JP3656465B2 - 記録媒体装填装置 - Google Patents

記録媒体装填装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3656465B2
JP3656465B2 JP16842199A JP16842199A JP3656465B2 JP 3656465 B2 JP3656465 B2 JP 3656465B2 JP 16842199 A JP16842199 A JP 16842199A JP 16842199 A JP16842199 A JP 16842199A JP 3656465 B2 JP3656465 B2 JP 3656465B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
recording medium
slider
shutter
arm
damper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP16842199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000357360A (ja
Inventor
隆 竹本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teac Corp
Original Assignee
Teac Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teac Corp filed Critical Teac Corp
Priority to JP16842199A priority Critical patent/JP3656465B2/ja
Publication of JP2000357360A publication Critical patent/JP2000357360A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3656465B2 publication Critical patent/JP3656465B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Feeding And Guiding Record Carriers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は記録媒体装填装置に係り、特に磁気ディスク装置等の記録媒体記録再生装置に設けられ記録媒体の記録媒体記録再生装置への装填及び排出処理を行う記録媒体装填装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、パーソナルコンピュータあるいはワードプロセッサ等の電子装置では、情報を記録及び再生する手段として磁気ディスク装置(記録媒体記録再生装置)を装備している。そして、磁気ディスク装置としては、例えば特開平8−55402号公報にみられるように、記録媒体としてのディスクカートリッジが装着されると、ディスクカートリッジ内に収容された磁気ディスクが回転駆動されると共に、磁気ヘッドが磁気ディスクに摺接して磁気記録再生を行うよう構成されたものがある。
【0003】
また、上記磁気ディスク装置は、ディスクカートリッジを装填位置(磁気ディスクに対し記録再生処理が行われる位置)と排出位置(ディスクホルダに対しディスクカートリッジが挿入脱される位置)との間で移動させる記録媒体装填装置を有している。
この記録媒体装填装置は、ディスクカートリッジが挿入されると共にコイルバネ等により一方向に付勢されディスクホルダと、ディスクカートリッジの挿入操作によりディスクホルダを装填位置と排出位置との間で移動させるスライダーと、ディスクホルダが排出位置位置にある時にスライダーの移動をロックすると共にディスクカートリッジの挿入操作によりこのロックを解除するラッチレバー等を有した構成とされている。
【0004】
上記構成とされた記録媒体装填装置において、ディスクカートリッジが挿入されると、ラッチレバーがディスクカートリッジの端部に押圧されて回動し、これに伴いラッチレバーによるスライダーのロックが解除される。これにより、スライダーは前記コイルバネに移動付勢され、ディスクホルダは装填位置に向け移動する。よって、ディスクホルダに収納されたディスクカートリッジは装填位置に移動され、ディスクカートリッジ内のディスクはターンテーブル上にチャッキングされる。
【0005】
また、ディスクカートリッジにはシャッターが設けられており、内設された磁気ディスクを保護する構成となっている。このシャッターは、前記したラッチレバーの先端部に設けられた係合部と係合する構成とされている。そして、ディスクカートリッジの挿入操作によりラッチレバーが回動すると、これに伴い係合部はシャッターを開く方向に移動し、これによりシャッターが開かれる構成とされていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにラッチレバーによるスライダーのロックが解除されると、スライダーはコイルバネに移動付勢されてディスクホルダは装填位置に向け移動する。しかるに、単にスライダーをコイルバネの弾性力により移動させると、ディスクホルダの下降速度が速くなり、ディスクホルダが装填位置に到達する時に衝撃が発生する。この衝撃は記録媒体装填装置を構成する各構成要素に印加されるため、これに起因して記録媒体装填装置の耐久性が低下するおそれがある。
【0007】
また、ディスクホルダの下降に伴い、磁気ディスク装置に設けられている磁気ヘッドがディスクホルダに収納された磁気ディスクに摺接するが、上記のようにディスクホルダの下降速度が速いと、磁気ディスクが急激に磁気ディスクと当接するため、磁気ディスク及び磁気ヘッドに損傷が発生するおそれがある。
そこで、上記の問題を解決するために、記録媒体装填装置には従来よりスライダーの移動速度を遅くするためのオイルダンパーが配設されていた。しかるに、周知のようにオイルダンパーは、その内部にオイル及び羽根車等が配設された構成てあるため形状が大きく、よって記録媒体装填装置が大型してしまうという問題点があった。
【0008】
近年、記録媒体装填装置が配設される磁気ディスク装置等の電子機器は小型化,低コスト化が強く望まれており、オイルダンパーを用いた場合には小型化の要望に対応することができない。更に、オイルダンパーは高価であるため、低コスト化の要望に対しても対応することができない。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、小型化及び低コスト化を図りうる記録媒体装填装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明では、次に述べる各手段を講じたことを特徴とするものである。
請求項1記載の発明は、
記録媒体が収納されたカートリッジが挿入され、これを保持するホルダと、前記カートリッジを装填位置と排出位置に移動させるために前記ホルダを装填位置と排出位置との間で移動させるスライダーと、前記スライダーの急激な移動を抑えるダンパー機構とを有する記録媒体装填装置において、
前記ダンパー機構が、
基板に対し回動自在に軸承されると共に一端部が前記スライダーに連結されており、前記スライダーの移動に伴い回動付勢されるアーム部材と、
前記アーム部材に配設されており、該アーム部材の延在方向に進退自在に配設された当接部材と、
前記基板に配設されており、前記アーム部材の回動範囲にわたり前記当接部材が摺接するよう構成された摺接部と、
前記当接部材を前記摺接部へ向け押圧付勢する弾性部材とを具備してなることを特徴とするものである。
【0010】
また、請求項2記載の発明は、
請求項1記載の記録媒体装填装置において、
前記アーム部材の回動に伴い、前記摺接部と前記アーム部材の回転軸との離間距離が変化するよう構成したことを特徴とするものである。
また、請求項3記載の発明は、
請求項1または2記載の記録媒体装填装置において、
前記弾性部材がコイルバネであることを特徴とするものである。
【0011】
また、請求項4記載の発明は、
請求項1乃至3のいずれかに記載の記録媒体装填装置において、
前記基板は、前記スライダーの前記ホルダとの対向面に対し反対側面に対向するよう配設された天板であることを特徴とするものである。
上記した各手段は、次のように作用する。
【0012】
請求項1記載の発明によれば、
アーム部材はスライダーに連結されているため、スライダーの移動により回動付勢されて基板上で回動する。また、アーム部材の延在方向に進退自在に配設された当接部材は、基板に配設された摺接部とアーム部材の回動範囲にわたり摺接するよう構成されている。更に、当接部材は弾性部材により摺接部へ向け押圧付勢されているため、当接部材と摺接部との間には摩擦力が発生する。
【0013】
この当接部材と摺接部との間に発生する摩擦力は、アーム部材の回転速度を減速する力として作用し、よってアーム部材に連結されているスライダーの移動も当接部材と摺接部との間に発生する摩擦力により規制される。即ち、当接部材と摺接部との間に発生する摩擦力は、スライダーの移動を規制するダンパー力として作用する。
【0014】
よって、スライダーの移動に伴い装填位置と排出位置との間で移動するホルダに対してもダンパー力を印加することができ、ホルダの急激な移動を抑制することができる。また、上記のようにダンパー力を当接部材と摺接部との間に発生する摩擦力(機械的な力)により生成することにより、またアーム部材を基板に対し回動させることによりダンパー力を発生させる構成としたことにより、従来用いられていたオイルダンパー等に比べてダンパー機構を小型化でき、よって記録媒体装填装置の小型化を図ることができる。
【0015】
また、請求項2記載の発明によれば、
アーム部材の回動に伴い、摺接部とアーム部材の回転軸との離間距離が変化するよう構成したことにより、摺接部の形状を変化させるだけで所望のダンパー力を得ることが可能となる。また、ホルダの移動範囲内において、ダンパー力を可変することが可能となり、ホルダに対しその移動位置に最も適したダンパー力を印加することが可能となる。よって、ホルダに対し確実なダンパー作用を作用させることができる。
【0016】
また、請求項3記載の発明によれば、
弾性部材をコイルバネとしたことにより、コイルバネは捩じりバネと比べて弾性力の変化が一定であり、また占有面積を小さくすることができる。
また、請求項4記載の発明によれば、
基板としてスライダーのホルダとの対向面に対し反対側面に対向するよう配設された天板を用いたことにより、別個に基板を設ける必要がなくなり、装置の小型化を図ることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
図1乃至図3は本発明の一実施例である記録媒体装填装置10の分解斜視図,平面図,側面図,及び斜視図である。また、図4は記録媒体装填装置10に装填されるカートリッジ20を示している。
【0018】
本実施例に係る記録媒体装填装置10は、例えば磁気ディスク装置11(図5及び図6参照)等のディスク装置に設けられるものである。この記録媒体装填装置10は、大略するとディスクホルダ12,スライダー13,天板15(基板),シャッター開閉機構16,及びダンパー機構17等により構成されている。
この記録媒体装填装置10は、ディスクカートリッジ20が挿入されるディスクホルダ12と、図中矢印X1,X2方向に移動してディスクホルダ12を昇降(図中矢印Z1,Z2方向に移動)させるスライダー13とが重ね合わされた状態でフレーム14上に取り付けられることにより、磁気ディスク装置11に装着される。また、フレーム14の上部には、カバーとして機能する天板15が取り付けられる。
【0019】
ディスクカートリッジ20は、図4に示すように、内部に記録媒体となる磁気ディスク21が装着されており、またディスクカートリッジ20のディスクホルダー12への挿入方向前方(図中、矢印X2方向前方)にはシャッター23が配設されている。このシャッター23は図中矢印Y1,Y2方向に移動する構成とされている。
【0020】
シャッター23にはシャッター開口24が形成されており、閉じられた状態においてディスクカートリッジ20に設けられた開口22を塞ぐよう構成されている。また、ディスクカートリッジ20がディスクホルダ12に挿入されることにより、シャッター23は後述するシャッター開閉機構16により開かれる構成とされている。このシャッター23が開かれた状態において、シャッター開口24と開口22とは一致し、よって磁気ディスク21はシャッター開口24及び開口22を介して露出され記録再生処理が可能な状態となる。
【0021】
以下、記録媒体装填装置10を構成する各構成要素について詳述する。
ディスクホルダ12は、大略すると上板部12aと、この上板部12aの両側からディスクカートリッジ20を抱え込むように折曲されたカートリッジガイド部12b,12cとから構成されている。従って、上板部12aと両側のカートリッジガイド部12b,12cに囲まれた空間がディスクカートリッジ20が挿入されるカートリッジ挿入部となる。
【0022】
また、ディスクホルダ12の上板部12aには、ヘッドキャリッジ18が移動するため開口12d,12pが設けられている。また、上板部12aの開口部12dの矢印X1方向側の位置には、若干量突出した段部12sが形成されており、この段部12sの略中央位置には軸部12gが立設されている。更に、段部12sの軸部12gを中心として両側部には、溝部12k,12lが形成されている。尚、軸部12gには、後述するシャッター開閉機構16を構成するシャッターアーム27が配設される。
【0023】
一方、上板部12aの図中右肩部(上板部12aの図中矢印X2方向で、かつ矢印Y2方向の端部)には軸部12mが立設されている。また、この軸部12mの近傍位置にはリブ12uが立設されると共に、切り欠き部12q,12rが形成されている。尚、軸部12mには、後述するシャッター開閉機構16を構成するラッチレバー32が配設される。
【0024】
更に、カートリッジガイド部12b,12cの側面部には、外側に向け突出した係合ピン12eとガイド部12fが形成されている。この係合ピン12eは、後述するようにスライダー13に形成されている傾斜溝13dと係合する。また、ガイド部12fはフレーム14に上下方向(図中矢印Z1,Z2方向)に形成された案内溝(図示せず)に摺動自在に係合される。このようにガイド部12fがフレーム14に形成された案内身溝と係合することにより、ディスクホルダ12は上下方向(図中矢印Z1,Z2方向)へのみ移動する構成となっている。
【0025】
また、カートリッジガイド部12cの略中央位置には凹部12tが形成されており、この凹部12tには誤挿入防止用バネ33が配設される。この誤挿入防止用バネ33の先端部は、凹部12tからディスクホルダ12の内部に突出するよう構成されており、ディスクカートリッジ20が適正にディスクホルダ12に挿入された際、ディスクカートリッジ20に形成されている誤挿入防止部26(テーパ部)と係合するよう構成されている。
【0026】
よって、ディスクカートリッジ20が適正にディスクホルダ12に挿入された場合は、テーパ状の誤挿入防止部26により誤挿入防止用バネ33は変位しディスクホルダ12の挿入を許容するが、不適正に挿入された場合にはディスクカートリッジ20は誤挿入防止用バネ33に当接し、その挿入を阻止される構成となっている。
【0027】
スライダー13は、大略するとディスクホルダ12の上方で図中矢印X1,X2方向に移動(スライド)する平板部13aと、この平板部13aの両側より下方に折曲された側面13b,13cとにより構成されている。平板部13aの略中央位置には中央開口13fが形成されており、その内部に延出した延出部13nにはダンパー用連結ピン13mが立設されている。また、平板部13aの両側部(図中矢印Y1,Y2方向側の側部)には、フレーム14の両側面14a,14b(図5参照)の上端に当接する当接部13eが形成されている。
【0028】
また、スライダー13の図中右肩部(平板部13aの図中矢印X2方向で、かつ矢印Y2方向の端部)には、L字状溝13kが形成されることにより、カム部31が形成されている。このカム部31は、図中矢印Y1,Y2方向に延在する第1の辺部31aと、図中矢印X1,X2方向に延在する第2の辺部31bとを有している。
【0029】
また、スライダー13の側面13b,13cには、ディスクホルダ12に配設された係合ピン12eと係合する傾斜溝13dが形成されている。また、前記したように、ディスクホルダ12は上下方向(図中矢印Z1,つ2方向)にのみ移動を許容されている。よって、スライダー13が図中矢印X1,X2方向に移動することにより、ディスクホルダ12はスライダー13に対し昇降動作する。
【0030】
具体的には、スライダー13が図中矢印X1方向に移動することによりディスクホルダ12は装填位置(磁気ディスク21に対し記録再生処理が行われる位置)に向け下降(図中矢印Z2方向に移動)し、スライダー13が図中矢印X2方向に移動することによりディスクホルダ12は排出位置(ディスクホルダ12に対しディスクカートリッジ20が挿入脱される位置)に向け上昇(図中矢印Z1方向に移動)する。
【0031】
また、スライダー13の平板部13aには、スライダー13を図中矢印X1方向に付勢するコイルバネ29,30が装架される開口13g,13hが設けられている(開口13gは中央開口13fと一体化している)。この開口13g,13hは矢印X1,X2方向に延在するよう形成されており、矢印X2方向の端部にコイルバネ29,30の一端が掛止される掛止部13i,13jが突出形成されている。
【0032】
また、コイルバネ29,30の他端は、ディスクホルダ12の上板部12aに突出形成された掛止部12i,12jに掛止されている。このため、スライダー13は、コイルバネ29,30のバネ力により常に矢印X1方向に付勢された構成となっている。
尚、フレーム14には磁気ディスク21をクランプするターンテーブルと、磁気ヘッド19(図5及び図6参照)を支持するヘッドキャリッジ18が図中矢印X1,X2方向に移動可能に取り付けられている。また、フレーム14の背面には、ヘッドキャリッジ18を駆動するモータが配設されると共に、ターンテーブル及びこれを回転駆動するディスクモータが搭載された回路基板(図に現れず)が取り付けられる。
【0033】
天板部15は、両側面14a,14bの上端部を覆うようにフレーム14に配設される(スライダー13の移動は許容する構成となっている)。即ち、天板部15はフレーム14に配設された状態において、スライダー13と対向した構成となる。この天板部15の背面には、後述するダンパー機構16が配設される。また、天板部15の側面には凹部15cが形成されており、スライダー13の側面13cに立設形成された上方延出部13lはこの凹部15cを介して天板部15の上部に突出するよう形成されている。そして、この上方延出部13lの天板部15の上部に突出した部位には、イジェクト釦34が配設されている。
【0034】
従って、天板部15上でイジェクト釦34を操作することが可能となり、ディスクホルダ12が装填位置にある時にイジェクト釦34を図中矢印X2方向に移動操作することにより、スライダー13は矢印X2方向に移動し、よってディスクホルダ12を排出位置に移動させること(イジェクト動作)ができる。
続いて、シャッター開閉機構16について、前記した図1乃至図4に加え、図5乃至図10を用いて説明する。
【0035】
シャッター開閉機構16は、前記したディスクホルダ12とスライダー13との間に配設されている。このシャッター開閉機構16は、大略するとディスクホルダ12,スライダー13,シャッターアーム27,及びラッチレバー32等により構成されている。
シャッターアーム27は略への字状とされた板状アームであり、ディスクホルダ12にディスクカートリッジ20を挿入することにより回動し、ディスクカートリッジ20に設けられているシャッター23を開く機能を奏するものである。このシャッターアーム27は、大略すると軸孔27a、下方延出部27b,27c、掛止部27d、ラッチ連結ピン27e,及び係合爪27f等を有した構成とされている。
【0036】
軸孔27aはディスクホルダ12に配設された軸部12gに挿入され、これによりシャッターアーム27は軸部12gを中心として回動可能な構成となる。また、下方延出部27b,27cは、ディスクホルダ12に形成された溝部12k,12lに挿入されることにより段部12sと係合する構成となっている。この下方延出部27b,27cが段部12sと係合することにより、シャッターアーム27がディスクホルダ12から離脱するのを防止している。
【0037】
また、掛止部27dにはコイルバネ28の一端部が掛止されており、またコイルバネ28の他端部はディスクホルダ12に形成された掛止部12Hに掛止されている。このコイルバネ28は、シャッターアーム27を常に図5及び図6に矢印A2で示す方向(時計方向)に回動付勢している。
また、係合爪27fは下方(矢印Z2方向)に向け所定量突出した形状を有しており、ディスクホルダ12にディスクカートリッジ20が挿入された際、シャッター23の端部に形成されたシャッター係合部25(図4参照)と係合する構成とされている。
【0038】
更に、係合爪27fの形成位置より所定量X1方向にずれた位置には、ラッチ連結ピン27eが植設されている。このラッチ連結ピン27eは下方(矢印Z2方向)に向け所定量突出しており、後述するラッチレバー32と連結される構成となっている。
続いて、ラッチレバー32について説明する。本実施例では、ラッチレバー32はシャッターアーム27と別体とされている。このラッチレバー32は、ディスクホルダ12が排出位置にある時にスライダー13の移動をロックすると共に、ディスクカートリッジ20の挿入に伴いスライダー13のロックを解除し、ディスクホルダ12を装填位置に移動させる機能を奏するものである。
【0039】
ラッチレバー32は略U字状を有した板状レバーであり、大略すると軸孔32a,第1のレバー部32b,第2のレバー部32c,U字状溝32d,及び掛止部32f等を有した構成とされている。
軸孔32aはディスクホルダ12に配設された軸部12mに挿入され、これによりラッチレバー32は軸部12mを中心として回動可能な構成となる。また、軸孔32aの外周位置には切り欠き32g(図5参照)が形成されており、この切り欠き32gにはディスクホルダ12に形成されたリブ12uが挿通される構成とされている。
【0040】
この切り欠き32gは、ラッチレバー32がその機能を奏する回動範囲においてはリブ12uの形成位置と一致しないよう構成されている。よって、リブ12uがラッチレバー32の軸部12mの外周部分と係合することにより、ラッチレバー32がディスクホルダ12から離脱するのを防止している。
第1のレバー部32bは、前記したシャッターアーム27の下部に位置しており、またその先端部は二股状に分かれることによりU字状溝32dを形成している。このU字状溝32dはシャッターアーム27に形成されたラッチ連結ピン27eと係合しており、よってU字状溝32dとラッチ連結ピン27eが係合することにより、シャッターアーム27とラッチレバー32とは連結された構成となっている。
【0041】
従って、シャッターアーム27が図中矢印A1方向に回動することによりラッチレバー32は図中矢印B1方向に回動し、またシャッターアーム27が図中矢印A2方向に回動することによりラッチレバー32は図中矢印B2方向に回動する。即ち、シャッターアーム27とラッチレバー32とを連結することにより、シャッターアーム27の回動と、ラッチレバー32の回動とを同調(同期)させることが可能となる。
【0042】
尚、シャッターアーム27とラッチレバー32との連結位置の上部には、ディスクホルダ12に形成された舌片状部12nが位置するよう構成されており、この舌片状部12nによりラッチ連結ピン27eがU字状溝32dから離脱することを防止している。
一方、第2のレバー部32cには、矩形溝32e及び係止部32fが設けられている。矩形溝32eは第2のレバー部32cの略中央位置を貫通するよう形成されている。よって、第2のレバー部32cの矩形溝32eが形成された位置は、他の部位に比べて弾性変形し易い弾性変形部として機能する。
【0043】
また、係止部32fは、第2のレバー部32cの端部に起立するよう形成されると共に、その先端部に折り曲げ部32hを有した構成とされている。この係止部32fは上方(図中矢印Z1方向)に延出することにより、スライダー13に形成されたカム部31と係合するよう構成されている。
また、上記したラッチレバー32の回動に伴い、係止部32fはカム部31と係合しつつ、スライダー13に形成されたL字状溝13k内を移動する構成とされている。更に、係止部32fの高さ(起立高さ)は、図10(B)に矢印H2で示す高さとされている。
【0044】
前記したように、スライダー13はコイルバネ29,30により図中矢印X1方向に移動付勢されている。しかるに、ディスクホルダ12が排出位置にある状態では、係止部32fはカム部31の図中矢印Y1,Y2方向に延在する第1の辺部31aと係合するよう構成されている。また、係止部32fが形成されたラッチレバー32はディスクホルダ12に配設されている。よって、係止部32fがカム部31の第1の辺部31aと係合することにより、スライダー13の図中矢印X1方向の移動はロックされる(図9(B)参照)。
【0045】
また、ラッチレバー32が図中矢印B1方向に回動すると、これに伴い係止部32fも矢印B1方向(図9(B)参照)に移動する。そして、係止部32fがカム部31の図中矢印X1,X2方向に延在する第2の辺部31bと対向する位置まで移動すると、係止部32fによるスライダー13のロックは解除され、スライダー13は図中矢印X1方向の移動可能な状態となる。よって、スライダー13は、コイルバネ29,30に付勢されて図中矢印X1方向に移動する。
【0046】
尚、図9(A)に示すように、係止部32fが第2の辺部31bと対向した状態となっても、係止部32fの上端に形成された折り曲げ部32hは第2の辺部31bと係合した状態を維持するよう構成されている。
ここで、上記構成とされたシャッターアーム27の回動中心位置(即ち、軸部12gの形成位置)と、係合爪27fの配設位置に注目して以下説明する。
【0047】
前記のように本実施例のシャッター開閉機構16は、シャッターアーム27とラッチレバー32が別体とされているため、シャッターアーム27の回動中心を任意位置に設定することが可能である。
そこで本実施例では、ディスクホルダ12のディスクカートリッジ20への挿入に伴い係合爪27fがシャッター23(シャッター係合部25)と係合する位置を基準位置とし、この基準位置に対して回動中心がシャッター23の開く方向側にあり、かつ基準位置に対して回動中心がディスクカートリッジ20の排出される方向側にあるよう構成した。
【0048】
この構成を図7を用いて具体的に説明する。図7は、ディスクカートリッジ20がディスクホルダ12に挿入され、シャッター23(シャッター23は矢印Y1方向に開く)のシャッター係合部25がシャッターアーム27の係合爪27fと係合した直後の状態を示している。従って、図7における基準位置は、図中矢印Fで示す位置である。
【0049】
よって、基準位置Fに対してシャッター23の開く方向側とは、図7に一点鎖線で示す線分Gよりも矢印Y1方向側である。また、基準位置Fに対してディスクカートリッジ20の排出される方向側とは、図7に一点鎖線で示す線分Hよりも矢印X1方向側である。即ち、本実施例ではシャッターアーム27の回動位置を図7に斜線を施した領域に設けた構成としている。
【0050】
この構成とすることにより、ディスクカートリッジ20の挿入動作に伴いシャッターアーム27が回動する際、シャッター23に係合した係合爪27fの移動方向を常にシャッター23の移動方向(図中矢印Y1方向)と同一とすることができる。正確には、係合爪27fは回動するため、その回動による図中矢印Y1,Y2方向の移動成分の方向を、常にシャッター23の移動方向(図中矢印Y1方向)と同一とすることができる。これにより、ディスクカートリッジ20の挿入によりシャッターアーム27が回動する際、係合爪27fは常にシャッター23の開く方向に移動する構成となる。
【0051】
続いて、上記構成とされたシャッター開閉機構16において、ディスクカートリッジ20が装填される時の動作について説明する。
図5,図7,図9(B),及び図10(B)は、ディスクホルダ12が排出位置にある状態(以下、この状態を排出状態という)を示している。この排出状態では、コイルバネ28に付勢されることにより、シャッターアーム27は図示される矢印A2方向限位置に移動しており、またラッチレバー32は図示される矢印B2方向限位置に移動した状態となっている。また、排出状態では、ラッチレバー32に設けられた係止部32fはカム部31の第1の辺部31aと係合しており、よってスライダー13の矢印X1方向への移動はロックされている。
【0052】
上記の排出状態において、ディスクホルダ12にディスクカートリッジ20が図中矢印X2方向に装填されると、先ず図7に示されるように、ディスクカートリッジ20のシャッター23(シャッター係合部25)はシャッターアーム27の係止爪27fと係合する。
この状態より更にディスクカートリッジ20を矢印X2方向に挿入すると、この挿入力によりシャッターアーム27はコイルバネ28の付勢力に抗して、図中矢印A1方向に回動を開始する。また、前記のようにラッチレバー32は、ラッチ連結ピン27eを介してシャッターアーム27に連結されているため、シャッターアーム27が矢印A1方向に回動することにより、ラッチレバー32は図中矢印B1方向に回動を開始する。
【0053】
このように、ディスクカートリッジ20の挿入に伴いシャッターアーム27が回動することにより、ディスクカートリッジ20に設けられているシャッター23は開方向(矢印Y1方向)に移動を開始し、またラッチレバー32が矢印B1方向に回動することにより、係止部32fは第1の辺部31a上を矢印B1方向に摺動する(図9(B)参照)。
【0054】
図6及び図8は、ディスクホルダ12に対しディスクカートリッジ20が完全に挿入された状態(以下、この状態をディスクカートリッジ挿入状態という)を示している。このディスクカートリッジ挿入状態では、ディスクカートリッジ20に設けられているシャッター23はシャッターアーム27により完全に開かれた状態となっている。また、ラッチレバー32に設けられた係止部32fは、カム部31の第1の辺部31aと第2の辺部31bとの境界位置(図9に符合31cで示す位置)に位置している。
【0055】
第2の辺部31bは図中矢印X1,X2方向に延在しており、かつカム部31が形成されたスライダー13はコイルバネ29,30により図中矢印X1方向に付勢されている。よって、係止部32fが第2の辺部31bと係合することにより、ラッチレバー32によるスライダー13のロックは解除され、スライダー13は図中矢印X1方向に移動する。
【0056】
また、スライダー13の側部には傾斜溝13dが形成されており、この傾斜溝13dにはディスクホルダ12の係合ピン12eが係合している。従って、スライダー13が矢印X1方向に移動することにより、ディスクホルダ12は下動(図中、矢印Z2方向に移動)し、ディスクカートリッジ20を磁気ディスク装置11内の所定装填位置に移動させる。
【0057】
図10(A)及び図9(A)は、ディスクカートリッジ20が装填位置に移動した状態(以下、この状態を装填完了状態という)を示している。この装填完了状態において、シャッター23が開かれることにより開口22から露出した磁気ディスク21に磁気ヘッド19は摺接し、磁気ディスク21に対し記録再生処理が行われる。
【0058】
上記のように、本実施例のシャッター開閉機構16では、シャッターアーム27とラッチレバー32がラッチ連結ピン27により連結されている。このため、シャッターアーム27とラッチレバー32とを別体とした構成としても、シャッター23が完全に開かれるタイミングと、スライダー13のロック(係止)が解除されるタイミング(ホルダが下降するタイミング)を同調(同期)させることが可能となる。
【0059】
即ち、シャッターアーム27によりシャッター23が完全に開かれた後に、スライダー13のロックを解除しディスクホルダ12の下動を開始させることができる。よって、シャッター23が完全に開く前にディスクホルダ12が移動してしまうことはなく、磁気ヘッド19がシャッターに当接し破損することを確実に防止することができる。
【0060】
ここで、上記構成とされたシャッター開閉機構16において、ディスクカートリッジ20がディスクホルダ12に勢い良く挿入された場合の各構成要素の動作について説明する。
前記したように、シャッター開閉機構16は、シャッターアーム27の回動中心が、基準位置F(図7参照)に対してシャッター23の開く方向側で、かつディスクカートリッジ20の排出される方向側にあるよう(即ち、図7に斜線を施した領域にあるよう)構成している。この構成とすることにより、ディスクカートリッジ20の挿入動作に伴いシャッターアーム27が回動する際、シャッター23に係合した係合爪27fの移動方向を常にシャッター23の移動方向(図中矢印Y1方向)と同一とすることができる。
【0061】
よって、ディスクカートリッジ20をディスクホルダ12に勢い良く挿入しても、シャッターアーム27はシャッター23の移動に追随する動作を行う。この動作について、図8を用いて説明する。
前記のように、図8はカートリッジ挿入状態を示しているが、ディスクカートリッジ20がディスクホルダ12に勢い良く挿入された場合でも、本実施例の構成では係止爪27fはシャッター23を開く方向に移動し、シャッター23から離間することはない。
【0062】
よって、ディスクカートリッジ20をディスクホルダ12に勢い良く挿入しても、シャッター23とシャッターアーム27との係合を確実に維持することができる。よって、従来発生していたシャッターアーム27がシャッター23から離脱することにより磁気ヘッド19がシャッター23に挟まれることを確実に防止することができる。
【0063】
尚、装填位置にあるディスクホルダを排出位置に移動させるには、前記したイジェクト釦34を図中矢印X2方向に操作することにより行われる。このイジェクト釦34の操作による各構成要素の動作は、上記した装填時における動作と逆の動作となるため、その説明は省略する。
次に、ラッチレバー32に設けられている係止部32fに注目し、以下説明する。
【0064】
前記したように、係止部32fはラッチレバー32の第2のレバー部32cの先端部に起立するよう形成されている。また、第2のレバー部32cには矩形溝32eが形成されることにより、弾性変形可能な構成となっている。また、係止部32fの先端部には折り曲げ部32hが形成されており、この折り曲げ部32hは係止部32fがカム部31の第2の辺部31bと対向した状態(即ち、装填完了状態)においても、この第2の辺部31bと係合するよう構成されている。
【0065】
更に、本実施例では、記録媒体装填装置10が装填完了状態にあるとき、図10(A)に示すように、ラッチレバー32の第2のレバー部32c(弾性変形部)が弾性変形するよう構成している。この構成とすることにより、ラッチレバー32の係止部32fの高さを低くすることができ、よって記録媒体装填装置10の低背化を図ることができる。以下、この理由について、図13に示す従来の構成と比較しつつ説明する。
【0066】
図13は、係止部32f-1の近傍が弾性変形不能な構成とされたラッチレバー32Aを設けた記録媒体装填装置を示している。この従来構成では、図13(A)に示す装填完了状態において、ディスクホルダ12の移動範囲である下動位置(装填位置)と上動位置(排出位置)との間で常に係止部32f-1をカム部31と係合させるため、係止部32f-1の高さ(図13(B)に矢印H4で示す)を高く設定する必要がある。
【0067】
即ち、係止部32f-1の高さH4を装着完了状態におけるディスクホルダ12とスライダー13との離間距離(図13(A)に矢印H6で示す)より小さく設定すると、係止部32f-1がスライダー13から離脱する可能性があり、確実なラッチ動作を行えないおそれがあるからである。
しかるに、係止部32f-1の高さH4を高くすると、図13(B)に示す排出状態において、係止部32f-1がスライダー13から突出する突出量(図13(B)に矢印H5で示す)が大きくなり、記録媒体装填装置の低背化が妨げられるという問題が生じる。
【0068】
しかるに、図10に示される本実施例では、係止部32fが設けられている第2のレバー部32cが弾性変形するよう構成されているため、係止部32fの高さ(図10(B)に矢印H2で示す)を従来に比べ低く設定しても、装填完了状態において係止部32fがカム部31と係合した状態を維持されることができる(図9(A)参照)。
【0069】
この装填完了状態では、図9(A)及び図10(A)に示すように、係止部32fは第2の辺部31bに折り曲げ部32hが係合することによりカム部31に吊り下げられたような状態となっている。このため、係止部32fとディスクホルダ12の上面との間は、図10(A)に矢印H1で示す距離だけ離間している。従って、装填完了状態において第2のレバー部32cは、図中矢印Z1方向に距離H1だけ弾性変形した状態となっている。
【0070】
一方、図9(B)及び図10(B)は、排出状態を示している。排出状態ではディスクホルダ12は上動し、これに伴いラッチレバー32に設けられている係止部32fも上動する。よって、このディスクホルダ12の上動に伴い、弾性変形していた第2のレバー部32cは元の平板形状に弾性復元する。
よって、排出状態における係止部32fのスライダー13の上面からの突出量(図10(B)に矢印H3で示す)は、従来の突出量(図13(B)に矢印H4で示す)に比べて小さくすることができる。具体的には、本実施例における係止部32fのスライダー13上面からの突出量H3は、従来の突出量H4に比べて第2のレバー部32cの弾性変形量H1だけ小さくすることができる(H3=H4−H1)。従って、本実施例によれば記録媒体装填装置10の低背化を図ることができ、延いてはこの記録媒体装填装置10を配設する磁気ディスク装置11の低背化を図ることができる。
【0071】
次に、主に図11及び図12を用い、ダンパー機構17について説明する。尚、図11はダンパー機構17を拡大して示す図であり、図12は天板15を透視してダンパー機構17を見た状態を示す図である。
ダンパー機構17は、天板15の背面(スライダー13と対向する面)に設けられている。このダンパー機構17はスライダー13と係合して、その急激な移動を緩衝するダンパー効果を発生するものである。
【0072】
ダンパー機構17は大略すると、ダンパーアーム35,当接部材36,コイルバネ37,及び天板15に形成された摺接部15d等により構成されている。
ダンパーアーム35は、大略すると軸孔35a、連結孔35b、案内リブ35c,35d、及び突起35e等を有した構成とされている。軸孔35aは天板15の背面に突出形成された軸部15aに挿入され、これによりダンパーアーム35は軸部15aに回動可能に軸承された構成となる。また、軸孔35aの外周位置には切り欠き35fが形成されており、この切り欠き35fには天板15に形成されたリブ15bが挿通される構成とされている。
【0073】
この切り欠き35fは、ダンパーアーム35がその機能を奏する回動範囲(図12(A)に矢印Lで示す回動範囲)においてはリブ15bの形成位置と一致しないよう構成されている。また、ダンパーアーム35の先端(図中矢印D1方向先端)に形成された突起部35eは、天板15に切り起こし形成された係合部15fと係合するよう構成されている。
【0074】
よって、リブ15bがダンパーアーム35の軸部15aの外周部分と係合することにより、ダンパーアーム35が天板15から離脱するのを防止している。また、ダンパーアーム35の突起部35eが係合部15fと係合することにより、ダンパーアーム35の図中矢印Z1,Z2方向の変動は規制され、安定した回動を行えるよう構成されている。
【0075】
連結孔35bは軸孔35aに対し図中矢印Y2方向端部に配設された長孔であり、この連結孔35bには前記したスライダー13に形成されたダンパー用連結ピン13mが係合する。これにより、ダンパーアーム35はスライダー13と連結された構成となる。
前記したように、スライダー13は図中矢印X1,X2方向に移動する構成とされている。よって、スライダー13が図中矢印X1方向に移動することによりダンパーアーム35は図中矢印K2方向に回動し、またスライダー13が図中矢印X2方向に移動することによりダンパーアーム35は図中矢印K方向に回動する。尚、天板15のダンパー用連結ピン13mの移動範囲と対向する部位には貫通孔15eが形成されており、天板15とダンパー用連結ピン13mとが摺接することを防止している。
【0076】
摺接部15dは天板15に形成された開口部であり、ダンパーアーム35の回動範囲(図12(A)に矢印Lで示す回動範囲)にわたり形成されている。また、ダンパーアーム35の軸孔35aと突部35eとの間には、案内部35c,35dが形成されている。この案内部35c,35dには、当接部材36が図11に矢印D1,D2で示す方向(ダンパーアーム35の延在方向)にスライド自在に配設される。
【0077】
当接部材36は例えば硬質樹脂により形成されており、その中央部分には長手方向に延在する凹部36aが形成されている。この凹部36aの内部には、一端が当接部材36と当接すると共に、他端部がダンパーアーム35に立設された掛止部35gに接続されたコイルバネ37が配設されている。
このコイルバネ37は、ダンパーアーム35に対して当接部材36を常に図中矢印D1方向に向け付勢するよう構成されている。尚、当接部材36を付勢する弾性手段としてコイルバネ37を用いたのは、コイルバネ37は捩じりバネと比べて弾性力の変化が一定であり、かつ占有面積を小さくすることができるからである。
【0078】
当接部材36は、その先端部に当接部36aが形成されており、この当接部36aは前記したコイルバネ37の弾性力により天板15に形成された摺接部15dに摺接するよう構成されている。また、当接部36aは、ダンパーアーム35の回動範囲にわたり摺接部15dと摺接するよう構成されている。
また、本実施例では摺接部15dの幅寸法を変化させることにより、摺接部15dとダンパーアーム35の回転中心位置(即ち、軸部15aの位置)との離間距離が変化するよう構成している。具体的には、図11に示すように、摺接部15dの両端部分における幅W1を中央部分における幅W2に対し大きく設定してる(W1>W2)。この構成とすることにより、摺接部15dとダンパーアーム35の回転中心位置との離間距離は、摺接部15dの両側部分が長くなり、逆に中央部分が短くなる。
【0079】
続いて、上記構成とされたダンパー機構17の動作について説明する。
上記したように、ダンパーアーム35はダンパー用連結ピン13mを介してスライダー13に連結されているため、スライダー13の移動により回動付勢されて天板15上で回動する。この際、ダンパーアーム35の回動は、天板15の面方向と平行な状態で回動する。
【0080】
このように、ダンパーアーム35を配設する配設基板としてフレーム14のカバーとして機能する天板15を利用することにより、ダンパーアーム35を配設するために記録媒体装填装置10に別個に基板を設ける必要がなくなり、記録媒体装填装置10の小型化を図ることができる。
また、上記のようにダンパーアーム35は天板15の面方向と平行な状態で回動するよう構成されているため、ダンパー機構17を天板15に設けても、図12(B)に示すように天板15が厚くなるようなことはない。よって、これによっても記録媒体装填装置10の小型化を図ることができる。
【0081】
一方、ダンパーアーム35に設けられた当接部材36は、ダンパーアーム35の回動範囲にわたり摺接部15dと摺接するよう構成されている。また、当接部材36はコイルバネ37により摺接部15d(具体的には、摺接部15dの縁部)へ向け押圧付勢されている。よって、当接部材36(当接部36a)と摺接部15dとの間には摩擦力が発生し、この摩擦力はダンパーアーム35の回動を規制する力として作用する。
【0082】
また、ダンパーアーム35に連結されているスライダー13の移動も、この当接部材36(当接部36a)と摺接部15dとの間で発生する摩擦力により規制される。即ち、当接部材36(当接部36a)と摺接部15dとの間で発生する摩擦力は、スライダー13の移動を規制するダンパー力(緩衝力)として作用する。よって、スライダー13の移動に伴い装填位置と排出位置との間で移動するディスクホルダ12に対してもダンパー力を印加することができ、ディスクホルダ12の急激な移動を抑制することができる。
【0083】
また、本実施例のようにダンパー力を当接部材36(当接部36a)と摺接部15dとの間に発生する摩擦力(機械的な力)により生成する構成とし、かつダンパーアーム35を天板15に対し回動させることによりダンパー力を発生させる構成としたことにより、従来用いられていたオイルダンパー等に比べてダンパー機構を小型化できる。よって、本実施例に係るダンパー機構17を用いることにより、記録媒体装填装置10の小型化を図ることができる。
【0084】
また本実施例では、ダンパーアーム35の回動に伴い、摺接部15dとダンパーアーム35の回転中心との離間距離が変化するよう構成されている。この摺接部15dとダンパーアーム35の回転中心との離間距離は、コイルバネ37の圧縮量に関係し、上記離間距離が短いほどコイルバネ37は圧縮され、よって発生する弾性力は大きくなる。
【0085】
本実施例では、ダンパーアーム35が修正部15dの両側位置に回動すると、上記の離間距離は長くなるためコイルバネ37の弾性力は小さくなり、発生する摩擦力(ダンパー力)も小さくなる。これに対し、ダンパーアーム35が摺接部15dの中央位置に回動すると、上記の離間距離は短くなるためコイルバネ37の弾性力は大きくなり、発生する摩擦力(ダンパー力)は大きくなる。よって、ディスクホルダ12が装填位置に近づく際にダンパー力は大きくなり、ディスクホルダ12を装填位置に緩やかに位置決めすることができる。
【0086】
尚、上記した実施例では、記録媒体装填装置10を磁気ディスク装置11に適用した例を挙げて説明したが、本発明の適用は磁気ディスク装置に限定されるものではなく、これ以外の例えば光ディスク装置あるいは光磁気ディスク装置あるいはメモリカード等のカード状の記録媒体が装着される記録再生装置等にも適用することも可能である。
【0087】
また、上記実施例では、スライダーがディスクホルダの上方を摺動する構成を一例として説明したが、これに限らず、例えばスライダーがディスクホルダの下方を摺動する構成のものにも本発明を適用することができる。
また、上記した実施例ではアーム部材を基板に回転自在に軸承しているが、スライダーと相対的に移動するものであれば他の構成としてもよい。具体的には、アーム部材の回転軸をスライダーに設け、一端をスライダーと相対的に移動する部材と係合させる構成とすることも可能である。
【0088】
【発明の効果】
上述の如く本発明によれば、次に述べる種々の効果を実現することができる。請求項1記載の発明によれば、当接部材と摺接部との間に発生する摩擦力は、スライダーの移動を規制するダンパー力として作用するため、よってスライダーの移動に伴い装填位置と排出位置との間で移動するホルダに対してもダンパー力を印加することができ、ホルダの急激な移動を抑制することができる。
【0089】
また、ダンパー力を当接部材と摺接部との間に発生する摩擦力により生成し、またアーム部材を基板に対し回動させることによりダンパー力を発生させる構成としたことにより、従来用いられていたオイルダンパー等に比べてダンパー機構を小型化でき、よって記録媒体装填装置の小型化を図ることができる。
また、請求項2記載の発明によれば、摺接部の形状を変化させるだけで所望のダンパー力を得ることが可能となり、またホルダの移動範囲内においてダンパー力を可変することが可能となるため、ホルダに対しその移動位置に最も適したダンパー力を印加することが可能となる。
【0090】
また、請求項3記載の発明によれば、コイルバネは捩じりバネと比べて弾性力の変化が一定でかつ小型であるため、安定したダンパー力を実現できる共に占有面積を小さくすることができる。
また、請求項4記載の発明によれば、基板として天板を用いたことにより、別個に基板を設ける必要がなくなり装置の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である記録媒体装填装置を示す分解斜視図である。
【図2】本発明の一実施例である記録媒体装填装置を示す図であり、(A)は記録媒体装填装置の平面図、(B)は記録媒体装填装置の側面図である。
【図3】本発明の一実施例である記録媒体装填装置を示す斜視図である。
【図4】本発明の一実施例である記録媒体装填装置に装填されるディスクカーカートリッジを示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施例である記録媒体装填装置に配設されるシャッター開閉機構の動作を説明するためスライダーを取り外した状態を示す図である(排出状態)。
【図6】本発明の一実施例である記録媒体装填装置に配設されるシャッター開閉機構の動作を説明するためスライダーを取り外した状態を示す図である(カートリッジ挿入状態)。
【図7】本発明の一実施例である記録媒体装填装置に配設されるシャッター開閉機構の動作をディスクカートリッジの挿入動作と共に説明するための図である(排出状態)。
【図8】本発明の一実施例である記録媒体装填装置に配設されるシャッター開閉機構の動作をディスクカートリッジの挿入動作と共に説明するための図である(カートリッジ挿入状態)。
【図9】本発明の一実施例である記録媒体装填装置に配設されるラッチレバーの掛止部近傍を拡大して示す斜視図であり、(A)は装填完了状態を、(B)は排出状態を示す図である。
【図10】本発明の一実施例である記録媒体装填装置に配設されるラッチレバーの動作を説明するための側面図であり、(A)は装填完了状態を、(B)は排出状態を示す図である。
【図11】本発明の一実施例である記録媒体装填装置に配設されるダンパー機構を拡大して示す斜視図である。
【図12】本発明の一実施例である記録媒体装填装置に配設されるダンパー機構を示す図であり、(A)は天板を透視した状態でダンパー機構を示した平面図、(B)は天板の側面図である。
【図13】従来の一例である記録媒体装填装置を説明するための図である。
【符号の説明】
10 記録媒体装填装置
11 磁気ディスク装置
12 ディスクホルダ
12g,12m 軸部
13 スライダー
14 フレーム
15 天板
16 シャッター開閉機構
17 ダンパー機構
18 ヘッドキャリッジ
20 カートリッジ
21 磁気ディスク
22 開口
23 シャッター
24 シャッター開口
25 シャッター係合部
27 シャッターアーム
28,29,30,37 コイルバネ
31 カム部
32 ラッチレバー
35 ダンパーアーム
36 当接部材

Claims (4)

  1. 記録媒体が収納されたカートリッジが挿入され、これを保持するホルダと、前記カートリッジを装填位置と排出位置に移動させるために前記ホルダを装填位置と排出位置との間で移動させるスライダーと、前記スライダーの急激な移動を抑えるダンパー機構とを有する記録媒体装填装置において、
    前記ダンパー機構は、
    基板に対し回動自在に軸承されると共に一端部が前記スライダーに連結されており、前記スライダーの移動により回動付勢されるアーム部材と、
    前記アーム部材に配設されており、該アーム部材の延在方向に進退自在に配設された当接部材と、
    前記基板に配設されており、前記アーム部材の回動範囲にわたり前記当接部材が摺接するよう構成された摺接部と、
    前記当接部材を前記摺接部へ向け押圧付勢する弾性部材と
    を具備することを特徴とする記録媒体装填装置。
  2. 請求項1記載の記録媒体装填装置において、
    前記アーム部材の回動に伴い、前記摺接部と前記アーム部材の回転軸との離間距離が変化するよう構成したことを特徴とする記録媒体装填装置。
  3. 請求項1または2記載の記録媒体装填装置において、
    前記弾性部材がコイルバネであることを特徴とする記録媒体装填装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の記録媒体装填装置において、
    前記基板は、前記スライダーの前記ホルダとの対向面に対し反対側面に対向するよう配設された天板であることを特徴とする記録媒体装填装置。
JP16842199A 1999-06-15 1999-06-15 記録媒体装填装置 Expired - Fee Related JP3656465B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16842199A JP3656465B2 (ja) 1999-06-15 1999-06-15 記録媒体装填装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16842199A JP3656465B2 (ja) 1999-06-15 1999-06-15 記録媒体装填装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000357360A JP2000357360A (ja) 2000-12-26
JP3656465B2 true JP3656465B2 (ja) 2005-06-08

Family

ID=15867822

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16842199A Expired - Fee Related JP3656465B2 (ja) 1999-06-15 1999-06-15 記録媒体装填装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3656465B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5000660B2 (ja) 2006-09-27 2012-08-15 京セラ株式会社 コンデンサ装置、電子部品、フィルタ装置、通信装置、およびコンデンサ装置の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000357360A (ja) 2000-12-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH11250543A (ja) 記録媒体記録再生装置
JP3656465B2 (ja) 記録媒体装填装置
JP3731387B2 (ja) 記録媒体装填装置
JP3731386B2 (ja) 記録媒体装填装置
JP3714110B2 (ja) 記録媒体装填装置
JP3956575B2 (ja) 記録媒体装填装置
JP3656485B2 (ja) 記録媒体装填装置
JP3870675B2 (ja) 記録媒体装着装置
JP3731415B2 (ja) 記録媒体装填装置
JP3733810B2 (ja) 記録媒体装填装置
JP3024481B2 (ja) ディスク装置
JP3493996B2 (ja) 記録媒体記録再生装置
JPH056608A (ja) ローデイング装置
JP3489425B2 (ja) 回動機構
JP3366185B2 (ja) 磁気記録再生装置
JP3456402B2 (ja) 記録媒体記録再生装置
JP3591008B2 (ja) カートリッジ排出装置及び記録及び/又は再生装置
JP3430906B2 (ja) 記録媒体記録再生装置
JP3377643B2 (ja) 記録再生装置
JP2001160250A (ja) フロッピィディスク駆動装置
JPH0612766A (ja) 記録媒体着脱装置
JP2000260093A (ja) 記録媒体装着装置
JP2000137964A (ja) ディスク装置
JPH11353758A (ja) 記録媒体記録再生装置
JPWO2005055235A1 (ja) ディスクカートリッジ

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050124

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080318

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090318

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090318

Year of fee payment: 4

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090318

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090318

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100318

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110318

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees