JP3658440B2 - コンバインの油圧サスペンション - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、コンバインの油圧サスペンションに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、クロ−ラ式の車両において、トラックフレ−ムに転輪を上下動自在に設け、そのトラックフレ−ムと転輪の間にサスペンションシリンダを介装するとともに、その圧力室を流体圧源に開閉弁を介して連通し、該開閉弁を連通位置と遮断位置とに切換可能にするところの懸架装置なるものが実開昭58−196273号公報によって公開されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、コンバインにより湿田圃場において刈取作業を実施する場合には、機体の左右どちらかが沈下して水平状態が崩れるために、これを水平制御装置によって修正している。しかし、路上走行にあっては路面からの振動が伝わって快適な走行を行うことができないのである。そこで、本発明は上記のような従来の懸架装置の技術を応用し、これを前記の機体の水平制御装置と組み合わせることによって刈取作業時には水平制御装置を有効にして作業の能率をあげ、路上走行時には路面から伝わってくる振動を吸収して機体の振動を防止し快適な走行が行えるものにし、且つこれを簡潔な構成の組み合わせによって提供しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記のようなサスペンションなるものを提供するために、左右のトラックフレ−ムを走行機台に対して上下動させる水平制御用シリンダと、アキュ−ムレ−タとアキュ−ムレ−タの作動をON・OFFする開閉バルブを接続した油圧回路により作動する振動防止用シリンダとを直列または並列にして一体に構成し、該両シリンダのうちの何れか一方がわの作動ロッドをトラックフレ−ムの上下動部材に連動連結するとともに、他方がわの作動ロッドを走行機台がわに連結して構成したのである。
【0005】
【作用】
これにより、湿田圃場に乗り入れて刈取作業を実施する場合には、開閉バルブを「閉」にしアキュ−ムレ−タの作動をOFFして振動防止用シリンダを固定の状態にし、機体が左右に傾けばその固定状態の振動防止用シリンダと一体になっている水平制御用シリンダによりその作動ロッドが出退し上下動部材を介してトラックフレ−ムを上下動させ機体を水平状態に修正しながら刈取作業が行え、また、路上走行時には開閉バルブを「開」してアキュ−ムレ−タの作動をONするのである。そうすると、水平制御用シリンダによって機体の左右水平状態は維持されながら、振動防止用シリンダは水平制御用シリンダを通して路面から伝わってくる振動を吸収し機体の振動は防止されオペレ−タは乗り心地よく快適に走行することができるのである。
【0006】
【実施例】
以下、本発明を実施例図により説明すると、このコンバインは走行機台(2)上に脱穀部と操縦部とエンジンおよび穀粒タンクを配置し、脱穀部の前方に刈取部を後側に藁カッタ−を設けて機体の前進により穀稈を刈取りながら脱穀処理する周知形態のものである。
【0007】
前記の走行機台(2)は枠組み構成されて、「図2」と「図3」または「図4」と「図5」に示すように、その両側の下方には前後方向のトラックフレ−ム(1)(1)が位置し、各トラックフレ−ム(1)は数個の転輪(7)・・・・と後方にアイドラ(8)を具備し、エンジンからの動力を入力するミッションケ−ス(M)から両側方に向けて突設するファイナルケ−スに内装の駆動軸(9)の端部にスプロケット(10)が取着されて、左右のクロ−ラ(11)はそれぞれこのスプロケット(10)と数個の転輪(7)・・・・とアイドラ(8)に懸回されている。
【0008】
そして、走行機台(2)の前部と後部がわには左右方向に支点軸(12)(12)が横設され、また、両側のトラックフレ−ム(1)の前部と後部に溶着された支持部材(13)(13)から軸(14)(14)が突設されて、L形の上下動部材(5)(5)の中程部を支点軸(12)(12)に回動自在に嵌合させるとともに、この上下動部材(5)(5)の下部がわ先端部を軸(14)(14)に嵌合させ、左右側の前後の上下動部材(5)(5)の上部がわを連動杆(15)によって連結し、その後部がわのものの上端部を水平制御用シリンダ(C1)の作動ロッド(4)に連動連結してある。
【0009】
また、(C2)は機体の振動を吸収する振動防止用シリンダで、前記水平制御用シリンダ(C1)に一体に構成されて、その作動ロッド(6)は走行機台(2)に連結されている。そして、振動防止用シリンダ(C2)を水平制御用シリンダ(C1)に一体に構成する場合、「図2」と「図3」に示したものは直列にし、また「図4」と「図5」のものは並列にしたものを例示してある。また、この「図2」と「図3」では振動防止用シリンダ(C2)を前側に水平制御シリンダ(C1)を後側にして一体に構成してあるが、前後に振り替えて一体に構成してもよいのであって、両シリンダ(C1)(C2)の何れか一方がわの作動ロッド(4)または(6)を上下動部材(5)に連動連結すれば走行機台(2)には他方がわの作動ロッド(6)または(4)を連結するのである。
【0010】
次に、「図1」は左右側の油圧回路図を示し、その回路図は左右対称になっていて、(3)は前記振動防止用シリンダ(C2)を作動する油圧回路で、この油圧回路(3)にはアキュ−ムレ−タ(A)と、そのアキュ−ムレ−タ(A)の作動をON・OFFする開閉バルブ(V)が接続されて、開閉バルブ(V)を「閉」するとアキュ−ムレ−タ(A)の作動はOFFして振動防止用シリンダ(C2)の作動ロッド(6)は動かず固定の状態になり、「開」するとアキュ−ムレ−タ(A)の作動はONの状態になるのである。
【0011】
したがって、湿田圃場に乗り入れて刈取作業を実施する場合には、開閉バルブ(V)を「閉」にしアキュ−ムレ−タ(A)の作動をOFFして振動防止用シリンダ(C2)を固定の状態にし、機体が左右に傾けばその固定状態の振動防止用シリンダ(C2)と一体になっている水平制御用シリンダ(C1)によりその作動ロッド(4)が出退し前後の上下動部材(5)(5)を介してトラックフレ−ム(1)を上下動させ機体を水平状態に修正しながら刈取作業が行なわれる。また、路上走行時には開閉バルブ(V)を「開」すればアキュ−ムレ−タ(A)の作動をONするので、水平制御用シリンダ(C1)によって機体の左右水平状態は維持されながら、振動防止用シリンダ(C2)は水平制御用シリンダ(C1)を通して路面から伝わってくる振動を吸収し機体の振動は防止されるのである。
【0012】
また、「図6」に示すように、脱穀部の駆動を断続する脱穀クラッチレバ−(16)の「切入」操作によりON・OFFするスイッチ(S)を前記開閉バルブ(V)に接続して、脱穀クラッチ「切」により開閉バルブ(V)が「開」してアキュ−ムレ−タ(A)をON作動状態にし、「入」操作によって開閉バルブ(V)を「閉」に切換えアキュ−ムレ−タ(A)をOFF作動させるようにすると、脱穀クラッチの「切入」によりアキュ−ムレ−タ(A)の作動がON・OFFに切換って路上走行と刈取作業においての切換ができ自動的に対処できるようになる。
【0013】
また、「図7」のものは、左右前後の各上下動部材(5)に水平制御用シリンダ(C1)と振動防止用シリンダ(C2)を直列にして一体にしたものを連動連結し、左右と前後を各個に水平制御と路面からの振動吸収とを行わせるようにしたもので、これによれば、機体の左右方向の制御は勿論のこと前後方向の水平制御も可能になりながら路上走行時の振動も防止できるのである。
【0014】
【発明の効果】
本発明は以上述べたように、左右のトラックフレ−ム(1)を走行機台(2)に対して上下動させる水平制御用シリンダ(C1)と、アキュ−ムレ−タ(A)とアキュ−ムレ−タ(A)の作動をON・OFFする開閉バルブ(V)を接続した油圧回路(3)により作動する振動防止用シリンダ(C2)とを直列または並列にして一体に構成し、該両シリンダ(C1)(C2)のうちの何れか一方がわの作動ロッド(4)をトラックフレ−ム(1)の上下動部材(5)に連動連結するとともに、他方がわの作動ロッド(6)を走行機台(2)がわに連結してあることを特徴とするコンバインの油圧サスぺンションであるから、刈取作業の場合には、開閉バルブ(V)を「閉」にしアキュ−ムレ−タ(A)の作動をOFFして振動防止用シリンダ(C2)を固定の状態にし、水平制御用シリンダ(C1)により機体を水平状態に修正しながら刈取作業が行え、また、路上走行時には開閉バルブ(V)を「開」してアキュ−ムレ−タ(A)の作動をONの状態にし、水平制御用シリンダ(C1)によって機体の左右水平状態は維持されながら、振動防止用シリンダ(C2)は路面から伝わってくる振動を吸収して機体の振動は防止されオペレ−タは乗り心地よく快適に走行することができるのである。しかも、水平制御用シリンダ(C1)と振動防止用シリンダ(C2)とを直列または並列にして一体に構成し、両シリンダ(C1)(C2)のうちの何れか一方がわの作動ロッド(4)をトラックフレ−ム(1)の上下動部材(5)に連動連結するとともに、他方がわの作動ロッド(6)を走行機台(2)がわに連結して構成したので、水平制御シリンダ(C1)と振動防止用シリンダ(C2)の組み合わせ構成は簡潔になり狭い空間があればよく他の部材に干渉することもないのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】油圧回路図である。
【図2】油圧サスペンションの側面図である。
【図3】同平面図である。
【図4】他の実施例における油圧サスペンションの側面図である。
【図5】同例のものの平面図である。
【図6】他例の油圧回路図である。
【図7】別実施例の油圧サスペンションを示す図である。
【符号の説明】
1 トラックフレ−ム
2 走行機台
3 油圧回路
4 作動ロッド
5 上下動部材
6 作動ロッド
C1 水平制御用シリンダ
C2 振動防止用シリンダ
A アキュ−ムレ−タ
V 開閉バルブ
Claims (2)
- 左右のトラックフレ−ム(1)を走行機台(2)に対して上下動させる水平制御用シリンダ(C1)と、アキュ−ムレ−タ(A)とアキュ−ムレ−タ(A)の作動をON・OFFする開閉バルブ(V)を接続した油圧回路(3)により作動する振動防止用シリンダ(C2)とを直列または並列にして一体に構成し、該両シリンダ(C1)(C2)のうちの何れか一方がわの作動ロッド(4)をトラックフレ−ム(1)の上下動部材(5)に連動連結するとともに、他方がわの作動ロッド(6)を走行機台(2)がわに連結してあることを特徴とするコンバインの油圧サスペンション。
- 開閉バルブ(V)によるON・OFF作動の切換えを、脱穀部の駆動を断続する脱穀クラッチの「切入」操作により行わせる構成にしたことを特徴とする請求項1.記載のコンバインの油圧サスペンション。
Priority Applications (1)
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JP32648495A JP3658440B2 (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | コンバインの油圧サスペンション |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP32648495A JP3658440B2 (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | コンバインの油圧サスペンション |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09140244A JPH09140244A (ja) | 1997-06-03 |
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Family Applications (1)
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JP32648495A Expired - Fee Related JP3658440B2 (ja) | 1995-11-20 | 1995-11-20 | コンバインの油圧サスペンション |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3658440B2 (ja) |
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GB2415028A (en) * | 2004-06-12 | 2005-12-14 | Demag Delaval Ind Turbomachine | An apparatus for damping the torsional excitation of a drive shaft |
-
1995
- 1995-11-20 JP JP32648495A patent/JP3658440B2/ja not_active Expired - Fee Related
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