JP3664093B2 - セラミックスヒータ型グロープラグ - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、ディーゼルエンジンの始動補助用として使用されるグロープラグに係り、特に、発熱体としてセラミックスヒータを用いたセラミックスヒータ型グロープラグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
絶縁性セラミックス中に、高融点金属(例えばタングステン等)のコイルや導電性セラミックス等の発熱体を埋設し、または導電性セラミックスの発熱体の一部を露出させる等、絶縁性セラミックスと発熱体としての無機導電体とを複合して形成したセラミックスヒータを、金属製外筒内にロウ付けにより固定し、前記発熱体の負極側のリード線を絶縁性セラミックスの側面から取り出して金属製外筒に接続するとともに、正極側のリード線を、絶縁性セラミックスの前記発熱体が埋設された位置と逆の端面側で電極取り出し金具の一端に接続し、さらに、この電極取り出し金具の他端に外部接続端子を接続するように構成したセラミックスヒータ型グロープラグが従来から知られている。
【0003】
ところで、近年、排気ガスの規制に対応するため、ディーゼルエンジンの燃焼方式が、副燃焼室を有するタイプから、直接噴射型、いわゆる直噴型に移行し、さらに、マルチバルブ化が行われてきている。このような直接噴射型のディーゼルエンジンに用いるグロープラグは、シリンダヘッドの壁面を通って主燃焼室に臨むため、副燃焼室を予熱するタイプに比べて全長を長くし、しかも、細径にすることが必要である。
【0004】
さらに、シリンダヘッドの強度を確保するためにシリンダヘッドの厚さを大きくするとともに、バルブ孔、噴射ノズル取付け孔およびグロープラグ取付け孔の間隔をそれらの干渉防止のために確保する必要がある。そのため、グロープラグを装着する挿入孔が非常に細く、しかも、長くなってきており、それに合わせてグロープラグも非常に細長く形成する必要がある。
【0005】
前述のようなグロープラグの長尺化の要求に応えるとともに、セラミックスヒータの全長を短縮してコストダウンを図るために、セラミックスヒータを、その発熱体が埋設されている発熱部を外部に突出させるようにして金属製外筒の一端側に固定するとともに、電極取り出し金具が接続されている他端側は金属製外筒の内部に位置するようにした構造のグロープラグが提案されている。
【0006】
前記のような構造のグロープラグは、図5に示す工程により、セラミックスヒータ6の内部に埋設された発熱線64(その一端に接続された正極側リード線68)と電極取り出し金具12との接続、およびセラミックスヒータ6と金属製外筒8との接合を、ロウ付けによって行うことが一般に行われている。これら各部材6,8,12をロウ付けする場合の工程について図5(a)、(b)、(c)により説明する。先ず、セラミックスヒータ6および金属製外筒8をロウ付け治具14に取付けて位置あわせをし、電極取り出し金具12の一端12aをセラミックスヒータ6の上部の端面6bに開口している取付け孔6c内に挿入した後、所定量の銀ロウ26を、線材をコイル状に巻いた状態にして、セラミックスヒータ6の平坦な上部側端面6b上に挿入し(図5(a)参照)、水素雰囲気中で900℃に加熱する。
【0007】
900℃に加熱すると、セラミックスヒータ6の上部側端面6b上に載っている銀ロウ材26が溶けて(図5(b)参照)、セラミックスヒータ6と金属製外筒8との間の隙間、およびセラミックスヒータ6の取付け孔6cと電極取り出し金具12の先端部12aとの間の隙間に流れ込み、これらが接合される(図5(c)参照)。このように正常に銀ロウ付けが行われて接合された場合には、セラミックスヒータ6の上部側端面6b上には銀ロウ26が残らず、すべてが前記隙間に流れ込む。
【0008】
一方、ロウ付けが正常に行われなかった場合には、セラミックスヒータ6の上部側端面6b上に挿入されたコイル状の銀ロウ材26が溶けても、セラミックスヒータ6と金属製外筒8との間の隙間や、セラミックスヒータ6の取付け孔6cと電極取り出し金具12との間の隙間に全部流れ込まず、一部がそのままセラミックスヒータ6の上部側端面6b上に残ってしまう。このようにロウ付けが正常に行われずに、銀ロウ26がそのままセラミックスヒータ6の端面6b上に残ってしまうと、電極取り出し金具12と金属製外筒8との短絡が生ずるという問題があった。
【0009】
そこで、本発明の発明者等は、前記課題を解決するために、ロウ付けを行う際に、溶けたロウ材が、セラミックスヒータの外周面と金属製外筒の内周面との間の隙間、およびセラミックスヒータの取付け孔と電極取り出し金具との間の隙間に確実に流れ込むような最適な条件を選択し、セラミックスヒータの端面上にロウ材が残ることがなく、電極取り出し金具と金属製外筒とが短絡を起こすことを防止できるセラミックスヒータ型グロープラグを発明し、すでに出願をした(特願2000−223984号)。
【0010】
前記出願に係る発明では、セラミックスヒータの電極取り出し金具取付け側の端面が平坦であるが、金属製外筒の内径と電極取り出し金具の外径との間に一定の関係が存在する場合には、ロウ付けをした際に、セラミックスヒータの端面上にロウ材が残ることがなく、金属製外筒と電極取り出し金具との絶縁性を基本的には確保することができ、これら両者の短絡が生じることはない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記発明では、セラミックスヒータの上端面が平坦であるため、例えば、金属製外筒の内径を小さくした場合には、各部材の寸法やロウ付け条件のばらつき等によってはセラミックスヒータの前記端面上にロウ材が残ってしまう場合があった。
【0012】
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、電極取り出し金具とセラミックスヒータ、およびセラミックスヒータと金属製外筒との間をロウ付けにより接合した場合に、セラミックスヒータの電極取り出し金具取付け側の端面にロウ材が残ってしまうことがなく、電極取り出し金具と金属製外筒との間に短絡が生じるおそれのないセラミックスヒータ型グロープラグを提供することを目的とするものである。
【0013】
さらに、前述のようにセラミックスヒータと金属製外筒とはロウ付けにより接合されており、このロウ材は50〜100ミクロン程度の厚さの薄膜状になっている。金属製外筒の線膨張係数がセラミックスヒータの線膨張係数より非常に大きいことにより、グロープラグの発熱時に金属製外筒とセラミックスヒータとの間に位置ずれを起こさせようとする力が発生する。そして、この薄膜状のロウ層がその力の緩衝層として機能している。
【0014】
従来のセラミックスヒータでは、発熱体の負極をタングステン等のリード線を介してセラミックスヒータの側面に露出させて銀ロウ層に接合しているが、この部分の接合強度が小さい場合には、グロープラグの発熱時に金属製外筒とセラミックスヒータとの間に生じる力によりリード線とロウ層との間に滑りや摩擦が生じて、負極と金属製外筒との導通性の信頼性が損なわれるおそれがある。他方、この部分の接合強度が非常に強い場合には、発熱時の力がこの部分に集中してリード線が断線するおそれがあるという問題があった。
【0015】
従って、他の発明の目的は、セラミックスヒータの発熱体の一方の極(負極)と金属製外筒とを、充分な厚さのある銀ロウにより確実な接合を行うとともに、完全な導通性を確保することが出来るセラミックスヒータ型グロープラグを提供するものである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るセラミックスヒータ型グロープラグは、絶縁性セラミックスと無機導電体で形成したセラミックスヒータと、このセラミックスヒータの端部内でその発熱体の一方の極に電気的に接続された電極取り出し金具と、前記セラミックスヒータの発熱体側先端部を外部に突出させるとともに、電極取り出し金具接続側の端部を内部に収容した状態で固定された金属製外筒とを備えており、前記発熱体の一方の極と電極取り出し金具、およびセラミックスヒータと金属製外筒とをそれぞれロウ付けによって接合したものであって、特に、前記セラミックスヒータの、電極取り出し金具接続側の端面を凸形状とするとともに、その外周側を前記電極取り出し金具接続部よりも低くすることにより、この接続側の端面を金属製外筒内に配置してロウ付けを行う際に、前記ロウ付けによる接合部に流れ込まないロウ材を、前記電極取り出し金具の外周側の低部と金属製外筒の内面との間の空間に残留させることを特徴とするものである。
【0017】
また、請求項2に記載の発明は、前記セラミックスヒータの、電極取り出し金具接続側の端面を球面状に形成したことを特徴とするものである。
【0018】
さらに、請求項3に記載の発明は、前記セラミックスヒータの、電極取り出し金具接続側の端面をテーパ状に突出形成したことを特徴とするものである。
【0019】
また、請求項4に記載の発明は、前記セラミックスヒータの、電極取り出し金具接続側の端面を段部を有する凸形状に形成したことを特徴とするものである。
【0020】
請求項1ないし請求項4に記載の発明では、セラミックスヒータの金属製外筒内に位置している電極取り出し金具取付け側の端面が凸形状をしているので、ロウ付けを行うと、溶けたロウ材はその凸面上を低い方に流れていき、電極取り出し金具の接続されている前記端面の中央部に残ることはない。従って、正極(電極取り出し金具)と負極(金属製外筒)との絶縁性を確保することができる。
【0021】
また、請求項5に記載の発明は、前記セラミックスヒータの発熱体の他方の極を、前記凸形状部の表面に露出させるとともに、ロウ付けによりこの露出部と前記金属製外筒との電気的接続を行ったことを特徴とするものである。
【0022】
また、請求項6に記載の発明は、前記セラミックスヒータの発熱体の他方の極を、接続用の導電体を介して、電極取り出し金具接続側の端面に露出させたことを特徴とするものである。
【0023】
また、請求項7に記載の発明は、前記一方の極を前記端面の頂部で電極取り出し金具に接続し、他方の極をその外周の金属製外筒寄りに露出させたことを特徴とするものである。
【0024】
請求項5ないし請求項7に記載の発明によれば、発熱体の前記他方の極を凸形状部に露出させているので、他方の極と金属製外筒との間に充分な厚さのロウ層を形成することができ、他方の極(負極)と金属製外筒との電気的接続の信頼性を向上させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態により本発明を説明する。図1は本発明の一実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグ(全体を符号1で示す)の縦断面図である。このグロープラグ1のハウジング2はほぼ円筒状をしており、その内部の孔4は、図の左側のセラミックスヒータ固定側が中径部4a、図の右側の外部接続端子固定側が大径部4c、これら中径部4aと大径部4cの間が小径部4bである段付きの軸方向孔になっている。
【0026】
前記ハウジング2の内部孔4(段付きの軸方向孔)の中径部4a内には、セラミックスヒータ6がロウ付けにより接合された金属製外筒8が挿入され、この金属製外筒8の外周面の一部が圧入またはロウ付け等によりこのハウジング2に固定されている。金属製外筒8は、内部側の端面8aがハウジング2の内部孔4の中径部4aと小径部4bとの間の段部4dに当接して位置決めが行われる。
【0027】
セラミックスヒータ6は、例えばその本体部を構成するセラミックス絶縁体62の内部に、高融点金属(例えばタングステン(W)等)をコイル状にした発熱線(発熱体)64が埋め込まれた発熱部6aを有しており、この発熱部6aが、前記金属製外筒8の先端8bから外部へ突出するとともに、この発熱部6aから遠い側の端面6bが金属製外筒8の内部に位置している。セラミックスヒータ6の金属製外筒8内に位置する端面6bは、この実施の形態では球面状をしている。この球面状の端面6bは、セラミックス絶縁体62をホットプレスにより成形した後、研削加工等によって形成される。なお、前記セラミックスヒータ6の発熱部6aは、導電性セラミックスの発熱体あるいはシート状の発熱体等を用いることもできる。
【0028】
前記セラミックスヒータ6の内部に埋め込まれたコイル状発熱線64の一端64aに負極側のリード線66が接続されるとともに、他端64bに正極側のリード線68が接続されている。負極側のリード線66は、金属製外筒8の内部側でセラミックス絶縁体62の外面に露出して金属製外筒8の内面にロウ付けにより電気的に接続されている。一方、正極側のリード線68は、先端部68aがセラミックスヒータ6の前記端面6b側に伸びており、セラミックスヒータ6の内部で電極取り出し金具12の一端12aに接続されている。
【0029】
前記電極取り出し金具12の一端12aをセラミックスヒータ6の正極側リード線68の先端68aに接続する場合には、セラミックスヒータ6の前記端面6bに電極取り出し金具取付け孔6cを形成し(後に説明する図4(a)参照)、この電極取り出し金具取付け孔6c内に前記正極側リード線68の先端部68aの側面を露出させておく。そして、この電極取り出し金具取付け孔6c内に電極取り出し金具12の先端部12aを挿入し、ロウ付け(銀ロウ付け)することにより、セラミックスヒータ6の正極側リード線68と電極取り出し金具12とを電気的に接続する。
【0030】
前記セラミックスヒータ6と金属製外筒8、およびセラミックスヒータ6の正極側リード線68と電極取り出し金具12とを銀ロウ付けにより接合する工程について、図4(a)、(b)、(c)により説明する。先ず、金属製外筒8内にセラミックスヒータ6を挿入し、これら金属製外筒8とセラミックスヒータ6とをロウ付け治具14内に取り付けて位置合わせをする。セラミックスヒータ6と金属製外筒8とを位置決めをした状態では、セラミックスヒータ6の先端の発熱部6aは金属製外筒8の外部に突出し、前記電極取り出し金具12が接続される逆の端面6b(上端部)は金属製外筒8の内部に位置している。
【0031】
なお、前記セラミックスヒータ6のロウ付けを行う部分(その外周面と、電極取り出し金具取付け孔6cの内周面)には、前記出願(特願2000−223984号)に係る発明と同様に、表面処理を行っている。例えば、前記部分に金属Ni層を形成する。つまり、セラミックスヒータ6の前記部分に、Niペーストを塗布した後、メタライジング処理、すなわち、950度程度の温度で焼いて、ペースト中の金属成分(Ni)を金属被膜化する処理を行う。
【0032】
次に、セラミックスヒータ6の端面6bに形成されて、正極側リード線68の先端部68aの側面が露出している電極取り出し金具取付け孔6c内に、電極取り出し金具12の一端12a挿入する。その後、線状の銀ロウ26を、外径が前記金属製外筒8の内径とほぼ同じぐらいの外径を有するコイル状に巻き、金属製外筒8の内部に挿入してセラミックスヒータ6の前記端面6b上に載せる(図4(a)参照)。この状態にして水素雰囲気中で900℃に加熱することにより、銀ロウ26が溶けて(図4(b)参照)、セラミックスヒータ6の外周面と金属製外筒8の内周面との間の隙間や、セラミックスヒータ6の端面6bに形成された取付け孔6cの内面と電極取り出し金具12の外面との間に流れ込みロウ付けが行われる(図4(c)参照)。なお、真空雰囲気中で銀ロウ付けを行うようにしても良い。
【0033】
この実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグ1のセラミックスヒータ6と、金属製外筒8および電極取り出し金具12とを銀ロウ付けすると、溶けた銀ロウ26が、前述のように電極取り出し金具取付け孔6cの内部および、セラミックスヒータ6と金属製外筒8の内面との間の隙間に流れ込み、たとえ、セラミックスヒータ6の端面6b上にロウ材が残りそうな場合でも、球面状の端面6bの傾斜のため重力により外周側に流れて前記隙間内に流れ込んでしまうので、セラミックスヒータ6の端面6b上に銀ロウ26が残ることがない。従って、金属製外筒8と電極取り出し金具12との絶縁性が確保され、これら両者8,12が短絡するおそれがない。
【0034】
前記のようにロウ付けを行って、絶縁性セラミックス62の内部に埋設されたコイル状発熱線64の正極側リード線68に電極取り出し金具12が接続されるとともに、その外周面に金属製外筒8が接合されたセラミックスヒータ6が、シリンダヘッドへの取付金具となる筒状のハウジング2内に、挿入されて固定される。
【0035】
ハウジング2の内部孔4の大径部4c内には、外部接続端子18の外周面に一体的に固定された絶縁部材(絶縁ブッシュ)20が挿入され、ハウジング2の端部2aをかしめることにより固定されている。この外部接続端子18の外周には、綾目ローレット等の凹凸が形成されて、絶縁性樹脂製の絶縁ブッシュ20が固着されている。この外部接続端子18は、軸芯部を貫通する軸方向貫通穴18aが形成されており、この貫通穴18a内を、先端12aが前記セラミックスヒータ6の正極側リード線68に接続された電極取り出し金具(電極取り出し線)12が挿通され、その末端部12bが外部側の端面18b(図1の右端)にロウ付けまたはかしめ等により電気的に接続されている。さらに、ハウジング2のかしめられた端部2aの外側には、ワッシャ状の絶縁部材22を嵌合させ、アルミ製のナット24を外部接続端子18の締め付けねじ部18cに締結している。
【0036】
図2は、第2の実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグの要部を拡大して示す縦断面図であり、前記第1の実施の形態とはセラミックスヒータ6の形状だけが異なっており、その他の部分は同一の構成なので、同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
【0037】
この実施の形態のセラミックスヒータ6の端面6bは、その内部に埋め込まれた正極側リード線68と電極取り出し金具12とを接続する電極取り出し金具取付け孔6cが形成されている中央部6baが平坦であり、その周囲6bbがテーパ状になっている。この構成のセラミックスヒータ6も、前記第1の実施の形態と同様の手順(図4参照)により正極側リード線68と電極取り出し金具12、およびセラミックスヒータ6の外周面と金属製外筒8の内周面とがロウ付けによって接合される。そして、ロウ付けを行った後に、セラミックスヒータ6の端面6b上には、前記実施の形態と同様に銀ロウ26が残ってしまうことがなく、電極取り出し金具12と金属製外筒8との短絡が起こることを防止することができる。
【0038】
図3は、第3の実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグ1の要部を拡大して示す縦断面図であり、セラミックスヒータ6の端面6bの形状だけが前記各実施の形態の構成と異なっている。この実施の形態のセラミックスヒータ6の端面6bは、段付き形状になっている。つまり、前記電極取り出し金具12が接続される中央部6bcが、小径の平坦な突出部になっており、その周囲の金属製外筒8側6bdは一段低い平坦面になっている。この実施の形態のセラミックスヒータ型グロープラグ1も、前記各実施の形態と同様の工程で、セラミックスヒータ6と電極取り出し金具12、およびセラミックスヒータ6と金属製外筒8とのロウ付けが行われ、同様の効果を奏することができる。
【0039】
なお、セラミックスヒータ6の電極取り出し金具取付け側の端面6bの形状は、図示のものに限定されるものではなく、中央部寄りの電極取り出し金具12との接続部が突出し、その外周側の金属製外筒8寄りの部分が前記突出した部分よりも低くなっていればよい。
【0040】
図6は第4の実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグ1の要部を拡大して示す縦断面図であり、セラミックスヒータ6の発熱体64の負極側を取り出す構成が前記各実施の形態と異なっている。前記各実施の形態では、発熱体64の負極側リード線66の端部をセラミックスヒータ6の側面(外周面)に露出させ、銀ロウを介して金属製外筒8の内面に接合していたが、この実施の形態では、負極側リード線66の端部66aを、前記第1の実施の形態(図1参照)と同様の形状をしているセラミックスヒータ6の球面状の端面6bに露出させている。
【0041】
そして、球面状の端面6bと金属製外筒8の内面との間の空間内に銀ロウ30が充填されており、この銀ロウ30を介して負極側リード線66と金属製外筒8とが電気的に接続されている。なお、図4に示す工程で銀ロウ付けを行う際に、球面状の端面6b上に充填された銀ロウ30は、この端面6bに露出している負極側リード線66の先端66aを覆うが、電極取り出し金具12と正極側リード線68とが接続されている球面の頂部6beには銀ロウ30が残らないことはいうまでもない。
【0042】
この実施の形態の構成によれば、負極側リード線66と金属製外筒8との接合部分のロウ材の厚さを充分に確保することが出来るので、グロープラグ発熱時にそのロウ層により金属製外筒8とセラミックスヒータ6との熱膨張の差を吸収することができ、従って、負極側リード線66と金属製外筒8との電気的接続の信頼性を確保することができる。また、従来の構成のように負極の取り出し部付近に応力集中が発生しないので、セラミックスヒータ6の亀裂発生の原因となることもない。さらに、セラミックスヒータ6の外周面を研削加工等行うときに、外周面に負極部分が位置していないので加工時に破損するおそれがなくなった。
【0043】
また、グロープラグの発熱時には、セラミックヒータ6と金属製外筒8とのロウ付け部分は大きな温度勾配が生じ、セラミックヒータ6の発熱部6aに近い先端部側は、温度が高くなるため、セラミックヒータ6と金属製外筒8とに軸方向の大きな相対変位が生じるとともに、その部位の銀ロウが流動化傾向を示すことから、セラミックスヒータ6が金属製外筒8の内部側に移動するいわゆる入り込み現象が発生するが、前記のように球面状の端面6bと金属製外筒8の内面との間に厚いロウ層(符号30で示す部分)が形成されることにより、前記セラミックスヒータ6の入り込み現象を抑制することができる。しかも、セラミックスヒータ6と金属製外筒8との寸法公差により、銀ロウ付けに必要な銀ロウの量の変動が生じても、前記部分に厚いロウ層が形成されることから、銀ロウの不足等が抑制でき、安定したロウ付けを行うことが出来る。さらに、前記第1の実施の形態と同様に、セラミックスヒータ6の球面状の端面6bの頂部6be付近、つまり電極取り出し金具12の接続部の周辺には銀ロウが残ることがないので、電極取り出し金具12と金属製外筒8との絶縁性を確保することが出来る。
【0044】
図7は第5の実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグ1の要部を示すもので、図6に示す実施の形態とは、セラミックスヒータ6の金属製外筒8内に位置する端面6bの形状だけが異なっている。すなわち、この実施の形態では、セラミックスヒータ6の端面6bの形状が、正極側リード線68と電極取り出し金具12とを接続する電極取り出し金具取付け孔6cが形成されている中央部6baが平坦であり、その周囲6bbがテーパ状になっている。
【0045】
そして、この実施の形態では、前記テーパ状の面6bbに、負極側リード線66の先端部66aが露出し、この露出した先端部66aを覆う高さまで銀ロウ30が充填されている。なお、この銀ロウ30が、中央の平坦部6baには達していないことは勿論である。この実施の形態の構成でも、前記第4の実施の形態と同様の効果を奏することができる。また、図示はしないが、セラミックスヒータの端面を前記第3の実施の形態(図3参照)と同様の段付き形状にして、周囲の金属製外筒側の一段低い平坦面に負極側のリード線の先端を露出させ、中央の突出部に達しない高さまでロウ材を充填するようにしても良い。
【0046】
図8は第6の実施の形態の要部を示す図であり、この実施の形態のセラミックスヒータ6は図7に示す第5の実施の形態と同様に、その端面6bの形状が、正極側リード線68と電極取り出し金具12とを接続する電極取り出し金具取付け孔6cが形成されている中央部6baが平坦であり、その周囲6bbがテーパ状になっている。そして、この実施の形態では、負極側リード線66の先端を直接テーパ面6bbに露出させず、無機導電体32を介して取り出している。また、前記実施の形態と同様に、テーパ面6bbに露出している無機導電体32を覆う高さまで銀ロウ30を充填している。この実施の形態でも、前記第4および第5の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0047】
また、前記段落0031で説明したように、セラミックスヒータ6のロウ付けを行う部分には、メタライジング処理を行っている。一般的には、セラミックスヒータ6の外周面のロウ付けを行う部分(図9(b)の範囲Aで示す部分)と電極取り出し金具取付け孔6cとにNiペーストを塗布した後加熱して、ペースト中の金属成分(Ni)を金属被膜化する。なお、メタライジング処理はNiメタライジングに限るものではなく、例えば、活性金属としてTiを含むAg−Cu系の活性銀ロウ等によるメタライジングは、強固な結合を行いうるメタライジング層が得られるので望ましい。
【0048】
ところで、前記第1ないし第3の実施の形態では、いずれもセラミックスヒータ6の外周面に負極側リード線66を取り出しているが、第4ないし第6の実施の形態では、金属製外筒8に直接接合するセラミックスヒータ6の外周面に負極を取り出さず、凸形状部の表面である端面6b(球面部またはテーパ面)に負極を露出させているので、セラミックスヒータ6の外周面のメタライジング処理と、負極取り出し部(負極側リード線66の先端66aまたは前記無機導電体32が露出する部分)のメタライジング処理との種類を容易に変えることができる。例えば、セラミックスヒータ6の、負極取り出し部(図9(c)の範囲Bで示す部分)には導通性のNiあるいは活性銀ロウメタライジング処理を行い、範囲Aにはガラス皮膜処理などの表面処理を行うことにより、銀ロウ付けに適した界面処理と、導通に適合した処理とを、それぞれの目的に応じて設定するとことができ、全体としての品質を向上させることができる。
【0049】
前記メタライジング処理をしたセラミックスヒータ6と金属製外筒8および電極取り出し金具12とを接合する銀ロウ付けの工程について図10により説明する。この例では、図9(c)に示すように、金属製外筒8に直接接合される外周面(A)と負極側リード線66が露出しているテーパ面6bbの一部(B)とに異なる種類のメタライジング処理をしたセラミックスヒータ6を、金属製外筒8内に挿入し、ロウ付け治具14内に取り付けて位置決めする。さらに、正極側リード線68の先端部の側面が露出している電極取り出し金具取付け孔6c内に、電極取り出し金具12の一端を挿入する。
【0050】
その後、線状の銀ロウ26をコイル状に巻き、セラミックスヒータ6の前記端面6b上に載せる。この状態にして、真空雰囲気中で900℃に加熱して30分間保持することにより、銀ロウ26が溶けて前記セラミックスヒータ6の外周面と金属製外筒8の内周面との間、および、電極取り出し金具取付け孔6c内に流れ込みロウ付けが行われる。なお、真空雰囲気中ではなく水素雰囲気中でロウ付けを行うようにしても良い。
【0051】
前記ロウ付けを行う際の銀ロウ26は、溶けて前記各部分に流れ込んだ後にテーパ面6bbと金属製外筒8の内面との間の空間に残る量が、セラミックスヒータ6の前記端面6bの中央に形成されている平坦部6baまで達することはなく、しかも、負極側リード線66の先端が露出している位置よりも上まで充填される量に設定される。
【0052】
前記各実施の形態では、セラミックスヒータ6の発熱体64の正極側リード線68を、セラミックスヒータ6の端部内で電極取り出し金具12に接続して外部に取り出している。このようにセラミックスヒータ6の端面6bに取付け孔6cを設けその取付け孔6c内で正極側リード線68と電極取り出し金具12との接続を行う場合には、セラミックスヒータ6に形成できる取付け孔6cの大きさに限界があり、電極取り出し金具12の線径を大きくすることができず、剛性をもたせることができない。
【0053】
そこで、図11に示す第7の実施の形態のように、セラミックスヒータ6の正極側を、電極取り出し用リード線34によって外部に取り出し、この電極取り出し用リード線34に剛体の電極取り出し金具12を接続し、これらリード線34と電極取り出し金具12との接続部Cを金属製外筒8の内部に収容して、耐熱性絶縁粉体を充填してスエージング加工を行うことにより、高密度化した絶縁体を介して電極取り出し金具12を金属製外筒8に固定する構成にすれば、剛性のある電極取り出し金具12を介して外部接続端子に連結することができる。
【0054】
この第7の実施の形態では、セラミックスヒータ6の金属製外筒8内に位置している端面6bが、第5の実施の形態(図7参照)と同様にテーパ状の面6bbを有しており、発熱体64の負極側リード線66は、このテーパ面6bbに露出している。そして、このテーパ面6bbと金属製外筒8の内面との間の空間に銀ロウ30が充填されて、負極側リード線66と金属製外筒8とが電気的に接続されている。一方、正極側リード線68は、セラミックスヒータ6の内部で電極取り出し用リード線34の一端34aに接続され、さらに、この電極取り出し用リード線34の他端34bは、剛体の電極取り出し金具12に接続されている。なお、この電極取り出し用リード線34は、前記各実施の形態の電極取り出し金具12も同様であるが、細径のNi線またはNiメッキ軟鋼線等が用いられており、この端部34bをコイル状に形成し、このコイル部34b内に電極取り出し金具12の先端部12aが挿入されて固定されている。
【0055】
次に、スエージング加工により前記電極取り出し金具12を金属製外筒8に固定する工程について簡単に説明する。セラミックスヒータ6の正極用リード線68と電極取り出し用リード線34を接合するとともに、セラミックヒータ6を金属製外筒8のセラミックヒータ固定側の端部8a寄りにロウ付けによって固定する。このとき、セラミックヒータ6の発熱部6a側は金属製外筒8の外部に露出させておくことは勿論である。そして、金属製外筒8の開口部8cから電極取り出し金具12の先端部12aを挿入して、電極取り出し用リード線34のコイル部34b内に嵌合させてこれら両者34、12を連結する。セラミックヒータ6が固定される金属製外筒8は、セラミックヒータ6が固定されている側と逆の電極取り出し金具12の固定側に大径部8bが形成された段付き形状となっており、電極取り出し用リード線34と電極取り出し金具12との接続部Cは、この大径部8b内に位置している。
【0056】
段付き形状の金属製外筒8内にセラミックヒータ6を固定した後、金属製外筒8の大径部8a側の開口部8cから、電極取り出し用リード線10と電極取り出し金具12との接続部Cが収容されている空間内に耐熱性絶縁粉体(例えば、マグネシア(MgO)等)36を充填する。次に、金属製外筒8の開口部8cに、ゴム製のシール部材(シリコンゴム、フッ素ゴム等)38を挿入する。このシール部材38を金属製外筒8の開口部8c内に挿入することにより、後の工程でスエージングを行う際に前記耐熱性絶縁粉体36がこぼれてしまうことを防止できる。また、電極取り出し金具12が金属製外筒8に接触することも防止できる。その後、金属製外筒8の端部をかしめて、前記シール部材38が脱落しないようにする。
【0057】
その後、電極取り出し用リード線34と電極取り出し金具12との接続部Cが収容されている金属製外筒8の大径部8bを、スエージング加工することにより、前記セラミックヒータ6が固定されている部分8aとほぼ同径になるように縮径する。このようにスエージング加工により金属製外筒8の外径を縮径することにより、耐熱性絶縁粉体36を高密度化して電極取り出し金具12を金属製外筒8内に固定する
【0058】
この実施の形態のようにスエージング加工によって金属製外筒8を変形させる際に、前記のようにセラミックスヒータ6の端面6bがテーパ状または球面状になっていると、セラミックスヒータ6の端面6bの外周縁部に金属製外筒8の内面が干渉して、セラミックスヒータ6を破損してしまう等のおそれがない。
【0059】
前記構造のセラミックヒータ型グロープラグ1では、金属製外筒8のハウジング2への圧入部をスエージング加工により形成するので、寸法精度を確保することが出来、圧入性が安定する。また、セラミックヒータ6の電極取り出し用リード線34が耐熱性絶縁粉体36中に埋設されるので、振動による切断のおそれがなく、水の侵入に対しても対応可能である。さらに、セラミックヒータ6が、振動、熱サイクル、シリンダ内圧力等によって金属製外筒8内へ入り込むことを、耐熱性絶縁粉体36により抑制することが出来る。また、外部接続端子18(図1参照)に過大な外力が作用した場合でも、セラミックヒータ6には伝達されにくいので、セラミックヒータ6の破損を防止することが出来る。さらに、電極取り出し用リード線34を短くすることが出来るので、リード線34の発熱を抑制でき、消費電流を低減することができる。また、シース型グロープラグとほぼ同一の構造に出来るので、部品や組立設備を共用化してコストダウンを図ることができる。
【0060】
図12ないし図14は、第8ないし第10の実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグの要部を拡大して示す図である。これら各実施の形態は、それぞれ前記第4ないし第6の実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグと基本的構成が共通し、ロウ付け部の構造だけが異なっている。従って、同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。前記第4の実施の形態(図6参照)では、セラミックスヒータ6の後端部に形成された球面部6bと金属製外筒8の内面との間に厚いロウ層30を形成したが、第8の実施の形態(図12)では、セラミックスヒータ6の球面部6b上に、薄膜状のロウ層31を形成したものである。この構成では、前記各実施の形態と同様の効果を奏することに加えて、前記第4の実施の形態の構成に対して金属製外筒8とセラミックスヒータ6との間のロウ材を少なくすることにより、金属製外筒8とセラミックスヒータ6との線膨張係数の違いによる熱応力をさらに小さくすることができ、それにより電極取り出し部の信頼性を向上させることができる。
【0061】
また、前記第5および第6の実施の形態(図7および図8)では、セラミックスヒータ6の端面に形成されたテーパ面6bbと金属製外筒8の内面との間に厚いロウ層30が形成されているが、第9および第10の実施の形態(図13および図14)では、テーパ面6bb上に薄膜状のロウ層31を形成している。これらの実施の形態でも、前記第8の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0062】
なお、前記各実施の形態では、ロウ材として銀ロウを用いてロウ付けを行ったが、銀ロウに限るものではなく、その他のロウ材、例えば、銅ロウ、リン銅ロウ、ニッケルロウ、金ロウ、パラジウムロウ等いわゆる硬ロウを用いても良く、この場合でも同様の効果を奏することができる。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、絶縁性セラミックスと無機導電体で形成したセラミックスヒータと、このセラミックスヒータの端部内でその発熱体の一方の極に電気的に接続された電極取り出し金具と、前記セラミックスヒータの発熱体側先端部を外部に突出させるとともに、電極取り出し金具接続側の端部を内部に収容した状態で固定された金属製外筒とを備え、前記発熱体の一方の極と電極取り出し金具、およびセラミックスヒータと金属製外筒とがそれぞれロウ付けによって接合されたセラミックスヒータ型グロープラグにおいて、前記セラミックスヒータの、電極取り出し金具接続側の端面を凸形状とするとともに、その外周側を前記電極取り出し金具接続部よりも低くすることにより、この接続側の端面を金属製外筒内に配置してロウ付けを行う際に、前記ロウ付けによる接合部に流れ込まないロウ材を、前記電極取り出し金具の外周側の低部と金属製外筒の内面との間の空間に残留させる構成としたので、電極取り出し金具とセラミックスヒータとをロウ付けにより接続する際に、セラミックスヒータの端面上の溶けたロウ材が、セラミックスヒータの端面、特に、その中央部の電極取り出し金具が接続される位置付近には全く残らないので、電極取り出し金具と金属製外筒との短絡を完全に防止することができる。
【0064】
また、金属製外筒とセラミックスヒータの端面との角度が直角よりも小さくなるような形状、例えば球面状やテーパ状の場合には、この部分に必然的に厚いロウ層が生ずることになる。その結果、セラミックスヒータが金属製外筒の内部側に押し込まれるような力が作用した場合に、この厚いロウ層によってセラミックスヒータの金属製外筒内への入り込みを防止するという効果が生ずる。
【0065】
また、金属製外筒にスエージングやかしめ加工、圧入等を施した場合に、セラミックスヒータへの応力集中がなくなり、従来のセラミックスヒータの端面がフラットな構成の場合のように周縁部の破損が発生するおそれがない。
【0066】
さらに、セラミックスヒータの端面の形状が球面状の場合には、発熱部側の先端部と同一の形状とすることができる。この場合には、電極取り出し金具接続側の端面を研削する研削加工機を、発熱部側の先端部を加工する研削加工機と共通化することができる。また、両側を同形状に研削するので、自動化が容易であり、画像処理装置による位置判別機構等の特別な機構が不要となり、コストを削減することができる。
【0067】
また、請求項5に記載の発明によれば、前記セラミックスヒータの発熱体の他方の極を、前記凸形状部の表面に露出させるとともに、ロウ付けによりこの露出部と前記金属製外筒との電気的接続を行うようにしたので、電気的接続の信頼性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグの縦断面図である。
【図2】第2の実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグの要部を拡大して示す縦断面図である。
【図3】第3の実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグの要部を拡大して示す縦断面図である。
【図4】前記セラミックスヒータ型グロープラグのセラミックスヒータをロウ付けにより組み付ける工程を説明する図である。
【図5】従来のセラミックスヒータ型グロープラグのセラミックスヒータをロウ付けにより組み付ける工程を説明する図である。
【図6】第4の実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグの要部を拡大して示す縦断面図である。
【図7】第5の実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグの要部を拡大して示す縦断面図である。
【図8】第6の実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグの要部を拡大して示す縦断面図である。
【図9】メタライジング処理の異なる例を示す図であり、図(a)はメタライジング処理前、図(b)は一種類のメタライジング処理をした場合、図(c)は二種類のメタライジング処理をした場合をそれぞれ示す。
【図10】第5の実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグのロウ付け工程を説明する図である。
【図11】第7の実施の形態に係るグロープラグを示すもので、第5の実施の形態と同様のセラミックスヒータに取り付けた電極取り出し金具をスエージング加工により金属製外筒に固定した場合を示す図である。
【図12】第8の実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグの要部を拡大して示す縦断面図である。
【図13】第9の実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグの要部を拡大して示す縦断面図である。
【図14】第10の実施の形態に係るセラミックスヒータ型グロープラグの要部を拡大して示す縦断面図である。
【符号の説明】
6 セラミックスヒータ
6a セラミックスヒータの先端部
6b セラミックスヒータの端面
8 金属製外筒
12 電極取り出し金具
62 絶縁性セラミックス
64 発熱体
66 負極側リード線
68 正極側リード線
Claims (7)
- 絶縁性セラミックスと無機導電体で形成したセラミックスヒータと、このセラミックスヒータの端部内でその発熱体の一方の極に電気的に接続された電極取り出し金具と、前記セラミックスヒータの発熱体側先端部を外部に突出させるとともに、電極取り出し金具接続側の端部を内部に収容した状態で固定された金属製外筒とを備え、前記発熱体の一方の極と電極取り出し金具、およびセラミックスヒータと金属製外筒とをそれぞれロウ付けによって接合したセラミックスヒータ型グロープラグにおいて、
前記セラミックスヒータの、電極取り出し金具接続側の端面を凸形状とするとともに、その外周側を前記電極取り出し金具接続部よりも低くすることにより、この接続側の端面を金属製外筒内に配置してロウ付けを行う際に、前記ロウ付けによる接合部に流れ込まないロウ材を、前記電極取り出し金具の外周側の低部と金属製外筒の内面との間の空間に残留させることを特徴とするセラミックスヒータ型グロープラグ。 - 請求項1に記載のセラミックスヒータ型グロープラグにおいて、
前記セラミックスヒータの、電極取り出し金具接続側の端面を球面状に形成したことを特徴とするセラミックスヒータ型グロープラグ。 - 請求項1に記載のセラミックスヒータ型グロープラグにおいて、
前記セラミックスヒータの、電極取り出し金具接続側の端面をテーパ状に突出形成したことを特徴とするセラミックスヒータ型グロープラグ。 - 請求項1に記載のセラミックスヒータ型グロープラグにおいて、
前記セラミックスヒータの、電極取り出し金具接続側の端面を段部を有する凸形状に形成したことを特徴とするセラミックスヒータ型グロープラグ。 - 請求項1に記載のセラミックスヒータ型グロープラグにおいて、
前記セラミックスヒータの発熱体の他方の極を、前記凸形状部の表面に露出させるとともに、ロウ付けによりこの露出部と前記金属製外筒との電気的接続を行ったことを特徴とするセラミックスヒータ型グロープラグ。 - 請求項5に記載のセラミックスヒータ型グロープラグにおいて、
前記セラミックスヒータの発熱体の他方の極を、接続用の導電体を介して、電極取り出し金具接続側の端面に露出させたことを特徴とするセラミックスヒータ型グロープラグ。 - 請求項5または請求項6に記載のセラミックスヒータ型グロープラグにおいて、
前記一方の極を前記端面の頂部で電極取り出し金具に接続し、他方の極をその外周の金属製外筒寄りに露出させたことを特徴とするセラミックスヒータ型グロープラグ。
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