JP3667060B2 - 舵取装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、舵取り操作に応じて移動するラック軸の中途部を操舵用の車輪に連結してなるセンタテイクオフ形のラックピニオン式舵取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車用の舵取装置の一形式として、舵輪(ステアリングホイール)に連動連結されたピニオンを車体の左右方向に延設されたラック軸の中途部に噛合させてなり、舵取りのための舵輪の回転操作をラック軸の軸長方向の移動に変換し、この移動を左右の操向車輪(一般的には前輪)に伝えて舵取りを行わせる構成としたラックピニオン式の舵取装置がある。
【0003】
このようなラックピニオン式の舵取装置は、更に、左右の操向車輪との連結のための一対のタイロッドをラック軸の両端部に各別に連結してなるエンドテイクオフ形と、前記タイロッドをラック軸の中途部に一括して連結してなるセンタテイクオフ形とに大別される。
【0004】
センタテイクオフ形の舵取装置は、左右の操向車輪に至るタイロッドが長寸となる反面、ラック軸及び該ラック軸の回りに設けられる伸縮が可能なブーツの長さを短くでき、また、これらと操向車輪との相対的な位置関係の設定に自由度が大きいという利点を有しており、前記ブーツの配設に制約がある一部の車種において採用されている。ブーツは、合成樹脂やゴムにより蛇腹状に形成されて両端部を封止し、ラック軸回りにゴミ、水などの異物が入るのを防ぐものである。
【0005】
以上の如きセンタテイクオフ形の舵取装置においては、ブーツの内部にて移動する前記ラック軸の中途部に左右一対のタイロッドを連結する必要がある。この連結は、実開昭57−174275号公報、米国特許第4,601,602号等に開示されている如く、タイロッドが結合されたブラケットを、前記ブーツを貫通する取付ねじを介してラツク軸に取付けることにより実現されている。
【0006】
前記ブラケットには、前記取付ねじが挿通される円筒状の突起を備えている。この突起の外周面は、上記米国特許第4,601,602号に記載されているものを図10に示すように、基端から先端に向かって小径となるテーパ面に形成され、この突起Aのテーパ面の中途に環状の嵌合溝Bが設けられている。
【0007】
また、ブーツCの貫通部は、前記突起Aの外形よりも小径の嵌合孔Dが設けられ、ブラケットEの突起Aを、該突起Aの先端から嵌合溝Bへと無理やり押し込むことにより、該嵌合孔Dを嵌合溝Bに嵌合し、ブーツCの嵌合孔Dの封止性を高め、該嵌合孔DからブーツC内にゴミ、水などの異物が入り難いようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述の舵取装置にあっては、ブーツCの外周面に嵌合孔Dを設けているに過ぎないから、ブラケットEの突起Aを嵌合孔Dへと無理やり押し込むとき、ブーツCの嵌合孔D回りが弾性変形してブーツCの内側へテーパ状に撓むことになる。このため、突起Aを嵌合孔Dへと無理やり押し込む操作を行っても、嵌合孔Dを嵌合溝Bに非常に嵌合させ難く、ブラケットEのブーツCへの取付作業性が悪く、コスト高になるという問題があった。
【0009】
また、ブーツCの外周面に設けられている嵌合孔Dは、嵌合溝Bの外径と同径以上の孔径に形成されているに過ぎないから、前記嵌合孔Dを嵌合溝Bに嵌合したとき、嵌合孔Dを嵌合溝Bの外周面に押圧することができなくて、ブーツの嵌合孔D部の封止性にも改善の余地があった。
【0010】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、センタテイクオフ形のラックピニオン式舵取装置において、ブーツの嵌合孔を、該嵌合孔回りの突出部を介して外側に配置することにより、嵌合孔を嵌合溝に容易に嵌合させることができて、しかも、ブーツの嵌合孔部の封止性を高めることができる舵取装置を構成することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る舵取装置は、舵取り操作に応じて移動するラック軸に、その基端から先端に向かって小径となるテーパ状に形成され、その基端部外周面に環状の嵌合溝が設けられた突起を有する取付ブラケット及び前記突起を貫通する取付ねじを介して操舵用の車輪が連結されており、前記ラック軸の回りに両端部が封止されるように配置され、前記嵌合溝に嵌合する嵌合孔が設けられた伸縮が可能なブーツを設けてなる舵取装置において、前記嵌合孔は、その基端から前記ブーツの外部に向かい、その頂部が小径となるテーパ状であり、前記基端から前記嵌合孔の中心軸線方向への撓み、及びその孔縁部での拡径方向への撓みが可能な円筒形をなす突出部の頂部に設けてあることを特徴とする。
【0012】
第2発明に係る舵取装置は、前記ブーツは、両端部に設けられた伸縮部と、該伸縮部を連結し、前記突出部が設けられた連結筒部とを有しており、該連結筒部の前記突出部側に、前記取付ブラケット及び前記ラック軸間で挾圧される可撓性を有する挾圧部を設けてあることを特徴とする。
【0013】
第1発明にあっては、嵌合孔が、外部に向かって突出する突出部の頂部に設けてあるから、突起の先端部をブーツの嵌合孔へ挿入して押圧することにより、突起の先端部が嵌合孔に当接した状態で嵌合孔回りの突出部が拡径方向へ弾性変形しながらブーツの内側へとテーパ状に撓むことになる。
【0014】
この嵌合孔が弾性変形した状態で突起の押圧を一旦中止し、突起を押圧方向と反対側へ一旦引張り、嵌合孔をブーツの外側に位置させた状態で、再び突起を押圧する。この場合、嵌合孔回りの突出部は1回目の押圧により弾性変形されて、弾性許容量が少なくなっている状態で新たに押圧されることになるから、換言すると、初期の弾性よりも硬くなっている状態からさらに押圧されることになるから、2回目の押圧に対し前記突出部に突っ張り現象が発生し、該突っ張り現象により突出部をブーツの内側に撓ませることなく拡径方向へ弾性変形させて、嵌合孔を嵌合溝に確実に嵌合させることができる。
【0015】
このように、突起の押圧によりブーツの突出部を段階的に拡径方向へ弾性変形させるから、嵌合孔の嵌合溝への嵌合を簡易に行うことができる。ブラケットのブーツへの取付作業を簡易に行うことができ、コストを低減することができる。
【0016】
しかも、嵌合孔は、突出部の頂部に設けてあるから、嵌合孔を、嵌合溝の外径と同径以上の孔径に形成した場合においても、取付ねじによりブラケットがラック軸に取付けられて、前記突出部が平坦状になったとき、該突出部を縮径方向へ弾性変形させることができるため、嵌合穴を前記嵌合溝に押し付けることができ、ブーツの嵌合孔部の封止性を簡易に高めることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る舵取装置の嵌合孔部を嵌合溝に嵌合する過程を示す説明図、図2は要部の構成を示す縦断正面図、図3はブーツ及びブラケットの分解断面図、図4はブーツを示すもので、(a) は一部を省略した縦断正面図、(b) は底面図、(c) は正面図、図5は縦断側面図、図6はラック軸の底面図、図7は舵取装置全体の断面図である。
【0018】
図7に示したラックピニオン式の舵取装置は、一端部が舵輪(ステアリングホイール)に連動連結され、他端部にピニオン(図示せず)が設けられたピニオン軸1と、前記ピニオンに噛合するラック歯(図示せず)が設けられ、車体の左右方向に延設されたラック軸2と、該ラック軸2の回りに配置され、両端部が封止される円筒状の伸縮可能なブーツ3と、これらラック軸2及びブーツ3間に介在されてラック軸2及びブーツ3を支持するラツクハウジング4と、一対のタイロッド5,5の基端部を保持する一つのブラケット6と、該ブラケット6に所定間隔を隔てて設けられ、外周面に嵌合溝61を有する一対の突起60,60と、これら突起60,60を貫通して前記ラック軸2に着脱可能に取付けられる取付ねじ7,7とを備えたセンタテイクオフ形の舵取装置である。
【0019】
ラック軸2は、図7に示すように、一端部が閉止された円筒形をなす前記ラックハウジング4の内部に軸長方向への摺動が自在に支承されている。また、ラック軸2の一端部には、前記ブラケット6を取付けるための一対の取付孔21,21が軸長方向に所定間隔を隔てて穿設されている。これら取付孔21,21は、図2に示すように、ラック軸2の軸長方向と交差するように傾斜しており、その開口部に、平坦状の受座22,22が設けられている。
【0020】
ラックハウジング4は、図7に示すように、一端が閉止され、他端が開放された有底筒状に形成され、その閉止側の中途部には、これと交叉する態様にピニオンハウジング8が連設してあり、該ピニオンハウジング8の内部には、軸心回りでの回転自在に前記ピニオン軸1が支承され、該ピニオン軸1の回転がラック軸2の軸長方向の摺動に変換されるようになしてある。
【0021】
ラックハウジング4の開放側の中途部には、図7に示すように、前記ブラケット6をラックハウジング4に対し移動させるための窓孔41を設け、該窓孔41の形成域回りを前記ブーツ3により覆い、ゴミ、水などの異物が窓孔41からラックハウジング4内に侵入するのを防止するようにしている。
【0022】
ブラケット6は、図2に示すように、タイロッド5の基端部を挾持する一対の挾持片62,63と、これら挾持片62,63の一端を連結する連結片64と、一方の挾持片62に所定間隔を隔てて固着される一対の筒状の前記突起60,60とを備え、これら突起60,60の中心部孔に対応する貫通孔65が各挾持片62,63に穿設されている。そして、これら貫通孔65及び突起60の中心部孔に前記取付ねじ7を挿通するようにしている。突起60,60は、図1に示すように、基端から先端に向かって小径となるテーパ状に形成されており、該突起60,60の基端部外周面に環状の嵌合溝61,61が設けられている。
【0023】
ブーツ3は、可撓性を有する合成樹脂、ゴムなどにより形成されるもので、図4、図5に示すように、両端部を蛇腹形状とした伸縮部31,31、及びこれら伸縮部31,31を連結する連結筒部32を備え、該連結筒部32に、前記ブラケット6と対向する扁平状の受止部33を一体に設けている。また、伸縮部31,31の両端は、取付環9,9によりラックハウジング4に着脱可能に取付けられ、封止されている。
【0024】
受止部33には、図4(a)、(b)に示すように、前記突起60,60の嵌合溝61,61に嵌合する嵌合孔34,34が設けてある。この嵌合孔34,34は、外部に向かって突出する突出部35,35の頂部に設けてある。突出部35,35は、前記突起60,60と同様、基端から頂部に向かって小径となるテーパ状に形成してあり、また、嵌合孔34,34は、嵌合溝61,61の外径よりも僅かに小径に形成されている。
【0025】
受止部33の嵌合孔34,34間には、図2、図4に示すように、受止部33の内面及び外面よりも突出する挾圧部36を設けて、前記取付ねじ7,7を緊締してブラケット6を取付けるとき、前記挾圧部36をブラケット6及びラック軸2間で挾圧し、この挾圧により挾圧部36を弾性変形させ、該挾圧部36の弾性変形を突出部35,35の基部に波及させて、嵌合孔34,34を嵌合溝60,60に押圧し、嵌合孔34,34部の封止性をより一層高めることができるようにしている。
【0026】
また、図7に示した実施の形態の舵取装置は、ラック軸2の摺動を油圧により補助する動力舵取装置として構成されており、ラック軸2に補助力を加えるパワーシリンダ10は、ラック軸2の一端に同軸をなして連結されたピストンロッド11を、ラックハウジング4の開放端部に連設されたシリンダ12内に延設し、この延設端に取付けたピストン13を、その外周に巻装されたシールリング14を介してシリンダ12に摺動自在に内嵌せしめて構成されている。
【0027】
シリンダ12は、ラックハウジング4との連結端の逆側を閉止してなる有底円筒形の部材であり、ラックハウジング4との連結側には、その内側にシール部材15を保持するシールホルダ16が取付けてある。ピストンロッド11は、前記シール部材15によりその中途部を液密に封止してシリンダ12の内部に延設してある。
【0028】
以上の如くパワーシリンダ10は、ピストン13の両側にて液密に封止された一対の油室をシリンダ12の内側に形成してなり、これらの油室への外部からの油圧送給に応じてピストン13の両側に発生する圧力差により前記ピストンロッド11を軸長方向に押し引きし、該ピストンロッド11の基端に連結された前記ラック軸2に軸長方向の移動力を加える構成となっている。
【0029】
ピストン13両側の油室は、シリンダ12の外側の該当位置に夫々接続された各別の送油管17,17により、前記ピニオンハウジング8の外側に設けられた一対の送油ポート81,82に接続されている。該ピニオンハウジング8には、舵取りのための舵輪操作に伴って前記ピニオン軸1に加わる操舵トルクに応じて油圧の給排動作を行い、前記送油ポート81,82のいずれかに送出する公知の油圧制御弁が内蔵されており、送油ポート81,82への送出油圧が送油管17,17を経てパワーシリンダ10に送給され、この送給に応じて発生する油圧力がラック軸2に加えられ、前述の如く生じる舵取りが補助される構成となっている。
【0030】
以上の如く構成されたセンタテイクオフ形舵取装置のタイロッド5,5をラック軸2に取付ける場合、突起60,60をブーツ3の嵌合孔34,34に嵌合し、ブラケット6をブーツ3に取付ける。
【0031】
この場合、図1(a)のように突起60,60の先端部をブーツ3の嵌合孔34,34へ挿入して押圧することにより、突起60,60の先端部が嵌合孔34,34に当接した状態で嵌合孔34,34回りの突出部35,35が拡径方向へ弾性変形しながら図1(b)のようにブーツ3の内側へとテーパ状に撓むことになる。
【0032】
この嵌合孔35,35が弾性変形した状態で突起の押圧を一旦中止し、図1(b)のように突起60,60を押圧方向と反対側へ一旦引張り、図1(c)のように嵌合孔34,34をブーツ3の外側に位置させる。この状態で、図1(d)のように再び突起を押圧する。
【0033】
この場合、嵌合孔34,34回りの突出部35,35は1回目の押圧により弾性変形されて、弾性許容量が少なくなっている状態で新たに押圧されることになるから、換言すると、初期の弾性よりも硬くなっている状態からさらに押圧されることになるから、2回目の押圧に対し前記突出部35,35に突っ張り現象が発生し、該突っ張り現象により突出部35,35をブーツ3の内側に撓ませることなく拡径方向へ弾性変形させて、嵌合孔34,34を嵌合溝61,61に確実に嵌合させることができる(図1(e))。
【0034】
このように、突起60,60の押圧によりブーツの突出部を段階的に拡径方向へ弾性変形させるから、嵌合孔34,34の嵌合溝61,61への嵌合を簡易に行うことができる。従って、ブラケット6のブーツ3への取付作業を簡易に行うことができ、コストを低減することができる。
【0035】
以上のようにブラケット6をブーツ3に取付けたあと、タイロッド5,5の基端部をブラケット6の挾持片62,63間に介在させ、これら挾持片62,63の貫通孔65、タイロッド5基端部の貫通孔51及び突起60,60の中心部孔に取付ねじ7,7を挿通し、該取付ねじ7,7をラック軸2の取付孔21,21に緊締することにより、タイロッド5,5、ブラケット6及び取付ねじ7,7を介して操舵用の車輪をラック軸2に取付けることができる。
【0036】
図1(f)のように取付ねじ7,7により前記ブラケット6をラック軸2に取付けた場合、前記突出部35,35が平坦状となり、該突出部35,35が縮径方向へ弾性変形される。この結果、嵌合孔34,34を前記嵌合溝61,61に押し付けることができ、ブーツ3の嵌合孔34,34部の封止性を簡易に高めることができる。
【0037】
また、前記窓孔41の形成範囲内にて生じるラック軸2の両方向の摺動は、前記連結筒部32の両側の伸縮部31,31の伸縮によって許容される。
【0038】
尚、以上説明した実施の形態では、2本の取付ねじ7,7を用いてブラケット6をラック軸2に取付ける構造のものについて説明したが、その他、ブラケット6のラック軸2への取付けは、図8に示すように1本の取付ねじ7を用いて行ってもよい。
【0039】
またブラケット6をラック軸2に取付けるための取付ねじ7,7は、図1及び図7に示すように、ラック軸2の軸長方向と交差するように傾斜させた構成とする他、図9に示すようにラック軸2の軸長方向とほゞ直交する構成としてもよいのである。これら図8及び図9の実施の形態は、基本的に図1〜図7に示す実施の形態と同様であるため、共通の符号を用い、詳細な説明及び図面を省略する。
【0040】
【発明の効果】
以上詳述した如く第1発明によれば、嵌合孔が、外部に向かって突出する突出部の頂部に設けてあるから、突起を嵌合孔内に押圧し、嵌合孔回りの突出部を拡径方向へ弾性変形させながらブーツの内側へと撓ませ、この状態で突起の押圧を一旦中止し、該突起を押圧方向と反対側へ一旦引張り、嵌合孔をブーツの外側に位置させた状態で、再び突起を押圧することにより、突出部をブーツの内側に撓ませることなく拡径方向へ弾性変形させて、嵌合孔を嵌合溝に確実に嵌合させることができる。従って、突起を段階的に押圧操作するだけの簡単な操作により嵌合孔を嵌合溝に嵌合させることができ、ブラケットのブーツへの取付作業を簡易に行うことができ、コストを低減することができる。
【0041】
しかも、ブーツの嵌合孔は、突出部の頂部に設けてあるから、嵌合孔を、嵌合溝の外径と同径以上の孔径に形成した場合においても、取付ねじによりブラケットがラック軸に取付けられて、前記突出部が平坦状になったとき、該突出部を縮径方向へ弾性変形させることができる。従って、嵌合穴を前記嵌合溝に押し付けることができ、ブーツの嵌合孔部の封止性を簡易に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る舵取装置の嵌合孔部を嵌合溝に嵌合する過程を示す説明図である。
【図2】本発明に係る舵取装置の要部の構成を示す縦断正面図である。
【図3】本発明に係る舵取装置のブーツ及びブラケットの分解断面図である。
【図4】本発明に係る舵取装置のブーツを示すもので、(a) は一部を省略した縦断正面図、(b) は底面図、(c) は正面図である。
【図5】本発明に係る舵取装置のブーツの縦断側面図である。
【図6】本発明に係る舵取装置のラック軸の底面図である。
【図7】本発明に係る舵取装置の全体の断面図である。
【図8】本発明に係る舵取装置の別の実施の形態を示す要部の断面図である。
【図9】本発明に係る舵取装置の更に別の実施の形態を示す要部の断面図である。
【図10】従来例を示す舵取装置の断面図である。
【符号の説明】
2 ラック軸
3 ブーツ
34 嵌合孔
35 突出部
6 ブラケット
60 突起
7 取付ねじ
Claims (2)
- 舵取り操作に応じて移動するラック軸に、その基端から先端に向かって小径となるテーパ状に形成され、その基端部外周面に環状の嵌合溝が設けられた突起を有する取付ブラケット及び前記突起を貫通する取付ねじを介して操舵用の車輪が連結されており、前記ラック軸の回りに両端部が封止されるように配置され、前記嵌合溝に嵌合する嵌合孔が設けられた伸縮が可能なブーツを設けてなる舵取装置において、前記嵌合孔は、その基端から前記ブーツの外部に向かい、その頂部が小径となるテーパ状であり、前記基端から前記嵌合孔の中心軸線方向への撓み、及びその孔縁部での拡径方向への撓みが可能な円筒形をなす突出部の頂部に設けてあることを特徴とする舵取装置。
- 前記ブーツは、両端部に設けられた伸縮部と、該伸縮部を連結し、前記突出部が設けられた連結筒部とを有しており、該連結筒部の前記突出部側に、前記取付ブラケット及び前記ラック軸間で挾圧される可撓性を有する挾圧部を設けてある請求項1記載の舵取装置。
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