JP3656487B2 - 育毛剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医薬部外品や医薬品、或いは化粧品分野で使用される植物抽出物の分野に属し、植物抽出物を分画して有効な成分を多く有する画分を得る方法に関する。
特には、ユーカリ抽出物から優れた発毛促進作用を有する画分を有する育毛剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
男性型脱毛症とは、中高齢の男性に一般的にみられる薄毛や禿げのことである。近年、この脱毛症は顕著な若年化及び増加傾向にあり、医薬品や医薬部外品等による脱毛抑制や改善が特に求められている。男性型脱毛症の成因としては、遺伝説、末梢循環障害説、皮脂分泌異常、フケの過剰発生、栄養不良説等が提唱されているが、主因は男性ホルモンのテストステロン(以下、TEと略す。)であることが古くから示唆されている。TEはこう丸で生合成された後、頭部において毛根や皮脂腺等に存在する5α−リダクターゼにより5α−ジヒドロテストステロン(以下、DHTと略す。)に転換される。このDHTがいくつかの器官における男性ホルモン活性の本体である。すなわち、DHTはアデニルサイクラーゼの活性を著しく低下させて、細胞内サイクリックAMPのレベルの低下をもたらす。その結果、エネルギー産生が低下し、タンパク質合成能が抑制され、毛の基となる毛母細胞等を含む毛根細胞の増殖が抑制され、男性型脱毛症に至るものと考えられている。
【0003】
近年、5α−リダクターゼの作用を阻害し、組織中でのDHTの生成を抑制すると男性型脱毛症が緩和し、予防が可能と考えられるに至り、多くの5α−リダクターゼ阻害活性を有する抗男性ホルモン剤が合成或いは天然物中から見い出されている。植物由来の5α−リダクターゼ阻害剤の例としては、アセンヤク、ウイキョウ、カシュウ、モッカ、サンショウ、ソクハクヨウ、セージ、ホップ及びローズマリー等の生薬や薬用植物の抽出物が報告されている。また、女性ホルモン剤も従来から抗男性ホルモン剤として知られており、エチニルエストラジオールがその代表例である。しかし、何れに於いても、育毛効果のある高濃度で使用すると、皮膚の炎症等の副作用がみられ、安全性の観点から問題である。
【0004】
ヒト頭髪やマウス背毛等は、成長期、退行期、休止期の繰り返しからなる毛周期を持っている。毛が長く太く成長する期間の毛根は成長期にある。その後、毛の成長が停止し、成長期より萎縮した状態の毛根を有する時期を休止期と呼ぶ。成長期の毛根が休止期へ移行するときに退行期を経る。男性型脱毛症の成立過程において軟毛が増加するのは、成長期が短くなり、休止期率の高い状態で毛根の世代交代が行われるためである。臨床的には、禿げる前には抜け毛の目立つ現象と一致する。従って、男性型脱毛症は毛周期の異常、すなわち、成長期の短期化により進行するといえる。
【0005】
毛周期を改善するような薬剤の一つとして、毛包賦活剤が見出され、育毛剤の成分として用いられてきた。毛包賦活剤の例としては、ペンタデカン酸グリセリド、プラセンタエキス、パンテノール及びチクセツニンジンエキス等が挙げられるが、何れも育毛効果が不十分であり、育毛活性の高い毛包賦活剤が望まれている。
【0006】
近年、安全性の面から、合成化合物に代わり天然物中に存在する化合物や薬用植物等の抽出物が注目されている。特に、植物抽出物には複数の活性成分による相乗効果と高い安全性が期待され、育毛剤活性のスクリーニングの対象とされてきている。しかし、いまだに天然物中から充分に満足のゆく育毛効果を有する植物抽出物は見い出されてない。
【0007】
ユーカリ属植物は約600種類存在し、その内の約10種から採取された精油が、薬用化粧品、日用品や香料に使われている。また、溶剤抽出により得られるエキスは浴用剤成分として利用されている。特によく用いられるユーカリ種は、ユーカリプタスグロブラス〔学名:Eucaryptus globulus、ユーカリノキ〕であり、精油、フラボン、タンニン等の成分を含有している。また、これまでに他のユーカリ属植物に含まれる生理活性物質に関する研究も数多くなされており、それらについては総説で述べられている(西村弘行著、未来の生物資源ユーカリ、1987年)。
【0008】
育毛剤に於けるユーカリ属植物の利用に関しては、ユーカリプタスグロブラスから水蒸気蒸留により得られる精油を有効成分とする5α−リダクターゼ阻害剤(特開平8−310923号)が提案されている。また、毛髪用剤に関しては、ユーカリプタスマクロカルパ由来の抗菌活性をもつマクロカルパール類を含有するヘアケア製品(特開平9−104610)が提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記したように、ユーカリ抽出物は様々な分野に適用可能なものであり、前記マクロカルパールのように特定の樹種から単一の成分を取り出して使用することは生産性、経済性の点から難点がある。そこで、本発明では、一般的なユーカリ植物からの抽出物から、育毛剤として効果の高い成分を分画することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を採用する。即ち、本発明の第1の発明は、「ユーカリ属植物(ユーカリプタスマクロカルパを除く)の葉から抽出されたユーカリ抽出物を含有する育毛剤において、ユーカリ抽出物としては、下記A〜Bの工程により得られたユーカリ抽出物中性画分のみを含有することを特徴とする育毛剤。
A:極性有機溶媒によりユーカリ属植物の葉から抽出物を抽出し、該極性有機溶媒を除去して粗抽出物を得る工程。
B:該粗抽出物を水と分離する有機溶媒に溶解し、アルカリ性水溶液で分配抽出し、酸性画分およびフェノール性画分を除去する工程。」である。
【0011】
また、本発明の第2の発明は、前記第1発明において、ユーカリ属植物がユーカリプタスグロブラスであることを特徴とする育毛剤である。
【0012】
かかる課題を解決するために、本発明者らは鋭意、木本性植物の抽出物についてスクリーニングを重ねた結果、ユーカリ抽出物のうち、中性画分が発毛促進作用を有することを見い出し、本発明を完成するに至った。
一般的には、中性画分とは、更に塩基性画分も除去したものを言うが、ユーカリの場合、塩基性画分はほとんど存在しないため、本発明においては、便宜上、極性溶媒により抽出したユーカリ抽出物から、酸性画分およびフェノール性画分を除去した画分を中性画分と称する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について詳述する。本発明で使用するユーカリエキスの原料としては、フトモモ科ユーカリ属植物の葉であれば特に限定されないが、単独或いは2種以上を組み合わせて用いられる。ユーカリ属植物は、世界各地の温暖な地域に分布する常緑高木の広葉樹であり、近年は、パルプ用材とすることを目的としてオーストラリア、ニュージーランド、ベトナム等で積極的に植林されている樹種である。パルプ用材や薬用として用いられる他に、公園樹、庭園樹、建築材、器具材、土木用材、船舶材等の広い用途をもつ。植物体の部位としては、特に限定されないが、採取が容易な葉が好ましい。
【0014】
ユーカリ抽出物中性画分は例えば、以下のようにして得られる。
ユーカリ属植物葉の乾燥物を極性有機溶媒で粗抽出する。粗抽出に先立って、葉の乾燥物を適当な大きさに粉砕したり、粉末化するなど、溶媒抽出し易いように前処理する。
極性有機溶媒としては、アルコール類、グリコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭素類などが例示される。
低級アルコール類としては、エタノール、メタノール及びプロパノールなどが挙げられる。グリコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ブチレングリコール及びプロピレングリコール等が挙げられる。これらの溶媒は単独或いは水溶液として用いても良く、任意の2種または3種以上の混合溶媒として用いても良い。上記溶媒の中では、発毛活性の点から、アセトン、エタノール、ブチレングリコール及びプロピレングリコールが更に好ましい。
【0015】
粗抽出方法としては、一般に用いられている方法で良く、例えば極性有機溶媒中にユーカリ葉を長時間浸漬する方法、極性有機溶媒の沸点以下の温度で加温、撹拌しながら抽出を行い、濾過して抽出物を得る方法等がある。
抽出の後、極性有機溶媒を乾燥等により除去して、本発明に使用する粗抽出物を得る。
【0016】
また、上記粗抽出操作中、発毛促進活性の高いユーカリエキスを得るには、ユーカリ葉を乾燥後、水蒸気蒸留等により精油を除去してからアセトン、低級アルコール又はグリコール類で抽出することが好ましい。
【0017】
上記の方法で得られた粗抽出物から、酸性画分及びフェノール性画分を除き、発毛促進活性のあるユーカリエキス中性画分を得ることが出来る。
具体的には粗抽出物を酢酸エチルやジクロロメタンなどの水と分離する有機溶媒に溶解し、アルカリ性水溶液により分配抽出する。
なお、有機酸等の酸性画分とフェノール性画分を別個に分離したい場合は、粗抽出物の有機溶媒液に炭酸ソーダ、または重炭酸ソーダ等の水溶液を用いて分配抽出し、有機酸等の酸性画分を取り除く。更に水酸化ナトリウム等のアルカリ性水溶液にて分配抽出し、フェノール性画分を取り除く方法が可能である。
【0018】
かくして得られるユーカリ抽出物中性画分は、通常水又は水−低級アルコール等の溶媒に溶解して使用することが好ましい。本発明における育毛剤のユーカリ抽出物中性画分の配合量は、乾燥重量で0.00001〜1重量%(以下単に「%」で示す)、好ましくは0.0005〜0.5%である。0.00001%未満であると、効果が十分に発揮されず、好ましくない。
【0019】
育毛剤又は化粧品の剤型は任意であり、例えば育毛・養毛剤等の液状、ヘアトニック、ヘアクリーム等外用に適用できるものでいずれでもよい。医薬品の成分として用いる際の剤型も任意であるが、例えば、経皮、静脈注射等、種々の方法で投与することができ、それぞれに適した剤型、例えば、軟膏剤、ローション剤、塗布剤、アンプル剤に製剤することができる。
【0020】
上記ユーカリ抽出物中性画分には、本発明の効果を損なわない範囲内で、医薬部外品、医薬品、化粧品等に一般的に用いられる各種成分、ゲル化剤、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等の乳化剤、増粘剤、防腐剤、パラヒドロキシ安息香酸エステル等の酸化防止剤、香料、染料等の着色剤を添加配合することが出来る。更に、他の薬剤を併用せずにこのままで使用してもよいし、育毛効果を増強する目的で血行促進剤、毛包賦活剤、保湿剤、抗菌剤、角質溶解剤、局所刺激剤、抗炎症剤、抗脂漏剤及び抗男性ホルモン剤等の薬剤と併用してもよい。
【0021】
これらの薬剤のうち、血行促進剤としては、イチョウエキス、キナエキス、ショウブ根エキス、センブリエキス、チョウジエキス、チンピエキス、トウヒエキス、トウガラシチンキ、ニコチン酸及びその誘導体、ニンニクエキス、ユズエキス、アセチルコリン、塩化カルプロニウム、γ−オリザノール、クロマカリム、サークレチン、セファランチン、ニコランジル、酢酸d,l−α−トコフェロール等のビタミンE、ビタミンEニコチネート等のビタミンE誘導体、ビオチン、ピナシジル、ヒノキチオール及びミノキシジル等が挙げられる。毛包賦活剤としては、酵母エキス、タイソウエキス、チクセツニンジンエキス、チョウセンニンジンエキス、プラセンタエキス、ローヤルゼリーエキス、アデノシン三リン酸ジナトリウム、アスパラギン酸カリウム、感光色素301、ペンタデカン酸グリセリド、ネタカナール、パンテノール及びパントテン酸エチル等が挙げられる。保湿剤としては、延命草エキス、オトギリソウエキス、オオムギエキス、オレンジエキス、海藻エキス、キューカンバエキス、ゴボウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、デュークエキス、冬虫夏草エキス、ビワエキス、ブドウ葉エキス、プルーンエキス、ヘチマエキス、マイカイエキス、ユリエキス、リンゴエキス、可溶性コラーゲン、グリセリン、コンドロイチン硫酸、チューベローズポリサッカライド、トリサッカライド、尿素、ヒアルロン酸、ビタミンCリン酸エステルカルシウム塩、ピロリドンカルボン酸ナトリウム及びプロピレングリコールが挙げられる。また、抗菌剤としては、イソプロピルメチルフェノール、エデト酢酸、塩化ベンザルコニウム、オクトピロックス、感光色素101及び201、クロロヘキシジン、サリチル酸、ジンクピリチオン、ソルビン酸カリウム、パラベン、ビオゾール及びフェノール等が挙げられる。角質溶解剤としては、アスピリン、サリチル酸及びレゾルシン等が挙げられる。局所刺激剤としては、オランダガラシエキス、カンタリスチンキ、サンショウエキス、ショウキョウチンキ、ハッカ油、ワサビ大根エキス、1−メントール及びノニル酸ワニリルアミドが挙げられる。抗炎症剤としては、オウゴンエキス、カミツレエキス、カワラヨモギエキス、キキョウエキス、キョウニンエキス、クチナシエキス、熊笹エキス、ゲンチアナエキス、コンフリーエキス、サンザシエキス、シラカバエキス、セイヨウノコギリソウエキス、ゼニアオイエキス、トウニンエキス、ビワ葉エキス、アズレン、グアイアズレン、グリチルレチン酸、塩化ジフェンヒドラミン等の抗ヒスタミン剤、酢酸ヒドロコルチゾン及びプレドニゾロン等が挙げられる。抗脂漏剤としては、カシューエキス、イオウ、チオキソロン、バンサイド、ポリソルベート類及びレシチン等が挙げられる。抗男性ホルモン剤としては、エチニルエストラジオール、酢酸クロルマジノン、酢酸シクロテン、プロゲステロン、オキセンドロン、アンドロステンジオン及びデオキシコルチコステロン等が挙げられる。
【0022】
【実施例】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明を詳説する。本発明はこれにより限定されるものではない。
【0023】
なお、実施例に記載するユーカリ抽出物中性画分の調製法及び育毛効果試験の概要を以下に示す。
【0024】
<ユーカリ抽出物中性画分1の調製法>
乾燥、粉砕したユーカリプタスグロブラスの葉1kgに80%アセトン10Lを加えて2日間静置した。アセトンを減圧乾固し、215gの粗抽出物を得た。
次に、粗抽出物を酢酸エチル1Lに再溶解後、5%重炭酸ソーダ水溶液500mlを加えて2回抽出することで、強酸性画分を得た。有機層には、5%炭酸ソーダ水溶液500mlを加えて2回抽出し、弱酸性画分を得た。更に、有機層に0.2%水酸化ナトリウム水溶液500mlを加えて2回抽出し、フェノール性画分1を得た。何れの水溶液による分配抽出に於いても抽出されなかった画分をユーカリ抽出物中性画分1とした。各画分は、溶媒留去及び乾燥後、50%エタノールに溶解し、育毛効果試験に用いた。尚、それぞれの画分の乾燥重量は、強酸性画分:0.2g、弱酸性画分:1.3g、フェノール性画分1:66.7g、中性画分1:142.5gであった。
【0025】
<ユーカリ抽出物中性画分2の調製法>
乾燥、粉砕したユーカリプタスグロブラスの葉500gに80%アセトン5Lを加えて2日間静置した。アセトンを減圧乾固し、105gの粗抽出物を得た。次に、粗抽出物を酢酸エチル500mlに再溶解後、0.2%水酸化ナトリウム水溶液500mlを加えて2回抽出し、残った有機層の溶媒留去、乾燥しこれを中性画分2とした。水層は塩酸酸性としてジクロロメタンにて抽出し、これをフェノール性画分2とした。それぞれの画分の乾燥重量は、中性画分2:68.1g、フェノール性画分2:36.3gであった。
【0026】
<マウス育毛効果試験>
C3Hマウス(雄、5週齢)を購入後、7日間予備飼育した。1群5匹としてマウス背毛の約2cm×4cmの部位を電気バリカンで剃毛後、除毛剤処理を行った。その3日後(45日齢)から、剃毛した背皮に0.01%のユーカリエキス分画画分(50%エタノールに溶解し調製)100μlを毎日1回塗布した。塗布開始後、12日目の再生毛面積率〔%、(再生毛面積/剃毛面積)×100〕を測定し、各群に於ける平均値を求めた。
【0027】
<実施例1、比較例1〜3、対照例>
表1に記載の如く、ユーカリエキス中性画分、強酸性画分、弱酸性画分及びフェノール性画分を用いて前記のマウス育毛効果試験を実施し、実施例1及び比較例1〜3を得た。対照例としては、溶剤である50%エタノールを用いた。
【0028】
【表1】
【0029】
表1に示すユーカリエキス中性画分に於いては、溶剤塗布及び他画分と比較し、顕著な毛の再生が認められた。また、実施例1及び比較例1〜3に於いて、塗布期間12日及び塗布終了後1ヶ月間、背皮の炎症等の副作用は観察されなかった。このことは、ユーカリエキス各画分の高い安全性を示唆している。
【0030】
<実施例2、比較例4、対照例>
ユーカリエキスには強酸性画分と弱酸性画分はわずかしか含まれていないことから、表2に記載の如く、ユーカリエキスをフェノール性画分と中性画分に分けた場合でのマウス育毛効果試験を実施し、実施例2及び比較例4を得た。対照例としては、溶剤である50%エタノールを用いた。
【0031】
【表2】
【0032】
表2に示すユーカリエキス中性画分に於いても、溶剤塗布及びフェノール性画分2と比較し、顕著な毛の再生が認められた。また、実施例2及び比較例4に於いて、塗布期間12日及び塗布終了後1ヶ月間、背皮の炎症等の副作用は観察されなかった。
【0033】
表3に、ユーカリエキス中性画分を配合した育毛剤の製造例を示す。
【0034】
【表3】
【0035】
aに属する成分を溶解する。別に、bに属する成分を溶解する。bにaを添加して均一に撹拌混合し、育毛剤を製造した。
【0036】
【発明の効果】
本発明で得られるユーカリ抽出物中性画分は、発毛促進作用を有する。該分画を含有する育毛剤は優れた育毛作用を持ち、男性型脱毛症の改善及び治療に有効である。
本発明の育毛剤は、既に安全性が知られている天然物を有効成分とする為、人体に対して安全性が高い。
Claims (2)
- ユーカリ属植物(ユーカリプタスマクロカルパを除く)の葉から抽出されたユーカリ抽出物を含有する育毛剤において、ユーカリ抽出物としては、下記A〜Bの工程により得られたユーカリ抽出物中性画分のみを含有することを特徴とする育毛剤。
A:極性有機溶媒によりユーカリ属植物の葉から抽出物を抽出し、該極性有機溶媒を除去して粗抽出物を得る工程。
B:該粗抽出物を水と分離する有機溶媒に溶解し、アルカリ性水溶液で分配抽出し、酸性画分およびフェノール性画分を除去する工程。 - ユーカリ属植物がユーカリプタスグロブラスであることを特徴とする請求項 1 に記載の育毛剤。
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