JP2003269707A - 燃焼装置 - Google Patents
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Abstract
大きな燃焼装置を提供することを目的とした。 【解決手段】 燃焼装置1は、大別して主構成体5、副
構成体6および炎孔部材3により構成されている。燃焼
装置1において、主構成体5および副構成体6を構成す
る4枚の板体7,8,10,11は、いずれも金属板体
をプレス成形して凹凸を設けたものである。燃焼装置1
は、板体同士を重ね合わせることにより空隙部および閉
塞部を形成したものであり、空隙部を連通させて気体流
路22(主流路)や濃ガス流路73(副流路)を形成し
ている。主構成体5および副構成体6は、両者を重ね合
わせた状態で淡ガス混合片22aと凹部片40bとにわ
たってかしめることにより嵌合接合されており、これに
より外部方向に突出したリブ部14が形成されている。
Description
ものであり、特に給湯装置やボイラー等に好適に使用で
きる燃焼装置に関するものである。
な構成部品であり、工場はもとより、一般家庭にも広く
普及している。ところで、近年酸性雨等による環境破壊
が深刻な社会問題となっており、NOx (窒素酸化物)
や一酸化炭素等の有毒ガスの発生量が少なく、エネルギ
ー変換効率の高い燃焼装置が望まれている。
る対策としては、燃料ガスを希薄な状態で燃焼させる方
法が考えられる。ところが燃料ガスを希薄にして燃焼さ
せると、火炎がリフトし、どうしても火炎が不安定にな
る。そこでこの対策として濃淡燃焼と称される燃焼方式
の採用が注目されている。ここで濃淡燃焼とは、燃料ガ
スに理論空気量の1.6倍程度の空気を予め混合した希
薄な燃料ガス(以下淡混合ガス)から主炎を発生させ、
この主炎の近辺に、空気の混合量が少なく濃度が高い燃
料ガス(以下濃混合ガス)から発生する補炎を配置した
ものである。
料ガスが噴射される炎孔部材を複数の板体で挟んだもの
である。従来の燃焼装置100は、図21に示すように
炎孔部材101により主炎孔102が形成され、炎孔部
材102を挟む板体103と105との間に補助炎孔1
06が形成されている。炎孔部材102を挟む板体10
3,105には、プレス加工などにより凹凸が設けられ
ており、これらを重ね合わせることにより空隙部や閉塞
部が形成されている。燃焼装置100においては、前記
空隙部を連通させることにより一連の気体流路が形成さ
れており、この気体流路を通じて主炎孔102に低濃度
の燃料ガスが供給され、補助炎孔106に高濃度の燃料
ガスが供給される。
02から噴射された燃料ガスは、燃焼されて比較的大き
な火炎(主炎)を形成する。一方、補助炎孔106から
噴出された高濃度の燃料ガスは、主炎孔102に隣接す
る位置に比較的小さな火炎(補炎)を形成する。主炎孔
102に形成される主炎は、補炎が放出する熱量により
安定化される。
置100においては、炎孔部材102を挟む板体10
3,105の凹凸形状により空隙部や閉塞部を形成する
ことにより、主炎孔102あるいは補助炎孔106に通
じる一連の気体流路が形成されている。通常、板体10
3,105は、金属板体をプレス成形することにより凹
凸状に成形されたものであるため、充分な寸法精度を得
難い。そのため、板体103と板体105とにより構成
される閉塞部には隙間が生じやすく、空隙部により構成
される気体流路内を流れる燃料ガスが前記隙間から漏出
してしまう場合がある。気体流路内を流れる燃料ガス
が、前記隙間に漏出すると、主炎孔102や補助炎孔1
06から噴射される燃料ガスの濃度や噴射量が不均一と
なってしまい、燃焼装置100の燃焼状態が不安定にな
ってしまうという問題がある。
的に供給するタイプの燃焼装置を開発した。この燃焼装
置は、板体103,105により構成される気体流路内
の分岐部において所定比に分岐されて主炎孔102や補
助炎孔106に供給されるものである。そのため、主炎
孔102および補助炎孔106から噴射される燃料ガス
の濃度は、前記分岐部における分岐精度に起因して調整
されている。従って、前記分岐部において燃料ガスが板
体103と板体105との間に流れ込んでしまうと、主
炎孔102および補助炎孔106から噴射される燃料ガ
スの濃度が変動してしまい燃焼状態が不安定になってし
まうという問題がある。
燃料ガスを安定燃焼できる燃焼装置の提供を目的とし
た。
く提供される請求項1に記載の発明は、3以上の凹凸を
有する板体が重ね合わせられ、ある部分は板体の凹凸に
よって空隙部が形成され、ある部分は板体同士が密着し
て閉塞部が形成され、空隙部が連通して一連の気体流路
が形成され、当該気体流路を空気又は燃焼ガスが流れる
燃焼装置において、同方向に凹形あるいは凸形に変形し
た変形部同士によって閉塞部を構成すべき部位があり、
当該部位の板体同士を重ねて塑性変形させ、嵌合構造部
を構成したことを特徴とする燃焼装置である。
いは凸形に変形した変形部同士によって閉塞部を構成す
べき部位を持つ。ここで上記した様に同方向に凹形ある
いは凸形に変形した変形部同士を重ねて気密性を確保す
ることは困難である。すなわち板体を凹形或いは凸型に
変形させるにはプレスや曲げ加工によることとなるが、
変形部分の曲率や曲線を正確に表出することは極めて困
難である。このようにそもそも加工精度が確保しにくい
部位同士を重ね合わせると、どうしても隙間が生じてし
まう。また同方向に凹形あるいは凸形に変形した変形部
同士の間にはシール部材を挿入したり詰め物をすること
も困難である。また無理に当該箇所に詰め物をすると、
板体に変形が生じ、気体流路の断面積が変化してしま
う。本発明は、この様な問題に対処するものであり、同
方向に凹形あるいは凸形に変形した変形部同士によって
閉塞部を構成すべき部位の板体同士を重ねて塑性変形さ
せ、嵌合構造部を構成した。本発明の燃焼装置の板体に
設けられた嵌合構造部は、板体同士を重ねて塑性変形さ
せることにより構成されたものであるから、板体は、嵌
合構造部において密着しており隙間がない。即ち、板体
同士の間の隙間は、前記嵌合構造部において分断されて
いる。従って、上記した構成によれば、板体の凹凸によ
って形成される一連の気体流路を閉塞すべき位置におい
て閉塞することができる。
ことにより構成される気体流路が嵌合構造部により閉塞
されているため、前記気体流路からの燃料ガスの漏出お
よび隣接する気体流路内を流れる燃料ガス同士の混合を
防止することができる。そのため、上記した構成によれ
ば、燃焼に供する燃料ガスの濃度および噴射量を均一と
し、燃焼状態を安定化することができる。
凹凸を有する板体が重ね合わせられ、ある部分は板体の
凹凸によって空隙部が形成され、ある部分は板体同士が
密着して閉塞部が形成され、空隙部が連通して一連の気
体流路が形成され、当該気体流路を空気又は燃焼ガスが
流れる燃焼装置において、燃料ガスが導入されるガス導
入口と、濃度の異なる燃焼ガスが放出される主炎孔及び
補助炎孔を有し、前記板体の重ね合わせによって主炎孔
から放出される濃度の燃料ガスが流れる主流路と、補助
炎孔から放出される濃度の燃料ガスが流れる副流路と、
燃料ガスを主流路及び副流路に分岐する分岐部が構成さ
れ、当該分岐部よりも下流側であって閉塞部を構成すべ
き部位の板体同士を重ねて塑性変形させ、嵌合構造部を
構成したことを特徴とする燃焼装置である。
主流路と副流路と分岐部とが構成されたものであり、当
該分岐部において供給された燃料ガスが所定比に分岐さ
れて主流路および副流路に供給されるものである。この
種の燃焼装置においては、分岐部から他の部分に燃料ガ
スが漏れることを厳に阻止しなければならない。これに
対して本発明の燃焼装置には、板体同士を重ねて塑性変
形させることにより分岐部よりも下流側であって閉塞部
を構成すべき部位に、嵌合構造部が設けられているた
め、前記分岐部における燃料ガスの漏出が起こらない。
よって本発明の燃焼装置は、主炎孔および補助炎孔から
噴射される燃料ガスの濃度が変動せず、燃焼状態が安定
している。
有する板体が重ね合わせられ、ある部分は板体の凹凸に
よって空隙部が形成され、ある部分は板体同士が密着し
て閉塞部が形成され、空隙部が連通して一連の気体流路
が形成され、当該気体流路を空気又は燃焼ガスが流れる
燃焼装置において、燃料ガスが導入されるガス導入口
と、濃度の異なる燃焼ガスが放出される主炎孔及び補助
炎孔と主炎孔及び補助炎孔に燃料ガスを分配する分岐部
を有し、燃焼装置の全体を面的に観察した時、主として
主炎孔から放出される燃料ガスだけが流れる流路と、主
として補助炎孔から放出される燃料ガスだけが流れる流
路が併存する併存エリアがあり、分岐部よりも下流側で
あって併存エリアに至る間における閉塞部を構成すべき
部位の板体同士を重ねて塑性変形させ、嵌合構造部を構
成したことを特徴とする燃焼装置である。
であって併存エリアに至る間における閉塞部を構成すべ
き部位が嵌合構造部により閉塞されているため、分岐部
から併存エリアに至る間の部位において燃料ガスの漏出
が起こらない。そのため、本発明の燃焼装置において、
併存エリアに供給される燃料ガスの濃度および流量は一
定である。従って、本発明の燃焼装置は、補助炎孔から
噴射される燃焼ガスの濃度および噴射量がほぼ一定であ
り、燃焼状態が安定している。
有する板体が重ね合わせられ、ある部分は板体の凹凸に
よって空隙部が形成され、ある部分は板体同士が密着し
て閉塞部が形成され、空隙部が連通して一連の気体流路
が形成され、当該気体流路を空気又は燃焼ガスが流れる
燃焼装置において、燃料ガスが導入されるガス導入口
と、濃度の異なる燃焼ガスが放出される主炎孔及び補助
炎孔を有し、燃焼装置の全体を面的に観察した時、一方
の炎孔から放出される濃度の燃料ガスだけが流れる専用
エリアがあり、当該専用エリア及びその周辺における閉
塞部を構成すべき部位の板体同士を重ねて塑性変形さ
せ、嵌合構造部を構成したことを特徴とする燃焼装置で
ある。
閉塞部を構成すべき部位が嵌合構造部により閉塞されて
いるため、専用エリアおよびその周辺においては当該専
用エリア内を流れる燃料ガスが当該エリア外に漏出しな
い。そのため、本発明の燃焼装置において、専用エリア
から供給される燃料ガスの濃度および流量は安定してい
る。従って、本発明の燃焼装置は、主炎孔および補助炎
孔からの燃焼ガスの噴射状態がほぼ一定であり、燃焼状
態が安定している。
嵌合構造部は、リブ状にのびるものであってもよい。
(請求項5)
位置を確実に閉塞し、燃料ガスの漏出を防止することが
できる。
有する板体が重ね合わせられ、中央の二枚の板体によっ
て主流路が形成され、中央の板体と側面側の板体によっ
て副流路が形成されていることを特徴とする請求項1乃
至5のいずれかに記載の燃焼装置である。
も適した構造を示すものである。
る燃焼装置について図面を参照しながら詳細に説明す
る。図1は、本実施形態の燃焼装置を示す斜視図であ
り、図2は、図1に示す燃焼装置の分解斜視図である。
図3は、図1に示す燃焼装置を構成する主構成体を構成
する板体を示す正面図である。図4は、図1に示す燃焼
装置を構成する副構成体を構成する板体を示す正面図で
ある。図5は、図1に示す燃焼装置の製造工程を示し、
図4に示す副構成体を構成する板体に、図3に示す燃焼
装置の主構成体を載置してかしめた状態を示す正面図で
ある。図6(a)は図5のD−D断面図であり、同
(b)は図5のE−E断面図である。図7は、本発明の
他の実施形態における図5に相当する正面図である。図
8は、図1に示す燃焼装置で使用する炎孔部材の展開図
である。図9は、図1に示す燃焼装置で使用する炎孔部
材の製造工程を示す説明図である。図10は、図1に示
す燃焼装置が備える炎孔部材を示す斜視図である。図1
1は、図10の要部拡大斜視図である。図12は、図1
に示す燃焼装置の製造工程を示す部分斜視図である。図
13は、図1のA方向矢視図である。図14は、図13
の要部拡大平面図である。図15は、図1に示す燃焼装
置の一部破断正面図である。図16は、図1に示す燃焼
装置の要部拡大斜視図である。図17(a)は図1のB
−B断面図であり、同(b)は図1のC−C断面図であ
る。また、図18(a)は、図15に示す燃焼装置のA
−A断面図であり、同(b)は図15のB−B断面図で
あり、同(c)は、図15に示す燃焼装置のC−C断面
図である。図19は、図1に示す燃焼装置の断面図であ
り、図20は、本発明の他の実施形態における図19に
相当する断面図である。
である。燃焼装置1は、低濃度の燃料ガス(以下、「淡
ガス」と称す)の燃焼により発生する火炎(主炎)に、
高濃度の燃焼ガス(以下、「濃ガス」と称す)の燃焼に
より発生する火炎(補炎)を隣接させる濃淡燃焼方式を
採用した燃焼装置である。燃焼装置1は、従来の燃焼装
置と同様にケース内に並列に複数並べて使用されたり、
単独で使用される。本実施形態の燃焼装置1は、大別し
てバーナ本体2と炎孔部材3とによって構成されてい
る。
主構成体5と両脇の副構成体6とによって構成されてい
る。主構成体5は、2枚の金属製の板体7,8が重ね合
わせられたものである。副構成体6も板体10,11で
あり、主構成体5たる板体7,8に重ね合わせられる。
を形成する二枚の板体の正面図である。主構成体5を形
成する板体7,8は、図3に示すようにプレス成形加工
によって金属平板に凹凸形状が設けられたものである。
即ち、主構成体5は、後記する空気導入口16からベン
チュリ部23に繋がる部分を形成する空気導入片21
a、中間壁部19を構成する中間壁部片19a、ベンチ
ュリ部23を形成するベンチュリ片23a、淡ガス混合
部22を形成する淡ガス混合片22a、導通部26を形
成する導通片26a、並びに、炎孔部材配置部27を形
成する炎孔部材配置片27aが、プレス成形加工によっ
て形成されたものである。
を形成する板体の正面図である。本実施形態では、副構
成体6は図4に示すように下端部同士が繋がった状態で
成形される。副構成体6を形成する板体10,11は、
図4に示すようにプレス成形加工によって金属平板に凹
凸形状が設けられたものである。副構成体6は、後記す
る空気導入口16から凹部40に繋がる部分を形成する
導入片21b、凹部40を形成する凹部片40b、濃ガ
ス流路形成膨出部43を形成する濃ガス流路形成膨出片
43bおよび、主構成体5の中間壁部19に密接する中
間密接片45aがプレス成形加工によって形成されたも
のである。
いて図5に示すようにそれぞれ副構成体6の金属板体1
2の部位A(板体10)および部位B(板体11)の上
方に重ね合わせられる。さらに詳細には、主構成体5の
空気導入片21aには、副構成体6の導入片21bが重
ねられる。また、主構成体5の淡ガス混合片22aおよ
びベンチュリ片23aには、副構成体6の凹部片40b
が被覆される。さらに、主構成体5の導通片26aおよ
び炎孔部材配置片27aには副構成体6の濃ガス流路形
成膨出片43bが重ね合わせられる。
ように重ね合わせられ、スポット溶接によって一体化さ
れている。また、主構成体5および副構成体6は、両者
を重ね合わせた状態で淡ガス混合片22aと凹部片40
bとにわたってかしめることにより嵌合接合されてお
り、これにより外部方向に突出したリブ部14が形成さ
れている。また、主構成体5は、折り曲げられ周囲がス
ポット溶接により溶接接合されている。
れた状態を基準として、燃焼装置1の構造を説明する。
主構成体5は、図2に示すように全体的に平面的な形状
を有し、頂部15および空気導入口16が開口してい
る。また頂部15および空気導入口16を除く、3方の
辺にはフランジ部17が設けられている。フランジ部1
7は、空気導入口16の上部側の一部が略半円状に切り
欠かれている。ただし、空気導入口16側の上部は、フ
ランジ部17の一部を切り欠いて形成した混合促進部材
18が設けられている。
に、フランジ部17の端部を略半円状に切り欠いて形成
したものである。即ち、フランジ部17の端部から所定
幅で水平右方向に切り欠くと共に更に半円状に切り欠
き、切り欠き部18aの半円状の側縁を互いに離遠する
ように切り起こし(バーリング加工)て切り起こし部1
8bを形成したものである。
合促進部材18の下流側には、連通孔20が設けられて
いる。この連通孔20は、図2,図16の様に、混合促
進部材18側へ向けて延びる開口と斜め上方へ延びる開
口とを組み合わせて形成され略L字状に曲折した開口形
状を有する。混合促進部材18側へ向けて延びる開口部
は、板体10,11に形成される濃ガス流路形成膨出部
43の傾斜辺と空気導入口16の上部外壁に沿うよう
に、上流側へ向けて拡大した開口形状を有する。また、
斜め上方へ向けて延びる開口部の幅は後述する濃ガス供
給路(狭窄通路)72の内径と略同一で濃ガス供給路の
略中央に至る長さの開口形状を有する。この連通孔20
は、板体7,8を連通して混合ガスの均圧化を図るもの
であり、後述する混合部の内部に位置する。
1により包囲されており、これにより図16に示すよう
に混合部70が形成されている。また、混合促進部18
と連通孔20との周辺は、中間壁部19となっている。
て、図2の様に、一連の気体流路22が形成されてい
る。即ち、板体7,8が密着する部分を除く他の部分に
は隙間が形成されており、この隙間によって気体流路2
2が形成される。本実施形態の燃焼装置1では、板体
7,8によって構成される主構成体5の気体流路22に
は、淡ガスが通過する。即ち、主構成体5に形成される
気体流路22は、淡ガス流路として機能する。
別してベンチュリ部23と、淡ガス混合部25と、導通
部26と、炎孔部材配置部27とから構成されている。
即ち、淡ガス流路22は、空気導入口16から始まり、
順次、ベンチュリ部23、淡ガス混合部25、導通部2
6および炎孔部材配置部27へと連続している。
空気導入口16より所定長さだけ奥側でベンチュリ部2
3に繋がる部分には、テーパ28が設けられており淡ガ
ス流路22の流路断面積が縮小されている。また、ベン
チュリ部23の下流側には、テーパ30が設けられてお
り、淡ガス流路22の流路断面積が拡大している。即
ち、淡ガス流路22は、ベンチュリ部23において流路
が内側に絞られ、流路断面積が急激に縮小されている。
8は空気導入口16に対して前傾させて配し、テーパ3
0は略垂直方向に配している。これにより、ベンチュリ
部23は上方へ広がる略三角形の形状を有している。
形成した理由は2つ挙げられる。第1の理由は、テーパ
28を前傾させずに垂直方向に配した略方形のベンチュ
リ部23を形成し、当該ベンチュリ部23の全面にガス
導入口29を配しても、上流側下方に位置するガス導入
口29からは殆ど濃ガスが流入しないためである。
置1では、後述するように、濃ガス導入口66から導入
される空気と燃料ガスの混合促進および均圧化のため
に、混合部70の流路断面積を下流側へ向かうに連れて
縮小した後に再度拡大する形状を採るためである。即
ち、テーパ28を前傾させることにより、テーパ28か
らベンチュリ部23にかけて拡大する空隙を利用して混
合部70の流路断面積の拡大部を形成させるためであ
る。
向かうにつれて高さが勾配状に高く広がっており、断面
積は奥に行くほど次第に大きくなっている。そしてベン
チュリ部23の淡ガス流路22は、流路の全高がある程
度の高さとなった所で、断面積が一定となっている。ま
た本実施形態では、板体10,11のベンチュリ部23
を構成する部位(ベンチュリ片23a)は互いに平行で
ある。
部23は前記した様に略三角形の平面であるので、図1
6の様に、複数のガス導入口29を設けることができ
る。具体的には、本実施形態では、千鳥状に6個のガス
導入口29が設けられており、各導入孔29の径は配置
部位に応じて異ならせている。これは、淡ガス流路22
の流路断面に対して均等量の濃ガスを流入させるためで
あり、ベンチュリ部23を流動する空気によって生じる
負圧レベルおよび空気の流動方向に並ぶガス導入口29
の数に応じてガス導入口29の内径を変化させている。
ガス導入口29は、本実施形態の様に、千鳥状に配する
ことが望ましいが、水平線状又は垂直線上に設けてもよ
い。また推奨されないが、ガス導入口29は1個又は2
個といった少数であってもよい。
にもテーパ30が設けられ、当該テーパ30によって淡
ガス流路22の幅がしだいに広がっている。そして図2
の様に、淡ガス流路22は大きく方向を変えて淡ガス混
合部25が形成されている。淡ガス混合部25は、空気
流路が大きくカーブする部位であり、大きな曲路であ
る。
中心部にあり、末端から先の部分は、再度幅が狭くなっ
て導通部26に繋がっている。導通部26は、前記した
淡ガス混合部25の1/2程度の幅であり、淡ガス混合
部25の末端を含んで三角形状に広がっている。
と、炎孔部材配置部27の末端とを繋ぐものであり、淡
ガス混合部25の末端に連続し、主構成体5の空気導入
口16側から約1/3の長さにわたって延伸している。
部に位置し、長手方向全域にわたって延伸している。炎
孔部材配置部27の長手方向の両端側には、炎孔部材配
置部27の上端から下端まで延伸した非炎孔部保持部2
4(以下 単に保持部)が形成されている。保持部24
は、後述する非炎孔部69を挿通することにより炎孔部
材3の非炎孔部69(両端の耳の部分)を固定する部分
である。炎孔部材配置部27の側面には、図1,図2,
図15に示すように外側に向かって突出する突出部31
および平坦部32が長尺方向に交互に設けられている。
外側に向かって突出する突出部31は、後述する炎孔部
材3の開口面積が小さい方の副炎孔(空隙部)61aに
相当する位置に設けられている。一方、平坦部32は、
開口面積が大きい方の副炎孔(空隙部)61bに相当す
る位置に設けられている。
体20の内外方向に貫通した連通孔33,35が設けら
れている。連通孔33,35は大きさ及び形状が異な
り、突出部31(内側から見れば凹部)に設けられた連
通孔33は丸孔であり、平坦部32(内側から見れば突
出部)に設けられた連通孔35は長孔である。平坦部3
2に設けられた連通孔35は、突出部31に設けられた
連通孔33よりも開口面積が大きいため、連通孔33よ
り多くのガスを流通することができる。なお主構成体2
0の外壁部分は、後記する様に濃ガス流路の一部を構成
し、補助炎孔部63aを構成し、前記した連通孔33
は、補助炎孔部63aに至る流路に形成された連通孔3
3であって空隙部たる副炎孔61a,61bに連通す
る。
よび平坦部32の下方側には、主構成体5の長手方向に
延伸した溝36が設けられている。溝36は、炎孔部材
配置部27の外側に向かって突出しており、炎孔部材配
置部27の長手方向の全域にわたって延伸している。溝
36は、炎孔部材配置部27の剛性を向上し、炎孔から
噴出される混合ガスのバランスを均等にするために設け
られたものである。
成体6を構成する板体10,11は、上記した様に板体
7,8と同様に図2,図4に示すように鋼板をプレス成
形して凹凸を設けたものである。板体10,11は、互
いに対称形であり、いずれも全体形状が凹状であり、長
手方向の両端及び下部にはフランジ部37,38が設け
られている。しかしながら、上記した空気導入口16に
相当する部位については、フランジ部37,38が欠落
している。
ガス混合部25に相当する部位には、他の部位に比べて
内側に窪んだ凹部40が形成されている。凹部40の形
状は淡ガス混合部25の外形と略一致している。そして
当該凹部40の上部は、再度外側に広げられている。す
なわち凹部40の上端41cは、板体10,11の上下
の辺に対して平行であり、空気導入口16に対して奥側
から板体10,11の全長の1/3程度の長さを占め
る。当該凹部40の上端40cから上の部分は、濃ガス
流路形成膨出部43となっている。また、濃ガス流路形
成膨出部43の空気導入口16側の辺は、傾斜辺43c
となっている。そして前記した濃ガス流路形成膨出部4
3と、空気導入口16の近傍の部位は、後述するように
傾斜した溝45によって連通している。
示すように堰部46,円形凹部47a,矩形凹部47b
が設けられている。堰部46は、8個の部位に分割さ
れ、板体10,11の長手方向に一列に延伸している。
また、隣接する堰部46同士の間には、上下方向に堰部
間流路46aが形成されている。
6の間に形成される堰部間流路46aの上部に設けられ
ている。矩形凹部47bは、円形凹部47aの頂部から
板体10,11の上端に達する凹部であり、円形凹部4
7aに連続している。堰部46および円形凹部47a
は、共にバーナ本体2の内部方向に向かって窪んでお
り、いずれも燃料ガスと空気との攪拌を促進させ、補助
炎孔63での火炎形成を安定させるものである。さら
に、円形凹部47aは、バーナ本体2を組み立てる際の
溶接部としても機能する。
上端で、頂部15に隣接する位置には、非炎孔保持部4
4a,44b(以下、保持部44a,44b)が設けら
れており、その上端には閉塞部48a,48bおよび4
9a,49bが設けられている。非炎孔保持部44a,
44bは、共に主構成体5に設けられた保持部24に沿
う形状となっている。また、閉塞部48a,48bおよ
び49a,49bは、図2および図12(a)の様に上
方に突出した突出片であり、いずれも上記した炎孔部材
配置部27の保持部24に相当する位置に設けられてい
る。閉塞部48a,48bおよび49a,49bは、図
12(b)に示すように燃焼装置1の中心側に折り返す
ことにより、後述する炎孔部材3の非炎孔部69の火炎
形成側の端面を閉塞するものである。
凸部50および凹部51a,51bを設けた炎孔壁形成
板52(炎孔壁形成板52a,52b,52c,52
d,52e,52f)および最外側板体58が接続部5
9によって連結された鋼板を、図9に示すように接続部
59において折り返し、略四角柱状に成形したものであ
る。
を短冊状に折り返した際に隣接する炎孔壁形成板52の
凸部50および凹部51同士が重なり合う位置に設けら
れている。また、凸部50は、炎孔部材3の外側に位置
する炎孔壁形成板52に設けられたものほどその厚さ方
向への突出量が大きい。さらに、炎孔壁形成板52a,
52b,52c,52d,52e,52fに設けられた
凸部50および、炎孔部材3の中心側に位置する炎孔壁
形成板52b,52c,52d,52eに設けられた凹
部51a,51bは、炎孔壁形成板52の短手方向に延
伸している。そのため、炎孔壁形成板52を重ね合わせ
て構成される炎孔部材3には、隣接する凸部50同士の
隙間によって上下方向に連通した主炎孔53が形成され
ている。
幅W1 である凹部51aと開口幅W 2 であり凹部51a
よりも開口幅の大きな凹部51bとにより構成されてい
る。凹部51a,51bは、凸部50を挟んで炎孔壁形
成板52の長手方向に交互に設けられている。炎孔部材
3には、炎孔壁形成板52a,52b,52c,52
d,52e,52fの凹部51a,51b同士が密接し
て節部54が形成されている。さらに詳細には、炎孔部
材3には、凹部51a同士を密接させることにより形成
される節部54aと、凹部51b同士を密接させること
により形成される節部54bとが、炎孔部材3の長手方
向に交互に形成されている。
屈曲された接続部59(59a,59b,59c)が上
方および下方に突出している。炎孔部材3の上方に突出
した接続部59a,59cは、燃焼装置1の上方に設け
られた点火装置81の放電のターゲットとなる。
52a,52fの凸部50には、主炎孔53の内外を連
通する連通孔74が設けられている。また、炎孔壁形成
板52a,52fには、図8,図10,図11に示すよ
うに凸部50および凹部51a,51bに加えて、横断
凸部55が形成されている。横断凸部55は、炎孔壁形
成板52a,52fの長手方向に延伸し、炎孔部材3の
外側に向かって突出した部分である。凸部50は、炎孔
部材3の上下方向に延伸しており、横断凸部55により
隣接する凸部50同士が連通している。また、凹部51
a,51bは、横断凸部55により炎孔部材3の上方側
と下方側とに分断されており、この上方側が上方凹部5
6a,56b、下方側が下方凹部57a,57bとなっ
ている。従って炎孔壁形成板52a,52fは図11の
様に上下端にのみ凹部56a,56bが設けられた形状
ともいえる。
体58は、図8,図10,図11に示すように炎孔壁形
成板52a,52fの上端側を外側に折り返した部分で
あり、その折り返し代部分を含めた全体によって保炎部
60が形成されている。即ち、保炎部60は、主炎孔5
3に連続した部分であり、主炎孔53の熱容量を増大さ
せる機能を有する。最外側板体58の高さhは、炎孔壁
形成板52の高さHよりも小さい。また、最外側板体5
8の表面には、外部方向に突出した突片58aが長手方
向に複数設けられている。炎孔壁形成板52a,52f
の上方凹部56aの上端側は、最外側板体58により被
覆されている。また、最外側板体58には、後述する連
通孔74に相当する位置に切り欠き部58bが設けられ
ている。そのため、上方凹部56a,56bに設けられ
た連通孔74は、外部に露出している。上方凹部56の
下端側は外部に露出しており、炎孔部材3の側面側に開
口した開口部62(開口部62a,62b)が形成され
ている。
6a,56bおよび最外側板体58によって囲まれる領
域、即ち主炎孔53に隣接する節部54a,54bに相
当する位置には、副炎孔(空隙部)61a,61bが形
成されている。副炎孔61a,61bは保炎部60によ
り隣接する副炎孔61a,61bと分離され独立してい
る。また、副炎孔61aは、副炎孔61bに比べて開口
面積が小さい。
a,52c,52d,52fには、図8に示すように長
手方向の両端部に耳部64が設けられている。従って、
炎孔部材3の長手方向両端部には、耳部64同士を重ね
合わせることにより非炎孔部69が形成されている。炎
孔部材3の非炎孔部69は、炎孔部材配置部27の両端
に設けられた保持部24に挿入することにより固定され
ている。
間には、図14,図18に示すように最外側板体58に
設けられた突片58aにより長尺状に広がる中間火炎孔
78が形成されている。中間火炎孔78は、連通孔74
を介して主炎孔53と連通している。
との間には、図1,図13に示すように板体7,8の外
面と板体10,11の内面とにより構成される補助炎孔
部63aがある。補助炎孔部63aは、板体10,11
に設けられた矩形凹部47bにより複数の領域に分割さ
れ、補助炎孔63が形成されている。補助炎孔63は、
連通孔33,35および上方凹部56a,56bにより
構成される燃料ガス(濃ガス)分岐手段を介して副炎孔
61a,61bと連通している。
各構成部材の関係について説明する。本実施形態の燃焼
装置1は、図2に示すように板体7,8によって構成さ
れる主構成体5を中心として、その左右に副構成体6が
配置されたものであり、副構成体6の頂部15に炎孔部
材3が配置されたものである。主構成体5と副構成体6
とは、フランジ部17,37,38を重ね合わせスポッ
ト溶接等により一体化されている。主構成体5と副構成
体6との接合は、中央の板体7,8と、側面部の板体1
0,11との間で行なわれる。即ち、中央の一方の板体
7と、これに隣接する側面部の板体10の間で溶接接合
が行なわれ、さらに中央の他方の板体8と、これに隣接
する側面部の板体11の間についても溶接による接合が
行なわれる。また、主構成体5および副構成体6は、淡
ガス混合片22aと凹部片40bとをかしめにより嵌合
接合されており、これによりリブ部14が形成されてい
る。なお、実際の製作工程において、燃焼装置1は、主
構成体5を副構成体6に重ね合わせ一体化した後に副構
成体6の中央を折り曲げ、溶接接合やハゼ折り等により
製される。
けられた炎孔部材配置部27に挿入されている。そして
炎孔部材3の高さ方向の中間部において、炎孔壁形成板
52a,52fの横断凸部55と、主構成体5の板体
7,8とが接している。また炎孔部材3の高さ方向の上
端部においては、炎孔部材3の最外側板体58が主構成
体5の板体7,8とが接している。ただし最外側板体5
8の表面には、外部方向に突出した突片58aが設けら
れているので、最外側板体58が主構成体5の板体7,
8と接するのは当該突片58aだけであり、両者の間に
スリット状の隙間ができる。当該隙間によって前記した
中間火炎孔78が形成される。
れた状態においては、炎孔部材3の炎孔壁形成板52
a,52fが主構成体5の平坦部32に近接するように
挿入されている。炎孔壁形成板52a,52fの上方凹
部56a,56bに設けられた開口部62は、突出部3
1および平坦部32に設けられた連通孔33,35と連
通しており、燃料ガス分岐手段(連通孔)として機能す
る。
2(a)に示すように副構成体6の上端に設けられた閉
塞部48a,48bおよび49a,49bを、図12
(b)に示すように燃焼装置1の中心側に折り返すこと
により、火炎形成側の端面が閉塞されており、これによ
っても炎孔部材3の非炎孔部69が固定されている。さ
らに、閉塞部48a,48bおよび49a,49bは、
非炎孔部69の上端を閉塞することにより、非炎孔部6
9からの燃料ガスの噴出を防止している。
内部の接合関係を見ると、主構成体5と、側面側の板体
10,11とは、下端の空気導入口16の近傍と、淡ガ
ス混合部25の近傍及び中間壁部19で接し、他の部位
は離れている。即ち、下端の空気導入口16の近傍にお
いては、図1,16の様に、主構成体5の空気導入口1
6の側面16a,16bと、底面16c,16dが側面
側の板体10,11と接し、当該部位に隙間はない。
と、副構成体6を構成する側面部の板体10,11との
間で行なわれる溶接接合は、前記した板体10,11の
上部に設けられた円形凹部47a内で行なわれる。円形
凹部47aは、主炎孔53および補助炎孔63に近い部
位である。このように主炎孔53及び補助炎孔63に近
い部位において中央の板体7,8と、副構成体6を構成
する側面部の板体10,11との間を接合する理由は、
当該部位が高温にさらされ易く、変形し易いためであ
る。
孔に近い部位で行なうことが望ましく、炎孔部材の側面
に相当する部位であることが推奨される。また本実施形
態では、円形凹部47aの部位で溶接接合が行なわれて
いるので、円形凹部47aの内側(内側から見れば当該
部位は突起である)が主構成体5の側面と接し、主構成
体5の側面と板体10,11の円形凹部47a以外の部
位の間に隙間が確保される。
口65は、空気導入口16よりも大きく、空気導入口1
6の上部は板体10,11の開口65と接していない。
従って、バーナ本体2の下端部は、二重構造の開口とな
っており、主構成体5の空気導入口16の上部に、主構
成体5の空気導入口16の上部の外壁と副構成体6たる
板体10,11の開口65の内側で形成される開口が存
在する。そして当該開口は、濃ガス導入口66として機
能する。
7,8の一部が欠落しており、濃ガス導入口66が開口
している。また当該部位の主構成体5には、連通孔20
が設けられている。従って空気導入口16の上部には比
較的広い空隙67があり、外部に開放されている。そし
て、この空隙67と前記したベンチュリ部23の周囲の
空隙68によって混合部70を形成している。
構造となっており、空気導入口16の上部が直接的に濃
ガス導入口66の壁の一部として機能するので、スペー
スに無駄がなく、燃焼装置の全高を低くすることができ
る。また本実施形態では、濃ガス導入口66が空気導入
口16上にあるので、濃ガス導入口66は主炎孔53、
副炎孔61a,61b、補助炎孔63に近い位置にあ
り、空気導入口16は、主炎孔53、副炎孔61a,6
1b、補助炎孔63から遠い位置にある。
副構成体6との間は、図2,図7の様に、空隙68が形
成されている。ベンチュリ部23の周囲は、底部を除く
三方について副構成体6と離れており、ベンチュリ部2
3の周囲は、空隙68によって包囲されている。
副構成体6の凹部40との間は、図6の様に密着してい
る。また、淡ガス混合部25と凹部40とは、リブ部1
4において嵌合接合されており、ベンチュリ部23近傍
を流れるガスが淡ガス混合部25と凹部40との間に流
れ込まない。即ち、リブ部14は、ベンチュリ部23の
周囲に設けられた空隙68を閉塞する閉塞部として機能
する。
成膨出部43とは離れており、図17(a),(b)の
様に空隙71が形成されている。ただし主構成体5の導
通部26は他の部分に比べて幅が狭いので、導通部26
の側面側は他の部位よりも広い空間となっている。空隙
71は、気体流路22の両側面に位置するものであり、
主構成体5の全長にわたって広がっている。
れた空隙68と、上部に形成された空隙71の間は、図
17(a)の様に主構成体5の中間壁部19と副構成体
6の内面とが接して隙間が無く、上下の空隙68,71
は、遮蔽されている。ただ、上下の空隙68,71は、
唯一、副構成体6の溝45の部分によって連通されてい
る。即ち、副構成体6には濃ガス流路形成膨出部43
と、空気導入口16の近傍の部位とを連通する溝45が
形成されており、当該溝45によって濃ガス流路形成膨
出部43と濃ガス導入口66とが連通している。一方、
中間壁部19は平板であるから、中間壁部19の両側と
各板体10,11の溝45との間で狭窄通路72が形成
される。
明すると、図16の様に、狭窄通路72は中間壁部19
の連通孔20近傍に位置する。また連通孔20近傍の板
体10,11の膨出部の境界線は、連通孔20の斜め上
方に延びる開口部位と交差する。そのため上部の空隙7
1と下部の空隙68を連通する狭窄通路72は、図17
の様に、中間壁部19の連通孔20に相当する部位につ
いては一体であり、狭窄通路72の中間部に至って中間
壁部19によって左右に仕切られる。
10,11)との間には、狭窄通路72を介して下部の
空隙68と上部の空隙71とを繋ぐ一連の気体流路が形
成されており、これらの気体流路は、いずれも天面に開
放されている。そして、開放面が補助炎孔63として機
能する。即ち、主炎孔53が直線状であり、副構成体6
によって形成される補助炎孔63は、主炎孔53および
副炎孔61a,61bによって構成される炎孔部に沿っ
て炎孔部の両側に位置する。また、本実施形態の燃焼装
置1では、補助炎孔63に連通する空隙71は濃ガス流
路73として機能し、空隙71と下部の空隙68とを繋
ぐ狭窄通路72が濃ガス供給路として機能する。即ち、
混合部70の一部である空隙68と濃ガス流路73を形
成する空隙71とが狭窄通路72によって繋がってい
る。
する板体7,8とそれに隣接する板体10,11の間に
は隙間があり、この隙間は、両者の下端近傍から上部に
かけて狭窄通路72を介して連通している。そして下部
の隙間が混合部70として機能し、上部の隙間は濃ガス
流路73として機能する。そして濃ガス流路73は上部
が開放され、補助炎孔63が形成されている。
に、狭窄通路72は、混合部70の空隙68と濃ガス流
路73の空隙71との間に橋渡して設けられて濃ガス流
路73へ濃ガスを噴出するためのものである。即ち、当
該狭窄通路72以外には空隙68と空隙71とを繋ぐ流
路はなく、混合部70から供給される濃ガスは全て狭窄
通路72を介して補助炎孔63側へと流れる。
導入口16の上部には、図16に示すように混合部70
の一部として機能する比較的広い空隙67があり、外部
に開放されている。また主構成体5のベンチュリ部23
は、他の部分に比べて幅が狭いので、ベンチュリ部23
と両側の板体10,11の間には、図16の様に比較的
大きな空隙68がある。そして、空隙67および空隙6
8は、燃料ガスと空気を混合するための混合部70とし
て機能する一方、空隙68は、混合部70で混合された
燃料ガスを気体流路22へ分岐させる分岐部としての機
能を併せ持つ。
の流路断面積を下流側へ向かうに連れて縮小した後に、
再度拡大させる形状を採用している。即ち、図2の様
に、板体10,11は主構成体5の中間壁部19と当接
しているため、混合部70を形成する空隙67および空
隙68は、上部の濃ガス流路を形成する空隙71と遮蔽
されている。そして、板体10,11と中間壁部19と
の当接部位の上辺は濃ガス流路形成膨出部43の傾斜辺
76であり、当接部位の下辺は傾斜辺76と略平行な傾
斜辺77を形成している。従って、混合部70の上部内
壁は傾斜辺77に沿って下流側へ向けて下降傾斜して形
成されている。一方、空気導入口16の上部外壁は下流
側に向かうに連れて上昇傾斜して形成され、テーパ28
の部位に至って急激に下降傾斜している。
濃ガス導入口66から下流側へ向かうに連れて流路断面
積を縮小した先細りの形状である。そして、下流の連通
孔20に至るとベンチュリ部23を形成するテーパ28
によって流路断面積が急激に拡大した空隙68に繋がっ
ている。即ち、濃ガス導入口66からテーパ28へ至る
間は下流に向かうに連れて先細りとなり、テーパ28に
掛かる部位で流路断面積は最小となり、以降は下流へ向
かうに連れて流路断面積が急激に拡大されている。
燃料ガスおよび空気は流路の左右に分離され、流路断面
積の縮小に伴って流速を増しつつ混合されて連通孔20
に向かう。この間、燃料ガスおよび空気は充分に混合さ
れる。そして、流路断面積が最小の部位を通過すると急
激に流路断面積が拡大され、左右に分離されつつ混合さ
れた濃ガスは流速を低下し連通孔20を介して連通して
圧力差が除去され均圧化される。
81が設けられている。点火装置81は、補助炎孔63
の近傍であって、空気導入口16が設けられた部位と対
向する側の上部近傍、即ち、燃焼装置1の奥に位置して
いる。
及び空気の流れについて説明する。本実施形態の燃焼装
置1では、前記したバーナ本体2の空気導入口16の上
部の濃ガス導入口66に燃料ガスノズル80が挿入され
る。またバーナ本体2の上流側には図示しない送風機が
設けられ、濃ガス導入口66と空気導入口16の双方に
空気が供給される。濃ガス導入口80に導入される空気
の燃料ガスに対する混合割合は、理論空気量の40%程
度であり、燃料ガス濃度が高い。即ち、前記した燃料ガ
スノズル80の挿入状態は、通常のブンゼン式燃焼バー
ナと同様であり、濃ガス導入口66と燃料ガスノズル8
0との間には隙間あるいは開口があり、当該濃ガス導入
口66には燃料ガスと共に空気が混入される。空気の燃
料ガスに対する混合割合は、理論空気量の40%程度で
あり、燃料ガス濃度の高いものである。一方、空気導入
口16には、空気のみが導入される。
た燃料ガスは、混合部70において空気と混合される。
ここで混合部70は、空隙部67,68を合わせたもの
であり、混合部70の流路断面積の縮小によって燃料ガ
スと空気は強制的に混合されて濃混合ガスが作られる。
気および燃料ガスは混合促進部材18に向かって移動
し、切り起こし部18bに沿って略半円状に収斂するよ
うに気流が曲げられる。そして、収斂によって衝突した
空気および燃料ガスは左右に逃げるように分離し、流路
断面積の縮小に伴って流速を増しつつ下流側の連通孔2
0へ移動する。そして、燃料ガスが連通孔20に至ると
空隙68によって流路面積が拡大して流速が低下すると
共に、分離した燃料ガスは連通孔20で連通され、燃料
ガスの圧力差が除去されて均圧化され充分に混合された
燃料ガスとなる。
スの一部は、図17に示すように狭窄通路72を通って
上部の濃ガス流路(空隙71)へ流出する。このとき、
前記したように、狭窄通路72は、燃焼装置1の奥側へ
向けて傾斜しているので、狭窄通路72から流出した濃
ガスは、濃ガス流路73内に流入し、空隙71の全域に
広がり、溝状の堰部46の間の堰部間流路46aを通っ
て上部の補助炎孔63から外部に噴射される。即ち、燃
料ガスの一部は、濃ガス流路73を主構成体5の側面に
沿って上方に流れる。
前記した様に理論空気量の40%程度しか空気が混合さ
れておらず、燃料ガスの濃度が高い。また本実施形態の
燃焼装置1では、混合部70における前記した流路断面
積の縮小によって空気と高濃度燃料ガスとを充分混合し
た後に、更に、濃ガス流路73たる上部側の空隙71に
入る直前に狭窄通路72を通過させるので、燃料ガスお
よび空気は、充分混合される。
入り口部分においては連通孔20によって左右共通であ
り、通路の中間部分で中間壁部19によって左右に分け
られる。従って左右の通路の開口断面積は、濃ガス供給
路72の中間部分の断面積だけによって決まる。ここで
濃ガス供給路72は、板体をプレス成形して形成された
溝45であり、その内側であって中間部分は、最も成形
精度が高い。また、本実施形態では、板体10,11に
設ける濃ガス供給路72は、図17(b)の様に、空隙
71と空隙68とを橋渡す様に設けられている。従っ
て、図2,図17(a)の様に、板体10,11は主構
成体5の中間壁部19と当接している。そして、板体1
0,11と中間壁部19との当接部位の上辺は濃ガス流
路形成膨出部43の傾斜辺43cであり、当接部位の下
辺は傾斜辺43cと略平行な傾斜辺43dを形成してい
る。そこで、本実施形態では、濃ガス供給路72をこれ
らの傾斜辺43c,43dと略直交させるように設けた
構造として、濃ガス供給路72のプレス成形精度を一層
向上させている。
は、混合部70で混合された濃ガスが均等に左右の濃ガ
ス供給路72に均等に分割されて濃ガス流路73,73
に噴射される。さらに、濃ガス供給路72の傾斜角度の
部材間のばらつきが少ないので、濃ガスの流出方向が安
定して左右の補炎のバランスが良い。特に、本実施形態
の燃焼装置1では、混合部70で得られた混合むらのな
い濃混合ガスを濃ガス供給路72に送り込むため、左右
の補炎のバランスが良い。また、前記したように、濃ガ
ス供給路72の傾斜配置によって補助炎孔63の全長に
渡って均一に燃料ガスを流動させることができるため、
着火性、補炎性が向上すると共に、燃焼むらのない安定
した火炎を得ることができる。
したように補助炎孔63の全長に渡って略同時に均等に
濃ガスを噴出させることができるので、図1の様に、点
火装置81を燃焼装置1の奥に設けている。これによ
り、燃焼装置1に供給される空気流によって火炎が煽ら
れ難く、スムーズな着火、火移りおよび消火を可能にし
て、未燃焼ガスの発生を低減させている。また、スムー
ズな着火、火移りにより燃焼状態の変動過渡期に生じや
すい振動燃焼の発生を抑止する効果も奏する。
域に広がった濃ガスの多くは、空隙71の上部に設けら
れた補助炎孔63から外部方向に噴射される。一方、空
隙71内に広がった濃ガスの残部は、主構成体5の突出
部31および平坦部32に設けられた連通孔33,35
から炎孔部材3側へと流れ込む。以下、この点につい
て、図18を参照しつつ詳細に説明する。
−A断面図であり、主構成体5の連通孔35の部位で破
断した断面を示す。主構成体5の連通孔35は、前記し
た様に主構成体35の平坦部32(内側から見れば突出
部)に設けられた長孔である。一方、長手方向に関して
連通孔35と炎孔部材3との位置関係を見ると、連通孔
35は、炎孔部材3の最外側板体58に設けられた大き
い方の上方凹部56bに位置する。また連通孔35の高
さ方向の位置関係を見ると、連通孔35は最外側板体5
8よりも下の位置に設けられている。従って連通孔35
は、上方凹部56の露出部、より具体的には開口部62
bに位置する。
有した炎孔壁形成板52a,52fの高さHよりも小さ
く、さらに最外側板体58は、炎孔壁形成板52a,5
2fの凹凸たる上方凹部56a,56bの一部を覆い、
残部は露出して開口部62a,bを構成しているが、主
構成体5の連通孔35は、当該二つの開口部62a,b
の内、大きい方の開口部62bに向かって開口してい
る。また前記した様に主構成体5の連通孔35は、主構
成体35の内側から見て突出した部位に設けられている
から、連通孔35の周囲は内側に向かって膨出してお
り、連通孔35の周囲は炎孔部材3の板面と接する。そ
のため連通孔35から放出された濃混合ガスは、直接的
に主構成体5の側面に形成された大きい方の開口部62
bに入り、副炎孔61bから外部に噴射される。
れた濃混合ガスは、前記した連通孔35から放出された
ガスとは異なる経路を経て外部に噴射される。図18
(b)は、前記した様に図15のB−B断面図であり、
主構成体5の連通孔33の部位で破断した断面を示す。
主構成体5の連通孔33は、前記した様に主構成体35
の突出部31に設けられた丸孔である。そして前記と同
様に長手方向に関して連通孔33と炎孔部材3との位置
関係を見ると、連通孔33は、炎孔部材3の最外側板体
58に設けられた小さい方の上方凹部56aに位置す
る。また連通孔35の高さ方向の位置関係は、先に説明
した連通孔35と同様であり、連通孔33は最外側板体
58よりも下の位置に設けられている。従って連通孔3
5は、上方凹部56の露出部、より具体的には開口部6
2aに位置する。
部材3との位置関係は前記した連通孔35と同様である
が、前記した長孔状の連通孔35が、主構成体35の内
側から見て突出した部位に設けられていたのに対して、
丸孔状の連通孔33は内側から見て凹んだ位置に設けら
れている。そのため連通孔33と炎孔部材3の板面との
間には空隙がある。従って主構成体5の連通孔33は、
当該二つの開口部62a,bの内、小さい方の開口部6
2aに向かって開口しているものの、連通孔33から放
出された濃混合ガスの開口部62aへの到達率は、先の
場合よりも低い。従って小さい方の連通孔33から放出
された濃混合ガスは、その一部が構成体5の側面に形成
された小さい方の開口部62aに入り、副炎孔61bか
ら外部に噴射される。一方、連通孔33から放出された
濃混合ガスの中で、開口部62aに入らなかったガス
は、中間火炎孔78内に噴射され、主炎孔53の内外を
連通する連通孔74から放出された淡混合ガスによって
薄められて中間的な濃度となる。
位置する炎孔壁形成板52a,52fの凸部50には、
主炎孔53の内外を連通する連通孔74が設けられてい
る。図18(c)は、前記した様に図15のC−C断面
図であり、主炎孔53の内外を連通する連通孔74の部
位で破断した断面を示す。図に示すように、本実施形態
では、主炎孔53の内外を連通する連通孔74が設けら
れており、当該連通孔74は、直接的に中間火炎孔78
と連通している。そのため主炎孔53側の連通孔74か
ら放出された淡混合ガスと、補助炎孔部63a側から連
通孔33を介した流れ込んだ濃混合ガスが中間火炎孔7
8内で混合され、中間的な濃度となって外部に噴射され
る。
段階に戻すと、混合部70(空隙部67,68)におい
て充分混合された燃料ガスの残部は、ベンチュリ部23
の近傍に至り、気体流路22の一部たるベンチュリ部2
3を包囲する空隙68(分岐部)に流れ込む。そして燃
料ガスの残部は、ベンチュリ部23に設けられたガス導
入口29から、主構成体5の内部に入る。すなわち燃料
ガスは、ガス導入口29を経由して淡ガス流路22に入
る。
は、主構成体5の断面積が部分的に狭くなった部位に設
けられている。そのため当該部位においてはガスの流速
が速く、当該部位の内部は負圧傾向となっている。一
方、ベンチュリ部23の周囲は、濃ガス流路73の一部
で包囲されており、ベンチュリ部23の周囲には、濃混
合ガスが十分に存在する。そのためベンチュリ部23の
周囲の濃混合ガスが、主構成体5の負圧によって吸い込
まれる。また、ベンチュリ部23の周囲の濃ガス流路7
3は、リブ部14において閉塞されている。そのため、
ベンチュリ部23の周囲の濃混合ガスは、主構成体5と
副構成体6との間に流れ込まない。従って、ガス導入口
29には、所定量の濃混合ガスが流れ込む。ガス導入口
29から吸い込まれた燃料ガスは、空気の流れに対して
垂直方向に突入し、主構成体5内(気体流路22)を流
れる空気と混合される。
混合部25でさらに混合が促進され、導通部26を経て
炎孔部材配置部27に至り、炎孔部材3に流入する。炎
孔部材3に流入した淡ガスの大部分は、主炎孔53から
外部に噴射され、燃焼される。また、炎孔部材3に流入
した淡ガスの残部は、先の説明の様に炎孔壁形成板材5
2a,52fの連通孔74から中間火炎孔78内に流入
する。中間火炎孔78内に流入した淡ガスは、中間火炎
孔78内において連通孔33から流入した高濃度の燃料
ガスと混合され中間濃度の混合ガスとなり外部に噴射さ
れる。
外部に噴射される。主炎孔53、副炎孔61a,61
b、補助炎孔63および中間火炎孔78から噴射された
燃料ガスは、燃焼装置1の上方に設けられた点火装置8
1と突起部59の間に発生する火花により点火され、火
炎を発生する。即ち、炎孔部材3の主炎孔53からは淡
ガスが噴射され比較的大きな火炎(主炎)を形成する。
また、主炎孔53の側面に位置する補助炎孔63からは
濃ガスが噴射され、主炎よりも小さな火炎(補炎)を形
成する。また、主炎孔53に隣接する副炎孔61a,6
1bからは、補助炎孔63の側面に設けられた連通孔3
3,35から流入した濃ガスが噴射され、主炎よりも小
さな火炎(副炎)を形成する。さらに、中間火炎孔78
からは、中間濃度の燃料ガスが噴射され、主炎および副
炎と、補炎との間に火炎(中間火炎)を形成する。
り形成される火炎(主炎)の側方において、補助炎孔6
3から噴射された濃ガスが燃焼され主炎よりも小さい火
炎(補炎)が形成される。補助炎孔63から噴射された
濃混合ガスは、大部分が完全燃焼され、安定性の高い火
炎(補炎)を形成する。また、副炎孔61a,61bか
ら噴射された高濃度ガスは、完全燃焼されて主炎孔53
に隣接する位置に安定性の高い火炎(副炎)を形成す
る。さらに、中間火炎孔78からは、中間濃度の燃料ガ
スが噴射され中間火炎を形成する。主炎孔53から噴射
された淡混合ガスが燃焼し発生する火炎(主炎)の基部
には、副炎孔61a,61b、補助炎孔63および中間
火炎孔78に形成された小さな火炎が発生する熱量によ
り安定化される。そのため、本実施形態の燃焼装置1
は、振動燃焼がほとんど起こらず、燃焼騒音が極めて小
さい。
大部分は、主炎孔53、副炎孔61a,61b、補助炎
孔63、並びに中間火炎孔78において完全燃焼され
る。従って、燃焼装置1によれば、一酸化炭素等の有毒
ガスの発生量を最低限に抑制し、環境に調和した燃焼駆
動が可能である。また、燃焼装置1は、燃料に供せず排
出される未燃成分が極めて少ないため、燃焼駆動時のエ
ネルギー変換効率が高く、所望の燃焼量を的確に発生す
ることができる。さらに、本実施形態の燃焼装置1は、
有毒ガスや未燃成分の排出量が非常に少ないため、近隣
の人に異臭や目への刺激等の不快感を与えない。
壁形成板52a,52fに外部方向に膨出した保炎部6
0を設けているため、その分だけ主炎孔53自身の熱容
量が大きい。そのため、ターンダウン時等に火炎が主炎
孔53に近づき、主炎孔53が加熱される状態となって
も、主炎孔53は極度に高温とならない。そのため、燃
焼装置1は、従来の燃焼装置に比べて過酷な燃焼駆動を
行っても熱変形等が起こりにくい。従って、燃焼装置1
は、従来の燃焼装置に比べてターンダウン比(T.D.
R.)が大きい。
近づいても、主炎孔53は極度に加熱されないため、主
炎孔53に形成される火炎を小さくし燃焼装置1の小型
化を図ることができる。
に、上方に突出した突起部59を設け、これを点火プラ
グ81による放電のターゲットとして利用するものであ
る。そのため、燃焼装置1は、点火プラグ81等の点火
装置との位置関係が多少ずれていても、燃料ガスに確実
に点火することができる。
は、点火プラグ81による放電のターゲットである突起
部59を主炎孔53の間の節部54に設けた構成であっ
たが、突起部59は、主構成体5や副構成体6の上方側
の端部等、主炎孔53、副炎孔61a,61bおよび補
助炎孔63といった燃料ガスが噴出される部分の近傍で
あればいかなる場所に設けられていても良い。また、突
起部59は、節部54の上方に加えて、主構成体5や副
構成体6の上方側の端部等、節部54とは異なる位置に
設ける構成も推奨される構成である。かかる構成によれ
ば、点火プラグ81の位置が大幅にずれても、節部54
に設けた突起部59と、主構成体5あるいは副構成体6
に設けた突起部との間でスパークさせることができ、燃
料ガスに確実に点火することができる。
置1は、主構成体5および副構成体6を重ね合わせた状
態で淡ガス混合片22aと凹部片40bとにわたってか
しめることにより形成されたリブ部14を有し、ベンチ
ュリ部23の周囲の濃ガス流路73は、リブ部14にお
いて閉塞されている。そのため、濃ガス流路73を流れ
る燃料ガスは、主構成体5および副構成体6の間に流れ
込まず、確実にガス導入口29内に導入される。よっ
て、燃焼装置1は、主炎孔53から噴出する燃料ガスの
ガス濃度が常に安定しており、安定した燃焼駆動を行う
ことができる。
は、ベンチュリ部23よりもガスの下流側の位置にのみ
リブ部14を設けたものであったが、図7に示す様に主
構成体5と副構成体6とを密着させるべき位置に複数の
リブ(嵌合接合部)を設けたものであってもよい。即
ち、燃焼装置1は、図7に示すように主構成体5の中間
壁部片19aと、副構成体6の中間密接片45aとにわ
たってリブ部90a,90bを設けた構成とすることも
可能である。かかる構成によれば、溝45内を流れる高
濃度の燃料ガスが主構成体5および副構成体6の間に流
れ込むのを防止でき、濃ガス流路73に所定量の燃料ガ
スを供給することができる。従って、前記した構成によ
れば、主炎孔53,副炎孔61,補助炎孔63および中
間火炎孔78から噴射される燃料ガスの濃度を安定さ
せ、安定した燃焼駆動を行うことができる。
および副構成体6を構成する4枚の板体7,8,10,
11は、いずれも金属板体をプレス成形して凹凸を設け
たものであり、特に凹凸形状を有する部位においては寸
法精度を出しにくい。そのため、主構成体5と副構成体
6との間には隙間が生じやすく、当該隙間に燃料ガスが
漏出してしまう懸念がある。主構成体5と副構成体6と
の間に燃料ガスが漏出すると、各炎孔から流出する燃料
ガスの濃度が変動してしまい、燃焼駆動が安定しないと
いう問題が生じる。そこで、本実施形態の燃焼装置1に
おいては、主構成体5と副構成体6との間への燃料ガス
の漏出を防止すべく、ベンチュリ部23よりもガスの下
流側の位置、即ち図19にエリアXとして示す部位にリ
ブ部14を設けた。
凹形に変形させた淡ガス混合片22と、板体10又は1
1を凹形に変形させた凹部片40bとが重ね合わされた
部分である。エリアXは、主炎孔53から流出する淡ガ
スが流れる淡ガス流路22(主流路)と、補助炎孔から
流出する濃ガスが流れる濃ガス流路73(副流路)との
分岐部たる混合部70よりも、淡ガス流路22の下流側
にある部位である。またさらに、エリアXは、混合部7
0と図19にエリアY(併存エリア)として示す部位と
の間に相当する部位でもある。
導通片26aおよび炎孔部材配置片27aと、板体10
又は11の濃ガス流路形成膨出片43bとが重ね合わさ
れた部分である。エリアYは、淡ガス流路22と濃ガス
流路73との分岐部である混合部70および上記したエ
リアXよりも燃料ガスの流れ方向の下流側に位置する部
位である。
流れる淡ガスと、濃ガス流路73内を流れる濃ガスとの
濃度比は、ガス導入口29から淡ガス流路22内に流入
する燃料ガスの量に起因して決定されている。本実施形
態の燃焼装置1は、エリアXにリブ部14を設けている
ため、混合部70よりも下流側において主構成体5と副
構成体6との間には燃料ガスが漏出せず、淡ガス流路2
2内には、所定量の燃料ガスが導入される。従って、燃
焼装置1は、各炎孔から噴出する燃料ガスの濃度比が一
定であり、安定した燃焼駆動を行うことができる。
上流側の部位であって、淡ガス流路22(主流路)の略
全周に渡って連続的なリブ部を設けた。即ち本実施例で
は、リブ部によって淡ガス流路22(主流路)の周囲を
取り巻いた。
最も上流側の部位にリブ部を設けた理由は、前記した混
合部70に最も近い位置に設けて、混合部70の実質的
な容積のばらつきを最小に抑えることを意図したもので
ある。また淡ガス流路22(主流路)の略全周に渡って
連続的なリブ部を設けた理由は、当該部位からの気体の
漏れを確実に阻止せんがためである。しかしながら、本
発明は、この様な構成に限定されるものではなく、例え
ば図20に示すP部の様にエリアXの下流側にリブ部を
設けてもよく、またQ部の様にエリアXの中間部にリブ
部を設けてもよい。
14を設けることで淡ガス混合片22と凹部片40bと
の隙間に燃料ガスが漏出するのを防止した構成であるた
め、各炎孔から噴出する燃料ガスの濃度比が一定であ
り、燃焼状態が安定している。しかし、さらに燃焼装置
1の各炎孔から噴出される燃料ガスの濃度比を一定に
し、燃焼状態を安定化させるためには、リブ部14に加
えて混合部70と図19に示すエリアYとの間に構成さ
れている濃ガス専用エリアNについても主構成体5と副
構成体6とが密接しており気密性を有することが好まし
い。
0と前記したエリアYとの間の部位である。濃ガス専用
エリアNには、濃ガスが流れる溝45が形成されてお
り、混合部70とエリアYとを橋渡しする部分である。
濃ガス専用エリアNは平面同士が密接する部分であるた
め、この部分にスポット溶接を行うことでもある程度の
気密性を維持できるが、図7に示すようにリブ部14と
同様のリブ部90a,90bを設けることが好ましい。
流れる淡ガスと、濃ガス流路73内を流れる濃ガスとの
濃度は、供給される燃料ガスの流量と、分岐部たる混合
部70において分岐され、淡ガス流路22および濃ガス
流路73内を流れる燃料ガスの流量とによって決定され
る。従って、燃焼装置1の燃焼駆動を安定化させるため
には、淡ガス流路22内に流れ込む燃料ガスの流量に加
えて、濃ガス流路73内に流れ込む燃料ガスの流量を精
度良く調整する必要がある。
するためには、エリアNに相当する部位において主構成
体5と副構成体6とが密着している必要がある。換言す
れば、エリアNにおいて主構成体5と副構成体6との間
に隙間があると、混合部70から溝45に流れる燃料ガ
スの一部が前記隙間内に流れ込んでしまい、濃ガスのガ
ス濃度が不安定になってしまう。上記したようにエリア
Nに溝45を挟んでリブ部90aおよび90bを設けれ
ば、溝45から主構成体5と副構成体6との間への燃料
ガスの漏出を防止し、安定した濃度の燃料ガスを濃ガス
流路73内に供給することができる。従って、前記した
構成によれば、主炎孔53,副炎孔61,補助炎孔63
および中間火炎孔78から噴射される燃料ガスの濃度を
安定させ、燃焼状態を安定化することができる。
閉塞部を構成すべき位置を確実に閉塞し、燃料ガスの漏
出を防止することにより、燃焼に供する燃料ガスの濃度
および噴射量を均一とし、燃焼状態を安定化することが
できる。
塞部を構成すべき位置を確実に閉塞し、燃料ガスの漏出
を防止することができる。
用するのに最も適した構造を示すものであり、発明の実
施を容易にするものである。
視図である。
する板体を示す正面図である。
する板体を示す正面図である。
示す副構成体を構成する板体に、図3に示す燃焼装置の
主構成体を載置してかしめた状態を示す正面図である。
図5のE−E断面図である。
正面図である。
図である。
工程を示す説明図である。
斜視図である。
視図である。
る。
る。
る。
は図1のC−C断面図である。
り、同(b)は図15のB−B断面図であり、同(c)
は、図15に示す燃焼装置のC−C断面図である。
する断面図である。
(b)はその要部拡大図である。
Claims (6)
- 【請求項1】 3以上の凹凸を有する板体が重ね合わせ
られ、ある部分は板体の凹凸によって空隙部が形成さ
れ、ある部分は板体同士が密着して閉塞部が形成され、
空隙部が連通して一連の気体流路が形成され、当該気体
流路を空気又は燃焼ガスが流れる燃焼装置において、同
方向に凹形あるいは凸形に変形した変形部同士によって
閉塞部を構成すべき部位があり、当該部位の板体同士を
重ねて塑性変形させ、嵌合構造部を構成したことを特徴
とする燃焼装置。 - 【請求項2】 3以上の凹凸を有する板体が重ね合わせ
られ、ある部分は板体の凹凸によって空隙部が形成さ
れ、ある部分は板体同士が密着して閉塞部が形成され、
空隙部が連通して一連の気体流路が形成され、当該気体
流路を空気又は燃焼ガスが流れる燃焼装置において、燃
料ガスが導入されるガス導入口と、濃度の異なる燃焼ガ
スが放出される主炎孔及び補助炎孔を有し、前記板体の
重ね合わせによって主炎孔から放出される濃度の燃料ガ
スが流れる主流路と、補助炎孔から放出される濃度の燃
料ガスが流れる副流路と、燃料ガスを主流路及び副流路
に分岐する分岐部が構成され、当該分岐部よりも下流側
であって閉塞部を構成すべき部位の板体同士を重ねて塑
性変形させ、嵌合構造部を構成したことを特徴とする燃
焼装置。 - 【請求項3】 3以上の凹凸を有する板体が重ね合わせ
られ、ある部分は板体の凹凸によって空隙部が形成さ
れ、ある部分は板体同士が密着して閉塞部が形成され、
空隙部が連通して一連の気体流路が形成され、当該気体
流路を空気又は燃焼ガスが流れる燃焼装置において、燃
料ガスが導入されるガス導入口と、濃度の異なる燃焼ガ
スが放出される主炎孔及び補助炎孔と主炎孔及び補助炎
孔に燃料ガスを分配する分岐部を有し、燃焼装置の全体
を面的に観察した時、主として主炎孔から放出される燃
料ガスだけが流れる流路と、主として補助炎孔から放出
される燃料ガスだけが流れる流路が併存する併存エリア
があり、分岐部よりも下流側であって併存エリアに至る
間における閉塞部を構成すべき部位の板体同士を重ねて
塑性変形させ、嵌合構造部を構成したことを特徴とする
燃焼装置。 - 【請求項4】 3以上の凹凸を有する板体が重ね合わせ
られ、ある部分は板体の凹凸によって空隙部が形成さ
れ、ある部分は板体同士が密着して閉塞部が形成され、
空隙部が連通して一連の気体流路が形成され、当該気体
流路を空気又は燃焼ガスが流れる燃焼装置において、燃
料ガスが導入されるガス導入口と、濃度の異なる燃焼ガ
スが放出される主炎孔及び補助炎孔を有し、燃焼装置の
全体を面的に観察した時、一方の炎孔から放出される濃
度の燃料ガスだけが流れる専用エリアがあり、当該専用
エリア及びその周辺における閉塞部を構成すべき部位の
板体同士を重ねて塑性変形させ、嵌合構造部を構成した
ことを特徴とする燃焼装置。 - 【請求項5】 嵌合構造部はリブ状にのびることを特徴
とする請求項1乃至4のいずれかに記載の燃焼装置。 - 【請求項6】 4以上の凹凸を有する板体が重ね合わせ
られ、中央の二枚の板体によって主流路が形成され、中
央の板体と側面側の板体によって副流路が形成されてい
ることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の
燃焼装置。
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