JP3658653B2 - 餅菓子類 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は大福餅、求肥餅、柏餅等の餅菓子類に関する。
【0002】
【従来の技術】
大福餅、求肥餅、柏餅等の餅菓子類はそれぞれに適度の弾力と柔らかさを有し、このテクスチャーが好ましい舌ざわり、食感になっている。しかしながら、これら餅菓子類は保存中に時間の経過に伴って、弾力と柔らかさを次第に失って硬くなってくる、いわゆる経時安定性に問題があった。この問題は特に冷蔵保存の場合に顕著で、多くの餅菓子類ではブリックス度を高くして常温流通しているが、常温流通でもこの問題は残っていた。また、求肥餅をアイスクリームの外皮として用い、冷凍温度域で喫食するなどの冷菓餅菓子も一般化してきているが、冷凍保存期間が永くなるにつれ硬くなってくる問題があった。
【0003】
餅菓子類の硬化に対する改善については既に種々の方法が提案されている。特開平5−49403号には、餅菓子にβ−アミラーゼ及び乳化剤と共にゼラチンペプタイドを併用する方法が開示されている。β−アミラーゼの使用は餅菓子類の硬化改善方法の一つとして知られているが、酵素作用に基づく方法なので製造条件を厳密に一定にしないと一定の品質のものが得られ難い。また、乳化剤も澱粉質の老化防止作用のある物質として澱粉質食品に用いられているが、風味が悪くなる欠点を有している。この問題は砂糖及び水あめと共に乳化剤を用いる(特開昭61−78348号)方法でも同様である。
【0004】
特開昭63−49041号には、高アミロペクチン含量の穀粒、穀粉をエクストルーダー処理し、更に加水してβ−アミラーゼ処理して餅生地に添加する方法が開示されているが、エクストルーダーという特殊な装置を必要とし、工程が煩雑である。また、寒天及び/又はカラギーナン由来のオリゴ糖を添加する(特開昭62−210955号)方法は寒天、カラギーナンが高価で実用的とは言えない。
【0005】
一方、餅菓子に澱粉を用いる提案もある。特公昭59−6624号には冷菓としての餅菓子に略アミロペクチンより構成される澱粉を糖類と一緒に用いる方法が提案されているが、経時安定性の点では問題を残していた。
このように、これら従来技術はいずれも風味に悪影響がなく、製造工程も煩雑にならず、且つ、経時安定性に優れるという観点から、充分満足される結果を得るに至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は煩雑な工程を必要とせず、風味にも悪影響を与えずに製造でき、長期にわたって製造時の品質を保持する、即ち経時安定性に優れた餅菓子類の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
一般に、餅菓子類は米類を主原料とし、砂糖、水あめ等の糖質を適宜加えて製造されている。例えば、求肥餅類、大福餅など比較的柔らかくて弾力のある食感が好まれる餅菓子では、糖類の添加量を多くして練り上がりのブリックス度が概ね70〜75度程度になるように製造されているし、みたらし団子や白玉団子などのように、タレやきな粉など別の材料から甘味が与えられる餅菓子では、糖質の添加量を少なくして練り上がりのブリックス度も低くされている。
【0008】
本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、米類とヒドロキシプロピル澱粉及び特定量の糖質を主原料とし、且つ練り上がりのブリックス度を57〜67度にすることにより、この課題が解決されることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0009】
即ち、本発明は米類90〜50重量%とヒドロキシプロピル澱粉10〜50重量%よりなる澱粉質原料100重量部及び糖質65〜400重量部を主原料とし、練り上がりのブリックス度を57〜67度とした経時安定性に優れた餅菓子類に係る。
【0010】
本発明に於て餅菓子類とは米類、一部にきび、あわ、片栗粉などと適宜糖質を用い、加熱、練り、搗くなどの工程を経て製造され、それぞれに適度の弾力と柔らかさを有する餅菓子を指称し、具体的には糯米或はその破砕物や粉砕物を原料とする大福餅、求肥餅、白玉団子などや、粳米或はその破砕物や粉砕物を原料とする柏餅、みたらし団子、ういろ、笹団子、寿浜餅などが例示される。
【0011】
本発明の米類とは従来より餅菓子類の主原料として用いられている糯米、粳米及びこれらの破砕物や粉砕物、例えば一般に餅粉、白玉粉、上新粉、上用粉、道明寺粉、新引粉、寒梅粉などと呼ばれているものなどを包含する。
【0012】
本発明に於ては従来餅菓子類の製造には従来使用されていなかったヒドロキシプロピル澱粉を上述の米類と一緒に使用する。このヒドロキシプロピル澱粉は澱粉にプロピレンオキサイドを反応した澱粉で、その置換度(澱粉のグルコース残基当りの置換したヒドロキシプロピル基のモル数で表す)が0.02以上、好ましくは0.04〜0.2であることが望ましい。置換度が0.02未満では本発明の効果に乏しく、0.2を越えると製造直後の餅菓子が柔らか過ぎて、保形性が不十分になるきらいがある。
【0013】
ヒドロキシプロピル澱粉の製造法は特に限定されず、常法に従って製造することができ、例えば澱粉に水を加えて30〜40重量%程度のスラリーとし、食塩、硫酸ソーダなどの澱粉膨潤抑制剤を加え、アルカリ(例えば、苛性ソーダ)を触媒にして35〜45℃でプロピレンオキサイドを反応する。置換度はプロピレンオキサイドの添加量で調節される。その際使用する澱粉の種類は一般に市販されている澱粉、例えばタピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、米澱粉、ワキシーコーンスターチ、甘藷澱粉、サゴ澱粉などを挙げることができるが、中でもタピオカ澱粉を原料としたヒドロキシプロピルタピオカ澱粉は本発明の効果がより発揮され、より好ましい。また、本発明のヒドロキシプロピル澱粉は実質的に前述の置換度にヒドロキシプロピル化されているものであればよく、他の加工方法、例えば漂白、軽度の部分分解、α化、架橋などを組み合わせたものも使用できる。この際の漂白、部分分解、α化及び架橋の手段は全て常法に従えば良い。
【0014】
餅菓子類は本来澱粉質原料として米類を使用するが、本発明は米類とヒドロキシプロピル澱粉を用いる。ヒドロキシプロピル澱粉を併用することにより、顕著に経時安定性が改善される。米類と該澱粉は90〜50重量%と10〜50重量%の割合で使用する。ヒドロキシプロピル澱粉の割合が10重量%に満たないと本発明の効果に乏しく、50重量%より多くなると弾性が強過ぎて成形し難くなり、歯切れも悪くなる。
【0015】
本発明に於ては澱粉質原料と共に糖質を主原料として使用する。この糖質としては砂糖、グルコース、ソルビット、異性化糖、水あめ、マルトース、マルチトール、各種オリゴ糖(フラクトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、直鎖オリゴ糖など)、還元水あめ、澱粉分解物、還元澱粉分解物、食物繊維含有デキストリンなどの一種又は二種以上を使用する。これら糖質は望まれる甘味度、甘味の質、生理的機能などから適宜選択される。例えば、糖質の添加量を一定にして甘味を減らしたい場合は、所望に応じて砂糖の替りにマルトースや澱粉分解物を使用する。更に、好ましくは用いる糖質の20〜50重量%量の還元澱粉分解物を他の糖質と併用する。これにより本発明の効果がより顕著となる。
【0016】
本発明の還元澱粉分解物は、一般的方法に従って澱粉を塩酸、蓚酸などの酸、又は澱粉分解酵素により、或はその両者により所望の分解度に加水分解し、必要に応じて脱色精製した後、常法に従って水素添加することによって得られ、上記の方法で製造されたものの中で、加水分解の程度がDE(デキストローズ当量)約15〜45になるように加水分解し、水素添加して得られる還元澱粉分解物である。DEは還元力を利用して測定される値なので、還元澱粉分解物をDEで表すことはできないが、高速液体クロマトグラフを用いて測定した本発明の還元澱粉分解物の平均分子量は約350〜1100であり、この範囲にある市販品を好便に使用することができる。
【0017】
糖質は餅菓子類に従来も適宜使用されていたが、本発明では澱粉質原料100重量部に対し65〜400重量部使用する。更に、用いる糖質の20〜50重量%を上述の還元澱粉分解物にすることにより本発明の効果がより顕著になる。糖質が65重量部より少ない場合は経時安定性の改善効果が劣り、400重量部より多くすると柔らか過ぎて好ましい形状を保ち難くなる。
【0018】
本発明に於ては限定された原材料を用いると共に、練り上がりのブリックス度が57〜67度になるように製造する。このブリックス度の調節は澱粉質原料に対する糖質の量と添加する水の量で行う。ブリックス度がこの範囲を逸脱すると本発明の効果が劣る。また、ブリックス度が57度より低くなると、得られた餅菓子が柔らかくなって形を保ち難くなる場合もある。尚、ブリックス度とはアッペ屈折率計を用いて20℃で測定した値で表す。尚ブリックス度を測定する時期は、原料を常法に従って処理して、最終形状に成形する直前の生地を測定する。通常、アッペ屈折率計は糖濃度の測定に使用されているが、練り上げ直後の餅菓子類では固形分濃度に近い値が得られる。
【0019】
全般的に上述のブリックス度の範囲では、用いる糖質の量を多くすれば柔らかくなり、ヒドロキシプロピル澱粉の割合を多くすれば弾力が強くなる傾向にある。餅菓子類にはそれぞれに好まれる柔らかさや弾力があり、所望に応じて上述の範囲でヒドロキシプロピル澱粉と糖類の割合を選択する。
【0020】
本発明に於て、製造工程は従来の方法を踏襲することができる。その中で澱粉質原料として、米類の他にヒドロキシプロピル澱粉、好ましくはヒドロキシプロピルタピオカ澱粉を10〜50重量%使用する。その際、ヒドロキシプロピル澱粉は米類と予め混合して使用することもできるし、製造時別々に仕込むこともできる。
【0021】
また、餅菓子の種類によっては副原料として、きび、あわ、小麦粉、片栗粉、葛粉、蕨粉などの他、色素(例えばコチニール色素、くちなし色素)、保存料(例えばソルビン酸カリ)、植物性油脂(例えばサラダ油)、グリシン、食塩、よもぎ、乳化剤、酵素などが使用されているが、本発明に於ても同様に使用することができる。特に、乳化剤、酵素は経時安定性の改善を目的とするものであり、本発明では特に必要とはしないが、添加することを妨げるものではない。
【0022】
本発明では澱粉質原料100重量部に対し、糖質を65〜400重量部、好ましくはこの内20〜50重量%は還元澱粉分解物を糖質として用いる。糖質は餅菓子類の種類によって、使用する糖質を一度に添加するか或は5回程度に分けて加えるが、二種以上の糖質を用いる場合は、それぞれを順次添加又は分割して添加することもできるし、予め二種以上を混合又は水に溶解したものを添加又は分割して添加することもできる。
【0023】
従来の餅菓子類は比較的短い保存期間であっても、適度な柔らかさと弾力を失って硬くなる欠点があったが、かくして得られた本発明の餅菓子類は従来品に比べ、常温保存、冷蔵保存、冷凍保存のいずれに於ても保存中の品質変化を著しく改善することができ、好ましい状態をより長期にわたって保持し、賞味期間をより永くすることを可能にする。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態の一例として、柏餅を製造する例を取り上げて説明する。
糖類例えばマルトースや砂糖を水と合わせて加温し、これに米類例えば上新粉を加えて混合後、蒸し、餅搗き機で所定のブリックス度になるように搗いて、柏餅の皮を得る。この皮を用いて常法に従って、例えば別途に用意しておいた飴を包んでまるめ、柏の葉に包んで柏餅とする。
【0025】
【実施例】
以下に参考例、実験例、実施例を挙げ、更に詳しく本発明を説明する。但し、部とあるは重量部、%は重量%を表す。
【0026】
【参考例1】
水120部に硫酸ソーダ30部、タピオカ澱粉100部を加えたスラリーを5点用意し、これらに撹拌下3%苛性ソーダ水溶液30部及びプロピレンオキサイド1.7部、3.0部、7.0部、11部、15部をそれぞれに加え、39℃で24時間反応した後、塩酸で中和し、水洗、脱水、乾燥して試料No.1−5のヒドロキシプロピルタピオカ澱粉を得た。それぞれの置換度は0.030、0.051、0.116、0.183、0.225であった。尚、試料No.5は50%エチルアルコールで洗浄した。
【0027】
【参考例2】
参考例1に於て、タピオカ澱粉を馬鈴薯澱粉とワキシーコーンスターチに替え、プロピレンオキサイドの添加量を7.0部にした他は同様に処理して、試料No.6(置換度0.127)と試料No.7(置換度0.118)を得た。
【0028】
【参考例3】
水120部にタピオカ澱粉100部を加えてスラリーとし、3%苛性ソーダ水溶液を加えてpH8.5〜9.5に維持しながら常温で無水酢酸9.0部を加えて3時間反応した後、塩酸で中和し、水洗、脱水、乾燥して試料No.8(置換度0.083)のアセチルタピオカ澱粉を得た。
【0029】
【実験例1】
表1に示す配合割合(部で表す。以下も同様)で大福餅の生地を調製した。先ず、餅粉とヒドロキシプロピル澱粉を均一に混合し、この澱粉質原料の約80%に相当する水を澱粉質原料に加えてよく練り、これを蒸し器で10分間蒸す。蒸し上がった澱粉質原料を家庭用餅搗き機にて搗きながら、糖質を配合割合の残部の水で溶解して約85℃にして置いたものを5回に分割して添加し、30分搗いて生地を調製した。得られた生地のブリックス度は62〜63度にあり、これを容器に入れて密閉し、澱粉質の老化を促進させるために凍結しない低温、−2℃乃至−4℃に保存して所定期間経過後取り出して、室温に6時間放置して試食し、下記の基準に従って評価した。尚、製造直後の評価は下記の別の評価基準に従い、その結果が良くない実験区についてはその後の経時変化の評価を省略した。
【0030】
製造直後の評価(製造直後の生地の状態)
◎:餅菓子として適度な柔らかさと弾力を有し、べたつきがなく、保形性も良好
○:餅菓子として適度な柔らかさと弾力を有し、保形性もあるが多少べたつく
▲:適度な柔らかさを有するが、弾性が強過ぎて成形し難い
△:柔らかくて形が作り難く、べたつきもある
×:柔らか過ぎて形が作れない、べたつきもかなりある
【0031】
経時変化の評価
◎:餅菓子として適度な柔らかさと弾力を有する
○:餅菓子として可食範囲にあるが、多少硬さが感じられる
△:餅菓子としては硬く、弾力も不足
×:餅菓子としてはかなり硬く、弾力もない
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【実験例2】
実験例1の実験No.dに於て、試料No.3を試料No.1−8に替えた他は同様にして大福餅の生地を調製し、同様に評価してその結果を表3に示す。
【0035】
【表3】
【0036】
【実験例3】
表4の配合割合で、実験例1に従って大福餅の生地を調製し、同様に評価した結果を表5に示す。
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】
【実験例4】
表6に示す配合割合で、実験例1に従って大福餅の生地を調製し、同様に評価した結果を表7に示す。
【0040】
【表6】
【0041】
※HL−PDXは水素添加前のDEが約17の市販の還元澱粉分解物(松谷化学工業社製、濃度70%)。
【0042】
【表7】
【0043】
【実験例5】
表8の配合割合で、実験例1に従って大福餅の生地を調製し、同様に評価してその結果を表9に示す。
【0044】
【表8】
【0045】
【表9】
【0046】
【実施例1】
下記処方で羽二重餅を製造した。先ず、粉(餅粉、試料No.3)に加水をし、蒸し器にて15分間蒸す。次いで、これを櫂式平鍋で加熱しながら、別に糖類(砂糖、水あめ、HL−PDX)とシロップ溶解水を合わせて約80℃に加温しておいた糖類を初めは少しづつ、徐々に量を増やしながら5−6回に分けて加えながら約2時間かけて練り上げた。練り上げ時のブリックス度は対照区が72.7度、実施例は66.1度であった。これを打ち粉をしながら成形し、密閉包装して室温で保存した。対照品は製造直後に較べ3か月後にはかなり硬くなり、弾力もかなり低下していたが、実施例品は3か月後も製造直後とほとんど変わらない硬さと弾力を有していた。
【0047】
【0048】
※HL−PDXは水素添加前のDEが約17の市販の還元澱粉分解物(松谷化学工業社製、濃度70%)。
【0049】
【実施例2】
下記処方で柏餅を製造した。先ず、糖類(マルトース、砂糖、エスイ−40)と水を合わせて約80℃に加温し、これを粉(上新粉、試料No.3)に加えて混合し、蒸し器にて30分間蒸す。これを家庭用餅搗き機にて6分間搗いてブリックス度が63.9(対照区は63.7)度の柏餅の皮を得た。この皮で別に用意した餡を包んで丸め、柏の葉に包んで柏餅を得た。
【0050】
得られた柏餅を4℃の冷蔵庫に保存して経時変化を評価した。対照品は3日後には弾力がほとんどなくなって硬くなったのに対し、本発明品は1週間後も適度な弾力と柔らかさを有していた。
【0051】
【0052】
※エスイ−40は水素添加前のDEが約40の市販の還元澱粉分解物(日研化学社製、濃度80%)。
【0053】
【実施例3】
下記処方でみたらし団子を製造した。先ず、糖質(砂糖、エスイ−30)と湯を合わせておく。これを上新粉及び上新粉と試料No.2の混合物に加えて捏ね、蒸し器にて30分間蒸した後、冷水中で約2分間冷却し、餅搗き機で約6分間搗いた(実施例のブリックス度は58.0度、対照区は54.8度)。これを団子状に成形してみたらし団子を製造した。
【0054】
得られたみたらし団子を冷蔵庫に保存して経時変化を見たところ、対照品は2日後には硬くて弾力のない食感になったが、実施例品は5日後も製造直後とほとんど変わらない好ましい硬さと弾力を有していた。
【0055】
【0056】
※エスイ−30は水素添加前のDEが約30の市販の還元澱粉分解物(日研化学社製、濃度70%)
【0057】
【実施例4】
実施例1に従って下記処方で求肥餅を調製し(実施例のブリックス度は62.9度、対照区は74.2度)、これを外皮としてアイスクリームを包み、−22℃の冷凍庫に保存した。3か月後、冷凍庫に保存1日後のものに較べ対照品はかなり弾力が低下し、硬さがましていたが、実施例はほとんど変わらない好ましい弾力と硬さを有していた。
【0058】
【0059】
※テトラップはマルトテトラオ−スを主成分とする液状品(林原社製、濃度75%)。
Claims (3)
- 餅菓子類に於いて、その主原料として、米類90〜50重量%とヒドロキシプロピル澱粉10〜50重量%よりなる澱粉質原料100重量部及び糖質65〜400重量部からなる原料を用い、練り上がりのブリックス度が57〜67度であることを特徴とする餅菓子類。
- 糖質の20〜50重量%が還元澱粉分解物である請求項1に記載の餅菓子類。
- ヒドロキシプロピル澱粉が置換度0.04〜0.2のヒドロキシプロピルタピオカ澱粉である請求項1又は2に記載の餅菓子類。
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