JP3665803B2 - ボール状食品の焼き上げ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛸焼きのようなボール状食品の焼き上げ装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術・発明が解決しようとする課題】
蛸焼きのようなボール状食品の焼き上げ装置として、焼き型に振動を加えることにより、生地を丸めながら焼き上げる装置がある(特許第2793802号)。これは、本願出願人の一人である堀内俊男によって初めて開発されたもので、市場で好評を博している。
【0003】
また、上記堀内特許の利用発明として、堀内の出願に係る特開平10−314040号、及び他人の出願に係る特許第3096842号には、加熱手段としてガスバーナーを使用した場合の発明が開示されている。
【0004】
本発明は、このような振動式のボール状食品焼き上げ装置において、装置の軽量化や省エネルギ性を図ること、熱効率を向上させること、より一層均一に焼き上げること、或いは、焼き上げた後の味の向上等を目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明では、焼き上げ装置は、生地が入る多数の凹所を上向きに開口した焼き型と、前記凹所内の生地が回転するように焼き型を振動させるための加振手段と、前記焼き型を下方から加熱するための加熱手段とを備えており、前記焼き型は全体としてほぼ等しい厚さでかつ下面が凹凸状に形成されており、かつ、各凹所は平面視円形に形成されている。
そして、前記焼き型はばねで支持された可動フレームに固定されている一方、前記加振手段は、主軸を本体の外側に突出させると共に主軸の突出部に偏心重りを設けているモータであって、このモータを、前記主軸が水平面及び鉛直線に対して傾斜する姿勢で前記可動フレームに取付けており、偏心重りが軸心回りに移動することに伴う重心の移動により、モータと可動フレームと焼き型とが水平方向と鉛直方向との略楕円状の軌跡で小刻みに振動するようになっている。
【0006】
請求項2の発明では、前記焼き型は金属板からなっており、前記加熱手段は、焼き型を火炎によって下方から直接に加熱するバーナーであり、前記可動フレームは、前記ばねを介して固定フレームに支持されており、前記モータは、可動フレームの下方に位置するようにブラケットを介して可動フレームに固定されており、更に、前記可動フレームは、前記焼き型の周縁部が固定される筒状部又は水平枠を備えている。
【0007】
そして、可動フレームの上端と焼き型との間に隙間を設けることと、焼き型の外周部に穴を設けることと、可動フレームにおけるカバー部の上端部に穴を空けることとのうち少なくとも一つを選択することにより、燃焼済ガスが上方に逃げる通気路を形成している。
【0008】
請求項3の発明では、前記焼き型は厚さ2〜4mmの銅板からなっており、周囲には上向きの壁片を折り曲げ形成している。
【0009】
【発明の作用・効果】
本発明によると、焼き型は全体にわたってほぼ等しい厚さに形成されているため、焼き型を軽量化できる。これにより、装置を大幅に軽量化できると共に、加熱手段の駆動動力を小さくして省エネルギを図ることができる。また、加振手段としては通常のモータを使用できるため、コストを低減できる。
【0010】
また、焼き型の厚さを薄くできることと、全体がほぼ等しい厚さであることとが相俟って、熱を各凹所の全内周面に均等かつ迅速に伝えることができるため、焼きむらを無くして品質を均等化できると共に、焼き上げ時間を短縮することが可能になる。
【0011】
ほぼ等しい厚さの焼き型は、分厚い金属板の表面側と裏面側とを切削することによって製造したり、或いは、鋳物やダイキャストのような成形加工によって製造することもできるが、請求項2のように金属板を素材として板金加工によって製造すると、加工が容易であると共に強度に優れている利点がある。
【0012】
特に、請求項3のように焼き型を銅板製とすると、ボール状食品を、適度の焦げ目が付くように美しく焼き上げることができると共に、極めて美味しく焼き上げることができて好適である。
【0013】
また、請求項2のようにバーナーの火炎によって焼き型を直接に加熱すると、焼き型を迅速かつ強く加熱することができるため、焼き上げ時間の短縮と味の一層の向上を図ることができる。また、燃焼ガスは通気路から焼き型の外側に逃げるため、焼き型の下方に燃焼ガスが滞留することを防止でき、これにより、安定した火炎を得ることができる。
【0014】
また、請求項3のように構成すると、焼き型1の外周部に壁片1aを設けているため、焼き型1の剛性を高めることができてビビリ現象の防止機能を一層向上できると共に、焼きかすや生地が外にこぼれることを防止できる利点がある。
【0015】
【発明の実施形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。各実施形態はいずれも蛸焼き機に適用している。
【0016】
(1).第1実施形態(図1〜図6)
図1〜図6では第1実施形態を示している。このうち図1は蛸焼き機の全体の概略斜視図、図2は図1のII−II視断面図、図3は図2の III-III視断面図、図4は図2のIV−IV視断面図、図5及び図6は部分的な拡大断面図である。
【0017】
≪a.概要及び焼き型≫
例えば図2から理解できるように、蛸焼き機は、上向きに開口した多数の凹所2を縦横に整列して凹み形成した焼き型1と、焼き型1を下方から加熱するガスバーナー3と、焼き型1が取り付く可動フレーム4と、可動フレーム4の下面に固定した加振用モータ5と、可動フレーム4の外側に配置した固定フレーム6とを備えている。
【0018】
なお、固定フレームの固定とは、何らかの部材に固定されているという意味ではなく、加振用モータ5を駆動しても焼き型1と一緒に振動することはないという意味である。
【0019】
焼き型1は例えば厚さ2〜4mm程度の銅板製であり、板金加工によって多数の凹所2を凹み形成している。本例では、6列7行で42個の凹所2が形成されている(もちろん、凹所2の個数は任意に設定できる)。凹所2は、半径よりも深さが深くなるように形成されている(振動によって生地が飛び散るのを防止するためである)。
【0020】
また、焼き型1の周縁には上向きに壁片1aを曲げ形成している。なお、本願発明者の実験によると、加工性や耐久性、重量などの種々の条件を勘案すると、焼き型1は厚さ3mm程度とするのが好適であった(蓄熱性を高めて生地の焼き上げ品質を高めるためには、ある程度の厚さがあるのが好ましい)。
【0021】
≪b.バーナー及び固定フレーム≫
本実施形態ではガスバーナー3は中空角形のものを使用しており、2列の凹所群2に対応して1本のガスバーナー3を配置し、各ガスバーナー3に、1列の凹所群2の真下に位置する多数の火口穴(ガス噴出穴)7を空けている。
【0022】
各ガスバーナー3の基端部には枝管8が接続されており、各枝管8は1本の集合管9に接続されている。集合管9には、ガス供給用ホースを接続する継手10を設けている。各枝管8と集合管9の端部とには、それぞれコック11を設けている。
【0023】
固定フレーム6は、四隅に配置した支柱12と、隣り合った支柱12をその中途高さ部位において連結する水平状の補強ステー13と、支柱12にねじ止めされたカバー板13とを備えている。図1に示すように、カバー板13には多数の通気穴14が空けられている。
【0024】
各支柱12と補強ステー13とは山形鋼で形成されているが、角パイプやチャンネル材などを使用しても良い。また、支柱12を使用せずに、カバー板13に支持機能を持たせることも可能である。
【0025】
前記ガスバーナー3は、その前部と後部とが、固定フレーム6における隣り合った支柱12に接続された受け部材16にねじ止め等によって固定されている。従って、ガスバーナー3は本質的には振動はしない。
【0026】
≪c.固定フレーム及び加振用モータ≫
可動フレーム4は、焼き型1の四隅箇所に位置した4本の縦フレーム18と、各縦フレーム18の下端に固定した底板19と、縦フレーム18にねじ止めしたカバー板20とを備えており、4枚のカバー板20により、請求項に記載した筒状部が形成されている。
【0027】
縦フレーム28は山形鋼製であり、その内面に、カバー部を構成するカバー板20を固定している(外面に固定しても良い)。例えば図1に示すように、各カバー板20には多数の通気穴21が空いている。
【0028】
カバー板20の上端に水平状の支持片20aが形成されている。他方、図1から理解できるように、焼き型1は、そのコーナー部と側辺部の適宜部位とを飛び飛びの状態で、ねじ22で支持片20aに固定している。
【0029】
この場合、図5(B)に示すように、カバー板20の支持片20aと焼き型1との間に、ねじ22に嵌まるばね座金23を介在させている。従って、ばね座金23はスペーサの役割を果しており、これにより、焼き型1とカバー板20との間には、燃焼ガスの逃げる通気路Sが形成されている。
【0030】
固定フレーム6における補強ステー13の端部には、可動フレーム4における底板19の下方に位置するブラケット24が溶接等によって固定されており、可動フレーム4における底板19の四隅部が、弾性支持手段の一例としてのコイルばね25を介してブラケット24で支持されている。
【0031】
図6に明示するように、固定フレーム6のブラケット24と可動フレーム4の底板19とには、コイルばね25に嵌まるロッド26を固定している。
【0032】
≪d.加振用モータ・昇降バー≫
図2及び図4に示すように、加振用モータ5は、可動フレーム4における底板19の下面のうち平面視で略中央に位置した部位に、第1ブラケット27及び第2ブラケット28を介して固定されている。第1ブラケット27は底板19に固定されており、第2ブラケット28は第1ブラケット27にボルト29で固定されている。
【0033】
加振用モータ5は主軸が回転するだけの通常のモータであり、その主軸にプーリ等の円板30を固定し、この円板30に偏心重り31を固定している。主軸を回転させると、偏心重り31が軸心回りに移動して重心が移動することにより、可動フレーム4に、水平方向と鉛直方向との略楕円状の軌跡で動くような小刻みの振動(揺動)が付与され、これにより、焼き型1の凹所2に入った生地を回転させることができる。
【0034】
本実施形態でモータ5は第1及び第2のブラケット27,28を介して固定しているが、これは、モータ5の主軸の角度を調節して最適の振動を焼き型1に付与できるようにするためである。
【0035】
もちろん、モータ5は1個だけのブラケットで可動フレーム4に固定しても良いし、可動フレーム4に直接に取付けても良い。
【0036】
可動フレーム4のやや下方には、バーナー3と同じ方向に延びる複数本の昇降バー32を配置している。詳細は省略するが、昇降バー32は固定フレーム6の前面に設けたレバー33を回動操作することによって昇降させることができ、上昇させた状態では可動フレーム4は若干の寸法だけ持ち上げられる。
【0037】
加振用モータ5をON・OFFする場合、通電開始時及び通電終了時に、可動フレーム4及び焼き型1が数秒だけ大きくぶれる現象が生じるが、加振用モータ5への通電を遮断してから直ぐに昇降バー32を持ち上げて可動フレーム4を上昇させることにより、通電遮断後の大きなぶれを無くすことができる。
【0038】
≪e.作動≫
本実施形態の蛸焼き機の使用方法は従来と同様で、例えば、各凹所2に生地と具とを7〜8分目程度入れてから、焦げ目が付く程度まで焼き、それから加振用モータ5に通電して焼き型1を振動させる。すると、生地は凹所2の内部でくるくると回りながら満遍なく焼き上げられていく。
【0039】
蛸焼きが焼き上がったら、コック11を止めてバーナー3の火を消すか、或いは、弱火にして保温したら良い。この場合、本実施形態のように複数のバーナー3を設けると、蛸焼きを取り去った後の凹所2の列についてはバーナー3を完全に消せば良いため、蛸焼きの売れ加減に応じて保温状態を調節できる。
【0040】
≪f.利点≫
ところで、鍋やフライパンのような銅板製加熱調理器具で加熱調理すると味が良いことが古来から知られており、洋の東西を問わず、多くの料理人・調理師が銅板製品(或いは銅製品)を愛用している。
【0041】
また、手焼きの蛸焼き機においては従来から銅板製の焼き型が使用されており、銅板製の焼き型を使用すると、熱伝導率が高いためか、焼き上げ状態で外皮の全体がこんがりと狐色になり、かつ、全く同じ生地及び具を使用して他の金属素材製焼き型で焼いた場合に比べて、味が頗る良い。蛸焼きにおいて外皮の色と味とは互いに関連しており、外皮はこんがりと焼けつつ内部はジューシーなままであることにより、頗る美味しいと考えられる。
【0042】
そして、本願実施形態のように銅板製の焼き型1を使用すると、従来の手焼きと同様の良い外観と高い食味を備えた蛸焼きを焼き上げることができ、しかも、熟練や手間を要することなく誰でも簡単に焼き上げることができる。
【0043】
また、焼き型1が薄いことと、バーナー3の火炎で直接に焼き型1を加熱することとが相俟って、焼き型1を強力かつ迅速に加熱することができ、これにより、焼き時間を短縮できると共に、蛸焼きの味を向上できる(蛸焼きはじわじわ焼くよりもある程度の強火で焼くと美味しく焼き上がる)。
【0044】
可動フレーム4の上部にカバー板20を設けると、熱の放散を抑制して熱効率を向上できると共に、安全性も確保できる。しかし、カバー板20と焼き型1とが密着していると、燃焼ガスが焼き型1の下面の箇所に籠もる現象が発生し、スムースな燃焼が阻害される虞がある。
【0045】
この点、本発明ではカバー板20と焼き型1との間に通気路Sを設けているため、燃焼ガスをスムースに排出することができて、安定した火炎を得ることができる。
【0046】
この場合、カバー板20と焼き型1との間にばね座金23のようにばね性を持ったスペーサを介在させると、焼き型1が小刻みに振動するいわゆるビビリの現象を解消することができて、特に好ましかった。
【0047】
本実施形態のように、バーナー3に、凹所2の列に対応して火口穴7の列を設けると、各凹所2を均等に加熱することができて、蛸焼きを一層均一に焼き上げることができる利点がある。
【0048】
また、加振手段としては通常のモータを使用するため、コストを低減できる利点がある。また、昇降バー32のようなぶれ停止手段を設けると、焼き上げ終期における焼き型1及び可動フレーム4のぶれをなくして、安定した状態に停止できる。ぶれ防止手段は、手動式には限らず、電磁シリンダなどの駆動手段により、加振手段への通電を停止すると自動的に作動するように構成することも可能である。
【0049】
本実施形態のように焼き型1の外周部に壁片1aを設けると、焼き型1の剛性を高めることができてビビリ現象の防止機能を一層向上できると共に、焼きかすや生地が外にこぼれることを防止できる利点がある。
【0050】
図2に一点鎖線で示すように、可動フレーム4のカバー板20又は焼き型1に、平面視で固定フレーム6を覆うような張り出し部34を設けると、誤って生地や具を固定フレーム6の内側にこぼすことを防止できる利点がある。
【0051】
ところで、従来の振動式の蛸焼き機に関する特許文献等の刊行物においては、焼き型を銅板のような金属板製とすることは言及されておらず、また、現実の装置でも、アルミのような金属ブロックに凹所を切削加工によって形成したものが実施されている。
【0052】
このように振動式の蛸焼き機等において金属板製とすることが予想されていなかったことの理由の1つとして、金属板は上下方向に撓み変形するため、加振すると本来の振動(揺動)とは異なるビビリ現象を生じることが懸念されていたことがあると考えられる。
【0053】
また、他の理由として、銅板製品は深絞り加工が難しく、凹所2を半径よりも深さが深くなるように加工することが難しかったことも考えられる。すなわち、従来の手焼き用の焼き型では、凹所の深さは半径に比べて小さいため、加工はそれほど難しくはなかったが、銅板は絞り加工すると破断しやすいため、半径よりも深い深さの凹所を形成することは困難と考えられていた。
【0054】
本願発明者は、実際に実験を行い、銅板のような金属板製でも支障無く振動させることができることを発見した。また、本願発明者は銅板加工に長年携わってきたものであり、実際に、振動によって生地が飛び出ないような深さの凹所2を加工することに成功した。
【0055】
本願発明は、本願発明者が長年にわたって培った銅板加工に関する知識・技術を基礎にして、何回もの実験と試行錯誤を経て完成したもので、手焼きの蛸焼き機については銅板製焼き型は使用できても、振動式の焼き型には適用できないとされていた従来の常識を打ち破り、本願発明を完成させるに至った。このように、本願発明は画期的であり、高い進歩性を備えていると言える。
【0056】
(2).第2実施形態(図7)
図7では、通気路の別例である第2実施形態を示している。このうち(A)に示す例では、焼き型1の外周縁に下向き垂下片1bを形成して、これを縦フレーム18に締結した場合において、垂下片1bに多数の通気穴を空けることによって通気路Sとなしている。一点鎖線で示すように、焼き型1の垂下片1bは外カバー20に固定しても良い。
【0057】
(B)に示す例では、可動フレーム4における外カバー20に焼き型1を密着状態に固定した場合において、外カバー20の上端部に多数の通気穴を形成することによって通気路Sと成している。
【0058】
(3).第3実施形態(図8)
図8に示す第3実施形態では、バーナー3はブラケット37を介して可動フレーム4に固定されている。このようにすると、構造が簡単になる利点がある。バーナー3には、フレキシブルなホース類38によってガスが供給される。本例では加振手段の参考例としてバイブレータ39を使用している。
【0059】
本発明者が実験したところ、このようにバーナー3を可動フレーム4に固定して、バーナー3と焼き型1とを一体に振動させてもバーナー3の火が消えることは全くなく、焼き上げ機能には支障はなかった。バイブレータ39は水平状の補強ステー13に固定されている。
【0060】
(4).第4実施形態(図9)
図9では第5実施形態を示している。この実施形態は、バーナー3を可動フレーム4に取付ける場合の別例であり、(A)では、防振ゴム40を介してボルト41で締結しており、(B)に示す例では、可動フレーム4とバーナー3との間にコイルばね42を強く圧縮した状態で介在させており、(C)に示す例では板ばね(弾性板)43を介して取付けている。
【0061】
この図9のように弾性支持手段を介してバーナー3を可動フレーム4に取付けると、バーナー3に振動が伝わることを抑制できる利点がある。
【0062】
(6).第6実施形態(図10)
図10では第6実施形態を示している。(A)は縦断正面図、(B)は(A)のB−B視断面図である。この実施形態では、バーナー3は専用の支持フレーム44で支持されている。すなわち、焼き型1と及び加振手段の支持機構と加熱手段の支持機構とが別々になっている。固定フレーム6には、支持フレーム44の位置決め手段の一例として、ねじ45で固定されるストッパー46を設けている。
【0063】
このように構成すると、バーナー3のような加熱手段に対して振動が伝わることを完全に遮断できるため、例えば振動によってコックが緩むというようなことを確実に回避することができる。
【0064】
(7).第7実施形態(図11)
図11では、バーナーのような加熱手段と焼き型1及び加振手段とを別々に支持する場合の別例を示している。
【0065】
このうち(A)に示す例では、バーナー3を固定フレーム6の上部に支持し、焼き型1及びバイブレータ39等の加振手段が取り付く可動フレーム4は、固定フレーム6の内側に位置したベース47で支持している。ベース47を無くすことも可能である。なお、外フレーム6には多数の通気穴が空いている。
【0066】
この例では、可動フレーム4は単なる骨組みだけであり、上端の水平枠4aの上面に焼き型1をねじで固定している。固定フレーム5のカバー板20は焼き型1の近傍まで延びており、図示してはいないが、カバー板20に多数の通気穴が空いている。
【0067】
(C)及び(D)に示す例では、バーナー3はL字状の支持フレーム48の上端に固定されており、この例では、バーナー3は水平方向に引き出すことができる。このため、バーナー3の保守・点検や交換がしごく容易である。
【0068】
また、焼き型1等の本体部分とバーナー3とは別々に持ち運ぶことが可能になるため、持ち運びを容易に行うことも可能になる。焼き型1及び加振手段の支持機構とバーナー3の支持機構とを別々にしたことにより、このようにバーナー部を別のユニットとして保守や交換の便宜を図ることができるのである。
【0069】
(D)は(C)のD−D視平面図であり、この(D)に示すように、バーナー3はパイプによって平面視で音叉状に形成されており、各バーナー3の基端部を支持フレーム48に固定している。このようにパイプ製のバーナー3を使用すると一層軽量化できる。
【0070】
(8).第8実施形態(図12)
図12では、蛸焼き機の他の外観の別例を大雑把に示している。図では焼き型1の凹所は省略している。
【0071】
これらの実施形態では、加熱手段として都市ガスやプロパンガスのようなガスを使用した場合において、コック13を固定フレーム6の外面に固定している。このようにすると、外観がすっきりとする利点がある。
【0072】
(9).その他
本発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化することができる。例えば加熱手段としてはガスには限らず、灯油や重油のような液体燃料を使用したり、ホットプレートのような電気的加熱手段を使用することもできる。
【0073】
電気加熱には大きな電力を要し、例えば第1実施形態のように一般的に使用されている42穴程度の蛸焼き機の場合は一般に200Vの電源が必要であるが、ホットプレートを使用する場合、複数(例えば3枚)に分割して、それぞれに電源を接続してもよく、このようにすると通常の100ボルト電源でも強力に加熱できる。
【0074】
焼き型の支持機構や加振手段の取付け位置、バーナーの支持機構などは必要に応じて様々に具体化できる。焼き型としては、鋼板やステンレス板、或いはアルミ板のように銅板以外の金属板を使用することもできる。また、本発明は蛸焼き機以外の焼き上げ装置にも適用できることはいうまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る蛸焼き機の全体の概略斜視図である。
【図2】図1のII−II視断面図である。
【図3】図2の III-III視断面図である。
【図4】図2のIV−IV視断面図である。
【図5】 (A)は蛸焼き機きの上部の部分的な断面図、 (B)は焼き型の締結箇所の部分断面図である。
【図6】可動フレームをばねで支持部する部分の部分図である。
【図7】第2実施形態を示す図である。
【図8】第3実施形態を示す図である。
【図9】第4実施形態を示す図である。
【図10】第5実施形態を示す図である。
【図11】第6実施形態を示す図である。
【図12】第7実施形態を示す図である。
【符号の簡単な説明】
1 焼き型
2 凹所
3 加熱手段の一例としてのガスバーナー
4 可動フレーム
5 加振手段の一例としてのモータ
6 固定フレーム
9 集合管
11 コック
12 支柱
18 縦フレーム
19 底板
20 外カバー
22 ねじ
23 座金
25 ばね
S 通気路
Claims (3)
- 生地が入る多数の凹所を上向きに開口した焼き型と、
前記凹所内の生地が回転するように焼き型を振動させるための加振手段と、
前記焼き型を下方から加熱するための加熱手段とを備えており、
前記焼き型は全体としてほぼ等しい厚さでかつ下面が凹凸状に形成されており、かつ、各凹所は平面視円形に形成されているボール状食品の焼き上げ装置であって、
前記焼き型はばねで支持された可動フレームに固定されている一方、
前記加振手段は、主軸を本体の外側に突出させると共に主軸の突出部に偏心重りを設けているモータであって、このモータを、前記主軸が水平面及び鉛直線に対して傾斜する姿勢で前記可動フレームに取付けており、偏心重りが軸心回りに移動することに伴う重心の移動により、モータと可動フレームと焼き型とが水平方向と鉛直方向との略楕円状の軌跡で小刻みに振動するようになっている、
ボール状食品の焼き上げ装置。 - 前記焼き型は金属板からなっており、
前記加熱手段は、焼き型を火炎によって下方から直接に加熱するバーナーであり、
前記可動フレームは、前記ばねを介して固定フレームに支持されており、前記モータは、可動フレームの下方に位置するようにブラケットを介して可動フレームに固定されており、
更に、前記可動フレームは、前記焼き型の周縁部が固定される筒状部又は水平枠を備えており、
可動フレームの上端と焼き型との間に隙間を設けることと、焼き型の外周部に穴を設けることと、可動フレームにおけるカバー部の上端部に穴を空けることとのうち少なくとも一つを選択することにより、燃焼済ガスが上方に逃げる通気路を形成している、
請求項1に記載したボール状食品の焼き上げ装置。 - 前記焼き型は厚さ2〜4mmの銅板からなっており、周囲には上向きの壁片を折り曲げ形成している、
請求項1又は2に記載したボール状食品の焼き上げ装置。
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