JPH06132704A - 積層型誘電体フィルタ - Google Patents

積層型誘電体フィルタ

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JPH06132704A
JPH06132704A JP28330292A JP28330292A JPH06132704A JP H06132704 A JPH06132704 A JP H06132704A JP 28330292 A JP28330292 A JP 28330292A JP 28330292 A JP28330292 A JP 28330292A JP H06132704 A JPH06132704 A JP H06132704A
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capacitance
resonant
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隆己 平井
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達美 杉浦
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Abstract

(57)【要約】 【目的】共振素子間の誘導結合度を調整可能として、所
望の帯域幅が得られる積層型誘電体フィルタを提供す
る。 【構成】アース電極70に一端部がそれぞれ接続されて
1/4波長型ストリップライン共振器を構成する共振素
子21、23を誘電体層103および107の右側面上
にそれぞれ形成する。共振素子21の開放端に対向する
内層アース電極81、82を誘電体層102、104の
右側面上にそれぞれ形成し、共振素子23の開放端に対
向する内層アース電極83、84を誘電体層106、1
08の右側面上にそれぞれ形成する。共振素子21に対
向する容量結合電極11および共振素子23に対向する
容量結合電極13を誘電体層104および106の右側
面上にそれぞれ設けこれらの容量結合電極11および1
3をビアホール12で結合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層型誘電体フィルタに
関し、特に携帯用電話機等の高周波回路無線機器に利用
する高周波回路フィルタや、アンテナデュプレクサ等に
使用される積層型誘電体フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】図19、20は、それぞれ本発明者らが
案出した積層型誘電体フィルタの模式展開図および斜視
図である(特願平4ー105723号参照)。
【0003】この積層型誘電体フィルタにおいては、ア
ース電極に一端部が接続されて1/4波長型ストリップ
ライン共振器を構成する共振素子21、22、24およ
び23並びにアース電極に一端部が接続されかつ他端部
が共振素子21、22、24および23の開放端から所
定の間隔離れて共振素子21、22、24および23と
それぞれ対向する電極31、32、34および33を誘
電体層302、304、306および308の右側面上
にそれぞれ形成し、誘電体層308の右側面上に、右側
面にアース電極が形成される誘電体層310を積層し、
誘電体層302、304、306、308および310
を一体に構成して積層体100を形成する。
【0004】次に、図20に示すように、積層体100
の上面、入力端子部61、出力端子部62を除く側面、
並びに入力端子部63、出力端子部64を除く下面にア
ース電極70を形成する。さらに積層体100の側面の
入力端子部61内に、アース電極70と絶縁されかつ入
力端側の共振素子21と対向する入力端子51を形成す
る。そして積層体100の下面の入力端子部63内にも
アース電極70と絶縁されかつ入力端子51と接続され
る入力端子53を形成する。また同様に、積層体100
の側面の出力端子部62内に、アース電極70と絶縁さ
れかつ出力端側の共振素子23と対向する出力端子52
を形成する。そして、積層体100の下面の出力端子部
64内にも、アース電極70と絶縁されかつ出力端子5
2と接続される出力端子54を形成する。
【0005】上述した積層型誘電体フィルタの等価回路
は図21に示すようになる。図21において、静電容量
151は入力端側の共振素子21と入力端子51との間
に形成される静電容量であり、静電容量152は出力端
側の共振素子23と出力端子52との間に形成される静
電容量である。また、静電容量121、122、12
4、123はそれぞれ共振素子21、22、24、23
の開放端と電極31、32、34、33との間の静電容
量であり、これらの静電容量121、122、124、
123が存在することによって、共振素子21と共振素
子22はインダクタンス132によって、共振素子22
と共振素子24はインダクタンス134によって、共振
素子24と共振素子23はインダクタンス135によっ
てそれぞれ結合され、コムライン型のバンドパスフィル
タを構成している。なお、並列共振回路の静電容量21
1、221、241および231並びにインダクタンス
212、222、242および232は共振素子21、
22、24および23をそれぞれ等価変換したときの静
電容量およびインダクタンスである。
【0006】この積層型誘電体フィルタにおいては、共
振素子21、22、24および23のそれぞれの主面を
積層方向とは略垂直な方向に配置しているから、フィル
タの横幅は大幅に小さくなり、実装の専有面積を大幅に
小さくすることができる。
【0007】また、本発明者達は同じく特願平4−10
5723号において、図22の模式展開図に示すような
積層型誘電体フィルタも提案している。この積層型誘電
体フィルタは、上述した図19に示す積層型誘電体フィ
ルタに対してさらに、共振素子21および22の開放端
側に共に対向する内層アース電極87を誘電体層303
の右側面上に設け、共振素子22および24の開放端側
に共に対向する内層アース電極88を誘電体層305の
右側面上に設け、共振素子24および23の開放端側に
共に対向する内層アース電極89を誘電体層307の右
側面上に設けた構成となっている。なお、入力端側の共
振素子21は入力端子51とは直接対向せず、誘電体層
301の右側面上に共振素子21と対向して設けられた
入力用接続電極45が共振素子21と入力端子51との
間に設けられている。また、出力端側の共振素子23も
出力端子52とは直接対向せず、誘電体層309の右側
面上に共振素子23と対向して設けられた出力用接続電
極46が共振素子23と出力端子52との間に設けられ
ている。
【0008】この積層型誘電体フィルタの等価回路は図
23に示すようになる。図21に示した等価回路にさら
に静電容量181〜186が加わった構成となってい
る。図23において、静電容量181は共振素子21の
開放端側と内層アース電極87との間に形成される静電
容量であり、静電容量182および183はそれぞれ共
振素子22の開放端側と内層アース電極87および88
との間に形成される静電容量であり、静電容量184お
よび185はそれぞれ共振素子24の開放端側と内層ア
ース電極88および89との間に形成される静電容量で
あり、静電容量186は共振素子23の開放端側と内層
アース電極89との間に形成される静電容量である。
【0009】この積層型誘電体フィルタにおいては、共
振素子21、22、24および23の開放端側と対向す
る内層アース電極87、88、89を設けている。従っ
て、内層アース電極87、88、89と対向している共
振素子21、22、24および23の開放端側の部分は
アースにより近くなり、共振素子21、22、24およ
び23の開放端側と内層アース電極87、88、89と
の間には静電容量181〜186がそれぞれ形成され、
この静電容量181〜186も共振素子21、22、2
4および23を等価変換したときの並列共振回路の静電
容量211、221、241および231に付加される
ことになる。従って、共振周波数を同一とすれば、並列
共振回路のインダクタンスは小さくて済むことになり、
共振素子21、22、24および23の長さもより短く
なり、積層型誘電体フィルタ全体の長さも短くすること
ができる。
【0010】また、内層アース電極87、88および8
9と対向している共振素子21、22、24および23
の開放端側の部分は内層アースによって互いに隔てられ
ているため、内層アース電極87、88および89と対
向している開放端側の部分の共振素子同士の結合が弱く
なる。従って、共振素子同士の結合は内層アース電極8
7、88および89と重ならない部分で主として結合す
るようになる。このことは、実質的に共振素子の電気長
が短くなったことを意味する。このように電気長が短く
なると、共振素子同士を結合する分布定数素子のリアク
タンスも小さくなり、共振素子同士が強く誘導結合する
ようになり、フィルタの特性が広帯域化する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図19
に示す積層型誘電体フィルタにおいては、共振素子2
1、22、24、23の主面同士が対向する構造となっ
ているから、共振素子間の誘導結合が強くなりすぎ、そ
の結果フィルタの特性が広帯域化しすぎるという問題が
あった。
【0012】また、図22に示す積層型誘電体フィルタ
においては、共振素子21、22、24および23の長
さをより短くすることができるが、内層アース電極8
7、88、89を設けることによってますます共振素子
同士が強く誘導結合するようになり、フィルタの特性が
さらに広帯域化してしまい、狭帯域フィルタを得ること
ができないという問題があった。
【0013】従って、本発明の一目的は、共振素子間の
誘導結合度を調整可能として、所望の帯域幅が得られる
積層型誘電体フィルタを提供することにある。
【0014】また、本発明の他の目的は、積層型誘電体
フィルタを小型化してもフィルタの特性が広帯域化しす
ぎることのない積層型誘電体フィルタを提供することに
ある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、複数の
片側短絡型共振素子が積層された積層型誘電体フィルタ
において、前記複数の共振素子のそれぞれの主面を前記
積層方向とは略垂直な方向に配置し、さらに前記複数の
共振素子のうち少なくとも一組の最近接する共振素子に
共に対向する容量結合電極を設けたことを特徴とする積
層型誘電体フィルタが得られる。
【0016】本発明の積層型誘電体フィルタにおいて
は、好ましくは、前記少なくとも一組の最近接する共振
素子の開放端側に共に対向する内層アース電極がさらに
設けられる。
【0017】また、本発明の積層型誘電体フィルタにお
いては、前記少なくとも一組の最近接する共振素子間に
前記共振素子の全面に共に対向する内部アース電極をさ
らに設けることもできる。
【0018】
【作用】本発明においては、複数の片側短絡型共振素子
が積層された積層型誘電体フィルタにおいて、前記複数
の共振素子のそれぞれの主面を前記積層方向とは略垂直
な方向に配置しているから、フィルタの横幅は大幅に小
さくなって実装の専有面積を大幅に小さくすることがで
きるばかりでなく、さらに前記複数の共振素子のうち少
なくとも一組の最近接する共振素子に共に対向する容量
結合電極を設けているから、この容量結合電極とこの少
なくとも一組の最近接する共振素子との間にはそれぞれ
容量が形成される。そしてこれらの容量の合成容量がこ
の少なくとも一組の最近接する共振素子間に形成される
誘導結合と並列に接続されることになるから、この容量
によって共振素子間に形成される誘導結合を抑制するこ
とができる。従って、この容量の値を調整することによ
って共振素子間の結合度を調整することができ、所望の
帯域幅を有するフィルタを得ることができる。なお、こ
の容量の調整は、共振素子と容量結合電極との重なり面
積およびこれらの間の距離を変化させることによって容
易に行うことができる。
【0019】また、積層型誘電体フィルタが共振素子の
開放端側と対向する内層アース電極をさらに有するよう
にすることによって、共振素子の開放端側と内層アース
との間に形成される静電容量も共振素子を等価変換した
ときの並列共振回路の静電容量に付加されることになる
から、共振周波数を同一とすれば、並列共振回路のイン
ダクタンスは小さくて済むことになり、その結果、共振
素子の長さもより短くなり、積層型誘電体フィルタ全体
の長さも短くすることができる。
【0020】この場合に、積層型誘電体フィルタを小型
化するために内層アース電極と共振素子との対向面積を
増加させていくと、共振素子同士がますます強く誘導結
合してフィルタの特性を広帯域化させすぎてしまうとい
う問題が発生するが、本発明においては最近接する共振
素子に共に対向する容量結合電極を設けているから、こ
の容量結合電極と共振素子との間に形成される容量によ
って共振素子間に形成される誘導結合を抑制することが
でき、所望の帯域幅を有するフィルタを得ることができ
る。このように共振素子の開放端側に対向する内層アー
ス電極と、最近接する共振素子に共に対向する容量結合
電極とを設けることによって、積層型誘電体フィルタを
小型化してもフィルタの特性が広帯域化しすぎることの
ない積層型誘電体フィルタを得ることができる。
【0021】また、本発明の積層型誘電体フィルタにお
いて、前記少なくとも一組の最近接する共振素子間に前
記共振素子の全面に共に対向する内部アース電極をさら
に設けることにより、共振素子間の誘導結合を断ち切る
ことができる。この場合に、本発明においては、最近接
する共振素子に共に対向する容量結合電極を設けている
から、最近接する共振素子間に容量結合が形成され、こ
れによってフィルタは適当な帯域幅を持つようになる。
このように、共振素子間の誘導結合を断ち切ることによ
り共振素子間の結合がなくなりすぎてフィルタの特性が
狭帯域化しすぎるということを最近接する共振素子に共
に対向する容量結合電極を設けることによって防止して
いる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の積層型誘電体フィルタの実施
例を添付の図面を参照して説明する。
【0023】図1は本発明の積層型誘電体フィルタの第
1の実施例の模式展開図であり、図2は本実施例の斜視
図である。
【0024】図1に示すように、誘電体層101の左側
面上に後に形成される入力端子51と後記する入力容量
電極41とを接続するビアホール42を誘電体層101
内に形成する。なお、誘電体層101の左側面上にはア
ース電極70も後に形成される。
【0025】誘電体層102の右側面上には、後記する
入力端側の共振素子21の一部に誘電体層103を挟ん
で重なる入力容量電極41と、後記する共振素子21の
開放端側に誘電体層103を挟んで重なり端部が後記す
るアース電極70と接続される内層アース電極81とを
形成する。なお、誘電体層102内には入力端子51と
入力容量電極41とを接続するビアホール42も形成さ
れている。
【0026】後記するアース電極70に一端部が接続さ
れて1/4波長型ストリップライン共振器を構成する共
振素子21を誘電体層103の右側面上に形成し、さら
に一端部が後記するアース電極70に接続され、かつ他
端部が共振素子21の開放端から所定の間隔離れて共振
素子21と対向する電極31を誘電体層103の右側面
上に形成する。共振素子21が入力端側の共振素子であ
る。
【0027】誘電体層104の右側面上には、入力端側
の共振素子21の一部に誘電体層104を挟んで重なる
容量結合電極11と、共振素子21の開放端側に誘電体
層104を挟んで重なり端部が後記するアース電極70
と接続される内層アース電極82とを形成する。
【0028】容量結合電極11と後記する容量結合電極
13とを接続するビアホール12を誘電体層105内に
形成する。
【0029】誘電体層106の右側面上には、後記する
出力端側の共振素子23の一部に誘電体層107を挟ん
で重なる容量結合電極13と、共振素子23の開放端側
に誘電体層107を挟んで重なり端部が後記するアース
電極70と接続される内層アース電極83とを形成す
る。
【0030】後記するアース電極70に一端部が接続さ
れて1/4波長型ストリップライン共振器を構成する共
振素子23を誘電体層107の右側面上に形成し、さら
に一端部が後記するアース電極70に接続され、かつ他
端部が共振素子23の開放端から所定の間隔離れて共振
素子23と対向する電極33を誘電体層107の右側面
上に形成する。共振素子23が出力端側の共振素子であ
る。
【0031】誘電体層108の右側面上には、出力端側
の共振素子23の一部に誘電体層108を挟んで重なる
出力容量電極43と、共振素子23の開放端側に誘電体
層108を挟んで重なり端部が後記するアース電極70
と接続される内層アース電極84とを形成する。
【0032】誘電体層109内には、後記する誘電体層
110の右側面上に後に形成される出力端子52と出力
容量電極43とを接続するビアホール44を形成する。
【0033】誘電体層109の右側面上に、右側面にア
ース電極70および出力端子52が形成される誘電体層
110を積層し、誘電体層101〜110を一体に構成
し、その後焼成して積層体100を形成する。なお、誘
電体層110内にも出力容量電極43と出力端子52と
を接続するビアホール44を形成する。
【0034】図2に示すように、積層体100の上下面
並びに入力端子部61および出力端子部62を除く側面
にアース電極70を形成する。さらに積層体100の側
面の入力端子部61内に、アース電極70と絶縁され、
かつ入力容量電極41とビアホール42を介して接続さ
れる入力端子51を形成する。また同様に、積層体10
0の側面の出力端子部62内に、アース電極70および
入力端子51と絶縁され、かつ出力容量電極43とビア
ホール44を介して接続される出力端子52を形成す
る。
【0035】以上のように構成した本実施例において、
容量結合電極11、13、ビアホール12、共振素子2
1、23、入力容量電極41、出力容量電極43、ビア
ホール42、44、入力端子51、出力端子52の空間
的な構成を図1のX−X線断面図で示せば図3に示すよ
うになる。
【0036】入力容量電極41と入力端側の共振素子2
1との間には静電容量151が形成され、出力容量電極
43と出力端側の共振素子23との間には静電容量15
2が形成されている。共振素子21と容量結合電極11
との間には静電容量161が形成され、共振素子23と
容量結合電極13との間には静電容量162が形成さ
れ、これらの静電容量161、162はビアホール12
で接続されている。
【0037】上記のようにして構成された積層型誘電体
フィルタの等価回路は図4に示すようになり、バンドパ
ス特性を示す。なお、図4において、静電容量121は
共振素子21と電極31との間に形成される静電容量で
あり、静電容量123は共振素子23と電極33との間
に形成される静電容量である。また、静電容量141お
よび142はそれぞれ共振素子21の開放端側と内層ア
ース電極81および82との間に形成される静電容量で
あり、静電容量145および146はそれぞれ共振素子
23の開放端側と内層アース電極83および84との間
に形成される静電容量であり、これらの静電容量12
1、123、141、142、145、146が存在す
ることによって、共振素子21と23とはインダクタン
ス131で結合されている。
【0038】図4に示すように、本実施例においては、
共振素子21と共振素子23との間に形成されるインダ
クタンス131と並列に静電容量161、162が接続
されることになるから、この静電容量161、162に
よって、共振素子21と共振素子23との間に形成され
ここではインダクタンス131で表わされている誘導結
合を抑制することができる。従って、この静電容量16
1、162の値を調整することによって共振素子21と
共振素子23との間の結合度を調整することができ、所
望の帯域幅を有するフィルタを得ることができる。な
お、この静電容量161は共振素子21と容量結合電極
11との間に形成される静電容量であり、静電容量16
2は共振素子23と容量結合電極13との間に形成され
る静電容量であるから、その調整は、共振素子21と容
量結合電極11との重なり面積およびこれらの間の距離
並びに共振素子23と容量結合電極13との重なり面積
およびこれらの間の距離を変化させることによって容易
に行うことができる。
【0039】また、本実施例においては、共振素子21
の開放端側と対向する内層アース電極81、82および
共振素子23の開放端側と対向する内層アース電極8
3、84を設けているから、共振素子21の開放端と内
層アース電極81、82との間にそれぞれ形成される静
電容量141、142が共振素子21を等価変換したと
きの並列共振回路の静電容量211に付加され、共振素
子23の開放端と内層アース電極83、84との間にそ
れぞれ形成される静電容量145、146も共振素子2
3を等価変換したときの並列共振回路の静電容量231
に付加されることになるから、共振周波数を同一とすれ
ば、並列共振回路のインダクタンス212、232は小
さくて済むことになり、その結果、共振素子21、23
の長さもより短くなり、積層型誘電体フィルタ全体の長
さも短くすることができる。
【0040】この場合に、積層型誘電体フィルタを小型
化するために内層アース電極81、82と共振素子21
との対向面積および内層アース電極83、84と共振素
子23との対向面積を増加させていくと、共振素子21
と共振素子23とがますます強く誘導結合してフィルタ
の特性を広帯域化させすぎてしまうという問題が発生す
るが、本実施例においては共振素子21に対向する容量
結合電極11および共振素子23に対向する容量結合電
極13を設けこれらの容量結合電極11および13をビ
アホール12で結合しているから、この容量結合電極1
1、13と共振素子21、23との間にそれぞれ形成さ
れる静電容量161、162によって共振素子21、2
3間に形成される誘導結合131を抑制することがで
き、所望の帯域幅を有するフィルタを得ることができ
る。このように共振素子21の開放端に対向する内層ア
ース電極81、82や共振素子23の開放端に対向する
内層アース電極83、84並びに共振素子21に対向す
る容量結合電極11および共振素子23に対向する容量
結合電極13を設けることによって積層型誘電体フィル
タを小型化してもフィルタの特性が広帯域化しすぎるこ
とのない積層型誘電体フィルタを得ることができる。
【0041】また、本実施例において、入力容量電極4
1および出力容量電極43を積層体100の内部に設け
ているのは次の理由による。すなわち、両端の共振素子
21、23とアース電極70との間の誘電体層が薄い
と、フィルタのQが低下して、フィルタの挿入損失が増
加するから、両端の共振素子21、23とアース電極7
0との距離はある程度大きくする必要がある。そして、
このような状態で、入力端子51、出力端子52を積層
体100の表面にのみ設けた構造とすると、入力端子5
1、出力端子52と両端の共振素子21、23との距離
が大きくなり、これらの間に形成される静電容量の容量
値が小さくなり、リップルが大きくなってしまう。そこ
で、入力容量電極41、出力容量電極43を積層体10
0の内部に設け、これらの容量電極と両端の共振素子2
1、23との距離を小さくすることによって、これらの
間に形成される静電容量151、152の容量値を大き
くすることができ、リップルを小さくすることができ
る。
【0042】また、本実施例において、入力容量電極4
1、出力容量電極43を積層体100の内部に設けてい
るにもかかわらず、積層体100の表面に、これらの入
力容量電極41および出力容量電極43とそれぞれ接続
される入力端子51、出力端子52を設けているのは、
次の理由による。すなわち、これらの入力端子51、出
力端子52を積層体の側面に設けることにより、実装時
に半田がこれらの入力端子51、出力端子52に沿って
這い上がり、フィルタの実装がより確実なものとなるか
らである。
【0043】なお、本実施例においては、入力容量電極
41および出力容量電極43と入力端子51および出力
端子52とをそれぞれビアホール42、44を介して接
続しているから、入力容量電極41および出力容量電極
43と入力端子51および出力端子52とをそれぞれ接
続するための接続用端子を積層体100の下面に設ける
必要がなくなる。その結果、フィルタを実装基板に実装
したときにこれらの接続用端子が実装基板と接触するこ
とによりフィルタの特性に影響を与えるという問題を解
決でき安定したフィルタ特性を得ることができるように
なる。
【0044】次に、第1の実施例の積層型誘電体フィル
タの製造方法について説明する。
【0045】本実施例の積層型誘電体フィルタは、容量
結合電極11、13、ビアホール12、共振素子21、
23、電極31、33、入力容量電極41、出力容量電
極43、ビアホール42、44および内層アース電極8
1〜84を完全に誘電体中に内蔵することから、容量結
合電極11、13、ビアホール12、共振素子21、2
3、電極31、33、入力容量電極41、出力容量電極
43、ビアホール42、44および内層アース電極81
〜84には損失の少ない比抵抗の低いものを用いること
が望ましく、低抵抗のAg系、若しくはCu系の導体を
用いることが好ましい。
【0046】使用する誘電体としては、信頼性が高く誘
電率εγが大きいために小型化が可能となるセラミック
ス誘電体が好ましい。
【0047】また、製造方法としては、セラミックス粉
末の成形体に導体ペーストを塗布して電極パターンを形
成した後、各々の成形体を積層しさらに焼成して緻密化
し、導体がその内部に積層された状態でセラミックス誘
電体と一体化することが望ましい。
【0048】Ag系やCu系の導体を使用する場合に
は、それらの導体の融点が低く、通常の誘電体材料と同
時焼成することは困難であるところから、それらの融点
(1100℃以下)よりも低い温度で焼成され得る誘電
体材料を用いる必要がある。また、マイクロ波フィルタ
としてのデバイスの性格上、形成される並列共振回路の
共振周波数の温度特性(温度係数)が±50ppm/℃
以下になるような誘電体材料が好ましい。このような誘
電体材料としては、例えば、コージェライト系ガラス粉
末とTiO2 粉末およびNd2 Ti2 7 粉末との混合
物等のガラス系のものや、BaO−TiO2 −Re2
3 −Bi2 3 系組成(Re:レアアース成分)に若干
のガラス形成成分やガラス粉末を添加したもの、酸化バ
リウム−酸化チタン−酸化ネオジウム系誘電体磁気組成
物粉末に若干のガラス粉末を添加したものがある。
【0049】一例として、MgO:18wt%−Al2
3 :37wt%−SiO2 :37wt%−B2 3
5wt%−TiO2 :3wt%なる組成のガラス粉末の
73wt%と、市販のTiO2 粉末の17wt%と、N
2 Ti2 7 粉末の10wt%を充分に混合し、混合
粉末を得た。なお、Nd2 Ti2 7 粉末は、Nd2
3 粉末とTiO2 粉末を1200℃で仮焼した後、粉砕
して得たものを使用した。次いで、この混合粉末に、ア
クリル系有機バインダー、可塑剤、トルエンおよびアル
コール系の溶剤を加え、アルミナ玉石で充分に混合して
スラリーとした。そして、このスラリーを用いて、ドク
ターブレード法により、0.2mm〜0.5mmの厚み
のグリーンテープを作成した。次に、所定のグリーンシ
ートにビアホール用の穴をあけ銀ペーストを充填した。
【0050】次に、上記第1の実施例の場合は、銀ペー
ストを導体ペーストとして図1に示した導体パターンを
それぞれ印刷し、次いで、これら導体パターンが印刷さ
れたグリーンテープの厚みを調整するために必要なグリ
ーンテープを重ねて図1の構造となるように重ね、積層
した後、900℃で焼成して、積層体100を作成し
た。
【0051】上記のように構成した積層体100の上
面、下面および入力端子部61、出力端子部62を除く
側面に図2に示すように銀電極からなるアース電極70
を印刷し、さらにアース電極70から絶縁し、かつ入力
容量電極41、出力容量電極43とそれぞれビアホール
42、44をそれぞれ介して接続する銀電極を入力端子
部61、出力端子部62内に入力端子51、出力端子5
2として印刷し、印刷した電極を850℃で焼きつけ
た。
【0052】次に、本発明の積層型誘電体フィルタの第
2の実施例を説明する。図5は本実施例の模式展開図で
あり、図6は図5のX−X線断面図である。
【0053】第1の実施例においては、共振素子が2個
の場合を例示したが、本実施例においては、共振素子2
2を共振素子21と23との間に形成して共振素子を3
個としている。すなわち、本実施例においては、アース
電極70に一端部が接続されて1/4波長型ストリップ
ライン共振器を構成する共振素子22および一端部がア
ース電極70に電気的に接続され、かつ他端部が共振素
子22の開放端から所定の間隔離れて共振素子22と対
向する電極32を共振素子21と23との間の誘電体層
112の右側面上に形成して共振素子を3個とした点、
誘電体層112の両側の誘電体層111および113の
右側面上に共振素子22の一部に誘電体層112および
113をそれぞれ挟んで重なる容量結合電極14および
15をそれぞれ形成し、誘電体層111内に容量結合電
極11および14を結合するビアホール12を形成し、
さらに誘電体層112の両側の誘電体層111および1
13の右側面上に共振素子22の開放端側に誘電体層1
12および113をそれぞれ挟んで重なり端部がアース
電極70と接続される内層アース電極85および86を
それぞれ形成した点、および誘電体層113と誘電体層
106との間の誘電体層114内および誘電体層106
内に容量結合電極15と13とを接続するビアホール1
6を設けた点が第1の実施例と異なるが他の構成は第1
の実施例と同様である。また、使用する材料や製造方法
も同様である。
【0054】図6を参照すれば、入力容量電極41と入
力端側の共振素子21との間には静電容量151が形成
され、出力容量電極43と出力端側の共振素子23との
間には静電容量152が形成されている。共振素子21
と容量結合電極11との間には静電容量163が形成さ
れ、共振素子22と容量結合電極14との間には静電容
量164が形成され、これらの静電容量163、164
はビアホール12で接続されている。また、共振素子2
2と容量結合電極15との間には静電容量165が形成
され、共振素子23と容量結合電極13との間には静電
容量166が形成され、これらの静電容量165、16
6はビアホール16で接続されている。
【0055】上記のようにして構成された積層型誘電体
フィルタの等価回路は図7に示すようになり、バンドパ
ス特性を示す。なお、図7において、静電容量121は
共振素子21と電極31との間に形成される静電容量で
あり、静電容量122は共振素子22と電極32との間
に形成される静電容量であり、静電容量123は共振素
子23と電極33との間に形成される静電容量である。
また、静電容量141および142はそれぞれ共振素子
21の開放端側と内層アース電極81および82との間
に形成される静電容量であり、静電容量143および1
44はそれぞれ共振素子22の開放端側と内層アース電
極85および86との間に形成される静電容量であり、
静電容量145および146はそれぞれ共振素子23の
開放端側と内層アース電極83および84との間に形成
される静電容量であり、これらの静電容量121〜12
3、141〜146が存在することによって、共振素子
21と22とはインダクタンス132で結合され、共振
素子22と23とはインダクタンス133で結合されて
いる。
【0056】図7に示すように、本実施例においては、
共振素子21と共振素子22との間に形成されるインダ
クタンス132と並列に静電容量163、164が接続
されることになるから、この静電容量163、164に
よって、共振素子21と共振素子22との間に形成され
ここではインダクタンス132で表わされている誘導結
合を抑制することができる。また同様に、共振素子22
と共振素子23との間に形成されるインダクタンス13
3と並列に静電容量165、166が接続されることに
なるから、この静電容量165、166によって、共振
素子22と共振素子23との間に形成されここではイン
ダクタンス133で表わされている誘導結合を抑制する
ことができる。従って、この静電容量163〜166の
値を調整することによって共振素子21と共振素子22
との間の誘導結合度および共振素子22と共振素子23
との間の誘導結合度を調整することができ、所望の帯域
幅を有するフィルタを得ることができる。なお、この静
電容量163は共振素子21と容量結合電極11との間
に形成される静電容量であり、静電容量164は共振素
子22と容量結合電極14との間に形成される静電容量
であり、静電容量165は共振素子22と容量結合電極
15との間に形成される静電容量であり、静電容量16
6は共振素子23と容量結合電極13との間に形成され
る静電容量であるから、その調整は、共振素子21と容
量結合電極11との重なり面積およびこれらの間の距
離、共振素子22と容量結合電極14、15との重なり
面積およびこれらの間の距離並びに共振素子23と容量
結合電極13との重なり面積およびこれらの間の距離を
変化させることによって容易に行うことができる。
【0057】また、本実施例においても、共振素子21
の開放端側と対向する内層アース電極81、82、共振
素子22の開放端側と対向する内層アース電極85、8
6および共振素子23の開放端側と対向する内層アース
電極83、84を設けているから、共振素子21の開放
端と内層アース電極81、82との間にそれぞれ形成さ
れる静電容量141、142が共振素子21を等価変換
したときの並列共振回路の静電容量211に付加され、
共振素子22の開放端と内層アース電極85、86との
間にそれぞれ形成される静電容量143、144が共振
素子22を等価変換したときの並列共振回路の静電容量
221に付加され、共振素子23の開放端と内層アース
電極83、84との間にそれぞれ形成される静電容量1
45、146も共振素子23を等価変換したときの並列
共振回路の静電容量231に付加されることになるか
ら、共振周波数を同一とすれば、並列共振回路のインダ
クタンス212、222、232は小さくて済むことに
なり、その結果、共振素子21、22、23の長さもよ
り短くなり、積層型誘電体フィルタ全体の長さも短くす
ることができる。
【0058】本実施例においても、積層型誘電体フィル
タを小型化するために内層アース電極81、82と共振
素子21との対向面積、内層アース電極85、86と共
振素子22との対向面積、および内層アース電極83、
84と共振素子23との対向面積を増加させていくと、
共振素子21と共振素子22および共振素子22と共振
素子23とがますます強く誘導結合してフィルタの特性
を広帯域化させすぎてしまうという問題が発生するが、
本実施例においても共振素子21に対向する容量結合電
極11および共振素子22に対向する容量結合電極14
を設けこれらの容量結合電極11および14をビアホー
ル12で結合しているから、この容量結合電極11、1
4と共振素子21、22との間にそれぞれ形成される静
電容量163、164によって共振素子21、22間に
形成される誘導結合132を抑制することができ、ま
た、共振素子22に対向する容量結合電極15および共
振素子23に対向する容量結合電極13を設けこれらの
容量結合電極15および13をビアホール16で結合し
ているから、この容量結合電極15、13と共振素子2
2、23との間にそれぞれ形成される静電容量165、
166によって共振素子22、23間に形成される誘導
結合133を抑制することができ、所望の帯域幅を有す
るフィルタを得ることができる。このように共振素子2
1の開放端に対向する内層アース電極81、82、共振
素子22の開放端に対向する内層アース電極85、8
6、共振素子23の開放端に対向する内層アース電極8
3、84並びに共振素子21に対向する容量結合電極1
1、共振素子22に対向する容量結合電極14および1
5、共振素子23に対向する容量結合電極13を設ける
ことによって積層型誘電体フィルタを小型化してもフィ
ルタの特性が広帯域化しすぎることのない積層型誘電体
フィルタを得ることができる。
【0059】また、本実施例においても、入力容量電極
41および出力容量電極43と入力端子51および出力
端子52とをそれぞれビアホール42、44を介して接
続しているから、入力容量電極41および出力容量電極
43と入力端子51および出力端子52とをそれぞれ接
続するための接続用端子を積層体100の下面に設ける
必要がなくなる。その結果、フィルタを実装基板に実装
したときにこれらの接続用端子が実装基板と接触するこ
とによりフィルタの特性に影響を与えるという問題を解
決でき安定したフィルタ特性を得ることができるように
なる。
【0060】次に、本発明の積層型誘電体フィルタの第
3の実施例を説明する。図8は本実施例の模式展開図で
あり、図9は本実施例の斜視図であり、図10は図8の
X−X線断面図である。
【0061】第1の実施例においては、入力容量電極4
1と入力端子51および出力容量電極43と出力端子5
2とをそれぞれビアホール42および44によって接続
したが、本実施例においては、入力容量電極41と入力
端子51とを誘電体層102の右側面上に設けた入力用
接続電極45および積層体100の底面に設けた入力端
子53によって接続し、出力容量電極43と出力端子5
2とを誘電体層108の右側面上に設けた出力用接続電
極46および積層体100の底面に設けた出力端子54
によって接続した点が第1の実施例と異なるが他の構成
は第1の実施例と同様である。積層型誘電体フィルタの
等価回路も同様であり、使用する材料や製造方法も同様
である。
【0062】本実施例においても、共振素子21に対向
する容量結合電極11および共振素子23に対向する容
量結合電極13を設けこれらの容量結合電極11および
13をビアホール12で結合しているから、この容量結
合電極11、13と共振素子21、23との間にそれぞ
れ形成される静電容量161、162によって共振素子
21、23間に形成される誘導結合132を抑制するこ
とができ、所望の帯域幅を有するフィルタを得ることが
できる。
【0063】また、本実施例においても共振素子21の
開放端側と対向する内層アース電極81、82および共
振素子23の開放端側と対向する内層アース電極83、
84を設けているから、共振素子21、23の長さもよ
り短くなり、積層型誘電体フィルタ全体の長さも短くす
ることができる。
【0064】また、本実施例においても、入力容量電極
41および出力容量電極43を積層体100の内部に設
けることによりリップルを小さくすることができる。
【0065】また、本実施例においても、積層体100
の表面に、入力端子51、出力端子52を設けることに
より、実装時に半田がこれらの入力端子51、出力端子
52に沿って這い上がり、フィルタの実装がより確実な
ものとなる。
【0066】次に、本発明の積層型誘電体フィルタの第
4の実施例を説明する。図11は本実施例の模式展開図
であり、図12は図11のX−X線断面図である。
【0067】本実施例においては、第1の実施例の積層
型誘電体フィルタにおいて、共振素子21と23との間
に設けられている誘電体層105の右側面上にビアホー
ル12の周囲を除いた全面に内部アース電極91を設け
ている点が第1の実施例と異なるが他の構成は第1の実
施例と同様であり、使用する材料や製造方法も同様であ
る。図13には上記のようにして構成された本実施例の
積層型誘電体フィルタの等価回路を示す。本実施例にお
いては、共振素子21および23の全面に共に対向する
内部アース電極91を共振素子21と23との間に設け
ているから、共振素子21、23間の誘導結合を断ち切
ることができる。この場合に、本実施例においては、共
振素子21に対向する容量結合電極11および共振素子
23に対向する容量結合電極13を設けこれらの容量結
合電極11および13をビアホール12で結合している
から、この容量結合電極11、13と共振素子21、2
3との間にそれぞれ形成される静電容量161、162
によって共振素子21、23間に容量結合が形成され、
これによってフィルタは適当な帯域幅を持つようにな
る。このように、共振素子21と23との間の誘導結合
を断ち切ることにより共振素子21と23との間の結合
がなくなりすぎてフィルタの特性が狭帯域化しすぎると
いうことを共振素子21に対向する容量結合電極11お
よび共振素子23に対向する容量結合電極13を設けて
共振素子21と共振素子23とを容量結合することによ
り防止している。
【0068】また、本実施例においても、共振素子21
の開放端側と対向する内層アース電極81、82および
共振素子23の開放端側と対向する内層アース電極8
3、84を設けているから、共振素子21、23の長さ
もより短くなり、積層型誘電体フィルタ全体の長さも短
くすることができる。
【0069】また、本実施例においても、入力容量電極
41および出力容量電極43を積層体100の内部に設
けることによりリップルを小さくすることができる。
【0070】また、本実施例においても、積層体100
の表面に、入力端子51、出力端子52を設けることに
より、実装時に半田がこれらの入力端子51、出力端子
52に沿って這い上がり、フィルタの実装がより確実な
ものとなる。
【0071】また、本実施例においても、入力容量電極
41および出力容量電極43と入力端子51および出力
端子52とをそれぞれビアホール42、44を介して接
続しているから、入力容量電極41および出力容量電極
43と入力端子51および出力端子52とをそれぞれ接
続するための接続用端子を積層体100の下面に設ける
必要がなくなる。その結果、フィルタを実装基板に実装
したときにこれらの接続用端子が実装基板と接触するこ
とによりフィルタの特性に影響を与えるという問題を解
決でき安定したフィルタ特性を得ることができるように
なる。
【0072】次に、本発明の積層型誘電体フィルタの第
5の実施例を説明する。図14は本実施例の模式展開図
であり、図15は図14のX−X線断面図である。
【0073】本実施例においては、第2の実施例の積層
型誘電体フィルタにおいて、共振素子21と22との間
に設けられている誘電体層105の右側面上にビアホー
ル12の周囲を除いた全面に内部アース電極92を設け
ている点および共振素子22と23との間に設けられて
いる誘電体層114の右側面上にビアホール16の周囲
を除いた全面に内部アース電極93を設けている点が第
2の実施例と異なるが他の構成は第2の実施例と同様で
あり、使用する材料や製造方法も同様である。
【0074】図16には上記のようにして構成された本
実施例の積層型誘電体フィルタの等価回路を示す。本実
施例においては、共振素子21および22の全面に共に
対向する内部アース電極92を共振素子21と22との
間に設けているから、共振素子21、22間の誘導結合
を断ち切ることができる。また、共振素子22および2
3の全面に共に対向する内部アース電極93を共振素子
22と23との間に設けているから、共振素子22、2
3間の誘導結合を断ち切ることができる。この場合に、
本実施例においては、共振素子21に対向する容量結合
電極11および共振素子22に対向する容量結合電極1
4を設けこれらの容量結合電極11および14をビアホ
ール12で結合しているから、この容量結合電極11、
14と共振素子21、22との間にそれぞれ形成される
静電容量163、164によって共振素子21、22間
に容量結合が形成され、また、共振素子22に対向する
容量結合電極15および共振素子22に対向する容量結
合電極13を設けこれらの容量結合電極15および13
をビアホール16で結合しているから、この容量結合電
極15、13と共振素子22、23との間にそれぞれ形
成される静電容量165、166によって共振素子2
2、23間に容量結合が形成され、これによってフィル
タは適当な帯域幅を持つようになる。このように、共振
素子21と22との間の誘導結合を断ち切ることにより
共振素子21と22との間の結合がなくなりすぎ、ま
た、共振素子22と23との間の誘導結合を断ち切るこ
とにより共振素子22と23との間の結合がなくなりす
ぎてフィルタの特性が狭帯域化しすぎるということを共
振素子21に対向する容量結合電極11および共振素子
22に対向する容量結合電極14を設けて共振素子21
と共振素子22とを容量結合することおよび共振素子2
2に対向する容量結合電極15および共振素子23に対
向する容量結合電極13を設けて共振素子22と共振素
子23とを容量結合することにより防止している。
【0075】また、本実施例においても、共振素子21
の開放端側と対向する内層アース電極81、82、共振
素子22の開放端側と対向する内層アース電極85、8
6および共振素子23の開放端側と対向する内層アース
電極83、84を設けているから、共振素子21、2
2、23の長さもより短くなり、積層型誘電体フィルタ
全体の長さも短くすることができる。
【0076】また、本実施例においても、入力容量電極
41および出力容量電極43を積層体100の内部に設
けることによりリップルを小さくすることができる。
【0077】また、本実施例においても、積層体100
の表面に、入力端子51、出力端子52を設けることに
より、実装時に半田がこれらの入力端子51、出力端子
52に沿って這い上がり、フィルタの実装がより確実な
ものとなる。
【0078】また、本実施例においても、入力容量電極
41および出力容量電極43と入力端子51および出力
端子52とをそれぞれビアホール42、44を介して接
続しているから、入力容量電極41および出力容量電極
43と入力端子51および出力端子52とをそれぞれ接
続するための接続用端子を積層体100の下面に設ける
必要がなくなる。その結果、フィルタを実装基板に実装
したときにこれらの接続用端子が実装基板と接触するこ
とによりフィルタの特性に影響を与えるという問題を解
決でき安定したフィルタ特性を得ることができるように
なる。
【0079】次に、本発明の積層型誘電体フィルタの第
6の実施例を説明する。図17は本実施例の模式展開図
であり、図18は図17のX−X線断面図である。
【0080】本実施例においては、第3の実施例の積層
型誘電体フィルタにおいて、共振素子21と23との間
に設けられている誘電体層105の右側面上にビアホー
ル12の周囲を除いた全面に内部アース電極91を設け
ている点が第3の実施例と異なるが他の構成は第3の実
施例と同様であり、使用する材料や製造方法も同様であ
る。また、本実施例の等価回路は図13に示した第4の
実施例の場合と同様である。
【0081】本実施例においても、共振素子21および
23の全面に共に対向する内部アース電極91を共振素
子21と23との間に設けているから、共振素子21、
23間の誘導結合を断ち切ることができる。この場合
に、本実施例においても、共振素子21に対向する容量
結合電極11および共振素子23に対向する容量結合電
極13を設けこれらの容量結合電極11および13をビ
アホール12で結合しているから、この容量結合電極1
1、13と共振素子21、23との間にそれぞれ形成さ
れる静電容量161、162によって共振素子21、2
3間に容量結合が形成され、これによってフィルタは適
当な帯域幅を持つようになる。
【0082】また、本実施例においても、共振素子21
の開放端側と対向する内層アース電極81、82および
共振素子23の開放端側と対向する内層アース電極8
3、84を設けているから、共振素子21、23の長さ
もより短くなり、積層型誘電体フィルタ全体の長さも短
くすることができる。
【0083】また、本実施例においても、入力容量電極
41および出力容量電極43を積層体100の内部に設
けることによりリップルを小さくすることができる。
【0084】また、本実施例においても、積層体100
の表面に、入力端子51、出力端子52を設けることに
より、実装時に半田がこれらの入力端子51、出力端子
52に沿って這い上がり、フィルタの実装がより確実な
ものとなる。
【0085】
【発明の効果】本発明においては、複数の片側短絡型共
振素子が積層された積層型誘電体フィルタにおいて、前
記複数の共振素子のそれぞれの主面を前記積層方向とは
略垂直な方向に配置しているから、フィルタの横幅は大
幅に小さくなって実装の専有面積を大幅に小さくするこ
とができるばかりでなく、さらに前記複数の共振素子の
うち少なくとも一組の最近接する共振素子に共に対向す
る容量結合電極を設けているから、この容量結合電極と
この少なくとも一組の最近接する共振素子との間にはそ
れぞれ容量が形成される。そしてこれらの容量の合成容
量がこの少なくとも一組の最近接する共振素子間に形成
される誘導結合と並列に接続されることになるから、こ
の容量によって共振素子間に形成される誘導結合を抑制
することができる。従って、この容量の値を調整するこ
とによって共振素子間の誘導結合度を調整することがで
き、所望の帯域幅を有するフィルタを得ることができ
る。なお、この容量の調整は、共振素子と容量結合電極
との重なり面積およびこれらの間の距離を変化させるこ
とによって容易に行うことができる。
【0086】また、積層型誘電体フィルタが共振素子の
開放端側と対向する内層アース電極をさらに有するよう
にすることによって、共振素子の開放端側と内層アース
との間に形成される静電容量も共振素子を等価変換した
ときの並列共振回路の静電容量に付加されることになる
から、共振周波数を同一とすれば、並列共振回路のイン
ダクタンスは小さくて済むことになり、その結果、共振
素子の長さもより短くなり、積層型誘電体フィルタ全体
の長さも短くすることができる。
【0087】この場合に、積層型誘電体フィルタを小型
化するために内層アース電極と共振素子との対向面積を
増加させていくと、共振素子同士がますます強く誘導結
合してフィルタの特性を広帯域化させすぎてしまうとい
う問題が発生するが、本発明においては最近接する共振
素子に共に対向する容量結合電極を設けているから、こ
の容量結合電極と共振素子との間に形成される容量によ
って共振素子間に形成される誘導結合を抑制することが
でき、所望の帯域幅を有するフィルタを得ることができ
る。このように共振素子の開放端側に対向する内層アー
ス電極と、最近接する共振素子に共に対向する容量結合
パターンとを設けることによって、積層型誘電体フィル
タを小型化してもフィルタの特性が広帯域化しすぎるこ
とのない積層型誘電体フィルタを得ることができる。
【0088】また、本発明の積層型誘電体フィルタにお
いて、前記少なくとも一組の最近接する共振素子間に前
記共振素子の全面に共に対向する内部アース電極をさら
に設けることにより、共振素子間の誘導結合を断ち切る
ことができる。この場合に、本発明においては、最近接
する共振素子に共に対向する容量結合電極を設けている
から、最近接する共振素子間に容量結合が形成され、こ
れによってフィルタは適当な帯域幅を持つようになる。
このように、共振素子間の誘導結合を断ち切ることによ
り共振素子間の結合がなくなりすぎてフィルタの特性が
狭帯域化しすぎるということを最近接する共振素子に共
に対向する容量結合電極を設けることによって防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の積層型誘電体フィルタ
の模式展開図である。
【図2】本発明の第1の実施例の積層型誘電体フィルタ
の斜視図である。
【図3】図1のX−X線断面図である。
【図4】本発明の第1の実施例の積層型誘電体フィルタ
の等価回路図である。
【図5】本発明の第2の実施例の積層型誘電体フィルタ
の模式展開図である。
【図6】図5のX−X線断面図である。
【図7】本発明の第2の実施例の積層型誘電体フィルタ
の等価回路図である。
【図8】本発明の第3の実施例の積層型誘電体フィルタ
の模式展開図である。
【図9】本発明の第3の実施例の積層型誘電体フィルタ
の斜視図である。
【図10】図9のX−X線断面図である。
【図11】本発明の第4の実施例の積層型誘電体フィル
タの模式展開図である。
【図12】図11のX−X線断面図である。
【図13】本発明の第4の実施例の積層型誘電体フィル
タの等価回路図である。
【図14】本発明の第5の実施例の積層型誘電体フィル
タの模式展開図である。
【図15】図14のX−X線断面図である。
【図16】本発明の第5の実施例の積層型誘電体フィル
タの等価回路図である。
【図17】本発明の第6の実施例の積層型誘電体フィル
タの模式展開図である。
【図18】図17のX−X線断面図である。
【図19】本発明者らが案出した一従来の積層型誘電体
フィルタの模式展開図である。
【図20】本発明者らが案出した一従来の積層型誘電体
フィルタの斜視図である。
【図21】本発明者らが案出した一従来の積層型誘電体
フィルタの等価回路図である。
【図22】本発明者らが案出した他の従来の積層型誘電
体フィルタの模式展開図である。
【図23】本発明者らが案出した他の従来の積層型誘電
体フィルタの等価回路図である。
【符号の説明】
11、13、14、15…容量結合電極 12、16、42、44…ビアホール 21〜24…共振素子 31〜34…電極 41…入力容量電極 43…出力容量電極 51、53…入力端子 52、54…出力端子 70…アース電極 81〜89…内層アース電極 91、92、93…内部アース電極 101〜114、301〜310…誘電体層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の片側短絡型共振素子が積層された積
    層型誘電体フィルタにおいて、前記複数の共振素子のそ
    れぞれの主面を前記積層方向とは略垂直な方向に配置
    し、さらに前記複数の共振素子のうち少なくとも一組の
    最近接する共振素子に共に対向する容量結合電極を設け
    たことを特徴とする積層型誘電体フィルタ。
  2. 【請求項2】請求項1記載の積層型誘電体フィルタにお
    いて、前記少なくとも一組の最近接する共振素子の開放
    端側に共に対向する内層アース電極をさらに設けたこと
    を特徴とする積層型誘電体フィルタ。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の積層型誘電体フィ
    ルタにおいて、前記少なくとも一組の最近接する共振素
    子間に前記共振素子の全面に共に対向する内部アース電
    極をさらに設けたことを特徴とする積層型誘電体フィル
    タ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09509556A (ja) * 1994-12-19 1997-09-22 フィリップス エレクトロニクス ネムローゼ フェンノートシャップ ストリップ線路フィルタ、ストリップ線路フィルタを備える受信機及びそのようなストリップ線路フィルタを同調させる方法
JPH10303640A (ja) * 1997-04-25 1998-11-13 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> アンテナ装置
JP2007097113A (ja) * 2005-04-25 2007-04-12 Kyocera Corp バンドパスフィルタ及び高周波モジュール、並びにこれを用いた無線通信機器

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