JP3655428B2 - 用紙後処理装置および画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置の排紙部より排紙されるコピー済み用紙を受け入れて揃えるステープルトレイと、ステープルトレイ上の用紙束にステープル処理を施すステープル手段とを備えた用紙後処理装置およびその用紙後処理装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステープルトレイを垂直に近い斜めに傾斜した状態で配置し、上流部から搬送されたきた用紙を、搬送(排出)ローラによりステープルトレイ面に沿って上方に排出し、用紙後端を自重でステープルトレイの下方端に落下させ、後端フェンスで受け止めて用紙端部の揃えを行う用紙後処理装置が広く知られている。
この用紙後処理装置にあっては、ジョガーフェンスで用紙の幅方向揃えも行いながら、後端フェンスで揃えられた用紙端部に、ステープルユニットによりステープル処理を行うようになっている。そして、ステープル後の用紙束は、放出手段によりステープルトレイ面を上方に移動させられながら、排紙トレイに排紙されるようになっている。
このような用紙後処理装置においては、ステープルトレイに排出された用紙束はその下端が後端フェンスで規制されるが、自重により下端部近傍が撓んで、ステープルトレイ面から離れる方向に膨らんでしまうことがある。これは腰の弱い用紙ほど大きな撓みとなる。また最初からバックカールにより膨らんでいる用紙もある。
このような点に鑑み、用紙をステープルトレイ面に押しつけて、撓みを除去するためのブラシローラが採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述したブラシローラは、ステープルトレイ面に近接した位置で、しかも後端フェンス近傍に設ける必要があることから、最終的に用紙をステープルトレイに排出するための搬送ローラ(排出ローラ)と同軸的に設けるのが一般的である。ブラシローラがあっても、用紙の撓み或いはバックカールを完全には除去仕切れない。このような場合、ステープル処理後の用紙束を、前述の如く、ステープルトレイ面に沿って上方に移動させる過程で、用紙の膨らんだ部分が搬送ローラに接触し、搬送ローラに付着したトナーが転写し、汚れが発生する問題がある。さらに酷いときは搬送ローラに接触してジャムが発生することもある。
【0004】
本発明の第1の課題は、ステープルトレイに排出され原稿枚数分スタックされた用紙束の端部をステープル処理し排紙トレイに放出する際、この用紙束を、ブラシローラと同軸上の搬送ローラに接触させず、正常に排紙トレイにスタックできる用紙後処理装置および画像形成装置を提供することである。
本発明の第2の課題は、ステープルトレイのスタック部分に正常にスタックし、用紙束の端部にステープル処理した後の用紙束の綴じ精度(搬送方向と垂直方向の紙揃え)を良好にする用紙後処理装置および画像形成装置を提供することである。
本発明の第3の課題は、ステープルトレイのスタック部分に正常にスタックし、用紙束の端部にステープル処理した後の用紙束の綴じ精度(搬送方向及び搬送方向と垂直方向の紙揃え)を良好にする用紙後処理装置および画像形成装置を提供することである。
本発明の第4の課題は、2種類のブラシローラを簡単に結合できる組立性の向上と、コストダウンを図ることができる用紙後処理装置および画像形成装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記第1、3の課題は、搬送されてくるコピー済み用紙を受け入れて揃えるステープルトレイと、該ステープルトレイへの用紙の搬入を行う搬送ローラと、前記ステープルトレイ上の用紙束にステープル処理を施すステープル手段と、を備えた用紙後処理装置において、前記ステープルトレイにスタックされた用紙束をステープルトレイ面に押し付けて用紙束の撓みを押さえるブラシローラを前記搬送ローラと同軸上に設け、このブラシローラは前記搬送ローラより径が大きいとともに、該ブラシローラの植毛密度を2種類にし、植毛密度の多い方の高密度植毛部を前記搬送ローラの両端に装着し、植毛密度の少ない方の低密度植毛部を前記両高密度植毛部の外側端に装着し、かつ前記高密度植毛部の径を、前記低密度植毛部の径より大きく設定した第1の手段により解決される。
上記第1、3の課題は、搬送されてくるコピー済み用紙を収集する排紙トレイを排紙方向とは垂直方向に移動させて受けさせる記録紙仕分け手段と、搬送されてくるコピー済み用紙を受け入れて揃えるステープルトレイと、該ステープルトレイへの用紙の搬入を行う搬送ローラと、前記ステープルトレイにスタックされた用紙の搬送方向と垂直方向の紙揃えを行う叩きコロユニットと、前記スティプルトレイにスタックされた用紙の搬送方向と垂直方向の紙揃えを行うジョガーユニットと、ステープルトレイ上の用紙束にステープル処理を施すステープル手段と、スティプル処理後、用紙束を前記スティプルトレイ外へ放出する放出手段と、前記放出手段により放出された用紙束を前記排紙トレイに排出する排出手段を備えた用紙後処理装置において、前記ステープルトレイにスタックされた用紙束のをステープルトレイ面に押し付けて用紙束の下方の撓みを押さえるブラシローラを前記搬送ローラと同軸上に設け、このブラシローラは前記搬送ローラより径が大きいとともに、該ブラシローラの植毛密度を2種類にし、植毛密度の多い方の高密度植毛部を前記搬送ローラの両端に装着し、植毛密度の少ない方の低密度植毛部を前記両高密度植毛部の外側端に装着し、かつ前記高密度植毛部の径を、前記低密度植毛部の径より大きく設定した第2の手段により解決される。
上記第2の課題は、第1,2の手段において、前記ブラシローラの植毛密度の多い方の高密度植毛部の軸方向幅を、植毛密度の少ない方の低密度植毛部の幅より狭く設定した第3の手段により解決される。
上記第4の課題は、第1,2の手段において、植毛密度の異なる2種類のブラシローラを、ブラシローラと同軸上に嵌め込み可能な結合部材で結合した第4の手段により解決される。
上記課題は、第1乃至4の手段に記載の用紙後処理装置を備えた第5の手段により解決される。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る用紙後処理装置全体の構成図、図2はジョガーフェンスと戻しローラの駆動機構を示す斜視図、図3は後端フェンス部近傍の第1の例を示す拡大構成図、図4はステープル装置を中心とした斜視図、図5は綴じ後の用紙束を放出ベルトにより放出する様子を示す透視斜視図、図6は本発明の実施の形態に係る用紙後処理装置の電装系のブロック図である。
【0007】
図1において、複写機からの用紙排出搬送路入口に、排紙センサ36、入口ローラ1、及び分岐爪8が設けられ、この分岐爪8により、排紙トレイ12方向へ行く用紙(記録紙)と、ステープル装置(ステープルユニット)11方向へ行く用紙とが分けられる。
排紙トレイ12方向の搬送路には、複数の上搬送ローラ2、排紙センサ38、排出ローラ3、用紙を一方に寄せる寄せローラ7、積載用紙により上下する紙面レバー13、積載用紙高さを検出する紙面センサ33などが配置され、ステープル装置11方向の搬送路には、複数の下搬送ローラ4、排紙センサ37、ブラシローラ6等が配置されている。なお、ブラシローラについては後に詳細に説明する。
下搬送ローラ4は、後述する搬送モータ54により駆動され、排紙トレイ12は、後述する上下モータ51、シフトモータ52により適宜上下左右に移動される。
ステープル装置11は、ステープルトレイ21の下側に設けられ、ステープルトレイ21には、用紙の整合を行うためのジョガーフェンス9、及び戻しローラ5、ジョガーフェンス9の背後位置に綴じた用紙束を排出するための放出ベルト10がそれぞれ配置されている。39は放出ベルトホームセンサである。
【0008】
このジョガーフェンス9は、図2に示すように、ジョガーモータ26によりジョガーベルト49を介して用紙の幅方向に駆動され、戻しローラ5は、戻しソレノイド30により用紙面に接離するような振り子運動されるように構成されている。
また、ブラシローラ6は、ブラシローラベルト47により図3の矢印方向に回転するようになっている。ジョガーフェンス9の下側には、図3に示すように、用紙後端に突き当てるための後端フェンス19が設けられている。
また、ステープル装置11は、図4に示すように、ステープラ移動モータ27によりステープルベルト50を介して駆動され、横移動する。22はステープラホームセンサである。後端フェンス19は、固定片19a,19bと、ステープル装置11が移動する際に一緒に移動する可動片19c,19dを有する。
ところで、排紙センサ37は、用紙後端を検知して即、戻しソレノイド30にオン命令を出して戻しローラ5を作動させても、そのタイミングで戻しローラ5が用紙の後端に打ち当て可能になるような位置に配置されている。
また、図5に示すように、ステープル装置11により綴じられた用紙束の後端は、放出ベルト10に設けられた放出爪10aに係止され、放出モータ57により駆動される放出ベルト10の回転により排紙トレイ12に排出されるようになっている。
【0009】
ここで、本発明の実施の形態に係る用紙後処理装置の電装系について図6を参照して説明する。
図6に示すように、用紙後処理装置内の各スイッチ、及び各センサからの信号が、I/Oインタフェース60を介してCPU70へ入力される。CPU70は、入力された信号に応じて、上下モータ51、シフトモータ52、分岐ソレノイド53、戻しソレノイド30、搬送モータ54、排紙モータ55、ステープルモータ56、放出モータ57、ステープラ移動モータ27、ジョガーモータ26を駆動する。搬送モータ54のパルス信号は、CPU70に入力されてカウントされ、このカウントに応じて戻しソレノイド30が制御される。
用紙整合制御手段は、CPU70及びCPU70を動かす種々のオペレーションプログラムによって構成される。
【0010】
次に、前記実施の形態において、まずステープルを行わないノンステープルモードが選択された場合の動作について説明する。
コピー済みの用紙が、入口ローラ1により受け入れられ、上搬送ローラ2で送られ、排出ローラ3により排紙トレイ12上に排出される。そして、寄せローラ7により用紙の縦方向の整合が行われ、排紙トレイ12にスタックされる。
このとき、寄せローラ7は、排紙センサ38が用紙後端を検知すると減速され、スタック性を向上させる。また、順次コピー済みの用紙が排出されていくと、紙面レバー13が上昇し(時計回り方向に揺動し)、これを紙面センサ33が検出し、上下モータ51の駆動により、排紙トレイ12は下げられ、常に適切な高さに保たれる。
また、ソート及びスタックモード時には、装置本体のコントロールパネルなどから出される仕切信号により、排紙トレイ12をシフトモータ52により左右にシフトさせ、ジョブ終了まで仕分けを行う。また、ジョブ終了時には、排紙トレイ12を30ミリメートル程度下降する。
【0011】
次に、ステープルモードが選択された場合について説明する。
ステープルモードが選択されると、図2に示すように、ジョガーフェンス9は、ホームポジションより移動し、用紙幅より片側7ミリメートル離れた位置で待機する。用紙が下搬送ローラ4(搬送モータ54で駆動される)によって搬送され、用紙後端が排紙センサ37を通過すると、ジョガーフェンス9が待機位置から5ミリメートル内側にジョギング(矢印方向の往復運動)を行う。
また、排紙センサ37は、用紙後端通過時点にそれを検知し、その信号をCPU70に入力し、CPU70では、この信号の受信時点から搬送モータ54からの発信パルスをカウントし、所定パルス発信後に戻しソレノイド30をオンさせる。
戻しローラ5は、戻しソレノイド30のオン、オフにより振り子運動をし、オン時には用紙を叩いて下方向に戻し、後端フェンス19に突き当てて用紙の縦揃えを行う。ステープルトレイ21に収納されている用紙が入口センサ36(あるいは排紙センサ37)を通過する度にその信号がCPU70に入力されて、用紙の枚数がカウントされる。
この戻しソレノイド30がオフして所定時間経過後、ジョガーフェンス9は、ジョガーモータ26によって2ミリメートル内側に移動して一旦停止し、用紙の横揃えが終了する。ジョガーフェンス9は、その後7ミリメートル戻り、次の用紙を待つ。この動作を最終頁まで行う。最終頁では、再び7ミリメートルのジョギングを行い、用紙束の両端を押さえてステープル動作に備える。
その後、所定時間後にステープル装置11が作動し、綴じ処理が行われる。このとき、複数綴じが指定されていれば、1個所の綴じ処理が終了した後、ステープル移動モータ27が駆動され、ステープル装置11が用紙後端に沿って適正位置まで移動され、2個所目の綴じ処理が行われる。
綴じ処理が終了すると、放出モータ57が駆動され、放出ベルト10を駆動する。このとき、排紙モータ55も駆動され、放出爪10aにより持ち上げられた用紙束を受け取るべく回転し始める。このとき、ジョガーフェンス9は、サイズ及び枚数により動作が異なるように制御される。
例えば、綴じ枚数が設定枚数より少ない、あるいは設定サイズより小さい場合には、ジョガーフェンス9により用紙束を押さえながら、放出爪10aにより用紙束後端を引っ掛け搬送する。
【0012】
そして、放出ベルトホームセンサ39より、所定パルス後にジョガーフェンス9を2ミリメートル退避させ、ジョガーフェンス9による用紙への拘束を解除する(この所定パルスは、放出爪10aが用紙束後端に衝突してから、ジョガーフェンス9の先端を抜ける間で設定されている)。
また、綴じ枚数が設定枚数より多い、あるいは設定サイズより大きい場合には、予めジョガーフェンス9を2ミリメートル退避させ、放出を行う。何れの場合も、用紙束がジョガーフェンス9を抜けきると、ジョガーフェンス9はさらに5ミリメートル移動して待機位置に復帰し、次の用紙に備える。また、用紙に対するジョガーフェンス9の距離により、拘束力を調節することも可能である。
以上の一連の動作をラストジョブまで繰り返し行う。
【0013】
図7は排紙トレイ上下機構を示す透視斜視図である。
排紙トレイ12は、図7に示すように、上下リフトベルト48により吊るされている。上下リフトベルト48は、ギヤ列及びタイミングベルトを介して上下モータ51により駆動され、上下モータ51の正転または逆転により上昇または下降する。
排紙トレイ12のホームポジション及び移動時の高さは、上下方向に回動可能な紙面レバー13と紙面センサ32,33により検出され、また、排紙トレイ12上が用紙で満杯になると、下限センサ34によりこれが検出される。さらに、排紙トレイ12の上昇時に、寄せローラ7が排紙トレイ12により押し上げられると、上限スイッチ31がオフになり、上下モータ51が回転を停止することにより、排紙トレイ12のオーバランによる破損を防止している。
【0014】
以下、本発明のブラシローラ6の構成について説明する。
図8は後端フェンスに規制された状態の用紙に大きな撓みが発生した状態を示す図、図9はステープル済みの用紙束を移動させる際に、用紙の撓み部がブラシローラを通過する状態を示す図である。
前述したようにステープルモードが選択された場合、セット原稿の枚数分、用紙が下搬送ローラ4により搬送され、ブラシローラ6と同軸上の排出ローラ(図10で説明する)によってステープルトレイ21に排出される。排出された用紙Pは、図8のように、後端フェンス19上にスタックされる訳だが、用紙に腰が無い場合またはバックカール(受け入れ搬送時に用紙中央が膨らんでいる状態)が発生している場合は、図8に示すように、用紙Pの下端部が、ステープルトレイ21、後端フェンス19の面から離れる方向に大きく膨らんでしまう。
この状態で用紙束をステープル処理した後、放出爪10aによってステープルトレイ21の上方に用紙束を移動させようとすると、図9に示すように、ブラシローラ6によって用紙束の撓みを押さえ切ることができず、用紙束の撓み部がブラシローラ6と同軸上の排出ローラに接触し、排出ローラに付着していたトナーが用紙束に転写して汚れとなる。
【0015】
そこで本発明では、ブラシローラ6を図10に示すような構成として、腰が無い用紙またはバックカールの用紙が後端フェンス19にスタックされた場合の、用紙の撓みを押さえる機能を確実なものとする。
【0016】
図10は本発明の実施の形態を示すブラシローラ及びその周囲の斜視図である。
ブラシローラ6は、一対の排出ローラ(搬送ローラ)90と同軸上でかつ、その外方に一対設けられている。そして各々のブラシローラ6は、高密度植毛部6aと低密度植毛部6bから構成されている。
そして排出ローラ90に近接する側、即ち、内側を高密度植毛部6aとし、その外側を低密度植毛部6bとしている。このように、排出ローラ90に近接するブラシローラ6の部分のみを植毛密度を濃い高密度植毛部6aとすることで、用紙の放出時の搬送ローラによる用紙の汚れを防ぎ、かつ、綴じ枚数が多くなった場合のジョガーフェンス9による用紙束の横揃えと、戻しローラ5による用紙束の縦揃えに支障が出ないようにしている。
つまり、ブラシローラ6による用紙の押さえつけを強くすると用紙間が密着して、必然的に用紙間の摩擦は増え、揃えに悪影響を及ぼすことになるが、その副作用を克服するために、高密度植毛部6aを排出ローラ90に近接する位置に設け、排出ローラ90付近の用紙束の撓みを最小限に押さえ、その外側に低密度植毛部6bを配置し、排出ローラ90付近以外のところでは低密度植毛部6bによって用紙束への押さえを軽減し、揃えに悪影響を及ぼさないようにしているのである。
【0017】
図11は本発明の実施の形態に係るブラシローラ及び同軸上の搬送ローラ(排出ローラ)を示す正面図である。
図11に示すように、高密度植毛部6aの幅(軸方向長さ)aを低密度植毛部6bの幅bより狭くしている。
【0018】
このように、高密度植毛部6aの幅を用紙を押さえる機能を満たす最小限の幅にすることで、高密度植毛部6aによる用紙の押さえ付け範囲を最小限とし他の範囲は低密度植毛部6bで用紙を押さえ付けるので、ジョガーフェンス9による用紙束の横揃えと、戻しローラ5による用紙束の縦揃えに支障が出ないようにしている。
さらに図11から明らかなように、低密度植毛部6bの直径を、高密度植毛部6aの直径よりも小さくしている。このようにすることで、用紙の幅方向端部がブラシローラ6に引っ掛かるのを防いでいる。
【0019】
また、高密度植毛部6aと低密度植毛部6bは独立しており、両者は結合部材100によって一体的に連結されて1つのブラシローラ6を構成している。
その組立方法を説明すると、まず高密度植毛部6aを軸に挿入し、次いで結合部材100を軸に挿入する。そして高密度植毛部6aの端部の切り欠きに結合部材100を嵌合する。その後、低密度植毛部6bを軸に挿入して、その端部の切り欠きに結合部材100の他端部を嵌合する。最後に止め輪101で低密度植毛部6bの軸からの脱落を防止する。
ブラシローラ6をこのような構成にすることで、組立性の向上とコストダウンを実現している。
【0020】
図12は本発明のブラシローラの作用を説明する図である。用紙はブラシローラ6と同軸上の排出ローラ90から排出された後、戻しローラ5によって叩かれて後端フェンス19にスタックされる訳だが、その過程で用紙は径の大きい内側の高密度植毛部6aによって十分にステープルトレイ21及び後端フェンス19の面に押しつけられ、排出ローラ90付近の撓み(膨らみ)を除去できる。
【0021】
また、後端フェンス19上にスタックされた用紙束が放出する際の用紙束の撓み(膨らみ)を押さえる最小限の幅の高密度植毛部6aを設けたことで、低密度植毛部6bの幅は拡がり、不必要な個所(用紙束が撓んでも搬送ローラとは接触しない箇所)での用紙束の押さえ付けを高密度植毛部6aより小さな力となる低密度植毛部6bにより行うようにしたので、搬送ローラ周辺のみの用紙束の撓み(膨らみ)さえ押えていれば搬送ローラとの接触による放出時の用紙束の裏面汚れは発生しない。したがって、用紙と搬送ローラとの間は隙間が保たれ放出時の裏面汚れは発生しない。そして、用紙束の放出方向と直交する方向全体をブラシローラによって強い力でステープルトレイ面に押し付けてはいないことで、用紙間の摩擦は低く押さえられており、ジョガーフェンス9による用紙束の横揃えと戻しローラ5による用紙束の縦揃えは円滑に行われるので、用紙の撓みの除去、即ち用紙束のトナー汚れの防止と、スムーズな整合、即ち綴じ精度の向上の両方を実現することができる。
【0022】
また、高密度植毛部6aの外側に配置された低密度植毛部6bは植毛密度の少なくかつその径が高密度植毛部6aより小さい(両者の径の差y)ため、図12に示すように、排出ローラ90から排出された用紙後端が、植毛密度の多い高密度植毛部(濃いブラシローラ)6aに接触しながら沿う軌道をとる(つまり、用紙後端が高密度植毛部6aの外周に乗るようにしてステープルトレイ面側に移動させられる)ようにして、用紙の後端(用紙のコーナー)は直径の小さい植毛密度の少ない低密度植毛部(薄いブラシローラ)6bには接触せずに後端フェンス19にスタックされるので、用紙後端、特に用紙の幅方向端部(用紙のコーナー部)は低密度植毛部6bとは緊密には接触しない。従って、ラシローラ6に引っ掛かることがない。
そのため、用紙は撓みを効率よく除去され、かつスムーズに後端フェンス19に突き当てられて端部揃えが行われることになる。
【0023】
以上説明したように、本発明の実施の形態においては、ステープルトレイ21に用紙を排出する排出ローラ90とブラシローラ6を同一軸上に配置し、かつ排出ローラ90の外側にブラシローラ6を設けてある。またブラシローラ6は、内側を高密度植毛部6a、外側を低密度植毛部6bとし、高密度植毛部6aの幅を低密度植毛部6bの幅より狭くし、かつ径を大きくする。
こうすることで、後端フェンス19近傍における用紙の撓みの効率的な除去と、用紙のスムーズな整合の両方を実現することができる。また、高密度植毛部6aと低密度植毛部6bは独立しており、結合部材100によって連結されている。こうすることで、組立性の向上を図ることができる。
【0024】
【発明の効果】
請求項1、2記載の発明によれば、搬送ローラの両端に装着された植毛密度の多い高密度植毛部によりステープルトレイにスタックされる用紙束の撓み(膨らみ)、バックカール等の撓みを押さえるので、搬送ローラ周辺のみの用紙束の撓み(膨らみ)を高密度植毛部により押えておけば搬送ローラに用紙束が接触することなく、ステープルトレイからの放出時における用紙束(の裏面)と搬送ローラとの接触による用紙束(の裏面)のトナー汚れを防止することができる。
また、搬送ローラから排出された用紙後端が、ブラシローラの植毛密度の多い高密度植毛部に接触しながら高密度植毛部に沿って移動させられて、用紙の後端(用紙のコーナー)はブラシローラの直径の小さい植毛密度の低密度植毛部には接触せずに後端フェンスにスタックされることとなるので、用紙後端、特に用紙のコーナーがブラシローラに引っかかることを防止し、綴じの揃え精度が向上する。
請求項3記載の発明によれば、幅の狭い、かつ高密度植毛部により、搬送ローラ周辺のみの用紙束の撓み(膨らみ)を効率よく押さえつつ、幅の広い、かつ高密度植毛部より径の小さい低密度植毛部により、不必要な個所(用紙束が撓んでも搬送ローラとは接触しない箇所)での用紙束の押さえ付け力を高密度植毛部による押さえ付け力より小さくしたので、搬送ローラ周辺のみの用紙束の撓み(膨らみ)を高密度植毛部により押えており搬送ローラに用紙束が接触することなく放出時の用紙束の裏面汚れは発生しない。また、用紙束の放出方向と直交する方向全体をブラシローラによって強い力でステープルトレイ面側に押し付けてはいないことで、用紙間の摩擦は低く抑えられているので、ジョガーユニットによる用紙束の横揃えと戻しローラによる用紙束の縦揃えは円滑に行われる。このようにして、用紙の撓みの除去、即ち用紙束のトナー汚れの防止と、スムーズな整合、即ち綴じ精度の向上の両方を実現することができる。
請求項4記載の発明によれば、2種類のブラシローラを結合部材で組み立てるようにしたため、組立性の向上とコストダウンを図ることができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1ないし4記載の発明による作用効果を奏する画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る用紙後処理装置全体の構成図である。
【図2】ジョガーフェンスと戻しローラの駆動機構を示す斜視図である。
【図3】後端フェンス部近傍の第1の例を示す拡大構成図である。
【図4】ステープル装置を中心とした斜視図である。
【図5】綴じ後の用紙束を放出ベルトにより放出する様子を示す透視斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る用紙後処理装置の電装系のブロック図である。
【図7】排紙トレイ上下機構を示す透視斜視図である。
【図8】後端フェンスに規制された状態の用紙に大きな撓みが発生している様子を示す図である。
【図9】ステープル済みの用紙束を移動させる際に用紙の撓み部がブラシローラを通過する状態を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態を示すブラシローラ及びその周囲の斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態に係るブラシローラ及び同軸上の排出ローラを示す正面図である。
【図12】本発明のブラシローラの作用を説明する図である。
【符号の説明】
2 上搬送ローラ
4 下搬送ローラ
5 戻しローラ
6 ブラシローラ
6a 高密度植毛部
6b 低密度植毛部
8 分岐爪
9 ジョガーフェンス
10a 放出爪
12 排紙トレイ
19 後端フェンス
90 排出ローラ
100 結合部材
101 止め輪
Claims (5)
- 搬送されてくるコピー済み用紙を受け入れて揃えるステープルトレイと、該ステープルトレイへの用紙の搬入を行う搬送ローラと、前記ステープルトレイ上の用紙束にステープル処理を施すステープル手段と、を備えた用紙後処理装置において、
前記ステープルトレイにスタックされた用紙束をステープルトレイ面に押し付けて用紙束の撓みを押さえるブラシローラを前記搬送ローラと同軸上に設け、
前記ブラシローラは前記搬送ローラより径が大きいとともに、該ブラシローラの植毛密度を2種類にし、植毛密度の多い方の高密度植毛部を前記搬送ローラの両端に装着し、植毛密度の少ない方の低密度植毛部を前記両高密度植毛部の外側端に装着し、かつ前記高密度植毛部の径を、前記低密度植毛部の径より大きく設定したことを特徴とする用紙後処理装置。 - 搬送されてくるコピー済み用紙を収集する排紙トレイを排紙方向とは垂直方向に移動させて受けさせる記録紙仕分け手段と、搬送されてくるコピー済み用紙を受け入れて揃えるステープルトレイと、該ステープルトレイへの用紙の搬入を行う搬送ローラと、前記ステープルトレイにスタックされた用紙の搬送方向と垂直方向の紙揃えを行う叩きコロユニットと、前記スティプルトレイにスタックされた用紙の搬送方向と垂直方向の紙揃えを行うジョガーユニットと、ステープルトレイ上の用紙束にステープル処理を施すステープル手段と、スティプル処理後、用紙束を前記スティプルトレイ外へ放出する放出手段と、前記放出手段により放出された用紙束を前記排紙トレイに排出する排出手段を備えた用紙後処理装置において、
前記ステープルトレイにスタックされた用紙束のをステープルトレイ面に押し付けて用紙束の下方の撓みを押さえるブラシローラを前記搬送ローラと同軸上に設け、
前記ブラシローラは前記搬送ローラより径が大きいとともに、該ブラシローラの植毛密度を2種類にし、植毛密度の多い方の高密度植毛部を前記搬送ローラの両端に装着し、植毛密度の少ない方の低密度植毛部を前記両高密度植毛部の外側端に装着し、かつ前記高密度植毛部の径を、前記低密度植毛部の径より大きく設定したことを特徴とする用紙後処理装置。 - 請求項1又は2記載において、前記ブラシローラの植毛密度の多い方の高密度植毛部の軸方向幅を、植毛密度の少ない方の低密度植毛部の幅より狭く設定したことを特徴とする用紙後処理装置。
- 請求項1又は2記載において、植毛密度の異なる2種類のブラシローラを、ブラシローラと同軸上に嵌め込み可能な結合部材で結合したことを特徴とする用紙後処理装置。
- 請求項1から4の何れか一つに記載の用紙後処理装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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