JP2002216745A - リチウム二次電池 - Google Patents
リチウム二次電池Info
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Abstract
コバルト酸化物が混合された混合正極活物質を用いて
も、正極合剤の充填密度を最適化して充放電サイクルの
進行に伴う活物質粒子同士の解離を抑制して、サイクル
特性が向上したリチウム二次電池を得られるようにす
る。 【解決手段】 正極活物質はコバルト酸リチウムとスピ
ネル型マンガン酸リチウムとが混合された混合正極活物
質からなり、この混合正極活物質中のコバルト酸リチウ
ムの質量比Xが0.1≦X≦0.9の範囲、好ましくは
0.3≦X≦0.7の範囲になるように混合されている
とともに、正極合剤の充填密度が0.4X+2.5(g
/cm3)以上で0.6X+3.3(g/cm3)以下、
好ましくは0.5X+2.6以上で0.6X+3.0以
下になるように規制している。
Description
蔵・放出が可能な正極活物質を含有する正極と、リチウ
ムイオンの吸蔵・放出が可能な負極活物質を含有する負
極と、非水系電解液とを備えたリチウム二次電池に係わ
り、特に、正極活物質の改良に関する。
ートパソコン等の携帯用電子・通信機器等に用いられる
電池として、リチウムイオンの挿入・脱離が可能な炭素
材料などを負極活物質とし、リチウム含有コバルト酸化
物(LiCoO2)、リチウム含有ニッケル酸化物(L
iNiO2)等のリチウム含有遷移金属酸化物を正極活
物質材料とするリチウム二次電池が、小型軽量でかつ高
容量な電池として実用化されるようになった。
(LiCoO2)やリチウム含有ニッケル酸化物(Li
NiO2)等のリチウム含有遷移金属酸化物は電池容量
が大きい反面、充電状態での熱的安定性が低く、しか
も、原材料たるコバルトやニッケルが高価で、資源的に
も埋蔵量に限りがあるという問題があった。そこで、ス
ピネル型結晶構造を有するリチウム含有マンガン酸化物
(LiMn2O4)を正極活物質材料とするリチウム二次
電池が提案されるようになった。このリチウム含有マン
ガン酸化物(LiMn2O4)は、原材料たるマンガンが
資源的に豊富に存在して、安価であり、かつ充電状態で
の熱的安定性が高くて電池の安全性が向上することか
ら、リチウム二次電池用正極活物質材料として有望視さ
れている材料の一つである。
るリチウム含有マンガン酸化物(LiMn2O4)は熱的
安定性には優れるが、電池容量、充放電サイクル特性に
は問題があった。これは、リチウム含有マンガン酸化物
(LiMn2O4)は充電時に収縮し、放電時に膨張する
性質を有するため、充放電サイクルが進行するに伴っ
て、この電極に体積変化が生じる。すると、この体積変
化に起因して活物質粒子同士が解離するようになって、
集電効率が低下するためと考えられている。一方、リチ
ウム含有コバルト酸化物(LiCoO2)は充電時に膨
張し、放電時に収縮する性質を有する。
し、放電時に膨張する性質を有するスピネル型結晶構造
を有するリチウム含有マンガン酸化物(LiMn2O4)
と、充電時に膨張し、放電時に収縮する性質を有するリ
チウム含有コバルト酸化物(LiCoO2)とを混合し
た混合正極活物質を用いることが特開平4−17166
0号公報にて提案されるようになった。この特開平4−
171660号公報にて提案された正極においては、リ
チウム含有マンガン酸化物(LiMn2O4)とリチウム
含有コバルト酸化物(LiCoO2)とを混合して用い
ることで、リチウム含有マンガン酸化物(LiMn
2O4)よりも高容量化し、リチウム含有コバルト酸化物
(LiCoO2)よりも熱的安定性が向上することとな
る。
物(LiMn2O4)とリチウム含有コバルト酸化物(L
iCoO2)とを単に混合しただけでは、充放電サイク
ル特性が向上しないことが明らかになった。これは、リ
チウム含有マンガン酸化物(LiMn2O4)の膨張・収
縮の幅と、リチウム含有コバルト酸化物(LiCo
O 2)の収縮・膨張の幅とが異なっているため、充放電
サイクルが進行するに伴って、次第に活物質粒子同士が
解離するようになるためである。
めになされたものであって、スピネル型結晶構造を有す
るリチウム含有マンガン酸化物とリチウム含有コバルト
酸化物が混合された混合正極活物質を用いても、正極合
剤の充填密度を最適化して充放電サイクルの進行に伴う
活物質粒子同士の解離を抑制して、サイクル特性が向上
したリチウム二次電池を得られるようにすることを目的
とするものである。
記目的を達成するため、本発明のリチウム二次電池に用
いる正極は、コバルト酸リチウムとスピネル型マンガン
酸リチウムとが混合された混合正極活物質を主体とした
正極合剤が正極集電体に保持されており、この混合正極
活物質中のコバルト酸リチウムの質量比Xが0.1≦X
≦0.9の範囲になるように混合されているとともに、
正極合剤の充填密度Y(g/cm3)が0.4X+2.
5≦Y≦0.6X+3.3の範囲になるように正極集電
体に保持されている。なお、正極合剤の充填密度Yは、
正極集電体の体積を除いた正極の単位体積当たりの合剤
の質量(g/cm3)を意味している。
解離を抑制するためには、スピネル型マンガン酸リチウ
ムとコバルト酸リチウムを混合することにより、充放電
時の各酸化物の体積変化を相殺し、かつこの混合正極活
物質を用いた正極合剤の充填密度を最適化しなければな
らないが、いずれかの酸化物が少なすぎた場合には各酸
化物の体積変化を相殺しきれなくなり、その結果、サイ
クル特性が向上しなくなる。このため、スピネル型マン
ガン酸リチウムの混合質量比は0.9より小さくかつ
0.1より大きくする(スピネル型マンガン酸リチウム
の質量比をXとすると、0.1≦X≦0.9)のが望ま
しい。より望ましくは、スピネル型マンガン酸リチウム
の混合質量比は0.7より小さくかつ0.3より大きく
する(スピネル型マンガン酸リチウムの質量比をXとす
ると、0.3≦X≦0.7)のが好ましい。
型マンガン酸リチウムとからなる混合正極活物質を主体
とする正極合剤(具体的には、混合正極活物質と導電剤
と結着剤とが混合されたもの)の充填密度が小さいと、
充放電サイクルが進行するに伴って活物質粒子同士が解
離して、活物質粒子間の電子伝導性が低下してサイクル
特性が低下するようになる。また、正極合剤の充填密度
が大きいと、過剰な加圧力により活物質粒子にひび割れ
が生じるとともに、正極中への電解液の含液性が低下し
てサイクル特性が低下するようになる。そこで、種々の
実験を行った結果、正極合剤の充填密度をY(g/cm
3)とすると、0.4X+2.5≦Y≦0.6X+3.
3の範囲の充填密度になるように正極集電体に保持され
ているのが望ましく、より望ましくは、0.5X+2.
6≦Y≦0.6X+3.0(g/cm3)の範囲の充填
密度になるように正極集電体に保持されているのが好ま
しい。
酸リチウムは、組成式がLi1+XMn2-YMZO4(但し、
MはB,Mg,Ca,Sr,Ba,Ti,V,Cr,F
e,Co,Ni,Cu,Al,In,Nb,Mo,W,
Y,Rhから選択される少なくとも一種の元素であり、
0.54≦((1+X)+Z)/(2−Y)≦0.62
で、−0.15≦X≦0.15で、Y≦0.5で、0≦
Z≦0.1である)で表される組成のものであれば同様
な結果が得られるが、このうち、特に優れた高温特性
(高温での充放電サイクル、高温保存性等)を示すため
には、Mg添加系あるいはAl添加系のものを用いるの
が望ましい。
式がLiCo1-XMXO2(但し、MはB,Mg,Ca,
Sr,Ba,Ti,V,Cr,Fe,Ni,Cu,A
l,In,Nb,Mo,W,Y,Rhから選択される少
なくとも一種の元素であり、0≦X≦0.1である)で
表されるコバルト酸リチウムを用いれば、同様な結果が
得られるが、このうち、特に優れた放電特性を示すため
には、Cr添加系、Mn添加系、Al添加系、Ti添加
系のものを用いるのが望ましい。
下に説明する。 1.混合正極活物質の作製 まず、正極活物質として、平均粒径が5μmのコバルト
酸リチウム(LiCoO2)粉末と、平均粒径が10μ
mのスピネル型マンガン酸リチウム(Li1.07Mn1.89
Mg0.04O4)粉末とをそれぞれ公知の方法で合成し
た。ついで、これらのコバルト酸リチウム(LiCoO
2)粉末とマンガン酸リチウム(Li1.07Mn1.89Mg
0.04O4)粉末とを下記の表1に示すような混合質量比
で混合して、各混合正極活物質α、β、γ、δ、ε、
ζ、ηをそれぞれ作製した。
0.90で、Li1.07Mn1.89Mg0.04O4が0.10
のもの)を用い、この混合正極活物質βが85質量部
で、導電剤としてのカーボンブラックが10質量部で、
結着剤としてのフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体(ヘキサフルオロプロピレンを10wt
%含む)が5質量部となるように混合して、正極合剤を
作製した。ついで、得られた正極合剤をN−メチルピロ
リドン(NMP)と混合して正極スラリーとした後、こ
の正極スラリーを厚みが20μmの正極集電体(アルミ
ニウム箔またはアルミニウム合金箔)の両面にドクター
ブレード法により塗布(なお、正極リードを取り付ける
ために間欠塗布により未塗布部を設けた)して、正極集
電体の両面に正極合剤層を形成した。これを乾燥させた
後、圧縮ローラを用いて正極合剤の充填密度が3.2g
/cm3となるように圧延し、所定寸法(例えば幅が4
0mmで、長さが280mm)に切断して、実施例1の
正極aを作製した。
Li1.07Mn1.89Mg0 .04O4が0.30のもの)を用
い、この混合正極活物質γが85質量部で、導電剤とし
てのカーボンブラックが10質量部で、結着剤としての
フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(ヘキサフルオロプロピレンを10wt%含む)が5質
量部となるように混合して、正極合剤を作製した。つい
で、得られた正極合剤をN−メチルピロリドン(NM
P)と混合して正極スラリーとした後、この正極スラリ
ーを厚みが20μmの正極集電体(アルミニウム箔また
はアルミニウム合金箔)の両面にドクターブレード法に
より塗布(なお、正極リードを取り付けるために間欠塗
布により未塗布部を設けた)して、正極集電体の両面に
正極合剤層を形成した。
正極合剤の充填密度が3.7g/cm3、3.4g/c
m3、3.0g/cm3、2.8g/cm3となるように
圧延し、所定寸法(例えば幅が40mmで、長さが28
0mm)に切断して、実施例2〜5の正極b〜eを作製
した。なお、充填密度が3.7g/cm3のものを実施
例2の正極bとし、充填密度が3.4g/cm3のもの
を実施例3の正極cとし、充填密度が3.0g/cm3
のものを実施例4の正極dとし、充填密度が2.8g/
cm3のものを実施例4の正極eとした。
Li1.07Mn1.89Mg0 .04O4が0.50のもの)を用
い、この混合正極活物質δが85質量部で、導電剤とし
てのカーボンブラックが10質量部で、結着剤としての
フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(ヘキサフルオロプロピレンを10wt%含む)が5質
量部となるように混合して、正極合剤を作製した。つい
で、得られた正極合剤をN−メチルピロリドン(NM
P)と混合して正極スラリーとした後、この正極スラリ
ーを厚みが20μmの正極集電体(アルミニウム箔また
はアルミニウム合金箔)の両面にドクターブレード法に
より塗布(なお、正極リードを取り付けるために間欠塗
布により未塗布部を設けた)して、正極集電体の両面に
正極合剤層を形成した。
正極合剤の充填密度が3.6g/cm3、3.2g/c
m3、2.9g/cm3、2.7g/cm3となるように
圧延し、所定寸法(例えば幅が40mmで、長さが28
0mm)に切断して、実施例6〜9の正極f〜iを作製
した。なお、充填密度が3.6g/cm3のものを実施
例6の正極fとし、充填密度が3.2g/cm3のもの
を実施例7の正極gとし、充填密度が2.9g/cm3
のものを実施例8の正極hとし、充填密度が2.7g/
cm3のものを実施例9の正極iとした。
Li1.07Mn1.89Mg0 .04O4が0.70のもの)を用
い、この混合正極活物質εが85質量部で、導電剤とし
てのカーボンブラックが10質量部で、結着剤としての
フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(ヘキサフルオロプロピレンを10wt%含む)が5質
量部となるように混合して、正極合剤を作製した。つい
で、得られた正極合剤をN−メチルピロリドン(NM
P)と混合して正極スラリーとした後、この正極スラリ
ーを厚みが20μmの正極集電体(アルミニウム箔また
はアルミニウム合金箔)の両面にドクターブレード法に
より塗布(なお、正極リードを取り付けるために間欠塗
布により未塗布部を設けた)して、正極集電体の両面に
正極合剤層を形成した。
正極合剤の充填密度が3.4g/cm3、3.1g/c
m3、2.8g/cm3、2.7g/cm3となるように
圧延し、所定寸法(例えば幅が40mmで、長さが28
0mm)に切断して、実施例10〜13の正極j〜mを
作製した。なお、充填密度が3.4g/cm3のものを
実施例10の正極jとし、充填密度が3.1g/cm3
のものを実施例11の正極kとし、充填密度が2.8g
/cm3のものを実施例12の正極lとし、充填密度が
2.7g/cm3のものを実施例13の正極mとした。
Li1.07Mn1.89Mg0 .04O4が0.90のもの)を用
い、この混合正極活物質ζが85質量部で、導電剤とし
てのカーボンブラックが10質量部で、結着剤としての
フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(ヘキサフルオロプロピレンを10wt%含む)が5質
量部となるように混合して、正極合剤を作製した。つい
で、得られた正極合剤をN−メチルピロリドン(NM
P)と混合して正極スラリーとした後、この正極スラリ
ーを厚みが20μmの正極集電体(アルミニウム箔また
はアルミニウム合金箔)の両面にドクターブレード法に
より塗布(なお、正極リードを取り付けるために間欠塗
布により未塗布部を設けた)して、正極集電体の両面に
正極合剤層を形成した。これを乾燥させた後、圧縮ロー
ラを用いて正極合剤の充填密度が3.0g/cm3とな
るように圧延し、所定寸法(例えば幅が40mmで、長
さが280mm)に切断して、実施例14の正極nを作
製した。
0.95で、Li1.07Mn1.89Mg0.04O4が0.05
のもの)を用い、この混合正極活物質αが85質量部
で、導電剤としてのカーボンブラックが10質量部で、
結着剤としてのフッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体(ヘキサフルオロプロピレンを10wt
%含む)が5質量部となるように混合して、正極合剤を
作製した。ついで、得られた正極合剤をN−メチルピロ
リドン(NMP)と混合して正極スラリーとした後、こ
の正極スラリーを厚みが20μmの正極集電体(アルミ
ニウム箔またはアルミニウム合金箔)の両面にドクター
ブレード法により塗布(なお、正極リードを取り付ける
ために間欠塗布により未塗布部を設けた)して、正極集
電体の両面に正極合剤層を形成した。これを乾燥させた
後、圧縮ローラを用いて正極合剤の充填密度が3.2g
/cm3となるように圧延し、所定寸法(例えば幅が4
0mmで、長さが280mm)に切断して、比較例1の
正極oを作製した。
Li1.07Mn1.89Mg0 .04O4が0.30のもの)を用
い、この混合正極活物質γが85質量部で、導電剤とし
てのカーボンブラックが10質量部で、結着剤としての
フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(ヘキサフルオロプロピレンを10wt%含む)が5質
量部となるように混合して、正極合剤を作製した。つい
で、得られた正極合剤をN−メチルピロリドン(NM
P)と混合して正極スラリーとした後、この正極スラリ
ーを厚みが20μmの正極集電体(アルミニウム箔また
はアルミニウム合金箔)の両面にドクターブレード法に
より塗布(なお、正極リードを取り付けるために間欠塗
布により未塗布部を設けた)して、正極集電体の両面に
正極合剤層を形成した。これを乾燥させた後、圧縮ロー
ラを用いて正極合剤の充填密度が3.9g/cm3、
2.6g/cm3となるように圧延し、所定寸法(例え
ば幅が40mmで、長さが280mm)に切断して、比
較例2,3の正極p,qを作製した。なお、充填密度が
3.9g/cm3のものを比較例2の正極pとし、充填
密度が2.6g/cm3のものを比較例3の正極qとし
た。
Li1.07Mn1.89Mg0 .04O4が0.50のもの)を用
い、この混合正極活物質δが85質量部で、導電剤とし
てのカーボンブラックが10質量部で、結着剤としての
フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(ヘキサフルオロプロピレンを10wt%含む)が5質
量部となるように混合して、正極合剤を作製した。つい
で、得られた正極合剤をN−メチルピロリドン(NM
P)と混合して正極スラリーとした後、この正極スラリ
ーを厚みが20μmの正極集電体(アルミニウム箔また
はアルミニウム合金箔)の両面にドクターブレード法に
より塗布(なお、正極リードを取り付けるために間欠塗
布により未塗布部を設けた)して、正極集電体の両面に
正極合剤層を形成した。これを乾燥させた後、圧縮ロー
ラを用いて正極合剤の充填密度が3.8g/cm3、
2.5g/cm3となるように圧延し、所定寸法(例え
ば幅が40mmで、長さが280mm)に切断して、比
較例4,5の正極r,sを作製した。なお、充填密度が
3.8g/cm3のものを比較例4の正極rとし、充填
密度が2.5g/cm3のものを比較例5の正極sとし
た。
Li1.07Mn1.89Mg0 .04O4が0.70のもの)を用
い、この混合正極活物質εが85質量部で、導電剤とし
てのカーボンブラックが10質量部で、結着剤としての
フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(ヘキサフルオロプロピレンを10wt%含む)が5質
量部となるように混合して、正極合剤を作製した。つい
で、得られた正極合剤をN−メチルピロリドン(NM
P)と混合して正極スラリーとした後、この正極スラリ
ーを厚みが20μmの正極集電体(アルミニウム箔また
はアルミニウム合金箔)の両面にドクターブレード法に
より塗布(なお、正極リードを取り付けるために間欠塗
布により未塗布部を設けた)して、正極集電体の両面に
正極合剤層を形成した。これを乾燥させた後、圧縮ロー
ラを用いて正極合剤の充填密度が3.6g/cm3、
2.5g/cm3となるように圧延し、所定寸法(例え
ば幅が40mmで、長さが280mm)に切断して、比
較例6,7の正極t,uを作製した。なお、充填密度が
3.6g/cm3のものを比較例6の正極tとし、充填
密度が2.5g/cm3のものを比較例7の正極uとし
た。
Li1.07Mn1.89Mg0 .04O4が0.95のもの)を用
い、この混合正極活物質ηが85質量部で、導電剤とし
てのカーボンブラックが10質量部で、結着剤としての
フッ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体
(ヘキサフルオロプロピレンを10wt%含む)が5質
量部となるように混合して、正極合剤を作製した。つい
で、得られた正極合剤をN−メチルピロリドン(NM
P)と混合して正極スラリーとした後、この正極スラリ
ーを厚みが20μmの正極集電体(アルミニウム箔また
はアルミニウム合金箔)の両面にドクターブレード法に
より塗布(なお、正極リードを取り付けるために間欠塗
布により未塗布部を設けた)して、正極集電体の両面に
正極合剤層を形成した。これを乾燥させた後、圧縮ロー
ラを用いて正極合剤の充填密度が3.0g/cm3とな
るように圧延し、所定寸法(例えば幅が40mmで、長
さが280mm)に切断して、比較例8の正極vを作製
した。
化ビニリデン(PVdF)粉末が5質量部となるように
混合した後、これをN−メチルピロリドン(NMP)と
混合して負極スラリーを調製した。この後、得られた負
極スラリーを厚みが18μmの負極集電体(銅箔)の両
面にドクターブレード法により塗布して、負極集電体の
両面に活物質層を形成した。これを乾燥させた後、圧縮
ローラを用いて所定の厚みになるまで圧延し、所定寸法
(例えば幅が42mmで、長さが300mm)に切断し
て負極を作製した。なお、負極活物質としては、天然黒
鉛以外に、リチウムイオンを吸蔵・脱離し得るカーボン
系材料、例えば、カーボンブラック、コークス、ガラス
状炭素、炭素繊維、またはこれらの焼成体、あるいはリ
チウム、リチウムを主体とする合金、非晶質酸化物等の
公知のものを用いてもよい。
a〜nおよび比較例1〜8の各負極o〜vと、上述のよ
うにして作製した負極とをそれぞれ用い、これらの間に
ポリプロピレン製微多孔膜からなるセパレータを介在さ
せて積層した後、これらを渦巻状にそれぞれ巻回して渦
巻状電極群とした。これらをそれぞれ円筒状の金属製外
装缶に挿入した後、各集電体から延出する集電タブを各
端子に溶接し、エチレンカーボネート(EC)とジエチ
ルカーボネート(DEC)との等体積混合溶媒に、Li
PF6を1モル/リットル溶解した非水電解液を注入し
た。この後、外装缶の開口部に絶縁パッキングを介して
正極蓋を取り付けた後、封口してリチウム二次電池A〜
NおよびO〜Vをそれぞれ作製した。
リチウム二次電池Aとし、実施例2の正極bを用いたも
のをリチウム二次電池Bとし、実施例3の正極cを用い
たものをリチウム二次電池Cとし、実施例4の正極dを
用いたものをリチウム二次電池Dとし、実施例5の正極
eを用いたものをリチウム二次電池Eとし、実施例6の
正極fを用いたものをリチウム二次電池Fとし、実施例
7の正極gを用いたものをリチウム二次電池Gとし、実
施例8の正極hを用いたものをリチウム二次電池Hと
し、実施例9の正極iを用いたものをリチウム二次電池
Iとし、実施例10の正極jを用いたものをリチウム二
次電池Jとし、実施例11の正極kを用いたものをリチ
ウム二次電池Kとし、実施例12の正極lを用いたもの
をリチウム二次電池Lとし、実施例13の正極mを用い
たものをリチウム二次電池Mとし、実施例14の正極n
を用いたものをリチウム二次電池Nとした。
チウム二次電池Oとし、比較例2の正極pを用いたもの
をリチウム二次電池Pとし、比較例3の正極qを用いた
ものをリチウム二次電池Qとし、比較例4の正極rを用
いたものをリチウム二次電池Rとし、比較例5の正極s
を用いたものをリチウム二次電池Sとし、比較例6の正
極tを用いたものをリチウム二次電池Tとし、比較例7
の正極uを用いたものをリチウム二次電池Uとし、比較
例8の正極vを用いたものをリチウム二次電池Vとし
た。
ンカーボネート(EC)にジエチルカーボネート(DE
C)を混合したもの以外に、水素イオンを供給する能力
のない非プロトン性溶媒を使用し、例えば、プロピレン
カーボネート(PC)、ビニレンカーボネート(V
C)、ブチレンカーボネート(BC)、γ−ブチロラク
トン(GBL)等の有機溶媒や、これらとジメチルカー
ボネート(DMC)、メチルエチルカーボネート(EM
C)、1,2−ジエトキシエタン(DEE)、1,2−
ジメトキシ工タン(DME)、エトキシメトキシエタン
(EME)などの低沸点溶媒との混合溶媒を用いてもよ
い。また、これらの溶媒に溶解される溶質としては、L
iPF6以外に、LiBF4、LiCF3SO3、LiAs
F6、LiN(CF3SO2)2、LiC(CF3S
O2)3、LiCF3(CF2)3SO3等を用いてもよい。
さらに、ポリマー電解質、ポリマーに非水電解液を含浸
させたようなゲル状電解質、固体電解質なども使用でき
る。
25℃)で、60mAの充電電流で、電池電圧が4.2
Vになるまで定電流充電した後、600mAの放電電流
で電池電圧が3.1Vになるまで放電させるという充放
電を1サイクルとして、充放電サイクルを繰り返して行
い、1サイクル目の放電容量に対する300サイクル目
の放電容量を容量維持率(容量維持率(%)=(300
サイクル目の放電容量/1サイクル目の放電容量)×1
00)として求める、下記の表2に示すような結果とな
った。
チウムの混合比が0.7で、スピネル型マンガン酸リチ
ウムの混合比が0.3のもの)を用い、充填密度を変化
させた正極p,b,c,d,e,qを使用したリチウム
二次電池P,B,C,D,E,Qにおいて、充填密度を
横軸とし、容量維持率を縦軸としてグラフで表すと図1
に示すような結果となった。また、混合正極活物質δ
(コバルト酸リチウムの混合比が0.5で、スピネル型
マンガン酸リチウムの混合比が0.5のもの)を用い、
充填密度を変化させた正極r,f,g,h,i,sを使
用したリチウム二次電池R,F,G,H,I,Sにおい
て、充填密度を横軸とし、容量維持率を縦軸としてグラ
フで表すと図2に示すような結果となった。さらに、混
合正極活物質ε(コバルト酸リチウムの混合比が0.3
で、スピネル型マンガン酸リチウムの混合比が0.7の
もの)を用い、充填密度を変化させた正極t,j,k,
l,m,uを使用したリチウム二次電池T,J,K,
L,M,Uにおいて、充填密度を横軸とし、容量維持率
を縦軸としてグラフで表すと図3に示すような結果とな
った。
質β(コバルト酸リチウムの混合比が0.90で、スピ
ネル型マンガン酸リチウムの混合比が0.10のもの)
を用いた正極a(充填密度は3.2g/cm3)を使用
したリチウム二次電池A、混合正極活物質ζ(コバルト
酸リチウムの混合比が0.10で、スピネル型マンガン
酸リチウムの混合比が0.90のもの)を用いた正極n
(充填密度は3.0g/cm3)を使用したリチウム二
次電池N、混合正極活物質α(コバルト酸リチウムの混
合比が0.95で、スピネル型マンガン酸リチウムの混
合比が0.05のもの)を用いた正極o(充填密度は
3.2g/cm3)を使用したリチウム二次電池O、混
合正極活物質η(コバルト酸リチウムの混合比が0.0
5で、スピネル型マンガン酸リチウムの混合比が0.9
5のもの)を用いた正極v(充填密度は3.0g/cm
3)を使用したリチウム二次電池Vの各容量維持率も併
せて示している。
活物質γ(コバルト酸リチウムの混合比が0.7で、ス
ピネル型マンガン酸リチウムの混合比が0.3のもの)
を用いた場合は、正極b,c,d,eを使用したリチウ
ム二次電池B,C,D,Eの容量維持率が高く、正極
p,qを使用したリチウム二次電池P,Qの容量維持率
が低いことが分かる。また、図2の結果から明らかなよ
うに、混合正極活物質δ(コバルト酸リチウムの混合比
が0.5で、スピネル型マンガン酸リチウムの混合比が
0.5のもの)を用いた場合は、正極f,g,h,iを
使用したリチウム二次電池F,G,H,Iの容量維持率
が高く、正極r,sを使用したリチウム二次電池R,S
の容量維持率が低いことが分かる。さらに、図3の結果
から明らかなように、混合正極活物質ε(コバルト酸リ
チウムの混合比が0.3で、スピネル型マンガン酸リチ
ウムの混合比が0.7のもの)を用いた場合は、正極
j,k,l,mを使用したリチウム二次電池J,K,
L,Mの容量維持率が高く、正極t,uを使用したリチ
ウム二次電池T,Uの容量維持率が低いことが分かる。
合正極活物質γ,δ,εを用いても、容量維持率を大き
くするためには正極合剤の充填密度を最適な範囲に規制
する必要があることが分かる。そこで、コバルト酸リチ
ウムの混合比を横軸(X軸)とし、正極合剤の充填密度
を縦軸(Y軸)としてプロットすると図4に示すような
結果となった。なお、図4においては、図1〜図3で容
量維持率が高いリチウム二次電池A,B,C,D,E,
F,G,H,I,J,K,L,M,Nを○印で示し、容
量維持率が低いリチウム二次電池O,P,Q,R,S,
T,U,Vを×印で示している。
する下限線(図4の下方の点線)を引くと、Y=0.4
X+2.5という式が得られ、○印と×印を区画する上
限線(図4の上方の点線)を引くと、Y=0.6X+
3.3という式が得られる。このことから、コバルト酸
リチウムの混合比をXとした場合の正極合剤の充填密度
Y(g/cm3)は、0.4X+2.5≦Y≦0.6X
+3.3の関係を有する範囲に規制することが望ましい
ということができる。これは、充填密度(Y)が0.4
X+2.5より小さくなると、充放電サイクルが進行す
るに伴って、活物質粒子同士が解離して、これらの粒子
間の電子伝導性が低下して容量維持率(サイクル特性)
が低下したと考えられる。また、充填密度(Y)が0.
6X+3.3より大きくなると、電極形成時の過剰な加
圧力により活物質粒子にひび割れが生じるとともに、電
極中への電解液の含液性が低下して容量維持率(サイク
ル特性)が低下したと考えられる。
持率がより高い○印と容量維持率が若干低い○印とを区
画する下限線(図4の下方の実線)を引くと、Y=0.
5X+2.6という式が得られ、上限線(図4の上方の
実線)を引くと、Y=0.6X+3.0という式が得ら
れる。このことから、コバルト酸リチウムの混合比をX
とした場合の正極合剤の充填密度Y(g/cm3)は、
0.5X+2.6≦Y≦0.6X+3.0の関係を有す
る範囲に規制すると、さらに容量維持率(サイクル特
性)が向上したリチウム二次電池を得ることが可能とな
る。
cm3)が0.5X+2.6以上で0.6X+3.0以
下である、正極a(X=0.90,Y=3.2),d
(X=0.70,Y=3.0),g(X=0.50,Y
=3.2),k(X=0.30,Y=3.1),n(X
=0.10,Y=3.0),o(X=0.95,Y=
3.2),v(X=0.05,Y=3.0)を用いたリ
チウム二次電池A,D,G,K,N,O,Vにおいて、
コバルト酸リチウムの混合比を横軸とし容量維持率を縦
軸で表すと、図5に示すような結果となった。
酸リチウムの混合比が0.1以上で0.9以下、好まし
くは0.3以上で0.7以下にすると、容量維持率が大
きくなることが分かる。これは、充放電サイクルの進行
に伴う活物質同士の解離を抑制するためには、スピネル
型マンガン酸リチウムとコバルト酸リチウムを混合する
ことにより、充放電時の各酸化物の体積変化を相殺し、
かつこの混合正極活物質を用いた正極合剤の充填密度を
最適化しなければならないが、いずれかの酸化物が少な
すぎた場合には各酸化物の体積変化を相殺しきれなくな
り、その結果、サイクル特性が向上しなくなるためであ
る。このことから、コバルト酸リチウムの混合比は0.
1以上で0.9以下、好ましくは0.3以上で0.7以
下にすることが望ましいということができる。
合すると、コバルト酸リチウムの混合比は0.1以上で
0.9以下、好ましくは0.3以上で0.7以下、か
つ、コバルト酸リチウムの混合比をXとした場合の正極
合剤の充填密度(Y)(g/cm3)は、0.4X+
2.5≦Y≦0.6X+3.3、好ましくは0.5X+
2.6≦Y≦0.6X+3.0の関係を有する範囲に規
制すると、容量維持率(サイクル特性)が向上したリチ
ウム二次電池を得ることが可能となる。
活物質はコバルト酸リチウムとスピネル型マンガン酸リ
チウムとが混合された混合正極活物質からなり、この混
合正極活物質中のコバルト酸リチウムの質量比Xが0.
1≦X≦0.9の範囲、好ましくは0.3≦X≦0.7
の範囲になるように混合されているとともに、正極合剤
の充填密度Y(g/cm3)が0.4X+2.5≦Y≦
0.6X+3.3(g/cm3)、好ましくは0.5X
+2.6≦Y≦0.6X+3.0の関係を有する範囲に
なるように規制しているので、容量維持率(サイクル特
性)が向上したリチウム二次電池を得ることが可能とな
る。
ピネル型マンガン酸リチウムとしてLi1.07Mn1.89M
g0.04O4を用いる例について説明したが、スピネル型
マンガン酸リチウムとしては、組成式がLi1+XMn2-Y
MZO4(但し、MはB,Mg,Ca,Sr,Ba,T
i,V,Cr,Fe,Co,Ni,Cu,Al,In,
Nb,Mo,W,Y,Rhから選択される少なくとも一
種の元素であり、0.54≦((1+X)+Z)/(2
−Y)≦0.62で、−0.15≦X≦0.15で、Y
≦0.5で、0≦Z≦0.1である)で表される組成の
ものも同様な結果が得られる。このうち、特に優れた高
温特性(高温での充放電サイクル、高温保存性等)を示
すためには、Mg添加系あるいはAl添加系のものを用
いるのが望ましい。
バルト酸リチウムとしてLiCoO 2を用いる例につい
て説明したが、コバルト酸リチウムとしては、組成式が
LiCo1-XMXO2(但し、MはB,Mg,Ca,S
r,Ba,Ti,V,Cr,Fe,Ni,Cu,Al,
In,Nb,Mo,W,Y,Rhから選択される少なく
とも一種の元素であり、0≦X≦0.1である)で表さ
れる組成のものも同様な結果が得られる。このうち、特
に優れた放電特性を示すためには、Cr添加系、Mn添
加系、Al添加系、Ti添加系のものを用いるのが望ま
しい。
場合の正極合剤の充填密度と容量維持率の関係を示す図
である。
場合の正極合剤の充填密度と容量維持率の関係を示す図
である。
場合の正極合剤の充填密度と容量維持率の関係を示す図
である。
填密度の関係を示す図である。
関係を示す図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 リチウムイオンの吸蔵・放出が可能な正
極活物質を含有する正極と、リチウムイオンの吸蔵・放
出が可能な負極活物質を含有する負極と、非水系電解液
とを備えたリチウム二次電池であって、 前記正極はコバルト酸リチウムとスピネル型マンガン酸
リチウムとが混合された混合正極活物質を主体とした正
極合剤が正極集電体に保持されており、 前記混合正極活物質中の前記コバルト酸リチウムの質量
比Xが0.1≦X≦0.9の範囲になるように混合され
ているとともに、 前記正極合剤の充填密度Y(g/cm3)が0.4X+
2.5≦Y≦0.6X+3.3の範囲になるように前記
正極集電体に保持されていることを特徴とするリチウム
二次電池。 - 【請求項2】 リチウムイオンの吸蔵・放出が可能な正
極活物質を含有する正極と、リチウムイオンの吸蔵・放
出が可能な負極活物質を含有する負極と、非水系電解液
とを備えたリチウム二次電池であって、 前記正極はコバルト酸リチウムとスピネル型マンガン酸
リチウムとが混合された混合正極活物質を主体とした正
極合剤が正極集電体に保持されており、 前記混合正極活物質中の前記コバルト酸リチウムの質量
比Xが0.1≦X≦0.9の範囲になるように混合され
ているとともに、 前記正極合剤の充填密度Y(g/cm3)が0.5X+
2.6≦Y≦0.6X+3.0の範囲になるように前記
正極集電体に保持されていることを特徴とするリチウム
二次電池。 - 【請求項3】 リチウムイオンの吸蔵・放出が可能な正
極活物質を含有する正極と、リチウムイオンの吸蔵・放
出が可能な負極活物質を含有する負極と、非水系電解液
とを備えたリチウム二次電池であって、 前記正極はコバルト酸リチウムとスピネル型マンガン酸
リチウムとが混合された混合正極活物質を主体とした正
極合剤が正極集電体に保持されており、 前記混合正極活物質中の前記コバルト酸リチウムの質量
比Xが0.3≦X≦0.7の範囲になるように混合され
ているとともに、 前記正極合剤の充填密度Y(g/cm3)が0.4X+
2.5≦Y≦0.6X+3.3の範囲になるように前記
正極集電体に保持されていることを特徴とするリチウム
二次電池。 - 【請求項4】 リチウムイオンの吸蔵・放出が可能な正
極活物質を含有する正極と、リチウムイオンの吸蔵・放
出が可能な負極活物質を含有する負極と、非水系電解液
とを備えたリチウム二次電池であって、 前記正極はコバルト酸リチウムとスピネル型マンガン酸
リチウムとが混合された混合正極活物質を主体とした正
極合剤が正極集電体に保持されており、 前記混合正極活物質中の前記コバルト酸リチウムの質量
比Xが0.3≦X≦0.7の範囲になるように混合され
ているとともに、 前記正極合剤の充填密度Y(g/cm3)が0.5X+
2.6≦Y≦0.6X+3.0の範囲になるように前記
正極集電体に保持されていることを特徴とするリチウム
二次電池。 - 【請求項5】 前記スピネル型マンガン酸リチウムは組
成式がLi1+XMn2-YM ZO4(但し、MはB,Mg,C
a,Sr,Ba,Ti,V,Cr,Fe,Co,Ni,
Cu,Al,In,Nb,Mo,W,Y,Rhから選択
される少なくとも一種の元素であり、0.54≦((1
+X)+Z)/(2−Y)≦0.62で、−0.15≦
X≦0.15で、Y≦0.5で、0≦Z≦0.1であ
る)で表されることを特徴とする請求項1から請求項4
のいずれかに記載のリチウム二次電池。 - 【請求項6】 前記Li1+XMn2-YMZO4で表されるス
ピネル型マンガン酸リチウムのMはAlまたはMgであ
ることを特徴とする請求項5に記載のリチウム二次電
池。 - 【請求項7】 前記Li1+XMn2-YMZO4で表されるス
ピネル型マンガン酸リチウムはLi1.07Mn1.89Mg
0.04O4であることを特徴とする請求項5または請求項
6に記載のリチウム二次電池。 - 【請求項8】 前記コバルト酸リチウムは組成式がLi
Co1-XMXO2(但し、MはB,Mg,Ca,Sr,B
a,Ti,V,Cr,Fe,Ni,Cu,Al,In,
Nb,Mo,W,Y,Rhから選択される少なくとも一
種の元素であり、0≦X≦0.1である)で表されるこ
とを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載
のリチウム二次電池。
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