JP3671922B2 - 燃焼装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼装置に関するものであり、特に給湯装置やボイラー等に好適に使用できる燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
燃焼装置は、ボイラーや給湯装置の主要な構成部品であり、工場はもとより、一般家庭にも広く普及している。ところで、近年酸性雨等による環境破壊が深刻な社会問題となっており、NOx (窒素酸化物)や一酸化炭素等の有毒ガスの発生量が少なく、エネルギー変換効率の高い燃焼装置が望まれている。
【0003】
小型の燃焼装置の分野でNOx を減少させる対策としては、燃料ガスを希薄な状態で燃焼させる方法が考えられる。ところが燃料ガスを希薄にして燃焼させると、火炎がリフトし、どうしても火炎が不安定になる。そこでこの対策として濃淡燃焼と称される燃焼方式の採用が注目されている。ここで濃淡燃焼とは、燃料ガスに理論空気量の1.6倍程度の空気を予め混合した希薄な燃料ガス(以下淡混合ガス)から主炎を発生させ、この主炎の近辺に、空気の混合量が少なく濃度が高い燃料ガス(以下濃混合ガス)から発生する補炎を配置したものである。
【0004】
従来技術のこの種の燃焼装置の多くは、燃料ガスが噴射される炎孔部材を複数の板体で挟んだものである。従来の燃焼装置100は、図21に示すように炎孔部材101により主炎孔102が形成され、炎孔部材102を挟む板体103と105との間に補助炎孔106が形成されている。炎孔部材102を挟む板体103,105には、プレス加工などにより凹凸が設けられており、これらを重ね合わせることにより空隙部や閉塞部が形成されている。燃焼装置100においては、前記空隙部を連通させることにより一連の気体流路が形成されており、この気体流路を通じて主炎孔102に低濃度の燃料ガスが供給され、補助炎孔106に高濃度の燃料ガスが供給される。
【0005】
燃焼装置100において、中央の主炎孔102から噴射された燃料ガスは、燃焼されて比較的大きな火炎(主炎)を形成する。一方、補助炎孔106から噴出された高濃度の燃料ガスは、主炎孔102に隣接する位置に比較的小さな火炎(補炎)を形成する。主炎孔102に形成される主炎は、補炎が放出する熱量により安定化される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の燃焼装置100においては、炎孔部材102を挟む板体103,105の凹凸形状により空隙部や閉塞部を形成することにより、主炎孔102あるいは補助炎孔106に通じる一連の気体流路が形成されている。通常、板体103,105は、金属板体をプレス成形することにより凹凸状に成形されたものであるため、充分な寸法精度を得難い。そのため、板体103と板体105とにより構成される閉塞部には隙間が生じやすく、空隙部により構成される気体流路内を流れる燃料ガスが前記隙間から漏出してしまう場合がある。気体流路内を流れる燃料ガスが、前記隙間に漏出すると、主炎孔102や補助炎孔106から噴射される燃料ガスの濃度や噴射量が不均一となってしまい、燃焼装置100の燃焼状態が不安定になってしまうという問題がある。
【0007】
また、本発明者等は、先に燃料ガスを一元的に供給するタイプの燃焼装置を開発した。この燃焼装置は、板体103,105により構成される気体流路内の分岐部において所定比に分岐されて主炎孔102や補助炎孔106に供給されるものである。そのため、主炎孔102および補助炎孔106から噴射される燃料ガスの濃度は、前記分岐部における分岐精度に起因して調整されている。従って、前記分岐部において燃料ガスが板体103と板体105との間に流れ込んでしまうと、主炎孔102および補助炎孔106から噴射される燃料ガスの濃度が変動してしまい燃焼状態が不安定になってしまうという問題がある。
【0008】
そこで本発明は、上記した問題点に鑑み、燃料ガスを安定燃焼できる燃焼装置の提供を目的とした。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決すべく提供される請求項1に記載の発明は、3以上の凹凸を有する板体が重ね合わせられ、ある部分は板体の凹凸によって空隙部が形成され、ある部分は板体同士が密着して閉塞部が形成され、空隙部が連通して一連の気体流路が形成され、当該気体流路を空気又は燃焼ガスが流れる燃焼装置において、同方向に凹形あるいは凸形に変形した変形部同士によって閉塞部を構成すべき部位があり、当該部位の板体同士を重ねて塑性変形させ、嵌合構造部を構成したことを特徴とする燃焼装置である。
【0010】
本発明の燃焼装置では、同方向に凹形あるいは凸形に変形した変形部同士によって閉塞部を構成すべき部位を持つ。ここで上記した様に同方向に凹形あるいは凸形に変形した変形部同士を重ねて気密性を確保することは困難である。すなわち板体を凹形或いは凸型に変形させるにはプレスや曲げ加工によることとなるが、変形部分の曲率や曲線を正確に表出することは極めて困難である。このようにそもそも加工精度が確保しにくい部位同士を重ね合わせると、どうしても隙間が生じてしまう。
また同方向に凹形あるいは凸形に変形した変形部同士の間にはシール部材を挿入したり詰め物をすることも困難である。また無理に当該箇所に詰め物をすると、板体に変形が生じ、気体流路の断面積が変化してしまう。
本発明は、この様な問題に対処するものであり、同方向に凹形あるいは凸形に変形した変形部同士によって閉塞部を構成すべき部位の板体同士を重ねて塑性変形させ、嵌合構造部を構成した。本発明の燃焼装置の板体に設けられた嵌合構造部は、板体同士を重ねて塑性変形させることにより構成されたものであるから、板体は、嵌合構造部において密着しており隙間がない。即ち、板体同士の間の隙間は、前記嵌合構造部において分断されている。従って、上記した構成によれば、板体の凹凸によって形成される一連の気体流路を閉塞すべき位置において閉塞することができる。
【0011】
本発明の燃焼装置は、板体を重ね合わせることにより構成される気体流路が嵌合構造部により閉塞されているため、前記気体流路からの燃料ガスの漏出および隣接する気体流路内を流れる燃料ガス同士の混合を防止することができる。そのため、上記した構成によれば、燃焼に供する燃料ガスの濃度および噴射量を均一とし、燃焼状態を安定化することができる。
【0012】
また、請求項2に記載の発明は、3以上の凹凸を有する板体が重ね合わせられ、ある部分は板体の凹凸によって空隙部が形成され、ある部分は板体同士が密着して閉塞部が形成され、空隙部が連通して一連の気体流路が形成され、当該気体流路を空気又は燃焼ガスが流れる燃焼装置において、燃料ガスが導入されるガス導入口と、濃度の異なる燃焼ガスが放出される主炎孔及び補助炎孔を有し、前記板体の重ね合わせによって主炎孔から放出される濃度の燃料ガスが流れる主流路と、補助炎孔から放出される濃度の燃料ガスが流れる副流路と、燃料ガスを主流路及び副流路に分岐する分岐部が構成され、当該分岐部よりも下流側であって閉塞部を構成すべき部位の板体同士を重ねて塑性変形させ、嵌合構造部を構成したことを特徴とする燃焼装置である。
【0013】
本発明の燃焼装置は、3以上の板体により主流路と副流路と分岐部とが構成されたものであり、当該分岐部において供給された燃料ガスが所定比に分岐されて主流路および副流路に供給されるものである。この種の燃焼装置においては、分岐部から他の部分に燃料ガスが漏れることを厳に阻止しなければならない。
これに対して本発明の燃焼装置には、板体同士を重ねて塑性変形させることにより分岐部よりも下流側であって閉塞部を構成すべき部位に、嵌合構造部が設けられているため、前記分岐部における燃料ガスの漏出が起こらない。よって本発明の燃焼装置は、主炎孔および補助炎孔から噴射される燃料ガスの濃度が変動せず、燃焼状態が安定している。
【0014】
請求項3に記載の発明は、3以上の凹凸を有する板体が重ね合わせられ、ある部分は板体の凹凸によって空隙部が形成され、ある部分は板体同士が密着して閉塞部が形成され、空隙部が連通して一連の気体流路が形成され、当該気体流路を空気又は燃焼ガスが流れる燃焼装置において、燃料ガスが導入されるガス導入口と、濃度の異なる燃焼ガスが放出される主炎孔及び補助炎孔と主炎孔及び補助炎孔に燃料ガスを分配する分岐部を有し、燃焼装置の全体を面的に観察した時、主として主炎孔から放出される燃料ガスだけが流れる流路と、主として補助炎孔から放出される燃料ガスだけが流れる流路が併存する併存エリアがあり、分岐部よりも下流側であって併存エリアに至る間における閉塞部を構成すべき部位の板体同士を重ねて塑性変形させ、嵌合構造部を構成したことを特徴とする燃焼装置である。
【0015】
本発明の燃焼装置は、分岐部よりも下流側であって併存エリアに至る間における閉塞部を構成すべき部位が嵌合構造部により閉塞されているため、分岐部から併存エリアに至る間の部位において燃料ガスの漏出が起こらない。そのため、本発明の燃焼装置において、併存エリアに供給される燃料ガスの濃度および流量は一定である。従って、本発明の燃焼装置は、補助炎孔から噴射される燃焼ガスの濃度および噴射量がほぼ一定であり、燃焼状態が安定している。
【0016】
請求項4に記載の発明は、3以上の凹凸を有する板体が重ね合わせられ、ある部分は板体の凹凸によって空隙部が形成され、ある部分は板体同士が密着して閉塞部が形成され、空隙部が連通して一連の気体流路が形成され、当該気体流路を空気又は燃焼ガスが流れる燃焼装置において、燃料ガスが導入されるガス導入口と、濃度の異なる燃焼ガスが放出される主炎孔及び補助炎孔を有し、燃焼装置の全体を面的に観察した時、一方の炎孔から放出される濃度の燃料ガスだけが流れる専用エリアがあり、当該専用エリア及びその周辺における閉塞部を構成すべき部位の板体同士を重ねて塑性変形させ、嵌合構造部を構成したことを特徴とする燃焼装置である。
【0017】
本発明の燃焼装置は、専用エリアにおける閉塞部を構成すべき部位が嵌合構造部により閉塞されているため、専用エリアおよびその周辺においては当該専用エリア内を流れる燃料ガスが当該エリア外に漏出しない。そのため、本発明の燃焼装置において、専用エリアから供給される燃料ガスの濃度および流量は安定している。従って、本発明の燃焼装置は、主炎孔および補助炎孔からの燃焼ガスの噴射状態がほぼ一定であり、燃焼状態が安定している。
【0018】
上記した燃焼装置において設けられている嵌合構造部は、リブ状にのびるものであってもよい。(請求項5)
【0019】
かかる構成によれば、閉塞部を構成すべき位置を確実に閉塞し、燃料ガスの漏出を防止することができる。
【0020】
請求項6に記載の発明は、4以上の凹凸を有する板体が重ね合わせられ、中央の二枚の板体によって主流路が形成され、中央の板体と側面側の板体によって副流路が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の燃焼装置である。
【0021】
上記した構成は、本発明を適用するのに最も適した構造を示すものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
続いて、本発明の一実施形態である燃焼装置について図面を参照しながら詳細に説明する。図1は、本実施形態の燃焼装置を示す斜視図であり、図2は、図1に示す燃焼装置の分解斜視図である。図3は、図1に示す燃焼装置を構成する主構成体を構成する板体を示す正面図である。図4は、図1に示す燃焼装置を構成する副構成体を構成する板体を示す正面図である。図5は、図1に示す燃焼装置の製造工程を示し、図4に示す副構成体を構成する板体に、図3に示す燃焼装置の主構成体を載置してかしめた状態を示す正面図である。図6(a)は図5のD−D断面図であり、同(b)は図5のE−E断面図である。図7は、本発明の他の実施形態における図5に相当する正面図である。図8は、図1に示す燃焼装置で使用する炎孔部材の展開図である。図9は、図1に示す燃焼装置で使用する炎孔部材の製造工程を示す説明図である。図10は、図1に示す燃焼装置が備える炎孔部材を示す斜視図である。図11は、図10の要部拡大斜視図である。図12は、図1に示す燃焼装置の製造工程を示す部分斜視図である。図13は、図1のA方向矢視図である。図14は、図13の要部拡大平面図である。図15は、図1に示す燃焼装置の一部破断正面図である。図16は、図1に示す燃焼装置の要部拡大斜視図である。図17(a)は図1のB−B断面図であり、同(b)は図1のC−C断面図である。また、図18(a)は、図15に示す燃焼装置のA−A断面図であり、同(b)は図15のB−B断面図であり、同(c)は、図15に示す燃焼装置のC−C断面図である。図19は、図1に示す燃焼装置の断面図であり、図20は、本発明の他の実施形態における図19に相当する断面図である。
【0023】
図1において、1は本実施形態の燃焼装置である。燃焼装置1は、低濃度の燃料ガス(以下、「淡ガス」と称す)の燃焼により発生する火炎(主炎)に、高濃度の燃焼ガス(以下、「濃ガス」と称す)の燃焼により発生する火炎(補炎)を隣接させる濃淡燃焼方式を採用した燃焼装置である。燃焼装置1は、従来の燃焼装置と同様にケース内に並列に複数並べて使用されたり、単独で使用される。本実施形態の燃焼装置1は、大別してバーナ本体2と炎孔部材3とによって構成されている。
【0024】
バーナ本体2は、図2に示すように中央の主構成体5と両脇の副構成体6とによって構成されている。主構成体5は、2枚の金属製の板体7,8が重ね合わせられたものである。副構成体6も板体10,11であり、主構成体5たる板体7,8に重ね合わせられる。
【0025】
図3は、図1に示す燃焼装置の主構成体5を形成する二枚の板体の正面図である。主構成体5を形成する板体7,8は、図3に示すようにプレス成形加工によって金属平板に凹凸形状が設けられたものである。即ち、主構成体5は、後記する空気導入口16からベンチュリ部23に繋がる部分を形成する空気導入片21a、中間壁部19を構成する中間壁部片19a、ベンチュリ部23を形成するベンチュリ片23a、淡ガス混合部22を形成する淡ガス混合片22a、導通部26を形成する導通片26a、並びに、炎孔部材配置部27を形成する炎孔部材配置片27aが、プレス成形加工によって形成されたものである。
【0026】
図4は、図1に示す燃焼装置の副構成体6を形成する板体の正面図である。本実施形態では、副構成体6は図4に示すように下端部同士が繋がった状態で成形される。副構成体6を形成する板体10,11は、図4に示すようにプレス成形加工によって金属平板に凹凸形状が設けられたものである。副構成体6は、後記する空気導入口16から凹部40に繋がる部分を形成する導入片21b、凹部40を形成する凹部片40b、濃ガス流路形成膨出部43を形成する濃ガス流路形成膨出片43bおよび、主構成体5の中間壁部19に密接する中間密接片45aがプレス成形加工によって形成されたものである。
【0027】
主構成体5の板体7,8は、組立工程において図5に示すようにそれぞれ副構成体6の金属板体12の部位A(板体10)および部位B(板体11)の上方に重ね合わせられる。さらに詳細には、主構成体5の空気導入片21aには、副構成体6の導入片21bが重ねられる。また、主構成体5の淡ガス混合片22aおよびベンチュリ片23aには、副構成体6の凹部片40bが被覆される。さらに、主構成体5の導通片26aおよび炎孔部材配置片27aには副構成体6の濃ガス流路形成膨出片43bが重ね合わせられる。
【0028】
主構成体5および副構成体6は、上記したように重ね合わせられ、スポット溶接によって一体化されている。また、主構成体5および副構成体6は、両者を重ね合わせた状態で淡ガス混合片22aと凹部片40bとにわたってかしめることにより嵌合接合されており、これにより外部方向に突出したリブ部14が形成されている。また、主構成体5は、折り曲げられ周囲がスポット溶接により溶接接合されている。
【0029】
以下、主構成体5と副構成体6とが重ねられた状態を基準として、燃焼装置1の構造を説明する。
主構成体5は、図2に示すように全体的に平面的な形状を有し、頂部15および空気導入口16が開口している。また頂部15および空気導入口16を除く、3方の辺にはフランジ部17が設けられている。フランジ部17は、空気導入口16の上部側の一部が略半円状に切り欠かれている。ただし、空気導入口16側の上部は、フランジ部17の一部を切り欠いて形成した混合促進部材18が設けられている。
【0030】
混合促進部材18は、図2,図16の様に、フランジ部17の端部を略半円状に切り欠いて形成したものである。即ち、フランジ部17の端部から所定幅で水平右方向に切り欠くと共に更に半円状に切り欠き、切り欠き部18aの半円状の側縁を互いに離遠するように切り起こし(バーリング加工)て切り起こし部18bを形成したものである。
【0031】
また、空気導入口16の上部であって、混合促進部材18の下流側には、連通孔20が設けられている。この連通孔20は、図2,図16の様に、混合促進部材18側へ向けて延びる開口と斜め上方へ延びる開口とを組み合わせて形成され略L字状に曲折した開口形状を有する。混合促進部材18側へ向けて延びる開口部は、板体10,11に形成される濃ガス流路形成膨出部43の傾斜辺と空気導入口16の上部外壁に沿うように、上流側へ向けて拡大した開口形状を有する。また、斜め上方へ向けて延びる開口部の幅は後述する濃ガス供給路(狭窄通路)72の内径と略同一で濃ガス供給路の略中央に至る長さの開口形状を有する。この連通孔20は、板体7,8を連通して混合ガスの均圧化を図るものであり、後述する混合部の内部に位置する。
【0032】
連通孔20は、副構成体6の板体10,11により包囲されており、これにより図16に示すように混合部70が形成されている。また、混合促進部18と連通孔20との周辺は、中間壁部19となっている。
【0033】
主構成体5には、2枚の板体7,8によって、図2の様に、一連の気体流路22が形成されている。即ち、板体7,8が密着する部分を除く他の部分には隙間が形成されており、この隙間によって気体流路22が形成される。本実施形態の燃焼装置1では、板体7,8によって構成される主構成体5の気体流路22には、淡ガスが通過する。即ち、主構成体5に形成される気体流路22は、淡ガス流路として機能する。
【0034】
図2に示すように、淡ガス流路22は、大別してベンチュリ部23と、淡ガス混合部25と、導通部26と、炎孔部材配置部27とから構成されている。即ち、淡ガス流路22は、空気導入口16から始まり、順次、ベンチュリ部23、淡ガス混合部25、導通部26および炎孔部材配置部27へと連続している。
【0035】
空気導入口16は略楕円形の開口であり、空気導入口16より所定長さだけ奥側でベンチュリ部23に繋がる部分には、テーパ28が設けられており淡ガス流路22の流路断面積が縮小されている。また、ベンチュリ部23の下流側には、テーパ30が設けられており、淡ガス流路22の流路断面積が拡大している。即ち、淡ガス流路22は、ベンチュリ部23において流路が内側に絞られ、流路断面積が急激に縮小されている。
【0036】
本実施形態では、図16の様に、テーパ28は空気導入口16に対して前傾させて配し、テーパ30は略垂直方向に配している。これにより、ベンチュリ部23は上方へ広がる略三角形の形状を有している。
【0037】
ベンチュリ部23をこのように略三角形に形成した理由は2つ挙げられる。
第1の理由は、テーパ28を前傾させずに垂直方向に配した略方形のベンチュリ部23を形成し、当該ベンチュリ部23の全面にガス導入口29を配しても、上流側下方に位置するガス導入口29からは殆ど濃ガスが流入しないためである。
【0038】
また、第2の理由は、本実施形態の燃焼装置1では、後述するように、濃ガス導入口66から導入される空気と燃料ガスの混合促進および均圧化のために、混合部70の流路断面積を下流側へ向かうに連れて縮小した後に再度拡大する形状を採るためである。即ち、テーパ28を前傾させることにより、テーパ28からベンチュリ部23にかけて拡大する空隙を利用して混合部70の流路断面積の拡大部を形成させるためである。
【0039】
ベンチュリ部23における流路は、下流に向かうにつれて高さが勾配状に高く広がっており、断面積は奥に行くほど次第に大きくなっている。そしてベンチュリ部23の淡ガス流路22は、流路の全高がある程度の高さとなった所で、断面積が一定となっている。また本実施形態では、板体10,11のベンチュリ部23を構成する部位(ベンチュリ片23a)は互いに平行である。
【0040】
本実施形態の燃焼装置1では、ベンチュリ部23は前記した様に略三角形の平面であるので、図16の様に、複数のガス導入口29を設けることができる。具体的には、本実施形態では、千鳥状に6個のガス導入口29が設けられており、各導入孔29の径は配置部位に応じて異ならせている。これは、淡ガス流路22の流路断面に対して均等量の濃ガスを流入させるためであり、ベンチュリ部23を流動する空気によって生じる負圧レベルおよび空気の流動方向に並ぶガス導入口29の数に応じてガス導入口29の内径を変化させている。
ガス導入口29は、本実施形態の様に、千鳥状に配することが望ましいが、水平線状又は垂直線上に設けてもよい。また推奨されないが、ガス導入口29は1個又は2個といった少数であってもよい。
【0041】
前記した様に、ベンチュリ部23の下流側にもテーパ30が設けられ、当該テーパ30によって淡ガス流路22の幅がしだいに広がっている。そして図2の様に、淡ガス流路22は大きく方向を変えて淡ガス混合部25が形成されている。淡ガス混合部25は、空気流路が大きくカーブする部位であり、大きな曲路である。
【0042】
淡ガス混合部25の末端は、主構成体5の中心部にあり、末端から先の部分は、再度幅が狭くなって導通部26に繋がっている。導通部26は、前記した淡ガス混合部25の1/2程度の幅であり、淡ガス混合部25の末端を含んで三角形状に広がっている。
【0043】
導通部26は、淡ガス混合部25の末端と、炎孔部材配置部27の末端とを繋ぐものであり、淡ガス混合部25の末端に連続し、主構成体5の空気導入口16側から約1/3の長さにわたって延伸している。
【0044】
炎孔部材配置部27は、主構成体5の上端部に位置し、長手方向全域にわたって延伸している。炎孔部材配置部27の長手方向の両端側には、炎孔部材配置部27の上端から下端まで延伸した非炎孔部保持部24(以下 単に保持部)が形成されている。保持部24は、後述する非炎孔部69を挿通することにより炎孔部材3の非炎孔部69(両端の耳の部分)を固定する部分である。炎孔部材配置部27の側面には、図1,図2,図15に示すように外側に向かって突出する突出部31および平坦部32が長尺方向に交互に設けられている。外側に向かって突出する突出部31は、後述する炎孔部材3の開口面積が小さい方の副炎孔(空隙部)61aに相当する位置に設けられている。一方、平坦部32は、開口面積が大きい方の副炎孔(空隙部)61bに相当する位置に設けられている。
【0045】
突出部31および平坦部32には、主構成体20の内外方向に貫通した連通孔33,35が設けられている。連通孔33,35は大きさ及び形状が異なり、突出部31(内側から見れば凹部)に設けられた連通孔33は丸孔であり、平坦部32(内側から見れば突出部)に設けられた連通孔35は長孔である。平坦部32に設けられた連通孔35は、突出部31に設けられた連通孔33よりも開口面積が大きいため、連通孔33より多くのガスを流通することができる。なお主構成体20の外壁部分は、後記する様に濃ガス流路の一部を構成し、補助炎孔部63aを構成し、前記した連通孔33は、補助炎孔部63aに至る流路に形成された連通孔33であって空隙部たる副炎孔61a,61bに連通する。
【0046】
炎孔部材配置部27の側面で突出部31および平坦部32の下方側には、主構成体5の長手方向に延伸した溝36が設けられている。溝36は、炎孔部材配置部27の外側に向かって突出しており、炎孔部材配置部27の長手方向の全域にわたって延伸している。溝36は、炎孔部材配置部27の剛性を向上し、炎孔から噴出される混合ガスのバランスを均等にするために設けられたものである。
【0047】
一方、主構成体5の側面側に配されて副構成体6を構成する板体10,11は、上記した様に板体7,8と同様に図2,図4に示すように鋼板をプレス成形して凹凸を設けたものである。板体10,11は、互いに対称形であり、いずれも全体形状が凹状であり、長手方向の両端及び下部にはフランジ部37,38が設けられている。しかしながら、上記した空気導入口16に相当する部位については、フランジ部37,38が欠落している。
【0048】
板体10,11において、主構成体5の淡ガス混合部25に相当する部位には、他の部位に比べて内側に窪んだ凹部40が形成されている。凹部40の形状は淡ガス混合部25の外形と略一致している。
そして当該凹部40の上部は、再度外側に広げられている。すなわち凹部40の上端41cは、板体10,11の上下の辺に対して平行であり、空気導入口16に対して奥側から板体10,11の全長の1/3程度の長さを占める。当該凹部40の上端40cから上の部分は、濃ガス流路形成膨出部43となっている。また、濃ガス流路形成膨出部43の空気導入口16側の辺は、傾斜辺43cとなっている。そして前記した濃ガス流路形成膨出部43と、空気導入口16の近傍の部位は、後述するように傾斜した溝45によって連通している。
【0049】
板体10,11の上部には、図2,図4に示すように堰部46,円形凹部47a,矩形凹部47bが設けられている。堰部46は、8個の部位に分割され、板体10,11の長手方向に一列に延伸している。また、隣接する堰部46同士の間には、上下方向に堰部間流路46aが形成されている。
【0050】
また、円形凹部47aは、隣接する堰部46の間に形成される堰部間流路46aの上部に設けられている。矩形凹部47bは、円形凹部47aの頂部から板体10,11の上端に達する凹部であり、円形凹部47aに連続している。堰部46および円形凹部47aは、共にバーナ本体2の内部方向に向かって窪んでおり、いずれも燃料ガスと空気との攪拌を促進させ、補助炎孔63での火炎形成を安定させるものである。さらに、円形凹部47aは、バーナ本体2を組み立てる際の溶接部としても機能する。
【0051】
板体10,11のフランジ部37,38の上端で、頂部15に隣接する位置には、非炎孔保持部44a,44b(以下、保持部44a,44b)が設けられており、その上端には閉塞部48a,48bおよび49a,49bが設けられている。非炎孔保持部44a,44bは、共に主構成体5に設けられた保持部24に沿う形状となっている。また、閉塞部48a,48bおよび49a,49bは、図2および図12(a)の様に上方に突出した突出片であり、いずれも上記した炎孔部材配置部27の保持部24に相当する位置に設けられている。閉塞部48a,48bおよび49a,49bは、図12(b)に示すように燃焼装置1の中心側に折り返すことにより、後述する炎孔部材3の非炎孔部69の火炎形成側の端面を閉塞するものである。
【0052】
炎孔部材3は、図8に示すような短冊状で凸部50および凹部51a,51bを設けた炎孔壁形成板52(炎孔壁形成板52a,52b,52c,52d,52e,52f)および最外側板体58が接続部59によって連結された鋼板を、図9に示すように接続部59において折り返し、略四角柱状に成形したものである。
【0053】
凸部50および凹部51は、いずれも鋼板を短冊状に折り返した際に隣接する炎孔壁形成板52の凸部50および凹部51同士が重なり合う位置に設けられている。また、凸部50は、炎孔部材3の外側に位置する炎孔壁形成板52に設けられたものほどその厚さ方向への突出量が大きい。さらに、炎孔壁形成板52a,52b,52c,52d,52e,52fに設けられた凸部50および、炎孔部材3の中心側に位置する炎孔壁形成板52b,52c,52d,52eに設けられた凹部51a,51bは、炎孔壁形成板52の短手方向に延伸している。そのため、炎孔壁形成板52を重ね合わせて構成される炎孔部材3には、隣接する凸部50同士の隙間によって上下方向に連通した主炎孔53が形成されている。
【0054】
また凹部51は、図14に示すように開口幅W1 である凹部51aと開口幅W2 であり凹部51aよりも開口幅の大きな凹部51bとにより構成されている。凹部51a,51bは、凸部50を挟んで炎孔壁形成板52の長手方向に交互に設けられている。炎孔部材3には、炎孔壁形成板52a,52b,52c,52d,52e,52fの凹部51a,51b同士が密接して節部54が形成されている。さらに詳細には、炎孔部材3には、凹部51a同士を密接させることにより形成される節部54aと、凹部51b同士を密接させることにより形成される節部54bとが、炎孔部材3の長手方向に交互に形成されている。
【0055】
炎孔部材3は、図9,11に示すように、屈曲された接続部59(59a,59b,59c)が上方および下方に突出している。炎孔部材3の上方に突出した接続部59a,59cは、燃焼装置1の上方に設けられた点火装置81の放電のターゲットとなる。
【0056】
炎孔部材3の外側に位置する炎孔壁形成板52a,52fの凸部50には、主炎孔53の内外を連通する連通孔74が設けられている。また、炎孔壁形成板52a,52fには、図8,図10,図11に示すように凸部50および凹部51a,51bに加えて、横断凸部55が形成されている。横断凸部55は、炎孔壁形成板52a,52fの長手方向に延伸し、炎孔部材3の外側に向かって突出した部分である。凸部50は、炎孔部材3の上下方向に延伸しており、横断凸部55により隣接する凸部50同士が連通している。また、凹部51a,51bは、横断凸部55により炎孔部材3の上方側と下方側とに分断されており、この上方側が上方凹部56a,56b、下方側が下方凹部57a,57bとなっている。従って炎孔壁形成板52a,52fは図11の様に上下端にのみ凹部56a,56bが設けられた形状ともいえる。
【0057】
炎孔部材3の最も外側に位置する最外側板体58は、図8,図10,図11に示すように炎孔壁形成板52a,52fの上端側を外側に折り返した部分であり、その折り返し代部分を含めた全体によって保炎部60が形成されている。即ち、保炎部60は、主炎孔53に連続した部分であり、主炎孔53の熱容量を増大させる機能を有する。最外側板体58の高さhは、炎孔壁形成板52の高さHよりも小さい。また、最外側板体58の表面には、外部方向に突出した突片58aが長手方向に複数設けられている。炎孔壁形成板52a,52fの上方凹部56aの上端側は、最外側板体58により被覆されている。また、最外側板体58には、後述する連通孔74に相当する位置に切り欠き部58bが設けられている。そのため、上方凹部56a,56bに設けられた連通孔74は、外部に露出している。上方凹部56の下端側は外部に露出しており、炎孔部材3の側面側に開口した開口部62(開口部62a,62b)が形成されている。
【0058】
炎孔壁形成板52a,52fの上方凹部56a,56bおよび最外側板体58によって囲まれる領域、即ち主炎孔53に隣接する節部54a,54bに相当する位置には、副炎孔(空隙部)61a,61bが形成されている。副炎孔61a,61bは保炎部60により隣接する副炎孔61a,61bと分離され独立している。また、副炎孔61aは、副炎孔61bに比べて開口面積が小さい。
【0059】
炎孔部材3を構成する炎孔壁形成板52a,52c,52d,52fには、図8に示すように長手方向の両端部に耳部64が設けられている。従って、炎孔部材3の長手方向両端部には、耳部64同士を重ね合わせることにより非炎孔部69が形成されている。炎孔部材3の非炎孔部69は、炎孔部材配置部27の両端に設けられた保持部24に挿入することにより固定されている。
【0060】
炎孔部材3と主構成体5の板体7,8との間には、図14,図18に示すように最外側板体58に設けられた突片58aにより長尺状に広がる中間火炎孔78が形成されている。中間火炎孔78は、連通孔74を介して主炎孔53と連通している。
【0061】
主構成体5と副構成体6の板体10,11との間には、図1,図13に示すように板体7,8の外面と板体10,11の内面とにより構成される補助炎孔部63aがある。補助炎孔部63aは、板体10,11に設けられた矩形凹部47bにより複数の領域に分割され、補助炎孔63が形成されている。補助炎孔63は、連通孔33,35および上方凹部56a,56bにより構成される燃料ガス(濃ガス)分岐手段を介して副炎孔61a,61bと連通している。
【0062】
続いて、本実施形態の燃焼装置1における各構成部材の関係について説明する。本実施形態の燃焼装置1は、図2に示すように板体7,8によって構成される主構成体5を中心として、その左右に副構成体6が配置されたものであり、副構成体6の頂部15に炎孔部材3が配置されたものである。主構成体5と副構成体6とは、フランジ部17,37,38を重ね合わせスポット溶接等により一体化されている。主構成体5と副構成体6との接合は、中央の板体7,8と、側面部の板体10,11との間で行なわれる。即ち、中央の一方の板体7と、これに隣接する側面部の板体10の間で溶接接合が行なわれ、さらに中央の他方の板体8と、これに隣接する側面部の板体11の間についても溶接による接合が行なわれる。また、主構成体5および副構成体6は、淡ガス混合片22aと凹部片40bとをかしめにより嵌合接合されており、これによりリブ部14が形成されている。なお、実際の製作工程において、燃焼装置1は、主構成体5を副構成体6に重ね合わせ一体化した後に副構成体6の中央を折り曲げ、溶接接合やハゼ折り等により製される。
【0063】
炎孔部材3は、主構成体5の頂部15に設けられた炎孔部材配置部27に挿入されている。そして炎孔部材3の高さ方向の中間部において、炎孔壁形成板52a,52fの横断凸部55と、主構成体5の板体7,8とが接している。また炎孔部材3の高さ方向の上端部においては、炎孔部材3の最外側板体58が主構成体5の板体7,8とが接している。ただし最外側板体58の表面には、外部方向に突出した突片58aが設けられているので、最外側板体58が主構成体5の板体7,8と接するのは当該突片58aだけであり、両者の間にスリット状の隙間ができる。当該隙間によって前記した中間火炎孔78が形成される。
【0064】
炎孔部材3が炎孔部材配置部27に挿入された状態においては、炎孔部材3の炎孔壁形成板52a,52fが主構成体5の平坦部32に近接するように挿入されている。炎孔壁形成板52a,52fの上方凹部56a,56bに設けられた開口部62は、突出部31および平坦部32に設けられた連通孔33,35と連通しており、燃料ガス分岐手段(連通孔)として機能する。
【0065】
また、炎孔部材3の非炎孔部69は、図12(a)に示すように副構成体6の上端に設けられた閉塞部48a,48bおよび49a,49bを、図12(b)に示すように燃焼装置1の中心側に折り返すことにより、火炎形成側の端面が閉塞されており、これによっても炎孔部材3の非炎孔部69が固定されている。さらに、閉塞部48a,48bおよび49a,49bは、非炎孔部69の上端を閉塞することにより、非炎孔部69からの燃料ガスの噴出を防止している。
【0066】
また、主構成体5と、板体10,11との内部の接合関係を見ると、主構成体5と、側面側の板体10,11とは、下端の空気導入口16の近傍と、淡ガス混合部25の近傍及び中間壁部19で接し、他の部位は離れている。即ち、下端の空気導入口16の近傍においては、図1,16の様に、主構成体5の空気導入口16の側面16a,16bと、底面16c,16dが側面側の板体10,11と接し、当該部位に隙間はない。
【0067】
主構成体5を構成する中央の板体7,8と、副構成体6を構成する側面部の板体10,11との間で行なわれる溶接接合は、前記した板体10,11の上部に設けられた円形凹部47a内で行なわれる。円形凹部47aは、主炎孔53および補助炎孔63に近い部位である。このように主炎孔53及び補助炎孔63に近い部位において中央の板体7,8と、副構成体6を構成する側面部の板体10,11との間を接合する理由は、当該部位が高温にさらされ易く、変形し易いためである。
【0068】
従って、溶接による接合は、できるだけ炎孔に近い部位で行なうことが望ましく、炎孔部材の側面に相当する部位であることが推奨される。
また本実施形態では、円形凹部47aの部位で溶接接合が行なわれているので、円形凹部47aの内側(内側から見れば当該部位は突起である)が主構成体5の側面と接し、主構成体5の側面と板体10,11の円形凹部47a以外の部位の間に隙間が確保される。
【0069】
しかし副構成体6たる板体10,11の開口65は、空気導入口16よりも大きく、空気導入口16の上部は板体10,11の開口65と接していない。従って、バーナ本体2の下端部は、二重構造の開口となっており、主構成体5の空気導入口16の上部に、主構成体5の空気導入口16の上部の外壁と副構成体6たる板体10,11の開口65の内側で形成される開口が存在する。そして当該開口は、濃ガス導入口66として機能する。
【0070】
空気導入口16の上部については、板体7,8の一部が欠落しており、濃ガス導入口66が開口している。また当該部位の主構成体5には、連通孔20が設けられている。従って空気導入口16の上部には比較的広い空隙67があり、外部に開放されている。そして、この空隙67と前記したベンチュリ部23の周囲の空隙68によって混合部70を形成している。
【0071】
このように、本実施形態では、開口が二重構造となっており、空気導入口16の上部が直接的に濃ガス導入口66の壁の一部として機能するので、スペースに無駄がなく、燃焼装置の全高を低くすることができる。また本実施形態では、濃ガス導入口66が空気導入口16上にあるので、濃ガス導入口66は主炎孔53、副炎孔61a,61b、補助炎孔63に近い位置にあり、空気導入口16は、主炎孔53、副炎孔61a,61b、補助炎孔63から遠い位置にある。
【0072】
主構成体5のベンチュリ部23の周囲と、副構成体6との間は、図2,図7の様に、空隙68が形成されている。ベンチュリ部23の周囲は、底部を除く三方について副構成体6と離れており、ベンチュリ部23の周囲は、空隙68によって包囲されている。
【0073】
主構成体5の淡ガス混合部25の周囲と、副構成体6の凹部40との間は、図6の様に密着している。また、淡ガス混合部25と凹部40とは、リブ部14において嵌合接合されており、ベンチュリ部23近傍を流れるガスが淡ガス混合部25と凹部40との間に流れ込まない。即ち、リブ部14は、ベンチュリ部23の周囲に設けられた空隙68を閉塞する閉塞部として機能する。
【0074】
主構成体5と、副構成体6の濃ガス流路形成膨出部43とは離れており、図17(a),(b)の様に空隙71が形成されている。ただし主構成体5の導通部26は他の部分に比べて幅が狭いので、導通部26の側面側は他の部位よりも広い空間となっている。空隙71は、気体流路22の両側面に位置するものであり、主構成体5の全長にわたって広がっている。
【0075】
前記した主構成体5の下部の側面に形成された空隙68と、上部に形成された空隙71の間は、図17(a)の様に主構成体5の中間壁部19と副構成体6の内面とが接して隙間が無く、上下の空隙68,71は、遮蔽されている。ただ、上下の空隙68,71は、唯一、副構成体6の溝45の部分によって連通されている。即ち、副構成体6には濃ガス流路形成膨出部43と、空気導入口16の近傍の部位とを連通する溝45が形成されており、当該溝45によって濃ガス流路形成膨出部43と濃ガス導入口66とが連通している。一方、中間壁部19は平板であるから、中間壁部19の両側と各板体10,11の溝45との間で狭窄通路72が形成される。
【0076】
ここで当該狭窄通路72の細部について説明すると、図16の様に、狭窄通路72は中間壁部19の連通孔20近傍に位置する。また連通孔20近傍の板体10,11の膨出部の境界線は、連通孔20の斜め上方に延びる開口部位と交差する。そのため上部の空隙71と下部の空隙68を連通する狭窄通路72は、図17の様に、中間壁部19の連通孔20に相当する部位については一体であり、狭窄通路72の中間部に至って中間壁部19によって左右に仕切られる。
【0077】
従って、主構成体5と、副構成体6(板体10,11)との間には、狭窄通路72を介して下部の空隙68と上部の空隙71とを繋ぐ一連の気体流路が形成されており、これらの気体流路は、いずれも天面に開放されている。そして、開放面が補助炎孔63として機能する。即ち、主炎孔53が直線状であり、副構成体6によって形成される補助炎孔63は、主炎孔53および副炎孔61a,61bによって構成される炎孔部に沿って炎孔部の両側に位置する。また、本実施形態の燃焼装置1では、補助炎孔63に連通する空隙71は濃ガス流路73として機能し、空隙71と下部の空隙68とを繋ぐ狭窄通路72が濃ガス供給路として機能する。即ち、混合部70の一部である空隙68と濃ガス流路73を形成する空隙71とが狭窄通路72によって繋がっている。
【0078】
より詳細に説明すると、主構成体5を構成する板体7,8とそれに隣接する板体10,11の間には隙間があり、この隙間は、両者の下端近傍から上部にかけて狭窄通路72を介して連通している。そして下部の隙間が混合部70として機能し、上部の隙間は濃ガス流路73として機能する。そして濃ガス流路73は上部が開放され、補助炎孔63が形成されている。
【0079】
本実施形態の燃焼装置1では、前記した様に、狭窄通路72は、混合部70の空隙68と濃ガス流路73の空隙71との間に橋渡して設けられて濃ガス流路73へ濃ガスを噴出するためのものである。即ち、当該狭窄通路72以外には空隙68と空隙71とを繋ぐ流路はなく、混合部70から供給される濃ガスは全て狭窄通路72を介して補助炎孔63側へと流れる。
【0080】
バーナ本体2の側面部、より詳細には空気導入口16の上部には、図16に示すように混合部70の一部として機能する比較的広い空隙67があり、外部に開放されている。また主構成体5のベンチュリ部23は、他の部分に比べて幅が狭いので、ベンチュリ部23と両側の板体10,11の間には、図16の様に比較的大きな空隙68がある。そして、空隙67および空隙68は、燃料ガスと空気を混合するための混合部70として機能する一方、空隙68は、混合部70で混合された燃料ガスを気体流路22へ分岐させる分岐部としての機能を併せ持つ。
【0081】
本実施形態の燃焼装置1では、混合部70の流路断面積を下流側へ向かうに連れて縮小した後に、再度拡大させる形状を採用している。
即ち、図2の様に、板体10,11は主構成体5の中間壁部19と当接しているため、混合部70を形成する空隙67および空隙68は、上部の濃ガス流路を形成する空隙71と遮蔽されている。そして、板体10,11と中間壁部19との当接部位の上辺は濃ガス流路形成膨出部43の傾斜辺76であり、当接部位の下辺は傾斜辺76と略平行な傾斜辺77を形成している。従って、混合部70の上部内壁は傾斜辺77に沿って下流側へ向けて下降傾斜して形成されている。一方、空気導入口16の上部外壁は下流側に向かうに連れて上昇傾斜して形成され、テーパ28の部位に至って急激に下降傾斜している。
【0082】
これにより、図16の様に、混合部70は濃ガス導入口66から下流側へ向かうに連れて流路断面積を縮小した先細りの形状である。そして、下流の連通孔20に至るとベンチュリ部23を形成するテーパ28によって流路断面積が急激に拡大した空隙68に繋がっている。即ち、濃ガス導入口66からテーパ28へ至る間は下流に向かうに連れて先細りとなり、テーパ28に掛かる部位で流路断面積は最小となり、以降は下流へ向かうに連れて流路断面積が急激に拡大されている。
【0083】
従って、濃ガス導入口66から導入された燃料ガスおよび空気は流路の左右に分離され、流路断面積の縮小に伴って流速を増しつつ混合されて連通孔20に向かう。この間、燃料ガスおよび空気は充分に混合される。そして、流路断面積が最小の部位を通過すると急激に流路断面積が拡大され、左右に分離されつつ混合された濃ガスは流速を低下し連通孔20を介して連通して圧力差が除去され均圧化される。
【0084】
また燃焼装置1の付属品として、点火装置81が設けられている。点火装置81は、補助炎孔63の近傍であって、空気導入口16が設けられた部位と対向する側の上部近傍、即ち、燃焼装置1の奥に位置している。
【0085】
次に、本実施形態の燃焼装置1の燃料ガス及び空気の流れについて説明する。
本実施形態の燃焼装置1では、前記したバーナ本体2の空気導入口16の上部の濃ガス導入口66に燃料ガスノズル80が挿入される。またバーナ本体2の上流側には図示しない送風機が設けられ、濃ガス導入口66と空気導入口16の双方に空気が供給される。濃ガス導入口80に導入される空気の燃料ガスに対する混合割合は、理論空気量の40%程度であり、燃料ガス濃度が高い。即ち、前記した燃料ガスノズル80の挿入状態は、通常のブンゼン式燃焼バーナと同様であり、濃ガス導入口66と燃料ガスノズル80との間には隙間あるいは開口があり、当該濃ガス導入口66には燃料ガスと共に空気が混入される。空気の燃料ガスに対する混合割合は、理論空気量の40%程度であり、燃料ガス濃度の高いものである。一方、空気導入口16には、空気のみが導入される。
【0086】
そして前記した濃ガス導入口66から入った燃料ガスは、混合部70において空気と混合される。ここで混合部70は、空隙部67,68を合わせたものであり、混合部70の流路断面積の縮小によって燃料ガスと空気は強制的に混合されて濃混合ガスが作られる。
【0087】
即ち、濃ガス導入口66から導入された空気および燃料ガスは混合促進部材18に向かって移動し、切り起こし部18bに沿って略半円状に収斂するように気流が曲げられる。そして、収斂によって衝突した空気および燃料ガスは左右に逃げるように分離し、流路断面積の縮小に伴って流速を増しつつ下流側の連通孔20へ移動する。
そして、燃料ガスが連通孔20に至ると空隙68によって流路面積が拡大して流速が低下すると共に、分離した燃料ガスは連通孔20で連通され、燃料ガスの圧力差が除去されて均圧化され充分に混合された燃料ガスとなる。
【0088】
混合部70で空気と十分に混合された濃ガスの一部は、図17に示すように狭窄通路72を通って上部の濃ガス流路(空隙71)へ流出する。このとき、前記したように、狭窄通路72は、燃焼装置1の奥側へ向けて傾斜しているので、狭窄通路72から流出した濃ガスは、濃ガス流路73内に流入し、空隙71の全域に広がり、溝状の堰部46の間の堰部間流路46aを通って上部の補助炎孔63から外部に噴射される。即ち、燃料ガスの一部は、濃ガス流路73を主構成体5の側面に沿って上方に流れる。
【0089】
濃ガス流路73内に流入した混合ガスは、前記した様に理論空気量の40%程度しか空気が混合されておらず、燃料ガスの濃度が高い。また本実施形態の燃焼装置1では、混合部70における前記した流路断面積の縮小によって空気と高濃度燃料ガスとを充分混合した後に、更に、濃ガス流路73たる上部側の空隙71に入る直前に狭窄通路72を通過させるので、燃料ガスおよび空気は、充分混合される。
【0090】
また本実施形態では、濃ガス供給路72は入り口部分においては連通孔20によって左右共通であり、通路の中間部分で中間壁部19によって左右に分けられる。従って左右の通路の開口断面積は、濃ガス供給路72の中間部分の断面積だけによって決まる。ここで濃ガス供給路72は、板体をプレス成形して形成された溝45であり、その内側であって中間部分は、最も成形精度が高い。
また、本実施形態では、板体10,11に設ける濃ガス供給路72は、図17(b)の様に、空隙71と空隙68とを橋渡す様に設けられている。従って、図2,図17(a)の様に、板体10,11は主構成体5の中間壁部19と当接している。そして、板体10,11と中間壁部19との当接部位の上辺は濃ガス流路形成膨出部43の傾斜辺43cであり、当接部位の下辺は傾斜辺43cと略平行な傾斜辺43dを形成している。
そこで、本実施形態では、濃ガス供給路72をこれらの傾斜辺43c,43dと略直交させるように設けた構造として、濃ガス供給路72のプレス成形精度を一層向上させている。
【0091】
これにより、本実施形態の燃焼装置1では、混合部70で混合された濃ガスが均等に左右の濃ガス供給路72に均等に分割されて濃ガス流路73,73に噴射される。さらに、濃ガス供給路72の傾斜角度の部材間のばらつきが少ないので、濃ガスの流出方向が安定して左右の補炎のバランスが良い。特に、本実施形態の燃焼装置1では、混合部70で得られた混合むらのない濃混合ガスを濃ガス供給路72に送り込むため、左右の補炎のバランスが良い。また、前記したように、濃ガス供給路72の傾斜配置によって補助炎孔63の全長に渡って均一に燃料ガスを流動させることができるため、着火性、補炎性が向上すると共に、燃焼むらのない安定した火炎を得ることができる。
【0092】
また、本実施形態の燃焼装置1では、前記したように補助炎孔63の全長に渡って略同時に均等に濃ガスを噴出させることができるので、図1の様に、点火装置81を燃焼装置1の奥に設けている。これにより、燃焼装置1に供給される空気流によって火炎が煽られ難く、スムーズな着火、火移りおよび消火を可能にして、未燃焼ガスの発生を低減させている。また、スムーズな着火、火移りにより燃焼状態の変動過渡期に生じやすい振動燃焼の発生を抑止する効果も奏する。
【0093】
濃ガス流路73内に流入し、空隙71内全域に広がった濃ガスの多くは、空隙71の上部に設けられた補助炎孔63から外部方向に噴射される。一方、空隙71内に広がった濃ガスの残部は、主構成体5の突出部31および平坦部32に設けられた連通孔33,35から炎孔部材3側へと流れ込む。以下、この点について、図18を参照しつつ詳細に説明する。
【0094】
図18(a)は、前記した様に図15のA−A断面図であり、主構成体5の連通孔35の部位で破断した断面を示す。主構成体5の連通孔35は、前記した様に主構成体35の平坦部32(内側から見れば突出部)に設けられた長孔である。一方、長手方向に関して連通孔35と炎孔部材3との位置関係を見ると、連通孔35は、炎孔部材3の最外側板体58に設けられた大きい方の上方凹部56bに位置する。また連通孔35の高さ方向の位置関係を見ると、連通孔35は最外側板体58よりも下の位置に設けられている。従って連通孔35は、上方凹部56の露出部、より具体的には開口部62bに位置する。
【0095】
すなわち最外側板体58の高さhは凹凸を有した炎孔壁形成板52a,52fの高さHよりも小さく、さらに最外側板体58は、炎孔壁形成板52a,52fの凹凸たる上方凹部56a,56bの一部を覆い、残部は露出して開口部62a,bを構成しているが、主構成体5の連通孔35は、当該二つの開口部62a,bの内、大きい方の開口部62bに向かって開口している。
また前記した様に主構成体5の連通孔35は、主構成体35の内側から見て突出した部位に設けられているから、連通孔35の周囲は内側に向かって膨出しており、連通孔35の周囲は炎孔部材3の板面と接する。そのため連通孔35から放出された濃混合ガスは、直接的に主構成体5の側面に形成された大きい方の開口部62bに入り、副炎孔61bから外部に噴射される。
【0096】
一方、主構成体5の連通孔33から放出された濃混合ガスは、前記した連通孔35から放出されたガスとは異なる経路を経て外部に噴射される。
図18(b)は、前記した様に図15のB−B断面図であり、主構成体5の連通孔33の部位で破断した断面を示す。主構成体5の連通孔33は、前記した様に主構成体35の突出部31に設けられた丸孔である。そして前記と同様に長手方向に関して連通孔33と炎孔部材3との位置関係を見ると、連通孔33は、炎孔部材3の最外側板体58に設けられた小さい方の上方凹部56aに位置する。また連通孔35の高さ方向の位置関係は、先に説明した連通孔35と同様であり、連通孔33は最外側板体58よりも下の位置に設けられている。従って連通孔35は、上方凹部56の露出部、より具体的には開口部62aに位置する。
【0097】
これらの点については、連通孔33と炎孔部材3との位置関係は前記した連通孔35と同様であるが、前記した長孔状の連通孔35が、主構成体35の内側から見て突出した部位に設けられていたのに対して、丸孔状の連通孔33は内側から見て凹んだ位置に設けられている。そのため連通孔33と炎孔部材3の板面との間には空隙がある。従って主構成体5の連通孔33は、当該二つの開口部62a,bの内、小さい方の開口部62aに向かって開口しているものの、連通孔33から放出された濃混合ガスの開口部62aへの到達率は、先の場合よりも低い。従って小さい方の連通孔33から放出された濃混合ガスは、その一部が構成体5の側面に形成された小さい方の開口部62aに入り、副炎孔61bから外部に噴射される。
一方、連通孔33から放出された濃混合ガスの中で、開口部62aに入らなかったガスは、中間火炎孔78内に噴射され、主炎孔53の内外を連通する連通孔74から放出された淡混合ガスによって薄められて中間的な濃度となる。
【0098】
すなわち前記した様に炎孔部材3の外側に位置する炎孔壁形成板52a,52fの凸部50には、主炎孔53の内外を連通する連通孔74が設けられている。
図18(c)は、前記した様に図15のC−C断面図であり、主炎孔53の内外を連通する連通孔74の部位で破断した断面を示す。図に示すように、本実施形態では、主炎孔53の内外を連通する連通孔74が設けられており、当該連通孔74は、直接的に中間火炎孔78と連通している。そのため主炎孔53側の連通孔74から放出された淡混合ガスと、補助炎孔部63a側から連通孔33を介した流れ込んだ濃混合ガスが中間火炎孔78内で混合され、中間的な濃度となって外部に噴射される。
【0099】
説明を燃料ガスが混合部70で混合された段階に戻すと、混合部70(空隙部67,68)において充分混合された燃料ガスの残部は、ベンチュリ部23の近傍に至り、気体流路22の一部たるベンチュリ部23を包囲する空隙68(分岐部)に流れ込む。そして燃料ガスの残部は、ベンチュリ部23に設けられたガス導入口29から、主構成体5の内部に入る。すなわち燃料ガスは、ガス導入口29を経由して淡ガス流路22に入る。
【0100】
ここで本実施形態では、ガス導入口29は、主構成体5の断面積が部分的に狭くなった部位に設けられている。そのため当該部位においてはガスの流速が速く、当該部位の内部は負圧傾向となっている。一方、ベンチュリ部23の周囲は、濃ガス流路73の一部で包囲されており、ベンチュリ部23の周囲には、濃混合ガスが十分に存在する。そのためベンチュリ部23の周囲の濃混合ガスが、主構成体5の負圧によって吸い込まれる。また、ベンチュリ部23の周囲の濃ガス流路73は、リブ部14において閉塞されている。そのため、ベンチュリ部23の周囲の濃混合ガスは、主構成体5と副構成体6との間に流れ込まない。従って、ガス導入口29には、所定量の濃混合ガスが流れ込む。ガス導入口29から吸い込まれた燃料ガスは、空気の流れに対して垂直方向に突入し、主構成体5内(気体流路22)を流れる空気と混合される。
【0101】
そして燃料ガスは、大きく曲回した淡ガス混合部25でさらに混合が促進され、導通部26を経て炎孔部材配置部27に至り、炎孔部材3に流入する。炎孔部材3に流入した淡ガスの大部分は、主炎孔53から外部に噴射され、燃焼される。また、炎孔部材3に流入した淡ガスの残部は、先の説明の様に炎孔壁形成板材52a,52fの連通孔74から中間火炎孔78内に流入する。中間火炎孔78内に流入した淡ガスは、中間火炎孔78内において連通孔33から流入した高濃度の燃料ガスと混合され中間濃度の混合ガスとなり外部に噴射される。
【0102】
燃料ガスは、それぞれ上記した経路を辿り外部に噴射される。主炎孔53、副炎孔61a,61b、補助炎孔63および中間火炎孔78から噴射された燃料ガスは、燃焼装置1の上方に設けられた点火装置81と突起部59の間に発生する火花により点火され、火炎を発生する。即ち、炎孔部材3の主炎孔53からは淡ガスが噴射され比較的大きな火炎(主炎)を形成する。また、主炎孔53の側面に位置する補助炎孔63からは濃ガスが噴射され、主炎よりも小さな火炎(補炎)を形成する。また、主炎孔53に隣接する副炎孔61a,61bからは、補助炎孔63の側面に設けられた連通孔33,35から流入した濃ガスが噴射され、主炎よりも小さな火炎(副炎)を形成する。さらに、中間火炎孔78からは、中間濃度の燃料ガスが噴射され、主炎および副炎と、補炎との間に火炎(中間火炎)を形成する。
【0103】
主炎孔53から噴射された淡混合ガスにより形成される火炎(主炎)の側方において、補助炎孔63から噴射された濃ガスが燃焼され主炎よりも小さい火炎(補炎)が形成される。補助炎孔63から噴射された濃混合ガスは、大部分が完全燃焼され、安定性の高い火炎(補炎)を形成する。また、副炎孔61a,61bから噴射された高濃度ガスは、完全燃焼されて主炎孔53に隣接する位置に安定性の高い火炎(副炎)を形成する。さらに、中間火炎孔78からは、中間濃度の燃料ガスが噴射され中間火炎を形成する。主炎孔53から噴射された淡混合ガスが燃焼し発生する火炎(主炎)の基部には、副炎孔61a,61b、補助炎孔63および中間火炎孔78に形成された小さな火炎が発生する熱量により安定化される。そのため、本実施形態の燃焼装置1は、振動燃焼がほとんど起こらず、燃焼騒音が極めて小さい。
【0104】
また、燃焼装置1に供給された燃料ガスの大部分は、主炎孔53、副炎孔61a,61b、補助炎孔63、並びに中間火炎孔78において完全燃焼される。従って、燃焼装置1によれば、一酸化炭素等の有毒ガスの発生量を最低限に抑制し、環境に調和した燃焼駆動が可能である。また、燃焼装置1は、燃料に供せず排出される未燃成分が極めて少ないため、燃焼駆動時のエネルギー変換効率が高く、所望の燃焼量を的確に発生することができる。さらに、本実施形態の燃焼装置1は、有毒ガスや未燃成分の排出量が非常に少ないため、近隣の人に異臭や目への刺激等の不快感を与えない。
【0105】
燃焼装置1は、主炎孔53を形成する炎孔壁形成板52a,52fに外部方向に膨出した保炎部60を設けているため、その分だけ主炎孔53自身の熱容量が大きい。そのため、ターンダウン時等に火炎が主炎孔53に近づき、主炎孔53が加熱される状態となっても、主炎孔53は極度に高温とならない。そのため、燃焼装置1は、従来の燃焼装置に比べて過酷な燃焼駆動を行っても熱変形等が起こりにくい。従って、燃焼装置1は、従来の燃焼装置に比べてターンダウン比(T.D.R.)が大きい。
【0106】
また、燃焼装置1は、火炎が主炎孔53に近づいても、主炎孔53は極度に加熱されないため、主炎孔53に形成される火炎を小さくし燃焼装置1の小型化を図ることができる。
【0107】
燃焼装置1は、主炎孔53の間の節部54に、上方に突出した突起部59を設け、これを点火プラグ81による放電のターゲットとして利用するものである。そのため、燃焼装置1は、点火プラグ81等の点火装置との位置関係が多少ずれていても、燃料ガスに確実に点火することができる。
【0108】
上記した実施形態において、燃焼装置1は、点火プラグ81による放電のターゲットである突起部59を主炎孔53の間の節部54に設けた構成であったが、突起部59は、主構成体5や副構成体6の上方側の端部等、主炎孔53、副炎孔61a,61bおよび補助炎孔63といった燃料ガスが噴出される部分の近傍であればいかなる場所に設けられていても良い。また、突起部59は、節部54の上方に加えて、主構成体5や副構成体6の上方側の端部等、節部54とは異なる位置に設ける構成も推奨される構成である。かかる構成によれば、点火プラグ81の位置が大幅にずれても、節部54に設けた突起部59と、主構成体5あるいは副構成体6に設けた突起部との間でスパークさせることができ、燃料ガスに確実に点火することができる。
【0109】
また、上記した実施形態において、燃焼装置1は、主構成体5および副構成体6を重ね合わせた状態で淡ガス混合片22aと凹部片40bとにわたってかしめることにより形成されたリブ部14を有し、ベンチュリ部23の周囲の濃ガス流路73は、リブ部14において閉塞されている。そのため、濃ガス流路73を流れる燃料ガスは、主構成体5および副構成体6の間に流れ込まず、確実にガス導入口29内に導入される。よって、燃焼装置1は、主炎孔53から噴出する燃料ガスのガス濃度が常に安定しており、安定した燃焼駆動を行うことができる。
【0110】
上記した実施形態において、燃焼装置1は、ベンチュリ部23よりもガスの下流側の位置にのみリブ部14を設けたものであったが、図7に示す様に主構成体5と副構成体6とを密着させるべき位置に複数のリブ(嵌合接合部)を設けたものであってもよい。即ち、燃焼装置1は、図7に示すように主構成体5の中間壁部片19aと、副構成体6の中間密接片45aとにわたってリブ部90a,90bを設けた構成とすることも可能である。かかる構成によれば、溝45内を流れる高濃度の燃料ガスが主構成体5および副構成体6の間に流れ込むのを防止でき、濃ガス流路73に所定量の燃料ガスを供給することができる。従って、前記した構成によれば、主炎孔53,副炎孔61,補助炎孔63および中間火炎孔78から噴射される燃料ガスの濃度を安定させ、安定した燃焼駆動を行うことができる。
【0111】
上記した燃焼装置1において、主構成体5および副構成体6を構成する4枚の板体7,8,10,11は、いずれも金属板体をプレス成形して凹凸を設けたものであり、特に凹凸形状を有する部位においては寸法精度を出しにくい。そのため、主構成体5と副構成体6との間には隙間が生じやすく、当該隙間に燃料ガスが漏出してしまう懸念がある。主構成体5と副構成体6との間に燃料ガスが漏出すると、各炎孔から流出する燃料ガスの濃度が変動してしまい、燃焼駆動が安定しないという問題が生じる。そこで、本実施形態の燃焼装置1においては、主構成体5と副構成体6との間への燃料ガスの漏出を防止すべく、ベンチュリ部23よりもガスの下流側の位置、即ち図19にエリアXとして示す部位にリブ部14を設けた。
【0112】
上記したエリアXは、板体7又は板体8を凹形に変形させた淡ガス混合片22と、板体10又は11を凹形に変形させた凹部片40bとが重ね合わされた部分である。エリアXは、主炎孔53から流出する淡ガスが流れる淡ガス流路22(主流路)と、補助炎孔から流出する濃ガスが流れる濃ガス流路73(副流路)との分岐部たる混合部70よりも、淡ガス流路22の下流側にある部位である。またさらに、エリアXは、混合部70と図19にエリアY(併存エリア)として示す部位との間に相当する部位でもある。
【0113】
ここで、エリアYは、板体7又は板体8の導通片26aおよび炎孔部材配置片27aと、板体10又は11の濃ガス流路形成膨出片43bとが重ね合わされた部分である。エリアYは、淡ガス流路22と濃ガス流路73との分岐部である混合部70および上記したエリアXよりも燃料ガスの流れ方向の下流側に位置する部位である。
【0114】
燃焼装置1において、淡ガス流路22内を流れる淡ガスと、濃ガス流路73内を流れる濃ガスとの濃度比は、ガス導入口29から淡ガス流路22内に流入する燃料ガスの量に起因して決定されている。本実施形態の燃焼装置1は、エリアXにリブ部14を設けているため、混合部70よりも下流側において主構成体5と副構成体6との間には燃料ガスが漏出せず、淡ガス流路22内には、所定量の燃料ガスが導入される。従って、燃焼装置1は、各炎孔から噴出する燃料ガスの濃度比が一定であり、安定した燃焼駆動を行うことができる。
【0115】
なお本実施例では、エリアXの中で、最も上流側の部位であって、淡ガス流路22(主流路)の略全周に渡って連続的なリブ部を設けた。即ち本実施例では、リブ部によって淡ガス流路22(主流路)の周囲を取り巻いた。
【0116】
ここで本実施例においてエリアXの中で、最も上流側の部位にリブ部を設けた理由は、前記した混合部70に最も近い位置に設けて、混合部70の実質的な容積のばらつきを最小に抑えることを意図したものである。
また淡ガス流路22(主流路)の略全周に渡って連続的なリブ部を設けた理由は、当該部位からの気体の漏れを確実に阻止せんがためである。
しかしながら、本発明は、この様な構成に限定されるものではなく、例えば図20に示すP部の様にエリアXの下流側にリブ部を設けてもよく、またQ部の様にエリアXの中間部にリブ部を設けてもよい。
【0117】
上記した燃焼装置1は、エリアXにリブ部14を設けることで淡ガス混合片22と凹部片40bとの隙間に燃料ガスが漏出するのを防止した構成であるため、各炎孔から噴出する燃料ガスの濃度比が一定であり、燃焼状態が安定している。しかし、さらに燃焼装置1の各炎孔から噴出される燃料ガスの濃度比を一定にし、燃焼状態を安定化させるためには、リブ部14に加えて混合部70と図19に示すエリアYとの間に構成されている濃ガス専用エリアNについても主構成体5と副構成体6とが密接しており気密性を有することが好ましい。
【0118】
ここで濃ガス専用エリアNとは、混合部70と前記したエリアYとの間の部位である。濃ガス専用エリアNには、濃ガスが流れる溝45が形成されており、混合部70とエリアYとを橋渡しする部分である。濃ガス専用エリアNは平面同士が密接する部分であるため、この部分にスポット溶接を行うことでもある程度の気密性を維持できるが、図7に示すようにリブ部14と同様のリブ部90a,90bを設けることが好ましい。
【0119】
燃焼装置1において、淡ガス流路22内を流れる淡ガスと、濃ガス流路73内を流れる濃ガスとの濃度は、供給される燃料ガスの流量と、分岐部たる混合部70において分岐され、淡ガス流路22および濃ガス流路73内を流れる燃料ガスの流量とによって決定される。従って、燃焼装置1の燃焼駆動を安定化させるためには、淡ガス流路22内に流れ込む燃料ガスの流量に加えて、濃ガス流路73内に流れ込む燃料ガスの流量を精度良く調整する必要がある。
【0120】
濃ガス流路73内に所定量の濃ガスを供給するためには、エリアNに相当する部位において主構成体5と副構成体6とが密着している必要がある。換言すれば、エリアNにおいて主構成体5と副構成体6との間に隙間があると、混合部70から溝45に流れる燃料ガスの一部が前記隙間内に流れ込んでしまい、濃ガスのガス濃度が不安定になってしまう。上記したようにエリアNに溝45を挟んでリブ部90aおよび90bを設ければ、溝45から主構成体5と副構成体6との間への燃料ガスの漏出を防止し、安定した濃度の燃料ガスを濃ガス流路73内に供給することができる。従って、前記した構成によれば、主炎孔53,副炎孔61,補助炎孔63および中間火炎孔78から噴射される燃料ガスの濃度を安定させ、燃焼状態を安定化することができる。
【0121】
【発明の効果】
請求項1乃至4に記載の発明によれば、閉塞部を構成すべき位置を確実に閉塞し、燃料ガスの漏出を防止することにより、燃焼に供する燃料ガスの濃度および噴射量を均一とし、燃焼状態を安定化することができる。
【0122】
また、請求項5に記載の発明によれば、閉塞部を構成すべき位置を確実に閉塞し、燃料ガスの漏出を防止することができる。
【0123】
また請求項6に記載の発明は、本発明を適用するのに最も適した構造を示すものであり、発明の実施を容易にするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるの燃焼装置を示す斜視図である。
【図2】図1に示す燃焼装置の分解斜視図である。
【図3】図1に示す燃焼装置を構成する主構成体を構成する板体を示す正面図である。
【図4】図1に示す燃焼装置を構成する副構成体を構成する板体を示す正面図である。
【図5】図1に示す燃焼装置の製造工程を示し、図4に示す副構成体を構成する板体に、図3に示す燃焼装置の主構成体を載置してかしめた状態を示す正面図である。
【図6】(a)は図5のD−D断面図であり、(b)は図5のE−E断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態における図5に相当する正面図である。
【図8】図1に示す燃焼装置で使用する炎孔部材の展開図である。
【図9】図1に示す燃焼装置で使用する炎孔部材の製造工程を示す説明図である。
【図10】図1に示す燃焼装置が備える炎孔部材を示す斜視図である。
【図11】図10の要部拡大斜視図である。
【図12】図1に示す燃焼装置の製造工程を示す部分斜視図である。
【図13】図1に示す燃焼装置のA方向矢視図である。
【図14】図13に示す燃焼装置の要部拡大平面図である。
【図15】図1に示す燃焼装置の一部破断正面図である。
【図16】図1に示す燃焼装置の要部拡大斜視図である。
【図17】(a)は図1のB−B断面図であり、(b)は図1のC−C断面図である。
【図18】図15に示す燃焼装置のA−A断面図であり、同(b)は図15のB−B断面図であり、同(c)は、図15に示す燃焼装置のC−C断面図である。
【図19】図1に示す燃焼装置の断面図である。
【図20】本発明の他の実施形態における図19に相当する断面図である。
【図21】(a)は従来の燃焼装置を示す図であり、(b)はその要部拡大図である。
【符号の説明】
1 燃焼装置
3 炎孔部材(主炎孔部)
5 主構成体
6 副構成体
7,8,10,11 板体
14,90a,90b リブ部
22 気体流路(主流路)
29 ガス導入口
53 主炎孔
63 補助炎孔
70 混合部(分岐部)
73 濃ガス流路(副流路)
Claims (6)
- 3以上の凹凸を有する板体が重ね合わせられ、ある部分は板体の凹凸によって空隙部が形成され、ある部分は板体同士が密着して閉塞部が形成され、空隙部が連通して一連の気体流路が形成され、当該気体流路を空気又は燃焼ガスが流れる燃焼装置において、同方向に凹形あるいは凸形に変形した変形部同士によって閉塞部を構成すべき部位があり、当該部位の板体同士を重ねて塑性変形させ、嵌合構造部を構成したことを特徴とする燃焼装置。
- 3以上の凹凸を有する板体が重ね合わせられ、ある部分は板体の凹凸によって空隙部が形成され、ある部分は板体同士が密着して閉塞部が形成され、空隙部が連通して一連の気体流路が形成され、当該気体流路を空気又は燃焼ガスが流れる燃焼装置において、燃料ガスが導入されるガス導入口と、濃度の異なる燃焼ガスが放出される主炎孔及び補助炎孔を有し、前記板体の重ね合わせによって主炎孔から放出される濃度の燃料ガスが流れる主流路と、補助炎孔から放出される濃度の燃料ガスが流れる副流路と、燃料ガスを主流路及び副流路に分岐する分岐部が構成され、当該分岐部よりも下流側であって閉塞部を構成すべき部位の板体同士を重ねて塑性変形させ、嵌合構造部を構成したことを特徴とする燃焼装置。
- 3以上の凹凸を有する板体が重ね合わせられ、ある部分は板体の凹凸によって空隙部が形成され、ある部分は板体同士が密着して閉塞部が形成され、空隙部が連通して一連の気体流路が形成され、当該気体流路を空気又は燃焼ガスが流れる燃焼装置において、燃料ガスが導入されるガス導入口と、濃度の異なる燃焼ガスが放出される主炎孔及び補助炎孔と主炎孔及び補助炎孔に燃料ガスを分配する分岐部を有し、燃焼装置の全体を面的に観察した時、主として主炎孔から放出される燃料ガスだけが流れる流路と、主として補助炎孔から放出される燃料ガスだけが流れる流路が併存する併存エリアがあり、分岐部よりも下流側であって併存エリアに至る間における閉塞部を構成すべき部位の板体同士を重ねて塑性変形させ、嵌合構造部を構成したことを特徴とする燃焼装置。
- 3以上の凹凸を有する板体が重ね合わせられ、ある部分は板体の凹凸によって空隙部が形成され、ある部分は板体同士が密着して閉塞部が形成され、空隙部が連通して一連の気体流路が形成され、当該気体流路を空気又は燃焼ガスが流れる燃焼装置において、燃料ガスが導入されるガス導入口と、濃度の異なる燃焼ガスが放出される主炎孔及び補助炎孔を有し、燃焼装置の全体を面的に観察した時、一方の炎孔から放出される濃度の燃料ガスだけが流れる専用エリアがあり、当該専用エリア及びその周辺における閉塞部を構成すべき部位の板体同士を重ねて塑性変形させ、嵌合構造部を構成したことを特徴とする燃焼装置。
- 嵌合構造部はリブ状にのびることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の燃焼装置。
- 4以上の凹凸を有する板体が重ね合わせられ、中央の二枚の板体によって主流路が形成され、中央の板体と側面側の板体によって副流路が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の燃焼装置。
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