JP3655635B2 - 金属表面に化成皮膜を付与する方法およびそのための溶液 - Google Patents

金属表面に化成皮膜を付与する方法およびそのための溶液 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は金属表面に化成皮膜を形成する方法および該方法に用いる溶液に関する。本発明はそのように形成された化成処理金属に関する。本発明は、特に、アルミニウムまたはアルミニウム合金に化成皮膜を形成する方法およびそのための溶液ならびにそのように形成した化成処理アルミニウムまたはアルミニウム合金に関する。
発明の背景
「化成皮膜」という用語は当該業界では周知の用語であって、金属表面に元から存在する酸化物を制御された化成処理形成で生じる皮膜で置換することを指す。酸化物またはリン酸塩が通常の化成皮膜である。化成皮膜は、アルミニウム、鉄、亜鉛、カドミウムまたはマグネシウム、およびそれらの合金のような金属に用いられ、基質金属の塗料付着および/または防食の手段となる。したがって、化成皮膜は航空、建築や建設業界のような分野に用途がある。
金属表面に化成皮膜を適用する公知の方法にはクロメートまたはリン酸塩溶液もしくはその混合物による処理がある。しかし、近年、六価のクロムイオン(Cr6+)は環境および健康に重大な危害を及ぼすことが認められている。リン酸イオンは、また、とくに天然の水路に入り込む場合に有害であって藻類の繁殖を生じる。したがって、産業上のプロセスに厳格な制限が加えられており、また該溶液の環境への放出には制限が課せられている。これは高価な廃液処理を要することになる。
これに代るべき毒性の少ない化成皮膜の探索において、希土類化合物を材料とする化成皮膜の研究が行われている。1つの先行技術としての化成処理法がオーストラリヤ特許明細書AU−A−14858/88に記載されている。この文献は本明細書の一部に含まれるものとする。この化成処理法は、セリウムおよびH2O2を含有し、ある程度またはすべてのセリウムが+4原子価状態に酸化されている酸性水溶液でつくった液を金属表面に接触させることから成る。AU−A−14858/88には、金属表面領域における溶液のpHが十分に高い価へ増大することにより、金属表面にセリウム含有皮膜の沈着がもたらされると述べられている。しかし、先行の希土類元素系化成皮膜の性状には、付着や該皮膜を析出させるのに、要する時間のように、かなりの改善の余地がある。この改善の必要性は3000、5000および6000シリーズのアルミニウム合金のようなある種の金属合金の化成皮膜についてとくにあてはまる。この皮膜は析出が遅く、付着性が一定でないか又は全く付着性が無い。
したがって、本発明の目的は、先行技術の欠点または短所の1つ以上を克服または少なくとも軽減する金属表面の化成皮膜を形成する方法および溶液を提供することにある。また本発明の目的は、本発明の方法によって形成させた化成処理金属面にを提供することにある。
特定成分を有する1種以上の添加剤を化成処理液に添加することにより、成膜のプロセスが促進されおよび/または金属表面への化成皮膜の付着性を高める助けになる場合のあることが見出された。
本明細書全般にわたり、(たとえば)Chemical and Engineering News,63(5),27,1985に定義されているような、周期律表のCASバージョンを参照するものとする。さらに、本明細書で用いる「遷移元素」または「遷移金属」という用語は周期律表の元素のスカンジウムから亜鉛(両者を含む)、イットリウムからカドミウム(両者を含む)およびランタンから水銀(両者を含む)までの元素を指す。さらに、本明細書で使用する「希土類」元素、金属またはカチオンという用語がタンタニド系列の元素、すなわち原子番号が57から71(LaからLu)までの元素およびスカンジウムおよびイットリウムを指す。さらに「高原子価状態」という用語は原子価がゼロよりも大きい原子価状態を意味する。
発明の要約
本発明によれば、金属表面に希土類元素含有皮膜を形成する酸性水溶液が提供され、該溶液は有効量の:
(a) 二つ以上の高原子価状態を有することができる少なくとも1種の希土類元素を含む1種以上の希土類元素含有種;ならびに
(b)(i)少なくとも1種のペルオキソ配位子を含む水性金属錯体;および
(ii)酸の共役塩基の金属塩または金属錯体(ただし該金属は遷移金属および周期律表の第IV A族より選ばれる)を含む群から選ばれる1種以上の添加剤;
を包含する。
本発明は、また、金属表面に皮膜を形成する方法において、該金属表面を、有効量の
(a)2つ以上の高原子価状態を有することができる少なくとも1種の希土類元素を含む1種以上の希土類元素含有種;ならびに
(b)(i)少なくとも1種のペルオキソ配位子を含む水性金属錯体;および
(ii)酸の共役塩基の金属塩または金属錯体(ただし、該金属は遷移元素および周期律表の第IV A族より選ばれる)を含む群から選ばれる1種以上の添加剤;
を含む酸性水溶液と接触させる方法が提供される。
本発明は、また、前節記載の方法によって形成された化成皮膜を析出させた金属表面にも関するものとする。
好ましい態様の詳細な説明
アルミニウムまたはアルミニウム含有合金に対するその使用に焦点をあてて本発明を説明する。しかし、本発明がこの用途には限定されないことは当業者には理解されよう。
本発明の方法に先行して金属表面の脱脂および/または洗浄ならびに脱酸化膜/脱スマットの諸工程を行うことが適切であろう。
脱脂工程(もしあれば)は金属表面に存在する油もしくはグリース(たとえばラノリン)またはプラスチックコーティングを除去するための適用な脱グリース溶液による金属表面の処理を含む。
脱脂工程(もしあれば)は、トリクロロエランのような蒸気脱脂剤またはブルリン(BRULIN)という商品名で市販されている脱グリース水溶液による金属表面処理を含むのが好ましい。脱脂工程は、たとえば、金属が予め、油もしくはラノリンのようなグリース、またはプラスチックコーティングで塗られたような場合に必要であろう。
脱脂工程に続いて、金属表面から酸化物のような異物や不純物を溶解するために洗浄工程を行うことが望ましい。洗浄工程はアルカリ系溶液による処理を含むことが好ましい。
アルカリ溶液は「非エッチング」液、すなわち金属表面から物質をエッチングする速度の小さいものが好ましい。適当なアルカリ洗浄液はリドリン(RIDOLINE)53という商品名の市販品である。
アルカリ洗浄液による処理は高温たとえば80℃まで、好ましくは70℃までで行うのが好ましい。
アルカリ溶液による処理は金属表面に「スマット」を残すことが多い。ここで用いる「スマット」とは、アルカリ処理の結果としてもはやアルミニウム合金のマトリックスには含まれない不純物、酸化物、緩かに結合した金属間粒子を含むものとする。したがって、金属表面からスマットを除くために、金属面を「脱スマット」すなわち脱酸化膜溶液で処理するのが好ましい。スマット除去は通常有効量の適切な添加剤を有する酸性溶液を含む脱スマット(脱酸化膜)溶液で処理することによって行われる。脱スマット溶液は、金属表面にから天然の酸化物を溶解し、金属表面に均一な薄い酸化膜を残すものであることが好ましい。脱スマット液はクロメート系であることができる。もしくは、脱スマット液はリン酸系であることもできる。
あるいはまた、脱スマット溶液は、参考資料として全開示が本明細書に含まれる国際特許出願PCT/AU94/00539に開示されている溶液のような希土類元素を含む溶液であることができる。希土類含有脱スマット溶液による処理は環境および健康に対する危害をさらに軽減することができる。脱スマット溶液の希土類元素は二つ以上の高原子価状態を有する必要があるのが好ましい。スマット除去を、ある特定のメカニズムに限定することは好まないけれども、希土類元素の多重原子価状態によって、希土類元素に表面の不純物を酸化させ、イオンとして溶解除去させるレドックス機能が与えられると思われる。このような希土類元素はランタニド系列のもの、たとえばセリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、テルビウム、エルビウムやイッテルビウムが好ましい。もっとも好ましい希土類元素はセリウムおよび/またはプラセオジムおよび/または希土類元素の混合物である。希土類化合物は水酸化セリウム(IV)、硫酸セリウム、または硫酸セリウム(IV)アンモニウムが好ましい。鉱酸は硫酸が好ましい。
希土類含有脱スマット溶液のpHは1未満が好ましい。
本発明の希土類元素含有化成処理液は希土類元素が二つ以上の高原子価状態を有する少なくとも1種の希土類元素を含む種を含有する。さらに、好ましい希土類元素がランタニド系列の元素である。このような希土類元素の例はセリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、テルビウム、ユルビウムおよびイッテルビウムイオンである。もっとも好ましい希土類元素はセリウムおよび/または希土類元素混合物である。化成処理液中の希土類元素混合物の場合には一般的にミッシュメタルクロリドが用いられる。ミッシュメタルクロリド中に存在する典型的な希土類元素はセリウム、プラセオジムおよびランタンである。ランタンは唯一つの高酸化状態すなわちLa(III)を有する。したがって、希土類元素の混合物は、二つ以上の高原子価状態を有する希土類元素以外に他の元素を含むことができる。
希土類元素が化成処理液中に、塩化セリウム(III)のような可溶性塩の形で導入されることがとりわけ好ましい。しかし、他の適当な塩類には硫酸セリウム(III)または硝酸セリウム(III)がある。セリウムはCe3+カチオンとして溶液状態で存するのがさらに好ましい。したがって、金属表面を化成処理液と反応させるときには、得られるpHは金属表面で上昇して間接的に金属表面にCe(IV)化合物の析出をもたらす。しかし、必要な場合にはセリウムをCe4+として溶液中に存在させることができる。
明細書全般を通じて、溶液状態にある希土類イオンの濃度の値は、通常溶液1リットル当りのセリウムのグラム当量として表わす。
希土類イオンは一般に化成処理液中に40g/lまでのように、一般には50グラム/リットル未満の濃度で存在する。希土類イオンの濃度は38g/lを超えないことが好ましい。希土類イオンの濃度は7.2g/lまでのように10g/l未満がさらに好ましい。濃度の下限は、0.38g/lおよびそれ以上のように、0.038g/lで良い。希土類イオンの最小濃度は3.8g/lが好ましい。
化成処理液は酸化剤を含むこともできる。酸化剤は、存在する場合には、過酸化水素のような強酸化剤が好ましい。酸化剤は最高市販濃度までの濃度(通常約30容量%)で溶液状態で存在することができる。しかし、H2O2は、通常、最高9容量%の濃度で存在する。ある態様では、H2O2濃度は7.5%未満、好ましくは6%未満、より好ましくは3%未満である。他の態様、とくに群(b)(ii)の添加剤からの金属塩または錯体を含む溶液の場合には、H2O2濃度は0.3%以上が好ましい。これと同じ態様では、H2O2濃度が1.7%を上回らないのがさらに好ましい。H2O2の上限濃度は0.5容量%がさらに好ましい。別の態様では、H2O2含量は1%未満、好ましくは0.9%未満、たとえば約0.3%である。さらに別の態様ではH2O2濃度は0.15%以上のように0.03%以上が好ましい。
化成処理液は、溶液の表面張力を下げかつ金属表面の濡れをよくするために有効量の界面活性剤を含むこともできる。界面活性剤はカチオン性またはアニオン性であることができる。界面活性剤を含有させることにより、化成処理液の表面張力を下げて、溶液からの「引け(drag−out)」をできるだけ少なくするという点で有利である。「引け」は金属に付着し、金属とともに溶解して除去され、次いで失われる皮膜の過剰部分である。したがって、化成処理液に界面活性剤を加えることによってロスが少なくなってコストが減少する。界面活性剤は、またコーティングの亀裂を減少させるのに役立つこともある。界面活性剤は溶液状態で0.005%のように0.01%までの濃度で存在させることができる。適当な濃度は最高0.0025%であることができる。
化成処理液のpHは酸性で、ほとんどの態様ではpHは4未満である。pHの上限は3であることが好ましい。pHは2以下であることがさらに好ましい。化成処理液のpHは僅か0.5であってもよいがこのような低いpH値では、金属表面はエッチングされやすく、化成皮膜は下が削り取られる品質である。したがって溶液のpHの下限は1が好ましい。溶液のpHの下限は1.2がさらに好ましい。
化成処理液は該液の沸点以下の液温で用いられる。この液温は典型的には、75℃以下のような100℃以下の温度である。温度の上昇は50℃までのように60℃以下が好ましい。ある態様では、好ましい温度の上限が45℃である。化成処理液の下限温度は、外界温度が好ましいけれども0℃であることもできる。
金属表面は所望の皮膜厚さを得るのに十分な時間化成処理液と接触させる。適当な皮膜厚さはたとえば0.8μm未満のように1μm以下であり、好ましくは0.5μm未満である。皮膜厚さは0.1から0.2μmの範囲が好ましい。
洗浄および化成処理液工程にはシーリング工程が続くことができる。シーリング工程は、ある場合に有効であることができる。シーリング工程を用いる場合には、シーリング工程の前後に化成処理液金属面をリンスすることが好ましい。希土類化成皮膜は多数の水性もしくは非水性の、無機、有機または混合シーリング溶液の1種類で処理してシールすることができる。シーリング溶液は希土類化成皮膜上に表面層を形成して、希土類化成皮膜の耐食性をさらに高めることができる。化成皮膜はアルカリ金属シリケート溶液、たとえばケイ酸カリウム溶液でシールするのが好ましい。使用可能なケイ酸カリウム溶液の例は「PQ Kasil #2236」という商品名で市販されているものである。もしくは、アルカリ金属シーリング溶液はナトリウム系たとえばケイ酸ナトリウムとオルトリン酸ナトリウムとの混合物であることができる。アルカリ金属シリケートの濃度は15%未満のように20%未満が好ましく、10%以下がさらに好ましい。アルカリ金属シリケートの濃度の下限は、0.01%以上、好ましくは0.05%以上のように、0.001%であることができる。
シーリング溶液の温度は95℃までのように、最高100℃以下であることができる。該溶液の温度は70℃までのように、90℃以下が好ましく、85℃未満がさらに好ましい。該温度の好ましい下限は10℃ないし30℃のような、外界温度が好ましい。
化成皮膜は所望のシーリング程度をつくり出すのに十分な時間の間シーリング溶液で処理する。適当な時間は、15分まで、好ましくは10分以下のように最長30分であることができる。最短時間は2分であることができる。
シリケートシーリングは希土類元素化成皮膜上に外層を付与する効果がある。
前記の群(b)(i)および(ii)から選んだ化成処理液の添加剤は金属表面の化成皮膜の付着性および/または金属表面上の成膜速度を向上させることができる。
群(b)(i)から選んだ添加剤の場合には、好ましい添加剤は水性金属ペルオキソ錯体である。群(b)(i)の添加剤は遷移金属カチオンのペルオキソ錯体(以後「遷移ペルオキソ錯体」という)が更に好ましい。以下の説明は遷移ペルオキソ錯体の使用に重点を置くが熟練者は本発明がこの使用に限定されないことを理解されたい。遷移金属カチオンは周期律表の第IV B族、第V B族、第VI B族および第VII B族から選ぶのが好ましい。ペルオキソ錯体は予め生成した錯体として加えてもよいし、適当な化学的方法でその場で形成してもよい。典型的な添加剤としてはペルオキソタンタル錯体たとえば水和[TiO22+カチオンの塩類、ペルオキソバナジン種たとえば[VO(O2]、[VO(O2、または[V(O23-、ペルオキソニオビウムまたはペルオキソタンタル錯体たとえば[M(O23-(M=Nb、Ta)、ペルオキソモリブデンまたはペルオキソタングステン種たとえばMoO(O2または[M(O22-(M=Mo、W)またはペルオキソマンガン錯体たとえば[Mn(O24-または[MnO(O2n-(n=3,4)などまたはこれらの混合物がある。
他の群(b)(i)の添加剤はペルオキソ配位子のほかに他の配位子を含むことができる。このような添加剤の例は一般式[M(O)(O2)(L)](式中MはCrV1、MoV1またはWV1であることができ、Lは有機配位子であることができる)の錯体である。典型的な有機配位子はジエチレントリアミン(det)、2,2,2−トリエチレンテトラミン(tet)および2,3,2−トリエチレンテトラミン(2,3,2−tet)である。ペルオキソ配位子以外に有機配位子を含む群(b)(i)の別の添加剤はZr(O)(O2)(2,3,2−tet)である。
遷移ペルオキソ錯体は化成処理液中に有効量で存在し、最大500ppmの濃度で存在することができる。しかし、遷移ペルオキソ錯体の最大濃度は250ppmが好ましい。最大濃度は180ppmがさらに好ましい。しかし、化成処理液には10ppmを上回る遷移ペルオキソ錯体が存在することが好ましい。
別法として、または上記のものに加えて、遷移ペルオキソ錯体のほかに、化成処理液は溶液状態に溶解しているかまたはその場で生成しかつ前に規定した群(b)(ii)から選んだ酸の金属塩または金属錯体を含むことができる。金属塩または金属錯体の必要条件は、遷移元素または周期律表の第IV A族元素から選ばれる金属イオンを含むことである。該塩または錯体は遷移金属または第IV A族イオンおよび種々の有機または無機酸から得られる1種以上のイオンを含むことができる。この有機または無機酸は塩酸、酢酸や安息香酸のようなカルボン酸、硝酸、リン酸、フッ化水素酸、硫酸、亜硫酸、スルファミン酸、アルキルまたはアリールスルホン酸、アルキルまたはアリールホスホン酸、シュウ酸、クエン酸やマロン酸のようなジカルボン酸等もしくはこれらの混合物を含む酸から選ぶことができる。典型的な遷移金属イオンは銀、マンガン、銅、亜鉛、ルテニウムおよび鉄カチオンである。典型的な第IV A族金属イオンはスズイオンである。
化成処理液に加えられる金属錯体または塩の好ましい量は錯体または塩中の金属の性質によって異なる。以下の考案では、投与される濃度は遷移金属のクロリド塩の濃度である。しかし、等価の濃度の他の金属錯体または塩も本発明の範囲内にあることを理解されたい。
場合によっては、濃度がさらに高くなることがあるけれども、典型的には2000を上回らない遷移金属クロリドが用いられる。10ppmを下回らない遷移金属クロリドが溶液状態で存在するのが好ましい。亜鉛およびマンガン塩の場合には、ほとんどの場合に、比較的高濃度であることが好ましい。亜鉛は溶液状態で2000ppm以上の濃度で存在するのが好ましい。マンガンは最高1500ppmの濃度で存在するのが好ましい。
銅含有塩の好ましい高度濃度は100ppmである。銅含有塩の好ましい低濃度は50ppmである。
鉄含有塩の場合には、最適濃度は約50ppmである。
ペルオキソ錯体または金属錯体もしくは塩を添加することは、個別に化成皮膜の成膜時間および/または付着性の改善に役立つ。しかし、ペルオキソ錯体および金属錯体または塩を組合わせて化成処理液に添加する場合には、これらのパラメータのいずれかまたは両方の一層の改善の生じることがある。したがって、化成処理液に2種類の添加剤を加える場合には相乗効果がある。いずれかまたは両方の群から2種以上の添加剤を化成処理液に添加する場合にはさらに補足的な改善があり得る。
以下の実施例は本発明の態様を詳細に説明する。実施例において、[N/A]、[SN/A]および[A]という用語は簡単なテープ試験によって求めにれるように、それぞれ「付着不良」、「やや付着不良」および「付着良好」を意味する。テープ試験は皮膜面に接着テープを貼付し、テープを引き剥がして化成皮膜が金属面に付着しているかどうかを確かめることである。付着不良の化成皮膜はテープによって剥ぎ取られる。やや付着不良の皮膜の場合にはテープによって化成皮膜表面のゆるく付着した物質だけが剥離して、後に外観上損なわれていない皮膜を残す。付着良好の皮膜の場合には皮膜は剥離しない。
実施例中の[N/C]という用語は所定時間内に皮膜が析出しなかったことを意味する。
実施例1−39および比較例1−3
下記実施例に述べる化成処理液で処理する前に、各金属は次のように前処理した。
(a) 水性脱脂剤(Brulin 815 GD)による60℃、10分間処理;
(b) アルカリ洗浄剤(ParkerおよびAmchem.Ridoline 53)による70℃、4分間の洗浄;
(c) 硫酸セリウムアンモニウムとして加えたセリウム濃度が0.05モルでH2SO4の濃度が0.5モルの希土類含有脱酸化膜/脱スマット溶液中の35℃、10分間の脱酸化膜処理。
いずれの場合にも、供試化成処理液は、13.2g/lのCeCl3・7H2O、1%の30重量%H2O2溶液(0.3重量%に相当)を含み45℃の温度でpHが2.0(必要ならばHClで調整)であった。
比較例1−3
特定種類の金属合金、たとえば3000、5000および6000シリーズのアルミニウム合金を、本発明の添加剤を含まない供試希土類含有化成処理液で処理する表Aに示すような満足にはほど遠い結果を得ることとなった。これらの合金は成膜が遅く、妥当な時間内に希土類化成皮膜の析出がほとんど全く起こらないことがある。さらに該皮膜の付着性もさまざまであることができる。
表A:供試化成処理液の膜特性
比較例 Al合金 成膜時間(分) 皮膜特性
1 3004 18 N/A
2 5005 >60 N/A
3 6061 18 SN/A
実施例1−6
Figure 0003655635
Figure 0003655635
表Iおよび表IIに示すデータから明らかなように、希土類含有化成処理液に適当量の遷移金属−ペルオキソ錯体を加えると化成皮膜の析出が得られおよび/または化成皮膜を析出させるに要する時間を減少させ、および/または化成皮膜の付着性を改善することができる。
特定濃度の金属−ペルオキソ錯体の効果は種々の合金によってさまざまである。しかし、各実施例の場合に、金属−ペルオキソ錯体には最適濃度があり、その濃度を上回ると発明の効果が減少する。3004アルミニウム合金(実施例1および4)の場合には、10ppmを上回るモリブデンペルオキソ錯体またはチタンペルオキソ錯体の添加が皮膜の析出をもたらし、1方90ppmを上回るMoペルオキソ錯体または10ないし50ppmを上回るTiペルオキソ錯体ま添加は皮膜の付着性の向上をもたらした。3004合金の皮膜時間は約90ppmのMo−ペルオキソ錯体で最小であった。実施例1および4の特定条件下では、成膜時間および付着性の点でMo−ペルオキソ錯体およびTi−ペルオキソ錯体の最適濃度はそれぞれ約115ないし160ppmおよび50ppmであって。
5005アルミニウム合金の場合には、最適の付着性および成膜時間は10ppmを上回るMo−ペルオキソ錯体およびTi−ペルオキソ錯体で得られた(実施例2および5)。90ppmを上回るMo−ペルオキソ錯体および50ppmのTi−ペルオキソ錯体は本発明の利点は低下させる。
実施例3および6のように、6061アルミニウム合金では最良の効果が得られた。2つの錯体の10ppmを下回る濃度で皮膜が析出した。最適の付着性および成膜時間が約45ppmのMo−ペルオキソ錯体および20ないし50ppmのTi−ペルオキソ錯体で得られ、それぞれ濃度がさらに高くなると本発明の利点が減少した。
実施例7−27
Figure 0003655635
表IIIは、特定濃度の4種の遷移金属塩含有化成処理液から析出させた皮膜の成膜時間(分)および皮膜特性を示す。遷移金属Zn、Mn、CuおよびFeをそれぞれの塩化物、すなわち、ZnCl2、MnCl2−4H2O、CuCl2−2H2OおよびFeCl2・4H2Oとして化成処理液に添加した。
表IIIから明らかなように、希土類含有化成処理液への多重の金属塩の添加は、すべての合金の場合に最適濃度まで成膜時間の減少をもたらし、その後は、ほとんどの場合に、本発明の利点が失われ始める。
Znの添加の結合(実施例7(a)27(a))には、成膜時間および付着性の点で最適の結果は10ないし50ppmを上回る濃度、とくに約100−500ppm、またさらにすべての合金について約2000ppmよりも高濃度で得られた。
Mnの添加(実施例7(b)26(b))の場合には、3004合金について最適のMn濃度は100ppm以上、とくには500ppm以上、さらにとくには約1500ppmで得られた。一方、5005合金の場合には、成膜時間の点で最高の利点は100ppm以上、とくに約500ppmで生じた。6061合金の場合には、Mnの最適濃度は、付着性の点では500ppm以上、とくに約1000ppmであり、また成膜時間の点では1000ppm以上、とくに約1500ppmであった。
化成処理液中に比較的低濃度のCuは成膜時間を向上させるのに有効であった。各合金の場合に、成膜時間の向上は10ppm未満の濃度で明らかであった。最高の結果は50ppm以上、とくに約100ppmで得られた。さらに高濃度(とくに約500ppm以上)では、皮膜の品質が低下した。
化成処理液中の低濃度のFeも成膜時間の向上に有効であった。10ppm未満の濃度は本発明の利点を得るのに十分であった。最適の条件は各合金について10ppm以上、とくに約50ないし100ppmで得られた。さらに高濃度(約500ppm以上)では、皮膜が析出しなかった。
実施例28−30
Figure 0003655635
成膜時間および皮膜付着性の一層の改善は、群(b)(i)の金属ペルオキソ錯体および群(b)(ii)の金属塩または錯体の両方と供に化成処理液に加えるときに生じる。表IVは化成処理液に両種の添加剤をともに添加する相乗効果を示す。
方法1では、各合金をまず、pHが2で10ppmのCu(クロリドとして)を有する溶液に5分間浸漬後、さらに70ppmのTi−ペルオキソ錯体を含みpHが1.8の希土類イオン含有溶液(実施例の前文に述べたもの)中に浸漬した。
方法2では、各合金の処理順序を逆にして、合金を70ppmのTi−ペルオキソ錯体を有しpHが2の溶液に浸漬した後、さらに10ppmのCu(クロリドとして)を含む希土類イオン含有溶液に浸漬した。いずれの例の場合でも、方法1と2の溶液中の添加剤を組合わせると、各添加剤の一貫した個別的な使用よりも短時間で各合金にはるかに付着性の良い皮膜を生成した。
実施例31−36
Figure 0003655635
Figure 0003655635
実施例31−36は、化成処理液に群(b)(i)の添加剤ならびに群(b)(ii)の添加剤の両者を添加する利点をさらに述べる。実施例31(a,b,c,d,e)、32(a,b,c,d,e)、33(a,b,c,d,e)、34(a,b,c,d)、35(a,b,c,d)および36(a,b,c,d)のそれぞれを対応するすでに述べた実施例で同濃度の金属−ペルオキソ錯体または金属塩を有するこのと比較すると、ほとんどの場合に、組合せた両添加剤がもたらす皮膜時間と皮膜付着性との一層の改善が示される。とくに好ましい化成処理液は70ppmのTi−ペルオキソ錯体および10ppmのCuを含む溶液である(3種類すべての合金に対して短時間(約9分)で付着性の良い皮膜をもたらす(実施例34(c)、35(c)および36(c))。
実施例37−39
Figure 0003655635
成膜時間および/または皮膜付着性の一層の改善は、群(b)(ii)の金属塩から2種以上の添加剤を加えることによって可能である。表VIが示すように、90ppmのMn−ペルオキソ錯体、50ppmのM塩(クロリドとして)および10ppmのCu塩(クロリドとして)を添加すると、化成処理液に各添加剤を別個に加える場合よりも迅速な成膜時間および皮膜のすぐれた付着性をもたらす。
実施例40および比較例4
実施例40および比較例4ではそれぞれ、Al5005合金のピースを表面を研磨して前処理した後、化成処理液で処理した。
Figure 0003655635
この化成処理液は10g/lのCeCl3・7H2Oおよび1%H2O2を含んでいた。該化成処理液のpHはHClを加えて2.0に調整し、成膜プロセスは45℃の温度で行った。実施例40の場合には、化成処理液はさらに4.5×10-4g/lのRuCl3を含んでいた。
この結果は、化成処理液中のルテニウムの存在が60分以内に皮膜の析出をもたらすことを示す。比較例4は、ルテニウムを省いた同じ溶液による処理が60分後に皮膜を析出していない結果をもたらすことを示す。
最後に、本発明の精神および範囲と逸脱せずに前述の組成物および/または工程には種々の変更、修正および/または付加を採り入れることができることを理解されたい。

Claims (13)

  1. 金属の表面に希土類元素含有化成皮膜を形成する酸性水溶液であって
    前記水溶液はクロムを含有せず、以下の(a)および(b)を含んでなる前記酸性水溶液:
    (a)ランタニド系列の元素、スカンジウム、およびイットリウムから選択される1種以上の希土類元素を含み、0より大きい複数の原子価状態を取ることができる、1種以上の希土類元素含有種;
    (b)以下の(i)および(ii)から選択される1以上の添加剤:
    (i)第1の金属と1種以上のペルオキソ配位子とを含む水性金属錯体(前記第1の金属は、周期律表のIV B、V B、VI B、およびVII B族から選択される);
    (ii)第2の金属と酸の共役塩基との塩または水性金属錯体(前記第2の金属は、銀、マンガン、銅、亜鉛、ルテニウム、鉄、および周期律表のIV A族から選択される);
    (但し、添加剤が1つであり、かつ該添加剤が鉄の塩または錯体であるときは、コバルトを含む前記溶液を除く)。
  2. 前記1種以上の希土類元素含有種が、塩化セリウム(II)、硫酸セリウム(III)、硝酸セリウム(III)、および塩化ミッシュメタルから供給され、前記希土類元素が、38g/L以下の濃度で存在する、請求項1に記載の水溶液。
  3. 前記第1の金属と1種以上のペルオキソ配位子との錯体が、ペルオキソチタン錯体、ペルオキソバナジウム錯体、ペルオキソニオブ錯体、ペルオキソタンタル錯体、ペルオキソモリブデン錯体、ペルオキソタングステン錯体、ペルオキソマンガン錯体、ペルオキソジルコニウム錯体、およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項1または2に記載の酸性水溶液。
  4. 前記第1の金属と1種以上のペルオキソ配位子との錯体が、10〜500ppmの濃度である、請求項3に記載の水溶液。
  5. 前記第2の金属が、スズ、亜鉛、マンガン、または銅である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水溶液。
  6. 前記第2の金属の塩または水性金属錯体が、
    (a)溶液中に100ppm以上の濃度で存在する亜鉛またはマンガンの塩又は錯体、または
    (b)溶液中に50ppm以上の濃度で存在する銅の塩または錯体
    から選択される、請求項5に記載の水溶液。
  7. 前記共役塩基を形成する酸が、塩酸、カルボン酸、硝酸、リン酸、フッ化水素酸、硫酸、亜硫酸、スルファミン酸、アルキルまたはアリールスルホン酸、アルキルまたはアリールホスホン酸、ジカルボン酸、およびこれらの混合物から選択される、請求項1〜6のいずれか1項に記載の水溶液。
  8. 前記1以上の添加剤が、前記第1の金属と1種以上のペルオキソ配位子との錯体、および前記第2の金属の塩または錯体を含んでなる、請求項1〜7のいずれか1項に記載の水溶液。
  9. 酸化剤をさらに含んでなる、請求項1〜8のいずれか1項に記載の水溶液。
  10. 前記酸化剤の濃度が、0.3〜1.7容量%である、請求項9に記載の水溶液。
  11. pHが4未満である、請求項1〜10のいずれか1項に記載の水溶液。
  12. 金属表面を、請求項1〜11のいずれか1項に記載の水溶液と接触させることからなる、金属表面にコーティングを施す方法。
  13. 前記水溶液の温度が、周囲温度〜60℃である、請求項12に記載の方法。
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