JP3662063B2 - アルコールの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、脂肪酸を含む脂肪酸エステルを水素化触媒存在下、接触還元反応を行わせてアルコールを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルコール、とりわけ高級アルコールは一般的に、天然油脂、脂肪酸、脂肪酸エステルを原料とする接触還元反応によって製造されている。このような製造方法においては、従来より副生物の生成や触媒の寿命といった点についての問題点があった。
一般的に行われる接触還元反応の反応条件は、水素化触媒の存在下、水素圧250〜300bar、温度200℃以上というものであるため、過度の反応が起こりがちである。その結果副生物が生成し、アルコールの品質の低下を招くという問題がある。また脂肪酸エステルを原料とする還元反応は発熱反応であるため、例えば反応器として反応塔を用いたとき、反応塔内の温度は入口温度よりも高くなり、より副生物の生成を促進する。
【0003】
副生物の問題を改善するための方法として、脂肪酸エステルの接触還元において、不活性成分を循環ガス中あるいは原料中に添加することによって副生物の生成を改善するというものがある。例えば、ドイツ特許DE−2613226号公報に開示されている方法は、循環水素中に不活性ガスを3〜30体積%添加させることにより炭化水素の生成を抑制するものであり、ドイツ特許DBP−1005497号公報に開示されている方法は、脂肪酸エステルに低級アルコールを25〜300モル%添加して炭化水素の生成を抑制するものである。しかしながらこれらの方法は、不活性ガスや低級アルコール等の不活性成分の昇温・冷却に伴うエネルギーのロスがあることや、反応終了後に製品と添加物との分離工程が必要であることから製造コストが上がり、経済的ではない。
【0004】
成形した触媒を塔内に固定化して用いる固定床反応器で接触還元反応を連続で行う場合、触媒寿命を長く維持することが重要で、触媒寿命は設備能力および生産性を大きく左右する因子である。塔内温度を見かけ上等温に維持して反応させることにより、反応初期における製品アルコール中に含まれる炭化水素やエーテル体のような副生物は低く抑えられるが、反応熱や原料中の不純物により長時間の運転中に触媒活性が劣化してくるため、反応率を維持するためには反応温度を上げていく操作を行う必要がある。反応温度を上げていくと、先に述べた副生物の量は増加する傾向にある。触媒の最終的な寿命は反応率、不純物及び副生物の量で決定されるため、見かけ上、等温反応にて反応を行った場合においても、過度の反応により副生した炭化水素やエーテル体によって製品アルコールの品質は次第に劣化し、高品質のアルコールを長時間連続して得ることは困難である。
また、粉末触媒を用いた流動床反応器においても、水素化還元反応の入口温度が高くかつ反応熱により塔内は更に高温になる為、多くの副生物の生成が起き、これを減少させることは困難である。
【0005】
そこで、イギリス特許GB−2250287号公報に開示されている方法は、脂肪酸エステルに水を1〜1.8重量%添加して触媒活性の復元あるいは維持を行うものであり、WO−9406738号公報に開示されている方法は、脂肪酸エステルに不活性水素キャリアを添加して触媒活性の向上を行うものである。しかしながらこれらの方法は、水、不活性水素キャリア等の不活性成分の昇温・冷却に伴うエネルギーのロスがあることや、反応終了後に製品と添加物との分離工程が必要であることから製造コストが上がり、経済的ではない。
【0006】
また、脂肪酸の水素化還元においては、触媒が脂肪酸によって激しい攻撃を受け、著しい触媒活性の低下が起こる。これを回避するため、脂肪酸を直接還元するのではなく脂肪酸エステルに一旦変換した後、これを水素化還元することによってアルコールを製造している。このような工程を経ずに、脂肪酸を直接水素化を行うための耐酸性触媒の開発がドイツ特許DE−3706658号公報、DE−3933138号公報に開示されている。しかしながら耐酸性触媒であっても触媒の活性劣化の問題は依然として残っており、改善の必要がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、脂肪酸エステルを原料として水素化触媒存在下、接触還元反応によりアルコールを製造する方法において、製品の後処理を行うことなく、エネルギーのロスをすることなく、かつ触媒の活性劣化を引き起こさない、極めて高品質で高純度のアルコールを製造する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者らは鋭意検討の結果、脂肪酸エステルを原料として水素化触媒存在下、接触還元反応によりアルコールを製造する方法において、原料である脂肪酸エステルに脂肪酸を含有させることにより、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
即ち、本発明の要旨は、
(1) 脂肪酸エステルを原料として水素化触媒存在下、接触還元反応によりアルコールを製造する方法において、原料である脂肪酸エステルに、脂肪酸を原料混合物(脂肪酸エステルと脂肪酸との混合物)中0.1〜30重量%となる量含有させることを特徴とするアルコールの製造方法、
(2) 脂肪酸の含有量が原料混合物中0.1〜5重量%である前記(1)記載の製造方法、
(3) 水素と、原料と脂肪酸との混合物(原料混合物)中のアシル基のモル比(水素分子:アシル基)が5:1〜500:1となるように水素と原料混合物を連続的に供給しつつ、水素圧20〜300bar、反応温度130〜300℃で接触還元反応を行う前記(1)又は(2)記載の製造方法、
(4) 水素化触媒が銅含有水素化触媒である前記(1)〜(3)いずれか記載の製造方法、
(5) 原料である脂肪酸エステル並びに含有させる脂肪酸が、椰子油、パーム油、又はパーム核油由来のものである前記(1)〜(4)いずれか記載の製造方法、に関するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法において、原料として用いられる脂肪酸エステルとしては特に限定されるものではなく、アルコールの原料として通常用いられる公知の物が使用できる。例えばエステルのアルコール部分の炭素数が1以上であって、エステルの脂肪酸部分が直鎖又は分枝鎖の飽和又は不飽和であって、エステル分子中にエステル結合を1以上含むものが挙げられる。さらには脂環式カルボン酸エステル及び芳香族カルボン酸エステルも挙げられる。
【0011】
上記のエステルのアルコール部分としては特に限定されるものではなく、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−エチルヘキサノール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、ジエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等が挙げられる。
【0012】
また、上記エステルの脂肪酸部分としては特に限定されるものではなく、例えばギ酸、酢酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、シュウ酸、マレイン酸、アジピン酸、セバシン酸、シクロヘキサンカルボン酸、安息香酸、フタル酸等が挙げられる。
【0013】
上記のような脂肪酸エステルの具体例としては、例えばカプロン酸メチル、カプリル酸メチル、カプリン酸メチル、ラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチル、ステアリン酸メチル、カプロン酸エチル、カプリル酸エチル、カプリン酸エチル、ラウリン酸エチル、ミリスチン酸エチル、パルミチン酸エチル、ステアリン酸エチル等が挙げられ、更には椰子油、パーム油、パーム核油、大豆油、菜種油、綿実油、オリーブ油、牛脂、魚油等に由来する脂肪酸のメチルエステル、エチルエステル、トリグリセライド等も挙げられる。特に椰子油、パーム油、パーム核油に由来する脂肪酸エステルが好ましい。これらの脂肪酸エステルは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0014】
また原料に含有させる脂肪酸としては特に限定されるものではないが、上記の脂肪酸エステルを構成する脂肪酸及び脂肪酸トリグリセライドを構成する脂肪酸等が挙げられる。具体的には、ギ酸、酢酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、シュウ酸、マレイン酸、アジピン酸、セバシン酸、シクロヘキサンカルボン酸、安息香酸、フタル酸等が挙げられ、好ましくはカプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等が挙げられる。特に椰子油、パーム油、パーム核油に由来するラウリン酸を含んだ脂肪酸は、触媒活性が大きく向上するため好ましい。これらの脂肪酸は単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
従って本発明においては、原料である脂肪酸エステル並びに含有させる脂肪酸は、椰子油、パーム油、又はパーム核油由来のものが好適である。
【0015】
上記脂肪酸は、接触還元反応の際に所定量が存在しておればよく、脂肪酸の添加の形態については限定されるものではない。例えば、脂肪酸エステルに脂肪酸を接触還元反応の前に添加することにより、所定量の脂肪酸を含有させることができる。脂肪酸を出発原料として合成した脂肪酸エステルを使用する場合、反応工程を制御又は精製工程を調整することにより所定の脂肪酸量に調整できる。また、不純物の除去工程などの接触還元反応の前工程で所定量の脂肪酸を生成させることにより、含有量の調整を行うこともできる。
【0016】
本発明において用いられる水素化触媒は通常水素化に用いられる公知のものでよく、特に限定されるものではない。例えば銅、レニウム、コバルト、貴金属等を主成分とした触媒が挙げられる。これらのうち、アルコールの選択的水素化の観点から銅含有水素化触媒が好ましい。銅含有水素化触媒としては、具体的にはCu−Cr、Cu−Zn、Cu−Si、Cu−Fe−Al、Cu−Zn−Ti等が挙げられる。また、その形態については特に限定されるものではなく、反応器の形式によって粉末、顆粒、錠剤等の形態から適宜選択すれば良い。
【0017】
次に、本発明の製造方法について具体的に説明する。
本発明においては、アルコールは接触還元反応により製造される。
本発明の製造方法に用いる反応器としては、接触還元反応が可能なものであれば特に限定されるものではなく、通常用いられる公知のものでよい。例えば触媒を流体で流動化させて接触還元反応を行う流動床反応器、触媒層全体が重力で徐々に落下する間に流体を供給することで接触還元反応を行う移動床反応器、及び触媒を充填固定化し流体を供給することで接触還元反応を行う固定床反応器等が挙げられる。
【0018】
原料の脂肪酸エステルに脂肪酸を含有させる量としては、脂肪酸の含有量が原料混合物中0.1〜30重量%であることがよく、0.1〜10重量%であることが好ましく、0.1〜5重量%であることがより好ましい。副生物の生成を抑制する観点から、脂肪酸の含有量が原料混合物中0.1重量%以上であることがよく、触媒の活性劣化を抑える観点から30重量%以下がよい。特に、脂肪酸の含有量が原料混合物中0.1〜5重量%であれば触媒活性の向上も生じるため好ましく、0.2〜4重量%では、さらに触媒活性の大きな向上が認められるためより好ましい。
【0019】
接触還元反応の際の水素の供給量としては特に限定されるものではなく、通常行われる公知の程度であれば所望の効果が達成される。
また、この際の水素圧としては特に限定されるものではなく、通常行われる公知の程度であれば所望の効果が達成される。さらにこの際の反応温度としては特に限定されるものではなく、通常行われる公知の程度であれば所望の効果が達成される。
しかしながら、水素の供給量としては水素と原料混合物中のアシル基のモル比(水素分子:アシル基)を5:1〜500:1とし、水素圧を20〜300barとし、かつ反応温度を130〜300℃として、水素と原料混合物を連続的に反応器に供給して接触還元反応を行うことが好ましい。
【0020】
また、水素の供給量としては、上記のモル比が10:1〜400:1とすることがより好ましく、20:1〜300:1とすることが特に好ましい。水素圧としては、25〜280barとすることがより好ましく、30〜250barとすることが特に好ましい。反応温度としては、160〜270℃とすることがより好ましく、180〜250℃とすることが特に好ましい。
ここで、反応速度を維持する観点から、上記モル比は5:1以上が好ましく、水素ガス量の増大による設備が大きくなることによるコストの増加を抑える観点から500:1以下が好ましい。また、アルコールへの反応速度を維持する観点から、水素圧は20bar以上が好ましく、高圧力による設備のコストアップを抑える観点から300bar以下が好ましい。さらに、反応速度を維持する観点から、反応温度は130℃以上が好ましく、反応のアルコール選択性を良好にする観点から300℃以下が好ましい。
【0021】
本発明の製造方法によって得られるアルコールは炭化水素やエーテル体の生成が少ない、良好な品質のものである。さらに、本発明の製造方法によると触媒の寿命が長くなるため、工業的に非常に有利である。
【0022】
上記の脂肪酸エステルや脂肪酸は、接触還元反応を行う前に不純物を取り除けば、その反応の際の触媒活性の低下が抑制され、特に接触還元反応に固定床反応器を用いた場合、触媒の活性寿命が飛躍的に延びる。従って、不純物を除去する工程を接触還元反応の前工程とすることは、さらに好ましい態様である。
不純物を取り除く方法としては、例えばガードリアクターを用いる方法がある。この方法は触媒を用いて化学反応によって不純物の除去を行う方法である。触媒としては、銅系またはニッケル系の触媒が用いられる。反応器としてはどのような反応器を用いてもよく、例えば流動床反応器、移動床反応器または固定床反応器等が挙げられる。脂肪酸エステル及び脂肪酸中に多く含まれる、硫黄分に代表される不純物は、ガードリアクターを介して脱不純物処理を行うことによってその大部分を除去することが可能である。
また、不純物を取り除く他の方法としては、蒸留、抽出等による脱硫黄、脱窒素、脱燐および脱ハロゲン処理等が挙げられる。
これらの方法は単独で行ってもよく、複数を組み合わせて行ってもよい。
【0023】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によりなんら限定されるものではない。
【0024】
実施例1
内径25mmφ、高さ2mの反応塔にCu−Cr触媒(日揮化学製N202D)を充填し還元活性化した。その後、ラウリン酸を0.1重量%含むパーム核油脂肪酸メチルを、原料混合物中のアシル基に対して30モル倍の水素流通下、230℃、200bar、原料混合物の液空間速度1.0(時間-1)の条件で水素化し、アルコールを得た。
【0025】
本実施例及び以下の実施例等において、鹸化価、酸価、ヒドロキシル価、活性劣化率、及び触媒活性比は次のようにして測定した。
鹸化価:JIS K0070によって測定を行い、試料1gを鹸化するのに要する水酸化カリウムの量(mg)で示した。
酸価:JIS K0070によって測定を行い、試料1g中の脂肪酸を中和するのに要する水酸化カリウムの量(mg)で示した。
ヒドロキシル価:JIS K0070によって測定を行い、試料1gをアセチル化した時に結合した酢酸を中和するのに要する水酸化カリウムの量(mg)で示した。
活性劣化率:初期活性を基準とした相対値の低下率(%)を、原料混合物通液量を触媒重量で除した値で除した時の割合〔%/(kg原料混合物/kg触媒)〕で示した。
触媒活性比:原料の鹸化価をSV0 、反応物の鹸化価をSV、反応平衡時の鹸化価をSVeとして、触媒活性を下記の式で求めた。なお、SVeは反応条件下での反応平衡状態における反応生成物の組成での、生成アルコールと原料脂肪酸エステルとの反応で得られるワックスエステルの重量分率を、原料混合物が全量ワックスエステルになった場合の鹸化価にかけ合わせた値として求めたものである。また、反応平衡状態での組成はムッツァールらの式(K.M.K.Muttzall and P.J.v.d.Berg,Chem.React.Engng.,Proceedings of the 4th European Symposium,1968,p.277,Pergamon Press,1971参照)を用いて求めた。
触媒活性=ln((SV0 −SVe)/(SV−SVe))
そして活性比は、脂肪酸含有量が0重量%のときの活性に対する比で示した。なお、実施例1〜4、7〜10、及び比較例1〜3ではSVe=2.1とした。
【0026】
また、副生物である炭化水素及びエーテル体は、サンプルをキャピラリー・ガスクロマトグラフィーにより分析して定量した。
【0027】
実施例2
原料混合物中のラウリン酸含量を4.5重量%とする以外は、実施例1と同様にしてアルコールを得た。
【0028】
実施例3
原料混合物中のラウリン酸含量を9.8重量%とする以外は、実施例1と同様にしてアルコールを得た。
【0029】
実施例4
原料混合物中のラウリン酸含量を26重量%とする以外は、実施例1と同様にしてアルコールを得た。
【0030】
比較例1
原料混合物中のラウリン酸含量を0.05重量%とする以外は、実施例1と同様にしてアルコールを得た。
【0031】
比較例2
原料混合物中のラウリン酸含量を54重量%とする以外は、実施例1と同様にしてアルコールを得た。
【0032】
比較例3
原料混合物中に脂肪酸を全く含有させずに実施例1と同様の処理を行い、アルコールを得た。
【0033】
実施例5
ラウリン酸を0.3重量%含むパーム核油脂肪酸メチルを、原料混合物中のアシル基に対して100モル倍の水素流通下、230℃、50bar、原料混合物の液空間速度0.5(時間-1)の条件で水素化し、アルコールを得た。なお、反応器及び触媒に関しては実施例1と同様であった。
【0034】
比較例4
原料混合物中のラウリン酸の含有量を0.05重量%とする以外は、実施例5と同様にしてアルコールを得た。
【0035】
比較例5
原料混合物中に脂肪酸を全く含有させずに実施例5と同様の処理を行い、アルコールを得た。
【0036】
実施例6
ラウリン酸を0.3重量%含むパーム核油脂肪酸トリグリセライドを、原料混合物中のアシル基に対して80モル倍の水素流通下、220℃、230bar、原料混合物の液空間速度0.5(時間-1)の条件で水素化し、アルコールを得た。なお、反応器及び触媒に関しては実施例1と同様であった。
【0037】
比較例6
原料混合物中のラウリン酸の含有量を0.05重量%とする以外は、実施例6と同様にしてアルコールを得た。
【0038】
比較例7
原料混合物中に脂肪酸を全く含有させずに実施例6と同様の処理を行い、アルコールを得た。
【0039】
実施例7
原料混合物中のラウリン酸の含有量を0.5重量%とする以外は、実施例1と同様にしてアルコールを得た。
【0040】
実施例8
原料混合物中のラウリン酸の含有量を1.0重量%とする以外は、実施例1と同様にしてアルコールを得た。
【0041】
実施例9
原料混合物中のラウリン酸の含有量を2.4重量%とする以外は、実施例1と同様にしてアルコールを得た。
【0042】
実施例10
原料混合物中のラウリン酸の含有量を0.2重量%とする以外は、実施例1と同様にしてアルコールを得た。
【0043】
上記実施例及び比較例における原料混合物、反応生成物等の分析結果、反応条件を表1、表2に示す。また図1に示すグラフは、上記実施例等から得られたデータに基づいて含有脂肪酸量と触媒活性比との関係を示したものである。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
表1及び表2より、次のことが分かった。
本発明の製造方法によって得られたアルコールは、対応する比較例において得られたアルコールと比較して、いずれも副生する炭化水素及びエーテル体が少ない良好な品質のものであった。さらには、反応生成物中の酸価が低いことから、反応終了後に製品と脂肪酸との分離工程が必要でないことが分かった。さらに、実施例の活性劣化率は、脂肪酸を添加していない比較例の活性劣化率と比較しても顕著な差はみられなかった。したがって、本発明の製造方法は触媒の活性劣化を引き起こさない、優れた方法であることが分かった。その上、表1及び図1より脂肪酸の含有量が0.1〜5重量%の範囲内である実施例2、7〜10では触媒活性比が高くなっており、触媒の活性を向上させていることが分かった。
【0047】
【発明の効果】
本発明の製造方法によれば、副生する炭化水素及びエーテル体が少ない、高品質で高純度のアルコールを製造することができる。また、含有させる脂肪酸もアルコールとなるため、副生物や含有させる化合物を除去するための後工程を省略することができる。さらに、本発明の製造方法によると触媒の活性劣化を引き起こさないため、工業的に非常に有利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、含有脂肪酸量と触媒活性比との関係を示すグラフである。
Claims (5)
- 脂肪酸エステルを原料として水素化触媒存在下、接触還元反応によりアルコールを製造する方法において、原料である脂肪酸エステルに、脂肪酸を原料混合物(脂肪酸エステルと脂肪酸との混合物)中0.1〜30重量%となる量含有させることを特徴とするアルコールの製造方法。
- 脂肪酸の含有量が原料混合物中0.1〜5重量%である請求項1記載の製造方法。
- 水素と、原料と脂肪酸との混合物(原料混合物)中のアシル基のモル比(水素分子:アシル基)が5:1〜500:1となるように水素と原料混合物を連続的に供給しつつ、水素圧20〜300bar、反応温度130〜300℃で接触還元反応を行う請求項1又は2記載の製造方法。
- 水素化触媒が銅含有水素化触媒である請求項1〜3いずれか記載の製造方法。
- 原料である脂肪酸エステル並びに含有させる脂肪酸が、椰子油、パーム油、又はパーム核油由来のものである請求項1〜4いずれか記載の製造方法。
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