JP2001247500A - アルコールの製造方法 - Google Patents
アルコールの製造方法Info
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- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】天然油脂、脂肪酸、脂肪酸エステルを接触還元
して製造される原料アルコールから、不純物であるカル
ボニル化合物含有量を低減させる方法を提供する。 【解決手段】接触還元反応の運転停止後、水素化触媒、
水素雰囲気の存在下、反応器内を前記原料アルコールの
融点以上の温度に保持し、運転再開時に少なくとも12
0℃以上にすることによって、触媒活性を維持、回復さ
せて不純物であるカルボニル化合物を減少させ、極めて
高品質、高純度なアルコールを連続的に製造する。
して製造される原料アルコールから、不純物であるカル
ボニル化合物含有量を低減させる方法を提供する。 【解決手段】接触還元反応の運転停止後、水素化触媒、
水素雰囲気の存在下、反応器内を前記原料アルコールの
融点以上の温度に保持し、運転再開時に少なくとも12
0℃以上にすることによって、触媒活性を維持、回復さ
せて不純物であるカルボニル化合物を減少させ、極めて
高品質、高純度なアルコールを連続的に製造する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原料アルコールを
連続的に反応器内に流通させ、水素化触媒の存在下に接
触還元反応を行ってカルボニル化合物含有量を低減させ
る、アルコールの製造方法に関する。さらに詳しくは、
運転の停止および再開の工程を含むアルコールの製造方
法であって、運転の停止および再開を一定条件下に行
い、連続的なアルコールの製造時に、従来と比較してカ
ルボニル化合物含有量を効率的に低減させ得る、アルコ
ールの製造方法に関する。
連続的に反応器内に流通させ、水素化触媒の存在下に接
触還元反応を行ってカルボニル化合物含有量を低減させ
る、アルコールの製造方法に関する。さらに詳しくは、
運転の停止および再開の工程を含むアルコールの製造方
法であって、運転の停止および再開を一定条件下に行
い、連続的なアルコールの製造時に、従来と比較してカ
ルボニル化合物含有量を効率的に低減させ得る、アルコ
ールの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アルコールは一般的に、天然油脂、脂肪
酸、脂肪酸エステルを原料とする接触還元反応によって
製造されている。このような製造方法においては、従
来、副生物の生成や触媒の寿命といった点が問題であ
る。
酸、脂肪酸エステルを原料とする接触還元反応によって
製造されている。このような製造方法においては、従
来、副生物の生成や触媒の寿命といった点が問題であ
る。
【0003】成形した触媒を塔内に固定化して用いる固
定床反応器で接触還元反応を連続で行う場合、特に触媒
寿命を長く維持することが重要であり、触媒寿命は設備
能力および生産性を大きく左右する。
定床反応器で接触還元反応を連続で行う場合、特に触媒
寿命を長く維持することが重要であり、触媒寿命は設備
能力および生産性を大きく左右する。
【0004】長時間にわたる運転では、反応熱や原料中
の不純物により触媒活性が劣化するため、反応率を維持
するために、反応温度を上げていく操作が行われる。し
かしながら、反応温度を上げていくと、更なる触媒劣
化、副生物の生成増加につながるので好ましくない。
の不純物により触媒活性が劣化するため、反応率を維持
するために、反応温度を上げていく操作が行われる。し
かしながら、反応温度を上げていくと、更なる触媒劣
化、副生物の生成増加につながるので好ましくない。
【0005】一方、触媒失活により運転停止せざるを得
なくなる前に、機械的破損、計画された上流装置、下流
装置、固定床反応器等の停止が原因で、一時的な運転の
停止を行うこともしばしば必要である。例えば、水素化
ニッケル触媒を有する固定床反応器を一時的に停止する
場合には、反応器内の水素ガスを窒素ガスで置換し、運
転を停止する。しかしながら、かかる条件下では、運転
停止中に触媒失活が生ずることがあり、通常、運転再開
直後に触媒活性の低下が認められる。
なくなる前に、機械的破損、計画された上流装置、下流
装置、固定床反応器等の停止が原因で、一時的な運転の
停止を行うこともしばしば必要である。例えば、水素化
ニッケル触媒を有する固定床反応器を一時的に停止する
場合には、反応器内の水素ガスを窒素ガスで置換し、運
転を停止する。しかしながら、かかる条件下では、運転
停止中に触媒失活が生ずることがあり、通常、運転再開
直後に触媒活性の低下が認められる。
【0006】固定床反応器による連続的なアルコール製
造時において触媒活性の維持または回復を行なう方法に
ついては、これまでにいくつかの報告がある。しかしな
がら、それらはコスト面において十分満足できるもので
はない。例えば、イギリス特許GB−2250287号
公報に開示されている方法またはWO−9406738
号公報に開示されている方法があるが、それらの方法で
使用する水、不活性水素キャリア等の昇温・冷却に伴う
エネルギーのロスや、反応終了後に製品と添加物との分
離工程が必要となることから製造コストが上がることに
なる。
造時において触媒活性の維持または回復を行なう方法に
ついては、これまでにいくつかの報告がある。しかしな
がら、それらはコスト面において十分満足できるもので
はない。例えば、イギリス特許GB−2250287号
公報に開示されている方法またはWO−9406738
号公報に開示されている方法があるが、それらの方法で
使用する水、不活性水素キャリア等の昇温・冷却に伴う
エネルギーのロスや、反応終了後に製品と添加物との分
離工程が必要となることから製造コストが上がることに
なる。
【0007】また、運転の停止時に反応器は冷却される
が、アルコールの原料の融点が高い場合、反応器内での
アルコールの原料の固化を防ぐことが必要となる。かか
る場合、融点が室温以下のアルコールで置換後に反応器
を冷却することになり、運転の再開の際に置換したアル
コールが製品に混入し純度が低下する。それゆえ、置換
したアルコールを反応器内から除去する工程がさらに必
要となる。
が、アルコールの原料の融点が高い場合、反応器内での
アルコールの原料の固化を防ぐことが必要となる。かか
る場合、融点が室温以下のアルコールで置換後に反応器
を冷却することになり、運転の再開の際に置換したアル
コールが製品に混入し純度が低下する。それゆえ、置換
したアルコールを反応器内から除去する工程がさらに必
要となる。
【0008】このように、アルコールの製造時において
は、種々の要因により触媒が劣化することになり、カル
ボニル化合物低減の効率が悪くなる。また、触媒の劣化
は、運転停止時に反応器を冷却保持する際にも見られ
る。しかも、運転停止により、前記したように、製品ア
ルコールの純度の低下が生ずるに至る場合がある。
は、種々の要因により触媒が劣化することになり、カル
ボニル化合物低減の効率が悪くなる。また、触媒の劣化
は、運転停止時に反応器を冷却保持する際にも見られ
る。しかも、運転停止により、前記したように、製品ア
ルコールの純度の低下が生ずるに至る場合がある。
【0009】一方、触媒の活性が維持されている場合、
製品アルコールに副生物として存在するカルボニル化合
物を、一定条件下に低減させることができる。水素化触
媒の存在下でカルボニル化合物を水素ガスと接触還元反
応させて対応するアルコール類に転化する方法は一般に
公知であり、例えば、包括的な説明が、“Basicp
rinciples of Organic Chem
istry「有機化学」”(著者J.D.Robert
s、訳者;大木道則、1969年出版)に記載されてお
り、固定床反応器を用いた場合の反応については、
“A.I.Ch.E.journal 第3巻,第46
2頁,1957年”に記載されている。また、特表平3
−501483号公報においても、Ni・Pd・Pt触
媒からなる固定床反応器を用いるアルデヒドの水添方法
に関し、開示がなされている。しかしながら、これら文
献等で開示されている条件を満たし得るのは、連続的な
アルコール製造の初期のみであり、アルコール製造が長
時間にわたって行われるような場合には、触媒活性の低
下が進み、副生物の生成も多くなり、アルコール製造時
に同時にカルボニル化合物を低減させることは困難であ
る。
製品アルコールに副生物として存在するカルボニル化合
物を、一定条件下に低減させることができる。水素化触
媒の存在下でカルボニル化合物を水素ガスと接触還元反
応させて対応するアルコール類に転化する方法は一般に
公知であり、例えば、包括的な説明が、“Basicp
rinciples of Organic Chem
istry「有機化学」”(著者J.D.Robert
s、訳者;大木道則、1969年出版)に記載されてお
り、固定床反応器を用いた場合の反応については、
“A.I.Ch.E.journal 第3巻,第46
2頁,1957年”に記載されている。また、特表平3
−501483号公報においても、Ni・Pd・Pt触
媒からなる固定床反応器を用いるアルデヒドの水添方法
に関し、開示がなされている。しかしながら、これら文
献等で開示されている条件を満たし得るのは、連続的な
アルコール製造の初期のみであり、アルコール製造が長
時間にわたって行われるような場合には、触媒活性の低
下が進み、副生物の生成も多くなり、アルコール製造時
に同時にカルボニル化合物を低減させることは困難であ
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アルコール
の製造において用いられる触媒の活性を、連続的なアル
コールの製造時において、コスト的不利益を伴わず、十
分に維持、回復させ、該触媒により原料アルコール中に
存在するカルボニル化合物を水素雰囲気下に接触還元
し、その含有量を低減させる、極めて高品質で高純度な
アルコールの製造方法を提供することを課題とする。
の製造において用いられる触媒の活性を、連続的なアル
コールの製造時において、コスト的不利益を伴わず、十
分に維持、回復させ、該触媒により原料アルコール中に
存在するカルボニル化合物を水素雰囲気下に接触還元
し、その含有量を低減させる、極めて高品質で高純度な
アルコールの製造方法を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、
(1) カルボニル化合物を含有する原料アルコールを
連続的に反応器内に流通させ、水素化触媒の存在下にカ
ルボニル化合物含有量を低減させる、運転の停止および
再開の工程を含むアルコールの製造方法であって、運転
停止後、反応器内を水素雰囲気下に前記原料アルコール
の融点以上の温度に保持し、次いで運転の再開を行う、
カルボニル化合物含有量の低減したアルコールの製造方
法、(2) カルボニル化合物を含有する原料アルコー
ルを連続的に反応器内に流通させ、水素化触媒の存在下
にカルボニル化合物含有量を低減させる、運転の停止お
よび再開の工程を含むアルコールの製造方法であって、
運転の再開時に、水素雰囲気下で反応器内の温度を少な
くとも一時は120℃以上とする、カルボニル化合物含
有量の低減したアルコールの製造方法、並びに(3)
カルボニル化合物を含有する原料アルコールを連続的に
反応器内に流通させ、水素化触媒の存在下にカルボニル
化合物含有量を低減させる、運転の停止および再開の工
程を含むアルコールの製造方法であって、運転停止後、
反応器内を水素雰囲気下に前記原料アルコールの融点以
上の温度に保持し、次いで運転の再開時に、水素雰囲気
下で反応器内の温度を少なくとも一時は120℃以上と
する、カルボニル化合物含有量の低減したアルコールの
製造方法、に関する。
(1) カルボニル化合物を含有する原料アルコールを
連続的に反応器内に流通させ、水素化触媒の存在下にカ
ルボニル化合物含有量を低減させる、運転の停止および
再開の工程を含むアルコールの製造方法であって、運転
停止後、反応器内を水素雰囲気下に前記原料アルコール
の融点以上の温度に保持し、次いで運転の再開を行う、
カルボニル化合物含有量の低減したアルコールの製造方
法、(2) カルボニル化合物を含有する原料アルコー
ルを連続的に反応器内に流通させ、水素化触媒の存在下
にカルボニル化合物含有量を低減させる、運転の停止お
よび再開の工程を含むアルコールの製造方法であって、
運転の再開時に、水素雰囲気下で反応器内の温度を少な
くとも一時は120℃以上とする、カルボニル化合物含
有量の低減したアルコールの製造方法、並びに(3)
カルボニル化合物を含有する原料アルコールを連続的に
反応器内に流通させ、水素化触媒の存在下にカルボニル
化合物含有量を低減させる、運転の停止および再開の工
程を含むアルコールの製造方法であって、運転停止後、
反応器内を水素雰囲気下に前記原料アルコールの融点以
上の温度に保持し、次いで運転の再開時に、水素雰囲気
下で反応器内の温度を少なくとも一時は120℃以上と
する、カルボニル化合物含有量の低減したアルコールの
製造方法、に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明のアルコールの製造方法に
おいて用いられる原料アルコールとは、カルボニル化合
物を含有するアルコールであり、本発明の方法において
処理対象となるアルコールをいう。かかるアルコールの
カルボニル濃度は特に限定されないが、原料アルコール
中に1万ppm以内の量を含有するものが通常用いられ
る。ここで、カルボニル濃度とは、原料アルコール中に
含まれるカルボニル基の濃度を示しており、日本油化学
協会編「基準油脂分析試験法」に従ってカルボニル価
〔COV;試料1g中に含まれるカルボニル基のモル数
(μmol/g)〕を求め、該COVにカルボニル基の
分子量28を乗ずることにより算出する。尚、COVの
測定においては、前記試験法のベンゼンにかえてトルエ
ンを用いる。
おいて用いられる原料アルコールとは、カルボニル化合
物を含有するアルコールであり、本発明の方法において
処理対象となるアルコールをいう。かかるアルコールの
カルボニル濃度は特に限定されないが、原料アルコール
中に1万ppm以内の量を含有するものが通常用いられ
る。ここで、カルボニル濃度とは、原料アルコール中に
含まれるカルボニル基の濃度を示しており、日本油化学
協会編「基準油脂分析試験法」に従ってカルボニル価
〔COV;試料1g中に含まれるカルボニル基のモル数
(μmol/g)〕を求め、該COVにカルボニル基の
分子量28を乗ずることにより算出する。尚、COVの
測定においては、前記試験法のベンゼンにかえてトルエ
ンを用いる。
【0013】原料アルコールは通常用いられる公知の物
質から製造されたアルコールが使用できる。かかるアル
コールの原料としては、具体的には、脂肪酸エステル、
脂肪酸トリグリセリド、脂肪酸等を挙げることができ
る。
質から製造されたアルコールが使用できる。かかるアル
コールの原料としては、具体的には、脂肪酸エステル、
脂肪酸トリグリセリド、脂肪酸等を挙げることができ
る。
【0014】脂肪酸エステルとしては、例えばカプロン
酸メチル、カプリル酸メチル、カプリン酸メチル、ラウ
リン酸メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチ
ル、ステアリン酸メチル、カプロン酸エチル、カプリル
酸エチル、カプリン酸エチル、ラウリン酸エチル、ミリ
スチン酸エチル、パルミチン酸エチル、ステアリン酸エ
チル等が挙げられる。
酸メチル、カプリル酸メチル、カプリン酸メチル、ラウ
リン酸メチル、ミリスチン酸メチル、パルミチン酸メチ
ル、ステアリン酸メチル、カプロン酸エチル、カプリル
酸エチル、カプリン酸エチル、ラウリン酸エチル、ミリ
スチン酸エチル、パルミチン酸エチル、ステアリン酸エ
チル等が挙げられる。
【0015】脂肪酸トリグリセリドとしては、例えば椰
子油、パーム油、パーム核油、大豆油、菜種油、綿実
油、オリーブ油、牛脂、魚油等の油脂が挙げられる。
子油、パーム油、パーム核油、大豆油、菜種油、綿実
油、オリーブ油、牛脂、魚油等の油脂が挙げられる。
【0016】脂肪酸としては、例えばギ酸、酢酸、カプ
ロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリス
チン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン
酸、オレイン酸、シュウ酸、マレイン酸、アジピン酸、
セバシン酸、シクロヘキサンカルボン酸、安息香酸、フ
タル酸等が挙げられる。
ロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリス
チン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン
酸、オレイン酸、シュウ酸、マレイン酸、アジピン酸、
セバシン酸、シクロヘキサンカルボン酸、安息香酸、フ
タル酸等が挙げられる。
【0017】これらアルコール原料は、単独で用いても
よく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
よく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0018】原料アルコールの調製は、公知の方法によ
り行なうことができる。原料アルコールの調製に用いら
れる水素化触媒は通常水素化に用いられる公知のもので
よく、特に限定されるものではない。例えば、銅、レニ
ウム、コバルト、貴金属等を主成分とした触媒が挙げら
れる。これらのうち、アルコールの選択的水素化の観点
からは、銅含有水素化触媒が好ましい。銅含有水素化触
媒としては、具体的にはCu−Cr、Cu−Zn、Cu
−Si、Cu−Fe−Al、Cu−Zn−Ti等が挙げ
られる。しかしながら、かかる触媒でアルコールの製造
を行った場合には、得られた原料アルコール中にカルボ
ニル化合物が副生するため、その量の低減を行なう目的
で原料アルコールを触媒としてNi触媒を充填した反応
器にカルボニル化合物含有量の低減に好適な条件下に流
通させて、カルボニル化合物含有量の低減したアルコー
ルを製造する。
り行なうことができる。原料アルコールの調製に用いら
れる水素化触媒は通常水素化に用いられる公知のもので
よく、特に限定されるものではない。例えば、銅、レニ
ウム、コバルト、貴金属等を主成分とした触媒が挙げら
れる。これらのうち、アルコールの選択的水素化の観点
からは、銅含有水素化触媒が好ましい。銅含有水素化触
媒としては、具体的にはCu−Cr、Cu−Zn、Cu
−Si、Cu−Fe−Al、Cu−Zn−Ti等が挙げ
られる。しかしながら、かかる触媒でアルコールの製造
を行った場合には、得られた原料アルコール中にカルボ
ニル化合物が副生するため、その量の低減を行なう目的
で原料アルコールを触媒としてNi触媒を充填した反応
器にカルボニル化合物含有量の低減に好適な条件下に流
通させて、カルボニル化合物含有量の低減したアルコー
ルを製造する。
【0019】ここで、低減されるカルボニル化合物とし
ては、炭素数2〜25の脂肪酸アルデヒド類、アルデヒ
ド誘導体及びケトン類が挙げられる。アルデヒド類に
は、アセトアルデヒド、プロパナール、n及びl−ブタ
ナール、n及びl−ペンタナール、n及びl−ヘキサナ
ール、n及びl−ヘプタナール、n及びl−オクタナー
ル、n及びl−ノナナール、n及びl−デカナール、炭
素数11〜25のアルカナール等が考えられる。アルデ
ヒド誘導体とは、アルデヒド類が出発物質となって副生
した化合物であり、例えば、アルドール化、アルドール
縮合、ヒドロホルミル化、置換又は付加反応によって副
生する化合物である。ケトン類には、アセトン、メチル
エチルケトン、ジエチルケトン、ヘキサノン類、ヘプタ
ン類、オクタノン類、さらにより高級なケトン類があ
る。原料アルコール中に含まれるカルボニル化合物は、
これら化合物単独であっても、2種以上が混入していて
もよい。
ては、炭素数2〜25の脂肪酸アルデヒド類、アルデヒ
ド誘導体及びケトン類が挙げられる。アルデヒド類に
は、アセトアルデヒド、プロパナール、n及びl−ブタ
ナール、n及びl−ペンタナール、n及びl−ヘキサナ
ール、n及びl−ヘプタナール、n及びl−オクタナー
ル、n及びl−ノナナール、n及びl−デカナール、炭
素数11〜25のアルカナール等が考えられる。アルデ
ヒド誘導体とは、アルデヒド類が出発物質となって副生
した化合物であり、例えば、アルドール化、アルドール
縮合、ヒドロホルミル化、置換又は付加反応によって副
生する化合物である。ケトン類には、アセトン、メチル
エチルケトン、ジエチルケトン、ヘキサノン類、ヘプタ
ン類、オクタノン類、さらにより高級なケトン類があ
る。原料アルコール中に含まれるカルボニル化合物は、
これら化合物単独であっても、2種以上が混入していて
もよい。
【0020】本発明の製造方法に用いるカルボニル化合
物含有量の低減のための反応器としては、接触還元反応
が可能な固定床反応器である。
物含有量の低減のための反応器としては、接触還元反応
が可能な固定床反応器である。
【0021】カルボニル化合物含有量の低減のために用
いる触媒としては、例えば、従来使用されている、シリ
カ、アルミナ、シリカ−アルミナ等の担体付きニッケル
系触媒が挙げられる。これら水素化触媒の形態について
は特に限定されるものではなく、反応器の形式によって
粉末、顆粒、錠剤等の形態から適宜選択される。
いる触媒としては、例えば、従来使用されている、シリ
カ、アルミナ、シリカ−アルミナ等の担体付きニッケル
系触媒が挙げられる。これら水素化触媒の形態について
は特に限定されるものではなく、反応器の形式によって
粉末、顆粒、錠剤等の形態から適宜選択される。
【0022】カルボニル化合物含有量を低減するのに適
した圧力および温度条件としては、例えば、反応器の圧
力を好ましくは5〜100気圧、より好ましくは8〜5
0気圧とし、反応器内の温度を好ましくは50〜200
℃、より好ましくは60〜120℃という条件下とし、
水素雰囲気下においてNi系触媒によりカルボニル化合
物を接触還元することにより、カルボニル化合物含有量
を低減させつつアルコールの製造を行うことが好まし
い。
した圧力および温度条件としては、例えば、反応器の圧
力を好ましくは5〜100気圧、より好ましくは8〜5
0気圧とし、反応器内の温度を好ましくは50〜200
℃、より好ましくは60〜120℃という条件下とし、
水素雰囲気下においてNi系触媒によりカルボニル化合
物を接触還元することにより、カルボニル化合物含有量
を低減させつつアルコールの製造を行うことが好まし
い。
【0023】カルボニル化合物含有量の低減のための接
触還元反応における水素ガス流量としては、操作圧力を
保持することが可能であればよく、原料アルコールに溶
解する水素ガスと、原料アルコール中のカルボニル化合
物とが反応し、完全にアルコールに変換されるに十分な
化学量論水素量の総和以上となればよい。
触還元反応における水素ガス流量としては、操作圧力を
保持することが可能であればよく、原料アルコールに溶
解する水素ガスと、原料アルコール中のカルボニル化合
物とが反応し、完全にアルコールに変換されるに十分な
化学量論水素量の総和以上となればよい。
【0024】また、固定床反応器に供給される原料アル
コールと水素ガスの流動方向は下方並流、上方並流、向
流操作のいずれであってもよい。
コールと水素ガスの流動方向は下方並流、上方並流、向
流操作のいずれであってもよい。
【0025】運転停止の操作は、原料アルコールの供給
の停止と水素ガスの供給の停止により行う。この場合の
手順は、どちらが先でも、また、同時でもよいが、反応
器内に残存するアルコールを少なくするためには、アル
コールの供給停止が先の方が好ましい。その際、反応器
内を水素雰囲気のままの状態で、反応器内の温度を原料
アルコールの融点以上の温度に保持する。反応器内の圧
力については運転条件の圧力とするのが好ましい。保持
時間は、機械的破損の場合、修理等に必要な期間必要で
あり、計画された運転停止の場合には、運転停止期間は
上流・下流装置のメンテナンスに必要な時間が保持時間
となる。例えば、保持時間としては、通常1ヵ月程度で
あるが、2〜3ヵ月とすることも可能である。かかる保
持中の温度は、触媒活性維持の観点から、可能な限り低
い方が好ましく、原料アルコールの供給を停止後、必要
に応じ水素ガスだけを供給して、反応器を原料アルコー
ルの融点以上の温度範囲内で冷却することが好ましい。
反応器内の温度を下げた後に水素の供給を停止する。こ
のように、運転停止後、かかる条件下に反応器を水素雰
囲気として保持することにより、反応器内に残存するア
ルコールの分解が抑えられ、また、分解が生じて触媒の
失活に導くCOが生じたとしても水素と反応して除去さ
れるので、触媒の活性を維持、回復することができる。
また、反応器内の温度を原料アルコールの融点以上に設
定することで、反応器内の原料アルコールの固化を防止
できる。
の停止と水素ガスの供給の停止により行う。この場合の
手順は、どちらが先でも、また、同時でもよいが、反応
器内に残存するアルコールを少なくするためには、アル
コールの供給停止が先の方が好ましい。その際、反応器
内を水素雰囲気のままの状態で、反応器内の温度を原料
アルコールの融点以上の温度に保持する。反応器内の圧
力については運転条件の圧力とするのが好ましい。保持
時間は、機械的破損の場合、修理等に必要な期間必要で
あり、計画された運転停止の場合には、運転停止期間は
上流・下流装置のメンテナンスに必要な時間が保持時間
となる。例えば、保持時間としては、通常1ヵ月程度で
あるが、2〜3ヵ月とすることも可能である。かかる保
持中の温度は、触媒活性維持の観点から、可能な限り低
い方が好ましく、原料アルコールの供給を停止後、必要
に応じ水素ガスだけを供給して、反応器を原料アルコー
ルの融点以上の温度範囲内で冷却することが好ましい。
反応器内の温度を下げた後に水素の供給を停止する。こ
のように、運転停止後、かかる条件下に反応器を水素雰
囲気として保持することにより、反応器内に残存するア
ルコールの分解が抑えられ、また、分解が生じて触媒の
失活に導くCOが生じたとしても水素と反応して除去さ
れるので、触媒の活性を維持、回復することができる。
また、反応器内の温度を原料アルコールの融点以上に設
定することで、反応器内の原料アルコールの固化を防止
できる。
【0026】運転を再開する場合は、保持時における反
応器内のガスの種類に関わらず、再開時に水素ガスの供
給を開始し、反応器の圧力をカルボニル化合物低減に適
した圧力、例えば、5〜100気圧とし、反応器内の温
度を少なくとも一時は120℃以上、好ましくは150
℃以上とし、その時間は特に限定されないが、好ましく
は2時間以上、さらに好ましくは4時間以上運転して触
媒の活性化を行なう。この時、原料アルコールを水素ガ
スと共に供給してもよい。次いで、カルボニル化合物含
有量低減に適した温度および圧力に設定し、水素ガスと
共に原料アルコールを供給していない場合には原料アル
コールの供給を開始し、カルボニル化合物含有量の低減
したアルコールの製造を再開する。このような処理を行
うことで、運転停止後の保持中に触媒に付着したCOを
水素と反応させて除去することができるので、かかる触
媒を活性化でき、また、従来のように徐々に反応器内の
温度を上昇させる場合と比較して、即座に触媒が反応に
関与できるようになる。
応器内のガスの種類に関わらず、再開時に水素ガスの供
給を開始し、反応器の圧力をカルボニル化合物低減に適
した圧力、例えば、5〜100気圧とし、反応器内の温
度を少なくとも一時は120℃以上、好ましくは150
℃以上とし、その時間は特に限定されないが、好ましく
は2時間以上、さらに好ましくは4時間以上運転して触
媒の活性化を行なう。この時、原料アルコールを水素ガ
スと共に供給してもよい。次いで、カルボニル化合物含
有量低減に適した温度および圧力に設定し、水素ガスと
共に原料アルコールを供給していない場合には原料アル
コールの供給を開始し、カルボニル化合物含有量の低減
したアルコールの製造を再開する。このような処理を行
うことで、運転停止後の保持中に触媒に付着したCOを
水素と反応させて除去することができるので、かかる触
媒を活性化でき、また、従来のように徐々に反応器内の
温度を上昇させる場合と比較して、即座に触媒が反応に
関与できるようになる。
【0027】
【実施例】実施例1 内径25mmの固定床反応器に高さ約160mm市販触
媒を充填し、これを水素雰囲気下に150℃で8時間加
熱して活性化した。その後、カルボニル化合物濃度10
0ppm含有ステアリルアルコールを水素ガスと共に連
続的に反応器内に流通し、カルボニル化合物の低減を行
ないつつアルコールの製造を行った。運転停止前の反応
条件は以下の通りである。 反応条件:反応圧力 7KG 反応温度 80℃ 触媒 Ni/Si/Al触媒 (エンゲルハルド社製、商品名:Ni−5256 E3/64) 原料流量 800ml/hr 水素ガス流量 6NL/hr
媒を充填し、これを水素雰囲気下に150℃で8時間加
熱して活性化した。その後、カルボニル化合物濃度10
0ppm含有ステアリルアルコールを水素ガスと共に連
続的に反応器内に流通し、カルボニル化合物の低減を行
ないつつアルコールの製造を行った。運転停止前の反応
条件は以下の通りである。 反応条件:反応圧力 7KG 反応温度 80℃ 触媒 Ni/Si/Al触媒 (エンゲルハルド社製、商品名:Ni−5256 E3/64) 原料流量 800ml/hr 水素ガス流量 6NL/hr
【0028】しばらく原料及び水素ガスを流通させた
後、原料及び水素ガスの供給を停止し、反応器温度を7
0℃まで冷却した。反応条件の圧力のまま、反応器内を
水素雰囲気下、70℃で運転を停止した。約150時間
後、上記の反応条件下で水素ガス及び原料の供給を再開
し、カルボニル化合物の低減反応を行った。運転停止前
と原料アルコール供給を再開して反応条件に達してから
8時間後のカルボニル化合物濃度を測定した。結果を表
1に示す。
後、原料及び水素ガスの供給を停止し、反応器温度を7
0℃まで冷却した。反応条件の圧力のまま、反応器内を
水素雰囲気下、70℃で運転を停止した。約150時間
後、上記の反応条件下で水素ガス及び原料の供給を再開
し、カルボニル化合物の低減反応を行った。運転停止前
と原料アルコール供給を再開して反応条件に達してから
8時間後のカルボニル化合物濃度を測定した。結果を表
1に示す。
【0029】
【表1】
【0030】比較例1 内径25mmの固定床反応器に高さ約160mmの前記
触媒を充填し、これを実施例1と同様にして活性化し
た。その後、カルボニル化合物濃度100ppm含有ス
テアリルアルコールを水素ガスと共に連続的に反応器内
に流通し、実施例1の条件でカルボニル化合物の低減を
行ないつつアルコールの製造を行った。
触媒を充填し、これを実施例1と同様にして活性化し
た。その後、カルボニル化合物濃度100ppm含有ス
テアリルアルコールを水素ガスと共に連続的に反応器内
に流通し、実施例1の条件でカルボニル化合物の低減を
行ないつつアルコールの製造を行った。
【0031】しばらく原料及び水素ガスを流通させた
後、原料及び水素ガスの供給を停止し、反応器温度を7
0℃まで冷却した。反応器内の水素をブローし、窒素置
換した後、反応器内を窒素雰囲気下、70℃で運転を停
止した。約150時間後、反応器内を水素置換し、水素
ガスを供給した。それと共に原料の供給を再開し、上記
の反応条件下にてカルボニル化合物の低減反応を行っ
た。運転停止前と原料アルコール供給を再開して反応条
件に達してから8時間後のカルボニル化合物濃度を測定
した。結果を表2に示す。
後、原料及び水素ガスの供給を停止し、反応器温度を7
0℃まで冷却した。反応器内の水素をブローし、窒素置
換した後、反応器内を窒素雰囲気下、70℃で運転を停
止した。約150時間後、反応器内を水素置換し、水素
ガスを供給した。それと共に原料の供給を再開し、上記
の反応条件下にてカルボニル化合物の低減反応を行っ
た。運転停止前と原料アルコール供給を再開して反応条
件に達してから8時間後のカルボニル化合物濃度を測定
した。結果を表2に示す。
【0032】
【表2】
【0033】実施例2 内径25mmの固定床反応器に高さ約160mmの前記
触媒を充填し、これを実施例1と同様にして活性化し
た。その後、カルボニル化合物濃度100ppm含有ス
テアリルアルコールを水素ガスと共に連続的に流通し、
実施例1の条件でカルボニル化合物の低減を行ないつつ
アルコールの製造を行った。
触媒を充填し、これを実施例1と同様にして活性化し
た。その後、カルボニル化合物濃度100ppm含有ス
テアリルアルコールを水素ガスと共に連続的に流通し、
実施例1の条件でカルボニル化合物の低減を行ないつつ
アルコールの製造を行った。
【0034】しばらく原料及び水素ガスを流通させた
後、原料及び水素ガスの供給を停止し、反応器温度を7
0℃まで冷却した。反応器内の水素をブローし、窒素置
換した後、反応器内を窒素雰囲気下、70℃で運転を停
止した。約150時間後、反応器内を水素置換し、原料
アルコールと共に水素ガスを供給した。運転の再開時の
温度を150℃にする以外は運転停止前と同様の条件に
設定して8時間運転を行ない、触媒を再活性化した。運
転停止前と触媒再活性化後、反応条件に達してから8時
間後のカルボニル化合物濃度を測定した。結果を表3に
示す。
後、原料及び水素ガスの供給を停止し、反応器温度を7
0℃まで冷却した。反応器内の水素をブローし、窒素置
換した後、反応器内を窒素雰囲気下、70℃で運転を停
止した。約150時間後、反応器内を水素置換し、原料
アルコールと共に水素ガスを供給した。運転の再開時の
温度を150℃にする以外は運転停止前と同様の条件に
設定して8時間運転を行ない、触媒を再活性化した。運
転停止前と触媒再活性化後、反応条件に達してから8時
間後のカルボニル化合物濃度を測定した。結果を表3に
示す。
【0035】
【表3】
【0036】本発明に従って運転を停止し、保持した場
合、運転再開8時間後における原料アルコール中のカル
ボニル化合物の増加は認められなかった(実施例1)。
また、窒素置換して保持した場合であっても、本発明に
従って再開を行い触媒を再活性化したところ、実施例1
と同様、運転再開8時間後におけるカルボニル化合物の
増加は認められなかった(実施例2)。一方、窒素置換
して保持し、再開時にも本発明に規定する条件に設定し
なかった比較例1では、運転再開8時間後において、原
料アルコール中のカルボニル化合物の増加が見られた。
合、運転再開8時間後における原料アルコール中のカル
ボニル化合物の増加は認められなかった(実施例1)。
また、窒素置換して保持した場合であっても、本発明に
従って再開を行い触媒を再活性化したところ、実施例1
と同様、運転再開8時間後におけるカルボニル化合物の
増加は認められなかった(実施例2)。一方、窒素置換
して保持し、再開時にも本発明に規定する条件に設定し
なかった比較例1では、運転再開8時間後において、原
料アルコール中のカルボニル化合物の増加が見られた。
【0037】
【発明の効果】アルコールの製造時、本発明に従って、
運転の停止、保持および再開を行なうことにより、カル
ボニル化合物含有量の低減化のための水素化触媒の活性
を維持、回復させることができる。かかる水素化触媒に
より、原料アルコール中に存在するカルボニル化合物を
接触還元し、その含有量を効率よく低減させることによ
り、極めて高品質で高純度なアルコールの製造を行うこ
とができる。
運転の停止、保持および再開を行なうことにより、カル
ボニル化合物含有量の低減化のための水素化触媒の活性
を維持、回復させることができる。かかる水素化触媒に
より、原料アルコール中に存在するカルボニル化合物を
接触還元し、その含有量を効率よく低減させることによ
り、極めて高品質で高純度なアルコールの製造を行うこ
とができる。
フロントページの続き Fターム(参考) 4H006 AA02 AC11 AC42 AD31 BA05 BA16 BA20 BA21 BA22 BA55 BA61 BC10 BC11 BE20 4H039 CA60 CB20
Claims (3)
- 【請求項1】 カルボニル化合物を含有する原料アルコ
ールを連続的に反応器内に流通させ、水素化触媒の存在
下にカルボニル化合物含有量を低減させる、運転の停止
および再開の工程を含むアルコールの製造方法であっ
て、運転停止後、反応器内を水素雰囲気下に前記原料ア
ルコールの融点以上の温度に保持し、次いで運転の再開
を行う、カルボニル化合物含有量の低減したアルコール
の製造方法。 - 【請求項2】 カルボニル化合物を含有する原料アルコ
ールを連続的に反応器内に流通させ、水素化触媒の存在
下にカルボニル化合物含有量を低減させる、運転の停止
および再開の工程を含むアルコールの製造方法であっ
て、運転の再開時に、水素雰囲気下で反応器内の温度を
少なくとも一時は120℃以上とする、カルボニル化合
物含有量の低減したアルコールの製造方法。 - 【請求項3】 カルボニル化合物を含有する原料アルコ
ールを連続的に反応器内に流通させ、水素化触媒の存在
下にカルボニル化合物含有量を低減させる、運転の停止
および再開の工程を含むアルコールの製造方法であっ
て、運転停止後、反応器内を水素雰囲気下に前記原料ア
ルコールの融点以上の温度に保持し、次いで運転の再開
時に、水素雰囲気下で反応器内の温度を少なくとも一時
は120℃以上とする、カルボニル化合物含有量の低減
したアルコールの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000061754A JP2001247500A (ja) | 2000-03-07 | 2000-03-07 | アルコールの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000061754A JP2001247500A (ja) | 2000-03-07 | 2000-03-07 | アルコールの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001247500A true JP2001247500A (ja) | 2001-09-11 |
Family
ID=18581852
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000061754A Pending JP2001247500A (ja) | 2000-03-07 | 2000-03-07 | アルコールの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001247500A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116332899A (zh) * | 2023-02-10 | 2023-06-27 | 成都中科凯特科技有限公司 | 一种利用氢转移精制甲醛衍生物的方法 |
-
2000
- 2000-03-07 JP JP2000061754A patent/JP2001247500A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN116332899A (zh) * | 2023-02-10 | 2023-06-27 | 成都中科凯特科技有限公司 | 一种利用氢转移精制甲醛衍生物的方法 |
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