JP3357746B2 - 育毛剤 - Google Patents
育毛剤Info
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- hair growth
- paulownia
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、医療用などに有用な新
規な育毛剤に関し、詳しくは桐の葉の抽出物を有効成分
として含有しており、脱毛症の予防や抜け毛予防、発毛
促進のために、頭皮に外用される育毛剤に関する。
規な育毛剤に関し、詳しくは桐の葉の抽出物を有効成分
として含有しており、脱毛症の予防や抜け毛予防、発毛
促進のために、頭皮に外用される育毛剤に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に
脱毛症には、その原因と症状により多くの種類がある
が、主なものは男性型脱毛症、びまん性脱毛症及び円形
脱毛症である。このうち円形脱毛症は、一過性のもので
あり、皮膚科領域での治療により完治されることも多い
が、前二者は難治性である。そのうち男性型脱毛症は、
遺伝的要因が強く、その成因については、男性ホルモン
説、末梢循環障害説、その他、主因ではないが、皮脂分
泌異常、フケの過剰発生、栄養不良説などがあり、ま
た、女性にみられるびまん性脱毛症は、毛包への血流不
全、洗髪・ブラッシングなどによる過度のヘアケアなど
が原因とも言われている。
脱毛症には、その原因と症状により多くの種類がある
が、主なものは男性型脱毛症、びまん性脱毛症及び円形
脱毛症である。このうち円形脱毛症は、一過性のもので
あり、皮膚科領域での治療により完治されることも多い
が、前二者は難治性である。そのうち男性型脱毛症は、
遺伝的要因が強く、その成因については、男性ホルモン
説、末梢循環障害説、その他、主因ではないが、皮脂分
泌異常、フケの過剰発生、栄養不良説などがあり、ま
た、女性にみられるびまん性脱毛症は、毛包への血流不
全、洗髪・ブラッシングなどによる過度のヘアケアなど
が原因とも言われている。
【０００３】従来の育毛剤には、これらの原因に基づ
き、以下のような成分が使用されている。末梢循環を改
善するセンブリエキス、ニンニクエキス、塩化カルプロ
ニウム、ショウキョウチンキ、トウガラシチンキ、ビタ
ミンＥ、皮脂分泌異常を改善するピリドキシン及びその
誘導体、フケの過剰発生を改善するイソプロピルフェノ
ール、ヒノキチオール、サリチル酸、消炎剤としてグリ
チルリチン酸、ヒノキチオール、塩化ジフェンヒドラミ
ン、細胞賦活剤として感光素３０１、ヒノキチオール、
プラセンタエキス、ペンタデカン酸グリセリドなどが用
いられてきた。
き、以下のような成分が使用されている。末梢循環を改
善するセンブリエキス、ニンニクエキス、塩化カルプロ
ニウム、ショウキョウチンキ、トウガラシチンキ、ビタ
ミンＥ、皮脂分泌異常を改善するピリドキシン及びその
誘導体、フケの過剰発生を改善するイソプロピルフェノ
ール、ヒノキチオール、サリチル酸、消炎剤としてグリ
チルリチン酸、ヒノキチオール、塩化ジフェンヒドラミ
ン、細胞賦活剤として感光素３０１、ヒノキチオール、
プラセンタエキス、ペンタデカン酸グリセリドなどが用
いられてきた。
【０００４】しかしながら、これらの成分は、個々の症
状の改善についてはある程度有効であるが、脱毛状態の
改善には至っていない。また、男性型脱毛症には、その
発症に男性ホルモンが関与していることから、男性ホル
モンに拮抗する女性ホルモンが使用されているが、副作
用が出現するため、有効性を得るだけの量が配合でき
ず、思わしい効果は上がっていない。
状の改善についてはある程度有効であるが、脱毛状態の
改善には至っていない。また、男性型脱毛症には、その
発症に男性ホルモンが関与していることから、男性ホル
モンに拮抗する女性ホルモンが使用されているが、副作
用が出現するため、有効性を得るだけの量が配合でき
ず、思わしい効果は上がっていない。
【０００５】このように現段階では男性型脱毛症、びま
ん性脱毛症とも決定的な改善方法は判っていないが、脱
毛とは毛包細胞の増殖が抑制され、本来成長期（毛が伸
びる時期、正常ヒト頭毛では９０％以上の毛が成長期に
ある。）にあるはずの毛が休止期（毛の成長が止まり、
毛が脱落する時期、正常ヒト頭毛では１０％の毛がこの
時期にある。）に入ってしまうことにより起こることか
ら、毛包細胞の増殖を促進する物質、或いは休止期毛を
成長期毛に変換する物質こそ、有効な育毛剤となりうる
と思われる。
ん性脱毛症とも決定的な改善方法は判っていないが、脱
毛とは毛包細胞の増殖が抑制され、本来成長期（毛が伸
びる時期、正常ヒト頭毛では９０％以上の毛が成長期に
ある。）にあるはずの毛が休止期（毛の成長が止まり、
毛が脱落する時期、正常ヒト頭毛では１０％の毛がこの
時期にある。）に入ってしまうことにより起こることか
ら、毛包細胞の増殖を促進する物質、或いは休止期毛を
成長期毛に変換する物質こそ、有効な育毛剤となりうる
と思われる。
【０００６】本発明は、ヒト毛包を構成し、毛を作るヒ
ト毛包細胞の増殖促進効果と、マウスにおける発毛促進
効果を有し、ヒトに用いて優れた脱毛予防、発毛促進効
果を有する育毛剤の提供を目的とするものである。
ト毛包細胞の増殖促進効果と、マウスにおける発毛促進
効果を有し、ヒトに用いて優れた脱毛予防、発毛促進効
果を有する育毛剤の提供を目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、抜け毛の
予防・防止或いは発毛・育毛効果を有する育毛剤を開発
すべく、長年にわたって研究を続けてきた。その結果、
桐の葉の抽出物を主成分とする育毛剤が、ヒト毛包細胞
増殖促進効果及びマウスにおける発毛促進効果を有し、
ヒトに用いた臨床試験で抜け毛の予防・防止に効果的で
あり、しかも優れた発毛・育毛効果を有することを見出
し、この知見に基づいて本発明を完成するに到った。
予防・防止或いは発毛・育毛効果を有する育毛剤を開発
すべく、長年にわたって研究を続けてきた。その結果、
桐の葉の抽出物を主成分とする育毛剤が、ヒト毛包細胞
増殖促進効果及びマウスにおける発毛促進効果を有し、
ヒトに用いた臨床試験で抜け毛の予防・防止に効果的で
あり、しかも優れた発毛・育毛効果を有することを見出
し、この知見に基づいて本発明を完成するに到った。
【０００８】すなわち本発明は、桐（学名 Paulowinia
tomantosa Steud. 又はその同属植物）の葉を抽出溶媒
で抽出して得られる抽出物を発毛、育毛促進成分として
含有することを特徴とする育毛剤を提供するものであ
る。
tomantosa Steud. 又はその同属植物）の葉を抽出溶媒
で抽出して得られる抽出物を発毛、育毛促進成分として
含有することを特徴とする育毛剤を提供するものであ
る。
【０００９】本発明で用いる桐の葉とは、ゴマノハグサ
科のキリ族のキリ（学名 Paulowinia tomantosa Steu
d. ）又はその同属植物の葉である。桐の葉には、エレ
オステアリン酸などが含まれ、皮膚病に応用されていた
が、その作用が強いものではなく、あまり繁用されては
いない。桐の葉の抽出物について、基礎的な研究並びに
臨床的な研究で育毛効果があることは、これまで証明さ
れていなかった。
科のキリ族のキリ（学名 Paulowinia tomantosa Steu
d. ）又はその同属植物の葉である。桐の葉には、エレ
オステアリン酸などが含まれ、皮膚病に応用されていた
が、その作用が強いものではなく、あまり繁用されては
いない。桐の葉の抽出物について、基礎的な研究並びに
臨床的な研究で育毛効果があることは、これまで証明さ
れていなかった。
【００１０】本発明の育毛剤は、このような桐の葉を抽
出溶媒で抽出して得られる抽出物を、発毛、育毛促進成
分として含有するものである。このような桐の葉の抽出
物の成分組成は必ずしも明らかではないが、以下の如き
手法により得ることができる。まず桐の葉は、そのまま
か、或いは必要に応じて適度に粉砕又は細断して用い
る。
出溶媒で抽出して得られる抽出物を、発毛、育毛促進成
分として含有するものである。このような桐の葉の抽出
物の成分組成は必ずしも明らかではないが、以下の如き
手法により得ることができる。まず桐の葉は、そのまま
か、或いは必要に応じて適度に粉砕又は細断して用い
る。
【００１１】このような状態の桐の葉を抽出溶媒で抽出
する。抽出溶媒は、熱水又は含水性有機溶媒から選択さ
れたものである。ここで熱水を用いて抽出する場合、桐
の葉の重量の５〜２０倍量、好ましくは１０〜１５倍量
の熱水中に、桐の葉を３０分間〜４時間、好ましくは１
〜２時間浸漬して抽出を行えばよい。
する。抽出溶媒は、熱水又は含水性有機溶媒から選択さ
れたものである。ここで熱水を用いて抽出する場合、桐
の葉の重量の５〜２０倍量、好ましくは１０〜１５倍量
の熱水中に、桐の葉を３０分間〜４時間、好ましくは１
〜２時間浸漬して抽出を行えばよい。
【００１２】また、含水性有機溶媒としては、具体的に
は例えば含水メタノール、含水エタノール、含水アセト
ンが挙げられる。このような含水性有機溶媒を用いて抽
出する場合、桐の葉の重量の５〜２０倍量、好ましくは
１０〜１５倍量の含水性有機溶媒を加え、還流下に加熱
するか、或いは常温で３日間以上、好ましくは１週間以
上静置して抽出を行えばよい。含水性有機溶媒中の有機
溶媒の比率は５０％以下、好ましくは３０％以下とす
る。
は例えば含水メタノール、含水エタノール、含水アセト
ンが挙げられる。このような含水性有機溶媒を用いて抽
出する場合、桐の葉の重量の５〜２０倍量、好ましくは
１０〜１５倍量の含水性有機溶媒を加え、還流下に加熱
するか、或いは常温で３日間以上、好ましくは１週間以
上静置して抽出を行えばよい。含水性有機溶媒中の有機
溶媒の比率は５０％以下、好ましくは３０％以下とす
る。
【００１３】上記のようにして得られる抽出液を濾過し
た後、濃縮して溶媒を除去することにより、桐の葉の抽
出物が得られる。
た後、濃縮して溶媒を除去することにより、桐の葉の抽
出物が得られる。
【００１４】本発明の育毛剤は、このようにして得られ
る桐の葉の抽出物を、発毛、育毛促進成分、すなわち有
効成分として含有するものである。上述のようにして得
られる、発毛、育毛促進成分は、含水エタノール、つば
き油などの油脂類、クリームなどに溶解して、下記に示
す形態にて育毛剤として使用することができる。上述の
ようにして得られる桐の葉の抽出物は、抽出物固形分と
して、通常、育毛剤全体の０．００１〜２０重量％、好
ましくは０．１〜１０重量％の割合で配合される。
る桐の葉の抽出物を、発毛、育毛促進成分、すなわち有
効成分として含有するものである。上述のようにして得
られる、発毛、育毛促進成分は、含水エタノール、つば
き油などの油脂類、クリームなどに溶解して、下記に示
す形態にて育毛剤として使用することができる。上述の
ようにして得られる桐の葉の抽出物は、抽出物固形分と
して、通常、育毛剤全体の０．００１〜２０重量％、好
ましくは０．１〜１０重量％の割合で配合される。
【００１５】本発明の育毛剤で使用される他の原料成分
としては、通常、育毛剤に適用される、炭化水素類、ロ
ウ類、油脂類、エステル類、高級脂肪酸類、高級アルコ
ール類、界面活性剤、香料、色素、防腐剤、抗酸化剤、
紫外線防御剤、アルコール類、ｐＨ調整剤、さらには生
体老化防止成分であるエラスチン、コラーゲン、ヒアル
ロン酸など、またビタミン類、ミネラル類、及び本発明
の目的にあった他の薬効成分などを適宜選択し、調製す
ることができる。
としては、通常、育毛剤に適用される、炭化水素類、ロ
ウ類、油脂類、エステル類、高級脂肪酸類、高級アルコ
ール類、界面活性剤、香料、色素、防腐剤、抗酸化剤、
紫外線防御剤、アルコール類、ｐＨ調整剤、さらには生
体老化防止成分であるエラスチン、コラーゲン、ヒアル
ロン酸など、またビタミン類、ミネラル類、及び本発明
の目的にあった他の薬効成分などを適宜選択し、調製す
ることができる。
【００１６】また、本発明の育毛剤は、種々の形態が可
能である。液剤、クリーム、軟膏、ゲル、エアゾール剤
などがあり、その名称はヘアークリーム、ヘアートニッ
ク、ヘアーローション、ヘアートリートメント、ヘアー
リキッド、ヘアームース、ヘアージェル、ヘアースプレ
ー、ヘアーシャンプー、ヘアーリンスなどが挙げられ
る。
能である。液剤、クリーム、軟膏、ゲル、エアゾール剤
などがあり、その名称はヘアークリーム、ヘアートニッ
ク、ヘアーローション、ヘアートリートメント、ヘアー
リキッド、ヘアームース、ヘアージェル、ヘアースプレ
ー、ヘアーシャンプー、ヘアーリンスなどが挙げられ
る。
【００１７】以下、実施例により本発明を詳しく説明す
るが、本発明の範囲はこれらの実施例により制限される
ものではない。
るが、本発明の範囲はこれらの実施例により制限される
ものではない。
製造例１ 桐葉２００ｇを２リットルの水に加え、１時間沸騰抽出
して、沸騰水可溶成分を抽出し、１．７リットルの抽出
液を得た。次に、抽出液の水を留去し、さらに乾燥し
て、黒茶色の桐葉抽出物３１．６ｇを得た。
して、沸騰水可溶成分を抽出し、１．７リットルの抽出
液を得た。次に、抽出液の水を留去し、さらに乾燥し
て、黒茶色の桐葉抽出物３１．６ｇを得た。
【００１８】製造例２ 桐葉２００ｇを２リットルの３０％エタノールに加え、
常温下で１週間抽出して濾過した。濾液を濃縮して３０
％エタノールを留去し、さらに乾燥して、暗緑色の桐葉
抽出物２８．０ｇを得た。
常温下で１週間抽出して濾過した。濾液を濃縮して３０
％エタノールを留去し、さらに乾燥して、暗緑色の桐葉
抽出物２８．０ｇを得た。
【００１９】実施例１ 製造例１で得られた黒茶色の抽出物５．０ｇを、４０％
エタノール１リットルに溶解した後、冷所で３日間放置
し、さらに濾過し、育毛剤を得た。このようにして得ら
れた育毛剤（被験薬剤）について、ヒト毛包細胞の分裂
増殖を促進する効果があるかどうかを、以下に示す抜去
毛毛包を用いたヒト毛包細胞増殖促進試験によって確認
した。
エタノール１リットルに溶解した後、冷所で３日間放置
し、さらに濾過し、育毛剤を得た。このようにして得ら
れた育毛剤（被験薬剤）について、ヒト毛包細胞の分裂
増殖を促進する効果があるかどうかを、以下に示す抜去
毛毛包を用いたヒト毛包細胞増殖促進試験によって確認
した。
【００２０】〔抜去毛毛包を用いたヒト毛包細胞増殖促
進試験〕ヒト頭皮より抜去した成長期毛包の下方１／３
を、トリプシン処理により分散させ、細胞懸濁液を得
た。この細胞をIV型コラーゲンを塗布した、直径３５ｍ
ｍの組織培養皿に、約３万個植え込み、３７℃の温度に
て、５％炭酸ガス、９５％空気の条件で培養した。培養
培地はＫＧＭ培地（クラボウ製）を用いた。毛包細胞が
増殖したら、トリプシンにより剥離して、細胞懸濁液を
得た。この細胞をIV型コラーゲンを塗布した、直径３５
ｍｍの組織培養皿に、約２万個植え込み、培養した。培
養開始２４時間後から、育毛剤を０．００１％含有する
培地に変更した。培地は４８時間毎に新しいものに交換
し、１４４時間培養を行った。増殖した細胞をトリプシ
ンにより剥離して、血球計算盤にて計測した。また、細
胞数は、対照薬剤（コントロール）を１００％としたと
きの相対的な値として表記した。１４４時間培養後の細
胞数を第１表に示す。なお、対照薬剤（コントロール）
には、７０％エタノールを用いた。第１表より、桐葉抽
出物配合育毛剤には、顕著なヒト毛包細胞増殖促進作用
が認められた。
進試験〕ヒト頭皮より抜去した成長期毛包の下方１／３
を、トリプシン処理により分散させ、細胞懸濁液を得
た。この細胞をIV型コラーゲンを塗布した、直径３５ｍ
ｍの組織培養皿に、約３万個植え込み、３７℃の温度に
て、５％炭酸ガス、９５％空気の条件で培養した。培養
培地はＫＧＭ培地（クラボウ製）を用いた。毛包細胞が
増殖したら、トリプシンにより剥離して、細胞懸濁液を
得た。この細胞をIV型コラーゲンを塗布した、直径３５
ｍｍの組織培養皿に、約２万個植え込み、培養した。培
養開始２４時間後から、育毛剤を０．００１％含有する
培地に変更した。培地は４８時間毎に新しいものに交換
し、１４４時間培養を行った。増殖した細胞をトリプシ
ンにより剥離して、血球計算盤にて計測した。また、細
胞数は、対照薬剤（コントロール）を１００％としたと
きの相対的な値として表記した。１４４時間培養後の細
胞数を第１表に示す。なお、対照薬剤（コントロール）
には、７０％エタノールを用いた。第１表より、桐葉抽
出物配合育毛剤には、顕著なヒト毛包細胞増殖促進作用
が認められた。
【００２１】
【表１】
【００２２】実施例２〔Ｃ３Ｈ／HeS1c マウスにおける
再発毛率試験〕 Ogawa らの文献を参考にして、以下に示す再発毛率試験
を行った。すなわち、Ｃ３Ｈ／HeS1c マウス（７週齢）
の背部を毛刈りし、毛周期の休止期のマウスを１群５匹
として選んだ。このマウスに、実施例１で製造した桐葉
抽出物配合育毛剤とフロジン液と７０％エタノール液の
３検体を、１日１回、塗擦（ 0.1 ml/animal/8 cm2/da
y）して、４週間発毛の状態を観察し、毛刈り部分に新
しく生えてきた毛の部分の割合を求めて、再発毛率を計
算した。結果を第２表に示す。第２表より、本発明の桐
葉抽出物配合育毛剤には、フロジン液や７０％エタノー
ル液と比較して、極めて優れたマウスにおける発毛促進
効果があることが認められた。
再発毛率試験〕 Ogawa らの文献を参考にして、以下に示す再発毛率試験
を行った。すなわち、Ｃ３Ｈ／HeS1c マウス（７週齢）
の背部を毛刈りし、毛周期の休止期のマウスを１群５匹
として選んだ。このマウスに、実施例１で製造した桐葉
抽出物配合育毛剤とフロジン液と７０％エタノール液の
３検体を、１日１回、塗擦（ 0.1 ml/animal/8 cm2/da
y）して、４週間発毛の状態を観察し、毛刈り部分に新
しく生えてきた毛の部分の割合を求めて、再発毛率を計
算した。結果を第２表に示す。第２表より、本発明の桐
葉抽出物配合育毛剤には、フロジン液や７０％エタノー
ル液と比較して、極めて優れたマウスにおける発毛促進
効果があることが認められた。
【００２３】
【表２】
【００２４】実施例３ 各種脱毛症患者６１例（男性型脱毛症患者３５例、びま
ん性脱毛症患者２２例、粃糠性脱毛症患者４例）の種
類、程度が各グループ均等になるように３グループに分
け、被験薬剤として実施例１で製造した桐葉抽出物配合
育毛剤とフロジン液と７０％エタノール液とを用いて臨
床試験を行い、有効性の評価を行った。頭部への外用は
１日２回、毎日、４ヶ月間行い、育毛状態を４ヶ月後に
判定し、改善度を次の４段階で評価した。結果を第３表
に示す。
ん性脱毛症患者２２例、粃糠性脱毛症患者４例）の種
類、程度が各グループ均等になるように３グループに分
け、被験薬剤として実施例１で製造した桐葉抽出物配合
育毛剤とフロジン液と７０％エタノール液とを用いて臨
床試験を行い、有効性の評価を行った。頭部への外用は
１日２回、毎日、４ヶ月間行い、育毛状態を４ヶ月後に
判定し、改善度を次の４段階で評価した。結果を第３表
に示す。
【００２５】〔判定基準〕 著明改善：新生毛がみられる（硬毛）。 改善 ：新生毛がみられる（軟毛）。 やや改善：抜け毛の減少が認められる。 不変 ：全く変化が認められない。
【００２６】
【表３】
【００２７】第３表の結果より、本発明の桐葉抽出物配
合育毛剤では、改善以上が５０％（うち著明改善が１４
％）であり、フロジン液の３１％（うち著明改善は０
％）、７０％エタノール液の１５％（うち著明改善は０
％）と比較して、明らかに高く、桐葉抽出物配合育毛剤
の優れた育毛効果が実証された。また、試験期間中、い
ずれのグループも薬剤が原因と思われる副作用は認めら
れなかった。
合育毛剤では、改善以上が５０％（うち著明改善が１４
％）であり、フロジン液の３１％（うち著明改善は０
％）、７０％エタノール液の１５％（うち著明改善は０
％）と比較して、明らかに高く、桐葉抽出物配合育毛剤
の優れた育毛効果が実証された。また、試験期間中、い
ずれのグループも薬剤が原因と思われる副作用は認めら
れなかった。
【００２８】
【発明の効果】本発明の育毛剤は、ヒト毛包を構成し、
毛を作るヒト毛包細胞の増殖促進効果と、マウスにおけ
る発毛促進効果を有し、ヒトに用いて優れた脱毛予防、
発毛促進効果が得られる。従って、本発明の育毛剤は、
男性型脱毛症、びまん性脱毛症などの脱毛症の治療又は
予防のために、有効に利用することができる。
毛を作るヒト毛包細胞の増殖促進効果と、マウスにおけ
る発毛促進効果を有し、ヒトに用いて優れた脱毛予防、
発毛促進効果が得られる。従って、本発明の育毛剤は、
男性型脱毛症、びまん性脱毛症などの脱毛症の治療又は
予防のために、有効に利用することができる。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平３−188013（ＪＰ，Ａ) 特開 平１−313414（ＪＰ，Ａ) 特開 平６−56626（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A61K 7/00 - 7/50 A61K 35/78 ＣＡ（ＳＴＮ)
Claims (2)
- 【請求項１】 桐（学名 Paulowinia tomantosa Steu
d. 又はその同属植物）の葉を抽出溶媒で抽出して得ら
れる抽出物を発毛、育毛促進成分として含有することを
特徴とする育毛剤。 - 【請求項２】 抽出溶媒が、熱水又は含水性有機溶媒か
ら選択されたものである請求項１記載の育毛剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14071694A JP3357746B2 (ja) | 1994-06-01 | 1994-06-01 | 育毛剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14071694A JP3357746B2 (ja) | 1994-06-01 | 1994-06-01 | 育毛剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07330555A JPH07330555A (ja) | 1995-12-19 |
| JP3357746B2 true JP3357746B2 (ja) | 2002-12-16 |
Family
ID=15275054
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14071694A Expired - Lifetime JP3357746B2 (ja) | 1994-06-01 | 1994-06-01 | 育毛剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3357746B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20030016706A (ko) * | 2001-08-21 | 2003-03-03 | 주식회사 가릭솔 | 오동성분을 주원료로 하는 활성산소 제거제 및 그 제조방법 |
| KR20130099057A (ko) * | 2010-08-19 | 2013-09-05 | 존슨 앤드 존슨 컨수머 캄파니즈, 인코포레이티드 | 셀룰라이트의 치료 방법 |
| US9387349B2 (en) | 2010-08-19 | 2016-07-12 | Johnson & Johnson Consumer Inc. | Compositions comprising Paulownia tomentosa wood extracts and uses thereof |
| US9168207B2 (en) | 2010-08-19 | 2015-10-27 | Johnson & Johnson Consumer Inc. | Compositions comprising Paulownia tomentosa wood extracts and uses thereof |
-
1994
- 1994-06-01 JP JP14071694A patent/JP3357746B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07330555A (ja) | 1995-12-19 |
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