JP4493225B2 - 積層型誘電体フィルタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の誘電体層が積層されて構成された誘電体基板内に共振器用電極が形成された積層型誘電体フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
近時、携帯電話等の無線通信システムの多様化に伴い、積層型誘電体フィルタの小型化や周波数の低い無線システム用フィルタの要求が増加している。そこで、従来の積層型誘電体フィルタにおいては、複数の共振器用電極を積層方向に重ねることで、共振器のQ値を向上させると共に、共振器用電極間の静電容量を増加させるようにして、小型で、かつ高性能のフィルタを実現してきた。
【0003】
具体的には、誘電体層の積層方向に重ねて配置され、一端がアース電極に電気的に接続された共振器用電極と、一端がアース電極に電気的に接続され、各共振器用電極の開放端側の一部と誘電体層を挟んで重なる内層アース電極が同一誘電率の誘電体基板内に内蔵されて構成されている。
【0004】
このように、共振器用電極間を結合するための伝送線路、容量素子を内蔵することにより、この容量と共振器間の誘導結合により、帯域幅と減衰極を自由に決定することができ、積層型誘電体フィルタの特性を改善することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、電子部品には小型化が要求されており、これは積層型誘電体フィルタにおいても例外ではない。
【0006】
しかしながら、積層型誘電体フィルタを小型化すると、共振器間の距離が狭くなってしまうため、共振器間の誘導結合の調整幅が狭くなり、帯域幅と減衰極の調整幅も狭くなるため、所望の特性を得ることが困難になってきている。
【0007】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、フィルタの小型化を進めても誘導結合の調整幅や、帯域幅と減衰極の調整幅などが狭くなるということがなく、フィルタの小型化をより促進させることができる積層型誘電体フィルタを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る積層型誘電体フィルタは、複数の誘電体層が積層されて構成された誘電体基板内に、複数の共振器用電極が配置されて構成された積層型誘電体フィルタにおいて、隣接する前記複数の共振器用電極は、各電極面が前記誘電体層を間に挟んで対向する位置に重ねられ、且つ、前記各電極面が前記誘電体基板の入出力端子が形成される互いに対向する2つの側面にそれぞれ対向して形成され、隣接する前記複数の共振器用電極間の1以上の誘電体層が、それ以外の誘電体層の誘電率よりも低い誘電率の材料にて構成されていることを特徴とする。
【0009】
通常、積層型誘電体フィルタの小型化に伴って、隣接する複数の共振器用電極間の距離が狭くなり、その結果、共振器用電極間の誘導結合の度合いが高くなり、共振器間の誘導結合の調整幅並びに帯域幅と減衰極の調整幅も狭くなる。
【0010】
しかし、本発明では、隣接する複数の共振器用電極間の誘電体を、それ以外の誘電体よりも低誘電率の材料にて構成するようにしているため、隣接する複数の共振器用電極間のインピーダンスが高くなり、その分、共振器用電極間の誘導結合の度合いが低くなる。その結果、積層型誘電体フィルタの小型化に伴って、隣接する複数の共振器用電極間の距離が狭くなっても、共振器間の誘導結合の調整幅並びに帯域幅と減衰極の調整幅が狭くなることはなく、所望の特性を得ることができる。これは、積層型誘電体フィルタの更なる小型化を促進できることにつながる。
【0012】
また、本発明は、隣接する前記複数の共振器用電極間に結合調整電極が形成され、前記結合調整電極は、一方の前記共振器用電極寄りの誘電体層の一主面に形成された第1電極と、他方の前記共振器用電極寄りの誘電体層の一主面に形成された第2電極と、前記第1電極と前記第2電極とを電気的に接続するスルーホールとを有し、隣接する前記第1電極と前記第2電極間に前記1以上の誘電体層が介在されている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る積層型誘電体フィルタのいくつかの実施の形態例を図1〜図8を参照しながら説明する。
【0014】
まず、第1の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Aは、図1に示すように、複数枚の板状の誘電体層が積層、焼成されて構成された誘電体基板12内に、1/4波長型ストリップライン共振器を構成する2本の共振器用電極14a及び14bがそれぞれ別の誘電体層において縦方向に並べられて形成された構成を有する。
【0015】
前記誘電体基板12は、図2に示すように、手前側から順に、第1〜第9の誘電体層S1〜S9が積み重ねられて構成されている。これら第1〜第9の誘電体層S1〜S9は1枚あるいは複数枚の層にて構成される。
【0016】
この第1の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Aにおいては、図1に示すように、誘電体基板12の外周面のうち、例えばその左側面に入力端子16が形成され、右側面に出力端子18が形成され、これら入力端子16及び出力端子18を除く全面にアース電極20が形成されている。もちろん、これら入力端子16及び出力端子18とアース電極20との間には、絶縁をとるための領域が確保されている。
【0017】
そして、この第1の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Aにおいては、図2に示すように、第3の誘電体層S3と第8の誘電体層S8の各一主面にそれぞれ1本の短冊状の共振器用電極(第1及び第2の共振器用電極14a及び14b)が形成されている。これら共振器用電極14a及び14bは、各一端部がアース電極20に接続され、各他端部が開放端とされている。
【0018】
第1の共振器用電極14aは、第1及び第2の誘電体層S1及びS2に設けられたスルーホール22を通じて入力端子16に直接接続され、第2の共振器用電極14bは、第8及び第9の誘電体層S8及びS9に設けられたスルーホール24を通じて出力端子18に直接接続されている。
【0019】
また、第2の誘電体層S2の一主面には、一端がアース電極20に接続され、かつ、前記第1の共振器用電極14aの開放端側と対向する内層アース電極26が形成されている。
【0020】
第4の誘電体層S4の一主面には、アース電極20や入力端子16等に対して電位的にフローティング状態とされ、第1の共振器用電極14aに対向する短冊状の第1の電極本体28aと、一端がアース電極20に接続され、かつ、前記第1の共振器用電極14aの開放端側と対向する内層アース電極30が形成されている。
【0021】
第7の誘電体層S7の一主面には、アース電極20や出力端子18等に対して電位的にフローティング状態とされ、第2の共振器用電極14bに対向する短冊状の第2の電極本体28bと、一端がアース電極20に接続され、かつ、前記第2の共振器用電極14bの開放端側と対向する内層アース電極32が形成されている。
【0022】
前記第1の電極本体28aと第2の電極本体28bは、第4〜第6の誘電体層S4〜S6に連続して形成されたスルーホール28cを通じて互いに電気的に接続され、これら第1の電極本体28a、第2の電極本体28b及びスルーホール28cにて結合調整電極28が構成されている。
【0023】
第9の誘電体層S9の一主面には、一端がアース電極20に接続され、かつ、前記第2の共振器用電極14bの開放端側と対向する内層アース電極34が形成されている。
【0024】
そして、この第1の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Aにおいては、第1及び第2の共振器用電極14a及び14b間に存在する第4〜第6の誘電体層S4〜S6が、他の誘電体層(第1〜第3の誘電体層S1〜S3並びに第7〜第9の誘電体層S7〜S9)の誘電率よりも低い誘電率を有する材料で構成されている。
【0025】
通常、積層型誘電体フィルタ10Aの小型化に伴って、隣接する第1及び第2の共振器用電極14a及び14b間の距離が狭くなり、その結果、第1及び第2の共振器用電極14a及び14b間の誘導結合の度合いが高くなり、共振器間の誘導結合の調整幅並びに帯域幅と減衰極の調整幅も狭くなる。
【0026】
しかし、この第1の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Aでは、隣接する第1及び第2の共振器用電極14a及び14b間の誘電体を低誘電率の材料にて構成するようにしているため、隣接する複数の共振器用電極14a及び14b間のインピーダンスが高くなり、その分、共振器用電極14a及び14b間の誘導結合の度合いが低くなる。その結果、積層型誘電体フィルタ10Aの小型化に伴って、隣接する複数の共振器用電極14a及び14b間の距離が狭くなっても、共振器間の誘導結合の調整幅並びに帯域幅と減衰極の調整幅が狭くなることはなく、所望の特性を得ることができる。これは、積層型誘電体フィルタ10Aの更なる小型化を促進できることにつながる。
【0027】
ここで、1つの実験例を示す。この実験例は、実施例1及び実施例2について、図3に示すように、第1及び第2の共振器用電極14a及び14b間に介在する低誘電率材料(低誘電体材料)40を使用する寸法を変化させたときのインピーダンスの変化をみたものである。
【0028】
実験結果を図4に示す。この図4において、◆で示す特性が実施例1であり、○で示す特性が実施例2である。また、横軸は、低誘電率材料40の比率を示し、この比率は、図3に示すように、第1及び第2の共振器用電極14a及び14b間の寸法をLa、第1及び第2の共振器用電極14a及び14b間に介在する低誘電率材料40の寸法をLbとしたとき、以下の関係式で示されるものである。
【0029】
比率=(Lb/La)×100(%)
実施例1は、第1及び第2の共振器用電極14a及び14b間に介在する低誘電率材料40の誘電率εrを25とし、それ以外の誘電率εrを80とした場合を示す。実施例2は、第1及び第2の共振器用電極14a及び14b間に介在する低誘電率材料40の誘電率εrを7とし、それ以外の誘電率εrを80とした場合を示す。
【0030】
図4の実験結果からもわかるように、第1及び第2の共振器用電極14a及び14b間に介在する低誘電率材料40の量が多くなるほど、積層型誘電体フィルタ10Aのインピーダンスが高くなっている。これは、インピーダンスが高くなっている分だけ、共振器用電極14a及び14b間の誘導結合の度合いが低くなること示している。
【0031】
次に、第1の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Aの製造方法について説明する。
【0032】
この第1の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Aにおいては、各種電極を誘電体基板12内に内装(内蔵)することから、これらの電極は、損失の少ない比抵抗の低いものを用いることが好ましい。
【0033】
使用する誘電体としては、信頼性が高く、誘電率の選択の幅が広いもの、即ち、セラミック誘電体が好ましい。この場合、積層型誘電体フィルタ10Aの小型化を有効に図ることができる。
【0034】
また、製造方法としては、セラミック粉末の成形体に導体ペーストを塗布して電極パターンを形成した後、各々の成形体を積層し、更に焼成して緻密化し、導体がその内部に積層された状態でセラミック誘電体と一体化することが望ましい。
【0035】
Ag系やCu系の導体を使用する場合には、それらの導体の融点が低く、通常の誘電体材料と同時焼成することは困難であることから、それらの融点(1100℃以下)よりも低い温度で焼成され得る誘電体材料を用いる必要がある。
【0036】
また、マイクロ波フィルタとしてのデバイスの性格上、形成される共振回路の共振周波数の温度特性(温度係数)が±50ppm/℃以下になるような誘電体材料が好ましい。
【0037】
このような誘電体材料としては、例えばコージェライト系ガラス粉末とTiO2粉末及びNd2Ti2O7粉末との混合物等のガラス系のものや、BaO−TiO2−Re2O3−Bi2O3系組成(Re:レアアース成分)に若干のガラス形成成分やガラス粉末を添加したもの、酸化バリウム−酸化チタン−酸化ネオジウム系誘電体磁気組成物粉末に若干のガラス粉末を添加したものがある。
【0038】
一例として、第1の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Aの第1〜第3の誘電体層S1〜S3並びに第7〜第9の誘電体層S7〜S9(誘電率εr=80)に対しては、MgO(18wt%)−Al2O3(37wt%)−SiO2(37wt%)−B2O3(5wt%)−TiO2(3wt%)からなる組成のガラス粉末73wt%と、市販のTiO2粉末17wt%と、Nd2Ti2O7粉末10wt%とを十分に混合し、混合粉末を得た。
【0039】
なお、Nd2Ti2O7粉末は、Nd2O3粉末とTiO2粉末とを1200℃で仮焼した後、粉砕して得たものを使用した。
【0040】
また、第4〜第6の誘電体層S4〜S6(誘電率εr=25)に対しては、ZnO(17mol%)−BaO(24mol%)−TiO2(49mol%)−MnO(5mol%)−Al2O3(5mol%)からなる組成100wt%と、ガラス粉末5wt%とを十分に混合し、混合粉末を得た。
【0041】
次いで、それぞれの混合粉末に、アクリル系有機バインダ、可塑剤、トルエン及びアルコール系の溶剤を加え、アルミナ玉石で十分に混合してスラリーとした。そして、このスラリーを用いて、ドクターブレード法により、0.2mm〜0.5mmの厚みのグリーンテープを作製した。
【0042】
次に、銀ペーストを導体ペーストとして、図2に示した導体パターンをそれぞれ印刷し、次いで、これら導体パターンが印刷されたグリーンテープの厚みを調整するために必要なグリーンテープを重ねて図2の構造となるように重ね、積層した後、例えば900℃で焼成して、誘電体基板12を作製した。
【0043】
以上の製造方法を採用することにより、第1及び第2の共振器用電極14a及び14b間に存在する第4〜第6の誘電体層S4〜S6を、他の誘電体層(第1〜第3の誘電体層S1〜S3並びに第7〜第9の誘電体層S7〜S9)の誘電率よりも低い材料で容易に構成することができる。
【0044】
上述の例では、第1及び第2の共振器用電極14a及び14bを縦方向に設置して、水平方向に積層させた場合を示したが、その他、図5の変形例に係る積層型誘電体フィルタ10Aaに示すように、第1及び第2の共振器用電極14a及び14bを水平方向に設置して、鉛直方向に積層させた場合にも適用させることができる。
【0045】
次に、第2の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Bについて図6を参照しながら説明する。なお、第1の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Aと対応するものについては同符号を付してその重複説明を省略する。
【0046】
この第2の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Bは、図6に示すように、上述した第1の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Aとほぼ同様の構成を有するが、3本の共振器用電極(第1〜第3の共振器用電極14a〜14c)が内蔵されている点で異なる。
【0047】
即ち、この第2の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Bは、図6に示すように、誘電体基板12が、手前側から順に、第1〜第14の誘電体層S1〜S14が積み重ねられて構成され、これら誘電体層S1〜S14のうち、第3の誘電体層S3の一主面に第1の共振器用電極14aが形成され、第8の誘電体層S8の一主面に第2の共振器用電極14bが形成され、第13の誘電体層S13の一主面に第3の共振器用電極14cが形成されている。
【0048】
更に、第2、第4、第7、第9、第12及び第14の誘電体層S2、S4、S7、S9、S12及びS14にそれぞれ内層アース電極26、30、32、50、52及び54が形成されている。
【0049】
また、第4の誘電体層S4の一主面に形成された第1の電極本体28a、第7の誘電体層S7の一主面に形成された第2の電極本体28b並びに第1及び第2の電極本体28a及び28bを電気的に接続する第1のスルーホール28cにて第1の結合調整電極28が構成され、第9の誘電体層S9の一主面に形成された第3の電極本体56a、第12の誘電体層S12の一主面に形成された第4の電極本体56b並びに第3及び第4の電極本体56a及び56bを電気的に接続する第2のスルーホール56cにて第2の結合調整電極56が構成されている。
【0050】
そして、この第2の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Bにおいては、第1及び第2の共振器用電極14a及び14b間に存在する第4〜第6の誘電体層S4〜S6、並びに第2及び第3の共振器用電極14b及び14c間に存在する第9〜第11の誘電体層S9〜S11が、他の誘電体層(第1〜第3の誘電体層S1〜S3、第7及び第8の誘電体層S7及びS8並びに第12〜第14の誘電体層S12〜S14)の誘電率よりも低い誘電率を有する材料で構成されている。
【0051】
従って、この第2の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Bにおいても、上述した第1の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Aと同様に、積層型誘電体フィルタ10Bの小型化を進めても誘導結合の調整幅や、帯域幅と減衰極の調整幅などが狭くなるということがなく、積層型誘電体フィルタ10Bの小型化をより促進させることができる。
【0052】
上述の例では、第1及び第2の共振器用電極14a及び14b間に存在する第4〜第6の誘電体層S4〜S6、並びに第2及び第3の共振器用電極14b及び14c間に存在する第9〜第11の誘電体層S9〜S11を低い誘電率を有する材料で構成する場合を示したが、その他、前記第4〜第6の誘電体層S4〜S6、あるいは前記第9〜第11の誘電体層S9〜S11を低い誘電率を有する材料で構成するようにしてもよい。
【0053】
次に、第3の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Cについて図7及び図8を参照しながら説明する。
【0054】
この第3の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Cは、基本的には、図7及び図8に示すように、同一の誘電体層の一主面に第1及び第2の共振器用電極14a及び14bが形成され、これら第1及び第2の共振器用電極14a及び14b間に鉛直方向に延在する複数本のビアホール60が形成され、更に、これらビアホール60に誘電体層よりも低誘電率の材料40が充填されて構成されている。
【0055】
この第3の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Cにおいても、上述した結合調整電極や内層アース電極を形成するようにしてもよい。
【0056】
このように、第3の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Cにおいては、上述した第1の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタ10Aと同様に、横方向に隣接する第1及び第2の共振器用電極14a及び14b間の誘電体層を低誘電率材料40にて構成するようにしたので、積層型誘電体フィルタ10Cの小型化を進めても誘導結合の調整幅や、帯域幅と減衰極の調整幅などが狭くなるということがなく、積層型誘電体フィルタ10Cの小型化をより促進させることができる。
【0057】
なお、この発明に係る積層型誘電体フィルタは、上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る積層型誘電体フィルタによれば、フィルタの小型化を進めても誘導結合の調整幅や、帯域幅と減衰極の調整幅などが狭くなるということがなく、フィルタの小型化をより促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタを示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタを示す分解斜視図である。
【図3】実験例における低誘電体材料の比率を説明するための図である。
【図4】実験結果を示す特性図である。
【図5】第1の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタの変形例を示す斜視図である。
【図6】第2の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタを示す分解斜視図である。
【図7】第3の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタを示す斜視図である。
【図8】第3の実施の形態に係る積層型誘電体フィルタを示す縦断面図である。
【符号の説明】
10A、10Aa、10B、10C…積層型誘電体フィルタ
12…誘電体基板
14a、14b、14c…共振器用電極
40…低誘電率材料(低誘電体材料)
Claims (1)
- 複数の誘電体層が積層されて構成された誘電体基板内に、複数の共振器用電極が配置されて構成された積層型誘電体フィルタにおいて、
隣接する前記複数の共振器用電極は、各電極面が前記誘電体層を間に挟んで対向する位置に重ねられ、且つ、前記各電極面が前記誘電体基板の入出力端子が形成される互いに対向する2つの側面にそれぞれ対向して形成され、
隣接する前記複数の共振器用電極間の1以上の誘電体層が、それ以外の誘電体層の誘電率よりも低い誘電率の材料にて構成され、
隣接する前記複数の共振器用電極間に結合調整電極が形成され、
前記結合調整電極は、
前記一方の共振器用電極寄りの誘電体層の一主面に形成された第1電極と、
前記他方の共振器用電極寄りの誘電体層の一主面に形成された第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極とを電気的に接続するスルーホールとを有し、
隣接する前記第1電極と前記第2電極間に前記1以上の誘電体層が介在していることを特徴とする積層型誘電体フィルタ。
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