JP3669410B2 - 蛍光ランプ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛍光ランプ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、白熱電球などの一般照明用電球のソケットに装着可能な口金を有するカバーを備え、このカバーの内側に点灯回路を収納するとともに、発光管を屈曲などしてグローブに収納した電球形蛍光ランプ(蛍光ランプ装置)が知られている。
【0003】
このような電球形蛍光ランプでは、一般照明用電球に比べて大きい外形状に形成されているために一層の小形化が望まれている。
【0004】
一方、例えば、特開昭62−12051号公報に記載されているように、3本のU字状屈曲形のバルブがほぼ正三角形の各辺になるように配置した発光管を有する蛍光ランプが知られている。しかしながら、この蛍光ランプでは、小形化に伴う寸法、形状およびランプ点灯条件についての詳細が検討されていないので、小形化に最適な構成を実現するには至っていない。
【0005】
電球形蛍光ランプの小形化には、発光管に用いられるバルブの小形化が必要となるが、バルブを細径化すると、始動電圧が上昇するとともに、ランプ効率が低下し、また、バルブの放電路長を縮小すると、ランプ効率が低下する。そのため、一般照明用電球に相当する外形状を得ようとしても、一般照明用電球と同等の光束が得られない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、従来の電球形蛍光ランプでは、バルブの小形化に伴うランプ点灯条件についての詳細が検討されておらず、バルブの小形化に伴って、始動電圧の上昇およびランプ効率の低下などが発生するので、バルブの小形化に対応できない問題がある。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、バルブ内の封入ガスおよび電流密度について最適な条件を規定することで、始動電圧およびランプ効率を改善して、バルブの小形化に対応できる蛍光ランプ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の蛍光ランプ装置は、一対の電極側端部が高さ方向の一端側に位置するよ うに屈曲した形状に形成された管内径が6〜9mmのバルブの内面に蛍光体が形成され、バルブ内に封入圧力が3〜6torrのアルゴンガスが封入され、バルブの電極側端部にはバルブ内に7〜15Wのランプ電力によって電流密度が3〜5mA/mm2の放電を生起させる電極が封装され、バルブの幅方向の最大幅が32〜43 mm に形成された発光管と;発光管の最大幅の1.2倍以下に形成された回路基板を有し、7〜15Wのランプ電力により発光管のバルブ内の電流密度が3〜5 mA/mm 2 で点灯させる点灯回路と;一端側に口金を有するとともに点灯回路を収納するカバーと;発光管のバルブの電極側端部を支持しカバーの他端側に取り付けられる支持部材とを具備しているものである。
【0009】
そして、管内径6〜9mmのバルブ内に、封入圧力が3〜6torrのアルゴンガスを封入して、点灯回路により7〜15Wのランプ電力によって電流密度が3〜5mA/mm2の放電を生起させるので、バルブの小形化に伴って、バルブ内の封入ガスおよび電流密度について最適な条件を規定し、始動電圧およびランプ効率を向上可能とする。また、発光管のバルブの幅方向の最大幅を32〜43 mm 、点灯回路の回路基板を発光管の最大幅の1.2倍以下にすることにより、グローブを用いる場合でもグローブの頂部側より口金側を径小にすることが可能となり、一般照明用電球の外形状に近づけることができる。
【0010】
アルゴンガスの封入圧力が3torr以下では、電極が短寿命となるともに、電極ロスが増加し、発光効率が低下し、一方、アルゴンガスの封入圧力が6torr以上では、始動電圧が高くなるものの発光効率が低下する。
【0011】
なお、バルブ内に封入されるアルゴンガスは99%以上であることを意味するが、本発明の作用効果を損わない範囲であれば、他の種類のガスを若干混合されていても構わない。そして、バルブ内に封入する封入ガスのうち99%以上がアルゴンガスであるので、電極ロスを少なくすることが可能となる。
【0012】
請求項2記載の蛍光ランプ装置は、請求項1記載の蛍光ランプ装置において、バルブは、U字状に屈曲された後に蛍光体が塗布されているものである。
【0013】
そして、バルブはU字状に屈曲された後に蛍光体が塗布されているので、蛍光体の塗布後にU字状に屈曲するのに比べて蛍光体の剥離を防止し、蛍光体の剥離による光束劣化を低減可能とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の蛍光ランプ装置の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【0015】
図1は電球形蛍光ランプのグローブを透視した側面図、図2は電球形蛍光ランプのグローブを透視した底面図、図3は電球形蛍光ランプの一部の断面図、図4はバルブの配置関係を示す説明図、図5はバルブの管外径とランプ効率および発光管の最大幅との関係を示すグラフ、図6は封入ガスの種類および封入圧力と相対効率との関係を示すグラフ、図7は発光管の製造方法を(a)〜(d)の順に説明する説明図、図8は図7に続いて発光管の製造方法を(a)(b)の順に説明する説明図である。
【0016】
図1ないし図3において、10は蛍光ランプ装置としての電球形蛍光ランプで、この電球形蛍光ランプ10は、口金12を有するカバー14と、このカバー14に収納された点灯回路16と、透光性を有するグローブ17と、このグローブ17に収納された蛍光ランプとしての発光管18とを備えている。そして、グローブ17とカバー14とから構成される外囲器は、定格電力60W形相当の白熱電球などの一般照明用電球の規格寸法に近似する外形に形成されている。すなわち、口金12を含む高さH1は110〜125mm程度、直径すなわちグローブ17の外形D1が50〜60mm程度、カバー14の外形D2が40mm程度に形成されている。なお、一般照明用電球とはJIS C 7501に定義されるものである。そして、以下、口金12側を上側、グローブ17側を下側として説明する。
【0017】
そして、カバー14は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などの耐熱性合成樹脂などにて形成されたカバー本体21を備えている。そして、このカバー本体21は、下方に拡開する略円筒状をなし、上端部に、E26形などの口金12が被せられ、接着剤またはかしめなどにより固定されている。
【0018】
また、グローブ17は、透明あるいは光拡散性を有する乳白色などで、ガラスあるいは合成樹脂により、定格電力60W形相当の一般照明用電球のガラス球とほぼ同一形状の滑らかな曲面状に形成されているとともに、開口部の縁部には、カバー14の下端の開口部の内側に嵌合する嵌合縁部17aが形成されている。なお、このグローブ17は、拡散膜などの別部材を組み合わせ、輝度の均一性を向上することもできる。
【0019】
また、点灯回路16は、水平状、すなわち発光管18の長手方向と垂直に配置される円板状の回路基板24を備え、この回路基板24の両面すなわち口金12側である上面および発光管18側である下面に、複数の部品(電気部品)25,26が実装されて、高周波点灯を行なうインバータ回路(高周波点灯回路)が構成されている。
【0020】
回路基板24は、略円板状で、発光管18の最大幅D3の1.2倍以下の直径(最大幅寸法)に形成されている。
【0021】
複数の部品25,26のうち、回路基板24の上面には、比較的耐熱性の弱い電解コンデンサ、フィルムコンデンサなどの部品25が実装され、回路基板24の下面には、比較的耐熱性が強いとともに厚さ寸法が小さいチップ状のREC(rectifier、整流素子、ダイオードブリッジ)、トランジスタ、抵抗などのパッケージの厚さ寸法が2〜3mm程度に形成されている部品26が実装されている。
【0022】
そして、点灯回路16は、7〜15Wのランプ電力により発光管18内の電流密度(断面積当たりの電流)が3〜5mA/mm2 で点灯させるように構成されている。
【0023】
また、発光管18は、略同形状の3本のU字状屈曲形のバルブ31を所定の位置に配置し、連通管32で順次接続して、1本の放電路が形成されている。
【0024】
各バルブ31は、管外径が8〜11mm、管内径が6〜9mm、肉厚が0.7〜1.0mmのガラス製の円筒状の管体であり、110〜130mm程度の直管状のバルブ31を中間部で滑らかに湾曲させ頂部Pを備えた略U字状に形成されている。すなわち、各バルブ31は、滑らかに反転する屈曲部31aと、この屈曲部31aに連続する互いに平行な一対の直線部31bとを備えている。そして、発光管18は、バルブの高さH2が50〜60mm、放電路長が200〜300mm、バルブ並設方向の最大幅D3が32〜43mmに形成されている。発光管18のバルブ31の内面にはU字状に屈曲された後に蛍光体が形成されているとともに、バルブ31内には封入ガスのうちの99%以上のアルゴンガス(Ar)が封入圧力3〜6torrで封入されている。
【0025】
そして、発光管18の製造方法を図7および図8において説明すると、まず、図7(a)に示すように、110〜130mm程度の直管状のバルブ31を中間部でU字状に屈曲させ、次に、図7(b)に示すように、3つの各バルブ31の内面に蛍光体を塗布形成し、次に、図7(c)に示すように、各バルブ31の端部(ネック部)の蛍光体を除去するとともに、各バルブ31の連通管32の位置に対応して孔明けし、次に、図7(d)に示すように、両端のバルブ31に電極としてのフィラメントコイル44を有する電極ユニットおよび細管41を有する細管ユニットをそれぞれマウントし、中間のバルブ31の一端に細管ユニットをマウントするとともに他端を封止する。次に、図8(a)に示すように、一端と中間のバルブ31同士を連通管32を介してつなぎ合わせるとともに、一端のバルブ31の細管41を封止し、次に、図8(b)に示すように、他端と中間のバルブ31同士を連通管32を介してつなぎ合わせるとともに、他端のバルブ31の細管41を封止する。最後に、中間のバルブ31の細管41を通じて排気を行なってアルゴンガスと置換し、中間のバルブ31の細管41を封止する。
【0026】
この発光管18は、蛍光ランプ固定部材でありまた点灯回路固定部材である支持部材としての仕切板33に取り付けられ、この仕切板33がカバー14に固定されている。すなわち、仕切板33は、円板状をなす基板部34を備え、この基板部34に形成された取付孔34aに、各バルブ31の端部を挿入したうえ接着剤にて接着などして、発光管18が仕切板33に固定されている。また、基板部34の外周部からは、上側に向かいさらに外側に向かう嵌合段部35が形成されている。そして、この嵌合段部35をカバー14の内側に嵌合し、さらに、この嵌合段部35とカバー14との間にグローブ17の嵌合縁部17aを嵌合した状態で、嵌合段部35とカバー14との間に接着剤37を充填することにより、これらの部材が互いに固定されている。また、嵌合段部35の上側には、円筒状などをなす取付片部38が突設され、この取付片部38に、嵌合あるいは接着などして、点灯回路16の回路基板24が取り付けられている。
【0027】
また、このように電球形蛍光ランプ10が組み付けられた状態で、発光管18は、グローブ17内の所定の位置に収納されている。すなわち、この状態で、各バルブ31の頂部Pは、この電球形蛍光ランプ10の上下方向を長手方向とする中心軸を中心とする1つの円周上に等間隔で位置し、また、各バルブ31の各直線部31bも、ランプの中心軸を中心とする所定の円周上に略等間隔で位置するようになっている。つまり、図4に示すように、発光管18の3つのバルブ31の直線部31bの管軸が正六角形の頂点Pにほぼ位置するようにしている。バルブ31の直線部31bの間隔w1と隣接するバルブ31の間隔w2とがほぼ等しく、この間隔w(w1,w2)が1〜5mmの範囲内に規定されている。なお、間隔w(w1,w2)が1〜5mmの範囲内であるが、2〜3mmが製造上好ましく、また、5mmを越えると小形化に寄与しないこともある。
【0028】
そして、図4および図5を参照して、上述した発光管18の最大幅aが32〜43mm、バルブ31の管外径d1が8〜11mmである数値の意味について説明する。
【0029】
なお、図5には、発光管18の肉厚が0.8mm、ガス圧が400Pa、放電路長が250mm、ランプ電流が0.2Aの場合において、ランプ効率を示すとともに、間隔wが5mmの例と2mmの例について管外径d1と最大幅aとの関係を示す。
【0030】
一般照明用電球の外観に近似させるとともにこの一般照明用電球を用いる照明器具への適合率を上げるためにはグローブ17の外径を45mm以下(好ましくは40mm程度である)にしなければならず、このグローブ17またはカバー14の内面と発光管18の外周とのクリアランスを考慮して発光管18の最大幅aの上限は43mmとした。
【0031】
管外径d1の下限は、相対ランプ効率が97%以上となる8mmとした。
【0032】
管外径d1の上限は、発光管18の最大幅aの上限43mmから、a=3d1+2wの式に基づいて規定した。このとき、発光管18の3つのバルブ31の直線部31bの管軸が正六角形の頂点にほぼ位置するようにしている(w1,w2はほぼ均等である)。したがって、a=3d1+2wの式に、最大時の数値(a:43、w:5)を当てはめて、43=3d1+2×5からd1の値を求めることにより、管外径d1の上限は11mmとした。
【0033】
発光管18の最大幅aの下限は、a=3d1+2wの式、最小時の数値(d1:8、w:2)を当てはめて、a=3×8+2×2からaの値を求めることにより、28mmとした。
【0034】
なお、管内径の下限を6mmとしたのは、6mm以下では始動電圧が高くなり、実用的ではないためである。
【0035】
さらに、肉厚1.1mm以上では、U字状に屈曲した屈曲部31aの内側にガラスの肉溜まりが発生し、屈曲部31aの内側からクラックが発生し易いが、肉厚を0.7〜1.0mmにすることで、屈曲部31aの内側にガラスの肉溜まりが発生するのを抑制できる。
【0036】
また、グローブ17と発光管18の頂部Pとの最小間隙をA1、グローブ17の最大外径部と発光管18との最小間隙をA2、グローブ17の端部と発光管18との最小間隙をA3としたとき、A2>A1≧A3の関係に規定されている。A1は2〜8mm程度、A2は3〜13mm程度、A3は2〜8mm程度である。
【0037】
A2>A1≧A3の場合の配光は、例えばA2=A3の場合の配光に比べて、口金12方向の配光が増加し、一般照明用電球の配光に近似する。すなわち、A2がA3より大きいので、グローブ17の側面から口金12方向に拡散する光が多くなり、口金12方向の配光照度が大きくなる。しかも、A1をA2>A1≧A3の関係、つまり2mm>A1>8mmの関係とすることで、発光管18の頂部P方向への配光を強くできる。したがって、電球形蛍光ランプ10のA2>A1≧A3の関係を規定することにより、一般照明用電球に近似した配光特性の最適条件を規定できる。
【0038】
このように規定された電球形蛍光ランプ10を、一般照明用電球の照明器具に用いた場合、電球形蛍光ランプ10の配光が一般照明用電球の配光に近似することで、照明器具内に配設されたソケット近傍の反射体への光照射量が十分に確保され、反射体の光学設計どおりの器具特性を得ることができる。しかも、電球スタンドのように、内部光源のイメージが布製などの光拡散性カバーに映し出される照明器具であっても、電球形蛍光ランプ10の配光が一般照明用電球の配光に近似することで、違和感なく使用できる。
【0039】
なお、グローブ17の表面輝度を株式会社トプコン製の輝度計BM−8によって測定したところ2.8cd/cm2であった。また、全光束は810lmであった。
【0040】
また、各バルブ31は、マウントを用いたラインシール、あるいはマウントを用いないピンチシールなどにより、一端部が封着されているとともに、他端部には排気管とも呼ばれる細管41が溶着され、排気を行ない、あるいは必要に応じてアマルガムを備えるようになっている。
【0041】
発光管18の両端部に位置する各バルブ31の端部には、マウントを用いたラインシールなどにより、電極としてのフィラメントコイル44が、一対のウエルズ(導入線)に支持されて配置されている。そして、各ウエルズは、バルブ31の端部のガラスに封着されたジュメット線を介して、バルブ31の外部に導出されたランプ側ワイヤーに接続されている。そして、発光管18から導出された2対すなわち4本のランプ側ワイヤーは、点灯回路16に電気的に接続されている。
【0042】
そして、発光管18には、バルブ31内に封入ガス比率が99%以上のアルゴンガスが封入圧力3〜6torrで封入されて、点灯回路16により両端のフィラメントコイル44に印加される7〜15Wのランプ電力によって電流密度が3〜5mA/mm2の放電が生起される。
【0043】
バルブ31内に封入される封入ガスとしてアルゴンガスは100%に近い方が電極ロスを少なくできる。すなわち、図6に示すように、アルゴンガスが100%の場合には、アルゴンガスが50%、ネオンガス(Ne)が50%の混合ガスの場合に比べて、相対効率を高くできる。
【0044】
さらに、バルブ31内に封入されるアルゴンガスの封入圧力は高い方が始動電圧を高くできる。しかし、アルゴンガスの封入圧力が3torr以下では、電極寿命が短寿命となるともに、電極ロスが増加し、発光効率が低下し、一方、アルゴンガスの封入圧力が6torr以上では、始動電圧が高くなるものの発光効率が低下する。
【0045】
このように構成された電球形蛍光ランプ10は、入力電力定格14Wで、発光管18には、12.5Wの電力の高周波で加わり、ランプ電流は280mA、ランプ電圧は65Vとなり、3波長発光形蛍光体の使用により全光束810lmとなっている。
【0046】
そして、本実施の形態によれば、管内径6〜9mm、放電路長が200〜300mmのバルブ31内に、封入ガス比率が99%以上のアルゴンガスを封入圧力3〜6torrの範囲で封入して、7〜15Wのランプ電力によって電流密度が3〜5mA/mm2 の放電を生起させるので、バルブ31の小形化に伴って、バルブ31内の封入ガスおよび電流密度について最適な条件を規定でき、始動電圧およびランプ効率を向上できる。
【0047】
また、バルブ31はU字状に屈曲された後に蛍光体が塗布されているので、蛍光体の塗布後にU字状に屈曲するのに比べて蛍光体の剥離を防止でき、蛍光体の剥離による光束劣化を低減できる。
【0048】
このようにして、定格電力60W形相当の一般照明用電球に近似する外形を実現できるため、一般照明用電球を用いる照明器具に広く装着することが可能になり、汎用性を向上できるとともに、装着時の違和感もなくなり、外観を向上できる。
【0049】
なお、上記の各実施の形態では、乳白色などのグローブ17を設けたが、透明(クリアタイプ)のグローブを設けてもよい。
【0050】
また、上記の各実施の形態では、U字状のバルブ31を3本接続して発光管18を構成したが、発光管18の形状はこれに限らず、例えばU字状あるいはH字状のバルブを2本、3本、あるいは4本など並列させて、すなわち長手方向に沿って4軸、6軸、あるいは8軸の放電路を形成し、ランプ長の短縮を図ることもできる。
【0051】
【発明の効果】
請求項1記載の蛍光ランプ装置によれば、管内径6〜9mmのバルブ内に、封入圧力が3〜6torrのアルゴンガスを封入して、点灯回路により7〜15Wのランプ電力によって電流密度が3〜5mA/mm2の放電を生起させるので、バルブの小形化に伴って、バルブ内の封入ガスおよび電流密度について最適な条件を規定でき、始動電圧およびランプ効率を向上できる。また、発光管のバルブの幅方向の最大幅を32〜43 mm 、点灯回路の回路基板を発光管の最大幅の1.2倍以下にすることにより、グローブを用いる場合でもグローブの頂部側より口金側を径小にすることが可能となり、一般照明用電球の外形状に近づけることができる。
【0052】
請求項2記載の蛍光ランプ装置によれば、請求項1記載の蛍光ランプ装置の効果に加えて、バルブはU字状に屈曲された後に蛍光体が塗布されているので、蛍光体の塗布後にU字状に屈曲するのに比べて蛍光体の剥離を防止でき、蛍光体の剥離による光束劣化を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の蛍光ランプ装置の一実施の形態を示す電球形蛍光ランプのグローブを透視した側面図である。
【図2】 同上電球形蛍光ランプのグローブを透視した底面図である。
【図3】 同上電球形蛍光ランプの一部の断面図である。
【図4】 同上バルブの配置関係を示す説明図である。
【図5】 同上バルブの管外径とランプ効率および発光管の最大幅との関係を示すグラフである。
【図6】 同上封入ガスの種類および封入圧力と相対効率との関係を示すグラフである。
【図7】 同上発光管の製造方法を(a)〜(d)の順に説明する説明図である。
【図8】 同上図7に続いて発光管の製造方法を(a)(b)の順に説明する説明図である。
【符号の説明】
10 蛍光ランプ装置としての電球形蛍光ランプ
14 カバー
16 点灯回路
18 発光管
31 バルブ
33 支持部材としての仕切板
44 電極としてのフィラメントコイル
Claims (2)
- 一対の電極側端部が高さ方向の一端側に位置するように屈曲した形状に形成された管内径が6〜9mmのバルブの内面に蛍光体が形成され、バルブ内に封入圧力が3〜6torrのアルゴンガスが封入され、バルブの電極側端部にはバルブ内に7〜15Wのランプ電力によって電流密度が3〜5mA/mm2の放電を生起させる電極が封装され、バルブの幅方向の最大幅が32〜43 mm に形成された発光管と;
発光管の最大幅の1.2倍以下に形成された回路基板を有し、7〜15Wのランプ電力により発光管のバルブ内の電流密度が3〜5 mA/mm 2 で点灯させる点灯回路と;
一端側に口金を有するとともに点灯回路を収納するカバーと;
発光管のバルブの電極側端部を支持しカバーの他端側に取り付けられる支持部材と;
を具備していることを特徴とする蛍光ランプ装置。 - バルブは、U字状に屈曲された後に蛍光体が塗布されている
ことを特徴とする請求項1記載の蛍光ランプ装置。
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