JP3669251B2 - 免震耐火構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、構造物の免震構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
免震構造物の柱部分に、免震装置を設けた場合には、火災による免震支承の損傷を防止するため、耐火装置を具備させる必要がある。このため、柱外周部に水平ヒンジを設け、これに耐火被覆部材を回動自在に連結した装置等が知られている。
【0003】
しかし、ヒンジ部の取付けが複雑となり、回転変位によりヒンジ周辺の耐火被覆部材の損傷を招く恐れがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は、変形追従機構を明快にし、耐火被覆部材の損傷を防止し、耐火性能を向上させながら、意匠性を高めた耐火装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するため、次のような構成を有する。請求項1の発明(例えば図1)は、下部構造体3と上部構造体2との間に介在し、かつ、前記上部構造体2を水平方向に移動自在に支持する免震支承1の外周を覆う分割耐火被覆部31を有する耐火装置である。各分割耐火被覆部31は、円柱であれば、周方向に少なくとも3分割されてなり、また、長方形柱であれば少なくとも4分割されている。
上部構造体2又は下部構造体3のいずれか一方の構造体に設けられた直線移動案内手段11を介して外周方向に直線移動自在に介装され、各分割耐火被覆部31を元の位置に復帰させる原点復帰手段12を有することを特徴とする耐火装置である。
【0006】
この請求項1記載の耐火装置によれば、各分割耐火被覆部は免震支承のより大きな変位に追従可能となる。また、各分割耐火被覆部には免震支承の変位による損傷が生じない。また、各分割耐火被覆部は、比較的大きな石材等で表面を構成することができる。
【0007】
請求項2の発明(例えば図2)は、請求項1に記載の耐火装置において、直線移動案内手段11には、直線移動X方向に概ね直角な第1の水平軸線に関して回動自在な水平方向のヒンジ13が設けられている。分割耐火被覆部31と直線移動案内手段11は、水平方向のヒンジ13を介して回動自在に連結されていることを特徴とする。
【0008】
この請求項2記載の耐火装置によれば、請求項1と同様の効果が得られるとともに、直線移動案内手段の移動距離を小さくすることができるため、直線移動案内手段をより小型にできる。
【0009】
請求項3の発明(例えば図3)は、請求項1又は2に記載の耐火装置において、直線移動案内手段11には、直線移動X方向に概ね直角な鉛直軸線に関して回動自在な鉛直ヒンジ13が設けられ、分割耐火被覆部31と直線移動案内手段11は、鉛直ヒンジ13を介して回動自在に連結されていることを特徴とする。
【0010】
この請求項3記載の耐火装置によれば、請求項1と同様の効果が得られるとともに、直線移動案内手段の移動距離を小さくすることができるため、直線移動案内手段をより小型にできる。
【0011】
請求項4の発明(例えば図4)は、請求項1からのいずれか一項に記載の耐火装置において、直線移動案内手段11には、直線移動X方向に対し概ね直角な水平Y方向を、直線移動自在に移動する第2の直線移動案内手段14が介装され、鉛直面をなして直線移動X方向に概ね平行な第2の分割耐火被覆部32が、第2の直線移動案内手段14に介装され、第2の分割耐火被覆部32を元の位置に復帰させる原点復帰手段12を有していることを特徴とする。
【0012】
この請求項4記載の耐火装置によれば、請求項1と同様の効果が得られるとともに、第2の直線移動案内手段は分割耐火被覆部の側面に取付けられているため、積層ゴムの取付けに支障が少ない。
【0013】
請求項5の発明(例えば図5)は、請求項1からのいずれか一項に記載の耐火装置において、直線移動案内手段11には、直線移動X方向に平行な平行軸線に関して回動自在な平行方向のヒンジ15が設けられ、鉛直面をなして直線移動X方向に概ね平行な第2の分割耐火被覆部32と直線移動案内手段11は、平行方向のヒンジ15を介して回動自在に連結されていることを特徴とする。
【0014】
この請求項5記載の耐火装置によれば、請求項1からのいずれか一項と同様の効果が得られると共に、第2の分割耐火被覆部と直線移動案内手段は、平行ヒンジを介して取付けられているため、積層ゴムの取付けに支障が少ない。
【0015】
請求項6の発明(例えば図6)は、請求項1からのいずれか一項に記載の耐火装置において、直線移動案内手段11には、直線移動X方向に概ね直角な鉛直軸線に関して回動自在な鉛直方向のヒンジ15が設けられ、鉛直面をなして直線移動X方向に概ね平行な第2の分割耐火被覆部32と直線移動案内手段11は、鉛直方向のヒンジ15を介して回動自在に連結されていることを特徴とする。
【0016】
この請求項6記載の耐火装置によれば、請求項1からのいずれか一項と同様の効果が得られると共に、第2の分割耐火被覆部と直線移動案内手段は、平行ヒンジを介して取付けられているため、積層ゴムの取付けに支障が少ない
0017
請求項の発明(例えば図7、12)は、請求項1から6のいずれか一項に記載の耐火装置において、一方の直線移動案内手段11は下部構造体3に介装されると共に、他方の直線移動案内手段11は上部構造体2に介装されていることを特徴とする。
【0018
この請求項記載の耐火装置によれば、請求項1から6のいずれか一項と同様の効果が得られると共に、直線移動案内手段又は各分割耐火被覆部は、免震支承により近接して取りつけることができる。
【0019】
本発明の他の例の耐火装置は、例えば図10に示すように、下部構造体3と上部構造体2との間に介在し、かつ、前記上部構造体2を水平方向に移動自在に支持する免震支承1の外周を覆う複数の分割耐火被覆部31を有する。各分割耐火被覆部31は、円柱であれば、周方向に少なくとも3分割されてなり、また、長方形柱であれば少なくとも4分割されている。各分割耐火被覆部31は、連結手段19、52、53を介して上部構造体2又は下部構造体3のいずれか又は双方に連結されており、連結手段には原点復帰手段18、12が設けられていることを特徴とし、斯かる耐火装置によれば、各分割耐火被覆部は周方向に分割されているため、免震支承の変位に追従可能となる。
【0020】
上記の原点復帰手段は、弾性部材12、15、16c、17、18から成ることを特徴とし、斯かる耐火装置によれば、各分割耐火被覆部は弾性部材により、地震の終了後に元の位置に復元される。
【0021】
上記の連結手段は、伸縮自在なロッド材52から成り、端部が下部構造体3と上部構造体2とのいずれか又は双方にピン接合されていることを特徴とし、斯かる耐火装置によれば、各分割耐火被覆部は伸縮自在なロッド材により、形状を保持され、より確実に構造体に取りつけることができる。
【002
上記各発明の耐火装置では、例えば図13に示すように、一方の直線移動案内手段11又は連結手段18又はこれらに介装された分割耐火被覆部31から成る下部耐火被覆体と、他方の直線移動案内手段11又は連結手段18又はこれらに介装された分割耐火被覆部31から成る上部耐火被覆体との間に介在されて、免震装置1周囲の中間部を取り囲むための少なくとも一つの中間部耐火被覆材33とを具備しており、中間部耐火被覆材33は連結手段18によって下部耐火被覆体と上部耐火被覆体とのいずれか又は双方に連結されていることを特徴とし、斯かる耐火装置によれば、各分割耐火被覆部と中間部耐火被覆材は、免震支承の変位に柔軟に追従可能となる。
002
上記の分割耐火被覆部31および中間部耐火被覆材33は、鉛直又は水平方向に分割されるか、又は鉛直と水平に分割され、連結手段としての弾性部材18及びバネ12により連結されていることを特徴とし、斯かる分割耐火被覆部31及び中間部耐火被覆材33を具備した耐火装置によれば、各分割耐火被覆部と中間部耐火被覆材は、免震支承の変位に より柔軟に追従可能となる。
002
上記の分割耐火被覆部31又は中間部耐火被覆材33には、免震支承1に変形が残留して隙間が生じた際に、この隙間を覆う可撓性の耐火被覆材51が設けられていることを特徴とし、斯かる分割耐火被覆部31又は中間部耐火被覆材33によれば、免震支承に変形が残留して隙間が生じた場合にも、耐火性能を保持することができる。
【0026
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る免震構造物における耐火装置の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
【0027
(第1の実施の形態)
図1(a)は、本実施の形態のC位置平断面図であり、同(b)はB断面図、同(c)はA断面図である。
下部構造体3と上部構造体2との間に免震支承1が設けられている。上部構造体2と下部構造体3は図1(a)に示すように長方形であり、免震支承1はその中心に取付けられている。免震支承1は、上部構造体2を水平方向に移動自在に支持している。図1(a)には、上部構造体2の変形後の位置を点線で示している。また、紙面左右をX方向、紙面上下をY方向としている。
免震支承1の外周には、これを覆う分割耐火被覆部31が取付けられている。各分割耐火被覆部31は、円柱であれば、周方向に少なくとも3分割されてなり、また、長方形柱であれば少なくとも4分割されている。
【0028
左右の分割耐火被覆部31は、上部構造体2に設けられたX方向の直線移動案内手段11に取付けられて、X方向に直線移動自在に介装されている。また、上下の分割耐火被覆部31は、下部構造体3に設けられたY方向の直線移動案内手段11に取付けられて、Y方向に直線移動自在に介装されている。直線移動案内手段11には、原点復帰手段としてのバネ12が取付けられており、このバネの他端は分割耐火被覆部31に接続されている。図示はしないが、分割耐火被覆部31同士の当接面には、耐火性と水密性を有するパッキンが設けられている。
【0029
これによれば、免震支承1のXY両方向の変位に対して、分割耐火被覆部31は、容易に追従する。また、分割耐火被覆部31は、比較的大きな石材等で表面を構成することができるため意匠性の優れたものとすることができる。
分割耐火被覆部31の表面は剛性材料や耐水性材料とすることができる。この内側には耐火性材料が設けられている。この耐火性材料は、可撓性を有するロックウールセラミックファイバーブランケットガラスクロス耐火性不織布等の耐火性材料その他の好適な組み合わせから構成されている。これにより、耐火装置には防塵効果防水効果耐火性能が付与される。
【003
(第2の実施の形態)
本発明の耐火装置は図2に示すように、実施の形態1に記載の耐火装置に加えて、水平ヒンジ13を介して分割耐火被覆部31を取付けたものである。
【003
直線移動案内手段11には、直線移動X方向に概ね直角な第1の水平軸線に関して回動自在な水平ヒンジ13が設けられている。分割耐火被覆部31と直線移動案内手段11は、水平ヒンジ13を介して回動自在に連結されている。
【003
(第3の実施の形態)
本発明の耐火装置は図3に示すように、実施の形態1に記載の耐火装置に加えて、鉛直ヒンジ13を介して分割耐火被覆部31を取付けたものである。免震支承の上端の変形位置1aは点線で示す。
【003
直線移動案内手段11には、直線移動X方向に概ね直角な鉛直軸線に関して回動自在な鉛直ヒンジ13が設けられている。分割耐火被覆部31と直線移動案内手段11は、鉛直ヒンジ13を介して回動自在に連結されている。
また、本例では分割耐火被覆部31は、中央位置で分割され、分割部を原点位置に復元するためのバネ12が取付けられている。
【003
(第4の実施の形態)
本発明の耐火装置は図4に示すように、実施の形態1に記載の耐火装置に加えて、第2の直線移動案内手段14を介して第2の分割耐火被覆部32を取付けたものである。
【0035
直線移動案内手段11には、直線移動X方向に対し概ね直角な水平Y方向を、直線移動自在に移動する第2の直線移動案内手段14が介装されている。
また、鉛直面をなして直線移動X方向に概ね平行な第2の分割耐火被覆部32が、第2の直線移動案内手段14に介装される。第2の分割耐火被覆部32と原点復帰手段12はバネ12により元の位置に復元される。
直線移動案内手段11の側面には、下側フック42bが取付けられ、第2の分割耐火被覆部32には上側フック42aが取付けられている。直線移動案内手段11と第2の分割耐火被覆部32は、当接した際に噛み合って、第2の分割耐火被覆部32が垂れ下がるのを防止する。
【0036
(第5の実施の形態)
本発明の耐火装置は図5に示すように、実施の形態1に記載の耐火装置に加えて、平行方向のヒンジ15を介して第2の分割耐火被覆部32を取付けたものである。
【0037
直線移動案内手段11には、直線移動X方向に平行な平行軸線に関して回動自在な平行方向のヒンジ15が設けられている。また、鉛直面をなして直線移動X方向に概ね平行な第2の分割耐火被覆部32と直線移動案内手段11は、平行方向のヒンジ15を介して回動自在に連結されている。
【0038
(第6の実施の形態)
本発明の耐火装置は図6に示すように、実施の形態5に記載の耐火装置に代えて、鉛直方向のヒンジ15を介して第2の分割耐火被覆部32を取付けたものである。
【0039
直線移動案内手段11には、直線移動X方向に概ね直角な鉛直軸線に関して回動自在な鉛直方向のヒンジ15が設けられている。鉛直面をなして直線移動X方向に概ね平行な第2の分割耐火被覆部32と直線移動案内手段11は、鉛直方向のヒンジ15を介して回動自在に連結されている。
第2の分割耐火被覆部32は中央で分割され、ケーブル16aにより連結されている。原点復帰手段として、ケーブル16aの両端にはストッパとバネ16cが設けられ、バネ16cは留め具16bに係止されている。
【004
(第7の実施の形態)
本発明の耐火装置は図7に示すように、実施の形態1に記載の耐火装置に加えて、下部構造体3にも直線移動案内手段11とこれに介装された分割耐火被覆部31を取付けたものである。
図示はしないが、分割耐火被覆部31同士の当接面には、耐火性と水密性を有するパッキンが設けられている。
【004
(第8の実施の形態)
本発明の耐火装置は図8に示すように、実施の形態7に記載の耐火装置に加えて、中間部耐火被覆材33を取付けたものである。
【004
上部構造体2の側に取付けられた、直線移動案内手段11には分割耐火被覆部31が介装されている。一方、下部構造体3側にも、同様に直線移動案内手段11に分割耐火被覆部31が介装されている。この中間には、免震装置1周囲の中間部を取り囲むために中間部耐火被覆材33が、弾性部材17により連結されて取付けられている。本実施例では、原点復帰手段は弾性部材17であり、連結手段は該弾性部材17の両端部の係止具である。
図示はしないが、分割耐火被覆部31同士の当接面には、耐火性と水密性を有するパッキンが設けられている。
【004
(第9の実施の形態)
本発明の耐火装置は図9に示すように、実施の形態7に記載の耐火装置に加えて、水平方向のバネ12を介して分割耐火被覆部31を取付けたものである。
【004
分割耐火被覆部31は3分割され、水平方向のバネ12で互いに連結されている。本実施例では、原点復帰手段は水平方向のバネ12であり、連結手段は該バネ12の両端部の係止具である。
【0045
(第10の実施の形態)
本発明の耐火装置は図10に示すように、各分割耐火被覆部31は、連結手段を介して上部構造体2と下部構造体3に連結されている。本実施例では、原点復帰手段は弾性部材18であり、連結手段は該弾性部材18の両端部の係止具19である。
【0046
下部構造体3と分割耐火被覆部31の間、および上部構造体2と分割耐火被覆部31との間には、隙間を覆う蛇腹状の可撓性を有する耐火被覆材51が設けられている。
【0047
(第11の実施の形態)
本発明の耐火装置は図11に示すように、実施の形態10に記載の耐火装置において、連結手段の取付け方法を変えたものである。
【0048
分割耐火被覆部31は、弾性部材からなるヒンジ15を介して上部構造体2に回動自在に連結されている。水平方向は、弾性部材18により連結されている。本実施例では、原点復帰手段はヒンジ15と弾性部材18であり、連結手段は該ヒンジ15と弾性部材18の両端部の係止具(図示せず)である。
下部構造体3と分割耐火被覆部31の間、および上部構造体2と分割耐火被覆部31との間には、隙間を覆う蛇腹状の可撓性を有する耐火被覆材51が設けられている。
【0049
(第12の実施の形態)
本発明の耐火装置は図12に示すように、実施の形態10に記載の耐火装置に加えて、下部構造体3にも分割耐火被覆部31と連結手段を取付けたものである。
【005
分割耐火被覆部31は、弾性部材18を介して上部構造体2に連結されている。同様に、分割耐火被覆部31は、弾性部材18を介して下部構造体3に連結されている。水平方向は、バネ12により連結されている。本実施例では、原点復帰手段は弾性部材18とバネ12であり、連結手段は弾性部材18とバネ12の両端部の係止具である。
図示はしないが、分割耐火被覆部31の間には、隙間を覆う蛇腹状の可撓性を有する耐火被覆材51が設けられている。
【005
(第13の実施の形態)
本発明の耐火装置は図13に示すように、実施の形態12に記載の耐火装置に加えて、中間部耐火被覆材33を取付けたものである。
【005
上部構造体2と下部構造体3の間に、両端をピン接合された伸縮自在なロッド材52が取付けられている。該ロッド材52には、ロッドの軸方向に移動自在な突起53が取付けられている。そして分割耐火被覆部31は、突起53に取付けられている。ロッド材52には、バネ12が取付けられ、復元手段を構成している。従って、本実施例では、原点復帰手段はバネ12であり、連結手段はロッド材52と突起53である。
図示はしないが、分割耐火被覆部31同士の当接面には、耐火性と水密性を有するパッキンが設けられている。また、隙間にはこれを覆う蛇腹状の可撓性を有する耐火被覆材51が設けられている。
【005
(第14の実施の形態)
本発明の耐火装置は図14に示すように、実施の形態13に記載の耐火装置に代えて、鉛直方向の分割を施したものである。また、上下方向の連結手段は、弾性部材18に代わっている。
【005
分割耐火被覆部31は、鉛直と水平方向に分割され、上下方向は弾性部材18により、水平方向はバネ12により連結されている。分割耐火被覆部31同士の隙間或いは、上下部構造体との隙間にはこれを覆う蛇腹状の可撓性を有する耐火被覆材51が設けられている。
【0055
なお、本発明の耐火装置は上記の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良ならびに設計の変更を行っても良い。
例えば、原点復帰手段は、磁石等を併用しても良い。
また、分割耐火被覆部の形状は、半円筒状であってもよい。また、直線移動手段は、直動ベアリング或いは、その他レール及びスライダーを用いても良い。また、隙間を覆う可撓性の耐火被覆材やパッキンは適宜取付けて良い。
【0056
【発明の効果】
請求項1記載の耐火装置によれば、各分割耐火被覆部は免震支承のより大きな変位に追従可能となる。また、各分割耐火被覆部には免震支承の変位による損傷が生じない。また、各分割耐火被覆部は、比較的大きな石材等で表面を構成することができる。
【0057
請求項2記載の耐火装置によれば、請求項1と同様の効果が得られるとともに、直線移動案内手段の移動距離を小さくすることができるため、直線移動案内手段をより小型にできる。
【0058
請求項3記載の耐火装置によれば、請求項1と同様の効果が得られるとともに、直線移動案内手段の移動距離を小さくすることができるため、直線移動案内手段をより小型にできる。
【0059
請求項4記載の耐火装置によれば、請求項1と同様の効果が得られるとともに、第2の直線移動案内手段は分割耐火被覆部の側面に取付けられているため、積層ゴムの取付けに支障が少ない。
【006
請求項5記載の耐火装置によれば、請求項1からのいずれか一項と同様の効果が得られると共に、第2の分割耐火被覆部と直線移動案内手段は、平行ヒンジを介して取付けられているため、積層ゴムの取付けに支障が少ない。
【006
請求項6記載の耐火装置によれば、請求項1からのいずれか一項と同様の効果が得られると共に、第2の分割耐火被覆部と直線移動案内手段は、平行ヒンジを介して取付けられているため、積層ゴムの取付けに支障が少ない
0062
請求項記載の耐火装置によれば、請求項1から6のいずれか一項と同様の効果が得られると共に、直線移動案内手段又は各分割耐火被覆部は、免震支承により近接して取りつけることができる
図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の耐火装置の一例を示す平断面図(a)と縦断面図(b、c)である。
(実施例1)
【図2】 耐火装置の他の一例を示す縦断面図である(実施例2)
【図3】 耐火装置のさらに他の一例を示す平断面図である。(実施例3)
【図4】 本発明のさらに他の一例を示す平断面図(a)と縦断面図(b、c)である。
(実施例4)
【図5】 本発明のさらに他の一例を示す平断面図(a)と縦断面図(b、c)である。
(実施例5)
【図6】 本発明のさらに他の一例を示す平断面図(a)と縦断面図(b、c)である。
(実施例6)
【図7】 本発明のさらに他の一例を示す縦断面図である。(実施例7)
【図8】 本発明のさらに他の一例を示す縦断面図である。(実施例8)
【図9】 本発明のさらに他の一例を示す平断面図である。(実施例9)
【図10】 本発明のさらに他の一例を示す平断面図(a)と縦断面図(b)である。
(実施例10)
【図11】 本発明のさらに他の一例を示す縦断面図である。(実施例11)
【図12】 本発明のさらに他の一例を示す平断面図(a)と縦断面図(b)である。
(実施例12)
【図13】 本発明のさらに他の一例を示す平断面図(a)と縦断面図(b)である。
(実施例13)
【図14】 本発明のさらに他の一例を示す平断面図(a)と縦断面図(b)である。
(実施例14)
【符号の説明】
1 免震支承
2 上部構造体
3 下部構造体
11 直線移動案内手段
12 バネ
1315 ヒンジ
14 第2の直線移動案内手段
16a ケーブル
18 弾性部材
31 分割耐火被覆部
32 第2の分割耐火被覆部
33 中間部耐火被覆材
51 耐火被覆材
52 伸縮自在ロッド材
53 突起

Claims (7)

  1. 下部構造体と上部構造体との間に介在し、かつ、前記上部構造体を水平方向に移動自在に支持する免震支承の外周を覆う分割耐火被覆部を有する耐火装置であって、各分割耐火被覆部は、周方向に少なくとも3分割されてなり、上部構造体又は下部構造体のいずれか一方の構造体に設けられた直線移動案内手段を介して外周方向に直線移動自在に介装され、各分割耐火被覆部を元の位置に復帰させる原点復帰手段を有することを特徴とする耐火装置。
  2. 直線移動案内手段には、直線移動方向に概ね直角な第1の水平軸線に関して回動自在な水平ヒンジが設けられ、分割耐火被覆部と直線移動案内手段は、水平ヒンジを介して回動自在に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の耐火装置。
  3. 直線移動案内手段には、直線移動方向に概ね直角な鉛直軸線に関して回動自在な鉛直ヒンジが設けられ、分割耐火被覆部と直線移動案内手段は、鉛直ヒンジを介して回動自在に連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の耐火装置。
  4. 前記直線移動案内手段には、直線移動方向に対し概ね直角な水平方向を、直線移動自在に移動する第2の直線移動案内手段が介装され、鉛直面をなして直線移動方向に概ね平行な第2の分割耐火被覆部が、第2の直線移動案内手段に介装され、第2の分割耐火被覆部を元の位置に復帰させる原点復帰手段を有していることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の耐火装置。
  5. 直線移動案内手段には、直線移動方向に平行な平行軸線に関して回動自在な平行ヒンジが設けられ、鉛直面をなして直線移動方向に概ね平行な第2の分割耐火被覆部と直線移動案内手段は、平行ヒンジを介して回動自在に連結されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の耐火装置。
  6. 直線移動案内手段には、直線移動方向に概ね直角な鉛直軸線に関して回動自在な鉛直ヒンジが設けられ、鉛直面をなして直線移動方向に概ね平行な第2の分割耐火被覆部と直線移動案内手段は、鉛直ヒンジを介して回動自在に連結されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の耐火装置
  7. 一方の直線移動案内手段は下部構造体に介装されると共に、他方の直線移動案内手段は上部構造体に介装されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の耐火装置
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