装置に設けられた自動格納スイッチを作業者が操作することにより、車両のコントローラが内部メモリーされたプログラムに従ってブームを順次、縮作動、旋回作動、起伏下げ作動させて自動で車体上のブーム受けにブームを格納させるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のブームの自動格納装置では、ブームの自動格納作動が前記のようにブームを一作動方向ごとに順次、縮作動、旋回作動、起伏下げ作動させるものであったため、格納完了までに時間がかかり迅速な撤収作業ができないという問題があった。
【0006】
このため、複数の工事箇所を随時移動して高所作業を行う作業者は、例えば、電柱1本ごとに設置、高所作業、格納のサイクルを繰り返し行う必要があるが、この自動格納作動に時間がかかってしまうときには、上記1サイクルの作業時間が長時間化することとなり、結果的に作業を急ぐ作業者は自ら手動操作でブームを格納し、本来作業負担を軽減する目的で採用されている自動格納装置が使用されにくいという問題があった。
【0007】
そこで、格納時間を短縮するために、例えば、前記ブームの各方向作動を順次的に行うのではなく、全方向の格納作動を同時に行うことも考案されるが、この方法の自動格納では、作業台に搭乗する作業者は自動格納装置を起動させたときにどちらの方向に作業台が動き出すか判らないという不安感があり、危惧を感じて自動格納装置を使用したがらないという課題があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、ブームの旋回角、起伏角、伸長量等、ブームの複数の作動の作動量を検出する旋回角度検出器、起伏角度検出器、伸長量検出器等からなるブーム位置検出器(例えば実施形態に於ける旋回角度検出器31aと起伏角度検出器31bと伸長量検出器31cとを備えるブーム位置検出器31)と、ブームを車体上に自動格納することを指示する自動格納指令手段(例えば実施形態に於ける自動格納スイッチ32)と、自動格納指令手段からの格納指令信号に基づいてブームを格納位置に移動させるようにブームの複数の作動を制御する制御信号を出力する自動格納制御手段(例えば実施形態に於けるコントローラ35)と、自動格納制御手段からの制御信号に応じてブームを作動させるブーム作動手段(例えば実施形態に於ける油圧ユニット40及び各油圧アクチュエータ)とからブームの自動格納装置を構成する。
【0009】
そして、この自動格納装置において、自動格納指令手段からの格納指令信号が自動格納制御手段に入力されたときに、自動格納制御手段は、上記複数の作動のうちのいずれか一つについて前記ブームを格納させる方向に作動させる制御を開始させ、ブーム位置検出器により上記いずれか一つの作動が開始されたことが検出された後当該一つの作動について格納位置に到達する以前に、上記複数の作動のうちの別の一つについてブームを格納させる方向に作動させる制御を開始させる。以下同様に、上記複数の作動についてブームを格納させる方向に作動させる制御を順次行わせる。
【0010】
このような構成の自動格納装置によれば、自動格納スイッチの操作により、上記複数の作動のうちのいずれか一つの作動、例えば、まずブームの縮作動の制御信号が出力される。そして、この制御信号に基づいてブームの縮作動が開始されたことが伸長量検出器により検出された後縮作動について格納位置に到達する以前(なお、ブームの縮動方向については既に格納位置まで縮動されているときにはこのことが検出された後)に、上記複数の作動のうちの別の一つ作動、例えば、格納方向への旋回作動の制御信号が出力され、この制御信号に基づいて旋回作動が開始されたことが旋回角度検出器により検出された後旋回作動について格納位置に到達する以前(同上)に、残りの作動、例えば起伏下げ作動が開始される。なお、この各作動の順序は上記の順番に限られず、他の予め設定されたものでも良く、作業範囲上のブーム姿勢によって作動順序が異なるもの、例えば、格納位置に遠い方向の作動から行われるようなものでも良く、これらを自動格納スイッチ上で選択可能に設定するものであっても良い。
【0011】
このように、各作動が順次開始されるため、各作動を順次重複させて同時に行わせることで格納作動完了までの時間を低減させて、迅速な自動格納作動を行うことができる。さらに、各格納作動は各方向について作業者の予期する方向に順次開始されるようにすることもできるため作業者に不安を抱かせることが無い。
【0012】
なお、自動格納制御手段はブームの自動格納作動時に於いて、一つのブームの格納作動を開始させた後、次の一つの格納作動を開始させるときに、所定の時間間隔をおいて行わせることが好ましい。
【0013】
また、前記自動格納制御手段は、ブームの各作動方向についての格納作動速度を格納作動開始時に遅く、格納作動開始後徐々に速度を増加させると供に、複数方向のブーム作動時にはブーム先端の作動方向合成ベクトルが格納位置に向かうように制御することが好ましい。さらに、それぞれの作動が格納位置に達する手前から減速作動、すなわち格納位置に近づくと徐々に作動速度を遅くするように制御することが好ましい。
【0014】
上記の様に制御することにより、作業台に搭乗する作業者は一の方向から次の他の一方向への移動方向変化を予知して予め対応することができ、その変化が緩やかであることから身体のバランスを崩す等の心配がない。また、複数方向へのブーム移動時にその合成ベクトルが格納位置に向かうよう速度制御することにより作業者にはより自然に目的地である格納位置へ向けて収斂する快適な作業性を与えることができる。
【0015】
さらに、車体上にブームを格納位置で支持するブーム支持手段(例えば実施形態に於けるブーム受け9)を有し、自動格納制御手段にはブームの起伏角について予め設定され記憶された格納待機角度を有してブーム自動格納装置を構成し、自動格納制御装置は旋回角度検出器によって検出される前記ブームの旋回角が格納角度に到達したと判断されるまではブームの起伏角を前記格納待機角度以下とするブームの作動を規制し、検出されるブームの旋回角がブームの格納角度に到達したと判断されたときに、格納待機角度から格納角度への前記ブームの起伏下げ作動を行うように作動制御することが望ましい。また、格納待機角度は、旋回角度に対して複数の設定をすることで、複雑な形状の運転キャビンなどに対応するようにしても良い。
【0016】
この様に構成することにより、ブームの自動格納時に旋回作動によるブームとブーム支持手段、運転キャビン、あるいは工具箱などとの衝突を防止し、また、無駄な作動のないブーム自動格納を実現することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながら説明する。図1には本発明に係る高所作業車1の態様を表しており、まず、この高所作業車1の構成についてその概要を説明する。高所作業車1の車体2上には図示しない旋回モータにより旋回動自在に配設された旋回台3が備えられており、この旋回台3の上部には起伏シリンダ4の作動により車体2に対して起伏動自在に配設されたブーム5が枢着されている。ブーム5は旋回台3に枢支された基端ブーム5aと中間ブーム5b及び先端ブーム5cとからなり、基端ブーム内にテレスコピック状に配設されてブーム5内に具備された伸縮シリンダの作動により伸縮動自在に構成されている。
【0018】
ブーム5の先端には図示しないレベリング機構によりブーム5の起伏角に拘わらず常時垂直に維持される垂直ポスト6が設けられ、この垂直ポストから水平に突出しこの垂直ポスト周りに旋回(首振り)自在に配設されたアーム7を介して作業台(バケット)20が取り付けられている。作業者はこのレベリング機構により常時水平に維持される作業台20に搭乗し、作業台20に設けられた上部操作装置22を操作してブーム5を旋回動、起伏動、伸縮動等作動させ、またバケット(作業台)20を垂直ポスト6の周りに首振り作動させることにより任意の高所に移動して配電作業等の高所作業を行うことができる。
【0019】
車体上にはブーム5の旋回動、起伏動、伸縮動、バケット20の首振り作動等の作動源として用いる油圧を発生させる油圧ユニット40が配設されている。油圧ユニット40には油圧発生源としての油圧ポンプと、発生させた油圧を各アクチュエータに接続された油路に分配し切り替えるソレノイドバルブ等により油圧回路が構成されており、作業台20に設けられた上部操作装置22または車体上に設けられた下部操作装置25からの制御信号に基づいてソレノイドバルブ等を制御することによりアクチュエータである油圧モータや油圧シリンダ等を駆動して作動させている。
【0020】
また、車体2の前後左右には前記ブーム5の旋回動、起伏動、伸縮動等によって車体2に作用する転倒モーメントに抗して車体2を安定支持するため、車体に対して拡幅伸張して車体を支持するアウトリガジャッキ8が備えられている。
【0021】
次に、本発明に係るブーム自動格納装置30について図2を交えて説明する。まず、ブーム自動格納装置30は、ブームの位置状態を検出するブーム位置検出器31と、ブームの自動格納を指示する自動格納スイッチ32と、これらの信号に基づいてブームの自動格納シーケンスを制御するコントローラ35と、コントローラ35からの作動指令に基づいて発生させた油圧の供給油路を切り替える油圧ユニット40及び各油路に接続されてブームの作動を行う起伏シリンダ4等の各油圧アクチュエータとから構成されている。
【0022】
ブーム位置検出器31は、ブーム5の先端位置及びバケット20の首振り位置等のブームの位置状態を検出するために旋回台3やブーム5に設けられた旋回角度検出器31a、起伏角度検出器31b、伸長量検出器31c、バケット20の首振り角度検出器31d等からなり、車両の形式によっては屈伸角度検出器や作業台アームの旋回角度検出器等を備えて構成され、これらの検出値からブームの位置情報をコントローラ35に出力する。
【0023】
自動格納スイッチ32は、作業者がバケット20に搭乗して高所でブーム操作を行う上部操作装置22と、地上側からブーム操作を行う下部操作装置25とに配設されており、バケットに搭乗した作業者のスイッチ操作による自動格納指令信号を、または上部作業者が負傷して倒れている場合の様に上部作業に障害のある場合等では地上の作業者のスイッチ操作による自動格納指令信号を、コントローラ35に出力する。
【0024】
なお、この自動格納スイッチには、例えばトグルスイッチや押しボタンスイッチ、ロータリースイッチ等の一般的に用いられるスイッチを用いることができるが、スイッチへの工具等の衝突や誤操作による意図しないバケット移動に伴う衝突事故等を防止するため、例えばトグルスイッチを用いる場合にはそのスイッチ近傍にモーメンタリーのプッシュボタンを設けて、これらが同時に操作されたときのみにそのスイッチ作動を有効とし、あるいは押しボタンを用いる場合にはボタン周辺にガードを設け、あるいはカバー付きのボタンを用いる等の保護対策を行うことが有効である。
【0025】
コントローラ35は、自動格納プログラムや起伏待機角度等を記憶するメモリー35aと、ブーム位置検出器31から出力されるブーム位置情報やその変化状況等を演算し、また前記メモリー内容との比較演算を行う演算回路35b、演算回路による演算結果に基づいて油圧ユニット40を作動制御する油圧ユニット制御回路35c等からなり、前記自動格納スイッチ32から出力された自動格納指令信号を受けて、メモリー35aに記憶された自動格納シーケンスに従い、またブーム位置検出器31からのブーム位置情報と比較演算して油圧ユニット40に作動信号を出力し、油圧ユニット内のソレノイドバルブ等を作動制御することにより各油圧アクチュエータを作動させてブームの自動格納作動を実施させる。
【0026】
以降、ブーム自動格納装置30の作用について説明する。バケット20に搭乗し高所作業を終了した作業者は、まず上部操作装置22を用いて手動操作により電線や電柱等の複雑に入り組んだ障害物を回避した後に、上部操作装置22に設けられた自動格納スイッチ32を操作する。
【0027】
自動格納スイッチ32から出力された自動格納指令信号はコントローラ35に入力され、コントローラ35は内部のメモリー35aに記憶された自動格納プログラムに従って自動格納シーケンスをスタートさせる。ここでは、その一実施例として、ブーム5の伸縮動→起伏動→旋回動の順にブーム各軸の格納作動を開始させる例について説明する。
【0028】
コントローラ35は前記自動格納スイッチ32からの自動格納指令に基づき、まず油圧ユニット40に対してブームの縮長作動信号を出力し、油圧ユニット内のソレノイドバルブを切り替えて伸縮ブーム5の縮長作動を行わせる。このソレノイドバルブは比例電磁弁であり、コントローラ35は縮長開始時にバルブ開度を小さく(すなわちブーム5の縮長作動速度を低く)、そして徐々にバルブ開度を大きく(ブーム5の縮長作動速度を早く)するようにコントロールする。
【0029】
ブーム5の縮長作動が開始されるとその状況はブーム位置検出器31の伸長量検出器31cにより検出され、コントローラ35に時々刻々のブーム長さのデータを出力する。コントローラ35は入力されるブーム長さデータからその変化量及び変化速度を演算回路35bで演算し、またその演算結果とメモリー35a内の制御データと比較することにより縮長状態を監視し、油圧ユニット制御回路35cは前記演算結果に基づいて、定められたプログラムに従って前記ソレノイドバルブのバルブ開度をコントロールする。
【0030】
そして、コントローラ35は、上記のようにしてブーム5の縮長作動開始が確認されたのち、例えば数秒から数十秒程度の予め定められた所定時間経過後、次の格納作動軸である起伏下げ作動を開始させる。あるいは、伸長量検出器31cによりブーム5の全縮状態が検出されたときに次の格納作動軸である起伏下げ作動を開始させる。
【0031】
この起伏作動軸(及び後述する旋回作動軸、首振り作動軸)も前記ブームの伸縮作動軸と同様に油圧ユニット40の油圧回路中に比例電磁弁を有しており、コントローラ35は起伏下げ作動開始時にはその作動速度を低く、そして徐々に作動速度を早くすることにより、バケット20の移動方向ベクトルが急激に変化することのないように比例電磁弁をコントロールする。
【0032】
コントローラ35には前記伸長量検出器31cからのブーム長さデータに加えて起伏角度検出器31bから刻々の起伏角データが入力され、コントローラ35は起伏角度データからその変化量と変化速度を演算することにより縮長状態を監視し、また、ブーム5の起伏下げ作動開始が確認されたのち、前記同様の所定時間経過後、次の格納作動軸である旋回作動を開始させる。あるいは、起伏角度検出器31bにより検出されるブーム5の起伏角度が、コントローラ内のメモリー35aに記憶された起伏待機角度に到達したと判断されたときに次の格納作動軸である旋回台3の旋回作動を開始させる。
【0033】
旋回台3の旋回作動も前記伸縮作動軸や起伏作動軸と同様の構成により、バケット20の移動方向ベクトルが急激に変化することのないように油圧ユニット40の比例電磁弁をコントロールする。
【0034】
この様にして、ブーム5の主要3作動軸が格納作動状態にはいると、コントローラ35は、図3に高所作業車1を上方から見た概念図を示す様に、ブーム5の格納方向合成ベクトルVがブーム受け9に向かうようにブーム5の縮長方向ベクトルV、旋回方向ベクトルV、起伏各方向ベクトル(図示せず)の各作動速度をコントロールする。その結果、バケット20に搭乗する作業者にとってはブーム格納方向に向けてごく自然に目的位置に向かう作動感覚が得られる。
【0035】
ここで、起伏角方向については、コントローラ35のメモリー35a内に起伏待機角度が記憶され、この起伏待機角度に到達したときには起伏作動は一旦停止される。この起伏待機角度は、図4に車体前面から見たときのブーム高さ位置をハッチングを付した実線で示す様に、ブーム5がブーム受け9や運転席キャビンに側面から衝突することを防止するため一定の予備起伏角度を持って設定されている。そして、ブーム5はこの起伏待機角度をもってブーム受け9の直上で旋回停止した後、伸縮軸やバケットの首振り軸等の他の軸の格納状態を検出した後、起伏下げ作動により静かにブーム受け9上に載置される。
【0036】
ブーム受け9には、例えばリミットスイッチや近接スイッチ、フォトインタラプタ等を用いた図示しない格納検出スイッチが設けられており、該スイッチの作動により、ブーム5のブーム受けへの格納が検出されてブームの自動格納が完了する。
【0037】
なお、以上の実施例の説明に於いては、ブームの格納作動をブーム5の伸縮動→起伏動→旋回動の順でブーム各軸の格納作動を開始させる例をあげて説明したが、その順序は上記実施例に限定されるものではなく、例えば他の順番で予め設定されるものや、作業範囲上のブーム姿勢によって格納順序が異なるもの、格納位置にもっとも離れた方向の作動から行われるもの、あるいはこれらを自動格納スイッチ上で選択可能に設定するものであっても良い。
【0038】
また、前記実施例では、ある軸の格納作動開始を検出した後、一定の時間をおいて次の軸の格納作動を開始させる例を挙げたが、この各軸間の作動タイミングは時間間隔によらず、例えば伸縮作動時に於いては一定の作動長さをもって、起伏角や旋回角に於いては一定の作動角度をもって時間間隔に変えることも可能である。
【0039】
さらに、前記実施例では、各作動軸の作動開始タイミングとして時間間隔をあげ、ブームの伸縮動と旋回動と起伏動との3作動軸が同時に格納作動する例を例示したが、各作動軸は3軸同時作動ではなく任意の2軸づつ同時格納作動するように構成するものであっても良い。また、作動方向を示すようLEDなどを用いて表示し、あるいは音声により作業者に知らせる等の方法を併用しても良い。
【0040】
また、ブーム格納に於ける最終作動は、上記実施例では格納待機位置からブーム受けへの載置であったが、例えばわずかに伸張した状態でブーム受けの上に載置し、その後にブームを縮長させるものや首振り動を行わせるもの、あるいは車両形式によっては屈伸作動をさせるもの等であってもよい。
【0041】
また、ブーム受けの格納検出用の格納スイッチが正常に作動しない場合の保護策として、設定時間以上格納位置付近でブーム作動信号を出力しているにも拘わらず、ブーム位置検出器によって検出されるブーム作動が停止している場合には、格納が終了したものと見なして作動を停止させるようにしても良い。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、ブームの角度や位置を検出するブーム位置検出器と、ブームを車体上に自動格納することを指示する自動格納指令手段と、自動格納指令手段からの格納指令信号に基づいてブームの格納作動を制御する自動格納制御手段と、自動格納制御手段からの制御信号に応じてブームを作動させるブーム作動手段とからブームの自動格納装置を構成する。そして、自動格納制御手段は、格納指令信号が入力されたときに、まずいずれか一つの作動についてブームの格納作動を開始させ、ブーム位置検出器によりこのブームの作動が検出された後当該作動方向についてブームが格納位置に到達する以前にもう一つの作動についてのブームの格納作動を開始させ、このようなブームの各作動を順次行わせることによりブームを自動格納作動させる。
【0043】
従って、各方向への格納作動を重複させて行わせることで格納作動完了までの時間を低減させて、迅速な自動格納作動を行うことができ、且つ、格納作動は予め設定された方式により作業者に既知であり、予期する方向に順次開始されるため不安を抱かせることが無い。
【0044】
なお、前記自動格納制御手段はブームの自動格納作動時に於いて、一つの作動についてのブームの格納作動を開始させた後、次の一つの作動についてのブームの格納作動を開始させる間に、所定の時間間隔をおいて行わせることが好ましく、また、ブームの格納作動速度を格納作動開始時に遅く、格納作動開始後徐々に速度を増加させると供に、複数方向のブーム作動時にはブーム先端の作動方向合成ベクトルが格納位置に向かうように制御することが好ましい。
【0045】
上記制御により、作業台に搭乗する作業者は一の方向から次の一方向への移動方向変化を予知して予め対応することができ、且つその変化が緩やかであることからバランスを崩す等の心配がない。また、複数方向へのブーム移動が同時に行われる時に、その合成ベクトルがブームの格納位置に向かうよう速度制御することにより、作業者には自然に目的地である格納位置へ向けて収斂する快適な作業性を与えることができる。
【0046】
さらに、車体上にブームを格納位置で支持するブーム支持手段を有し、自動格納制御装置にはブームの起伏角について予め設定され記憶された格納待機角度を有してブーム自動格納装置を構成し、自動格納制御手段は旋回角度検出器によって検出される前記ブームの旋回角が格納角度に到達したと判断されるまではブームの起伏角を前記格納待機角度以下とするブームの作動を規制し、検出されるブームの旋回角がブームの格納角度に到達したと判断されたときに、格納待機角度から格納角度への前記ブームの起伏下げ作動を行うように作動制御する。
【0047】
この様に構成することにより、ブームの自動格納時に旋回作動によるブームとブーム支持手段との衝突を防止し、また、無駄な作動のないブーム自動格納を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る高所作業車を示す側面図である。
【図2】前記高所作業車のブーム自動格納装置を示すブロック図である。
【図3】前記高所作業車の自動格納作動状況を説明する説明図である。
【図4】前記高所作業車の格納待機角度を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 高所作業車)
2 車体
5 ブーム(5a基端ブーム、5b中間ブーム、5c先端ブーム)
9 ブーム受け(ブーム支持手段)
20 作業台(バケット)
30 ブーム自動格納装置
31 ブーム位置検出器
31a旋回角度検出器
31b起伏角度検出器
31c伸長量検出器
32 自動格納スイッチ(自動格納指令手段)
35 コントローラ(自動格納制御手段)
35aメモリー
35b演算回路
35c油圧ユニット制御回路
40 油圧ユニット(ブーム作動手段)

Claims (4)

  1. 車体上に旋回作動、起伏作動、伸縮作動等の複数の作動が自在に配設されたブームの先端に作業台を備え、前記複数の作動を適宜行わせて前記作業台を任意の高所に移動させるように構成された高所作業車のブーム自動格納装置であって、
    前記ブームの旋回角、起伏角、伸長量等、前記複数の作動の作動量を検出する検出器からなるブーム位置検出器と、
    前記ブームを車体上に自動格納することを指示する自動格納指令手段と、
    前記自動格納指令手段からの格納指令信号に基づいて、前記ブームを格納位置に移動させるように前記複数の作動を制御する制御信号を出力する自動格納制御手段と、
    前記自動格納制御手段からの制御信号に応じて前記ブームを作動させるブーム作動手段とからなり、
    前記自動格納指令手段からの格納指令信号が前記格納制御手段に入力されたときに、
    前記自動格納制御手段は、
    前記複数の作動のうちのいずれか一つについて前記ブームを格納させる方向に作動させる制御を開始させ、
    前記ブーム位置検出器により前記いずれか一つの作動が開始されたことが検出された後当該一つの作動について格納位置に到達する以前に、前記複数の作動のうちの別の一つについて前記ブームを格納させる方向に作動させる制御を開始させ、
    以下同様に、前記複数の作動について前記ブームを格納させる方向に作動させる制御を順次行わせることを特徴とする高所作業車のブーム自動格納装置。
  2. 前記自動格納制御手段は、前記ブームの自動格納作動制御に於いて、前記複数の作動のうちの一つの作動が開始されたことが検出された後に、所定の時間間隔をおいて次の一つの作動の制御を開始させることを特徴とする請求項1に記載の高所作業車のブーム自動格納装置。
  3. 前記自動格納制御手段は、前記複数の作動のそれぞれについての格納作動速度を格納作動開始時に遅く、格納作動開始後から徐々に速度を増加させると供に、複数の作動を同時に行わせる時には前記ブームの先端の移動方向合成ベクトルが格納位置に向かうように制御することを特徴とする請求項1または2に記載の高所作業車のブーム自動格納装置。
  4. 前記車体上にはブームの格納位置で前記ブームを支持するブーム支持手段を有し、
    前記自動格納制御手段には前記ブームの起伏角について予め設定され記憶された格納待機角度を有し、
    前記自動格納制御手段は前記旋回角度検出器によって検出される前記ブームの旋回角が格納角度に到達したと判断されるまではブームの起伏角を前記格納待機角度以下とするブームの作動を規制し、前記検出されるブームの旋回角がブームの格納角度に到達したと判断されたときに、前記格納待機角度から格納角度への前記ブームの起伏下げ作動を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高所作業車のブーム自動格納装置。
JP01030899A 1999-01-19 1999-01-19 高所作業車のブーム自動格納装置 Expired - Lifetime JP3672007B2 (ja)

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