JPH0984524A - 餅菓子類 - Google Patents

餅菓子類

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JPH0984524A
JPH0984524A JP7273475A JP27347595A JPH0984524A JP H0984524 A JPH0984524 A JP H0984524A JP 7273475 A JP7273475 A JP 7273475A JP 27347595 A JP27347595 A JP 27347595A JP H0984524 A JPH0984524 A JP H0984524A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】煩雑な工程を必要とせず、風味にも悪影響を与
えずに製造でき、長期にわたって製造時の品質を保持す
る、即ち経時安定性に優れた餅菓子類を提供すること。 【解決手段】餅菓子類に於いて、その主原料として、米
類90〜50重量%とヒドロキシプロピル澱粉10〜5
0重量%よりなる澱粉質原料100重量部及び糖質65
〜400重量部からなる原料を用い、練り上がりのブリ
ックス度が57〜67度であること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は大福餅、求肥餅、柏
餅等の餅菓子類に関する。
【0002】
【従来の技術】大福餅、求肥餅、柏餅等の餅菓子類はそ
れぞれに適度の弾力と柔らかさを有し、このテクスチャ
ーが好ましい舌ざわり、食感になっている。しかしなが
ら、これら餅菓子類は保存中に時間の経過に伴って、弾
力と柔らかさを次第に失って硬くなってくる、いわゆる
経時安定性に問題があった。この問題は特に冷蔵保存の
場合に顕著で、多くの餅菓子類ではブリックス度を高く
して常温流通しているが、常温流通でもこの問題は残っ
ていた。また、求肥餅をアイスクリームの外皮として用
い、冷凍温度域で喫食するなどの冷菓餅菓子も一般化し
てきているが、冷凍保存期間が永くなるにつれ硬くなっ
てくる問題があった。
【0003】餅菓子類の硬化に対する改善については既
に種々の方法が提案されている。特開平5−49403
号には、餅菓子にβ−アミラーゼ及び乳化剤と共にゼラ
チンペプタイドを併用する方法が開示されている。β−
アミラーゼの使用は餅菓子類の硬化改善方法の一つとし
て知られているが、酵素作用に基づく方法なので製造条
件を厳密に一定にしないと一定の品質のものが得られ難
い。また、乳化剤も澱粉質の老化防止作用のある物質と
して澱粉質食品に用いられているが、風味が悪くなる欠
点を有している。この問題は砂糖及び水あめと共に乳化
剤を用いる(特開昭61−78348号)方法でも同様
である。
【0004】特開昭63−49041号には、高アミロ
ペクチン含量の穀粒、穀粉をエクストルーダー処理し、
更に加水してβ−アミラーゼ処理して餅生地に添加する
方法が開示されているが、エクストルーダーという特殊
な装置を必要とし、工程が煩雑である。また、寒天及び
/又はカラギーナン由来のオリゴ糖を添加する(特開昭
62−210955号)方法は寒天、カラギーナンが高
価で実用的とは言えない。
【0005】一方、餅菓子に澱粉を用いる提案もある。
特公昭59−6624号には冷菓としての餅菓子に略ア
ミロペクチンより構成される澱粉を糖類と一緒に用いる
方法が提案されているが、経時安定性の点では問題を残
していた。このように、これら従来技術はいずれも風味
に悪影響がなく、製造工程も煩雑にならず、且つ、経時
安定性に優れるという観点から、充分満足される結果を
得るに至っていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は煩雑な工程を必要とせず、風味にも悪影響を
与えずに製造でき、長期にわたって製造時の品質を保持
する、即ち経時安定性に優れた餅菓子類の提供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】一般に、餅菓子類は米類
を主原料とし、砂糖、水あめ等の糖質を適宜加えて製造
されている。例えば、求肥餅類、大福餅など比較的柔ら
かくて弾力のある食感が好まれる餅菓子では、糖類の添
加量を多くして練り上がりのブリックス度が概ね70〜
75度程度になるように製造されているし、みたらし団
子や白玉団子などのように、タレやきな粉など別の材料
から甘味が与えられる餅菓子では、糖質の添加量を少な
くして練り上がりのブリックス度も低くされている。
【0008】本発明者は上記課題を解決すべく鋭意検討
した結果、米類とヒドロキシプロピル澱粉及び特定量の
糖質を主原料とし、且つ練り上がりのブリックス度を5
7〜67度にすることにより、この課題が解決されるこ
とを見いだし本発明を完成するに至った。
【0009】即ち、本発明は米類90〜50重量%とヒ
ドロキシプロピル澱粉10〜50重量%よりなる澱粉質
原料100重量部及び糖質65〜400重量部を主原料
とし、練り上がりのブリックス度を57〜67度とした
経時安定性に優れた餅菓子類に係る。
【0010】本発明に於て餅菓子類とは米類、一部にき
び、あわ、片栗粉などと適宜糖質を用い、加熱、練り、
搗くなどの工程を経て製造され、それぞれに適度の弾力
と柔らかさを有する餅菓子を指称し、具体的には糯米或
はその破砕物や粉砕物を原料とする大福餅、求肥餅、白
玉団子などや、粳米或はその破砕物や粉砕物を原料とす
る柏餅、みたらし団子、ういろ、笹団子、寿浜餅などが
例示される。
【0011】本発明の米類とは従来より餅菓子類の主原
料として用いられている糯米、粳米及びこれらの破砕物
や粉砕物、例えば一般に餅粉、白玉粉、上新粉、上用
粉、道明寺粉、新引粉、寒梅粉などと呼ばれているもの
などを包含する。
【0012】本発明に於ては従来餅菓子類の製造には従
来使用されていなかったヒドロキシプロピル澱粉を上述
の米類と一緒に使用する。このヒドロキシプロピル澱粉
は澱粉にプロピレンオキサイドを反応した澱粉で、その
置換度(澱粉のグルコース残基当りの置換したヒドロキ
シプロピル基のモル数で表す)が0.02以上、好まし
くは0.04〜0.2であることが望ましい。置換度が
0.02未満では本発明の効果に乏しく、0.2を越え
ると製造直後の餅菓子が柔らか過ぎて、保形性が不十分
になるきらいがある。
【0013】ヒドロキシプロピル澱粉の製造法は特に限
定されず、常法に従って製造することができ、例えば澱
粉に水を加えて30〜40重量%程度のスラリーとし、
食塩、硫酸ソーダなどの澱粉膨潤抑制剤を加え、アルカ
リ(例えば、苛性ソーダ)を触媒にして35〜45℃で
プロピレンオキサイドを反応する。置換度はプロピレン
オキサイドの添加量で調節される。その際使用する澱粉
の種類は一般に市販されている澱粉、例えばタピオカ澱
粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、米澱粉、ワキシーコ
ーンスターチ、甘藷澱粉、サゴ澱粉などを挙げることが
できるが、中でもタピオカ澱粉を原料としたヒドロキシ
プロピルタピオカ澱粉は本発明の効果がより発揮され、
より好ましい。また、本発明のヒドロキシプロピル澱粉
は実質的に前述の置換度にヒドロキシプロピル化されて
いるものであればよく、他の加工方法、例えば漂白、軽
度の部分分解、α化、架橋などを組み合わせたものも使
用できる。この際の漂白、部分分解、α化及び架橋の手
段は全て常法に従えば良い。
【0014】餅菓子類は本来澱粉質原料として米類を使
用するが、本発明は米類とヒドロキシプロピル澱粉を用
いる。ヒドロキシプロピル澱粉を併用することにより、
顕著に経時安定性が改善される。米類と該澱粉は90〜
50重量%と10〜50重量%の割合で使用する。ヒド
ロキシプロピル澱粉の割合が10重量%に満たないと本
発明の効果に乏しく、50重量%より多くなると弾性が
強過ぎて成形し難くなり、歯切れも悪くなる。
【0015】本発明に於ては澱粉質原料と共に糖質を主
原料として使用する。この糖質としては砂糖、グルコー
ス、ソルビット、異性化糖、水あめ、マルトース、マル
チトール、各種オリゴ糖(フラクトオリゴ糖、イソマル
トオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖、直鎖オ
リゴ糖など)、還元水あめ、澱粉分解物、還元澱粉分解
物、食物繊維含有デキストリンなどの一種又は二種以上
を使用する。これら糖質は望まれる甘味度、甘味の質、
生理的機能などから適宜選択される。例えば、糖質の添
加量を一定にして甘味を減らしたい場合は、所望に応じ
て砂糖の替りにマルトースや澱粉分解物を使用する。更
に、好ましくは用いる糖質の20〜50重量%量の還元
澱粉分解物を他の糖質と併用する。これにより本発明の
効果がより顕著となる。
【0016】本発明の還元澱粉分解物は、一般的方法に
従って澱粉を塩酸、蓚酸などの酸、又は澱粉分解酵素に
より、或はその両者により所望の分解度に加水分解し、
必要に応じて脱色精製した後、常法に従って水素添加す
ることによって得られ、上記の方法で製造されたものの
中で、加水分解の程度がDE(デキストローズ当量)約
15〜45になるように加水分解し、水素添加して得ら
れる還元澱粉分解物である。DEは還元力を利用して測
定される値なので、還元澱粉分解物をDEで表すことは
できないが、高速液体クロマトグラフを用いて測定した
本発明の還元澱粉分解物の平均分子量は約350〜11
00であり、この範囲にある市販品を好便に使用するこ
とができる。
【0017】糖質は餅菓子類に従来も適宜使用されてい
たが、本発明では澱粉質原料100重量部に対し65〜
400重量部使用する。更に、用いる糖質の20〜50
重量%を上述の還元澱粉分解物にすることにより本発明
の効果がより顕著になる。糖質が65重量部より少ない
場合は経時安定性の改善効果が劣り、400重量部より
多くすると柔らか過ぎて好ましい形状を保ち難くなる。
【0018】本発明に於ては限定された原材料を用いる
と共に、練り上がりのブリックス度が57〜67度にな
るように製造する。このブリックス度の調節は澱粉質原
料に対する糖質の量と添加する水の量で行う。ブリック
ス度がこの範囲を逸脱すると本発明の効果が劣る。ま
た、ブリックス度が57度より低くなると、得られた餅
菓子が柔らかくなって形を保ち難くなる場合もある。
尚、ブリックス度とはアッペ屈折率計を用いて20℃で
測定した値で表す。尚ブリックス度を測定する時期は、
原料を常法に従って処理して、最終形状に成形する直前
の生地を測定する。通常、アッペ屈折率計は糖濃度の測
定に使用されているが、練り上げ直後の餅菓子類では固
形分濃度に近い値が得られる。
【0019】全般的に上述のブリックス度の範囲では、
用いる糖質の量を多くすれば柔らかくなり、ヒドロキシ
プロピル澱粉の割合を多くすれば弾力が強くなる傾向に
ある。餅菓子類にはそれぞれに好まれる柔らかさや弾力
があり、所望に応じて上述の範囲でヒドロキシプロピル
澱粉と糖類の割合を選択する。
【0020】本発明に於て、製造工程は従来の方法を踏
襲することができる。その中で澱粉質原料として、米類
の他にヒドロキシプロピル澱粉、好ましくはヒドロキシ
プロピルタピオカ澱粉を10〜50重量%使用する。そ
の際、ヒドロキシプロピル澱粉は米類と予め混合して使
用することもできるし、製造時別々に仕込むこともでき
る。
【0021】また、餅菓子の種類によっては副原料とし
て、きび、あわ、小麦粉、片栗粉、葛粉、蕨粉などの
他、色素(例えばコチニール色素、くちなし色素)、保
存料(例えばソルビン酸カリ)、植物性油脂(例えばサ
ラダ油)、グリシン、食塩、よもぎ、乳化剤、酵素など
が使用されているが、本発明に於ても同様に使用するこ
とができる。特に、乳化剤、酵素は経時安定性の改善を
目的とするものであり、本発明では特に必要とはしない
が、添加することを妨げるものではない。
【0022】本発明では澱粉質原料100重量部に対
し、糖質を65〜400重量部、好ましくはこの内20
〜50重量%は還元澱粉分解物を糖質として用いる。糖
質は餅菓子類の種類によって、使用する糖質を一度に添
加するか或は5回程度に分けて加えるが、二種以上の糖
質を用いる場合は、それぞれを順次添加又は分割して添
加することもできるし、予め二種以上を混合又は水に溶
解したものを添加又は分割して添加することもできる。
【0023】従来の餅菓子類は比較的短い保存期間であ
っても、適度な柔らかさと弾力を失って硬くなる欠点が
あったが、かくして得られた本発明の餅菓子類は従来品
に比べ、常温保存、冷蔵保存、冷凍保存のいずれに於て
も保存中の品質変化を著しく改善することができ、好ま
しい状態をより長期にわたって保持し、賞味期間をより
永くすることを可能にする。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態の一例
として、柏餅を製造する例を取り上げて説明する。糖類
例えばマルトースや砂糖を水と合わせて加温し、これに
米類例えば上新粉を加えて混合後、蒸し、餅搗き機で所
定のブリックス度になるように搗いて、柏餅の皮を得
る。この皮を用いて常法に従って、例えば別途に用意し
ておいた飴を包んでまるめ、柏の葉に包んで柏餅とす
る。
【0025】
【実施例】以下に参考例、実験例、実施例を挙げ、更に
詳しく本発明を説明する。但し、部とあるは重量部、%
は重量%を表す。
【0026】
【参考例1】水120部に硫酸ソーダ30部、タピオカ
澱粉100部を加えたスラリーを5点用意し、これらに
撹拌下3%苛性ソーダ水溶液30部及びプロピレンオキ
サイド1.7部、3.0部、7.0部、11部、15部
をそれぞれに加え、39℃で24時間反応した後、塩酸
で中和し、水洗、脱水、乾燥して試料No.1−5のヒ
ドロキシプロピルタピオカ澱粉を得た。それぞれの置換
度は0.030、0.051、0.116、0.18
3、0.225であった。尚、試料No.5は50%エ
チルアルコールで洗浄した。
【0027】
【参考例2】参考例1に於て、タピオカ澱粉を馬鈴薯澱
粉とワキシーコーンスターチに替え、プロピレンオキサ
イドの添加量を7.0部にした他は同様に処理して、試
料No.6(置換度0.127)と試料No.7(置換
度0.118)を得た。
【0028】
【参考例3】水120部にタピオカ澱粉100部を加え
てスラリーとし、3%苛性ソーダ水溶液を加えてpH
8.5〜9.5に維持しながら常温で無水酢酸9.0部
を加えて3時間反応した後、塩酸で中和し、水洗、脱
水、乾燥して試料No.8(置換度0.083)のアセ
チルタピオカ澱粉を得た。
【0029】
【実験例1】表1に示す配合割合(部で表す。以下も同
様)で大福餅の生地を調製した。先ず、餅粉とヒドロキ
シプロピル澱粉を均一に混合し、この澱粉質原料の約8
0%に相当する水を澱粉質原料に加えてよく練り、これ
を蒸し器で10分間蒸す。蒸し上がった澱粉質原料を家
庭用餅搗き機にて搗きながら、糖質を配合割合の残部の
水で溶解して約85℃にして置いたものを5回に分割し
て添加し、30分搗いて生地を調製した。得られた生地
のブリックス度は62〜63度にあり、これを容器に入
れて密閉し、澱粉質の老化を促進させるために凍結しな
い低温、−2℃乃至−4℃に保存して所定期間経過後取
り出して、室温に6時間放置して試食し、下記の基準に
従って評価した。尚、製造直後の評価は下記の別の評価
基準に従い、その結果が良くない実験区についてはその
後の経時変化の評価を省略した。
【0030】製造直後の評価(製造直後の生地の状態) ◎:餅菓子として適度な柔らかさと弾力を有し、べたつ
きがなく、保形性も良好 ○:餅菓子として適度な柔らかさと弾力を有し、保形性
もあるが多少べたつく ▲:適度な柔らかさを有するが、弾性が強過ぎて成形し
難い △:柔らかくて形が作り難く、べたつきもある ×:柔らか過ぎて形が作れない、べたつきもかなりある
【0031】経時変化の評価 ◎:餅菓子として適度な柔らかさと弾力を有する ○:餅菓子として可食範囲にあるが、多少硬さが感じら
れる △:餅菓子としては硬く、弾力も不足 ×:餅菓子としてはかなり硬く、弾力もない
【0032】
【表1】
【0033】
【表2】
【0034】
【実験例2】実験例1の実験No.dに於て、試料N
o.3を試料No.1−8に替えた他は同様にして大福
餅の生地を調製し、同様に評価してその結果を表3に示
す。
【0035】
【表3】
【0036】
【実験例3】表4の配合割合で、実験例1に従って大福
餅の生地を調製し、同様に評価した結果を表5に示す。
【0037】
【表4】
【0038】
【表5】
【0039】
【実験例4】表6に示す配合割合で、実験例1に従って
大福餅の生地を調製し、同様に評価した結果を表7に示
す。
【0040】
【表6】
【0041】※HL−PDXは水素添加前のDEが約1
7の市販の還元澱粉分解物(松谷化学工業社製、濃度7
0%)。
【0042】
【表7】
【0043】
【実験例5】表8の配合割合で、実験例1に従って大福
餅の生地を調製し、同様に評価してその結果を表9に示
す。
【0044】
【表8】
【0045】
【表9】
【0046】
【実施例1】下記処方で羽二重餅を製造した。先ず、粉
(餅粉、試料No.3)に加水をし、蒸し器にて15分
間蒸す。次いで、これを櫂式平鍋で加熱しながら、別に
糖類(砂糖、水あめ、HL−PDX)とシロップ溶解水
を合わせて約80℃に加温しておいた糖類を初めは少し
づつ、徐々に量を増やしながら5−6回に分けて加えな
がら約2時間かけて練り上げた。練り上げ時のブリック
ス度は対照区が72.7度、実施例は66.1度であっ
た。これを打ち粉をしながら成形し、密閉包装して室温
で保存した。対照品は製造直後に較べ3か月後にはかな
り硬くなり、弾力もかなり低下していたが、実施例品は
3か月後も製造直後とほとんど変わらない硬さと弾力を
有していた。
【0047】
【0048】※HL−PDXは水素添加前のDEが約1
7の市販の還元澱粉分解物(松谷化学工業社製、濃度7
0%)。
【0049】
【実施例2】下記処方で柏餅を製造した。先ず、糖類
(マルトース、砂糖、エスイ−40)と水を合わせて約
80℃に加温し、これを粉(上新粉、試料No.3)に
加えて混合し、蒸し器にて30分間蒸す。これを家庭用
餅搗き機にて6分間搗いてブリックス度が63.9(対
照区は63.7)度の柏餅の皮を得た。この皮で別に用
意した餡を包んで丸め、柏の葉に包んで柏餅を得た。
【0050】得られた柏餅を4℃の冷蔵庫に保存して経
時変化を評価した。対照品は3日後には弾力がほとんど
なくなって硬くなったのに対し、本発明品は1週間後も
適度な弾力と柔らかさを有していた。
【0051】
【0052】※エスイ−40は水素添加前のDEが約4
0の市販の還元澱粉分解物(日研化学社製、濃度80
%)。
【0053】
【実施例3】下記処方でみたらし団子を製造した。先
ず、糖質(砂糖、エスイ−30)と湯を合わせておく。
これを上新粉及び上新粉と試料No.2の混合物に加え
て捏ね、蒸し器にて30分間蒸した後、冷水中で約2分
間冷却し、餅搗き機で約6分間搗いた(実施例のブリッ
クス度は58.0度、対照区は54.8度)。これを団
子状に成形してみたらし団子を製造した。
【0054】得られたみたらし団子を冷蔵庫に保存して
経時変化を見たところ、対照品は2日後には硬くて弾力
のない食感になったが、実施例品は5日後も製造直後と
ほとんど変わらない好ましい硬さと弾力を有していた。
【0055】
【0056】※エスイ−30は水素添加前のDEが約3
0の市販の還元澱粉分解物(日研化学社製、濃度70
%)
【0057】
【実施例4】実施例1に従って下記処方で求肥餅を調製
し(実施例のブリックス度は62.9度、対照区は7
4.2度)、これを外皮としてアイスクリームを包み、
−22℃の冷凍庫に保存した。3か月後、冷凍庫に保存
1日後のものに較べ対照品はかなり弾力が低下し、硬さ
がましていたが、実施例はほとんど変わらない好ましい
弾力と硬さを有していた。
【0058】
【0059】※テトラップはマルトテトラオ−スを主成
分とする液状品(林原社製、濃度75%)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】餅菓子類に於いて、その主原料として、米
    類90〜50重量%とヒドロキシプロピル澱粉10〜5
    0重量%よりなる澱粉質原料100重量部及び糖質65
    〜400重量部からなる原料を用い、練り上がりのブリ
    ックス度が57〜67度であることを特徴とする餅菓子
    類。
  2. 【請求項2】糖質の20〜50重量%が還元澱粉分解物
    である請求項1に記載の餅菓子類。
  3. 【請求項3】ヒドロキシプロピル澱粉が置換度0.04
    〜0.2のヒドロキシプロピルタピオカ澱粉である請求
    項1又は2に記載の餅菓子類。
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