JP3670880B2 - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP3670880B2
JP3670880B2 JP08092399A JP8092399A JP3670880B2 JP 3670880 B2 JP3670880 B2 JP 3670880B2 JP 08092399 A JP08092399 A JP 08092399A JP 8092399 A JP8092399 A JP 8092399A JP 3670880 B2 JP3670880 B2 JP 3670880B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lithium secondary
positive electrode
active material
secondary battery
negative electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP08092399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000277108A (ja
Inventor
精司 吉村
正久 藤本
伸 藤谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP08092399A priority Critical patent/JP3670880B2/ja
Priority to US09/533,670 priority patent/US6403258B1/en
Publication of JP2000277108A publication Critical patent/JP2000277108A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3670880B2 publication Critical patent/JP3670880B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/48Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides
    • H01M4/485Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides of mixed oxides or hydroxides for inserting or intercalating light metals, e.g. LiTi2O4 or LiTi2OxFy
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M4/00Electrodes
    • H01M4/02Electrodes composed of, or comprising, active material
    • H01M4/36Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
    • H01M4/48Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides
    • H01M4/52Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides of nickel, cobalt or iron
    • H01M4/525Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of inorganic oxides or hydroxides of nickel, cobalt or iron of mixed oxides or hydroxides containing iron, cobalt or nickel for inserting or intercalating light metals, e.g. LiNiO2, LiCoO2 or LiCoOxFy
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/052Li-accumulators
    • H01M10/0525Rocking-chair batteries, i.e. batteries with lithium insertion or intercalation in both electrodes; Lithium-ion batteries
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • H01M10/0561Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of inorganic materials only
    • H01M10/0562Solid materials
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/05Accumulators with non-aqueous electrolyte
    • H01M10/056Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes
    • H01M10/0564Accumulators with non-aqueous electrolyte characterised by the materials used as electrolytes, e.g. mixed inorganic/organic electrolytes the electrolyte being constituted of organic materials only
    • H01M10/0565Polymeric materials, e.g. gel-type or solid-type
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、正極と負極と非水電解質とを備えたリチウム二次電池に係り、特に、この正極又は負極に用いられる活物質を改良し、リチウム二次電池における充放電サイクル特性を向上させた点に特徴を有するものである
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器等の様々な分野において二次電池が利用されるようになり、特に、高出力,高エネルギー密度の新型電池として、リチウム二次電池が注目されており、このリチウム二次電池について従来より様々な開発が行われている。
【0003】
そして、このようなリチウム二次電池における充放電サイクル特性を向上させるため、特開平8−241707号公報に示されるように、負極の活物質に、リチウム化した三酸化タングステン等の酸化物を用いるようにしたものが提案されている。
【0004】
しかし、上記の三酸化タングステンは、D.J.Murphy,F.J.Di Salvo,J.N.Carides and J.V.,Mat.Res.Bull.,13,1395(1978)に示されているように、その結晶構造の安定性が低く、このような三酸化タングステンをリチウム二次電池における負極の活物質に用いた場合、この三酸化タングステンの結晶構造が変化してリチウムを吸蔵・放出する能力が低下し、依然としてリチウム二次電池における充放電サイクル特性を十分に向上させることができないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、正極と負極と非水電解質とを備えたリチウム二次電池における上記のような問題を解決することを課題とするものであり、この正極又は負極に用いる活物質を改良して、充放電サイクル特性に優れたリチウム二次電池が得られるようにすることを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1におけるリチウム二次電池においては、上記のような課題を解決するため、
【補正の内容】
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1におけるリチウム二次電池においては、上記のような課題を解決するため、正極と負極と非水電解質とを備えたリチウム二次電池において、上記の正極又は負極の活物質に、Mn,Cu,V,Cr,Fe,Co及びNiから選択される少なくとも1種の金属元素とWとOとを含むW 20 58 型若しくはW 18 49 型の結晶構造を有するタングステン複合酸化物又はこれにLiを含有させたものを用いるようにしたのである。
【0008】
ここで、 20 58 若しくはW 18 49 からなるタングステン酸化物は結晶構造が安定で、このタングステン酸化物の結晶構造が変化して、リチウムを吸蔵・放出する能力が低下するということが少なく、充放電サイクル特性に優れたリチウム二次電池が得られるようになる。
【0009】
【0010】
また、上記のタングステン複合酸化物中に含ませるMn,Cu,V,Cr,Fe,Co及びNiから選択される金属元素は、何れも酸素原子Oと分解温度が1000℃以上の安定な化合物を形成するということが、文献(Binary Alloy Phase Diagrams,(1986),American Society for MetalsのM−O二元状態図)において示されている。
【0011】
そして、このようなCu,V,Cr,Mn,Fe,Co及びNiから選択される金属元素を上記のW2058やW1849に加えて、これらのタングステン複合酸化物を得ると、このタングステン複合酸化物がW2058型若しくはW1849型の結晶構造を有すると共に、これらの金属元素がW2058やW1849の結晶格子の一部を占有して酸素原子Oと比較的強く化学結合し、このタングステン複合酸化物の結晶構造がさらに安定になる。
【0012】
このため、上記のような2058型若しくはW1849型の結晶構造を有するタングステン複合酸化物又はこれにLiを含有させたものをリチウム二次電池の正極や負極の活物質に使用した場合、このタングステン複合酸化物の結晶構造が変化してリチウムを吸蔵・放出する能力が低下するのが一層抑制され、より充放電サイクル特性に優れたリチウム二次電池が得られるようになる。
【0013】
また、請求項に示すように、Mx Wy Oz (式中、Mは、Mn,Cu,V,Cr,Fe,Co及びNiから選択される少なくとも1種の金属元素からなり、0.005<x/(x+y)<0.2,z=58又は49の条件を満たす。)の組成式で表されるW2058型若しくはW1849型の結晶構造を有するタングステン複合酸化物又はこれにLiを含有させたものを正極や負極の活物質に使用すると、タングステン複合酸化物の結晶構造がさらに安定になって、さらに優れた充放電サイクル特性を有するリチウム二次電池が得られるようになる。
【0014】
なお、前記のように酸素原子Oと安定性の高い化合物を形成する他の元素、例えば、Cd,La,Ce,Sm,Mo等を前記のタングステン複合酸化物中における金属元素として用いた場合においても、リチウム二次電池における充放電サイクル特性を向上させる効果が期待できる。
【0015】
ここで、この発明におけるリチウム二次電池において、前記の請求項1,2に示すようなタングステン複合酸化物又はこれらにLiを含有させたものを正極の活物質に用いた場合、負極の活物質としては、リチウム二次電池において一般に使用されている材料を用いることができ、例えば、Liを電気化学的に吸蔵放出できる天然黒鉛,人造黒鉛,コークス,有機物焼成体等の炭素材料や、Li−Al合金,Li−Mg合金,Li−In合金,Li−Al−Mn合金等のLi合金や、Li金属を使用することができる。しかし、負極の活物質にLi合金やLi金属を用いた場合、充放電に伴って樹枝状のデンドライト結晶が成長して、電池内部でショートするおそれが生じるため、請求項に示すように、負極の活物質に炭素材料を用いることが好ましい。
【0016】
また、この発明におけるリチウム二次電池において、前記の請求項1,2に示すようなタングステン複合酸化物又はこれらにLiを含有させたものを負極の活物質に用いた場合、正極の活物質としては、リチウム二次電池において一般に使用されている材料を用いることができ、この正極の活物質として、請求項5に示すように、LiCoO2 ,LiNiO2 ,LiMn24 ,LiMnO2 ,LiCo0.5 Ni0.52 ,LiNi0.7 Co0.2 Mn0.12 ,LiCo0.9 Ti0.12 ,LiCo0.5 Ni0.4 Zr0.12 等のLi含有遷移金属複合酸化物を用いることが好ましい。
【0017】
ここで、前記の請求項1,2に示すようなタングステン複合酸化物又はこれらにLiを含有させたものを正極の活物質に用いる場合と、負極の活物質に用いる場合とを比較すると、前記のタングステン酸化物やタングステン複合酸化物又はこれらにLiを含有させたものを正極の活物質に用いた場合、充電電圧が高くなって非水電解質の分解が生じやすくなるため、リチウム二次電池における負極の活物質に前記のタングステン酸化物やタングステン複合酸化物又はこれらにLiを含有させたものを用いることが好ましい。
【0018】
また、この発明におけるリチウム二次電池において、その正極や負極の活物質に用いる前記のタングステン複合酸化物は、これらを構成する元素の単体や、その元素を含む化合物や、これらの混合物を焼成することにより合成することができる。
【0019】
ここで、これらを焼成する温度が、400℃未満では上記の金属元素MがW2058やW1849の結晶格子中に十分に拡散しないおそれがある一方、1500℃を超えた高温では、前記の文献(Binary Alloy Phase Diagrams,Vol.2,p1798(1986),American Society for Metals)におけるW−O二元状態図に示されるように、焼成体が融解してしまい、これを室温まで冷却すると、この複合酸化物の組成が不均一な状態になり、このような複合酸化物をリチウム二次電池における正極や負極の活物質に用いた場合、リチウム二次電池の充放電サイクル特性を十分に向上させることが困難になる。このため、400℃以上,1400℃以下の温度で焼成させて得た前記のタングステン複合酸化物を用いることが好ましい。
【0020】
なお、この発明におけるリチウム二次電池は、前記のタングステン複合酸化物又はこれらにLiを含有させたものを正極や負極の活物質に用いることを特徴とするものであり、このリチウム二次電池に使用する非水電解質については特に限定されず、リチウム二次電池において一般に使用されている公知のものを用いることができる。
【0021】
そして、このような非水電解質としては、有機溶媒に溶質を溶解させた非水電解液や固体電解質を用いることができる。
【0022】
ここで、非水電解液に用いる有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状炭酸エステルや、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボート等の鎖状炭酸エステルや、スルホラン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジメトキシエタン、エトキシメトキシエタン等の溶媒を単独若しくは2種以上混合させて用いることができる。
【0023】
また、上記の有機溶媒に溶解させる溶質としては、例えば、LiPF6 ,LiBF4 ,LiCF3 SO3 ,LiN(CF3 SO22 ,LiN(C25 SO22 ,LiN(CF3 SO2 )(C49 SO2 ),LiC(CF3 SO23 ,LiC(C25 SO23 等のリチウム化合物を用いることができる。
【0024】
また、固体電解質としては、ポリエチレンオキシド,ポリアクリロニトリル等のポリマーに上記の溶質を含有させたポリマー電解質や、上記のポリマーに上記の非水電解液を含浸させたゲル状のポリマー電解質や、LiI,Li3 N等の無機固体電解質を用いることができる。
【0025】
【実施例】
以下、この発明に係るリチウム二次電池について実施例を挙げて具体的に説明すると共に、この実施例におけるリチウム二次電池においては、正極や負極における活物質の安定性が高まって充放電サイクル特性が向上することを、比較例を挙げて明らかにする。なお、この発明に係るリチウム二次電池は、下記の実施例に示したものに限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
【0026】
参考例1
この参考例1においては、正極と負極とを下記のようにして作製すると共に、非水電解液を下記のようにして調製し、図1に示すような扁平型のリチウム二次電池を作製した。
【0027】
[正極の作製]
正極を作製するにあたっては、それぞれ純度が99.9%以上になったWとWO3 の各試薬を用い、W:Oの原子比が20:58になるように秤量した後、これらを乳鉢で混合し、この混合物を直径17mmの金型を用いて115kg/cm2 の圧力で圧縮して成形し、これを酸素ガスと窒素ガスとを体積比2:3の割合で混合した混合ガス雰囲気下において、1000℃の温度で10時間焼成してW2058の焼成体を得た。次いで、このW2058の焼成体を乳鉢で粉砕し、平均粒径が10μmになったW2058の粉末からなる正極活物質を得た。
【0028】
そして、このW2058の粉末と、導電剤としての炭素粉末と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン粉末とを85:10:5の重量比になるように混合し、この混合物にN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略す。)を加えてスラリー化させ、このスラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の片面にドクターブレード法によって塗布し、これを150℃で乾燥させた後、これを打ち抜いて直径が17mm、厚みが1.0mmの円板状になった正極を作製した。
【0029】
そして、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを1:1の体積比で混合した混合溶媒にヘキサフルオロリン酸リチウムLiPF6 を1mol/lの割合で溶解させた電解液中において、上記のようにして作製した正極とLi金属とをポリプロピレン製の微多孔膜を介して配置させ、この状態で100μAの定電流で1.0V(vs.Li/Li+ )まで電解させて、上記の正極中にLiを挿入させた。
【0030】
[負極の作製]
負極を作製するにあたっては、負極活物質に天然黒鉛粉末を用い、この天然黒鉛粉末と結着剤としてのポリフッ化ビニリデンとを95:5の重量比になるように混合させ、この混合物にNMP溶液を加えてスラリー化させ、このスラリーを厚さ20μmの銅箔からなる負極集電体の片面にドクターブレード法により塗布し、これを150℃で乾燥させた後、これを打ち抜いて直径が17mm、厚みが1.0mmの円板状になった負極を作製した。
【0031】
[非水電解液の調製]
非水電解液を調製するにあたっては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを1:1の体積比で混合させた混合溶媒に、溶質としてヘキサフルオロリン酸リチウムLiPF6 を1mol/lの割合で溶解させて非水電解液を調製した。
【0032】
[電池の作製]
電池を作製するにあたっては、図1に示すように、上記のようにして作製した正極1と負極2との間に、セパレータ3としてポリプロピレン製の微多孔膜に上記の非水電解液を含浸させたものを介在させ、これらを正極缶4aと負極缶4bとで形成される電池ケース4内に収容させ、正極集電体5を介して正極1を正極缶4aに接続させる一方、負極集電体6を介して負極2を負極缶4bに接続させ、この正極缶4aと負極缶4bとをポリプロピレン製の絶縁パッキン7によって電気的に絶縁させてリチウム二次電池を得た。
【0033】
参考例2
この実施例においては、正極を作製するにあたり、それぞれ純度が99.9%以上になったWとWO3 の各試薬を用い、W:Oの原子比が18:49になるように秤量し、その後は、上記の参考例1の場合と同様にして、平均粒径が10μmになったW1849の粉末からなる正極活物質を得た。
【0034】
そして、このW1849の粉末を正極活物質に使用する以外は、上記の参考例1の場合と同様にして、参考例2のリチウム二次電池を作製した。
【0035】
(比較例1)
比較例1においては、上記の参考例1における正極の作製において使用した正極活物質の種類だけを変更させ、下記の表1に示すように、正極活物質としてWO3 を用い、それ以外は、上記の参考例1の場合と同様にしてリチウム二次電池を作製した。
【0036】
次に、上記のようにして作製した参考例1,2及び比較例1の各リチウム二次電池を、それぞれ25℃の温度雰囲気下において、充電電流100μAの定電流で充電終止電圧2.4Vまで充電した後、放電電流100μAの定電流で放電終止電圧1.2Vまで放電し、これを1サイクルとして、50サイクルの充放電試験を行い、1サイクル目と50サイクル目とにおける放電容量を測定し、容量維持率(%)として、1サイクル目の放電容量Q1に対する50サイクル目の放電容量Q50の比率[(Q1/Q50)×100]を求め、その結果を下記の表1に合わせて示した。なお、参考例1,2及び比較例1の各リチウム二次電池においては、放電終止電圧迄の電圧の積分値を時間で割った平均放電電圧がそれぞれ約1.6Vであった。
【0037】
【表1】
Figure 0003670880
【0038】
この結果から明らかなように、正極活物質にW2058やW1849を用いた参考例1,2の各リチウム二次電池は、正極活物質にWO3 を用いた比較例1のリチウム二次電池に比べて、容量維持率が遥かに高くなっており、充放電サイクル特性が著しく向上していた。
【0039】
(実施例1〜7
実施例1〜7においては、正極活物質として、MW1958(Mは、Mn,Cu,V,Cr,Fe,Co及びNiから選択される金属元素である。)の組成式で表されるタングステン複合酸化物の粉末を用いるようにし、下記の表2に示すように、実施例においてはMnW1958の粉末を、実施例においてはCuW1958の粉末を、実施例においてはVW1958の粉末を、実施例においてはCrW1958の粉末を、実施例においてはFeW1958の粉末を、実施例においてはCoW1958の粉末を、実施例においてはNiW1958の粉末を用いるようにした。
【0040】
ここで、上記のMW1958で示される各正極活物質を作製するにあたっては、それぞれ純度が99.9%以上になった上記の金属元素M(Mn,Cu,V,Cr,Fe,Co,Ni)の炭酸塩とWとWO3 の各試薬を用い、M:W:Oの原子比が1:19:58になるように秤量し、その後は、上記の参考例1の場合と同様にして、平均粒径が10μmになった前記のMW1958の組成式で表されるタングステン複合酸化物の粉末からなる各正極活物質を得た。なお、このようにして得たMW1958の組成式で表されるタングステン複合酸化物の粉末をX線回折により分析したところ、W2058と同様の結晶構造を有していた。
【0041】
そして、このMW1958の組成式で表されるタングステン複合酸化物の粉末を正極活物質に使用する以外は、上記の参考例1の場合と同様にして、実施例1〜7の各リチウム二次電池を作製した。
【0042】
次に、上記のようにして作製した実施例1〜7の各リチウム二次電池についても、上記の参考例1,2の場合と同様にして、1サイクル目と50サイクル目とにおける放電容量を測定して、各リチウム二次電池における容量維持率(%)を求め、その結果を上記の参考例1の結果と合わせて下記の表2に示した。なお、実施例3〜9の各リチウム二次電池においても、放電終止電圧迄の電圧の積分値を時間で割った平均放電電圧はそれぞれ約1.6Vであった。
【0043】
【表2】
Figure 0003670880
【0044】
この結果から明らかなように、正極活物質にMW1958(MはMn,Cu,V,Cr,Fe,Co,Ni)の組成式で表されるタングステン複合酸化物を用いた実施例1〜7の各リチウム二次電池は、正極活物質にW2058を用いた参考例1のリチウム二次電池よりもさらに容量維持率が高くなっており、さらに充放電サイクル特性が向上した。
【0045】
(実施例8〜14
実施例8〜14においては、正極活物質として、MW1749(Mは、Mn,Cu,V,Cr,Fe,Co及びNiから選択される金属元素である。)の組成式で表されるタングステン複合酸化物の粉末を用いるようにし、下記の表3に示すように、実施例においてはMnW1749の粉末を、実施例においてはCuW1749の粉末を、実施例10においてはVW1749の粉末を、実施例11においてはCrW1749の粉末を、実施例12においてはFeW1749の粉末を、実施例13においてはCoW1749の粉末を、実施例14においてはNiW1749の粉末を用いるようにした。
【0046】
ここで、上記のMW1749で示される各正極活物質を作製するにあたっては、それぞれ純度が99.9%以上になった上記の金属元素M(Mn,Cu,V,Cr,Fe,Co,Ni)の炭酸塩とWとWO3 の各試薬を用い、M:W:Oの原子比が1:17:49になるように秤量し、その後は、上記の参考例1の場合と同様にして、平均粒径が10μmになった前記のMW1749の組成式で表されるタングステン複合酸化物の粉末からなる各正極活物質を得た。なお、このようにして得たMW1749の組成式で表されるタングステン複合酸化物の粉末をX線回折により分析したところ、W1849と同様の結晶構造を有していた。
【0047】
そして、このMW1749の組成式で表されるタングステン複合酸化物の粉末を正極活物質を使用する以外は、上記の参考例1の場合と同様にして、実施例8〜14の各リチウム二次電池を作製した。
【0048】
次に、上記のようにして作製した実施例8〜14の各リチウム二次電池についても、上記の参考例1,2の場合と同様にして、1サイクル目と50サイクル目とにおける放電容量を測定して、各リチウム二次電池における容量維持率(%)を求め、その結果を上記の参考例2の結果と合わせて下記の表3に示した。なお、実施例8〜14の各リチウム二次電池においても、放電終止電圧迄の電圧の積分値を時間で割った平均放電電圧はそれぞれ約1.6Vであった。
【0049】
【表3】
Figure 0003670880
【0050】
この結果から明らかなように、正極活物質にMW1749(MはMn,Cu,V,Cr,Fe,Co,Ni)の組成式で表されるタングステン複合酸化物を用いた実施例8〜14の各リチウム二次電池は、正極活物質にW1849を用いた参考例2のリチウム二次電池よりもさらに容量維持率が高くなっており、さらに充放電サイクル特性が向上した。
【0051】
(実施例15〜21
実施例15〜21においては、正極活物質として、Mnx Wy O58で表されるMnとWとの複合酸化物を用いるようにし、このMnとWとの複合酸化物中におけるMnとWとのモル数の和に対するMnのモル比[x/(x+y)]を変更させ、下記の表6に示すように、実施例15においては上記のモル比[x/(x+y)]が0.005になったMn0.119.958を、実施例16においては上記のモル比[x/(x+y)]が0.01になったMn0.219.858を、実施例17においては上記のモル比[x/(x+y)]が0.025になったMn0.519.558を、実施例18においては上記のモル比[x/(x+y)]が0.1になったMn21858を、実施例19においては上記のモル比[x/(x+y)]が0.2になったMn41658を、実施例20においては上記のモル比[x/(x+y)]が0.25になったMn51558を、実施例21においては上記のモル比[x/(x+y)]が0.3になったMn61458を用い、それ以外については、上記の参考例1の場合と同様にして、実施例15〜21の各リチウム二次電池を作製した。
【0052】
そして、これらの実施例15〜21における各リチウム二次電池においても、上記の参考例1,2の場合と同様にして、1サイクル目と50サイクル目とにおける放電容量を測定し、各リチウム二次電池における容量維持率(%)を求め、その結果を上記の参考例1及び実施例1の結果と合わせて下記の表4及び図2に示した。なお、実施例15〜21の各リチウム二次電池においても、放電終止電圧迄の電圧の積分値を時間で割った平均放電電圧はそれぞれ約1.6Vであった。
【0053】
【表4】
Figure 0003670880
【0054】
この結果から明らかなように、正極活物質として、Mnx Wy O58で表されるMnとWとの複合酸化物を用いた実施例15〜21の各リチウム二次電池は、前記の比較例1のリチウム二次電池に比べ、何れも容量維持率が高くなって、優れた充放電サイクル特性を示した。
【0055】
また、上記のMnx Wy O58においてMnとWとのモル数の和に対するMnのモル比[x/(x+y)]が0.005〜0.2の範囲になった正極活物質を用いた実施例1,15〜21の各リチウム二次電池は、正極活物質にMnが含まれていないW2058を用いた参考例1のリチウム二次電池や、上記のMnのモル比[x/(x+y)]が0.2を越えた正極活物質を用いた実施例20,21の各リチウム二次電池に比べて、容量維持率が高くなって、充放電サイクル特性がさらに向上しており、特に、上記のMnのモル比[x/(x+y)]が0.01〜0.1の範囲になった正極活物質を用いた実施例1,16〜18の各リチウム二次電池においては、さらに容量維持率が高くなって、充放電サイクル特性がさらに向上していた。
【0056】
なお、ここではMnX Wy O58で表されるMnとWとの複合酸化物を正極活物質に用いた場合について示したが、MnX Wy O49で表されるMnとWとの複合酸化物を正極活物質に用いた場合においても同様の結果が得られる。
【0057】
さらに、ここではMnとWとの複合酸化物を正極活物質に用いた場合について示したが、Wと他のCu,V,Cr,Fe,Co,Niとの複合酸化物を正極活物質に用いた場合においても同様の結果が得られる。
【0058】
(実施例22,23
実施例22,23においては、正極活物質として、上記の実施例3の場合と同じMnW1958を使用して正極を作製する一方、この正極中にLiを挿入させないようにした。
【0059】
また、負極として、実施例22においては、Li金属のシートをアルゴン雰囲気中で直径17mm,厚さ1.0mmの円板状に打ち抜いたものを、実施例23においては、Liが20.6重量%になったLi−Al合金のシートをアルゴン雰囲気中で直径17mm,厚さ1.0mmの円板状に打ち抜いたものを用いるようにした。
【0060】
そして、上記の正極と各負極を使用し、それ以外については、上記の参考例1の場合と同様にして、実施例22,23の各リチウム二次電池を作製した。
【0061】
次に、上記のようにして作製した実施例22,23の各リチウム二次電池を、25℃の温度雰囲気下において放電電流100μAの定電流で1.2Vまで放電させた。その後、これらの各リチウム二次電池をそれぞれ充電電流100μAの定電流で充電終止電圧2.4Vまで充電させた後、放電電流100μAの定電流で放電終止電圧1.2Vまで放電させ、これを1サイクルとして、50サイクルの充放電試験を行い、1サイクル目と50サイクル目とにおける放電容量を測定し、容量維持率(%)として、1サイクル目の放電容量Q1に対する50サイクル目の放電容量Q50の比率[(Q1/Q50)×100]を求め、その結果を下記の表5に合わせて示した。なお、放電終止電圧迄の電圧の積分値を時間で割った平均放電電圧は、上記の実施例22のリチウム二次電池においては約1.6V、実施例23のリチウム二次電池においては約1.45Vであった。
【0062】
【表5】
Figure 0003670880
【0063】
この結果から明らかなように、負極活物質にLi金属やLi−Al合金を用いた場合においても、正極活物質にMnW1958を用いた実施例22,23の各リチウム二次電池は、上記の比較例1のリチウム二次電池に比べて、何れも容量維持率が高くなっており、優れた充放電サイクル特性を示した。
【0064】
また、上記の実施例22,23の各リチウム二次電池と同じ正極活物質MnW1958を使用した実施例1のリチウム二次電池と比較すると、負極活物質に天然黒鉛粉末を用いた実施例1のリチウム二次電池の方が容量維持率が高くなっていた。これは、負極活物質に天然黒鉛粉末のような炭素材料を用いた場合、Li金属及びLi合金のように充放電によって樹枝状のデンドライト結晶が成長して、電池内部においてショートすることがないためであると考えられる。
【0065】
(実施例24〜26
実施例24〜26においては正極を作製するにあたり、下記の表6に示すように、正極活物質として、実施例24においては平均粒径が10μmになったLiCoO2 粉末を、実施例25においては平均粒径が10μmになったLiNiO2 粉末を、実施例26においては平均粒径が10μmになったLiMn24 の粉末を用いるようにした。
【0066】
そして、上記の各正極活物質の粉末と、導電剤としての炭素粉末と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン粉末とをそれぞれ85:10:5の重量比になるように混合し、これらの混合物にNMP溶液を加えてスラリー化させ、このスラリーを厚さ20μmのアルミニウム箔からなる正極集電体の片面にドクターブレード法により塗布し、これを150℃で乾燥させた後、これを打ち抜いて直径が17mm、厚みが1.0mmの円板状になった各正極を得た。なお、このようにして作製した各正極に対してはLiを挿入させないようにした。
【0067】
一方、負極を作製するにあたっては、負極活物質として、上記の実施例1において正極活物質として用いたMnW1958の粉末を使用し、このMnW1958の粉末と、導電剤としての炭素粉末と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン粉末とを85:10:5の重量比になるように混合した後、この混合物にNMP溶液を加えてスラリー化させ、このスラリーを厚さ20μmの銅箔からなる負極集電体の片面にドクターブレード法により塗布し、これを150℃で乾燥させた後、これを打ち抜いて直径が17mm、厚みが1.0mmの円板状になった負極を作製した。
【0068】
そして、上記のようにして作製した各正極と負極とを用い、それ以外は、上記の参考例1の場合と同様にして、実施例24〜26の各リチウム二次電池を作製した。
【0069】
(比較例2)
比較例2においては、上記の実施例24の場合と同様に、平均粒径が10μmになったLiCoO2 粉末を正極活物質に使用して作製した正極を用いる一方、その負極としては、負極活物質にWO3 を用いたものを使用するようにした。
【0070】
そして、上記の正極と負極とを用いる以外は、上記の参考例1の場合と同様にして、比較例2のリチウム二次電池を作製した。
【0071】
(比較例3〜5)
比較例3〜5においては、上記の実施例24〜26において使用したのと同じ正極を用いるようにし、下記の表6に示すように、比較例3においては、上記の実施例24の場合と同様に平均粒径が10μmになったLiCoO2 粉末を正極活物質に使用して作製した正極を、比較例4においては、上記の実施例25の場合と同様に平均粒径が10μmになったLiNiO2 粉末を正極活物質に使用して作製した正極を、比較例5においては、上記の実施例26の場合と同様に平均粒径が10μmになったLiMn24 粉末を正極活物質に使用して作製した正極を用いるようにした。
【0072】
さらに、比較例3〜5においては、負極活物質として、WO3 に対して電気化学的にLiを添加させたリチウム・タングステン複合酸化物(Li・W複合酸化物)を用いるようにした。ここで、WO3 に対して電気化学的にLiを添加させるにあたっては、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとを1:1の体積比で混合した混合溶媒にヘキサフルオロリン酸リチウムLiPF6 を1mol/lの割合で溶解させた電解液中において、上記のWO3 とLi金属とをポリプロピレン製の微多孔膜を介して配置させ、この状態で100μAの定電流で電解させて、LiとWとのモル比がLi:W=1.2:1になるようにした。
【0073】
そして、上記の各正極と負極とを用いる以外は、上記の参考例1の場合と同様にして、比較例3〜5の各リチウム二次電池を作製した。
【0074】
次に、上記の実施例24〜26及び比較例2〜5の各リチウム二次電池を、それぞれ25℃の温度雰囲気下において、充電電流100μAの定電流で充電終止電圧2.3Vまで充電した後、放電電流100μAの定電流で放電終止電圧0.7Vまで放電し、これを1サイクルとして、50サイクルの充放電試験を行い、1サイクル目と50サイクル目とにおける放電容量を測定し、容量維持率(%)として、1サイクル目の放電容量Q1に対する50サイクル目の放電容量Q50の比率[(Q1/Q50)×100]を求め、その結果を下記の表6に合わせて示した。なお、放電終止電圧迄の電圧の積分値を時間で割った平均放電電圧は、実施例24〜26及び比較例2,3の各リチウム二次電池においてはそれぞれ約1.1V、比較例4のリチウム二次電池においては約1.0V、比較例5のリチウム二次電池においては約1.2Vであった。
【0075】
【表6】
Figure 0003670880
【0076】
この結果から明らかなように、正極活物質にLi含有遷移金属酸化物であるLiCoO2 ,LiNiO2 及びLiMn24 を用いる一方、負極活物質にMnW1958を用いた実施例24〜26の各リチウム二次電池は、負極活物質にWO3 やLi・W複合酸化物を用いた比較例2〜5の各リチウム二次電池に比べて容量維持率が遥かに高くなって、充放電サイクル特性が著しく向上していた。
【0077】
また、実施例24〜26の各リチウム二次電池と同じMnW1958を正極活物質に使用した実施例1のリチウム二次電池を比較すると、負極活物質にMnW1958を用いた実施例24〜26の各リチウム二次電池の方が容量維持率が高くなっていた。これは、負極活物質にMnW1958を用いた実施例24〜26の各リチウム二次電池の場合、その平均放電電圧が約1.1Vと正極活物質にMnW1958を用いた実施例1のリチウム二次電池に比べて低くなっており、非水電解液の分解が抑制されたためであると考えられる。
【0078】
なお、ここではMnW1958に代表されるMnx Wy O58からなるMnとWとの複合酸化物を正極活物質に用いた場合について示したが、W2058、W1849及びMnx Wy O49で表されるMnとWとの複合酸化物を負極活物質に用いた場合においても同様の結果が得られる。
【0079】
さらに、ここではMnとWとの複合酸化物を負極活物質に用いた場合について示したが、Wと他のCu,V,Cr,Fe,Co,Niとの複合酸化物を負極活物質に用いた場合においても同様の結果が得られる。
【0080】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明におけるリチウム二次電池においては、正極と負極と非水電解質とを備えたリチウム二次電池において、上記の正極又は負極の活物質に、Mn,Cu,V,Cr,Fe,Co及びNiから選択される少なくとも1種の金属元素とWとOとを含むW 20 58 型若しくはW 18 49 型の結晶構造を有するタングステン複合酸化物又はこれにLiを含有させたものを用いるようにしたため、このような活物質を用いた正極や負極においてリチウムを吸蔵・放出する能力が向上すると共に、活物質における結晶構造の変化が少なくなり、充放電サイクル特性に優れたリチウム二次電池が得られるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例及び比較例において作製したリチウム二次電池の内部構造を示した断面説明図である。
【図2】 正極活物質に用いるMnx Wy O58においてMnとWとのモル数の和に対するMnのモル比[x/(x+y)]と得られたリチウム二次電池における容量維持率との関係を示した図である。
【符号の説明】
1 正極
2 負極

Claims (4)

  1. 正極と負極と非水電解質とを備えたリチウム二次電池において、上記の正極又は負極の活物質に、Mn,Cu,V,Cr,Fe,Co及びNiから選択される少なくとも1種の金属元素とWとOとを含むW 20 58 型若しくはW 18 49 型の結晶構造を有するタングステン複合酸化物又はこれにLiを含有させたものを用いたことを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 請求項1に記載したリチウム二次電池において、上記の正極又は負極の活物質に、M X Y Z (式中、Mは、Mn,Cu,V,Cr,Fe,Co及びNiから選択される少なくとも1種の金属元素からなり、0.005<x/(x+y)<0.2,z=58又は49の条件を満たす。)の組成式で表されるW 20 58 型若しくはW 18 49 型の結晶構造を有するタングステン複合酸化物又はこれにLiを含有させたものを用いたことを特徴とするリチウム二次電池。
  3. 請求項1又は請求項2に記載したリチウム二次電池において、正極の活物質に上記のタングステン複合酸化物又はこれらにLiを含有させたものを用いる一方、負極の活物質に炭素材料又はこれにLiを含有させたものを用いたことを特徴とするリチウム二次電池。
  4. 請求項1又は請求項2に記載したリチウム二次電池において、負極の活物質に上記のタングステン複合酸化物又はこれらにLiを含有させたものを用いる一方、正極の活物質にLi含有遷移金属酸化物を用いたことを特徴とするリチウム二次電池。
JP08092399A 1999-03-25 1999-03-25 リチウム二次電池 Expired - Fee Related JP3670880B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08092399A JP3670880B2 (ja) 1999-03-25 1999-03-25 リチウム二次電池
US09/533,670 US6403258B1 (en) 1999-03-25 2000-03-23 Lithium secondary battery comprising tungsten composite oxide

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08092399A JP3670880B2 (ja) 1999-03-25 1999-03-25 リチウム二次電池

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000277108A JP2000277108A (ja) 2000-10-06
JP3670880B2 true JP3670880B2 (ja) 2005-07-13

Family

ID=13731959

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08092399A Expired - Fee Related JP3670880B2 (ja) 1999-03-25 1999-03-25 リチウム二次電池

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6403258B1 (ja)
JP (1) JP3670880B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002289188A (ja) * 2001-03-22 2002-10-04 Yusaku Takita 非水電解質二次電池用電極活物質、それを含む電極及び電池
JP4626284B2 (ja) * 2003-12-05 2011-02-02 住友金属鉱山株式会社 日射遮蔽体形成用タングステン酸化物微粒子の製造方法、および日射遮蔽体形成用タングステン酸化物微粒子
JP5407110B2 (ja) * 2007-01-24 2014-02-05 日産自動車株式会社 リチウムイオン二次電池用電極およびその製造方法ならびにリチウムイオン二次電池
US8643930B2 (en) 2007-08-31 2014-02-04 Alliance For Sustainable Energy, Llc Thin film lithium-based batteries and electrochromic devices fabricated with nanocomposite electrode materials
WO2014156054A1 (ja) * 2013-03-26 2014-10-02 三洋電機株式会社 非水電解質二次電池用正極活物質及びそれを用いた非水電解質二次電池
WO2018216692A1 (ja) * 2017-05-25 2018-11-29 株式会社 東芝 蓄電ユニットおよび蓄電システム
CN112490435B (zh) * 2020-11-26 2022-06-10 陕西科技大学 一种用于锂硫电池电极的w18o49纳米棒-碳复合材料及其制备方法
CN114242994A (zh) * 2021-11-11 2022-03-25 惠州锂威新能源科技有限公司 一种复合负极材料的制备方法及复合负极材料和应用

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08241707A (ja) 1995-03-06 1996-09-17 Res Dev Corp Of Japan 酸化物薄膜を負極活性物質として使用した二次電池
JP3341524B2 (ja) * 1995-04-04 2002-11-05 宇部興産株式会社 リチウム二次電池用電解液
JP3407501B2 (ja) * 1995-09-29 2003-05-19 松下電器産業株式会社 ポリマ電解質およびそれを用いたリチウム・ポリマ電池
US6280848B1 (en) * 1998-10-06 2001-08-28 Minolta Co., Ltd. Antireflection coating

Also Published As

Publication number Publication date
US6403258B1 (en) 2002-06-11
JP2000277108A (ja) 2000-10-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3625680B2 (ja) リチウム二次電池
JP3685500B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP4963330B2 (ja) リチウム二次電池正極活物質用リチウム鉄複合酸化物、その製造方法およびそれを用いたリチウム二次電池
JP5247196B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP2004139743A (ja) 非水電解質二次電池
JP2003282055A (ja) 非水電解液二次電池
JP2007095354A (ja) 非水電解質二次電池の充放電方法
JP3573992B2 (ja) リチウム二次電池
JPH07122296A (ja) 非水電解液二次電池
JP2008311211A (ja) 非水電解質二次電池
JPH06290782A (ja) 非水系電解質二次電池
JP3768046B2 (ja) リチウム二次電池
JP3723444B2 (ja) リチウム二次電池用正極及びその製造方法並びにリチウム二次電池
JP3670880B2 (ja) リチウム二次電池
JP4245219B2 (ja) リチウム二次電池
JP4259900B2 (ja) リチウム二次電池
JP3625679B2 (ja) リチウム二次電池
JP3670878B2 (ja) リチウム二次電池
JP3670879B2 (ja) リチウム二次電池
JP4036717B2 (ja) 非水電解質二次電池
JP3619702B2 (ja) リチウム二次電池
JP3717783B2 (ja) リチウム二次電池
JP3615416B2 (ja) リチウム二次電池
JP4356127B2 (ja) リチウム二次電池
JP3663127B2 (ja) 非水電解質電池

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20041026

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050329

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050415

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090422

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090422

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100422

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110422

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120422

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130422

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees