JP3667158B2 - ストリップライン共振器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は共振回路や高周波回路用フィルタ等に使用されるストリップライン共振器に関するものである。
【0002】
【従来技術】
従来より、マイクロ波を利用した携帯電話機等に使用されるフィルタ用の共振器としてストリップライン共振器が多用されている。
このような従来のストリップライン共振器を図3に示す。例えば、ストリップライン共振器100は誘電体ブロック101の両主面及び側面の一部にアース電極101を被着形成し、また、誘電体ブロック101の中央に配線されたストリップライン102が形成され、ストリップライン102の一端がビアホール導体104を介してアース電極101の両主面と接続されていた。また、ストリップライン102の一端には、ストリップライン102に対して直交方向に対向した入出力用電極105,106が配設され、誘電体ブロック101の側面から主面の一部に形成した入出力用電極用ライン107,108に接続されていた。また、入出力用電極用ライン107,108は誘電体ブロック101の上面に上面電極107a,108bが、側面に側面電極107b,108bが、下面に下面電極107c,108cが形成されていた。
【0003】
このようなストリップライン共振器1の製造については、例えば、所定の誘電率を有した誘電体セラミックよりなるグリーンシートを作製し、その後、アース電極101用の導体膜を被着形成したグリーンシートと、ストリップライン102用の導体膜を被着形成したグリーンシートと、入出力用電極105,106用の導体膜を被着形成したグリーンシートと、何も形成しないグリーンシートとを各々積層して誘電体ブロック2を形成し、この誘電体ブロック2を焼結することにより、誘電体ブロック2にアース電極101,ストリップライン102,入出力用電極105,106を一体形成させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このストリップライン共振器1は、入出力用電極105,106から接続された入出力用電極用ライン107,108の上面電極107a,108aが誘電体ブロック101の主面の一部に形成されているため、例えば、携帯電話にストリップライン共振器100が搭載された場合、即ち、図4に示すように、携帯電話150のLCD151の背面に配した配線基板152にストリップライン共振器100を搭載すると、携帯電話150の小型化・軽量化に伴い、カバー153の内面に形成した金属性のシールド板154に対してストリップライン共振器100の入出力用電極ライン107,108の上面電極107a,108aが対面してアース電極101に短絡したり、シールド板154と上面電極107a,108aとの間で発生する浮遊容量によりストリップライン共振器100の特性に影響を受けていた。
【0005】
従って、電極107a,108aを形成せずに側面電極107b,108bと底面電極107c,108cだけで形成することが考えられるが、側面電極107b,108bの高さをシールド板154に影響されないように小さく形成する場合、小型化した電子部品においては印刷法によって側面電極107b,108bを形成すると、側面電極107b,108bの高さがばらつき、入出力用電極105,106の接続性の問題があり、また、側面電極107b,108bの寸法が小さくなると、半田付けのフィレットが少なくなったり、半田強度が低くなる問題があった。一方、側面電極107b,108bの高さを側面全面に大きく形成した場合、シールド板154とショートしてしまう問題点を有していた。
【0006】
本発明は、上述の問題に鑑みて案出されたものであり、その目的は、小型にしてもシールド板等に影響されない入出力用電極の構造を改良し、精度良く、高い信頼性を実現したストリップライン共振器を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のストリップライン共振器は、誘電体ブロックの上主面にアース電極を、側面に外部の配線基板と半田接合される側面電極を、内部に前記アース電極と対向する帯状のストリップラインと、該ストリップラインと前記アース電極を接続する接続部材と、前記ストリップラインに対向する入出力用電極とを形成したストリップライン共振器において、前記誘電体ブロック側面の上面側領域に切欠部を形成し、前記入出力用電極の一部を、前記切欠部の底面に露出させるとともに、前記誘電体ブロックの側面まで引き出すことにより前記側面電極に接続したことを特徴とするものである。
また本発明のストリップライン共振器は、前記入出力用電極のうち、一方を前記ストリップラインの上方に、他方を前記ストリップラインの下方に配し、前記切欠部の前記誘電体ブロック上主面からの深さを各々異ならせたことを特徴とするものである。
【0008】
本発明の構成によれば、誘電体ブロック側面の上面側領域に切欠部を形成し、入出力用電極の一部を切欠部から露出させたために、誘電体ブロック上面には入出力電極から引き出された電極を形成することはなくなり、これにより、入出力用電極と携帯電話等のケース内壁に形成するシールド板とが短絡したり、その他の影響を受けたりすることがない。
【0009】
しかも、入出力用電極が側端部で露出して見えるので、配線基板に接続するために引き回す誘電体ブロックの側面端子の高さ調整に関係なく確実に入出力用電極に接続したことが確認でき、調整の簡単さ、精度が良さ、高い信頼性のストリップライン共振器が提供できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は本発明のストリップライン共振器1の斜視図である。
本発明の積層型ストリップライン共振器1は、例えば、図1に示すように、誘電体ブロック2と、ストリップライン3と、アース電極4,5,6,7と、入出力用電極8,9で構成されている。
【0011】
次に、ストリップライン共振器1の各構成について説明する。
誘電体ブロック
誘電体ブロック2は、例えば、1層あたり50〜300μm程度の厚みの誘電体層を積層して成り、誘電体層の材料としては誘電体セラミック材料と低温焼成化された酸化物及び低融点ガラス材料とから構成されている。
その誘電体セラミック材料としては、例えば、BaO−TiO2 系,Ca−TiO2 系,MgO−TiO2 系等が用いられ、また、低温焼成化するための酸化物としては、BiVO4 ,CuO,Li2 O,B2 O3 等が含有されている。
【0012】
また、図2に示すように、誘電体ブロック2の厚さ方向に貫通した長孔に導体が充填されたビアホール導体20が形成されており、ビアホール導体(接続部材)20の両端が平面アース電極4,5に接続され、ビアホール導体20の中央部にはストリップライン3の一端側が接続されている。ビアホール導体20の材料としてはAg、Ag−Pd、Cu等を主成分とする導体が用いられる。
【0013】
誘電体ブロック2の両側面には誘電体ブロック2の上面側領域であるアース電極4から厚さ方向に向けた平面形状が半円の切欠部21,22が形成されており、誘電体ブロック2の内部に形成した入出力用電極8,9の配設位置まで深く形成している。
【0014】
ストリップライン
ストリップライン3は、誘電体ブロックの中央部長手方向に形成されており、その一方端を開放端とし、他方端をビアホール導体20と接続された短絡端とすることにより1/4波長共振器を構成できるラインとなる。
【0015】
ストリップライン3における短絡端の接続としては、例えば、図1に示すようなビアホール21を介して短絡させても良いし、また、ストリップライン3の短絡端を誘電体ブロック2の端面にまで延在させ、その短絡端が、その端面に形成した平面アース電極4から接続した導体面(不図示)に接続しても良い。なお、導体面は、ビアホール20,21に用いるものと同じ材料が用いられ、それに加え、必要に応じてガラス成分などを含有させても良い。
【0016】
アース電極
アース電極4,5,6,7は誘電体ブロック2の両主面及び両側面に被着形成してなり、アース電極4,5は、誘電体ブロック2の両主面にストリップライン3と対向するように形成され、アース電極6,7は誘電体ブロック2の側面の一部に形成されている。アース電極4,5,6,7の材料としては、Ag、Cu等を主成分(Ag単体またはAg−Pd,Ag−Pt等のAg合金やCu単体またはCu合金)とする導体から成り、この主成分の必要に応じてガラス成分が含有される。アース電極4,5,6,7を誘電体ブロック2に被着形成する場合には、未焼成状態の誘電体ブロック2上にアース電極4,5,6,7を被着した後、一体的に焼成して形成される。
【0017】
入出力用電極
入出力用電極8,9はその一端がストリップライン3の開放端側で直交、かつ、離間して形成されている。また、入出力用電極8,9の他端は切欠部21,22の底面22a,23aに露出して誘電体ブロック2の側面まで引き出されている。この側面まで引き出された入出力用電極8,9は誘電体ブロック2の側面に形成された側面電極23,24に接続され、さらに誘電体ブロック2の下面に形成された下面電極25,26に接続されている。この側面電極23,24及び下面電極25,26は図2に示す配線基板12に半田13,14で接合される。
【0018】
以上のような誘電体ブロック2,ストリップライン3,平面アース電極4,入出力用電極8,9の構造により、ストリップライン3と平面アース電極4との間で容量成分と誘導成分が形成されてL−C共振回路が構成されることになる。
【0019】
次に、本発明のストリップライン共振器1を例えば、携帯電話等の電子機器に配設した配線基板に搭載させる構造について説明する。
携帯電話10はLCD11の背面に配線基板12を配設し、配線基板12にはストリップライン共振器1やその他、複数の電子部品が配設されている。また携帯電話10のケース10a内壁には金属性のシールド板10bが形成されており、ストリップライン共振器の上面側で対面している。また、ストリップライン共振器1の下面は導電性接着剤13により各電極と配線基板12が半田13,14により接続されている。図1に示すようにストリプライン共振器1の入出力用電極8が切欠部21の底面21aで露出しており、シールド板10bからは誘電体ブロック2の所望の厚さ分離間していることになる。
【0020】
本発明の構成によれば、誘電体ブロック2の少なくとも上主面にアース電極4を、内部に前記アース電極4と対向する帯状のストリップライン3と、ストリップライン3とアース電極4を接続するビアホール導体20と、ストリップライン3に対向する入出力用電極8,9とを形成したストリップライン共振器1において、誘電体ブロック2側面の上面側領域に切欠部21,22を形成し、切欠部21,22に入出力用電極8,9の一部を露出させたために、誘電体ブロック2上面には入出力電極8,9から引き出された電極を形成することはなくなり、これにより、入出力用電極8,9と携帯電話10等のケース10a内壁に形成するシールド板10bとが短絡したり、その他の影響を受けたりすることがない。
【0021】
しかも、入出力用電極8,9が誘電体ブロック2の側端部で露出して見えるので、配線基板に接続するために引き回す誘電体ブロック2の側面端子23,24の高さ調整に関係なく確実に入出力用電極8,9に接続されたことが確認でき、調整の簡単さ、精度が良さ、高い信頼性があるストリップライン共振器1が提供できる。
【0022】
【発明の効果】
本発明の構成によれば、誘電体ブロック側面の上面側領域に切欠部を形成し、入出力用電極の一部を切欠部から露出させたために、誘電体ブロック上面には入出力電極から引き出された電極を形成することはなくなり、これにより、入出力用電極と携帯電話等のケース内壁に形成するシールド板とが短絡したり、その他の影響を受けたりすることがない。
【0023】
しかも、入出力用電極が側端部で露出して見えるので、配線基板に接続するために引き回す誘電体ブロックの側面端子の高さ調整に関係なく確実に入出力用電極に接続したことが確認でき、調整の簡単さ、精度が良さ、高い信頼性のストリップライン共振器が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のストリップライン共振器の内部構造を説明する斜視図である。
【図2】本発明のストリップライン共振器を備えた携帯電話の内部構造を説明する図である。
【図3】従来のストリップライン共振器の内部構造を説明する斜視図である。
【図4】従来のストリップライン共振器を備えた携帯電話の内部構造を説明する図である。
【符号の説明】
1:ストリップライン共振器
2:誘電体ブロック
3:ストリップライン
4,5,6,7:アース電極
8,9:入出力用電極
Claims (2)
- 誘電体ブロックの上主面にアース電極を、側面に外部の配線基板と半田接合される側面電極を、内部に前記アース電極と対向する帯状のストリップラインと、該ストリップラインと前記アース電極を接続する接続部材と、前記ストリップラインに対向する入出力用電極とを形成したストリップライン共振器において、
前記誘電体ブロック側面の上面側領域に切欠部を形成し、前記入出力用電極の一部を、前記切欠部の底面に露出させるとともに前記誘電体ブロックの側面まで引き出すことにより前記側面電極に接続したことを特徴とするストリップライン共振器。 - 前記入出力用電極のうち、一方を前記ストリップラインの上方に、他方を前記ストリップラインの下方に配し、前記切欠部の前記誘電体ブロック上主面からの深さを各々異ならせたことを特徴とする請求項1に記載のストリップライン共振器。
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