JP2715909B2 - 燃焼装置 - Google Patents

燃焼装置

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JP2715909B2 JP6126790A JP12679094A JP2715909B2 JP 2715909 B2 JP2715909 B2 JP 2715909B2 JP 6126790 A JP6126790 A JP 6126790A JP 12679094 A JP12679094 A JP 12679094A JP 2715909 B2 JP2715909 B2 JP 2715909B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、燃焼装置に関するもの
であり、特に小型ボイラーや給湯装置への適用が好適な
燃焼装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】燃焼装置は、ボイラーや給湯装置の主要
な構成部品であり、工場はもとより、一般家庭にも広く
普及している。ところで、近年酸性雨による環境破壊が
深刻な社会問題となり、NOX (窒素酸化物)の総排出
量を減少させることが急務となっている。そこで、家庭
用等の小型の燃焼装置についても、NOX の発生を極力
減少させる工夫が要求されている。
【0003】小型の燃焼装置の分野でNOX を減少させ
る対策としては、燃料ガスを希薄な状態で燃焼させる方
法が考えられる。ところが燃料ガスを希薄にして燃焼さ
せると、火炎がリフトし、どうしても火炎が不安定にな
る。そこでこの対策として濃淡燃焼と称される燃焼方式
の採用が注目されている。ここで濃淡燃焼とは、燃料ガ
スに理論空気量の1.6倍程度の空気を予混合した希薄
な混合ガス(以下淡混合ガス)から主炎を発生させ、こ
の主炎の近辺に、空気の混合量が少なく燃料ガス濃度が
高い混合ガス(以下濃混合ガス)から発生する補炎を配
置したものである。
【0004】濃淡燃焼を応用した燃焼装置には、例えば
特開平4−186004号に開示された構成が知られて
いる。特開平4−186004号に開示された燃焼装置
では、空気と燃焼ガスを混合して淡混合ガスを混合する
混合室内に、濃混合ガスの流路となる燃焼内管を設けた
構成が採用されている。そして混合室の上部に淡ガス炎
孔を設け、燃焼内管には濃ガス炎孔が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の燃焼装置
は、板金プレス製のバーナが採用可能であり、製造が容
易であると言う点で優れたものである。しかしながら従
来技術の燃焼装置では、濃ガス炎孔が淡ガス炎孔の中央
部に位置するため、補炎が主炎をホールドする作用が劣
ると言う不満がある。即ち従来技術の構成によると、補
炎は、主炎の中央部に発生するため、主炎の内でも、外
側寄りに位置する部分は補炎から遠く離れてしまい、当
該部分における主炎のリフトは防ぎがたい。
【0006】またこの種の燃焼装置では、燃焼装置内で
空気と燃料ガスが混合されて淡混合ガスが作られるため
に、燃焼装置の特定の位置に空気取り入れ口を作る必要
がある。即ちこの種の燃焼装置では、淡混合ガスの流路
は一部が外気に開放されていなければならない。しかし
ながら本発明者らの研究によると、淡混合ガスの流路
は、どの位置で開放されていても良いというものではな
く、特定の位置から空気が取り入れられ、また特定の位
置では空気の流れが遮断される必要がある。
【0007】この点、本発明者らの研究によると、空気
の取り入れ口は、ガス流路のなるべく中央に設けられて
いることが望ましく、端の部分や角を通る線上に開口が
あることは極力避けるべきであることが判明した。この
理由はガス流路の角の部分では、濃混合ガスの拡散性が
悪いため、ガス流路の角を通過する経路に開口がある
と、当該開口から入った空気は、燃料ガスの濃度が極め
て薄い状態のままで炎孔から放出されてしまうためであ
る。その結果流路の角の部分に開口があると、炎孔の端
部の火炎がリフトしてしまう事態となる。
【0008】これを図面を示して説明すると次の通りで
ある。図23は、従来技術における燃焼装置の部分平面
図である。図24は、図23の燃焼装置から炎孔部材の
一部を切り欠いた状態の部分平面図である。図25は、
図23の燃焼装置からさらに燃焼管本体と外側ガス流路
の一部を切り欠いた状態の部分平面図である。図26
は、図23の燃焼装置の部分底面図である。
【0009】図23乃至26に示した燃焼装置100で
は、燃焼管本体101を中心として、その両脇に外側ガ
ス流路102が配されている。燃焼管本体101の側面
の突起には孔106が設けられ、燃焼管本体101は突
起106を介して外側ガス流路102と接している。そ
して外側ガス流路102の壁面同志によって淡混合ガス
流路が形成されており、この淡混合ガス流路内に炎孔部
材105が配置されている。また淡混合ガス流路の下側
は、図26の様に空気取り入れ口103が開口してい
る。また燃焼管本体101の端部側は、傾斜形状になっ
ており、一方の外側ガス流路102の凹部の角は角張っ
ているので、当該部分では、やや歪な形の空気取り入れ
口104となっている。
【0010】そして図25の様に、燃焼管本体101の
側面の突起には孔106が設けられ、また平坦な部分に
は孔107が設けられている。燃焼管本体101の孔1
06は外側ガス流路102と連通している。一方孔10
7は、燃焼管本体101と外側ガス流路102の間に開
口している。濃混合ガスは、燃焼管本体101から孔1
06を経て外側ガス流路102に入り、上昇して淡ガス
炎孔108から噴射され、補炎を発生させる。また淡混
合ガス流路では、燃焼管本体101の孔107から放出
された濃混合ガスと、燃焼管本体101と外側ガス流路
102の間の隙間から流れ込んだ空気が混合される。こ
うして混合された淡混合ガスは、炎孔部材105から外
気に噴射され、主炎を発生させる。
【0011】ところで、燃焼管本体101の孔107か
ら放出された濃混合ガスは、空気と混合されつつ淡混合
ガス流路内の流れに沿って上昇するが、淡混合ガス流路
内の空気流は、燃焼装置下部の空気取り入れ口104か
ら炎孔に向かう比較的単純な流れであり、淡混合ガス流
路内での空気の対流は期待できない。そのため孔107
を出た濃混合ガスは、ある程度拡散するものの横方向へ
の広がりは少ない。
【0012】従って炎孔部材105から均一な濃度の淡
混合ガスを噴射させる為には、燃焼管本体101に孔1
07を均等に設ける必要がある。しかしながら、この種
の燃焼装置100では、燃焼管本体101は、金属板を
プレスし、その一部を膨出させることによって金属板同
志に隙間を設けているので、膨出部、即ちプレスの際に
金属が延ばされる部位には孔は設けられない。図で示せ
ば燃焼管本体101の角部111には孔を設けることが
困難である。
【0013】そのため当該部分を通過する空気は、燃料
ガスが接する機会が少なく、炎孔部材105の相当部分
からは、空気がそのまま噴射されてしまう。従って燃焼
管本体101の角と外側ガス流路102の隙間には、極
力空気の通過が無いことが望ましい。しかし、板金プレ
ス製のガス流路では、角部での気密性を確保したり、空
気の流通を遮断することは困難である。そこで流路の角
に何らかの詰め物をする方策が考えられるが、燃焼装置
は相当の高温にさらされるものであるため適当な材料は
見当たらず、また詰め物をする方法では製造工程の増加
は避けられない。
【0014】この問題点は、濃混合ガス流路を構成する
外側ガス流路についても同様のことが言え、濃混合ガス
流路の角に隙間があると、安定であるべき補炎自身がリ
フトしてしまい、主炎の安定を図る事は困難となる問題
があった。先の図面の例で説明すると、従来技術の燃焼
装置100では、外側ガス流路102をプレス成形で製
作する場合、上部の角の金属板合わせ部、特に外側ガス
流路102を凹形にさせるための幅付け部112にどう
しても隙間113が開いてしまう。
【0015】また同じく図26の様に、外側ガス流路1
02の下端部の金属板合わせ部、特に幅付け部112に
も成形上どうしても隙間115ができてしまう。そのた
め、従来技術の燃焼装置100では、上下の隙間11
3,115を空気が通り抜け、安定であるべき補炎自身
がリフトしてしまう問題があった。そのため従来技術の
燃焼装置では、火炎の安定性が悪く、局部的に高温部が
できてNOX の発生が多かったり、逆に不完全燃焼を起
こして一酸化炭素を発生させる危険があった。
【0016】そこで本発明は、従来技術の上記した問題
点に注目し、火炎の安定性を向上させてNOX や一酸化
炭素の発生を未然に防止することができる燃焼装置を提
供することを目的とする。また併せて補炎を主炎の外側
に発生させることが容易であり、且つ燃料供給系統が簡
単で狭い場所にも設置することができる燃焼装置を提供
することを目的とする。さらに本発明は、ガス流路の特
定の位置からの空気の侵入や、空気の流通を遮断し、火
炎が安定である燃焼装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】そして上記した目的を達
成するための本発明は、高濃度の燃料ガスを噴射する濃
ガス炎孔と、低濃度の燃料ガスを噴射する淡ガス炎孔を
備えた燃焼装置において、高濃度の燃料ガスを供給する
燃焼管本体と、高濃度の燃料ガスを濃ガス炎孔に導く二
つの外側ガス流路を有し、燃焼管本体および外側ガス流
路は、いずれも金属板が配列され当該金属板同志の間に
空間が形成されたものであり、燃焼管本体と外側ガス流
路は、燃焼管本体を挟んでその両脇に外側ガス流路が配
置され、外側ガス流路は燃焼管本体の頂部よりも突出し
た状態であって外側ガス流路の壁面によって淡混合ガス
流路が形成され、燃焼管本体にはバーリング加工孔が設
けられ、また外側ガス流路には孔が設けられ、燃焼管本
体のバーリング加工孔は外側ガス流路の孔と連通し、さ
らに燃焼管本体と外側ガス流路の間にはガス放出部とし
て機能する空間があり、燃焼管本体にはガス放出部に高
濃度の燃料ガスを供給する孔が設けられており、ガス放
出部の下部には空気取り入れ口が開口していて淡混合ガ
ス流路は空気取り入れ口と連通すると共に淡混合ガス流
路の燃焼管本体上方には淡ガス炎孔が配置されているこ
とを特徴とする燃焼装置である。
【0018】また上記した目的を達成するためのもう一
つの発明は、高濃度の燃料ガスを噴射する濃ガス炎孔
と、低濃度の燃料ガスを噴射する淡ガス炎孔を備えた燃
焼装置であって、濃ガス炎孔或いは淡ガス炎孔と連通す
る少なくとも2つの外側ガス流路と、高濃度の燃料ガス
を供給する燃焼管本体を有し、外側ガス流路および燃焼
管本体はいずれも金属板が配列され当該金属板同志の間
に空間が形成されたものであり、外側ガス流路は中央が
凹んでおり、2つの外側ガス流路の凹部間に燃焼管本体
が内包された構成のものにおいて、外側ガス流路の凹部
の角には膨出部が設けられていることを特徴とする燃焼
装置である。
【0019】さらに同様の目的を達成するための他の発
明は、高濃度の燃料ガスを噴射する濃ガス炎孔と、低濃
度の燃料ガスを噴射する淡ガス炎孔を備えた燃焼装置で
あって、濃ガス炎孔又は淡ガス炎孔に連通するガス流路
の少なくとも一つは、金属板が配列され当該金属板同志
の間に空間が形成されて成るものにおいて、前記ガス流
路を構成する金属板同志の端部合わせ部では、一方の金
属板の端部が他方の端部側に折り返されて金属板同志の
合わせ部を覆っていることを特徴とする燃焼装置であ
る。
【0020】また上記の発明の実施態様として好ましい
発明は、ガス流路には、少なくとも2つの外側ガス流路
と、内側ガス流路があり、外側ガス流路は金属板が配列
されてなる独立した流路であり、外側ガス流路は主にガ
スが通過する隙間が形成されていると共に上端に炎孔を
備え下端が閉塞された流路部と、流路部の両端にあって
該流路部に対して略垂直方向に延びる幅付け部と、該幅
付け部の端部にあって、流路部と略平行に延び他の外側
ガス流路或いは内側ガス流路と接合するフランジ部を有
し、前記幅付け部の上端或いは下端の少なくともいずれ
かの部位において一方の金属板の端部が他方の端部側に
折り返されて金属板同志の合わせ部を覆っていることを
特徴とする。
【0021】さらにもう一つの実施態様としての発明
は、ガス流路には、少なくとも2つの外側ガス流路と、
内側ガス流路があり、外側ガス流路は金属板が配列され
てなる独立した流路であり、外側ガス流路は主にガスが
通過する隙間が形成されていると共に上端に炎孔を備
え、外側ガス流路の上端の角部において一方の金属板の
端部が他方の端部側に折り返されて金属板同志の合わせ
部を覆っていることを特徴とする。
【0022】
【作用】請求項1記載の燃焼装置では、高濃度の燃料ガ
スは、燃焼管本体から供給される。ここで高濃度の燃料
ガスとは、燃料ガスそのもの、或いは燃料ガスと空気と
の混合ガスであって、空気の混入量の少ないものを指
す。そして高濃度の燃料ガスの一部は燃焼管本体と外側
ガス流路の間に設けられた連通孔を通じて外側ガス流路
に流れ、濃ガス炎孔から噴射されて補炎を発生させる。
【0023】一方高濃度の燃料ガスの残部は、燃焼管本
体自身あるいは外側ガス流路に設けられた孔から、外側
ガス流路の壁面によって形成される淡混合ガス流路に流
れる。そしてこの淡混合ガス流路で、濃混合ガスは空気
と混合される。こうして混合された淡混合ガスは、淡ガ
ス炎孔に導かれて主炎を発生させる。主炎は、燃料ガス
の濃度が希薄であるが、本発明では、主炎の両脇に安定
した補炎が存在するので、主炎の燃焼は安定する。
【0024】請求項2記載の燃焼装置は、基本構成は、
先の発明と略同様であり、濃ガス炎孔或いは淡ガス炎孔
と連通する少なくとも2つの外側ガス流路と、高濃度の
燃料ガスを供給する燃焼管本体とが組み合わされた燃焼
装置である。そして外側ガス流路および燃焼管本体はい
ずれも金属板が配列され当該金属板同志の間に空間が形
成されたものであり、外側ガス流路は中央が凹んでい
て、2つの外側ガス流路の凹部間に燃焼管本体が内包さ
れている。この様な構成下において、本発明の燃焼装置
では、外側ガス流路の凹部の角に膨出部が設けられてい
る。当該膨出部は、燃焼管本体の凸側の角と、外側ガス
流路の凹側の角の間の隙間を埋め、当該部位の空気の流
れを遮断する。
【0025】請求項3記載の燃焼装置では、ガス流路を
構成する金属板同志の端部合わせ部では、一方の金属板
の端部が他方の端部側に折り返されて金属板同志の合わ
せ部を覆っている。そのため、金属板同志の合わせ部
は、一方の金属板によって蓋がされ、当該部分からの空
気の侵入は少ない。
【0026】請求項4記載の燃焼装置は、特に従来構造
の燃焼装置で隙間が発生し易かった幅付け部の上端或い
は下端において、一方の金属板を折り返して金属板の合
わせ部を覆ったものである。
【0027】請求項5記載の燃焼装置は、外側ガス流路
が炎孔を備える場合に適する構成であり、炎孔の端部に
できがちな金属合わせ部の隙間を、一方の金属板を折り
返すことによって塞いだものである。
【0028】
【実施例】以下さらに本発明の具体的実施例について説
明する。尚以下の説明では、上下とは、燃焼装置1を炎
孔を上にして設置した状態を基準とする。図1は、本発
明の具体的実施例における燃焼装置の斜視図である。図
2は、図1の燃焼装置をケースに収納した場合の平面図
である。図3は、図1の燃焼装置の分解斜視図である。
図4は、燃焼管本体の正面図(b)と平面図(a)であ
る。図5は、外側ガス流路の正面図(b)と平面図
(a)および背面図(c)である。
【0029】図6は、図5(b)のA−A断面での拡大
図である。図7は、図6の端部の拡大図である。図8
(a)(b)は、外側ガス流路の製造工程を示す説明図
である。図9は、図5(a)のB−B断面の上端部の拡
大図である。図10(a)(b)は、外側ガス流路の製
造工程を示す説明図である。図11は、図5(a)のB
−B断面の下端部の拡大図である。図12は、図1の燃
焼装置の拡大平面図である。図13は、図12の燃焼装
置から炎孔部材の一部を切り欠いた状態の拡大平面図で
ある。
【0030】図14は、図13の燃焼装置からさらに燃
焼管本体と外側ガス流路の一部を切り欠いた状態の拡大
平面図である。図15は、図13の燃焼装置の部分底面
図(図1のE方向矢視図)である。図16は、図1の燃
焼装置の上端部分の拡大断面図である。図17は、炎孔
部材の展開図である。図18は、図1のC平面での断面
図である。図19は、図1のD平面での断面図である。
図20は、一方の外側ガス流路と炎孔部材を外した状態
での燃焼装置の斜視図である。図21は、図1の燃焼装
置の一部断面斜視図である。図22は、外側ガス流路と
炎孔部材との関係を示した説明図である。
【0031】本実施例の燃焼装置1は、図2の様に、ケ
ース4に並列に並べて使用されたり、単独で使用される
ものである。燃焼装置1の構成は、図3の様に燃焼管本
体2と、2枚の外側ガス流路3および、炎孔部材5によ
って成る。燃焼管本体2は、一枚の鋼板をプレスして表
面に凹凸を有する展開図形を成形し、これを曲げ加工し
た後スポット溶接によって接合されたものである。スポ
ット溶接は、周囲のフランジ部7の他、後記する導通部
12の中間部10でも行われている。
【0032】組み立て後の燃焼管本体2の形状は、図4
(a)の様な正面板8と、これに対称形状の裏板9が重
ね合わされたものである。燃焼管本体2の外観は平たい
形をしており、頂部22を有し、周囲はガスが漏れない
様に閉塞されている。そして内部には正面板8と裏板9
の間によって一連のガス流路が形成されている。即ち正
面板8と裏板9の凹凸が合致する部分では、金属板同志
が隙間を形成して配列された状態となっており、この隙
間によってガス流路となる空間が形成される。
【0033】本実施例で採用する燃焼管本体2では、ガ
ス流路は、大きく分けて混合部11と、導通部12と、
放出部13からなる。ガス流路の入口から説明すると、
燃焼装置1の下側角には、図1,図3,図4,図21の
様に、燃料ガス導入孔14が開口している。そして燃料
ガス導入孔14の内部は、断面積が次第に大きくなり、
さらに流路は大きく方向を変えて混合部11が形成され
ている。混合部11の末端は、燃焼管本体2の中程の高
さの位置の長手方向全域に渡って延びている。そして導
通部12は、混合部11の末端と、放出部13を繋ぐも
のであり、混合部11の末端に連続し、燃焼管本体2の
長手方向全域に渡って延びている。導通部12の断面
積、即ち当該部分での正面板8と裏板9の隙間は、図1
8,19の様に小さい。
【0034】放出部13は、燃焼管本体2の上端部に位
置し、長手方向全域に渡って延びている。放出部13の
断面積、言い換えれば当該部分での正面板8と裏板9の
隙間は、図18,19の様に大きい。放出部13の外表
面には、正面板8と裏板9の双方に、それぞれ5か所の
突出部(外側に向かって突出する突起)15が設けられ
ている。そして突出部15には、それぞれ一つづつ孔1
6が設けられている。この孔16は、バーリング加工に
よって形成されたものであり、縁が正面板8等の表面か
ら垂直に立っている。
【0035】放出部13の外表面の内、その他の平坦部
18は、外側から見て、突出部15よりも凹んでおり、
当該部分にも孔20が設けられている。孔20は、前記
した突出部15の孔16よりも小さい。平坦部18の孔
20は、端部を除いて平坦部18にそれぞれに4個づづ
設けられている。孔20の間隔は、均等ではなく、突出
部15側に偏って設けられている。この様に突出部15
側に孔20を偏って設けた理由は、後記する様に突出部
15に外側ガス流路3が密接されるため、突出部15側
には混合ガスが流れにくくなるためであり、孔20を均
等に配すると、突出部15の上部での火炎が小さくなり
がちであることを配慮したものである。放出部13の頂
部22には開口は無い。
【0036】次に外側ガス流路3の構造について説明す
る。外側ガス流路3も、前記した燃焼管本体2と同様
に、一枚の鋼板をプレスして凹凸を有する展開図形を成
形し、これを曲げ加工したものである。外側ガス流路3
も、スポット溶接を利用するが、スポット溶接は、燃焼
管本体2と一体的に行われるので、ここでは、外観形状
だけについて説明する。
【0037】尚図5は、外側ガス流路3の正面図(b)
と平面図(a)および背面図(c)であるが、図5では
外側ガス流路3の裏表面の内、内部に入る方を正面図と
してあらわしている。外側ガス流路3は前述の燃焼管本
体2を内包できる様に全体形状がフランジを備えた凹状
をしている。即ち凹所の奥の部位は、濃混合ガスが通過
するべき流路部17が設けられている。そして流路部1
7には、外側ガス流路2に幅を持たせて凹形にするため
の幅付け部19が略垂直方向に設けられている。さらに
幅付け部19の端部からは、フランジ24が流路部17
に対して略平行に延設されている。 外側ガス流路3の
構造を述べると、外側ガス流路3は、図5,6,18,
19の様に、内面板23と外面板25とが隙間をおいて
配置され、面積の狭い頂部34を備える。そして内面板
23と外面板25との隙間によって外側ガス流路3の流
路部17内にガス流路が形成されている。外側ガス流路
3は、その内部の全域が、下から上に向かうガス流路と
して機能する。
【0038】外側ガス流路3の内面板23と外面板25
は、いずれも全体形状が凹状をしており、長手方向の両
端にはフランジ部24が設けられ、内面板23と外面板
25は当該フランジ部24で接している。外側ガス流路
3の内面板23の凹所には、図5(b)の様に複雑な形
状の突条26,28,30が設けられている。即ち内面
板23には短方向に延びる5条の突条26が等間隔に設
けられている。
【0039】また5条の突条26の下側を長手方向に連
続させる比較的高さの低い突条28が設けられている。
さらに5条の突条26の上部を長手方向に連続させる突
条30が設けられている。本実施例の外側ガス流路3に
おいて特徴的に構成の一つとして特記するべきは、5条
の突条26と並ぶ高さの位置であって、フランジ24と
凹所との間には、膨出部27が設けられている(図5,
図7参照)点である。
【0040】5条の突条26には、それぞれ孔31が設
けられている。突条30と頂部の間にある内壁部29に
は、小孔32が多数設けられている。外側ガス流路3の
外面板25には、外側ガス流路3側に突出する突起(外
部から見るとすり鉢状の凹部)33が5つ設けられてい
る。突起33の頂面の位置は、前記した内面板23の5
条の突条26の真裏の位置に一致する。
【0041】また外面板25には、6つの小突起39が
設けられている。本実施例の燃焼装置1は、左右2つの
濃混合ガス室3を有するが、小突起39は、左右の濃混
合ガス室3で異なる位置に設けられている。この小突起
39の作用は、図2の様に燃焼装置を並列に並べて配置
した際に、燃焼装置間に隙間を持たせるものであり、燃
焼装置の過度の温度上昇を抑制する効果がある。また小
突起39は、燃焼装置の温度が上昇し、例え濃混合ガス
室3が変形しても、隣合う燃焼装置の間で空気流路を確
保する作用がある。外側ガス流路3の頂部34には、補
炎の炎孔35が一列に配置されている。外側ガス流路3
の内部構造に目を移すと、外面板25の突起33の頂面
は、内面板23の5条の突条26の裏面と接し、他の部
分では、外面板25と内面板23の間にはいずれも僅か
な隙間がある。
【0042】次に本実施例で採用する外側ガス流路3の
最も特徴的な部位である、端部処理の構成について説明
する。本実施例で採用する外側ガス流路3では、周面の
金属板同志の合わせ部は、いずれもガスが漏れないよう
に折り返されている。具体的には、図1,5,10の様
に流路部17の下端の長辺部分では、内面板23の一部
に折り返し部21が設けられ、この折り返し部21が外
面板25側に折り曲げられ、さらに外面板25の表面に
沿って折り上げられている。
【0043】さらに本実施例が特異である点は、本実施
例の外側ガス流路3では、頂部34でのフランジ部24
から凹所へ至る間、即ち幅付け部19の上面では、外面
板25の突端部に折り返しリブ37が設けられており、
この折り返しリブ37は、外側ガス流路3の頂部34の
角の部分を覆っている(図8,図9参照)。折り返しリ
ブ37の形状は、図8(a)の様に長片部80と短片部
81を有する凸形であり、長片部80の幅は、幅付け部
19の幅に略等しく、短片部81の幅は流路部17の頂
面34の幅に略等しい。
【0044】折り返しリブ37は、外面板25から外面
板25と内面板23の合わせ部に向かって水平方向に折
り曲げられ、さらに長片部80は図8(b)に示す様に
幅付け部19に沿って折り下げられている。従って幅付
け部19における外面板25と内面板23の合わせ部お
よび、流路部17の上端の角は折り返しリブ37によっ
て覆われ、蓋がなされる。特に幅付け部19において
は、外面板25と内面板23の合わせ部は、折り返しリ
ブ37の長辺部80によって折り囲まれている。
【0045】また外側ガス流路3の幅付け部19の下端
部では、内面板23の突端部に折り返しリブ38が設け
られており、この折り返しリブ38は、折り返されて外
側ガス流路3の下部の角の部分を覆っている(図10,
図11参照)。
【0046】次に炎孔部材5について説明する。本実施
例で採用する炎孔部材5は、一枚の板をプレス成形し、
さらにそれを順次折り曲げて作られたものである。即ち
本実施例で採用する炎孔部材5は、一枚の鋼板をプレス
した図17の様な形状の展開板40から作られる。展開
板40の形状は、10枚の短冊41,42,43,4
4,45,46,47,48,49,50がそれぞれ幅
の極めて薄い3つの接続片51によって繋がったもので
ある。
【0047】各短冊の形状は、最外部にある2つ短冊4
1,50が同一であり、順次短冊42と短冊49、短冊
43と短冊48、短冊44と短冊47、短冊45と短冊
46が同一形状である。短冊41,50には、接続片5
1寄りの位置に長手方向に連続する突条53が設けられ
ている。また2つの丸突起55を有する。そして短冊4
1,50の中央部には、長手方向に多数の小孔56が設
けられている。さらに短冊41,50の接続片51と反
対側の位置には、四角のエンボス加工57が成されてい
る。
【0048】短冊42,49には、長手方向に並んだ長
孔58と、四角のエンボス加工60がなされている。短
冊43,48には大きさの異なる2種類の四角のエンボ
ス加工61,62がなされている。短冊44,45に
は、長孔65と、四角のエンボス加工66がなされ、さ
らにエンボス加工66の一部分に小孔67が設けられて
いる。
【0049】本実施例で採用する炎孔部材5は、それぞ
れの短冊が、図16の様に接続片51から、互い違いの
方向に折り曲げられ、全体として4角柱状をしたもので
ある。炎孔部材5を折り曲げた時、各短冊41,42,
43,44,45,46,47,48,49,50に設
けられた、エンボス加工部は、凸部同志が当接し、各短
冊間には、図12の様に隙間63が形成される。この隙
間63は、淡混合ガスを整流して通過させる働きをし、
上端の開口は、淡ガス炎孔として機能し、主炎を発生さ
せる。
【0050】次に、本実施例の燃焼装置1の各部材同志
の関係について説明する。本実施例の燃焼装置1では、
燃焼管本体2を中心として、左右両脇に外側ガス流路3
が配置され、さらに燃焼管本体2の上部であって、外側
ガス流路3の間に炎孔部材5が装着されたものである。
燃焼管本体2と外側ガス流路3の位置関係は、外側ガス
流路3が燃焼管本体2の頂部22よりも突出した状態で
並列に配置されている。言い換えれば燃焼管本体2の頂
部22は、外側ガス流路3の頂部34よりも下にあり、
燃焼管本体2は、外側ガス流路3によって挟まれた谷間
にある。従って燃焼管本体2の頂部22には、外側ガス
流路3の内壁部29同志によって挟まれたガス流路が存
在する。このガス流路は、淡混合ガス流路70として機
能する。
【0051】燃焼管本体2と外側ガス流路3が組み合っ
た状態では、燃焼管本体2の放出部13に設けられた突
出部15と、外側ガス流路3の内面板23の突起26が
密着されている。従って、突起以外の部分、より具体的
には燃焼管本体2の平坦部18と、外側ガス流路3の平
坦部71の間には、空間が形成される。この空間は、ガ
ス放出部73として機能する。
【0052】ガス放出部73の下部は、図15,19の
様に、空気取り入れ口76が開口している。従って淡混
合ガス流路70は、下部の空気取り入れ口76と連通す
る。ここで、空気取り入れ口76の内もっとも端にある
取り入れ口83は、従来技術で述べた様に燃焼管本体2
の角が斜め形状であり、外側ガス流路3の凹部の角が直
角に近いので、歪な形の取り入れ口となっている。即ち
本実施例の空気取り入れ口83も、従来技術の空気取り
入れ口104も形状自体は全く同一である。
【0053】しかしながら、本実施例の燃焼装置1で
は、図13,14の様に幅付け部19の中程の高さの内
側に膨出部27が設けられているので、空気取り入れ口
83の内部では、当該膨出部27の腹が燃焼管本体2の
角に当接し、ガス流路を塞いでいる。従って角の部分で
は、下端には空気取り入れ口83が開口するものの、炎
孔部材5までの通気性は無い。
【0054】また燃焼管本体2と外側ガス流路3が組み
合った状態では、図18の様に燃焼管本体2の孔16
は、外側ガス流路3の孔31と合致される。本実施例で
は、燃焼管本体2の孔16にはバーリング加工が施され
ていて、孔16の周囲は立っているので、孔16の周囲
は外側ガス流路3の孔31と嵌合し、連通する。炎孔部
材5は、外側ガス流路3の内壁部29同志によって挟ま
れた空間であって、燃焼管本体2の頂部22から少し離
れた位置にある。炎孔部材5は、最外面にある短冊4
1,50の突条53が、外側ガス流路3の突条30の段
部に乗り、さらに短冊41,50の丸突起55が、外側
ガス流路3の内壁部29に当接して位置決めされる。
【0055】本実施例の燃焼装置1では、燃焼管本体2
と外側ガス流路3との接合にスポット溶接が利用されて
いる。即ち上記した位置関係に燃焼管本体2、外側ガス
流路3および炎孔部材5が配置された状態で、燃焼管本
体2と外側ガス流路3の端部同志、即ち燃焼管本体2の
フランジ部7と外側ガス流路3のフランジ部24同志が
スポット溶接により接合される。
【0056】また本実施例では、双方の外側ガス流路3
の外面板25にある突起33の裏面(外部から見ると凹
部の奥)にスポット溶接の電極が当接され、燃焼管本体
2と外側ガス流路3が接合されている。その結果、図1
8の様に外側ガス流路3の内面板23、外面板25およ
び燃焼管本体2の突条15部分の三者は、一体的に接合
されている。
【0057】本実施例の燃焼装置は、内面板23、外面
板25および燃焼管本体2の突条15部分の三者が、ス
ポット溶接によって一体的に接合されているので、各ガ
ス流路を構成する金属板は、接合部間の間隔が短く、撓
みにくい。そのため本実施例の燃焼装置1に着火後、燃
焼装置1自体の温度が上昇しても、熱膨張によるガス流
路の変形は少なく、燃焼状態は安定している。
【0058】次に、本実施例の燃焼装置1の混合ガスの
流れについて説明する。本実施例の燃焼装置1では、燃
焼管本体2の燃料ガス導入孔14に図示しない燃料ガス
ノズルが挿入される。ガスノズルの挿入状態は、通常の
ブンゼン式燃焼バーナと同様であり、燃料ガス導入孔1
4とガスノズルの間には隙間あるいは開口があり、燃焼
管本体2には燃料ガスと共に空気が混入される。空気の
燃料ガスに対する混合割合は、理論空気量の40%程度
であり、燃料ガス濃度の高いものである。この濃混合ガ
スは、燃料ガス導入孔14から混合部11に至り、方向
を変える際に2枚の金属板である正面板8および裏板9
によって作られたガス流路の内壁面と当接して混合が促
進される。
【0059】そして濃混合ガスは、混合部11から導通
部12を経て放出部13へ入る。ここで本実施例では、
導通部12は、断面積が小さく作られており、細い流路
であるため、混合部11のガスは、当該部分で絞られ、
導通部12の長手方向の各位置から、ほぼ均等な割合で
放出部13に入る。
【0060】放出部13に入った濃混合ガスは、図1
4,18,19の様に孔16および孔20から放出され
る。以後の混合ガスの経路は、濃混合ガスの流れと淡混
合ガスの経路に別れるので、別々に説明する。濃混合ガ
スの流れから説明すると、濃混合ガスは、放出部13の
突出部15に設けられた孔16から外側ガス流路3に入
る。すなわち前記したように、放出部13の突出部15
はバーリング加工がされており、バーリング加工部は外
側ガス流路3の突条26に設けられた孔31に挿入され
ており、燃焼管本体2の孔16と、外側ガス流路3の孔
31は連通している。そのため燃焼管本体2に設けられ
た孔の内、突出部15に設けられた孔16から放出され
る濃混合ガスは、全て外側ガス流路3に入る。外側ガス
流路3に導入されるガスの量は、燃焼管本体2から放出
される全ガス量の約30%である。
【0061】孔16、31を経て外側ガス流路3に入っ
た濃混合ガスは、外側ガス流路3の外面板25に当た
り、外面板25と内面板23の隙間によって形成される
ガス流路を上昇する。しかしながら、孔16の真上には
図18の様に外面板25の突起33があり、さらにこの
突起33の頂面は、内面板23の裏側にスポット溶接さ
れているので、濃混合ガスは、真上には昇ることができ
ない。そのため濃混合ガスは、すり鉢状の凸面に沿って
広がり、図21の矢印の様に外側ガス流路3の長手方向
の全域に渡って均一に上昇することとなる。また外側ガ
ス流路3の内壁部29に設けられた小孔32から炎孔部
材5側に向かって濃混合ガスが放出される。
【0062】そして濃混合ガスは、頂部34にある炎孔
35から均一に外部に噴射される。ここで本実施例の燃
焼装置1では、外側ガス流路3は、周囲が折り返し部2
1等によって折り返されており、閉塞していて、空気が
侵入することはないので、外側ガス流路3を経由して炎
孔35から噴射された混合ガスは、燃焼管本体2から放
出された濃混合ガスそのものであり、燃料ガスの濃度が
高い。特に本実施例の燃焼装置1では、従来隙間ができ
がちであった幅付け部19の下部に折り返しリブ38を
設け、外面板25と内面板23の合わせ部を塞いだの
で、幅付け部19からの空気の流入はない。
【0063】そのため炎孔35から噴射される濃混合ガ
スは、燃料ガスの濃度が高いばかりでなく均質である。
さらに加えて、幅付け部19の上端部および、頂部34
の端部は、折り返しリブ37によって塞がれており、濃
混合ガスがこれらの隙間から漏れることはない。また前
記した下部の折り返しリブ38の作用と相まって幅付け
部19の上端部や頂部34の端部から空気が噴出するこ
ともない。
【0064】次に淡混合ガスの経路について説明する。
前述の放出部13に入った濃混合ガスの内、平坦部18
に設けられた孔20から放出された濃混合ガスは、図1
4,19,20の様に燃焼管本体2と外側ガス流路3の
間で構成されるガス放出部73に放出されて上昇する。
ここでガス放出部73は、図19の様に下部が空気取り
入れ口76に開放されている。そのため孔20から放出
された濃混合ガスには、下部の空気取り入れ口76から
吸入された空気が混入され、淡混合ガスとなる。そして
淡混合ガスは、淡混合ガス流路70に入る。そして淡混
合ガスは、淡混合ガス流路70から均等に上昇し、炎孔
部材5の溝内に入り、炎孔から外部に噴射される。
【0065】またここで特記するべき作用は、本実施例
の燃焼装置1では、当該膨出部27の腹が燃焼管本体2
の角に当接し、ガス流路の一部を塞いでいるので、空気
取り入れ口76の角の部分では通気性は無い。従って空
気取り入れ口76,83から空気が導入されるのは、中
央部にある空気取り入れ口76と、空気取り入れ口83
の中央寄りの部分だけであるため、濃混合ガスと空気は
どの位置でも均質に混合される。従って炎孔部材5の大
部分からは、淡混合ガスが均等に噴射される。
【0066】本実施例の燃焼装置1では、炎孔部材5
と、外側ガス流路3の境界部分からは、中間濃度の混合
ガスが噴射される様に工夫がされている。当該部分のガ
ス経路を図22に基づいて説明する。本実施例の燃焼装
置1では、外側ガス流路3の内壁部29に、小孔32が
設けられている。そのため前述の様に、小孔32から炎
孔部材5に向かって濃混合ガスが放出される。淡混合ガ
ス流路70からは、燃焼部材の隙間を通って淡混合ガス
が昇り、そして淡混合ガスの一部は、短冊状の板41
(50)の小孔56から炎孔部材5と外側ガス流路3の
間に放出される。そのため外側ガス流路3と炎孔部材5
の間からは、中間濃度の混合ガスが噴射される。
【0067】本実施例の燃焼装置1では、混合ガスは、
それぞれ上記した経路を辿り、炎孔部材5中央部の開口
からは、均質な淡混合ガスが均等な圧力で噴射される。
また外側ガス流路3の炎孔35からは、均質な濃混合ガ
スが均等な噴射される。加えて炎孔35以外の部分から
は濃混合ガスの噴射は無い。そして炎孔部材5と外側ガ
ス流路3の間からは、中間濃度の混合ガスが噴射され
る。そのため、淡混合ガスによって発生する主炎の周囲
を濃混合ガスによって発生する補炎が包囲し、さらに主
炎と補炎の中間部には、中間濃度の混合ガスによって発
生する中間炎が存在し、主炎と補炎の間を円滑に接続す
る。従って本実施例の燃焼装置は、火炎のリフトを起こ
すことなく、燃料ガスを希薄な状態で燃焼させることが
できる効果があり、NOX の発生を減少させることがで
きる。
【0068】以上説明した実施例では、幅付け部19の
上下に設けた折り返しリブ37,38は、いずれも水平
方向に折り曲げた後、さらに上又は下に折り曲げたもの
を採用した。このような2度にわたって折り曲げられた
構成は、隙間の封鎖が確実であり、推奨されるものであ
る。しかしながら、より簡易な手法としては、単に金属
板同志の合わせ部に向かって水平方向に折り曲げるだけ
でも相当の効果が期待できる。簡易な方策は、具体的に
は図8,図10の(a),(b)で示した工程のうち
(a)の段階で止めるものとなる。
【0069】本実施例の燃焼装置1は、主炎の周囲に補
炎を設ける構成を基本構成として設計されたものである
が、幅付け部19に膨出部27を設ける方策や、折り返
しリブ37,38を設ける方策は、基本構成の異なる燃
焼装置にも適用可能である。
【0070】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の燃焼装置で
は、燃焼管本体から供給される高濃度の燃料ガスは、燃
焼管本体と外側ガス流路の間に設けられた連通孔を通じ
て外側ガス流路に流れ、濃ガス炎孔を燃焼させる炎孔か
ら排出されて補炎を構成する。また高濃度の燃料ガスの
残部は、燃焼管本体あるいは外側ガス流路に設けられた
孔から、外側ガス流路の壁面によって形成される淡混合
ガス流路に流れ、淡混合ガス流路内で空気と混合され
る。こうして混合された淡混合ガスは、炎孔に導かれて
主炎を構成する。従って本発明の燃焼装置では、主炎は
補炎によって囲まれた中に発生する。そのため主炎は燃
料ガスの濃度が希薄であるが、本発明の燃焼装置では、
主炎の両脇に安定した補炎が存在するので、主炎の燃焼
は安定する効果がある。
【0071】また本発明の燃焼装置では、淡混合ガス流
路は、濃混合ガスが通過する外側ガス流路の金属板によ
って囲まれてできるものであり、空間に無駄が無い。従
って本発明の燃焼装置は、設置空間を要しない効果があ
る。
【0072】請求項2記載の燃焼装置では、外側ガス流
路の凹部の角に膨出部が設けられているので、燃焼管本
体の凸側の角と、外側ガス流路の凹側の角の間の隙間は
膨出部によって埋められる。そのため本発明の燃焼装置
では、燃焼管本体の凸側の角と、外側ガス流路の凹部の
間での空気の通過は阻止される。その結果本発明の燃焼
装置は、火炎のリフトが発生しにくく、燃焼が安定して
おり、NOX の発生が少なく、また一酸化炭素を発生さ
せる懸念が無いと言う効果がある。
【0073】同じく請求項3記載の燃焼装置でも、ガス
流路を構成する金属板同志の合わせ部は、一方の金属板
によって蓋がされ、当該部分からの空気の侵入が少ない
ので、火炎のリフトが発生しにくく、燃焼が安定してお
り、NOX の発生が少なく、また一酸化炭素を発生させ
る懸念が無いと言う効果がある。
【0074】請求項4および6記載の燃焼装置は、特に
従来構造の燃焼装置では隙間が発生し易かった幅付け部
の上端、下端あるいは炎孔の端部において、一方の金属
板を折り返して金属板の合わせ部を覆ったものであり、
従来技術の燃焼装置で多発していた火炎のリフトを防止
する顕著な効果がある
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の具体的実施例における燃焼装置の斜視
図である。
【図2】図1の燃焼装置をケースに収納した場合の平面
図である。
【図3】図1の燃焼装置の分解斜視図である。
【図4】燃焼管本体の正面図(b)と平面図(a)であ
る。
【図5】外側ガス流路の正面図(b)と平面図(a)お
よび背面図(c)である。
【図6】図5(b)のA−A断面での拡大図である。
【図7】図6の端部の拡大図である。
【図8】外側ガス流路の製造工程を示す説明図である。
【図9】図5(a)のB−B断面の上端部の拡大図であ
る。
【図10】外側ガス流路の製造工程を示す説明図であ
る。
【図11】図5(a)のB−B断面の下端部の拡大図で
ある。
【図12】図1の燃焼装置の拡大平面図である。
【図13】図12の燃焼装置から炎孔部材の一部を切り
欠いた状態の拡大平面図である。
【図14】図13の燃焼装置からさらに燃焼管本体と外
側ガス流路の一部を切り欠いた状態の拡大平面図であ
る。
【図15】図15は、図13の燃焼装置の部分底面図で
ある。
【図16】図1の燃焼装置の上端部分の拡大断面図であ
る。
【図17】炎孔部材の展開図である。
【図18】図1のC平面での断面図である。
【図19】図1のD平面での断面図である。
【図20】一方の外側ガス流路と炎孔部材を外した状態
での燃焼装置の斜視図である。
【図21】図1の燃焼装置の一部断面斜視図である。
【図22】外側ガス流路と炎孔部材との関係を示した説
明図である。
【図23】従来技術における燃焼装置の部分平面図であ
る。
【図24】図23の燃焼装置から炎孔部材の一部を切り
欠いた状態の部分平面図である。
【図25】図23の燃焼装置からさらに燃焼管本体と外
側ガス流路の一部を切り欠いた状態の部分平面図であ
る。
【図26】図23の燃焼装置の部分底面図である。
【符号の説明】
1 燃焼装置 2 燃焼管本体 3 外側ガス流路 8 正面板 9 裏板 16 孔 17 流路部 19 幅付け部 20 孔 21 折り返し部 23 内面板 24 フランジ 25 外面板 27 膨出部 31 孔 35 炎孔 37 折り返しリブ 38 折り返しリブ 70 淡混合ガス流路 76 空気取り入れ口

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高濃度の燃料ガスを噴射する濃ガス炎孔
    と、低濃度の燃料ガスを噴射する淡ガス炎孔を備えた燃
    焼装置において、高濃度の燃料ガスを供給する燃焼管本
    体と、高濃度の燃料ガスを濃ガス炎孔に導く二つの外側
    ガス流路を有し、燃焼管本体および外側ガス流路は、い
    ずれも金属板が配列され当該金属板同志の間に空間が形
    成されたものであり、燃焼管本体と外側ガス流路は、燃
    焼管本体を挟んでその両脇に外側ガス流路が配置され、
    外側ガス流路は燃焼管本体の頂部よりも突出した状態で
    あって外側ガス流路の壁面によって淡混合ガス流路が形
    成され、燃焼管本体にはバーリング加工孔が設けられ、
    また外側ガス流路には孔が設けられ、燃焼管本体のバー
    リング加工孔は外側ガス流路の孔と連通し、さらに燃焼
    管本体と外側ガス流路の間にはガス放出部として機能す
    る空間があり、燃焼管本体にはガス放出部に高濃度の燃
    料ガスを供給する孔が設けられており、ガス放出部の下
    部には空気取り入れ口が開口していて淡混合ガス流路は
    空気取り入れ口と連通すると共に淡混合ガス流路の燃焼
    管本体上方には淡ガス炎孔が配置されていることを特徴
    とする燃焼装置。
  2. 【請求項2】 高濃度の燃料ガスを噴射する濃ガス炎孔
    と、低濃度の燃料ガスを噴射する淡ガス炎孔を備えた燃
    焼装置であって、濃ガス炎孔或いは淡ガス炎孔と連通す
    る少なくとも2つの外側ガス流路と、高濃度の燃料ガス
    を供給する燃焼管本体を有し、外側ガス流路および燃焼
    管本体はいずれも金属板が配列され当該金属板同志の間
    に空間が形成されたものであり、外側ガス流路は中央が
    凹んでおり、2つの外側ガス流路の凹部間に燃焼管本体
    が内包された構成のものにおいて、外側ガス流路の凹部
    の角には膨出部が設けられていることを特徴とする燃焼
    装置。
  3. 【請求項3】 高濃度の燃料ガスを噴射する濃ガス炎孔
    と、低濃度の燃料ガスを噴射する淡ガス炎孔を備えた燃
    焼装置であって、濃ガス炎孔あるいは淡ガス炎孔に連通
    するガス流路の少なくとも一つは、金属板が配列され当
    該金属板同志の間に空間が形成されて成るものにおい
    て、前記ガス流路を構成する金属板同志の端部合わせ部
    では、一方の金属板の端部が他方の端部側に折り返され
    て金属板同志の合わせ部を覆っていることを特徴とする
    燃焼装置。
  4. 【請求項4】 ガス流路には、少なくとも2つの外側ガ
    ス流路と、内側ガス流路があり、外側ガス流路は金属板
    が配列されてなる独立した流路であり、外側ガス流路は
    主にガスが通過する隙間が形成されていると共に上端に
    炎孔を備え下端が閉塞された流路部と、流路部の両端に
    あって該流路部に対して略垂直方向に延びる幅付け部
    と、該幅付け部の端部にあって、流路部と略平行に延び
    他の外側ガス流路或いは内側ガス流路と接合するフラン
    ジ部を有し、前記幅付け部の上端或いは下端の少なくと
    もいずれかの部位において一方の金属板の端部が他方の
    端部側に折り返されて金属板同志の合わせ部を覆ってい
    ることを特徴とする請求項3記載の燃焼装置。
  5. 【請求項5】 ガス流路には、少なくとも2つの外側ガ
    ス流路と、内側ガス流路があり、外側ガス流路は金属板
    が配列されてなる独立した流路であり、外側ガス流路は
    主にガスが通過する隙間が形成されていると共に上端に
    炎孔を備え、外側ガス流路の上端の角の部位において一
    方の金属板の端部が他方の端部側に折り返されて金属板
    同志の合わせ部を覆っていることを特徴とする請求項3
    又は4記載の燃焼装置。
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