JP2003269705A - 燃焼装置 - Google Patents

燃焼装置

Info

Publication number
JP2003269705A
JP2003269705A JP2002071096A JP2002071096A JP2003269705A JP 2003269705 A JP2003269705 A JP 2003269705A JP 2002071096 A JP2002071096 A JP 2002071096A JP 2002071096 A JP2002071096 A JP 2002071096A JP 2003269705 A JP2003269705 A JP 2003269705A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
flame hole
main
flame
fuel gas
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002071096A
Other languages
English (en)
Inventor
Masaaki Matsuda
昌明 松田
Yasuhiko Sato
康彦 佐藤
Shingo Kimura
新悟 木村
Takashi Akiyama
隆 秋山
Shusuke Hata
秀典 畑
Masahiro Iguchi
雅博 井口
Takashi Hasegawa
敬 長谷川
Shigeo Sugie
繁男 杉江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Noritz Corp
Original Assignee
Noritz Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Noritz Corp filed Critical Noritz Corp
Priority to JP2002071096A priority Critical patent/JP2003269705A/ja
Priority to US10/348,250 priority patent/US6746236B2/en
Priority to US10/348,058 priority patent/US6786717B2/en
Publication of JP2003269705A publication Critical patent/JP2003269705A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Gas Burners (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃焼状態が安定しており、ターンダウン比の
大きな燃焼装置を提供することを目的とした。 【解決手段】 燃焼装置1は、大別して主構成体5、副
構成体6および炎孔部材3により構成されている。燃焼
装置1には、炎孔部材3により構成され、淡ガスが噴出
する主炎孔5と、主炎孔53に沿って配され、濃ガスが
噴出する補助炎孔63とが設けられている。炎孔部材3
は、凹凸を有する炎孔壁形成板52を重ね合わせたもの
であり、炎孔が長手方向に分割されている。炎孔壁形成
板52と補助炎孔63との間には、副炎孔61が形成さ
れている。さらに炎孔部材3と主構成体5との間には、
主炎孔5から噴出する燃料ガスと、補助炎孔63から噴
出するガスとの中間濃度の燃料ガスを放出する中間火炎
孔78が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼装置に関する
ものであり、特に給湯装置やボイラー等に好適に使用で
きる燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃焼装置は、ボイラーや給湯装置の主要
な構成部品であり、工場はもとより、一般家庭にも広く
普及している。ところで、近年酸性雨による環境破壊が
深刻な社会問題となり、NOx (窒素酸化物)の総排出
量を減少させることが急務となっている。そこで、家庭
用等の小型の燃焼装置についても、NOx の発生を極力
減少させる工夫が要求されている。
【0003】小型の燃焼装置の分野でNOx を減少させ
る対策としては、燃料ガスを希薄な状態で燃焼させる方
法が考えられる。ところが燃料ガスを希薄にして燃焼さ
せると、火炎がリフトし、どうしても火炎が不安定にな
る。そこでこの対策として濃淡燃焼と称される燃焼方式
の採用が注目されている。ここで濃淡燃焼とは、燃料ガ
スに理論空気量の1.6倍程度の空気を予め混合した希
薄な燃料ガス(以下淡混合ガス)から主炎を発生させ、
この主炎の近辺に、空気の混合量が少なく濃度が高い燃
料ガス(以下濃混合ガス)から発生する補炎を配置した
ものである。
【0004】例えば特許第2755168号公報に開示
された燃焼装置では、プレス成形等により凹凸を設けた
複数の金属板を重ね合わせることにより、主炎孔部を形
成し、金属板同士の隙間を主炎孔として低濃度の燃料ガ
スを放出させる。また、前記燃焼装置には、側面側のそ
れぞれ二枚の金属板によって高濃度の燃料ガスが通過し
噴射される補助炎孔部が形成されている。そして主炎孔
部から噴射された淡ガスは、燃焼されると燃焼装置の略
中央に比較的大きな主炎を形成する。一方、補助炎孔か
ら噴出した濃ガスは、燃焼されると前記主炎に隣接する
位置に比較的小さな補炎を形成する。淡ガスが燃焼し形
成される主炎は、濃ガスが燃焼し発生した火炎が発生す
る熱により安定化される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般的に炎
孔は開口面積が小さい方が火炎が安定する。そこで本出
願人は、炎孔部材を改良し、主炎孔を長手方向に分割し
た。図19(a)は、本出願人が試作した燃焼装置の要
部の拡大図であり、(b)はさらに(a)の部分拡大図
である。図19に示す燃焼装置100では、6枚の板体
を重ね合わせて炎孔部材101を構成している。炎孔部
材101を構成する板体は、図の様に波形をしており、
これを重ね合わせることによって隙間が形成され、当該
隙間が炎孔として機能する。そして炎孔部材101は、
前記した様に長手方向に分割されている。すなわち図の
様に炎孔部材101のaからeのエリアの内、a,c,
eのエリアについては、板体同士の間に隙間があり、炎
孔が形成されている。これに対してその中間エリアたる
b,dについては、板体同士が密接しており、炎孔とな
る開口が無い。そのため主炎孔は、エリアb,dによっ
て分割された構造となっている。
【0006】また炎孔部材101の両側には溝状の補助
炎孔102が設けられている。
【0007】そして本出願人が試作した燃焼装置100
では、炎孔部材101のエリアa,c,eから淡混合ガ
スが放出されて主炎が発生する。また炎孔部材101の
両側に設けられた補助炎孔102からは濃混合ガスが噴
射されて補炎が生じる。
【0008】ところで、図19の様に波形の板を重ねて
主炎孔を分割すると、必然的に、炎孔の節の部分103
の両側と補助炎孔102の壁面105の間に空隙部10
6ができる。そのため主炎孔の一部であって、節103
に近接した部分(図19(b)のエリアf)は補炎から
遠ざかる。そのため節103に近接した部分の主炎は補
助炎孔による補炎効果が低く、主炎がリフトする懸念が
あった。すなわち図19に示した燃焼装置は、単に炎孔
部材101の両側に補炎を配したものであり、主炎孔同
士の間の節103の部分周辺には補炎が無い。そのため
試作した燃焼装置100では、主炎孔同士の間の節10
3部位において主炎の基部が補炎と離れており、主炎孔
に補炎が発する熱量が充分供給されず、主炎がリフトし
不安定となる場合があり、燃焼状態が悪化するという問
題があった。
【0009】また、試作した燃焼装置は、燃焼量を下げ
て主炎孔に形成されている火炎が主炎孔に近づくと、主
炎孔を形成する金属板が加熱されて赤熱し、当該金属板
に大きな熱応力が作用し、最悪の場合には主炎孔が熱変
形してしまう。そのため、従来の燃焼装置は、装置保護
等の観点からターンダウン比(T.D.R.)を大きく
設定することができないという問題があった。
【0010】そこで本発明は、上記した問題点に鑑み、
燃焼状態が安定しており、ターンダウン比の大きな燃焼
装置を提供することを目的とした。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで上記した問題を解
決すべく提供される請求項1に記載の発明は、長尺状に
のびる主炎孔部と、前記主炎孔部に沿って配された補助
炎孔部を有し、前記主炎孔部には一定濃度の燃料ガスを
放出して主炎を発生させる主炎孔が形成され、補助炎孔
部には主炎を発生させる燃料ガスとは濃度の異なる燃料
ガスを放出して補炎を発生させる補助炎孔が形成され、
前記主炎孔部は凹凸を有した炎孔壁形成板を備えていて
炎孔の幅が部分的に異なり、あるいは前記主炎孔部は、
炎孔壁形成板を備えていて炎孔が長手方向に分割されて
おり、主炎孔部の炎孔壁形成板と補助炎孔部との間に幅
が部分的に異なる空隙部あるいは長手方向に区切られた
空隙部を有する燃焼装置において、前記空隙部から、補
助炎孔から放出される燃料ガスと同等濃度の燃料ガス、
あるいは補助炎孔から放出される燃料ガスと主炎孔から
放出される燃料ガスとの中間濃度の燃料ガスを放出する
ことを特徴とする燃焼装置である。
【0012】かかる構成によれば、空隙部から噴射した
燃料ガスが燃焼し発生する火炎を、主炎孔の基部近傍
(節の部分)に形成し、主炎孔に安定した火炎を形成す
ることができる。そのため、本発明の燃焼装置によれ
ば、燃焼駆動時における火炎のリフトを最小限に抑制す
ることができる。
【0013】本発明の燃焼装置は、火炎の状態が安定し
ているため、振動燃焼がほとんど起こらず、燃焼騒音も
極めて小さい。また、本発明の燃焼装置は、火炎の状態
が安定しているため、供給された燃料ガスの大部分が完
全燃焼し、未燃成分の発生を最小限に抑制することがで
きる。そのため、本発明の燃焼装置は、一酸化炭素など
の有毒ガスの発生量を最低限に抑制し、環境に調和した
燃焼駆動を行うことができる。また、本発明の燃焼装置
は、未燃成分がほとんど発生しないため、エネルギー変
換効率が高く、所望の燃焼量を的確に得ることができ
る。
【0014】請求項2に記載の発明は、補助炎孔部に至
る流路に、空隙部と連通する連通孔が設けられているこ
とを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置である。
【0015】本発明の燃焼装置では、補助炎孔部に至る
流路に、空隙部と連通する連通孔が設けられている。そ
のため補助炎孔部側から空隙部に燃焼ガスが供給され
る。
【0016】請求項3に記載の発明は、補助炎孔部に至
る流路に、空隙部と連通する連通孔が設けられ、当該連
通孔は炎孔壁形成板の補助炎孔部側から見て凹部となる
部位に向かって開口することを特徴とする請求項1に記
載の燃焼装置である。
【0017】本発明の燃焼装置についても補助炎孔部に
至る流路に、空隙部と連通する連通孔が設けられてい
る。そして炎孔壁形成板の補助炎孔部側から見て凹部と
なる部位に向かって開口しているので、空隙部に確実に
燃焼ガスが供給される。
【0018】請求項4に記載の発明は、空隙部が、長手
方向に分割されており、当該分割部分は互いに独立して
いることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載
の燃焼装置である。
【0019】本発明の燃焼装置では、空隙部が分割され
互いに独立しているため、空隙部には比較的小さく安定
した火炎を形成することができる。そのため、上記した
構成によれば、主炎孔に形成される火炎を確実に安定化
することができる。
【0020】請求項5に記載の発明は、主炎孔部は複数
の板体を有し、当該板体同士の隙間によって主炎孔を形
成するものであり、炎孔壁形成板よりも外側に最外側板
体を有し、炎孔壁形成板と最外側板体の間によって前記
空隙部が形成されることを特徴とする請求項1乃至4の
いずれかに記載の燃焼装置である。
【0021】本発明の燃焼装置では、炎孔壁形成板より
も外側に最外側板体を有し、炎孔壁形成板と最外側板体
の間によって前記空隙部が形成される。そのため本発明
の構成によると、空隙部が最外側板体によって分割さ
れ、あるいは節が作られる。そのため空隙部から発生す
る火炎が安定する。また本発明の燃焼装置は、従来の燃
焼装置に比べて最外側板体の分だけ主炎孔の熱容量が大
きい。そのため、ターンダウン時等に火炎が主炎孔に近
づき、主炎孔が加熱されても、主炎孔は、急激な温度上
昇せず、熱変形等が起こらない。そのため、本発明の燃
焼装置は、従来の燃焼装置に比べてターンダウン比
(T.D.R.)を大きく設定することができる。ま
た、上記した構成によれば、火炎が主炎孔に近づいて
も、主炎孔は極度に温度上昇しないため、主炎孔に形成
される火炎を小さくすることにより燃焼装置の小型化を
図ることができる。
【0022】請求項6に記載の発明は、最外側板体の高
さは凹凸を有した板体よりも小さく、さらに最外側板体
は、炎孔壁形成板の凹凸の一部を覆い、残部は露出し、
補助炎孔部に至る流路には連通孔が設けられ、当該連通
孔は、炎孔壁形成板の凹凸部分であって、最外側板体か
ら露出した部分に向かって開口していることを特徴とす
る請求項5に記載の燃焼装置である。
【0023】本発明の燃焼装置では、最外側板体の高さ
は凹凸を有した板体よりも小さく、さらに最外側板体
は、炎孔壁形成板の凹凸の一部を覆い、残部は露出して
いる。そのため本発明の燃焼装置では、補助炎孔側に炎
孔壁形成板の凹凸の一部が露出する。そして本発明で
は、連通孔は、炎孔壁形成板の凹凸部分であって、最外
側板体から露出した部分に向かって開口している。ここ
で前記した「炎孔壁形成板の凹凸部分であって、最外側
板体から露出した部分」は、空隙部に直接的に連通する
部分であるから、補助炎孔側から、空隙部に確実に燃焼
ガスが供給される。
【0024】請求項7に記載の発明は、補助炎孔部は壁
面部を有し、当該壁面部と最外側板体の間に隙間が形成
され、当該隙間からは、補助炎孔から放出される燃料ガ
スと主炎孔から放出される燃料ガスの中間濃度の燃料ガ
スが放出されることを特徴とする請求項5又は6に記載
の燃焼装置である。
【0025】本発明の燃焼装置では、補助炎孔部の壁面
部と最外側板体の間に隙間が形成され、当該隙間から
は、中間濃度の燃料ガスが放出される。したがって主炎
孔の幅の広い部分、すなわち主炎孔が補助炎孔に近接す
る部位においては、3段階の濃度の火炎が連続的に発生
する。例えば主炎孔からは淡混合ガスが放出され、補助
炎孔部からは濃混合ガスが放出され、その中間からは中
間濃度の混合ガスが供給される。
【0026】請求項8に記載の発明は、主炎孔から空気
が過剰に混合された淡混合ガスが放出され、補助炎孔か
らは淡混合ガスよりも濃度の高い濃混合ガスが放出され
ることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の
燃焼装置である。
【0027】本発明の燃焼装置は、補助炎孔から噴射さ
れる燃料ガスの濃度が、主炎孔から噴射される燃料ガス
の濃度よりも高い。そのため、主炎孔から噴射される燃
料ガスの噴射量よりも少量の燃料ガスを補助炎孔から噴
射すれば、主炎孔に形成される火炎を安定化させるのに
充分な熱量を発生することができる。
【0028】請求項9に記載の発明は、炎孔の幅の細い
部分、或いは炎孔が分割された節の部分に突起が設けら
れ、さらに放電により点火する点火装置を備え、前記突
起が放電のターゲットとなっていることを特徴とする請
求項1乃至8のいずれかに記載の燃焼装置である。
【0029】本発明の燃焼装置は、前記した請求項1乃
至7のいずれかに従属し、請求項1乃至7のいずれかの
構成を備える。ここで請求項1乃至7に記載の燃焼装置
は、いずれも、主炎孔の炎孔の幅の細い部分、或いは炎
孔が分割された節の部分の周囲に燃焼ガスが噴射され
る。この点に着目し、本発明では主炎孔の炎孔の幅の細
い部分、或いは炎孔が分割された節の部分に突起を設
け、当該突起を放電のターゲットとした。そのため突起
の周囲には確実に燃焼ガスが噴射され、放電を行う点火
プラグ等の装置と燃焼装置との位置関係が多少ずれてい
ても確実に点火することができる。
【0030】また請求項10に記載の発明は、主炎孔部
は、短冊状の複数の板が幅の狭い接続部を介して相互に
連結された板体によって製作され、前記接続部を折り曲
げたものであり、板体を折り曲げて主炎孔部を構成した
際に接続部は他の部位から突出し、放電のターゲットと
なる突起を形成することを特徴とする請求項9に記載の
燃焼装置である。
【0031】本発明の燃焼装置では、主炎孔部は、短冊
状の複数の板が幅の狭い接続部を介して相互に連結され
た板体によって製作される。そのため主炎孔部の製作が
容易である。またこの様にして主炎孔部を製作すると、
接続部は他の部位から突出することとなる場合が多い。
そこで本発明は、当該突出部を放電のターゲットとして
活用した。
【0032】請求項9と同様の作用効果を有する請求項
11に記載の発明は、主炎孔部と、放電により点火する
点火装置を備えた燃焼装置において、主炎孔部は、短冊
状の複数の板が幅の狭い接続部を介して相互に連結され
た板体によって製作され、前記接続部を折り曲げたもの
であり、板体を折り曲げて主炎孔部を構成した際に接続
部は他の部位から突出し、放電のターゲットとなる突起
を形成することを特徴とする燃焼装置である。
【0033】請求項12に記載の発明は、空気又は低濃
度の燃料ガスが導入される空気導入口と、空気及び高濃
度の燃料ガスが導入される濃ガス導入口と、前記空気導
入口と主炎孔とを連通し主炎孔に燃料ガスを供給する淡
ガス流路と、補助炎孔と連通する濃ガス流路と、前記濃
ガス導入口と連通し燃料ガスと空気とを混合させる混合
部と、当該混合部で調整された高濃度の燃料ガスの一部
を淡ガス流路に供給し、前記高濃度の燃料ガスの残部を
濃ガス流路に供給ことを特徴とする請求項1乃至11の
いずれかに記載の燃焼装置である。
【0034】上記した構成によれば、主炎孔に供給され
る淡ガスと、補助炎孔に供給される濃ガスとの濃度比率
を安定化することが可能であり、燃焼駆動を安定して行
うことができる。また、本発明の燃焼装置は、空気導入
口から空気のみを導入する構成とすれば、濃ガス導入口
に燃料ガスを噴射する燃料ガスノズルだけを設ければ良
く、装置全体の構造を簡略化できる。
【0035】また、請求項13に記載の発明は、凹部お
よび凸部を有する複数の炎孔壁形成板を重ね合わせ、前
記凸部同士の隙間によって主炎孔を形成した主炎孔部材
を具備した燃焼装置おいて、前記主炎孔部材は、炎孔壁
形成板の外側に最外側板体を有し、当該最外側板体と前
記凹部との間に空隙部が形成されていることを特徴とす
る燃焼装置である。
【0036】上記した構成は本発明を適用するのに最も
適した構造であり、主炎孔に隣接する位置に容易かつ確
実に空隙部を形成することができる。従って、上記した
構成によれば、主炎孔に隣接する位置に火炎を形成し、
主炎孔に形成される火炎を安定化することができる。
【0037】請求項14に記載の発明は、空隙部が、長
手方向に分割されており、開口面積の異なる部分が混在
していることを特徴とする請求項1乃至5および請求項
13のいずれかに記載の燃焼装置。
【0038】本発明者等の実験によれば、上記した構成
とすることにより燃焼状態が安定化することが確認され
ている。なお、本発明の燃焼装置において、空隙部は、
開口面積の大きな部分と小さな部分とが交互に配列され
ていることがより一層望ましい。
【0039】
【発明の実施の形態】続いて、本発明の一実施形態であ
る燃焼装置について図面を参照しながら詳細に説明す
る。図1は、本実施形態の燃焼装置を示す斜視図であ
り、図2は、図1に示す燃焼装置の分解斜視図である。
図3は、図1に示す燃焼装置を構成する主構成体を構成
する板体を示す正面図である。図4は、図1に示す燃焼
装置を構成する副構成体を構成する板体を示す正面図で
ある。図5は、図1に示す燃焼装置の製造工程を示し、
図4に示す副構成体を構成する板体に、図3に示す燃焼
装置の主構成体を載置してかしめた状態を示す正面図で
ある。図6(a)は図5のD−D断面図であり、同
(b)は図5のE−E断面図である。図7は、本発明の
他の実施形態における図5に相当する正面図である。図
8は、図1に示す燃焼装置で使用する炎孔部材の展開図
である。図9は、図1に示す燃焼装置で使用する炎孔部
材の製造工程を示す説明図である。図10は、図1に示
す燃焼装置が備える炎孔部材を示す斜視図である。図1
1は、図10の要部拡大斜視図である。図12は、図1
に示す燃焼装置の製造工程を示す部分斜視図である。図
13は、図1のA方向矢視図である。図14は、図13
の要部拡大平面図である。図15は、図1に示す燃焼装
置の一部破断正面図である。図16は、図1に示す燃焼
装置の要部拡大斜視図である。図17(a)は図1のB
−B断面図であり、同(b)は図1のC−C断面図であ
る。また、図18(a)は、図15に示す燃焼装置のA
−A断面図であり、同(b)は図15のB−B断面図で
あり、同(c)は、図15に示す燃焼装置のC−C断面
図である。
【0040】図1において、1は本実施形態の燃焼装置
である。燃焼装置1は、低濃度の燃料ガス(以下、「淡
ガス」と称す)の燃焼により発生する火炎(主炎)に、
高濃度の燃焼ガス(以下、「濃ガス」と称す)の燃焼に
より発生する火炎(補炎)を隣接させる濃淡燃焼方式を
採用した燃焼装置である。燃焼装置1は、従来の燃焼装
置と同様にケース内に並列に複数並べて使用されたり、
単独で使用される。本実施形態の燃焼装置1は、大別し
てバーナ本体2と炎孔部材3とによって構成されてい
る。
【0041】バーナ本体2は、図2に示すように中央の
主構成体5と両脇の副構成体6とによって構成されてい
る。主構成体5は、2枚の金属製の板体7,8が重ね合
わせられたものである。副構成体6も板体10,11で
あり、主構成体5たる板体7,8に重ね合わせられる。
【0042】図3は、図1に示す燃焼装置の主構成体5
を形成する二枚の板体の正面図である。主構成体5を形
成する板体7,8は、図3に示すようにプレス成形加工
によって金属平板に凹凸形状が設けられたものである。
即ち、主構成体5は、後記する空気導入口16からベン
チュリ部23に繋がる部分を形成する空気導入片21
a、中間壁部19を構成する中間壁部片19a、ベンチ
ュリ部23を形成するベンチュリ片23a、淡ガス混合
部22を形成する淡ガス混合片22a、導通部26を形
成する導通片26a、並びに、炎孔部材配置部27を形
成する炎孔部材配置片27aが、プレス成形加工によっ
て形成されたものである。
【0043】図4は、図1に示す燃焼装置の副構成体6
を形成する板体の正面図である。本実施形態では、副構
成体6は図4に示すように下端部同士が繋がった状態で
成形される。副構成体6を形成する板体10,11は、
図4に示すようにプレス成形加工によって金属平板に凹
凸形状が設けられたものである。副構成体6は、後記す
る空気導入口16から凹部40に繋がる部分を形成する
導入片21b、凹部40を形成する凹部片40b、濃ガ
ス流路形成膨出部43を形成する濃ガス流路形成膨出片
43bおよび、主構成体5の中間壁部19に密接する中
間密接片45aがプレス成形加工によって形成されたも
のである。
【0044】主構成体5の板体7,8は、組立工程にお
いて図5に示すようにそれぞれ副構成体6の金属板体1
2の部位A(板体10)および部位B(板体11)の上
方に重ね合わせられる。さらに詳細には、主構成体5の
空気導入片21aには、副構成体6の導入片21bが重
ねられる。また、主構成体5の淡ガス混合片22aおよ
びベンチュリ片23aには、副構成体6の凹部片40b
が被覆される。さらに、主構成体5の導通片26aおよ
び炎孔部材配置片27aには副構成体6の濃ガス流路形
成膨出片43bが重ね合わせられる。
【0045】主構成体5および副構成体6は、上記した
ように重ね合わせられ、スポット溶接によって一体化さ
れている。また、主構成体5および副構成体6は、両者
を重ね合わせた状態で淡ガス混合片22aと凹部片40
bとにわたってかしめることにより嵌合接合されてお
り、これにより外部方向に突出したリブ部14が形成さ
れている。また、主構成体5は、折り曲げられ周囲がス
ポット溶接により溶接接合されている。
【0046】以下、主構成体5と副構成体6とが重ねら
れた状態を基準として、燃焼装置1の構造を説明する。
主構成体5は、図2に示すように全体的に平面的な形状
を有し、頂部15および空気導入口16が開口してい
る。また頂部15および空気導入口16を除く、3方の
辺にはフランジ部17が設けられている。フランジ部1
7は、空気導入口16の上部側の一部が略半円状に切り
欠かれている。ただし、空気導入口16側の上部は、フ
ランジ部17の一部を切り欠いて形成した混合促進部材
18が設けられている。
【0047】混合促進部材18は、図2,図16の様
に、フランジ部17の端部を略半円状に切り欠いて形成
したものである。即ち、フランジ部17の端部から所定
幅で水平右方向に切り欠くと共に更に半円状に切り欠
き、切り欠き部18aの半円状の側縁を互いに離遠する
ように切り起こし(バーリング加工)て切り起こし部1
8bを形成したものである。
【0048】また、空気導入口16の上部であって、混
合促進部材18の下流側には、連通孔20が設けられて
いる。この連通孔20は、図2,図16の様に、混合促
進部材18側へ向けて延びる開口と斜め上方へ延びる開
口とを組み合わせて形成され略L字状に曲折した開口形
状を有する。混合促進部材18側へ向けて延びる開口部
は、板体10,11に形成される濃ガス流路形成膨出部
43の傾斜辺と空気導入口16の上部外壁に沿うよう
に、上流側へ向けて拡大した開口形状を有する。また、
斜め上方へ向けて延びる開口部の幅は後述する濃ガス供
給路(狭窄通路)72の内径と略同一で濃ガス供給路の
略中央に至る長さの開口形状を有する。この連通孔20
は、板体7,8を連通して混合ガスの均圧化を図るもの
であり、後述する混合部の内部に位置する。
【0049】連通孔20は、副構成体6の板体10,1
1により包囲されており、これにより図16に示すよう
に混合部70が形成されている。また、混合促進部18
と連通孔20との周辺は、中間壁部19となっている。
【0050】主構成体5には、2枚の板体7,8によっ
て、図2の様に、一連の気体流路22が形成されてい
る。即ち、板体7,8が密着する部分を除く他の部分に
は隙間が形成されており、この隙間によって気体流路2
2が形成される。本実施形態の燃焼装置1では、板体
7,8によって構成される主構成体5の気体流路22に
は、淡ガスが通過する。即ち、主構成体5に形成される
気体流路22は、淡ガス流路として機能する。
【0051】図2に示すように、淡ガス流路22は、大
別してベンチュリ部23と、淡ガス混合部25と、導通
部26と、炎孔部材配置部27とから構成されている。
即ち、淡ガス流路22は、空気導入口16から始まり、
順次、ベンチュリ部23、淡ガス混合部25、導通部2
6および炎孔部材配置部27へと連続している。
【0052】空気導入口16は略楕円形の開口であり、
空気導入口16より所定長さだけ奥側でベンチュリ部2
3に繋がる部分には、テーパ28が設けられており淡ガ
ス流路22の流路断面積が縮小されている。また、ベン
チュリ部23の下流側には、テーパ30が設けられてお
り、淡ガス流路22の流路断面積が拡大している。即
ち、淡ガス流路22は、ベンチュリ部23において流路
が内側に絞られ、流路断面積が急激に縮小されている。
【0053】本実施形態では、図16の様に、テーパ2
8は空気導入口16に対して前傾させて配し、テーパ3
0は略垂直方向に配している。これにより、ベンチュリ
部23は上方へ広がる略三角形の形状を有している。
【0054】ベンチュリ部23をこのように略三角形に
形成した理由は2つ挙げられる。第1の理由は、テーパ
28を前傾させずに垂直方向に配した略方形のベンチュ
リ部23を形成し、当該ベンチュリ部23の全面にガス
導入孔29を配しても、上流側下方に位置するガス導入
孔29からは殆ど濃ガスが流入しないためである。
【0055】また、第2の理由は、本実施形態の燃焼装
置1では、後述するように、濃ガス導入口66から導入
される空気と燃料ガスの混合促進および均圧化のため
に、混合部70の流路断面積を下流側へ向かうに連れて
縮小した後に再度拡大する形状を採るためである。即
ち、テーパ28を前傾させることにより、テーパ28か
らベンチュリ部23にかけて拡大する空隙を利用して混
合部70の流路断面積の拡大部を形成させるためであ
る。
【0056】ベンチュリ部23における流路は、下流に
向かうにつれて高さが勾配状に高く広がっており、断面
積は奥に行くほど次第に大きくなっている。そしてベン
チュリ部23の淡ガス流路22は、流路の全高がある程
度の高さとなった所で、断面積が一定となっている。ま
た本実施形態では、板体10,11のベンチュリ部23
を構成する部位(ベンチュリ片23a)は互いに平行で
ある。
【0057】本実施形態の燃焼装置1では、ベンチュリ
部23は前記した様に略三角形の平面であるので、図1
6の様に、複数のガス導入孔29を設けることができ
る。具体的には、本実施形態では、千鳥状に6個のガス
導入孔29が設けられており、各導入孔29の径は配置
部位に応じて異ならせている。これは、淡ガス流路22
の流路断面に対して均等量の濃ガスを流入させるためで
あり、ベンチュリ部23を流動する空気によって生じる
負圧レベルおよび空気の流動方向に並ぶガス導入孔29
の数に応じてガス導入孔29の内径を変化させている。
ガス導入孔29は、本実施形態の様に、千鳥状に配する
ことが望ましいが、水平線状又は垂直線上に設けてもよ
い。また推奨されないが、ガス導入孔29は1個又は2
個といった少数であってもよい。
【0058】前記した様に、ベンチュリ部23の下流側
にもテーパ30が設けられ、当該テーパ30によって淡
ガス流路22の幅がしだいに広がっている。そして図2
の様に、淡ガス流路22は大きく方向を変えて淡ガス混
合部25が形成されている。淡ガス混合部25は、空気
流路が大きくカーブする部位であり、大きな曲路であ
る。
【0059】淡ガス混合部25の末端は、主構成体5の
中心部にあり、末端から先の部分は、再度幅が狭くなっ
て導通部26に繋がっている。導通部26は、前記した
淡ガス混合部25の1/2程度の幅であり、淡ガス混合
部25の末端を含んで三角形状に広がっている。
【0060】導通部26は、淡ガス混合部25の末端
と、炎孔部材配置部27の末端とを繋ぐものであり、淡
ガス混合部25の末端に連続し、主構成体5の空気導入
口16側から約1/3の長さにわたって延伸している。
【0061】炎孔部材配置部27は、主構成体5の上端
部に位置し、長手方向全域にわたって延伸している。炎
孔部材配置部27の長手方向の両端側には、炎孔部材配
置部27の上端から下端まで延伸した非炎孔部保持部2
4(以下 単に保持部)が形成されている。保持部24
は、後述する非炎孔部69を挿通することにより炎孔部
材3の非炎孔部69(両端の耳の部分)を固定する部分
である。炎孔部材配置部27の側面には、図1,図2,
図15に示すように外側に向かって突出する突出部31
および平坦部32が長尺方向に交互に設けられている。
外側に向かって突出する突出部31は、後述する炎孔部
材3の開口面積が小さい方の副炎孔(空隙部)61aに
相当する位置に設けられている。一方、平坦部32は、
開口面積が大きい方の副炎孔(空隙部)61bに相当す
る位置に設けられている。
【0062】突出部31および平坦部32には、主構成
体20の内外方向に貫通した連通孔33,35が設けら
れている。連通孔33,35は大きさ及び形状が異な
り、突出部31(内側から見れば凹部)に設けられた連
通孔33は丸孔であり、平坦部32(内側から見れば突
出部)に設けられた連通孔35は長孔である。平坦部3
2に設けられた連通孔35は、突出部31に設けられた
連通孔33よりも開口面積が大きいため、連通孔33よ
り多くのガスを流通することができる。なお主構成体2
0の外壁部分は、後記する様に濃ガス流路の一部を構成
し、補助炎孔部63aを構成し、前記した連通孔33
は、補助炎孔部63aに至る流路に形成された連通孔3
3であって空隙部たる副炎孔61a,61bに連通す
る。
【0063】炎孔部材配置部27の側面で突出部31お
よび平坦部32の下方側には、主構成体5の長手方向に
延伸した溝36が設けられている。溝36は、炎孔部材
配置部27の外側に向かって突出しており、炎孔部材配
置部27の長手方向の全域にわたって延伸している。溝
36は、炎孔部材配置部27の剛性を向上し、炎孔から
噴出される混合ガスのバランスを均等にするために設け
られたものである。
【0064】一方、主構成体5の側面側に配されて副構
成体6を構成する板体10,11は、上記した様に板体
7,8と同様に図2,図4に示すように鋼板をプレス成
形して凹凸を設けたものである。板体10,11は、互
いに対称形であり、いずれも全体形状が凹状であり、長
手方向の両端及び下部にはフランジ部37,38が設け
られている。しかしながら、上記した空気導入口16に
相当する部位については、フランジ部37,38が欠落
している。
【0065】板体10,11において、主構成体5の淡
ガス混合部25に相当する部位には、他の部位に比べて
内側に窪んだ凹部40が形成されている。凹部40の形
状は淡ガス混合部25の外形と略一致している。そして
当該凹部40の上部は、再度外側に広げられている。す
なわち凹部40の上端41cは、板体10,11の上下
の辺に対して平行であり、空気導入口16に対して奥側
から板体10,11の全長の1/3程度の長さを占め
る。当該凹部40の上端40cから上の部分は、濃ガス
流路形成膨出部43となっている。また、濃ガス流路形
成膨出部43の空気導入口16側の辺は、傾斜辺43c
となっている。そして前記した濃ガス流路形成膨出部4
3と、空気導入口16の近傍の部位は、後述するように
傾斜した溝45によって連通している。
【0066】板体10,11の上部には、図2,図4に
示すように堰部46,円形凹部47a,矩形凹部47b
が設けられている。堰部46は、8個の部位に分割さ
れ、板体10,11の長手方向に一列に延伸している。
また、隣接する堰部46同士の間には、上下方向に堰部
間流路46aが形成されている。
【0067】また、円形凹部47aは、隣接する堰部4
6の間に形成される堰部間流路46aの上部に設けられ
ている。矩形凹部47bは、円形凹部47aの頂部から
板体10,11の上端に達する凹部であり、円形凹部4
7aに連続している。堰部46および円形凹部47a
は、共にバーナ本体2の内部方向に向かって窪んでお
り、いずれも燃料ガスと空気との攪拌を促進させ、補助
炎孔63での火炎形成を安定させるものである。さら
に、円形凹部47aは、バーナ本体2を組み立てる際の
溶接部としても機能する。
【0068】板体10,11のフランジ部37,38の
上端で、頂部15に隣接する位置には、非炎孔保持部4
4a,44b(以下、保持部44a,44b)が設けら
れており、その上端には閉塞部48a,48bおよび4
9a,49bが設けられている。非炎孔保持部44a,
44bは、共に主構成体5に設けられた保持部24に沿
う形状となっている。また、閉塞部48a,48bおよ
び49a,49bは、図2および図12(a)の様に上
方に突出した突出片であり、いずれも上記した炎孔部材
配置部27の保持部24に相当する位置に設けられてい
る。閉塞部48a,48bおよび49a,49bは、図
12(b)に示すように燃焼装置1の中心側に折り返す
ことにより、後述する炎孔部材3の非炎孔部69の火炎
形成側の端面を閉塞するものである。
【0069】炎孔部材3は、図8に示すような短冊状で
凸部50および凹部51a,51bを設けた炎孔壁形成
板52(炎孔壁形成板52a,52b,52c,52
d,52e,52f)および最外側板体58が接続部5
9によって連結された鋼板を、図9に示すように接続部
59において折り返し、略四角柱状に成形したものであ
る。
【0070】凸部50および凹部51は、いずれも鋼板
を短冊状に折り返した際に隣接する炎孔壁形成板52の
凸部50および凹部51同士が重なり合う位置に設けら
れている。また、凸部50は、炎孔部材3の外側に位置
する炎孔壁形成板52に設けられたものほどその厚さ方
向への突出量が大きい。さらに、炎孔壁形成板52a,
52b,52c,52d,52e,52fに設けられた
凸部50および、炎孔部材3の中心側に位置する炎孔壁
形成板52b,52c,52d,52eに設けられた凹
部51a,51bは、炎孔壁形成板52の短手方向に延
伸している。そのため、炎孔壁形成板52を重ね合わせ
て構成される炎孔部材3には、隣接する凸部50同士の
隙間によって上下方向に連通した主炎孔53が形成され
ている。
【0071】また凹部51は、図14に示すように開口
幅W1 である凹部51aと開口幅W 2 であり凹部51a
よりも開口幅の大きな凹部51bとにより構成されてい
る。凹部51a,51bは、凸部50を挟んで炎孔壁形
成板52の長手方向に交互に設けられている。炎孔部材
3には、炎孔壁形成板52a,52b,52c,52
d,52e,52fの凹部51a,51b同士が密接し
て節部54が形成されている。さらに詳細には、炎孔部
材3には、凹部51a同士を密接させることにより形成
される節部54aと、凹部51b同士を密接させること
により形成される節部54bとが、炎孔部材3の長手方
向に交互に形成されている。
【0072】炎孔部材3は、図9,11に示すように、
屈曲された接続部59(59a,59b,59c)が上
方および下方に突出している。炎孔部材3の上方に突出
した接続部59a,59cは、燃焼装置1の上方に設け
られた点火装置81の放電のターゲットとなる。
【0073】炎孔部材3の外側に位置する炎孔壁形成板
52a,52fの凸部50には、主炎孔53の内外を連
通する連通孔74が設けられている。また、炎孔壁形成
板52a,52fには、図8,図10,図11に示すよ
うに凸部50および凹部51a,51bに加えて、横断
凸部55が形成されている。横断凸部55は、炎孔壁形
成板52a,52fの長手方向に延伸し、炎孔部材3の
外側に向かって突出した部分である。凸部50は、炎孔
部材3の上下方向に延伸しており、横断凸部55により
隣接する凸部50同士が連通している。また、凹部51
a,51bは、横断凸部55により炎孔部材3の上方側
と下方側とに分断されており、この上方側が上方凹部5
6a,56b、下方側が下方凹部57a,57bとなっ
ている。従って炎孔壁形成板52a,52fは図11の
様に上下端にのみ凹部56a,56bが設けられた形状
ともいえる。
【0074】炎孔部材3の最も外側に位置する最外側板
体58は、図8,図10,図11に示すように炎孔壁形
成板52a,52fの上端側を外側に折り返した部分で
あり、その折り返し代部分を含めた全体によって保炎部
60が形成されている。即ち、保炎部60は、主炎孔5
3に連続した部分であり、主炎孔53の熱容量を増大さ
せる機能を有する。最外側板体58の高さhは、炎孔壁
形成板52の高さHよりも小さい。また、最外側板体5
8の表面には、外部方向に突出した突片58aが長手方
向に複数設けられている。炎孔壁形成板52a,52f
の上方凹部56aの上端側は、最外側板体58により被
覆されている。また、最外側板体58には、後述する連
通孔74に相当する位置に切り欠き部58bが設けられ
ている。そのため、上方凹部56a,56bに設けられ
た連通孔74は、外部に露出している。上方凹部56の
下端側は外部に露出しており、炎孔部材3の側面側に開
口した開口部62(開口部62a,62b)が形成され
ている。
【0075】炎孔壁形成板52a,52fの上方凹部5
6a,56bおよび最外側板体58によって囲まれる領
域、即ち主炎孔53に隣接する節部54a,54bに相
当する位置には、副炎孔(空隙部)61a,61bが形
成されている。副炎孔61a,61bは保炎部60によ
り隣接する副炎孔61a,61bと分離され独立してい
る。また、副炎孔61aは、副炎孔61bに比べて開口
面積が小さい。
【0076】炎孔部材3を構成する炎孔壁形成板52
a,52c,52d,52fには、図8に示すように長
手方向の両端部に耳部64が設けられている。従って、
炎孔部材3の長手方向両端部には、耳部64同士を重ね
合わせることにより非炎孔部69が形成されている。炎
孔部材3の非炎孔部69は、炎孔部材配置部27の両端
に設けられた保持部24に挿入することにより固定され
ている。
【0077】炎孔部材3と主構成体5の板体7,8との
間には、図14,図18に示すように最外側板体58に
設けられた突片58aにより長尺状に広がる中間火炎孔
78が形成されている。中間火炎孔78は、連通孔74
を介して主炎孔53と連通している。
【0078】主構成体5と副構成体6の板体10,11
との間には、図1,図13に示すように板体7,8の外
面と板体10,11の内面とにより構成される補助炎孔
部63aがある。補助炎孔部63aは、板体10,11
に設けられた矩形凹部47bにより複数の領域に分割さ
れ、補助炎孔63が形成されている。補助炎孔63は、
連通孔33,35および上方凹部56a,56bにより
構成される燃料ガス(濃ガス)分岐手段を介して副炎孔
61a,61bと連通している。
【0079】続いて、本実施形態の燃焼装置1における
各構成部材の関係について説明する。本実施形態の燃焼
装置1は、図2に示すように板体7,8によって構成さ
れる主構成体5を中心として、その左右に副構成体6が
配置されたものであり、副構成体6の頂部15に炎孔部
材3が配置されたものである。主構成体5と副構成体6
とは、フランジ部17,37,38を重ね合わせスポッ
ト溶接等により一体化されている。主構成体5と副構成
体6との接合は、中央の板体7,8と、側面部の板体1
0,11との間で行なわれる。即ち、中央の一方の板体
7と、これに隣接する側面部の板体10の間で溶接接合
が行なわれ、さらに中央の他方の板体8と、これに隣接
する側面部の板体11の間についても溶接による接合が
行なわれる。また、主構成体5および副構成体6は、淡
ガス混合片22aと凹部片40bとをかしめにより嵌合
接合されており、これによりリブ部14が形成されてい
る。なお、実際の製作工程において、燃焼装置1は、主
構成体5を副構成体6に重ね合わせ一体化した後に副構
成体6の中央を折り曲げ、溶接接合等をすることにより
製作される。
【0080】炎孔部材3は、主構成体5の頂部15に設
けられた炎孔部材配置部27に挿入されている。そして
炎孔部材3の高さ方向の中間部において、炎孔壁形成板
52a,52fの横断凸部55と、主構成体5の板体
7,8とが接している。また炎孔部材3の高さ方向の上
端部においては、炎孔部材3の最外側板体58が主構成
体5の板体7,8とが接している。ただし最外側板体5
8の表面には、外部方向に突出した突片58aが設けら
れているので、最外側板体58が主構成体5の板体7,
8と接するのは当該突片58aだけであり、両者の間に
スリット状の隙間ができる。当該隙間によって前記した
中間火炎孔78が形成される。
【0081】炎孔部材3が炎孔部材配置部27に挿入さ
れた状態においては、炎孔部材3の炎孔壁形成板52
a,52fが主構成体5の平坦部32に近接するように
挿入されている。炎孔壁形成板52a,52fの上方凹
部56a,56bに設けられた開口部62は、突出部3
1および平坦部32に設けられた連通孔33,35と連
通しており、燃料ガス分岐手段(連通孔)として機能す
る。
【0082】また、炎孔部材3の非炎孔部69は、図1
2(a)に示すように副構成体6の上端に設けられた閉
塞部48a,48bおよび49a,49bを、図12
(b)に示すように燃焼装置1の中心側に折り返すこと
により、火炎形成側の端面が閉塞されており、これによ
っても炎孔部材3の非炎孔部69が固定されている。さ
らに、閉塞部48a,48bおよび49a,49bは、
非炎孔部69の上端を閉塞することにより、非炎孔部6
9からの燃料ガスの噴出を防止している。
【0083】また、主構成体5と、板体10,11との
内部の接合関係を見ると、主構成体5と、側面側の板体
10,11とは、下端の空気導入口16の近傍と、淡ガ
ス混合部25の近傍及び中間壁部19で接し、他の部位
は離れている。即ち、下端の空気導入口16の近傍にお
いては、図1,16の様に、主構成体5の空気導入口1
6の側面16a,16bと、底面16c,16dが側面
側の板体10,11と接し、当該部位に隙間はない。
【0084】主構成体5を構成する中央の板体7,8
と、副構成体6を構成する側面部の板体10,11との
間で行なわれる溶接接合は、前記した板体10,11の
上部に設けられた円形凹部47a内で行なわれる。円形
凹部47aは、主炎孔53および補助炎孔63に近い部
位である。このように主炎孔53及び補助炎孔63に近
い部位において中央の板体7,8と、副構成体6を構成
する側面部の板体10,11との間を接合する理由は、
当該部位が高温にさらされ易く、変形し易いためであ
る。
【0085】従って、溶接による接合は、できるだけ炎
孔に近い部位で行なうことが望ましく、炎孔部材の側面
に相当する部位であることが推奨される。また本実施形
態では、円形凹部47aの部位で溶接接合が行なわれて
いるので、円形凹部47aの内側(内側から見れば当該
部位は突起である)が主構成体5の側面と接し、主構成
体5の側面と板体10,11の円形凹部47a以外の部
位の間に隙間が確保される。
【0086】しかし副構成体6たる板体10,11の開
口65は、空気導入口16よりも大きく、空気導入口1
6の上部は板体10,11の開口65と接していない。
従って、バーナ本体2の下端部は、二重構造の開口とな
っており、主構成体5の空気導入口16の上部に、主構
成体5の空気導入口16の上部の外壁と副構成体6たる
板体10,11の開口65の内側で形成される開口が存
在する。そして当該開口は、濃ガス導入口66として機
能する。
【0087】空気導入口16の上部については、板体
7,8の一部が欠落しており、濃ガス導入口66が開口
している。また当該部位の主構成体5には、連通孔20
が設けられている。従って空気導入口16の上部には比
較的広い空隙67があり、外部に開放されている。そし
て、この空隙67と前記したベンチュリ部23の周囲の
空隙68によって混合部70を形成している。
【0088】このように、本実施形態では、開口が二重
構造となっており、空気導入口16の上部が直接的に濃
ガス導入口66の壁の一部として機能するので、スペー
スに無駄がなく、燃焼装置の全高を低くすることができ
る。また本実施形態では、濃ガス導入口66が空気導入
口16上にあるので、濃ガス導入口66は主炎孔53、
副炎孔61a,61b、補助炎孔63に近い位置にあ
り、空気導入口16は、主炎孔53、副炎孔61a,6
1b、補助炎孔63から遠い位置にある。
【0089】主構成体5のベンチュリ部23の周囲と、
副構成体6との間は、図2,図7の様に、空隙68が形
成されている。ベンチュリ部23の周囲は、底部を除く
三方について副構成体6と離れており、ベンチュリ部2
3の周囲は、空隙68によって包囲されている。
【0090】主構成体5の淡ガス混合部25の周囲と、
副構成体6の凹部40との間は、図6の様に密着してい
る。また、淡ガス混合部25と凹部40とは、リブ部1
4において嵌合接合されており、ベンチュリ部23近傍
を流れるガスが淡ガス混合部25と凹部40との間に流
れ込まない。即ち、リブ部14は、ベンチュリ部23の
周囲に設けられた空隙68を閉塞する閉塞部として機能
する。
【0091】主構成体5と、副構成体6の濃ガス流路形
成膨出部43とは離れており、図17(a),(b)の
様に空隙71が形成されている。ただし主構成体5の導
通部26は他の部分に比べて幅が狭いので、導通部26
の側面側は他の部位よりも広い空間となっている。空隙
71は、気体流路22の両側面に位置するものであり、
主構成体5の全長にわたって広がっている。
【0092】前記した主構成体5の下部の側面に形成さ
れた空隙68と、上部に形成された空隙71の間は、図
17(a)の様に主構成体5の中間壁部19と副構成体
6の内面とが接して隙間が無く、上下の空隙68,71
は、遮蔽されている。ただ、上下の空隙68,71は、
唯一、副構成体6の溝45の部分によって連通されてい
る。即ち、副構成体6には濃ガス流路形成膨出部43
と、空気導入口16の近傍の部位とを連通する溝45が
形成されており、当該溝45によって濃ガス流路形成膨
出部43と濃ガス導入口66とが連通している。一方、
中間壁部19は平板であるから、中間壁部19の両側と
各板体10,11の溝45との間で狭窄通路72が形成
される。
【0093】ここで当該狭窄通路72の細部について説
明すると、図16の様に、狭窄通路72は中間壁部19
の連通孔20近傍に位置する。また連通孔20近傍の板
体10,11の膨出部の境界線は、連通孔20の斜め上
方に延びる開口部位と交差する。そのため上部の空隙7
1と下部の空隙68を連通する狭窄通路72は、図17
の様に、中間壁部19の連通孔20に相当する部位につ
いては一体であり、狭窄通路72の中間部に至って中間
壁部19によって左右に仕切られる。
【0094】従って、主構成体5と、副構成体6(板体
10,11)との間には、狭窄通路72を介して下部の
空隙68と上部の空隙71とを繋ぐ一連の気体流路が形
成されており、これらの気体流路は、いずれも天面に開
放されている。そして、開放面が補助炎孔63として機
能する。即ち、主炎孔53が直線状であり、副構成体6
によって形成される補助炎孔63は、主炎孔53および
副炎孔61a,61bによって構成される炎孔部に沿っ
て炎孔部の両側に位置する。また、本実施形態の燃焼装
置1では、補助炎孔63に連通する空隙71は濃ガス流
路73として機能し、空隙71と下部の空隙68とを繋
ぐ狭窄通路72が濃ガス供給路として機能する。即ち、
混合部70の一部である空隙68と濃ガス流路73を形
成する空隙71とが狭窄通路72によって繋がってい
る。
【0095】より詳細に説明すると、主構成体5を構成
する板体7,8とそれに隣接する板体10,11の間に
は隙間があり、この隙間は、両者の下端近傍から上部に
かけて狭窄通路72を介して連通している。そして下部
の隙間が混合部70として機能し、上部の隙間は濃ガス
流路73として機能する。そして濃ガス流路73は上部
が開放され、補助炎孔63が形成されている。
【0096】本実施形態の燃焼装置1では、前記した様
に、狭窄通路72は、混合部70の空隙68と濃ガス流
路73の空隙71との間に橋渡して設けられて濃ガス流
路73へ濃ガスを噴出するためのものである。即ち、当
該狭窄通路72以外には空隙68と空隙71とを繋ぐ流
路はなく、混合部70から供給される濃ガスは全て狭窄
通路72を介して補助炎孔63側へと流れる。
【0097】バーナ本体2の側面部、より詳細には空気
導入口16の上部には、図16に示すように混合部70
の一部として機能する比較的広い空隙67があり、外部
に開放されている。また主構成体5のベンチュリ部23
は、他の部分に比べて幅が狭いので、ベンチュリ部23
と両側の板体10,11の間には、図16の様に比較的
大きな空隙68がある。そして、空隙67および空隙6
8は、燃料ガスと空気を混合するための混合部70とし
て機能する一方、空隙68は、混合部70で混合された
燃料ガスを気体流路22へ分岐させる分岐部としての機
能を併せ持つ。
【0098】本実施形態の燃焼装置1では、混合部70
の流路断面積を下流側へ向かうに連れて縮小した後に、
再度拡大させる形状を採用している。即ち、図2の様
に、板体10,11は主構成体5の中間壁部19と当接
しているため、混合部70を形成する空隙67および空
隙68は、上部の濃ガス流路を形成する空隙71と遮蔽
されている。そして、板体10,11と中間壁部19と
の当接部位の上辺は濃ガス流路形成膨出部43の傾斜辺
76であり、当接部位の下辺は傾斜辺76と略平行な傾
斜辺77を形成している。従って、混合部70の上部内
壁は傾斜辺77に沿って下流側へ向けて下降傾斜して形
成されている。一方、空気導入口16の上部外壁は下流
側に向かうに連れて上昇傾斜して形成され、テーパ28
の部位に至って急激に下降傾斜している。
【0099】これにより、図16の様に、混合部70は
濃ガス導入口66から下流側へ向かうに連れて流路断面
積を縮小した先細りの形状である。そして、下流の連通
孔20に至るとベンチュリ部23を形成するテーパ28
によって流路断面積が急激に拡大した空隙68に繋がっ
ている。即ち、濃ガス導入口66からテーパ28へ至る
間は下流に向かうに連れて先細りとなり、テーパ28に
掛かる部位で流路断面積は最小となり、以降は下流へ向
かうに連れて流路断面積が急激に拡大されている。
【0100】従って、濃ガス導入口66から導入された
燃料ガスおよび空気は流路の左右に分離され、流路断面
積の縮小に伴って流速を増しつつ混合されて連通孔20
に向かう。この間、燃料ガスおよび空気は充分に混合さ
れる。そして、流路断面積が最小の部位を通過すると急
激に流路断面積が拡大され、左右に分離されつつ混合さ
れた濃ガスは流速を低下し連通孔20を介して連通して
圧力差が除去され均圧化される。
【0101】また燃焼装置1の付属品として、点火装置
81が設けられている。点火装置81は、補助炎孔63
の近傍であって、空気導入口16が設けられた部位と対
向する側の上部近傍、即ち、燃焼装置1の奥に位置して
いる。なお、点火装置81は、必ずしも燃焼装置の奥側
に設置する必要はなく、必要に応じて適宜の位置に設置
しても良い。
【0102】次に、本実施形態の燃焼装置1の燃料ガス
及び空気の流れについて説明する。本実施形態の燃焼装
置1では、前記したバーナ本体2の空気導入口16の上
部の濃ガス導入口66に燃料ガスノズル80が挿入され
る。またバーナ本体2の上流側には図示しない送風機が
設けられ、濃ガス導入口66と空気導入口16の双方に
空気が供給される。濃ガス導入口80に導入される空気
の燃料ガスに対する混合割合は、理論空気量の40%程
度であり、燃料ガス濃度が高い。即ち、前記した燃料ガ
スノズル80の挿入状態は、通常のブンゼン式燃焼バー
ナと同様であり、濃ガス導入口66と燃料ガスノズル8
0との間には隙間あるいは開口があり、当該濃ガス導入
口66には燃料ガスと共に空気が混入される。空気の燃
料ガスに対する混合割合は、理論空気量の40%程度で
あり、燃料ガス濃度の高いものである。一方、空気導入
口16には、空気のみが導入される。
【0103】そして前記した濃ガス導入口66から入っ
た燃料ガスは、混合部70において空気と混合される。
ここで混合部70は、空隙部67,68を合わせたもの
であり、混合部70の流路断面積の縮小によって燃料ガ
スと空気は強制的に混合されて濃混合ガスが作られる。
【0104】即ち、濃ガス導入口66から導入された空
気および燃料ガスは混合促進部材18に向かって移動
し、切り起こし部18bに沿って略半円状に収斂するよ
うに気流が曲げられる。そして、収斂によって衝突した
空気および燃料ガスは左右に逃げるように分離し、流路
断面積の縮小に伴って流速を増しつつ下流側の連通孔2
0へ移動する。そして、燃料ガスが連通孔20に至ると
空隙68によって流路面積が拡大して流速が低下すると
共に、分離した燃料ガスは連通孔20で連通され、燃料
ガスの圧力差が除去されて均圧化され充分に混合された
燃料ガスとなる。
【0105】混合部70で空気と十分に混合された濃ガ
スの一部は、図17に示すように狭窄通路72を通って
上部の濃ガス流路(空隙71)へ流出する。このとき、
前記したように、狭窄通路72は、燃焼装置1の奥側へ
向けて傾斜しているので、狭窄通路72から流出した濃
ガスは、濃ガス流路73内に流入し、空隙71の全域に
広がり、溝状の堰部46の間の堰部間流路46aを通っ
て上部の補助炎孔63から外部に噴射される。即ち、燃
料ガスの一部は、濃ガス流路73を主構成体5の側面に
沿って上方に流れる。
【0106】濃ガス流路73内に流入した混合ガスは、
前記した様に理論空気量の40%程度しか空気が混合さ
れておらず、燃料ガスの濃度が高い。また本実施形態の
燃焼装置1では、混合部70における前記した流路断面
積の縮小によって空気と高濃度燃料ガスとを充分混合し
た後に、更に、濃ガス流路73たる上部側の空隙71に
入る直前に狭窄通路72を通過させるので、燃料ガスお
よび空気は、充分混合される。
【0107】また本実施形態では、濃ガス供給路72は
入り口部分においては連通孔20によって左右共通であ
り、通路の中間部分で中間壁部19によって左右に分け
られる。従って左右の通路の開口断面積は、濃ガス供給
路72の中間部分の断面積だけによって決まる。ここで
濃ガス供給路72は、板体をプレス成形して形成された
溝45であり、その内側であって中間部分は、最も成形
精度が高い。また、本実施形態では、板体10,11に
設ける濃ガス供給路72は、図17(b)の様に、空隙
71と空隙68とを橋渡す様に設けられている。従っ
て、図2,図17(a)の様に、板体10,11は主構
成体5の中間壁部19と当接している。そして、板体1
0,11と中間壁部19との当接部位の上辺は濃ガス流
路形成膨出部43の傾斜辺43cであり、当接部位の下
辺は傾斜辺43cと略平行な傾斜辺43dを形成してい
る。そこで、本実施形態では、濃ガス供給路72をこれ
らの傾斜辺43c,43dと略直交させるように設けた
構造として、濃ガス供給路72のプレス成形精度を一層
向上させている。
【0108】これにより、本実施形態の燃焼装置1で
は、混合部70で混合された濃ガスが均等に左右の濃ガ
ス供給路72に均等に分割されて濃ガス流路73,73
に噴射される。さらに、濃ガス供給路72の傾斜角度の
部材間のばらつきが少ないので、濃ガスの流出方向が安
定して左右の補炎のバランスが良い。特に、本実施形態
の燃焼装置1では、混合部70で得られた混合むらのな
い濃混合ガスを濃ガス供給路72に送り込むため、左右
の補炎のバランスが良い。また、前記したように、濃ガ
ス供給路72の傾斜配置によって補助炎孔63の全長に
渡って均一に燃料ガスを流動させることができるため、
着火性、補炎性が向上すると共に、燃焼むらのない安定
した火炎を得ることができる。
【0109】また、本実施形態の燃焼装置1では、前記
したように補助炎孔63の全長に渡って略同時に均等に
濃ガスを噴出させることができるので、図1の様に、点
火装置81を燃焼装置1の奥に設けている。これによ
り、燃焼装置1に供給される空気流によって火炎が煽ら
れ難く、スムーズな着火、火移りおよび消火を可能にし
て、未燃焼ガスの発生を低減させている。また、スムー
ズな着火、火移りにより燃焼状態の変動過渡期に生じや
すい振動燃焼の発生を抑止する効果も奏する。
【0110】濃ガス流路73内に流入し、空隙71内全
域に広がった濃ガスの多くは、空隙71の上部に設けら
れた補助炎孔63から外部方向に噴射される。一方、空
隙71内に広がった濃ガスの残部は、主構成体5の突出
部31および平坦部32に設けられた連通孔33,35
から炎孔部材3側へと流れ込む。以下、この点につい
て、図18を参照しつつ詳細に説明する。
【0111】図18(a)は、前記した様に図15のA
−A断面図であり、主構成体5の連通孔35の部位で破
断した断面を示す。主構成体5の連通孔35は、前記し
た様に主構成体35の平坦部32(内側から見れば突出
部)に設けられた長孔である。一方、長手方向に関して
連通孔35と炎孔部材3との位置関係を見ると、連通孔
35は、炎孔部材3の最外側板体58に設けられた大き
い方の上方凹部56bに位置する。また連通孔35の高
さ方向の位置関係を見ると、連通孔35は最外側板体5
8よりも下の位置に設けられている。従って連通孔35
は、上方凹部56の露出部、より具体的には開口部62
bに位置する。
【0112】すなわち最外側板体58の高さhは凹凸を
有した炎孔壁形成板52a,52fの高さHよりも小さ
く、さらに最外側板体58は、炎孔壁形成板52a,5
2fの凹凸たる上方凹部56a,56bの一部を覆い、
残部は露出して開口部62a,bを構成しているが、主
構成体5の連通孔35は、当該二つの開口部62a,b
の内、大きい方の開口部62bに向かって開口してい
る。また前記した様に主構成体5の連通孔35は、主構
成体35の内側から見て突出した部位に設けられている
から、連通孔35の周囲は内側に向かって膨出してお
り、連通孔35の周囲は炎孔部材3の板面と接する。そ
のため連通孔35から放出された濃混合ガスは、直接的
に主構成体5の側面に形成された大きい方の開口部62
bに入り、副炎孔61bから外部に噴射される。
【0113】一方、主構成体5の連通孔33から放出さ
れた濃混合ガスは、前記した連通孔35から放出された
ガスとは異なる経路を経て外部に噴射される。図18
(b)は、前記した様に図15のB−B断面図であり、
主構成体5の連通孔33の部位で破断した断面を示す。
主構成体5の連通孔33は、前記した様に主構成体35
の突出部31に設けられた丸孔である。そして前記と同
様に長手方向に関して連通孔33と炎孔部材3との位置
関係を見ると、連通孔33は、炎孔部材3の最外側板体
58に設けられた小さい方の上方凹部56aに位置す
る。また連通孔35の高さ方向の位置関係は、先に説明
した連通孔35と同様であり、連通孔33は最外側板体
58よりも下の位置に設けられている。従って連通孔3
5は、上方凹部56の露出部、より具体的には開口部6
2aに位置する。
【0114】これらの点については、連通孔33と炎孔
部材3との位置関係は前記した連通孔35と同様である
が、前記した長孔状の連通孔35が、主構成体35の内
側から見て突出した部位に設けられていたのに対して、
丸孔状の連通孔33は内側から見て凹んだ位置に設けら
れている。そのため連通孔33と炎孔部材3の板面との
間には空隙がある。従って主構成体5の連通孔33は、
当該二つの開口部62a,bの内、小さい方の開口部6
2aに向かって開口しているものの、連通孔33から放
出された濃混合ガスの開口部62aへの到達率は、先の
場合よりも低い。従って小さい方の連通孔33から放出
された濃混合ガスは、その一部が構成体5の側面に形成
された小さい方の開口部62aに入り、副炎孔61bか
ら外部に噴射される。一方、連通孔33から放出された
濃混合ガスの中で、開口部62aに入らなかったガス
は、中間火炎孔78内に噴射され、主炎孔53の内外を
連通する連通孔74から放出された淡混合ガスによって
薄められて中間的な濃度となる。
【0115】すなわち前記した様に炎孔部材3の外側に
位置する炎孔壁形成板52a,52fの凸部50には、
主炎孔53の内外を連通する連通孔74が設けられてい
る。図18(c)は、前記した様に図15のC−C断面
図であり、主炎孔53の内外を連通する連通孔74の部
位で破断した断面を示す。図に示すように、本実施形態
では、主炎孔53の内外を連通する連通孔74が設けら
れており、当該連通孔74は、直接的に中間火炎孔78
と連通している。そのため主炎孔53側の連通孔74か
ら放出された淡混合ガスと、補助炎孔部63a側から連
通孔33を介した流れ込んだ濃混合ガスが中間火炎孔7
8内で混合され、中間的な濃度となって外部に噴射され
る。
【0116】説明を燃料ガスが混合部70で混合された
段階に戻すと、混合部70(空隙部67,68)におい
て充分混合された燃料ガスの残部は、ベンチュリ部23
の近傍に至り、気体流路22の一部たるベンチュリ部2
3を包囲する空隙68(分岐部)に流れ込む。そして燃
料ガスの残部は、ベンチュリ部23に設けられたガス導
入孔29から、主構成体5の内部に入る。すなわち燃料
ガスは、ガス導入孔29を経由して淡ガス流路22に入
る。
【0117】ここで本実施形態では、ガス導入孔29
は、主構成体5の断面積が部分的に狭くなった部位に設
けられている。そのため当該部位においてはガスの流速
が速く、当該部位の内部は負圧傾向となっている。一
方、ベンチュリ部23の周囲は、濃ガス流路73の一部
で包囲されており、ベンチュリ部23の周囲には、濃混
合ガスが十分に存在する。そのためベンチュリ部23の
周囲の濃混合ガスが、主構成体5の負圧によって吸い込
まれる。また、ベンチュリ部23の周囲の濃ガス流路7
3は、リブ部14において閉塞されている。そのため、
ベンチュリ部23の周囲の濃混合ガスは、主構成体5と
副構成体6との間に流れ込まない。従って、ガス導入口
29には、所定量の濃混合ガスが流れ込む。ガス導入孔
29から吸い込まれた燃料ガスは、空気の流れに対して
垂直方向に突入し、主構成体5内(気体流路22)を流
れる空気と混合される。
【0118】そして燃料ガスは、大きく曲回した淡ガス
混合部25でさらに混合が促進され、導通部26を経て
炎孔部材配置部27に至り、炎孔部材3に流入する。炎
孔部材3に流入した淡ガスの大部分は、主炎孔53から
外部に噴射され、燃焼される。また、炎孔部材3に流入
した淡ガスの残部は、先の説明の様に炎孔壁形成板材5
2a,52fの連通孔74から中間火炎孔78内に流入
する。中間火炎孔78内に流入した淡ガスは、中間火炎
孔78内において連通孔33から流入した高濃度の燃料
ガスと混合され中間濃度の混合ガスとなり外部に噴射さ
れる。
【0119】燃料ガスは、それぞれ上記した経路を辿り
外部に噴射される。主炎孔53、副炎孔61a,61
b、補助炎孔63および中間火炎孔78から噴射された
燃料ガスは、燃焼装置1の上方に設けられた点火装置8
1と突起部59の間に発生する火花により点火され、火
炎を発生する。即ち、炎孔部材3の主炎孔53からは淡
ガスが噴射され比較的大きな火炎(主炎)を形成する。
また、主炎孔53の側面に位置する補助炎孔63からは
濃ガスが噴射され、主炎よりも小さな火炎(補炎)を形
成する。また、主炎孔53に隣接する副炎孔61a,6
1bからは、補助炎孔63の側面に設けられた連通孔3
3,35から流入した濃ガスが噴射され、主炎よりも小
さな火炎(副炎)を形成する。さらに、中間火炎孔78
からは、中間濃度の燃料ガスが噴射され、主炎および副
炎と、補炎との間に火炎(中間火炎)を形成する。
【0120】主炎孔53から噴射された淡混合ガスによ
り形成される火炎(主炎)の側方において、補助炎孔6
3から噴射された濃ガスが燃焼され主炎よりも小さい火
炎(補炎)が形成される。補助炎孔63から噴射された
濃混合ガスは、大部分が完全燃焼され、安定性の高い火
炎(補炎)を形成する。また、副炎孔61a,61bか
ら噴射された高濃度ガスは、完全燃焼されて主炎孔53
に隣接する位置に安定性の高い火炎(副炎)を形成す
る。さらに、中間火炎孔78からは、中間濃度の燃料ガ
スが噴射され中間火炎を形成する。主炎孔53から噴射
された淡混合ガスが燃焼し発生する火炎(主炎)の基部
には、副炎孔61a,61b、補助炎孔63および中間
火炎孔78に形成された小さな火炎が発生する熱量によ
り安定化される。そのため、本実施形態の燃焼装置1
は、振動燃焼がほとんど起こらず、燃焼騒音が極めて小
さい。
【0121】また、燃焼装置1に供給された燃料ガスの
大部分は、主炎孔53、副炎孔61a,61b、補助炎
孔63、並びに中間火炎孔78において完全燃焼され
る。従って、燃焼装置1によれば、一酸化炭素等の有毒
ガスの発生量を最低限に抑制し、環境に調和した燃焼駆
動が可能である。また、燃焼装置1は、燃料に供せず排
出される未燃成分が極めて少ないため、燃焼駆動時のエ
ネルギー変換効率が高く、所望の燃焼量を的確に発生す
ることができる。さらに、本実施形態の燃焼装置1は、
有毒ガスや未燃成分の排出量が非常に少ないため、近隣
の人に異臭や目への刺激等の不快感を与えない。
【0122】燃焼装置1は、主炎孔53を形成する炎孔
壁形成板52a,52fに外部方向に膨出した保炎部6
0を設けているため、その分だけ主炎孔53自身の熱容
量が大きい。そのため、ターンダウン時等に火炎が主炎
孔53に近づき、主炎孔53が加熱される状態となって
も、主炎孔53は極度に高温とならない。そのため、燃
焼装置1は、従来の燃焼装置に比べて過酷な燃焼駆動を
行っても熱変形等が起こりにくい。従って、燃焼装置1
は、従来の燃焼装置に比べてターンダウン比(T.D.
R.)が大きい。
【0123】また、燃焼装置1は、火炎が主炎孔53に
近づいても、主炎孔53は極度に加熱されないため、主
炎孔53に形成される火炎を小さくし燃焼装置1の小型
化を図ることができる。
【0124】燃焼装置1は、主炎孔53の間の節部54
に、上方に突出した突起部59を設け、これを点火プラ
グ81による放電のターゲットとして利用するものであ
る。そのため、燃焼装置1は、点火プラグ81等の点火
装置との位置関係が多少ずれていても、燃料ガスに確実
に点火することができる。
【0125】上記した実施形態において、燃焼装置1
は、点火プラグ81による放電のターゲットである突起
部59を主炎孔53の間の節部54に設けた構成であっ
たが、突起部59は、主構成体5や副構成体6の上方側
の端部等、主炎孔53、副炎孔61a,61bおよび補
助炎孔63といった燃料ガスが噴出される部分の近傍で
あればいかなる場所に設けられていても良い。また、突
起部59は、節部54の上方に加えて、主構成体5や副
構成体6の上方側の端部等、節部54とは異なる位置に
設ける構成も推奨される構成である。かかる構成によれ
ば、点火プラグ81の位置が大幅にずれても、節部54
に設けた突起部59と、主構成体5あるいは副構成体6
に設けた突起部との間でスパークさせることができ、燃
料ガスに確実に点火することができる。
【0126】また、上記した実施形態において、燃焼装
置1は、主構成体5および副構成体6を重ね合わせた状
態で淡ガス混合片22aと凹部片40bとにわたってか
しめることにより形成されたリブ部14を有し、ベンチ
ュリ部23の周囲の濃ガス流路73は、リブ部14にお
いて閉塞されている。そのため、濃ガス流路73を流れ
る燃料ガスは、主構成体5および副構成体6の間に流れ
込まず、確実にガス導入口29内に導入される。よっ
て、燃焼装置1は、主炎孔53から噴出する燃料ガスの
ガス濃度が常に安定しており、安定した燃焼駆動を行う
ことができる。
【0127】上記した実施形態において、燃焼装置1
は、ベンチュリ部23よりもガスの下流側の位置にのみ
リブ部14を設けたものであったが、図7に示す様に主
構成体5と副構成体6とを密着させるべき位置に複数の
リブ(嵌合接合部)を設けたものであってもよい。即
ち、燃焼装置1は、図7に示すように主構成体5の中間
壁部片19aと、副構成体6の中間密接片45aとにわ
たってリブ部90a,90bを設けた構成とすることも
可能である。かかる構成によれば、溝45内を流れる高
濃度の燃料ガスが主構成体5および副構成体6の間に流
れ込むのを防止でき、濃ガス流路73に所定量の燃料ガ
スを供給することができる。従って、前記した構成によ
れば、主炎孔53,副炎孔61,補助炎孔63および中
間火炎孔78から噴射される燃料ガスの濃度を安定さ
せ、安定した燃焼駆動を行うことができる。
【0128】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、燃焼駆
動時における火炎のリフトを最小限に抑制し、燃料ガス
を安定燃焼することができる。
【0129】請求項2,3,6に記載の発明によれば、
補助炎孔部側から空隙部に燃料ガスを確実に供給し、空
隙部に火炎を形成することにより主炎孔に形成される火
炎を安定化することができる。
【0130】請求項4に記載の発明によれば、空隙部に
小さく安定した火炎を形成することができ、主炎孔に形
成される火炎を確実に安定化することができる。
【0131】請求項5に記載の発明によれば、空隙部を
最外側板体により分割することにより、空隙部に安定し
た火炎を形成することができる。
【0132】請求項7に記載の発明によれば、主炎孔が
補助炎孔に近接する部位において発生する3段階の濃度
の火炎により、主炎孔に形成される火炎を安定化するこ
とができる。
【0133】請求項8に記載の発明によれば、副炎孔に
形成される火炎により主炎孔に形成される火炎を安定化
させるのに充分な熱量を発生することができる。
【0134】請求項9乃至11に記載の発明によれば、
放電を行う点火プラグ等の装置と燃焼装置との位置関係
が多少ずれていても確実に点火し、安定燃焼することが
できる。
【0135】請求項12に記載の発明によれば、主炎孔
に供給される淡ガスと、補助炎孔に供給される濃ガスと
の濃度比率を安定化することが可能であり、燃焼駆動を
安定化することができる。
【0136】請求項13に記載の発明によれば、主炎孔
に隣接する位置に容易かつ確実に空隙部を形成すること
ができ、主炎孔に形成される火炎を確実に安定化するこ
とができる。
【0137】請求項14に記載の発明によれば、燃料ガ
スを安定燃焼することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるの燃焼装置を示す斜
視図である。
【図2】図1に示す燃焼装置の分解斜視図である。
【図3】図1に示す燃焼装置を構成する主構成体を構成
する板体を示す正面図である。
【図4】図1に示す燃焼装置を構成する副構成体を構成
する板体を示す正面図である。
【図5】図1に示す燃焼装置の製造工程を示し、図4に
示す副構成体を構成する板体に、図3に示す燃焼装置の
主構成体を載置してかしめた状態を示す正面図である。
【図6】(a)は図5のD−D断面図であり、(b)は
図5のE−E断面図である。
【図7】本発明の他の実施形態における図5に相当する
正面図である。
【図8】図1に示す燃焼装置で使用する炎孔部材の展開
図である。
【図9】図1に示す燃焼装置で使用する炎孔部材の製造
工程を示す説明図である。
【図10】図1に示す燃焼装置が備える炎孔部材を示す
斜視図である。
【図11】図10の要部拡大斜視図である。
【図12】図1に示す燃焼装置の製造工程を示す部分斜
視図である。
【図13】図1に示す燃焼装置のA方向矢視図である。
【図14】図13に示す燃焼装置の要部拡大平面図であ
る。
【図15】図1に示す燃焼装置の一部破断正面図であ
る。
【図16】図1に示す燃焼装置の要部拡大斜視図であ
る。
【図17】(a)は図1のB−B断面図であり、(b)
は図1のC−C断面図である。
【図18】図15に示す燃焼装置のA−A断面図であ
り、同(b)は図15のB−B断面図であり、同(c)
は、図15に示す燃焼装置のC−C断面図である。
【図19】(a)は従来の燃焼装置の拡大平面図であ
り、(b)は(a)の要部を示す平面図である。
【符号の説明】
1 燃焼装置 3 炎孔部材(主炎孔部) 16 空気導入口 22 気体流路(淡ガス流路) 33,35 連通孔 52 炎孔壁形成板 53 主炎孔 54 節部 56a,56b 上方凹部 58 最外側板体 59 接続部(突起) 61a,61b 副炎孔(空隙部) 63 補助炎孔 63a 補助炎孔部(補助炎孔部) 66 濃ガス導入口 70 混合部 72 狭窄通路(濃ガス供給路) 81 点火装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木村 新悟 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 (72)発明者 秋山 隆 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 (72)発明者 畑 秀典 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 (72)発明者 井口 雅博 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 (72)発明者 長谷川 敬 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 (72)発明者 杉江 繁男 兵庫県神戸市中央区江戸町93番地 株式会 社ノーリツ内 Fターム(参考) 3K017 AA02 AA06 AB02 AB09 AC02 AD01 AD08 3K065 TA01 TA13 TA15 TC02 TD05 TG01 TH04

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺状にのびる主炎孔部と、前記主炎孔
    部に沿って配された補助炎孔部を有し、前記主炎孔部に
    は一定濃度の燃料ガスを放出して主炎を発生させる主炎
    孔が形成され、補助炎孔部には主炎を発生させる燃料ガ
    スとは濃度の異なる燃料ガスを放出して補炎を発生させ
    る補助炎孔が形成された燃焼装置において、前記主炎孔
    部は凹凸を有した炎孔壁形成板を備えていて炎孔の幅が
    部分的に異なり、あるいは前記主炎孔部は、炎孔壁形成
    板を備えていて炎孔が長手方向に分割されており、主炎
    孔部の炎孔壁形成板と補助炎孔部との間に幅が部分的に
    異なる空隙部あるいは長手方向に区切られた空隙部を有
    し、前記空隙部から、補助炎孔から放出される燃料ガス
    と同等濃度の燃料ガス、あるいは補助炎孔から放出され
    る燃料ガスと主炎孔から放出される燃料ガスとの中間濃
    度の燃料ガスを放出することを特徴とする燃焼装置。
  2. 【請求項2】 補助炎孔部に至る流路に、空隙部と連通
    する連通孔が設けられていることを特徴とする請求項1
    に記載の燃焼装置。
  3. 【請求項3】 補助炎孔部に至る流路に、空隙部と連通
    する連通孔が設けられ、当該連通孔は炎孔壁形成板の補
    助炎孔部側から見て凹部となる部位に向かって開口する
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃焼装置。
  4. 【請求項4】 空隙部は、長手方向に分割されており、
    当該分割部分は互いに独立していることを特徴とする請
    求項1乃至3のいずれかに記載の燃焼装置。
  5. 【請求項5】 主炎孔部は複数の板体を有し、当該板体
    同士の隙間によって主炎孔を形成するものであり、炎孔
    壁形成板よりも外側に最外側板体を有し、炎孔壁形成板
    と最外側板体の間によって前記空隙部が形成されること
    を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の燃焼装
    置。
  6. 【請求項6】 最外側板体の高さは凹凸を有した板体よ
    りも小さく、さらに最外側板体は、炎孔壁形成板の凹凸
    の一部を覆い、残部は露出し、補助炎孔部に至る流路に
    は連通孔が設けられ、当該連通孔は、炎孔壁形成板の凹
    凸部分であって、最外側板体から露出した部分に向かっ
    て開口していることを特徴とする請求項5に記載の燃焼
    装置。
  7. 【請求項7】 補助炎孔部は壁面部を有し、当該壁面部
    と最外側板体の間に隙間が形成され、当該隙間からは、
    補助炎孔から放出される燃料ガスと主炎孔から放出され
    る燃料ガスの中間濃度の燃料ガスが放出されることを特
    徴とする請求項5又は6に記載の燃焼装置。
  8. 【請求項8】 主炎孔から空気が過剰に混合された淡混
    合ガスが放出され、補助炎孔からは淡混合ガスよりも濃
    度の高い濃混合ガスが放出されることを特徴とする請求
    項1乃至7のいずれかに記載の燃焼装置。
  9. 【請求項9】 炎孔の幅の細い部分、或いは炎孔が分割
    された節の部分に突起が設けられ、さらに放電により点
    火する点火装置を備え、前記突起が放電のターゲットと
    なっていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか
    に記載の燃焼装置。
  10. 【請求項10】 主炎孔部は、短冊状の複数の板が幅の
    狭い接続部を介して相互に連結された板体によって製作
    され、前記接続部を折り曲げたものであり、板体を折り
    曲げて主炎孔部を構成した際に接続部は他の部位から突
    出し、放電のターゲットとなる突起を形成することを特
    徴とする請求項9に記載の燃焼装置。
  11. 【請求項11】 主炎孔部と、放電により点火する点火
    装置を備えた燃焼装置において、主炎孔部は、短冊状の
    複数の板が幅の狭い接続部を介して相互に連結された板
    体によって製作され、前記接続部を折り曲げたものであ
    り、板体を折り曲げて主炎孔部を構成した際に接続部は
    他の部位から突出し、放電のターゲットとなる突起を形
    成することを特徴とする燃焼装置。
  12. 【請求項12】 空気又は低濃度の燃料ガスが導入され
    る空気導入口と、空気及び高濃度の燃料ガスが導入され
    る濃ガス導入口と、前記空気導入口と主炎孔とを連通し
    主炎孔に燃料ガスを供給する淡ガス流路と、補助炎孔と
    連通する濃ガス流路と、前記濃ガス導入口と連通し燃料
    ガスと空気とを混合させる混合部と、当該混合部で調整
    された高濃度の燃料ガスの一部を淡ガス流路に供給し、
    前記高濃度の燃料ガスの残部を濃ガス流路に供給するこ
    とを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の燃
    焼装置。
  13. 【請求項13】 凹部および凸部を有する複数の炎孔壁
    形成板を重ね合わせ、前記凸部同士の隙間によって主炎
    孔を形成した主炎孔部材を具備した燃焼装置おいて、前
    記主炎孔部材は、炎孔壁形成板の外側に最外側板体を有
    し、当該最外側板体と前記凹部との間に空隙部が形成さ
    れていることを特徴とする燃焼装置。
  14. 【請求項14】 空隙部は、長手方向に分割されてお
    り、開口面積の異なる部分が混在していることを特徴と
    する請求項1乃至5および請求項13のいずれかに記載
    の燃焼装置。
JP2002071096A 2002-01-24 2002-03-14 燃焼装置 Pending JP2003269705A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002071096A JP2003269705A (ja) 2002-03-14 2002-03-14 燃焼装置
US10/348,250 US6746236B2 (en) 2002-01-24 2003-01-21 Combustion apparatus
US10/348,058 US6786717B2 (en) 2002-01-24 2003-01-21 Combustion apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002071096A JP2003269705A (ja) 2002-03-14 2002-03-14 燃焼装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003269705A true JP2003269705A (ja) 2003-09-25

Family

ID=29201457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002071096A Pending JP2003269705A (ja) 2002-01-24 2002-03-14 燃焼装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003269705A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012137219A (ja) * 2010-12-24 2012-07-19 Noritz Corp 濃淡燃焼式バーナ
JP2014163595A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Rinnai Corp 偏平バーナ
US9115891B2 (en) 2010-12-16 2015-08-25 Noritz Corporation Rich-lean combustion burner
US9115889B2 (en) 2011-12-09 2015-08-25 Noritz Corporation Rich-lean combustion burner and combustion apparatus
US9115888B2 (en) 2011-05-30 2015-08-25 Noritz Corporation Rich-lean combustion burner
JP2015166660A (ja) * 2014-03-04 2015-09-24 パーパス株式会社 バーナ、燃焼装置および燃焼方法
US9228742B2 (en) 2011-12-28 2016-01-05 Noritz Corporation Rich-lean combustion burner and combustion apparatus
WO2016085237A1 (ko) * 2014-11-25 2016-06-02 주식회사 경동나비엔 과농 희박 연소장치
WO2020004829A1 (ko) * 2018-06-29 2020-01-02 주식회사 경동나비엔 연소장치의 염공부 구조
JP2020535372A (ja) * 2017-09-19 2020-12-03 キュンドン ナビエン シーオー.,エルティーディー. 燃焼装置の炎孔部構造
CN112352128A (zh) * 2018-06-29 2021-02-09 庆东纳碧安株式会社 燃烧设备的火焰端口单元结构
KR102428969B1 (ko) * 2022-03-17 2022-08-03 화신주방산업(주) 조리기구용 버너

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9115891B2 (en) 2010-12-16 2015-08-25 Noritz Corporation Rich-lean combustion burner
JP2012137219A (ja) * 2010-12-24 2012-07-19 Noritz Corp 濃淡燃焼式バーナ
US9115888B2 (en) 2011-05-30 2015-08-25 Noritz Corporation Rich-lean combustion burner
US9115889B2 (en) 2011-12-09 2015-08-25 Noritz Corporation Rich-lean combustion burner and combustion apparatus
US9228742B2 (en) 2011-12-28 2016-01-05 Noritz Corporation Rich-lean combustion burner and combustion apparatus
JP2014163595A (ja) * 2013-02-26 2014-09-08 Rinnai Corp 偏平バーナ
US9927143B2 (en) 2014-03-04 2018-03-27 Purpose Co., Ltd. Burner, combustion apparatus, water heating apparatus and combustion method
JP2015166660A (ja) * 2014-03-04 2015-09-24 パーパス株式会社 バーナ、燃焼装置および燃焼方法
WO2016085237A1 (ko) * 2014-11-25 2016-06-02 주식회사 경동나비엔 과농 희박 연소장치
AU2015354930B2 (en) * 2014-11-25 2018-11-15 Kyungdong Navien Co., Ltd. Rich lean combustion apparatus
JP2020535372A (ja) * 2017-09-19 2020-12-03 キュンドン ナビエン シーオー.,エルティーディー. 燃焼装置の炎孔部構造
JP7026211B2 (ja) 2017-09-19 2022-02-25 キュンドン ナビエン シーオー.,エルティーディー. 燃焼装置の炎孔部構造
US11852337B2 (en) 2017-09-19 2023-12-26 Kyungdong Navien Co., Ltd. Flame hole unit structure of combustion apparatus
WO2020004829A1 (ko) * 2018-06-29 2020-01-02 주식회사 경동나비엔 연소장치의 염공부 구조
CN112352128A (zh) * 2018-06-29 2021-02-09 庆东纳碧安株式会社 燃烧设备的火焰端口单元结构
CN112352128B (zh) * 2018-06-29 2023-07-18 庆东纳碧安株式会社 燃烧设备的火焰端口单元结构
US11920783B2 (en) 2018-06-29 2024-03-05 Kyungdong Navien Co., Ltd Flame port unit structure of combustion apparatus
KR102428969B1 (ko) * 2022-03-17 2022-08-03 화신주방산업(주) 조리기구용 버너

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6746236B2 (en) Combustion apparatus
JP5646380B2 (ja) 濃淡バーナ
JP2003269705A (ja) 燃焼装置
WO2007086146A1 (ja) 燃焼装置
JP2003269707A (ja) 燃焼装置
JP2007225267A (ja) 燃焼装置
CN113503540A (zh) 一种一体式浓淡燃烧器
JP3674853B2 (ja) 燃焼装置
JP3636347B2 (ja) 燃焼装置
JP5283568B2 (ja) バーナ及びそれを用いた燃焼器
JP3713708B2 (ja) 燃焼装置
JP3680943B2 (ja) 燃焼装置
JP2682447B2 (ja) 燃焼装置
JP3603948B2 (ja) 燃焼装置
JP5668974B2 (ja) 濃淡燃焼式バーナ
JP4803430B2 (ja) 燃焼装置、並びに、燃焼ユニット
JP3128499B2 (ja) 偏平ガス機器用バーナ
JP2008045759A (ja) 燃焼装置、並びに、給湯装置
JP3603949B2 (ja) 燃焼装置
JP2002048312A (ja) 燃焼装置及び燃焼装置の製造方法
JP4807571B2 (ja) 燃焼装置
JP2788863B2 (ja) 燃焼装置
JP2833644B2 (ja) 偏平ガス機器用バーナ
JP2502697B2 (ja) ガスバ―ナ
JP4947340B2 (ja) 二段燃焼装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050310

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050329

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20050527

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20050805