JP3615416B2 - リチウム二次電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、リチウム二次電池に係わり、詳しくは、充放電サイクル特性が良いリチウム二次電池を提供することを目的とした、活物質の改良に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
MoO(三酸化モリブデン)が、リチウム二次電池の正極活物質として、提案されている(T. Tsumura, Solid State Ionic, Vol. 104, P183 (1997)参照)。
【0003】
MoOは、斜方晶系に属し、酸化モリブデンの中では比較的安定な酸化物であるが、MoOを正極活物質とするリチウム二次電池の充放電サイクル特性は良くない。充放電時の膨張・収縮の繰り返しにより、MoOの結晶構造が大きく変化するからである。
【0004】
したがって、本発明は、MoOを活物質とするリチウム二次電池に比べて充放電サイクル特性が良いリチウム二次電池を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るリチウム二次電池(本発明電池)は、正極と、負極と、非水電解質とを備え、前記正極又は前記負極のいずれか一方が、組成式:MMo1−x (MはCu、V、Mn、Fe、Co及びNiよりなる群から選ばれた少なくとも一種の遷移元素;0<x≦0.46;2.6≦y≦3.1)で表される斜方晶系の複合酸化物又は当該複合酸化物にリチウムを含有せしめてなる斜方晶系のリチウム含有複合酸化物を活物質として有する。
【0006】
上記複合酸化物は、MoO相の結晶格子中のMoの一部が特定の遷移元素Mで置換された結晶構造を有しており、MoOに比べて、充放電サイクルにおいて結晶構造が劣化しにくい。結晶格子中のMとO(酸素)との化学結合がMoとOとの化学結合に比べて強いからである。
【0007】
組成式中のxが0.46以下に限定されるのは、xが0.46を越えると、複合酸化物が、不安定な遷移元素Mの酸化物相を含有するようになり、充放電サイクル特性が低下するからである。充放電サイクル特性が極めて良いリチウム二次電池を得るためには、組成式中のxが0.02〜0.45の複合酸化物を使用することが好ましく、組成式中のxが0.05〜0.40の複合酸化物を使用することがより好ましい。組成式中のyが2.6〜3.1に限定されるのは、遷移元素Mの種類、並びに、複合酸化物を合成する際の焼成温度及び焼成雰囲気によりyは変動するものの、上記の範囲を外れることはないからである。なお、yに依る複合酸化物の安定性(充放電サイクル特性)の変動は極めて小さい。
【0008】
上記の複合酸化物又はリチウム含有複合酸化物を正極活物質として有する本発明電池の負極材料の具体例としては、リチウムイオンを電気化学的に吸蔵及び放出することが可能な物質及びリチウム金属が挙げられる。この種の本発明電池の充電電圧は約3V、放電電圧は約2Vである。リチウムイオンを電気化学的に吸蔵及び放出することが可能な物質としては、黒鉛、コークス、有機物焼成体等の炭素材料、及び、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、リチウム−アルミニウム−マンガン合金等のリチウム合金が例示される。充放電サイクル特性が良いリチウム二次電池を得る上で、デンドライト(樹枝状の電析リチウム)がセパレータを貫通することにより生じる内部短絡の虞れが無い炭素材料を負極材料として使用することが好ましい。リチウム含有複合酸化物を正極活物質として使用する場合は、リチウム含有炭素材料又はリチウム非含有炭素材料を負極材料として使用し、一方リチウムを含有しない複合酸化物を正極活物質として使用する場合は、リチウム含有炭素材料を負極材料として使用する。
【0009】
上記の複合酸化物又はリチウム含有複合酸化物を負極活物質として有する本発明電池の正極活物質の具体例としては、LiCoO、LiNiO、LiMn、LiMnO、リチウム含有MnO、LiCo0.5 Ni0.5 、LiCo0.2 Ni0.7 Mn0.1 等のリチウム含有遷移金属酸化物が挙げられる。この種の本発明電池の充電電圧は約2.5V、放電電圧は約1.5Vであり、充放電サイクル特性が極めて良い。充電電圧が約2.5Vと低いために、充電時の非水電解質の分解が抑制されるからである。
【0010】
非水電解質は、溶媒及び溶質が充放電時及び保存時の電圧で分解しない限り、特に限定されない。非水電解質の溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート等の環状炭酸エステルと、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート等の鎖状炭酸エステルとの混合溶媒、及び、環状炭酸エステルと、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル系溶媒との混合溶媒が例示される。非水電解質の溶質としては、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiN(CFSO)(CSO)、LiC(CFSO及びLiC(CSOが例示される。これらのリチウム塩は一種単独を使用してもよく、必要に応じて、2種以上を併用してもよい。非水電解質として、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリル等の高分子に非水電解液を含浸せしめてなるゲル状電解質、又は、LiI、LiN等の無機固体電解質を使用してもよい。
【0011】
本発明電池は、MoOに比べて結晶構造が安定な特定の複合酸化物又はリチウム含有複合酸化物を正極又は負極のいずれか一方の活物質として有するので、MoOを活物質とするリチウム二次電池に比べて充放電サイクル特性が良い。
【0012】
【実施例】
本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することが可能なものである。
【0013】
(実験1)
本発明電池及び比較電池を作製し、充放電サイクル特性を比較した。
【0014】
(実施例1〜6)
〔正極の作製〕
硝酸銅(Cu(NO)、塩化バナジウム(VCl)、酢酸マンガン(Mn(CHCOO))、硝酸鉄(Fe(NO)、酢酸コバルト(Co(CHCOO))又は硝酸ニッケル(Ni(NO)と、モリブデンカルボニル(Mo(CO))とを、M(Cu、V、Mn、Fe、Co又はNi):Moの原子比0.20:0.80で秤取し、乳鉢にて混合し、直径17mmの円盤金型にて成型圧115kg/cmで加圧成型した後、酸素気流中にて700°Cで12時間焼成し、乳鉢にて粉砕して、それぞれ組成式:Cu0.20Mo0.80、V0.20Mo0.80、Mn0.20Mo0.80、Fe0.20Mo0.80、Co0.20Mo0.80及びNi0.20Mo0.80で表される平均粒径10μmの複合酸化物粉末を作製した。
【0015】
正極活物質としての上記の各複合酸化物粉末と、導電剤としての炭素粉末と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン粉末とを、重量比85:10:5で混合し、得られた混合物とNMP(N−メチルピロリドン)とを混合して、スラリーを調製し、このスラリーを厚み20μmのアルミニウム製の集電体の片面にドクターブレード法により塗布し、150°Cで乾燥した後、打ち抜いて、直径10mm、厚み約80μmの円盤状の正極を作製した。
【0016】
上記の各正極と、対極としての円盤状のリチウム金属とを、セパレータ(イオン透過性のポリプロピレンフィルム)を間に介して積層して電極体を作製し、この電極体を、エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの体積比1:1の混合溶媒にLiPFを1モル/リットル溶かした非水電解液に浸漬し、100μAで1.5V(vs.Li/Li)まで電解して、各正極の複合酸化物にリチウムを含有せしめた。
【0017】
〔負極の作製〕
天然黒鉛粉末と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン粉末とを、重量比95:5で混合し、得られた混合粉末とNMP(N−メチルピロリドン)とを混合して、スラリーを調製し、このスラリーを厚み20μmの銅製の集電体の片面にドクターブレード法により塗布し、150°Cで乾燥した後、打ち抜いて、直径10mm、厚み約60μmの円盤状の負極を作製した。
【0018】
〔非水電解質の調製〕
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートとの体積比1:1の混合溶媒にLiPFを1モル/リットル溶かして、非水電解質を調製した。
【0019】
〔リチウム二次電池の作製〕
上記の各正極、負極及び非水電解質を使用して、扁平形のリチウム二次電池A1〜A6(本発明電池)を作製した。セパレータには、イオン透過性のポリプロピレンフィルムを使用した。図1は、作製したリチウム二次電池の断面図であり、図示のリチウム二次電池Aは、正極1、負極2、これらを離間するセパレータ3、正極缶4、負極缶5、正極集電体6、負極集電体7、ポリプロピレン製の絶縁パッキング8などからなる。正極1及び負極2は、非水電解質を含浸したセパレータ3を介して対向して正極缶4及び負極缶5が形成する電池缶内に収容されており、正極1は正極集電体6を介して正極缶4に、負極2は負極集電体7を介して負極缶5に、それぞれ接続され、電池缶内に生じた化学エネルギーを電気エネルギーとして外部へ取り出し得るようになっている。
【0020】
(実施例7及び8)
実施例1における正極の作製方法と同様にして、正極を作製した。但し、正極の複合酸化物(Cu0.20Mo0.80)にリチウムを含有せしめる操作である電解は行わなかった。また、リチウム圧延シート及びリチウム−アルミニウム合金シート(リチウム含有率:20.6重量%)を打ち抜いて、直径10mm、厚み1.0mmの2種の円盤状の負極を作製した。正極及び負極として、それぞれ上記の正極及び各負極を使用したこと以外は実施例1と同様にして、本発明電池A7及びA8を作製した。
【0021】
(実施例9〜11)
正極活物質としてのLiCoO、LiNiO又はLiMnと、導電剤としての炭素粉末と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン粉末とを、重量比85:10:5で混合し、得られた混合物とNMP(N−メチルピロリドン)とを混合して、スラリーを調製し、このスラリーを厚み20μmのアルミニウム製の集電体の片面にドクターブレード法により塗布し、150°Cで乾燥した後、打ち抜いて、直径10mm、厚み約80μmの円盤状の正極を作製した。また、組成式:Cu0.20Mo0.80で表される平均粒径10μmの複合酸化物粉末(実施例1で作製したものと同じもの)と、導電剤としての炭素粉末と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン粉末とを、重量比85:10:5で混合し、得られた混合物とNMP(N−メチルピロリドン)とを混合して、スラリーを調製し、このスラリーを厚み20μmの銅製の集電体の片面にドクターブレード法により塗布し、150°Cで乾燥した後、打ち抜いて、直径10mm、厚み1.0mmの円盤状の負極を作製した。正極及び負極として、上記の各正極及び負極を使用したこと以外は実施例1と同様にして、本発明電池A9〜A11を作製した。
【0022】
(比較例1)
正極活物質としてのMoO粉末と、導電剤としての炭素粉末と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン粉末とを、重量比85:10:5で混合し、得られた混合粉末とNMPとを混合して、スラリーを調製し、このスラリーを厚み20μmのアルミニウム製の集電体の片面にドクターブレード法により塗布し、150°Cで乾燥した後、打ち抜いて、直径10mm、厚み約80μmの円盤状の正極を作製した。MoO粉末としては、600°Cで焼成したものを使用した。以下に登場するMoO粉末も、全て600°Cで焼成したものである。次いで、実施例1で行ったものと同じ条件の電解を行って、正極のMoOにリチウムを含有せしめた。正極として、上記の正極を使用したこと以外は実施例1と同様にして、比較電池B1を作製した。
【0023】
(比較例2及び3)
正極活物質としてのMoO粉末と、導電剤としての炭素粉末と、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン粉末とを、重量比85:10:5で混合し、得られた混合粉末とNMPとを混合して、スラリーを調製し、このスラリーを厚み20μmのアルミニウム製の集電体の片面にドクターブレード法により塗布し、150°Cで乾燥した後、打ち抜いて、直径10mm、厚み約80μmの円盤状の正極を作製した。リチウム圧延シート及びリチウム−アルミニウム合金シート(リチウム含有率:20.6重量%)を打ち抜いて、直径10mm、厚み1.0mmの2種の円盤状の負極を作製した。正極及び負極として、それぞれ上記の正極及び各負極を使用したこと以外は比較例1と同様にして、比較電池B2及びB3を作製した。
【0024】
〈各電池の充放電サイクル特性〉
本発明電池A1〜A6及び比較電池B1については、100μAで3.0Vまで充電した後、100μAで1.5Vまで放電する充放電を50サイクル行い、各電池の50サイクル目の容量維持率を下式より求めた。本発明電池A7及びA8並びに比較電池B2及びB3については、100μAで1.5Vまで放電し、次いで、100μAで3.0Vまで充電した後、100μAで1.5Vまで放電する充放電を50サイクル行い、各電池の50サイクル目の容量維持率を下式より求めた。本発明電池A9〜A11については、100μAで2.5Vまで充電した後、100μAで0.5Vまで放電する充放電を50サイクル行い、各電池の50サイクル目の容量維持率を下式より求めた。充放電サイクル試験は全て室温(25°C)で行った。各電池の放電電圧(放電終止電圧に到るまでの平均放電電圧)、初期容量(1サイクル目の放電容量)及び容量維持率を表1に示す。
【0025】
容量維持率(%)=(50サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×100
【0026】
【表1】
Figure 0003615416
【0027】
表1より、本発明電池A1〜A11は、比較電池B1〜B3に比べて、容量維持率が大きく、充放電サイクル特性が良いことが分かる。また、本発明電池A1と本発明電池A7及びA8との容量維持率の比較から、充放電サイクル特性の良いリチウム二次電池を得る上で、負極材料としては、充放電を繰り返してもデンドライトが生成する虞れが無い黒鉛(炭素材料)を使用することが好ましいことが分かる。さらに、本発明電池の中でも本発明電池A9〜A11の容量維持率が特に大きいことから、リチウム含有遷移金属酸化物を正極活物質として使用し、本発明で規定する複合酸化物を負極活物質として使用することが好ましいことが分かる。本発明電池A9〜A11の容量維持率が90〜91%と特に大きいのは、充電電圧が2.5Vと低いために、非水電解液の分解が抑制されたためである。
【0028】
(実験2)
組成式:MMo1−x 中のxと充放電サイクル特性の関係を調べた。
【0029】
硝酸銅(Cu(NO)と、モリブデンカルボニル(Mo(CO))とを、Cu:Moの原子比0.02:0.98、0.05:0.95、0.10:0.90、0.30:0.70、0.40:0.60、0.45:0.55、0.46:0.54及び0.47:0.53で秤取し、乳鉢にて混合し、直径17mmの円盤金型にて成型圧115kg/cmで加圧成型した後、酸素気流中にて700°Cで12時間焼成し、乳鉢にて粉砕して、それぞれ組成式:Cu0.02Mo0.98、Cu0.05Mo0.95、Cu0.10Mo0.90、Cu0.30Mo0.70、Cu0.40Mo0.60、Cu0.45Mo0.55、Cu0.46Mo0.54及びCu0.47Mo0.53で表される平均粒径10μmの複合酸化物粉末を作製した。正極の作製において、組成式:Cu0.20Mo0.80で表される複合酸化物粉末に代えて、上記の各複合酸化物粉末を使用したこと以外は実施例1と同様にして、順に、電池X1〜X7及び電池B4を作製した。電池X1〜X7は本発明電池であり、電池B4は比較電池である。各電池について、実験1で本発明電池A1〜A6及び比較電池B1について行ったものと同じ条件の充放電サイクル試験を行い、容量維持率を調べた。各電池の放電電圧(放電終止電圧に到るまでの平均放電電圧)、初期容量(1サイクル目の放電容量)及び容量維持率を、表2に示す。図2は、組成式:CuMo1−x 中のxと充放電サイクル特性の関係を、縦軸に容量維持率(%)を、横軸に組成式:CuMo1−x 中のxの値をとって示したグラフである。表2及び図2には、本発明電池A1及び比較電池B1の容量維持率も示してある。
【0030】
【表2】
Figure 0003615416
【0031】
表2及び図2より、xが0より大きく、且つ0.46以下の複合酸化物を使用すれば、充放電サイクル特性は向上するが、充放電サイクル特性を大きく向上させるためには、xが0.02〜0.45の複合酸化物を使用することが好ましく、xが0.05〜0.40の複合酸化物を使用することがより好ましいことが分かる。なお、この実験2では、遷移元素MがCuである場合を例にして組成式:CuMo1−x 中のxと充放電サイクル特性の関係を調べたが、遷移元素Mの種類にかかわらず、充放電サイクル特性を大きく向上させるためには、組成式:MMo1−x 中のxが0.02〜0.45の複合酸化物を使用することが好ましく、xが0.05〜0.40の複合酸化物を使用することがより好ましいことを確認した。
【0032】
上記の実施例では、本発明を扁平形のリチウム二次電池に適用する場合を例に挙げて説明したが、本発明は、電池の形状に制限は無く、円筒形等の種々の形状のリチウム二次電池に適用可能である。
【0033】
【発明の効果】
MoOを活物質とするリチウム二次電池に比べて充放電サイクル特性の良いリチウム二次電池が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例で作製した扁平形のリチウム二次電池の断面図である。
【図2】組成式:CuMo1−x 中のxと充放電サイクル特性の関係を示したグラフである。
【符号の説明】
A リチウム二次電池
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 正極缶
5 負極缶
6 正極集電体
7 負極集電体
8 絶縁パッキング

Claims (6)

  1. 正極と、負極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池において、前記正極又は前記負極のいずれか一方が、組成式:MMo1−x (MはCu、V、Mn、Fe、Co及びNiよりなる群から選ばれた少なくとも一種の遷移元素;0<x≦0.46;2.6≦y≦3.1)で表される斜方晶系の複合酸化物又は当該複合酸化物にリチウムを含有せしめてなる斜方晶系のリチウム含有複合酸化物を活物質として有することを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 正極と、負極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池において、前記正極が、組成式:MMo1−x (MはCu、V、Mn、Fe、Co及びNiよりなる群から選ばれた少なくとも一種の遷移元素;0<x≦0.46;2.6≦y≦3.1)で表される斜方晶系の複合酸化物にリチウムを含有せしめてなる斜方晶系のリチウム含有複合酸化物を活物質として有し、前記負極が、炭素材料又は炭素材料にリチウムを含有せしめてなるリチウム含有炭素材料をリチウムイオン吸蔵材として有するリチウム二次電池。
  3. 正極と、負極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池において、前記正極が、組成式:MMo1−x (MはCu、V、Mn、Fe、Co及びNiよりなる群から選ばれた少なくとも一種の遷移元素;0<x≦0.46;2.6≦y≦3.1)で表される斜方晶系の複合酸化物を活物質として有し、前記負極が、炭素材料にリチウムを含有せしめてなるリチウム含有炭素材料をリチウムイオン吸蔵材として有するリチウム二次電池。
  4. 正極と、負極と、非水電解質とを備えるリチウム二次電池において、前記正極が、リチウム含有遷移金属酸化物を活物質として有し、前記負極が、組成式:MMo1−x (MはCu、V、Mn、Fe、Co及びNiよりなる群から選ばれた少なくとも一種の遷移元素;0<x≦0.46;2.6≦y≦3.1)で表される斜方晶系の複合酸化物を活物質として有するリチウム二次電池。
  5. 前記複合酸化物が、組成式:MMo1−x (MはCu、V、Mn、Fe、Co及びNiよりなる群から選ばれた少なくとも一種の遷移元素;0.02≦x≦0.45;2.6≦y≦3.1)で表される請求項1〜4のいずれかに記載のリチウム二次電池。
  6. 前記複合酸化物が、組成式:MMo1−x (MはCu、V、Mn、Fe、Co及びNiよりなる群から選ばれた少なくとも一種の遷移元素;0.05≦x≦0.40;2.6≦y≦3.1)で表される請求項1〜4のいずれかに記載のリチウム二次電池。
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