JP3659269B2 - アスファルト舗装廃材再生用ドライヤ - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は道路舗装廃材を加熱再生するアスファルト舗装廃材再生用ドライヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
道路工事等によって掘り起こされたアスファルト舗装廃材(以下「廃材」という)の再生にはアスファルトプラントの新規骨材加熱用ドライヤとほぼ同構造のドライヤが採用されている。この再生用ドライヤは円筒状ドラムを回転自在に傾斜支持し、ドラムの一端部のバーナ側にホットホッパを他端部にコールドホッパを配設し、前記ホットホッパ側に廃材投入シュートを配設し、該廃材投入シュートを介して廃材をドラム内に投入し、投入した廃材をドラムの内周部に周設した多数の掻き上げ羽根によって掻き上げながら並流方式でドラム内を転動流下させ、バーナから送り込まれる熱風と接触させて所望の温度まで加熱昇温して廃材の再生を行っているのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このドライヤによる廃材の加熱再生においては、廃材が加熱されると廃材表面に付着しているアスファルト分が溶融して廃材が粘着力を有するようになる。
【0004】
そして、廃材投入シュートはその先端部を熱風の通路であるホットホッパを貫通させてドラム内に挿入しているため、廃材投入シュートはホットホッパを通過する熱風により熱せられて高温になり、その状態で温度の低い廃材を供給すると廃材投入シュートからの熱を受けて廃材に含まれるアスファルト分が溶融を始めて粘着力を帯びるようになる。アスファルトの粘着力はこの溶融初期の段階が最も強くなるため、廃材投入シュートで廃材が加熱されると、この溶融初期の強い粘着力が現われて廃材投入シュートへの付着堆積が進行することがある。
【0005】
このようにして廃材投入シュートに廃材が付着堆積してくると、ついには投入シュートの機能を損なうことがあり、この付着堆積した廃材を除去するには作業員が狭いドラム内に入って削り作業を行うこととなり、維持管理面において問題を有していた。
【0006】
本発明は上記の点に鑑み、廃材が廃材投入シュートに付着堆積するのを防止して保守管理の容易なアスファルト舗装廃材再生用ドライヤを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の目的を達成するために、円筒状のドラムを回転自在に傾斜支持し、ドラム内に熱風と共にアスファルト舗装廃材を廃材投入シュートにより供給し、該廃材を加熱再生するアスファルト舗装廃材再生用ドライヤにおいて、前記廃材投入シュートの外周部をカバー体により包囲し、該カバー体と廃材投入シュートの間に所定の間隔を有する間隙を形成して冷却用気体又は液体を通過させる冷却用通路とし、廃材投入シュートを冷却可能に構成したことを特徴としている。
【0008】
【作用】
本発明のアスファルト舗装廃材再生用ドライヤによれば、廃材投入シュートを気体又は液体により冷却することにより、廃材投入シュートを通過する廃材が粘着力を帯びる程に加熱されなくなり、廃材投入シュートへの廃材の付着堆積が防止される。
【0009】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
【0010】
1は廃材を加熱再生する廃材再生用ドライヤであって、円筒状のドラム2を機台3上の支持ローラ4によって回転自在に傾斜支持し、駆動装置(図示せず)により所定の速度で回転させている。
【0011】
5はドラム2の下位に配設した熱風発生用のバーナであって、該バーナ5の前方には火炎を形成する燃焼室6を配設している。燃焼室6には熱風用通路7を接続し、該熱風用通路7は上方に立ち上げると共に、ドラム2の一端部に配設したホットホッパ8にその先端部を開口させ、バーナ5により発生させた熱風をドラム2内に送り込むようにしている。
【0012】
ドラム2内を通過した熱風はドラム2の他端部に配設したコールドホッパ9に連結した排気煙道10より導出させ、該排気煙道10の末端に配設した排風機(図示せず)により排ガスを吸引してドラム2内を通過するガス流を維持すると共に、ドラム2より導出する排ガスはドラム2の下流に配設した図示しない集塵機を通過して大気に放出される。
【0013】
また、ドラム2のホットホッパ8側には廃材を投入するための廃材投入シュート11を貫通させ、その先端部をドラム2の一端部に挿入している。そして該廃材投入シュート11の外周部をカバー体12により包囲すると共に、廃材投入シュート11の外周面とカバー体12との間に所定の間隔の間隙を形成して空気又は水等の冷却用気体又は液体を通す冷却用通路13とする。カバー体12の周囲には更に断熱材14が周設され、ホットホッパ8を通過する熱風をカバー体12が直接受けないようにしている。
【0014】
ドラム2内には内周部に沿って掻き上げ羽根15を配設し、廃材投入シュート11より投入された廃材を掻き上げ羽根により掻き上げて転動流下させ、その間にドラム2内を通過する熱風と接触させて所望の温度にまで昇温し、コールドホッパ9側に配設した廃材排出口16より外部に排出するようにしている。
【0015】
しかして、廃材再生用ドライヤにより廃材を加熱再生する場合、廃材投入シュート11の冷却用通路13に空気又は水等の冷却用気体又は液体を通して廃材投入シュート11を冷却する。
【0016】
廃材投入シュート11の冷却を開始すると廃材投入シュート11を介して廃材のドラム2への供給を開始する。廃材投入シュート11をすべり落ちる廃材は廃材投入シュートが冷却されているため、廃材が高温に加熱されることがないので、廃材中のアスファルト分が溶融するに到らず、粘着性を帯びることなくドラム2内に投入される。このことにより、廃材の投入時に廃材が廃材投入シュート11に付着堆積するのを防止することができる。
【0017】
なお、廃材投入シュート11の冷却は、連続して行っても良いし、廃材温度を検出して所定の温度になると冷却を開始するという風に間欠的に行っても良く、要するに廃材温度が高温になって粘着性を帯びないようにすることが重要である。
【0018】
【発明の効果】
以上のように本発明に係るアスファルト舗装廃材再生用ドライヤにあっては、廃材投入シュートの外周部に冷却用気体又は液体を通過させる冷却用通路を形成して廃材投入シュートを冷却するようにしたので、廃材投入シュートを通過する廃材が粘着力を帯びる温度まで加熱されないため、廃材投入シュートへの付着堆積が防止でき、保守管理が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のドライヤの一実施例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…廃材再生用ドライヤ 2…ドラム
11…廃材投入シュート 12…カバー体
13…冷却用通路
Claims (1)
- 円筒状のドラムを回転自在に傾斜支持し、ドラム内に熱風と共にアスファルト舗装廃材を廃材投入シュートにより供給し、該廃材を加熱再生するアスファルト舗装廃材再生用ドライヤにおいて、前記廃材投入シュートの外周部をカバー体により包囲し、該カバー体と廃材投入シュートの間に所定の間隔を有する間隙を形成して冷却用気体又は液体を通過させる冷却用通路とし、廃材投入シュートを冷却可能に構成したことを特徴とするアスファルト舗装廃材再生用ドライヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18375795A JP3659269B2 (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | アスファルト舗装廃材再生用ドライヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP18375795A JP3659269B2 (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | アスファルト舗装廃材再生用ドライヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0931910A JPH0931910A (ja) | 1997-02-04 |
JP3659269B2 true JP3659269B2 (ja) | 2005-06-15 |
Family
ID=16141452
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18375795A Expired - Fee Related JP3659269B2 (ja) | 1995-07-20 | 1995-07-20 | アスファルト舗装廃材再生用ドライヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3659269B2 (ja) |
-
1995
- 1995-07-20 JP JP18375795A patent/JP3659269B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH0931910A (ja) | 1997-02-04 |
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