JP3103420B2 - 積層型誘電体フィルタ - Google Patents

積層型誘電体フィルタ

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JP3103420B2
JP3103420B2 JP4331592A JP4331592A JP3103420B2 JP 3103420 B2 JP3103420 B2 JP 3103420B2 JP 4331592 A JP4331592 A JP 4331592A JP 4331592 A JP4331592 A JP 4331592A JP 3103420 B2 JP3103420 B2 JP 3103420B2
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capacitance
coupling
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隆己 平井
信介 矢野
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は携帯用電話機等の高周波
機器に利用するフィルタやアンテナ共用器に使用される
積層型誘電体フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の誘電体フィルタは、例えば図6
(a)(特開昭62ー51803号公報)に示すよう
に、誘電体基板11の一方の表面端部に形成されたガー
ド電極12に複数の共振素子131 〜135 を接続し、
誘電体基板11の他方の裏面全面には図示しないアース
電極を形成して、誘電体基板11を介して共振素子13
1 〜135 が各共振素子131 〜135 各々の間に各別
に存在する静電容量141 〜144 で結合されることを
利用してコムライン型のフィルタを構成し、入力側の共
振素子131 と共振素子131 に隣合う共振素子132
との間に、共振素子131 と共振素子132 とに電気的
に静電容量151 および152 で結合される電極161
を形成して入力端子とし、同様に出力側の共振素子13
5 と共振素子135 に隣合う共振素子134 との間に共
振素子135 と共振素子134 とに電気的に静電容量1
3 および154 で結合される電極162 を形成して出
力端子としている。
【0003】上記した従来例の誘電体フィルタの電気的
な等価回路は図6(b)に示す如くであり、入力側につ
いて見れば、図6(c)に示すようであって、静電容量
141 、151 、152 をΔ−Y変換すれば図6(d)
に示すように、静電容量171 、172 、173 とな
る。ここで、静電容量171 によってバンドパスフィル
タの減衰ピークの周波数が変化することが知られてい
る。静電容量171 の増加により図7の破線のように減
衰ピークの周波数が低下し、静電容量171 の減少によ
り図7の一点鎖線のように減衰ピークの周波数が増加す
る。また出力側についても同様であって、静電容量17
1 に対応する出力側の静電容量に基づいて減衰ピークの
周波数が変化する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、上記した従
来例によるときは入力側の共振素子に直列接続される静
電容量171 は、図6に示す如く、静電容量141 、1
1 、152 の3つの静電容量をΔ−Y変換して始めて
定まることになる。したがって静電容量171 は静電容
量141 、151 および152 の関数であり、静電容量
171 を変化させたい場合、すなわち減衰ピークの周波
数を変化させたい場合には、静電容量141 、151
よび152 のすべてを調整することが必要となり、静電
容量171のみの調整を簡単に行うことができないとい
う問題点があった。また出力側についても同様の問題点
があった。
【0005】本発明は、入力端側または出力端側の共振
素子に直列に接続される静電容量の設定が容易な積層型
誘電体フィルタを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の積層型誘電体フ
ィルタは、入力端側共振素子と、出力端側共振素子と、
前記入力端側共振素子の一部および前記出力端側共振素
子の一部に誘電体層を挟んで重なる結合電極と、前記結
合電極の一部に前記誘電体層とは別の誘電体層を挟んで
重なり、かつ、入力接続端子及び出力接続端子のいずれ
か一方と電気的に接続される電極とを備えたことを特徴
とする。
【0007】また、入力端側共振素子と出力端側共振素
子との間に1以上の共振素子が並設されていてもよい。
【0008】
【作用】本発明の積層型誘電体フィルタによれば、入力
端側共振素子および出力端側共振素子と結合電極とが誘
電体層を挟んで重なることになって、前記入力端側共振
素子と前記結合電極との間、および前記出力端側共振素
子と前記結合電極との間にそれぞれ静電容量が形成さ
れ、この静電容量が前記入力端側共振素子、前記出力端
側共振素子のそれぞれに直列に接続された状態となる。
この静電容量は結合電極と入力端側および/または出力
端側共振素子との対向面積によって定まり、結合電極の
幅を設定することによって前記直列接続される静電容量
を容易に設定できることになる。したがって、バンドパ
スフィルタの減衰ピークの周波数を容易に変更すること
ができる。また、入力端側共振素子と出力端側共振素子
との間に1以上の共振素子を並設した場合も同様であ
る。すなわち、この場合、前記入力端側共振素子および
これに隣接する共振素子に誘電体層を挟んで重なる結合
電極、あるいは前記出力端側共振素子およびこれに隣接
する共振素子に誘電体層を挟んで重なる結合電極の少な
くともいずれか一方が設けられ、その結果、前記入力端
側共振素子と前記結合電極との間、前記入力端側共振素
子に隣接する共振素子と前記結合電極との間、および/
または、前記出力端側共振素子と前記結合電極との間、
前記出力端側共振素子に隣接する共振素子と前記結合電
極との間にそれぞれ静電容量が形成される。
【0009】
【実施例】以下、本発明を実施例によって説明する。
【0010】図1は本発明の一実施例の模式展開図であ
り、図2は本発明の一実施例の斜視図であり、図3は本
発明の一実施例の主要部の構成を示す平面図および側面
図である。
【0011】誘電体層11 の裏面全面に形成される後記
のアース電極2に一端部がそれぞれ電気的に接続される
1/4波長ストリップライン共振器を構成する共振素子
1〜34 を誘電体層11 の表面に形成し、一端部がア
ース電極2に電気的に接続され、かつ他端が共振素子3
1 〜34 の他端から所定の間隔離れて対向する電極41
〜44 を誘電体層11 の表面に形成して、コムライン型
のフィルタを構成する。ここで、電極41 〜44 によっ
て共振素子31 〜34 の開放端側にアースとの間で容量
が付加される。このため、共振素子31 〜34 は1/4
波長以下で共振する。共振素子間の結合は各々の間での
電磁気的な結合により実現される。これを集中定数で等
価表現すると81 〜83 のインダクタンスで表せる。
【0012】誘電体層11 上に積層される誘電体層12
の表面に、誘電体層12 を挟んで入力側の共振素子31
の一部および共振素子31 に隣合う共振素子32 の一部
に重なると共に、共振素子31 および共振素子32 にほ
ぼ直交するように結合電極51 を形成し、同様に誘電体
層12 の表面に誘電体層12 を挟んで出力側の共振素子
4 の一部および共振素子34 に隣合う共振素子33
一部に重なると共に、共振素子33 および共振素子34
にほぼ直交するように結合電極52 を形成する。
【0013】誘電体層12 上に積層される誘電体層13
の表面に、誘電体層13 を挟んで結合電極51 の一部に
重なるように入力用電極61 を形成し、同様に誘電体層
3を挟んで結合電極52 の一部に重なるように出力用
電極62 を形成し、誘電体層13 上に、表面にアース電
極2が形成される誘電体層14 を積層して、誘電体層1
1 〜14 を一体に構成し、表面および入力端子部1
1 、出力端子部102 を除く側面にアース電極2を塗
布して形成する。
【0014】一方、一体に構成した誘電体層11 〜14
の一方の側面中の入力端子部101内に、アース電極2
と電気的に絶縁され、かつ入力用電極61 と電気的に接
続された入力端子71 を形成し、さらに同様に一体に構
成した誘電体層11 〜14 の他方の側面中の出力端子部
102 内に、アース電極2と電気的に絶縁され、かつ出
力用電極62 と電気的に接続された出力端子72 を形成
する。
【0015】上記のように構成した本実施例において、
共振素子31 、共振素子32 、結合電極51 および入力
用電極61 の空間的な構成を平面図および断面図で示せ
ば図3(a)および図3(b)に示す如くであって、相
互に重なり部分があって、その間に誘電体層が存在し、
誘電体層を含む重なり部分において静電結合された状態
となっている。この静電容量をそれぞれ、静電容量
11、812、813とする。出力側についても同様であっ
て、共振素子33 、共振素子34 、結合電極52 および
出力用電極62 の重なり部分により形成される静電容量
をそれぞれ814、815、816とする。
【0016】上記のように構成された本実施例の電気的
な等価回路は図4(a)に示すようになる。ここで、図
4(a)に示す各並列共振回路の静電容量は、共振素子
1〜34 を、集中定数で等価変換したときの静電容量
と共振素子31 〜34 に対向する電極41 〜44 との間
に形成される静電容量との和からなる合成静電容量を示
している。
【0017】本実施例においては、電極41 〜44 を誘
電体層11 の表面に形成したために、図4(a)に示す
各並列共振回路の静電容量は、共振素子31 〜34 夫々
を、集中定数に変換したときの静電容量と共振素子31
〜34 に対向する電極41 〜44 との間に形成される静
電容量との和からなる合成静電容量となって、共振周波
数を同一とすれば並列共振回路のインダクタンスは小さ
くて済むことになって、共振素子31 〜34 の長さは短
くて済み、積層型誘電体フィルタの容積は小さくて済む
ことになる。
【0018】図4(a)において、今、インダクタンス
1 のインダクタンス値をL81 、静電容量812および
13の容量値をC812、C813、フィルタの通過帯域の
中心周波数をfとすると、L81 、C812、C813、f
の間に、 L81 >(1/C812+1/C813)/(2πf)2 …(1) の関係が成立するときには、図4(a)の91aの部分
は、図4(b)の91bの部分のように等価変換され
る。すなわち、この場合には、静電容量812、813が大
きくインダクタンス81 は無視できて、共振素子31
2 間の結合は容量性となる。その静電容量を図4
(b)において静電容量821で示してある。この場合に
は、共振素子31 に直列に静電容量812が結合されてい
るから、フィルタの通過帯域の低周波側に減衰ピークが
現われる。
【0019】式(1)の要件を満たす場合としては、C
12、C813が大きいか、または、L81 が大きい場合
がある。C812およびC813を大きくするためには、共
振素子31 と結合電極51 との対向面積、および共振素
子32 と結合電極51 との対向面積を増加させるか、共
振素子31 、32 と結合電極51 との間の誘電体層12
の厚さを薄くする。また、L81 を大きくするため、す
なわち、共振素子31、32 間の誘導結合を小さくする
ためには、共振素子31 と電極41 との間の静電容量お
よび共振素子32 と電極42 との間の静電容量の容量値
を小さくして共振素子31 、32 の長さを長くし、共振
素子31 および32 が結合する部分の結合電気長を長く
するか、または、共振素子31 、32 間の距離を大きく
する。
【0020】同様に、図4(a)において、インダクタ
ンス83 のインダクタンス値をL83 、静電容量815
よび816の容量値をC815、C816とすると、L83
C815、C816、fの間に、 L83 >(1/C815+1/C816)/(2πf)2 …(2) の関係が成立するときには、図4(a)の92aの部分
は、図4(b)の92bの部分のように等価変換され
る。すなわち、この場合には、静電容量815、816が大
きくインダクタンス83 は無視できて、共振素子33
4 間の結合は容量性となる。その静電容量を図4
(b)において静電容量822で示してある。この場合に
は、共振素子34 に直列に静電容量815が結合されてい
るから、フィルタの通過帯域の低周波側に減衰ピークが
現われる。
【0021】式(2)の要件を満たす場合としては、C
15、C816が大きいか、または、L83 が大きい場合
がある。C815およびC816を大きくするためには、共
振素子34 と結合電極52 との対向面積、および共振素
子33 と結合電極52 との対向面積を増加させるか、共
振素子33 、34 と結合電極52 との間の誘電体層12
の厚さを薄くする。また、L83 を大きくするため、す
なわち、共振素子33、34 間の誘導結合を小さくする
ためには、共振素子33 と電極43 との間の静電容量お
よび共振素子34 と電極44 との間の静電容量の容量値
を小さくして共振素子33 、34 の長さを長くし、共振
素子33 および34 が結合する部分の結合電気長を長く
するか、または、共振素子33 、34 間の距離を大きく
する。
【0022】なお、ここで、誘電体層12 の厚さを一定
とすれば、誘電体層12 を挟んで共振素子31 と対向す
る結合電極51 の面積を設定することによって、共振素
子31 に直列接続される静電容量812は任意に設定する
ことができることになる。また、図5(a)および
(b)に示すように共振素子31 の幅よりも広い範囲に
わたって、結合電極51 の幅を一定に設定することによ
って共振素子31 と結合電極51 との相対位置にずれが
生じても静電容量811に変化はなく、製作時に共振素子
1 と結合電極51 との相対位置の設定が容易となる。
なお、共振素子34と結合電極52 との関係においても
同様である。したがって本実施例の積層型誘電体フィル
タの低減側遮断特性にばらつきが生ずることもなくな
る。
【0023】また、図4(a)において、L81 、C8
12、C813、fの間に、 L81 <(1/C812+1/C813)/(2πf)2 …(3) の関係が成立するときには、図4(a)の91aの部分
は、図4(c)の91cの部分のように等価変換され
る。この場合には、共振素子31 に直列にインダクタン
ス831が結合されているから、フィルタの通過帯域の高
周波側に減衰ピークが現われる。
【0024】式(3)の要件を満たす場合としては、C
12、C813が小さいか、または、L81 が小さい場合
がある。C812およびC813を小さくするためには、共
振素子31 と結合電極51 との対向面積、および共振素
子32 と結合電極51 との対向面積を減少させるか、共
振素子31 、32 と結合電極51 との間の誘導体層12
の厚さを厚くする。また、L81 を小さくするため、す
なわち、共振素子31、32 間の誘導結合を大きくする
ためには、共振素子31 と電極41 との間の静電容量お
よび共振素子32 と電極42 との間の静電容量の容量値
を大きくして共振素子31 、32 の長さを短くし、共振
素子31 および32 が結合する部分の結合電気長を短く
するか、または、共振素子31 、32 間の距離を小さく
する。
【0025】同様に、図4(a)において、L83 、C
15、C816、fの間に、 L83 <(1/C815+1/C816)/(2πf)2 …(4) の関係が成立するときには、図4(a)の92aの部分
は、図4(c)の92cの部分のように等価変換され
る。この場合には、共振素子34 に直列にインダクタン
ス834が結合されているから、フィルタの通過帯域の高
周波側に減衰ピークが現われる。
【0026】式(4)の要件を満たす場合としては、C
15、C816が小さいか、または、L83 が小さい場合
がある。C815およびC816を小さくするためには、共
振素子34 と結合電極52 との対向面積、および共振素
子33 と結合電極52 との対向面積を減少させるか、共
振素子33 、34 と結合電極52 との間の誘電体層12
の厚さを厚くする。また、L83 を小さくするため、す
なわち、共振素子33、34 間の誘導結合を大きくする
ためには、共振素子33 と電極43 との間の静電容量お
よび共振素子34 と電極44 との間の静電容量の容量値
を大きくして共振素子33 、34 の長さを短くし、共振
素子33 および34 が結合する部分の結合電気長を短く
するか、または、共振素子33 、34 間の距離を小さく
する。
【0027】次に本実施例の積層型誘電体フィルタの製
造方法について説明する。本実施例の積層型誘電体フィ
ルタは共振素子31 〜34 、電極41 〜44 、結合電極
1、52 、入力用電極61 および出力用電極62 を完
全に誘電体層11 〜14 からなる誘電体中に内蔵するこ
とから、共振素子31 〜34 、電極41 〜44 、結合電
極51 、52 、入力用電極61 および出力用電極62
は損失の少ない比抵抗の低いものを用いることが望まし
く、低抵抗のAg系、若しくはCu系の導体を用いるこ
とが好ましい。
【0028】信頼性が高く誘電率εγが大きくて小型化
に適するため、誘電体材料としては、セラミックスを使
用することが好ましい。
【0029】また、セラミックス誘電体層の形成方法と
しては、誘電体原料粉末の成形体とその成形体上に塗布
した導体とを積層した後、焼成緻密化し、導体が積層構
造でセラミックスと一体となる構成にすることが好まし
い。
【0030】Ag系やCu系の導体を使用する場合に
は、それらの導体の融点が低く、通常の誘電体材料と同
時焼成することは困難であるところから、それらの融点
(1100℃以下)よりも低い温度で焼成され得る誘電
体材料を用いる必要がある。また、マイクロ波フィルタ
としてのデバイスの性格上、形成される並列共振回路の
共振周波数の温度特性(温度係数)が±50ppm/℃
以下になるような誘電体材料が好ましい。このような誘
電体材料としては、例えば、コージェライト系ガラス粉
末とTiO2 粉末およびNd2 Ti2 7 粉末との混合
物等のガラス系のものや、BaO−TiO2 −RE2
3 −Bi2 3 系組成(RE:レアアース成分)に若干
のガラス形成成分やガラス粉末を添加したものがある。
【0031】一例として、MgO:18wt%−Al2
3 :37wt%−SiO2 :37wt%−B2 3
5wt%−TiO2 :3wt%なる組成のガラス粉末の
73wt%と、市販のTiO2 粉末の17wt%と、N
2 Ti2 7 粉末の10wt%を充分に混合し、混合
粉末を得た。なお、Nd2 Ti2 7 粉末は、Nd2
3 粉末とTiO2 粉末を1200℃で仮焼した後、粉砕
して得たものを使用した。次いで、この混合粉末に、ア
クリル系有機バインダー、可塑剤、トルエンおよびアル
コール系の溶剤を加え、アルミナ玉石で充分に混合して
スラリーとした。そして、このスラリーを用いて、ドク
ターブレード法により、0.2mm〜0.5mmの厚み
のグリーンテープを作製した。
【0032】銀ペーストを導体ペーストとして、前記グ
リーンテープ上に、図1に示した導体パターンを印刷
し、次いで、これら導体パターンが印刷されたグリーン
テープの厚みを調整するため必要なグリーンテープを重
ねて図1の構造となるように重ね、積層した後、900
℃で焼成した。
【0033】上記のように構成した積層型誘電体フィル
タ本体の両主面すなわち誘電体層11 の全裏面対応面
と、誘電体層14 の表面対応面と、入力端子部101
出力端子部102 の部分を除く側面とに図2に示すよう
に銀電極からなるアース電極2を印刷し、さらに入力端
子部101 、出力端子部102 内においてアース電極2
から電気的に絶縁し、かつ入力用電極61 、出力用電極
2 に各別に電気的に接続する銀電極を入力端子71
出力端子72 として印刷して、印刷した電極を850℃
で焼きつけた。
【0034】上記の積層型誘電体フィルタにおいて、各
共振素子31 、32 、33 および34 の幅を0.8m
m、かつ共振素子間の間隔を1.2mm、共振素子
1 、32、33 および34 の長さを4mmとし、電極
1 、42 、43 および44 の幅を0.8mmとし、電
極41 、42 、43 および44 の長さを0.5mmと
し、共振素子31 、32 、33 および34 とそれぞれ対
向する電極41 、42 、43 および44 との間隔を0.
3mmとし、結合電極51 および52 の共振素子31
よび34 と対向する部分の面積を0.64mm2 、誘電
体層11 、12 、13 、14 の厚さを0.2mmとした
とき、積層型誘電体フィルタは、その中心周波数は18
00MHz、帯域幅は75MHz、挿入損失は2.4d
B以下であった。さらに減衰ピークの周波数は1705
MHz、減衰量は45dBが得られた。
【0035】さらに結合電極51 および52 の共振素子
1 、34 と重なる部分の幅を共振素子31 、34 の幅
よりも両側に0.2mmずつ広い領域で共振素子長さ方
向で0.4mm広げて1.2mm(結合電極51 および
2 の共振素子31 および34 と対向する部分の面積を
0.92mm2 )にした場合は中心周波数は1800M
Hz、帯域幅は75MHz、挿入損失は2.3dB以下
であった。さらに減衰ピークの周波数は1655MH
z、減衰量は50dBが得られた。
【0036】なお、上記した実施例において、共振素子
1 〜34 相互間の結合を誘導結合とした場合を例示し
たが、容量結合であってもよい。
【0037】以上の実施例において共振素子の配置がコ
ムライン型の場合について説明したがインタデジタルラ
イン型の場合にも適応することができる。
【0038】
【発明の効果】以上説明した如く本発明によれば、入力
端側共振素子の一部および出力端側共振素子の一部に誘
電体層を挟んで重なる結合電極と、前記結合電極の一部
に前記誘電体層とは別の誘電体層を挟んで重なり、か
つ、入力接続端子及び出力接続端子のいずれか一方と
気的に接続される電極とを備えて外部と接続するように
したため、前記入力端側共振素子と前記結合電極との
間、および前記出力端側共振素子と前記結合電極との間
にそれぞれ静電容量が形成され、これらの静電容量が、
前記入力端側共振素子、前記出力端側共振素子に接続さ
れた状態となり、これらの静電容量は結合電極と入力端
側および/または出力端側共振素子との対向面積によっ
て定まって、結合電極の幅を設定することによって前記
直列接続される静電容量を容易に設定できる効果があ
り、フィルタ特性の減衰ピークの周波数を容易に変更す
ることができると共に、遮断周波数のばらつきがなくな
る効果がある。また、前記入力端側共振素子と前記出力
端側共振素子との間にさらに1以上の共振素子が並設さ
れているフィルタにおいても同様に、上記した効果が得
られる。
【0039】さらに本発明によれば、共振素子と直列に
接続される静電容量を共振素子と対向する結合電極部分
の幅によって設定することができて、設計が容易になる
と共に、製造も容易となる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の模式展開図である。
【図2】本発明の一実施例の斜視図である。
【図3】本発明の一実施例の主要部の構成を示す模式的
な平面図および断面図である。
【図4】本発明の一実施例の電気的な等価回路図であ
る。
【図5】本発明の一実施例の主要部の模式的な平面図で
ある。
【図6】従来例の構成を示す構成図および電気的な等価
回路図である。
【図7】誘電体フィルタの周波数特性図である。
【符号の説明】
1 〜14 …誘電体層 2…アース電極 31 〜34 …共振素子 41 〜44 …電極 51 、52 …結合電極 61 …入力用電極 62 …出力用電極 71 …入力端子 72 …出力端子
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−124101(JP,A) 特開 昭58−204518(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力端側共振素子と、出力端側共振素子
    と、前記入力端側共振素子の一部および前記出力端側共
    振素子の一部に誘電体層を挟んで重なる結合電極と、前
    記結合電極の一部に前記誘電体層とは別の誘電体層を挟
    んで重なり、かつ、入力接続端子及び出力接続端子のい
    ずれか一方と電気的に接続される電極とを備えたことを
    特徴とする積層型誘電体フィルタ。
  2. 【請求項2】入力端側共振素子と、出力端側共振素子
    と、前記入力端側共振素子と前記出力端側共振素子との
    間に並設された1以上の共振素子と、前記入力端側共振
    素子の一部およびこれに隣接する共振素子の一部に誘電
    体層を挟んで重なる結合電極、あるいは前記出力端側共
    振素子の一部およびこれに隣接する共振素子の一部に誘
    電体層を挟んで重なる結合電極の少なくともいずれか一
    方と、少なくとも1つの前記結合電極の一部に前記誘電
    体層とは別の誘電体層を挟んで重なり、かつ、入力接続
    端子及び出力接続端子のいずれか一方と電気的に接続さ
    れる電極とを備えたことを特徴とする積層型誘電体フィ
    ルタ。
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